2016年12月15日

2015.12.18公開 - 「スター・ウォーズ」ここが見所

(2015年12月24日 読売新聞朝刊)

>18日に全国一斉公開された映画「スター・ウォーズ」の第7作「フォースの覚醒」は公開3日間で国内の観客動員数が100万人を突破。各国で記録的なオープニング成績をあげている。シリーズの魅力や新作の見どころについて、「スター・ウォーズ」ファンでもある識者に分析してもらった。

◇自由に読み込み 楽しめる・・・村田晃嗣(むらた・こうじ)
 1964年生まれ。国際政治学者、同志社大学長。著書に『現代アメリカ外交の変容』『レーガン』など。

「インディ・ジョーンズ」シリーズが考古学なら、「スター・ウォーズ」シリーズは文化人類学であろう。最新作では、女性が主役であり、黒人が脇を固めている。敵役のカイロ・レンは白人男性である。これは、オバマが退場してヒラリー・クリントンが台頭し、共和党保守派と向き合う構図ではないか。

 そう言えば、主人公のライトセーバーは青色(民主党の色)であり、敵役のそれは赤色(共和党の色)なのである。その上、敵役のライトセーバーは十字の形をしており、キリスト教原理主義さえ彷彿させる。さらに、悪の首領は皇帝でも総督でもなく、最高指導者という肩書であり、国家よりもテロ組織にふさわしい。

 シェークスピアなどの古典と同様、こうした自由な読み込みを可能にすることに、「スター・ウォーズ」シリーズが世界中のファンを虜とりこにする秘訣があろう。》


◇戦闘機の威力 迫真の技術・・・山口晃(やまぐち・あきら)
1969年生まれ。画家。伝統的な手法を取り入れた高い描写力で知られる。雑誌で「スター・ウォーズ」に関する連載も執筆。

《物が宙に浮いただけで驚いた1作目とは大違いですが、あの頃の特撮のこれ見よがし具合は、仕込まれたいたずらを探すような楽しみがありました。話を忘れて特撮に見入る本末転倒が制作者との語らいになっていた気がします。過去の作品で好きなのは1作目の主人公ルークが砂漠に沈む夕日を見るシーン。今にも沈まんとする太陽の少し上にもう一つ別の太陽が二重露光で映り込むと、それだけでここは、地球ではない、宇宙の彼方なのだと実感します。仕掛けはあれど嘘の無い実際の太陽光がもたらす説得力です。このセンスあってこそ、特撮技術がいきると深く納得しました。

一方で恒星の強い明るさはCGでも難しいのか、今作にも「光」ではなく「白」に見えてしまう場面がありました。全部が進歩しているわけでもないのですね。》

http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151223-118-OYTPT50207



(書きかけ)





スター・ウォーズ学
清水節/著 柴尾英令/著

「観る」だけではもったいない! 歴史、世界観、物語、登場人物、特撮、そして新作……マニアもビギナーも大満足の決定版! 奥深き〈サーガ〉の世界を徹底解説。

一九七七年、一本の映画が世界を変えた――。ルーカスが生んだ銀河叙事詩『スター・ウォーズ』は、従来のSF映画の概念を変え、社会現象にまでなった。そ の〈フォース〉は今も色褪せず、シリーズの新作は熱狂的な人気で迎えられている。この映画の何が凄いのか? なぜ伝説となったのか? 同じ年齢でこの映画 に出会った二人が、〈サーガ〉のあらゆる謎を解き明かす。通も初心者も楽しめる入門書の決定版!
http://www.shinchosha.co.jp/book/610646/




(おまけ)
「Apocalypse Now(アポカリプス・ナウ)」

黙示録なう…

観たものに、「国家と王権」をめぐる「文化人類学」的元型を考えさせる映画。

そして、世紀級の後悔を残す、実現しなかった「コッポラ×冨田勲」




(2015年12月24日)

98 件のコメント:

  1. 「スター・ウォーズ」ここが見所
    2015年12月24日3時0分

     18日に全国一斉公開された映画「スター・ウォーズ」の第7作「フォースの覚醒」は公開3日間で国内の観客動員数が100万人を突破。各国で記録的なオープニング成績をあげている。シリーズの魅力や新作の見どころについて、「スター・ウォーズ」ファンでもある識者に分析してもらった。

         ◆

     ◇自由に読み込み 楽しめる・・・村田晃嗣

     公開初日の夜、京都の映画館も満席であった。なぜ「スター・ウォーズ」シリーズはこれほど人気があるのか。

     まず、世代をまたぐ魅力である。第1作(日本公開は1978年)を見た時、筆者は中学生だった。同世代の者の多くには、いま中学生や高校生の子供がいるであろう。親子で楽しめるシリーズなのである。しかも、このシリーズ自体が親子の葛藤の物語である。ダース・ベイダーの名前は、ドイツ語の父親(ファーター)を連想させる。また、ルークの成長、アナキンの変容に重ね合わせながら、あのエピソードの時に自分は何をしていたかと思い起こすこともできる。最新作では、ハン・ソロやレイア姫の老いに、自分の半生を改めて振り返った者も少なくあるまい。

     次に、一見したところ勧善懲悪のわかりやすさがある(実はそれほど単純ではないが)。ソ連を「悪の帝国」と呼んだレーガン大統領の外交とも共鳴しよう。ベトナム戦争後、さらには冷戦終焉しゅうえん後に、善悪の区別が困難になるほど、勧善懲悪の魅力が増した。そこに、ジョン・フォードの西部劇や黒沢明の時代劇(「ジェダイ」の由来とされる)といった大衆文化の豊かな伝統が流れ込んでいる。

     さらに、アメリカ社会やグローバル社会の変化を敏感に取り入れていることである。「インディ・ジョーンズ」シリーズが考古学なら、「スター・ウォーズ」シリーズは文化人類学であろう。最新作では、女性が主役であり、黒人が脇を固めている。敵役のカイロ・レンは白人男性である。これは、オバマが退場してヒラリー・クリントンが台頭し、共和党保守派と向き合う構図ではないか。

     そう言えば、主人公のライトセーバーは青色(民主党の色)であり、敵役のそれは赤色(共和党の色)なのである。その上、敵役のライトセーバーは十字の形をしており、キリスト教原理主義さえ彷彿ほうふつさせる。さらに、悪の首領は皇帝でも総督でもなく、最高指導者という肩書であり、国家よりもテロ組織にふさわしい。

     シェークスピアなどの古典と同様、こうした自由な読み込みを可能にすることに、「スター・ウォーズ」シリーズが世界中のファンを虜とりこにする秘訣ひけつがあろう。

     【むらた・こうじ】

     1964年生まれ。国際政治学者、同志社大学長。著書に『現代アメリカ外交の変容』『レーガン』など。

         ◆

     ◇戦闘機の威力 迫真の技術・・・山口晃

     「スター・ウォーズ」は1作目から見ていますが、その時の驚きというのは特殊撮影に対するものが主で、「一体どう撮っているんだ!?」と興奮と不思議の思いに胸を鷲掴わしづかみにされたものです。作る方もそれは心得ているらしく、筋運びは至ってシンプルで、見ている側がその興奮に思う様に浸ることができました。

     時を経た今作を見るに、そういった驚きは鳴りを潜めて、筋運びや演出の必要のためにCGや特殊撮影が使われており、ストーリー展開に集中できるようになっています。これまでの作品で見られた目の回るようなカメラワークや、素人目にも重さの感じられない動きなどは過去のもののようで、状況や状態を自然に表すために技術が凝らされていて、技術の透明化が進んだ感じがしました。

     その例になるかは分かりませんが、全作を通して今回初めて、主人公たちが乗る戦闘機「Xウィング」が強そうに見えました。これまでは蹴ればへこみそうで、いつも後ろから撃ち落とされる役どころでしたが、今回は湖面を襲来し、物凄すごい旋回性能を見せて敵を撃ちまくる様が、蹴立てた水煙や、遠心力と推進力の拮抗きっこうする軌道、底響きのする発射音で表され、「恐るべき兵器」という感が自然と湧いてきました。

     今作では戦闘の描写が安直なカタルシスに流れないよう演出されますが、戦闘機が飛ぶ描写一つだけでもそれに応えうるほど技術が進んだのでしょう。

     物が宙に浮いただけで驚いた1作目とは大違いですが、あの頃の特撮のこれ見よがし具合は、仕込まれたいたずらを探すような楽しみがありました。話を忘れて特撮に見入る本末転倒が制作者との語らいになっていた気がします。過去の作品で好きなのは1作目の主人公ルークが砂漠に沈む夕日を見るシーン。今にも沈まんとする太陽の少し上にもう一つ別の太陽が二重露光で映り込むと、それだけでここは、地球ではない、宇宙の彼方かなたなのだと実感します。仕掛けはあれど嘘うその無い実際の太陽光がもたらす説得力です。このセンスあってこそ、特撮技術がいきると深く納得しました。

     一方で恒星の強い明るさはCGでも難しいのか、今作にも「光」ではなく「白」に見えてしまう場面がありました。全部が進歩しているわけでもないのですね。

     【やまぐち・あきら】

     1969年生まれ。画家。伝統的な手法を取り入れた高い描写力で知られる。雑誌で「スター・ウォーズ」に関する連載も執筆。

    参考記事
    オピニオン 12月23日 よみうり時事川柳…片山一弘選 12/23 3:00
    朝夕刊 [深読み視聴率]関東地区 14日~20日 12/23 3:00
    新着 スター・ウォーズ、公開3日で104万人動員 12/21 19:48
    ダイアリー 12月21日 よみうり寸評 12/21 15:00
    朝夕刊 [トレンド館]歴史、謎解き…思い熱く 「スター・ウォーズ」新作 関連本続々 12/21 15:00

    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151223-118-OYTPT50207

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  2. 12月21日 よみうり寸評
    2015年12月21日15時0分

     SF映画『スター・ウォーズ フォースの覚醒』は、シリーズ7作目となる◆北米ではハリー・ポッターを抜き、興行初日の記録を塗りかえたという。日本でも週末、映画館は大変なにぎわいだった。第1作は1977年というから、ファンは軽く2世代をまたぐ◆ジョージ・ルーカス監督(当時)が「ジェダイの騎士」の師「オビ=ワン・ケノービ」役を三船敏郎に打診した経緯は有名だが、実際、起用にこたえた日本人もいた。イラストレーターの生頼おおらい範義さんである◆SF雑誌に発表した絵が監督の目に留まり、2作目『帝国の逆襲』の国際版ポスターを手がけた。油絵の技法を生かす精緻で濃い画風は海外でも知られる◆『ゴジラ』など国内外の映画ポスターのほか、書籍の装丁に多数の作品を残している。近年ではゲームの『信長の野望』と聞けば、うなずく少年もあろう◆目立ちたがりではなかったのか、インタビュー記事が見つからない。享年79歳。10月にその人の訃報が流れた。社会面に小さな記事が出ていた。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151221-118-OYTPT50310

    http://koibito2.blogspot.jp/2014/01/blog-post_10.html?showComment=1450772053586#c7819393261317056883

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  3. ●スピルバーグだけが知っていた

    『スター・ウォーズ』の最新作に世界中が熱狂しているが、1977年の第1作公開
    前にそのヒットを予測するものは少なかった。新潮新書『スター・ウォーズ学』
    にはこんなエピソードが紹介されている。
     第1作完成直前、ジョージ・ルーカスは友人や関係者を招いて試写を行った。
    上映後、気まずい空気が流れ、皆一様に批難を口にし始める。このとき唯一この
    映画を評価したのが、まだ若手監督だったスティーブン・スピルバーグだった。
    彼はその場でこう言い切る。
    「いや、1億ドルは儲かるんじゃないかな」
     その言葉どおり第1作は記録的ヒットとなり、現在まで「伝説」は続いている。
    そしてそのヒットを見抜いたスピルバーグもまた、『インディ・ジョーンズ』シ
    リーズ、『E.T.』、『ジュラシック・パーク』といった大ヒットを飛ばすこ
    ととなった。

    『スター・ウォーズ学』清水節、柴尾英令
    [→]http://www.shinchosha.co.jp/book/610646/

    ------------------

    「新潮新書」メールマガジン[305号]
    http://www.shinchosha.co.jp/mailmag/

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    1. 『スター・ウォーズ学』清水節、柴尾英令

      一九七七年、一本の映画が世界を変えた――。ルーカスが生んだ銀河叙事詩『スター・ウォーズ』は、従来のSF映画の概念を変え、社会現象にまでなった。その〈フォース〉は今も色褪せず、シリーズの新作は熱狂的な人気で迎えられている。この映画の何が凄いのか? なぜ伝説となったのか? 同じ年齢でこの映画に出会った二人が、〈サーガ〉のあらゆる謎を解き明かす。通も初心者も楽しめる入門書の決定版!

      [→]http://www.shinchosha.co.jp/book/610646/

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  4. スター・ウォーズの伝説
    10年ぶりの作品『フォースの覚醒』が公開、シリーズの軌跡と最新作の評判は──。
    2015.12.24
    http://www.newsweekjapan.jp/special/2015/12/post-57.php

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  5. EUの自国映画上映義務付け、日本が見直し要求
    2015年12月28日7時38分

     日本政府が、欧州連合(EU)と進めている経済連携協定(EPA)交渉で、EU主要国が映画館に自国映画の上映を義務付ける「スクリーンクオータ制度」の見直しを求めていることがわかった。

     日本政府は「クールジャパン戦略」の一環として、邦画や日本製アニメなどの輸出拡大を目指している。今回の要求には、EUに映画市場の開放を促す狙いがある。

     自国映画の上映日数などを義務づけるこの制度は、文化保護などを目的に、英国が1927年に初めて導入したとされる。フランスでは現在、映画館で上映される作品のうち4割弱を自国の映画とするよう義務付け、テレビ番組の放映にも同様の規定がある。イタリアやスペインなどにも自国やEU域内で制作された作品の上映割当制度がある。

     この制度で自国作品の上映枠が設けられると、邦画など「国外作品」の上映機会が減る。日本政府は「事実上の非関税障壁になっている」と主張し、制度の見直しを求めている。

     欧州では、北野武氏の「座頭市」や是枝裕和氏の「そして父になる」など、日本人が監督した作品の人気が高く、日本のアニメの熱狂的なファンも多い。ソニー傘下の米映画制作・配給会社も多くの作品を上映している。

     ただ、EU側は、自国作品の上映義務を撤廃すると、ハリウッド作品の流入などにつながるとみて、慎重な姿勢だ。EUの映画産業の規模は、2010年の売上高が600億ユーロ(約7・9兆円)で、雇用も37万人以上にのぼる。

     映画は、フランスのリュミエール兄弟が1895年に映写機を発明したのが始まりとされる。欧州では、「映画はヨーロッパで生まれたもの」(欧州議会)との自負が強く、各国は産業保護に熱心に取り組んでいる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151227-118-OYT1T50077

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  6. スター・ウォーズ、早くも興収10億ドル突破
    2015年12月28日 10時21分

     【ロサンゼルス=田原徳容】日本など世界各地で公開中のSF超大作「スター・ウォーズ」シリーズの新作「フォースの覚醒」は27日、公開から12日間で世界全体の興行収入が推計10億9057万ドル(約1312億円)に達し、史上最速で10億ドルを突破した。

     製作した米ウォルト・ディズニー社が27日、発表した。

     来年1月には巨大市場の中国で公開される予定で、通算興行収入トップのSF映画「アバター」(2009年公開、27億8800万ドル)を超えるかどうかが注目される。

     同社によると、新作の世界全体の興行収入は27日時点で、2015年公開の映画の中ですでに5位につけ、歴代では15位となっている。
    http://www.yomiuri.co.jp/culture/20151228-OYT1T50061.html

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  7. 「奴隷業者」に売られたスター・ウォーズ ルーカス監督の嘆きに業界騒然
    2016.1.3 08:45

     米SF映画の金字塔「スター・ウォーズ(SW)」シリーズの生みの親、ジョージ・ルーカス監督(71)が、自分の手を離れ米ディズニーによって製作されたシリーズ最新作「エピソード7/フォースの覚醒」(J・J・エイブラムス監督)をあからさまに批判したうえ、自分がSWの全権利を米ディズニーに売却したことを「奴隷業者(ホワイト・スレーバーズ)に(SWを)売ってしまった」と嘆いたことで、米娯楽業界が騒然としている。ルーカス監督は「奴隷業者」発言こそ謝罪したが、エピソード7の作風に関してはSWのオールドファンからも非難や不満が出ており、これを機にSW論争に火が付きそうだ。

     「私はSWを単なるSF映画だとは思っていない。SWはメロドラマであり、すべての家族の問題を描いているんだ。ところがディズニーは(SWを)メロドラマではなく、ファンを喜ばせるためのレトロ(懐古趣味)なSF作品にしようとしていた…」

     昨年12日31日付の米紙ロサンゼルス・タイムズや英紙デーリー・メール(いずれも電子版)などによると、昨年12月25日、米CBSテレビの朝の報道番組に登場したルーカス監督はこう切り出し、今回、ディズニーが作ったエピソード7が「懐古趣味」をアピールしていることについて「嫌いだ。私が作ったSWは宇宙船も惑星も(前作とは)全く違うものになるよう懸命に努力した」と強調。
    http://www.sankeibiz.jp/express/news/160103/exf16010300000001-n1.htm

     さらに、2012年に自身の映画製

    作会社「ルーカスフィルム」とSWの全権利をディズニーに約40億ドル(約4800億円)で売却した件について、高齢の自分ひとりではSWの物語のけじめが付けられず、もともと計画していた残りの3部作についても完成に10年はかかることから売却を決意したと説明。

     しかし売却後、その新3部作の始まりとなるエピソード7については、ディズニーが自分のアイデアを却下するなど、互いの方針が違ったため、SWから手を引き「互いが互いの道を行くことになった」と述懐。

     そして「SW全6作は私の子供だ。私が作り、非常に密接に関わり、それを愛している。私はそれを奴隷業者に売ってしまったのだ」と厳しい表現を使って嘆いた。

     この発言はたちまち物議を醸したため、ルーカス監督は12月31日付で「試写を見る前の発言で、非常に不穏当かつ不適当な例えを用いたことを謝罪します」と事実上、撤回。「記録的なヒットに舞い上がりそうで、この新作と、エイブラムス監督(49)と(ルーカスフィルムの)キャスリーン・ケネディ社長(62)を誇りに思う」と釈明した。
    http://www.sankeibiz.jp/express/news/160103/exf16010300000001-n2.htm

     SWは、1977年に登場した1作目(第4章)を含む旧3部作(第4、5、6章=77年~83年)と新3部作(第1、2、3章=99年~05年)の全6作で構成されてきて、今回のエピソード7は前作から10年ぶりのシリーズ続編となることから、昨年12月18日の公開から12日間で全世界の興行収入が史上最速で10億ドル(約1200億円)を突破するなど空前のヒットを記録している。

     しかし、その一方で、古くからのファンや映画マニアからは「エピソード4/新たなる希望」や「エピソード6/ジェダイの帰還」(83年)の焼き直しといった非難や疑問が噴出。12月28日付のロサンゼルス・タイムズにも「想像力を欠く駄作」などと評するコラムも掲載された。

     今回のルーカス監督の発言は、表現こそ不穏当だったが、その内容は、まさに古参ファンの気持ちを代弁するものともいえ、全世界で大絶賛されるSW最新作に一石を投じるものとして今後、注目を集めそうだ。
    http://www.sankeibiz.jp/express/news/160103/exf16010300000001-n3.htm

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    1. 「スター ウォーズ」
      http://www.2nn.jp/search/?q=%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC+%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BA&e=

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  8. 2016.1.4 MON
    新スター・ウォーズ批判したジョージ・ルーカス、「ディズニーは奴隷業者」の例えを謝罪
    http://wired.jp/2016/01/04/lucas-criticizes-new-star-wars/

    >ジョージ・ルーカス監督はインタヴューで、スター・ウォーズ最新作『フォースの覚醒』の「レトロ調」路線を批判。ただし、ディズニーを奴隷業者にたとえた件については、12月31日に謝罪声明を出した。

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  9. 「スター・ウォーズ」首位陥落=北米

     【ロサンゼルスAFP=時事】17日公表された映画の北米週末興行収入ランキングによると、人気SF映画シリーズ「スター・ウォーズ」の最新作「フォースの覚醒」が、公開5週目でトップの座を明け渡した。取って代わったのは、3400万ドル(約39億円)を稼いだコメディー映画「ライド・アロング2」。

     米アカデミー賞で12部門にノミネートされたレオナルド・ディカプリオ主演の「レヴェナント 蘇えりし者」が2950万ドルで2位に入り、「フォースの覚醒」は2510万ドルで3位だった。

     「フォースの覚醒」は累計の世界興行収入が18億ドルに達し、歴代3位となっている。(2016/01/18-07:33)
    http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2016011800038

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  10. 同志社事務方トップ逮捕…大学のゴミ無許可収集
    2016年1月19日13時42分

     同志社大(京都市上京区)のキャンパス内のごみを無許可で収集・運搬したとして、京都府警は19日、学校法人同志社の子会社「同志社エンタープライズ」(同)社長で、同法人事務部長の北幸史ゆきふみ容疑者(57)(奈良市)ら6人を廃棄物処理法違反容疑で逮捕した。

     北容疑者は同法人の事務方トップ。エンター社などは京都市から計7回、改善を指導されていたといい、府警は実態解明を進める。

     ほかに逮捕されたのは、エンター社の社員3人と、収集業務の下請けをしたビル管理会社「コスモスビルメンテナンス」(京都市上京区)代表取締役・吉田多郎容疑者(68)や役員1人。府警はいずれの認否も明らかにしていない。府警は同日、今出川キャンパス(同)内の同法人を捜索した。

     発表では、6人は共謀し、昨年11月27日、新町キャンパス(同)などで出た紙くずなど約900キロの一般廃棄物を京都市の許可を得ずに収集し、同市内の処分場に運搬した疑い。

     エンター社は同法人の100%出資で、2005年に設立。府警によると、同法人から廃棄物の収集・運搬を月約200万円で請け負い、実際の収集業務はコスモス社が行っていた。廃棄物処理法によると、業として収集・運搬する場合は許可が必要だが、同社は市の許可を得ていなかった。

     京都市によると、12年10月から昨年11月17日までに、同法人とエンター社に各2回、コスモス社に3回、口頭や文書で改善指導。府警が同12月15日、両社を捜索していた。委託先はその後、市の指定業者に変更されたという。

     府警は「市の複数回の指導に従わず悪質であり、組織的な事件でもあることから逮捕の必要があると判断した」としており、指導に従わなかった理由や、同法人が契約に子会社を介在させた経緯について詳しく調べる。

     同志社大などによると、エンター社の歴代社長は、同法人の部長級職員が兼ね、北容疑者は13年5月に就任。同社はほかに書籍販売や学生向けの保険代理業、下宿の紹介事業などを行っており、15年3月期の売上高は約19億4400万円。コスモス社は08年設立で、ビルの保守管理業務などを行っている。

     同法人の水谷誠理事長は「京都府警による昨年12月の捜索後、委託先を変え、法令順守に努めている。今後、このような事態がおこらぬよう指示を徹底したい」とのコメントを出した。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160119-118-OYT1T50081

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    1. 同志社大の学校法人 施設部長ら3人逮捕
      2月18日 14時58分

      京都市にある同志社大学で、キャンパスから出たゴミの収集などを、市の許可を得ていない業者に委託したとして、警察は、大学を運営する学校法人の施設部長ら3人を廃棄物処理法違反の疑いで逮捕しました。

      逮捕されたのは、京都市にある同志社大学を運営する学校法人「同志社」の施設部長、山下利彦容疑者(59)ら3人です。
      警察によりますと、去年11月、大学のキャンパスや学生寮から出たおよそ900キロのゴミの収集や焼却施設への運搬を、京都市の許可を得ていない業者に委託したとして、廃棄物処理法違反の疑いがもたれています。学校法人は、許可を得た業者に委託するよう京都市から繰り返し指導を受けていたものの、従わなかったということで、警察は、同志社大学の中にある学校法人の事務所を捜索するなどしていきさつなどを調べています。
      警察は、3人が容疑を認めているかどうかについては明らかにしていません。
      同志社大学でのゴミの収集を巡っては、先月、学校法人の法人事務部長で、学校法人の子会社の社長ら6人が、市の許可を得ずに行っていたとして逮捕されましたが、京都地方検察庁は、その後、全員を処分保留で釈放しています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160218/k10010413591000.html

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  11. スター・ウォーズ「エピソード8」、公開を延期
    2016年01月21日 23時02分

     【ロサンゼルス=田原徳容】米ウォルト・ディズニー社は20日、SF超大作「スター・ウォーズ」シリーズの続編「エピソード8」の公開日を、すでに公表していた2017年5月26日から同年12月15日に延期すると発表した。

     昨年12月に公開したシリーズ最新作「フォースの覚醒」が、興行収入で次々と新記録を打ち立てるなど大成功を収めていることから、公開を同時期に設定したという。撮影は来月からロンドンで始まる予定だ。
    http://www.yomiuri.co.jp/culture/20160121-OYT1T50153.html

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  12. 「スターウォーズ」R2-D2役の俳優が死去
    8月14日 13時39分

    世界的な人気を集める映画シリーズ「スター・ウォーズ」で、ロボットの「R2ーD2」役を務めたイギリス人の俳優ケニー・ベイカーさんが亡くなりました。81歳でした。

    イギリスの公共放送BBCなどによりますと、バーミンガム生まれのケニー・ベイカーさんは、幼い頃、小人症と診断され、16歳の時からサーカスでパントマイムなどをしていました。
    映画「スター・ウォーズ」には、1977年に公開された第1作目から出演し、1メートル12センチの小柄な体を生かして、ジェダイの騎士の活躍を支えるロボット「R2-D2」の中に入ってコミカルな動きを演じ、一躍有名になりました。
    「スター・ウォーズ」には、2005年まで合わせて6つの作品に出演しましたが、ここ数年は呼吸器系の病気を患い、13日、ベイカーさんが自宅で亡くなっているのを親族が見つけたということです。
    「スター・ウォーズ」の監督を務めたジョージ・ルーカスさんは、ベイカーさんの訃報を受け、「困難な状況下でいつも懸命に役を務め、本当に紳士的な人だった。いつも人を笑わせる芸人で、R2-D2の心と魂を持ち、彼を知る世界中の人たちに惜しまれるだろう」と話したということです。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160814/k10010635441000.html

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  13. [時代の証言者]電卓4兄弟 樫尾幸雄<26>次男の情熱 電子楽器
    2016年10月22日5時0分

     時計に続き新規参入したのが、電子楽器です。

     次男の発明家、樫尾俊雄の念願でした。子供の頃から音楽好きで、ギターやアコーディオンを弾いていました。そのため、「何かデジタル技術を使って音源ができないか」と考えていたようです。「誰にでも弾ける楽器」の実現にも、デジタル技術が使えるとひらめいたのでしょう。

     電子楽器の開発には、それまでとは別次元の情熱を注ぎました。自宅の部屋を改造、巨大なスピーカーを据え付けて研究室にし、そこにこもりました。

     1980年(昭和55年)、最初に発売した電子楽器がキーボードの「カシオトーン」です。本物の楽器の音を電子技術で再現し、ピアノだけでなくギターやトランペットなど29種類の音色を出せるようにしました。

     《楽器を発売した80年の3月期決算で、カシオ計算機は売上高1000億円を突破。電卓と時計、楽器という事業の3本柱が確立し、経営規模はさらに拡大していった》

     楽器でも、苦労したのは販売網作りです。時計と同じで、専門店には入り込む余地がありません。時計と同様、家電量販店にお世話になりました。

     キーボードの製品開発では、世界的シンセサイザー奏者の冨田勲さんに多くの助言を受けました。カシオが、冨田さんのコンサートのスポンサーになったこともあります。

     とてもスケールの大きなことをする人です。84年にオーストリアで開かれたコンサート「アース・エレクトロニカ」では、ドナウ川の両岸にスピーカーを置き、上空に大音量のスピーカーをぶら下げたヘリコプターを飛ばしました。ドナウ川の上には船を浮かべ、そこにもスピーカー。あちこちから音を出す光と音の大コンサートでした。

     私も現地に行きました。オーストリアの大統領も来ています。観衆は8万人。コンサートのための特別列車も走りました。

     カシオの電子楽器をアピールする絶好の場です。同様のコンサートは国内でも88年に岐阜市、89年に横浜市で開かれました。

     冨田さんは、とてもざっくばらんな人でした。オートバイのハーレーダビッドソンに乗って山奥へ行き、滝から出る自然の音を聞くそうです。「音とは、自然にできるものだ」と力説していました。

     俊雄も音には独自の考えを持っていました。「生き物になぜ音は必要か。なぜウグイスはホーホケキョ、鶏はコケコッコーと鳴くのか」と質問されたことがあります。「そんなもの分からない」と答えると、「種を保存するために必要なんだ」と、私には理解不能な学者のような話をします。冨田さんとは、談議が尽きなかったことでしょう。

     俊雄が死去した2012年のお別れの会で、冨田さんは弔辞を読んでくれました。しかし、今年5月に冨田さんも亡くなられました。本当に残念です。

     (編集委員 佐々木達也)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161021-118-OYTPT50463

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  14. 2016.9.17 23:22
    人気映画「フィールド・オブ・ドリームス」原作者、W・P・キンセラ氏が安楽死

     ウィリアム・パトリック・キンセラ氏(カナダの作家、映画「フィールド・オブ・ドリームス」原作者)16日、カナダ西部ブリティッシュコロンビア州ホープで医師のほう助により死去、81歳。地元メディアなどが報じた。生前の健康状態は不明。AP通信によると、カナダでは医師のほう助による安楽死が6月に合法化されていた。

     35年、西部アルバータ州生まれ。文学を学び、カルガリー大教授を経て作家に。往年の大リーガーを題材に82年に書いた小説「シューレス・ジョー」が89年に「フィールド・オブ・ドリームス」として映画化され、ケビン・コスナーさんらが主演、日本アカデミー賞やブルーリボン賞を受賞した。(共同)
    http://www.sankei.com/life/news/160917/lif1609170039-n1.html

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  15. キリスト教徒弾圧、遠藤周作の「沈黙」映画に
    2016年11月3日17時36分

     小説家・遠藤周作(1923~96年)が、長崎を舞台に書き下ろした代表作「沈黙」を原作にした映画「沈黙―サイレンス―」の公開を前に、作品に出演している俳優の塚本晋也さん(56)が長崎市の日本二十六聖人記念館で記者会見を開き、映画をPRした。

     キリスト教徒が弾圧されていた江戸時代の日本に来たポルトガルの宣教師が、拷問を受ける日本人信徒の惨状を目の当たりにして苦悩する物語。米国の巨匠マーティン・スコセッシ監督がメガホンを取り、米国では12月23日、日本では来年1月21日から公開される。

     塚本さんは、長崎市外海そとめ地区がモデルとなったトモギ村の敬虔けいけんなカトリック信徒・モキチ役として出演。「原作そのままに大作となっているので、遠藤周作とスコセッシ監督の世界をぜひ大きな画面で見ていただきたい」と語った。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161102-118-OYT1T50004

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    1. 小説や映画 信仰問う過程
      2016年10月25日5時0分

       ◇「沈黙―サイレンス―」スコセッシ監督

       遠藤周作の小説『沈黙』を原作とする映画「沈黙―サイレンス―」を監督したマーティン・スコセッシさんらが19日、東京都内で記者会見を行った。

       キリスト教徒が弾圧されていた江戸時代を舞台に、日本に潜入したポルトガル人宣教師の苦悩、西洋と東洋の断絶、“神の沈黙”という深遠なテーマを問いかけた小説は、1966年に発表され、世界各国で翻訳されている。

       スコセッシさんはイタリア系アメリカ人でカトリック教徒。イエス・キリストを題材にした映画を撮影していた88年、ニューヨークの教会の大司教からこの小説を手渡されたという。異文化の衝突を描いた小説に魅了され、以来、映画化を切望していた。

       「今でも、劇中の宣教師のように、信仰を試練と感じることがある」とスコセッシさん。「だからこそ我々は日々、小説を書いたり、映画を作ったりして、人間とは何なのか、と考えている。それが信じるとはどういうことなのかを探る過程だと思っている」

       隠れキリシタンのキチジロー役を演じる窪塚洋介さんは原作小説について「答えを押しつけるのでなく、問いかけてくる。懐の深い作品だと思った。その中で、人間の弱さを象徴する役をやらせてもらって光栄」と語り、通辞(通訳)役の浅野忠信さんは「監督は僕ら俳優からあふれるもの、心から出る何かを常に待ってくれているように思った」と振り返っていた。

       映画は米国で12月23日、日本では来年1月21日に公開される。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161024-118-OYTPT50350

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  16. 電子音楽の第一人者 冨田勲さんの遺作を上演
    11月12日 7時06分

    シンセサイザーを使った電子音楽の第一人者で、ことし5月に亡くなった作曲家の冨田勲さんが、亡くなる直前まで手がけていた遺作が、11日夜に上演され、世代を超えた多くのファンが訪れました。

    冨田さんは、シンセサイザーを使った楽曲制作にいち早く乗り出し、クラシックの名曲を大胆に解釈した曲や宇宙を題材にした壮大な作品などを発表して世界的に活躍しましたが、ことし5月、84歳で亡くなりました。
    冨田さんが亡くなる直前まで創作を続けていた「ドクター・コッペリウス」が、11日夜、東京・渋谷区のコンサートホールで上演され、世代を超えた大勢のファンが詰めかけました。
    作品はバーチャルシンガーの初音ミクが、オーケストラとシンセサイザーの演奏に合わせて歌うほか、舞台上の空間に立体的に浮かび上がって生身のダンサーと一緒にバレエを踊ります。
    楽曲は冒頭部分が出来上がっていませんでしたが、生前未発表だったシンセサイザーの音を加えて完成させたということで、冨田さんが幼いころから抱いていた宇宙への憧れが壮大な音楽に乗せて表現されています。
    上演が終わると、スクリーンに冨田さんの写真が映し出され、客席から大きな拍手が送られていました。
    訪れた53歳の女性は「初音ミクが人間とバレエを踊るシーンが幻想的でした。これからも永遠に残る作品だと思います」と話していました。
    また、担当プロデューサーの服部玲治さんは「冨田先生は生前ずっと宇宙に行きたがっていました。これでやっと宇宙に向かって旅立てたと思います。先生も喜んでくれているはずです」と感慨無量の表情で話していました。
    冨田さんの遺作の公演は12日も行われます。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161112/k10010766061000.html

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  17. 坂本龍一さんがグラミー賞にノミネート
    12月7日 4時52分

    アメリカ音楽界最高の栄誉とされる「グラミー賞」の候補が6日、発表され、世界的に活躍する音楽家、坂本龍一さんが手がけた映画「レヴェナント蘇えりし者」のテーマ音楽がサウンドトラックの部門にノミネートされました。

    グラミー賞は、アメリカ音楽界で最も権威がある賞とされ、今回で59回目となります。

    6日、グラミー賞の候補が発表され、坂本龍一さんが、ドイツ人の音楽家アルヴァ・ノトさんとともに手がけた映画「レヴェナント蘇えりし者」のテーマ音楽が、サウンドトラックの部門にノミネートされました。

    世界的な音楽家として知られる坂本さんは、数多くの映画音楽を手がけていて、1989年には映画「ラストエンペラー」のテーマ音楽で、グラミー賞の「最優秀映画音楽アルバム賞」を受賞したほか、同じ作品でアカデミー賞やゴールデングローブ賞を受賞するなど、作品は高く評価されています。

    坂本龍一さんがグラミー賞にノミネートされるのは、1995年の映画「リトル・ブッダ」のテーマ音楽に続いて3回目で、受賞すると2回目となります。

    グラミー賞は、来年2月12日にロサンゼルスで開かれる授賞式で、各部門の受賞者が発表されます。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161207/k10010797791000.html

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  18. スター・ウォーズ最新作 まもなく公開
    12月15日 1時39分

    世界的に人気のSF映画、スター・ウォーズの最新作が今月16日から世界同時公開されます。公開を前に開かれたイベントには、およそ2000人が詰めかけ、興奮に包まれたファンからは「楽しみで楽しみでしかたないですね」とか「わくわくしています」といった声が聞かれました。この期待の最新作の見どころについて、お伝えします。

    シリーズの原点を描く作品

     今回の作品でカギを握るのは、シリーズにたびたび登場する究極兵器「デス・スター」です。邪悪な帝国軍によって作られました。この兵器を破壊するため、戦士たちは、その設計図を帝国軍から盗み出すという、命がけの作戦を決行します。
     「スター・ウォーズ」は、これまでに7作品が劇場公開されています。帝国軍の悪の権化である「ダースベイダー」と反乱軍のエースの「ルーク・スカイウォーカー」。大まかに言うと、この両者の対立を描いた作品です。
     エピソード1、2、3では、いかにダーズベイダーが誕生したかが描かれ、エピソード4、5、6では、ルーク率いる反乱軍が、どのように帝国軍を打ち破るかを描いています。エピソード4、5、6の順に公開されたあと、物語の時間軸をさかのぼる形で1、2、3、そして、1年前に7が公開されてきましたが、今回の作品は、ちょうどエピソード4の直前の時期を描きます。
     実は、エピソード4の冒頭のシーンでは、反乱軍が設計図を手に入れている状態で始まりますが、今回の物語では、その設計図を、誰がどのようにして持ち出したのか、ファンの長年の謎を解き明かされることになります。言わば、これまでのシリーズの原点とも言える部分を描く作品となっているのです。

    ヒロイン役は実力派俳優

     ヒロインは、生き抜いていくために戦士として育てられた「ジン・アーソ」です。究極兵器の設計図を盗み出そうと呼びかけ、作戦を引っ張っていきます。演じたのは、フェリシティ・ジョーンズさん。アカデミー賞・主演女優賞にノミネートされたこともある実力派です。
     今回の出演について、ジョーンズさんは「スター・ウォーズのような愛されている作品に加わることができて、とても幸運だと思います」「戦闘シーンもかっこいいですし、魔法のような映画です」と話していました。

    監督はシリーズのファン

     監督のギャレス・エドワーズさんは、子どものころに見たスター・ウォーズ最初の作品からのファンでした。シリーズいちばんのヒーロー、ルーク・スカイウォーカーに憧れて、柔道を習った時期もあったそうです。
     エドワード監督はインタビューに対し、「ジェダイの騎士やルークの衣装からして、柔道着みたいですよね」「(自分自身は)そんなには強くなかったです。柔道を始めたのは、ただルークになりたかっただけなんです」と話していました。

    登場人物は″私たち″

     さらに、エドワード監督は、今回の作品のポイントを柔道になぞらえて「柔道で学んだ大切なことは、相手より大きくなくてもいいということでした。これは、スター・ウォーズのテーマの核心ですよね」と解説しています。と言うのも、ヒロインのジンをはじめ、戦士たちは、スター・ウォーズ特有の「フォース」と呼ばれる特別な力を誰も持っていません。
     これについて、監督は「特別な力を持っていなくても、スーパーヒーローでなくても、自分で決心さえすれば、それまでとは変わって、善であり正しい行動をとることができるんです」と話しています。
     また、ヒロイン役のジョーンズさんは「この映画が特別なのは、心や頭、人間力を使って戦いに勝とうとしていること。登場人物はみんな、あなたと私と、同じような人間なんです」と話していました。

    親子の物語も

     映画の根底には、親子をめぐる物語が流れています。天才科学者である父親は、帝国軍に連れ去られ、行方不明。その父親が、究極兵器を設計したのではないか。ジンは真実を探るため、命がけの作戦に挑みます。
     ジョーンズさんは「スター・ウォーズのほかの作品のように、自分の両親が誰なのかを探ることで、自分が何者なのか探す旅でもあります。最終的には、銀河での自分の居場所を見つけていくんです」と話しています。

    初めての人でも楽しめる

     最後に、今回スター・ウォーズの歴史に、どのような1ページが加わると思うかという質問に対し、エドワード監督は「この映画が本当に成功したかどうかわかるのは、いまから20年後でしょうか。道ですれ違った若者が、色あせたTシャツを着ていて、そこに今回の映画のキャラクターや宇宙船が描かれている、というふうにね」と話していました。
    。また、主演のジョーンズさんは「人間ドラマを主軸にしているので、これまでのスター・ウォーズの経緯を知らない人も、この映画単体で楽しめるのではないか」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161215/k10010807271000.html

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  19. [オールザットシネマ]ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(米)…自己犠牲いとわぬ“侍”
    2016年12月16日15時0分

     笑ってもらって構わない。「スター・ウォーズ」を見て、興奮したことはあったが、感動したのは初めてだ。

     シリーズの原点となる「エピソード4/新たなる希望」の前夜。同作では、反乱軍が、帝国軍の究極の兵器「デス・スター」を破壊して一件落着したが、本作はその設計図を、命がけで入手した名もなき戦士たちの物語である。

     ヒロインのジン(フェリシティ・ジョーンズ=写真中央)は、生き延びるためなら何でもしてきた孤独な戦士。その元に、行方不明だった父からのメッセージが届く。帝国軍に拉致された科学者の父は、「デス・スター」の開発に協力すると見せかけ、ひそかに弱点を仕込んでいた。

     惑星を丸ごと粉砕する兵器など完成させてはならない。父の思いに応えるべく、ジンは帝国軍の基地にある設計図を盗み出そうと訴える。反乱軍の指導者たちは及び腰だが、前線で体を張ってきたならず者たちが立ち上がる。生還する可能性はゼロに近い。が、ここでひるんだら、何のために戦ってきたのか、と。

     ギャレス・エドワーズ監督も認めているように、黒沢明監督の「七人の侍」の影響が色濃くうかがえる。

     ジンと行動を共にする男たちはいずれもいいキャラクターに仕上がっている。中でも、この宇宙戦争の時代に、棒術で敵に立ち向かう盲目の戦士(ドニー・イェン)と、彼を支える赤い甲冑かっちゅうの戦士(チアン・ウェン)に、黒沢映画へのオマージュをみた。

     そして、自己犠牲をいとわない“侍”のような戦士たちが、英雄的な行為を成し遂げる。こういう物語に日本人は、いや、たぶん人は総じて弱い。映画はそのツボをこれでもか、と押してくる。設計図のファイル名が暗示する終盤の展開が胸を打つ。

     アクションも、肉弾戦、銃撃戦、空中戦と申し分なしで、悪役ダース・ベイダーの立ち回りも、「待ってました!」の声がかかりそうな出来栄え。そのベイダーの目的を阻止しようと、その他大勢の兵士たちが奮闘するシーンもいい。やり過ぎだとしてもいい。

     大仕事を成し遂げても、個人ではなく、チームでたたえられる無名の戦士、無数の兵士の存在があったからこそ、ルーク・スカイウォーカー、レイア姫、ハン・ソロらは英雄になれた。次に「エピソード4」を見る時は正座しようと思う。2時間14分。TOHOシネマズ日劇など。(田中誠)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161216-118-OYTPT50243

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  20. [遺品の思い出]生頼範義さんのインスタントカメラ
    2016年12月17日15時0分

     思い立ったらすぐにインスタントカメラで撮影した。写真で体の動きや影の伸び方を確認すると、筆を持ってキャンバスに向かい、迫力満点のイラストを描き上げた。

     農家を改装した宮崎市の自宅と敷地内のアトリエを行き来する生活の中で、「スター・ウォーズ」や「ゴジラ」のポスターを描いた。写真のモデルを家族に頼んだことも。長男で画家のオーライタローさん(53)も柔道着を着て竹刀を振りかざし、スター・ウォーズのルーク・スカイウォーカーのポーズをさせられたことがあるという。

     イラストの基になったインスタント写真約1000枚は、今も残っている。「早描きで、時間がもったいないと考える父にはもってこいの道具でした」とタローさん。当時のままのアトリエには、筆や絵の具と一緒にインスタントカメラも置かれている。

    (東京本社社会部 小池和樹)

    ◇おおらい・のりよし。画家・イラストレーター。2015年10月27日、肺炎で死去、79歳。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161217-118-OYTPT50241

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  21. 「スターウォーズ」レイア姫役 フィッシャーさん死去
    12月28日 5時21分

    映画「スターウォーズ」シリーズでヒロインのレイア姫役を演じたアメリカ人俳優、キャリー・フィッシャーさんが亡くなりました。60歳でした。

    これはアメリカのメディアがフィッシャーさんの広報担当者の話として27日伝えたものです。

    西部カリフォルニア州生まれのフィッシャーさんは映画デビューの2年後の1977年、「スターウォーズ」の第1作にヒロインのレイア姫として出演し、勇敢で、負けん気の強いキャラクターで人気を得ました。

    その後、シリーズとなった「スターウォーズ」の2作目「帝国の逆襲」や3作目の「ジェダイの帰還」でもレイア姫役で出演したほか、去年公開された「スターウォーズ」シリーズの続編「フォースの覚醒」でも32年ぶりに同じ役を演じて大きな話題となりました。

    最近では、「スターウォーズ」シリーズで恋人役だった俳優のハリソン・フォードさんと撮影時に不倫関係にあったことをことし自伝で明かしていました。

    フィッシャーさんは今月23日、ロンドンからロサンゼルスへ向かう飛行機の機内で心臓発作を起こし、ロサンゼルス市内の病院に入院して治療を受けていましたが27日の朝、亡くなりました。

    ハリソン・フォードさん「勇敢に生きた」

    フィッシャーさんの死去を受け、「スターウォーズ」シリーズで共演したハリソン・フォードさんがコメントを出し、「キャリーは有能で独創的な人だった。ユーモアがあり、自分自身をさらけ出すことにおそれを抱かず、勇敢に人生を生き抜いた。私たちは彼女を忘れないだろう」としてフィッシャーさんの死を悼みました。

    「スターウォーズ」シリーズの多くの作品で監督や製作総指揮を務めたジョージ・ルーカスさんもコメントを出し、「彼女はとてつもなく頭がよく才能あふれた役者だった。スターウォーズで演じたレイア姫は、賢くて負けん気が強く、いつも希望を失わない役で、多くの人が考えるより、難しい役だった」と述べ、フィッシャーさんをたたえました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161228/k10010822341000.html

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    1. 女優キャリー・フィッシャーさん死去…レイア姫
      2016年12月28日6時37分

       【ホノルル=田原徳容】米SF人気映画「スター・ウォーズ」でレイア姫を演じた米女優、キャリー・フィッシャーさんが27日、ロサンゼルスの病院で死去した。

       60歳。

       フィッシャーさんは23日、ロンドンからロサンゼルスに向かう飛行機内で心臓発作を起こし、重体となったが、その後、容体が安定したとされていた。

       フィッシャーさんは1977年のスター・ウォーズ第1~3作にレイア姫役で出演。昨年公開された第7作「フォースの覚醒」でも同じ役を務めた。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161228-118-OYT1T50006

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    2. キャリー・フィッシャーさん死去
      「スター・ウォーズ」レイア姫役
      2016/12/28 08:3112/28 08:32updated

       【ロサンゼルス共同】人気映画「スター・ウォーズ」シリーズのレイア姫役で知られる米女優キャリー・フィッシャーさんが27日、ロサンゼルスで死去した。60歳。米メディアが伝えた。23日、ロサンゼルスに向かう航空機内で体調を崩して救急搬送され、入院していた。詳しい死因は伝えられていない。

       西部ビバリーヒルズ生まれ。1977年開始の同シリーズ第1~3作で主人公の双子の妹レイア姫を演じ、人気女優となった。「ハンナとその姉妹」(86年)などに出演。

       薬物依存と精神疾患に苦しんだ時期があり、体験を赤裸々につづった自伝的小説はベストセラーとなった。
      https://this.kiji.is/186565586083856386

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    3. 米女優フィッシャーさん心臓発作
      スター・ウォーズで一躍人気
      2016/12/24 12:22

       【ロサンゼルス共同】人気映画「スター・ウォーズ」シリーズのレイア姫役で知られる米女優キャリー・フィッシャーさん(60)が23日、ロンドンからロサンゼルスに向かう航空機内で心臓発作を起こし、ロサンゼルスの病院に救急搬送された。米メディアが報じた。一時は重体と報じられたが、AP通信によると容体は安定しているという。

       フィッシャーさんは1977年のシリーズ第1作「スター・ウォーズ」でレイア姫を演じ、一躍人気スターに。昨年公開された「フォースの覚醒」にも出演した。
      https://this.kiji.is/185229280374423555

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    4. キャリー・フィッシャーさん死去 60歳 「スター・ウォーズ」レイア姫
      2016年12月28日15時0分

       【ホノルル=田原徳容】米SF人気映画「スター・ウォーズ」でレイア姫を演じた米女優キャリー・フィッシャーさんが27日、ロサンゼルスの病院で死去した。60歳。23日、ロンドンからロサンゼルスに向かう飛行機内で心臓発作を起こして重体となり、持ち直したとされていたが、容体が急変したとみられる。

       フィッシャーさんは1975年に映画デビュー。ジョージ・ルーカス監督の目に留まり、77年公開のスター・ウォーズ第1作でレイア姫役に起用された。シリーズ化された同作品で人気を博し、昨年公開された第7作「フォースの覚醒」でも同じ役を務めた。AFP通信によると、来年12月に公開予定の第8作にも出演しており、撮影は7月に終了したという。

       作家としても活動し、自伝的小説が「ハリウッドにくちづけ」(90年)として映画化された。米国の男性デュオ「サイモン&ガーファンクル」のポール・サイモンさんと結婚したが、その後、離婚した。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161228-118-OYTPT50202

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    5. >現在では脚本家やコメディエンヌとして活動するフィッシャーさんだが、レイア姫以上に有名になった役はない。
      http://www.afpbb.com/articles/-/2765941

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  22. レイア姫 女優の母も急死 - 2016/12/29
    http://news.yahoo.co.jp/pickup/6225684

    米女優デビー・レイノルズさん死去、急逝したC・フィッシャーさん母
    AFP=時事 12/29(木) 11:20配信

    【AFP=時事】(更新)ミュージカル映画『雨に唄えば(Singin' in the Rain)』で知られる米映画界の伝説的女優、デビー・レイノルズ(Debbie Reynolds)さんが28日、死去した。84歳。前日に急逝した米女優キャリー・フィッシャー(Carrie Fisher)さんの母親で、脳卒中とみられる症状で救急搬送されていた。

     レイノルズさんは28日、米カリフォルニア(California)州ビバリーヒルズ(Beverly Hills)にある息子トッド・フィッシャー(Todd Fisher)さんの自宅で倒れ、病院に救急搬送されていた。トッドさんはその数時間後、米娯楽誌バラエティ(Variety)に対し「母はキャリーと一緒にいたかったんだ」と語っていた。

     芸能情報サイト「TMZ」は家族に近い匿名情報筋の話として、レイノルズさんが息子宅に滞在していたのはフィッシャーさんの葬儀について話し合うためだったと伝えている。

     レイノルズさんは、1952年公開の『雨に唄えば』で一躍スターとなった。64年公開の映画『不沈のモリ―・ブラウン(The Unsinkable Molly Brown)』では米アカデミー賞(Academy Awards)にノミネート。昨年、アカデミー賞特別賞「ジーン・ハーショルト博愛賞(Jean Hersholt Humanitarian Award)」を受賞した。

     55年に米歌手エディー・フィッシャー(Eddie Fisher)さんと結婚し、4年間の結婚生活でキャリーさんとトッドさんをもうけた。【翻訳編集】 AFPBB News
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161229-00000016-jij_afp-ent

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    1. 「レイア姫」の母 女優 デビー・レイノルズさん死去
      12月29日 15時15分

      ミュージカル映画「雨に唄えば」で知られるアメリカの女優、デビー・レイノルズさんが28日、84歳で亡くなりました。レイノルズさんは、この前日死去した映画「スター・ウォーズ」でヒロインのレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーさんの母親で、家族は「娘の死というショックが大きすぎた」と話しています。

      テキサス州で生まれたレイノルズさんは、19歳のときにミュージカル映画の名作「雨に唄えば」の主役の1人に抜てきされ、伸びのある歌声とともに見事なタップダンスを披露し脚光を浴びました。

      1964年の「不沈のモリー・ブラウン」でアカデミー賞にノミネートされるなど、レイノルズさんは、50年代から60年代にかけてのミュージカル映画黄金時代を代表する女優となりました。

      レイノルズさんは、27日に死去した、映画「スター・ウォーズ」でヒロインのレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーさんの母親です。

      アメリカのメディアによりますと、レイノルズさんは、フィッシャーさんが死去した翌日の28日、葬儀について話し合うため、ロサンゼルス近郊のビバリーヒルズにある息子の家を訪れていたところ、突然倒れ、亡くなったということです。84歳でした。

      死因については明らかになっていませんが、レイノルズさんの息子は地元のメディアに対して「娘の死というショックが大きすぎた」と話しています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161229/k10010824121000.html

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    2. 女優デビー・レイノルズさん死去…娘の死の翌日
      2016年12月29日18時56分

       【ロサンゼルス=田原徳容】ミュージカル映画「雨に唄えば」などで知られる米女優、デビー・レイノルズさんが28日、ロサンゼルスの病院で死去した。

       84歳。レイノルズさんは、SF映画「スター・ウォーズ」でレイア姫役を演じ、27日に亡くなったばかりの人気女優キャリー・フィッシャーさん(60)の母親。

       AP通信などによると、レイノルズさんは、フィッシャーさんの葬儀の打ち合わせ中、脳卒中で倒れ、病院に搬送されたという。フィッシャーさんの息子は米メディアに、「(娘の死のショックが)あまりに大き過ぎた」と語った。

       レイノルズさんは1948年に映画デビューし、50~60年代に活躍。52年に公開されたジーン・ケリー主演の「雨に唄えば」で一躍スターになった。最初の夫との間にフィッシャーさんが生まれた。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161229-118-OYT1T50050

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  23. キリシタン弾圧描いたスコセッシ監督が来日
    1月16日 18時24分

    江戸時代初期のキリシタンの弾圧をテーマにした映画を製作した、アメリカのマーティン・スコセッシ監督が、来日記者会見で、当時の信仰を今も受け継いでいる長崎の男性と会い、「日本にいたキリシタンに最大限の敬意を払って映画を作りました」などと話しました。

    アメリカを代表する映画監督、マーティン・スコセッシ監督の最新作は、作家、遠藤周作の小説「沈黙」が原作で、江戸時代初期に長崎で行われていたキリシタンの弾圧がテーマです。

    映画が日本で公開されるのを前に来日したスコセッシ監督は、16日に東京都内のホテルで記者会見に臨み、「積年の思いでやっと完成させることができました。映画は人の弱さ、懐疑心などをテーマに、弱いものをはじかずに抱擁して受け入れる大切さを描きました」と話しました。

    また、当時の「かくれキリシタン信仰」を今も受け継いでいる、長崎市の村上茂則さんが会見に出席し、「先祖のことだと思うと、感情があらわになるほど涙が出ました。多くの日本人、世界の人に見てもらいたい」と映画の感想を述べました。

    これを受けて、スコセッシ監督は「日本にいたキリシタンの勇気を損なわないよう描いたが、そうなっていればいいと思いました。最大限の敬意を払って、力の限りを尽くして映画を作りました」などと答えていました。

    監督の最新作「沈黙ーサイレンスー」は、今月21日から全国で公開されます。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170116/k10010841491000.html

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  24. [遺品の思い出]冨田勲さんの米グラミー賞の盾
    2017年1月21日15時0分

     1974年に米国で発表したアルバム「月の光」で、同年度のグラミー賞の4部門に日本人としては初めてノミネートされた。記念の盾は今も、東京都内の自宅に飾られている。シンセサイザーでクラシックを演奏した野心作を、長男の勝さん(59)は「日本ではレコードの契約先が見つからず、やむなく渡米した父の原点」という。

     頭の中のイメージを音で表現しようと、すぐに起きられるソファで寝ていた。2時間ほどの浅い眠りの後、再び自宅のスタジオにこもる日々。「世界のトミタ」と称されても、自慢や苦労話は口にしなかった。

     心臓を患っても創作を続け、倒れる1時間前まで、公演の打ち合わせをしていた。「好きなことを貫き、最後まで少年だった」。シンセサイザーに向き合う父の後ろ姿は、勝さんの脳裏に今も焼き付いている。

    (東京本社社会部 中川慎之介)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170121-118-OYTPT50240

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  25. 坂本龍一 オリジナルアルバム
    2017年4月6日15時0分

     坂本龍一が、オリジナルとしては8年ぶりとなる新作アルバム「async(アシンク)」(エイベックス)を出した。全て自身の作曲で、楽器音や声、ノイズなどを積み重ね、独特の世界を生み出した。タイトルは「非同期」を意味するという。

     多くの音楽は、一人の指揮者に合わせるように、一つのテンポで演奏されている。だが、坂本は「一つのテンポに合わせてみんながシンクロ(同期)していくのではなく、(複数の音が)バラバラのテンポで同時進行していく音楽があってもいいじゃないかと思っていた」と語る。1曲の中で、それぞれの音が独自のテンポで進む。そんな斬新な曲が収録されている。また、著名な映画監督アンドレイ・タルコフスキーの「架空の映画のサントラ」との思いで作った面もあるという。デイヴィッド・シルヴィアン、フェネスら盟友も参加した。

     東京・外苑前のワタリウム美術館では「設置音楽展」も開催中(5月28日まで)。「新たな音楽の発表の形」として企画。高谷史郎やアピチャッポン・ウィーラセタクンら気鋭のアーティストの映像作品とともに、新作が楽しめる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170406-118-OYTPT50217

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  26. シンセとの歩み一挙に…松武秀樹作品集
    2017年4月13日15時0分

     シンセサイザーの第一人者、松武秀樹=写真=の参加曲を集めたCD5枚組みボックス「ロジック・クロニクル」(ソニー・ミュージックダイレクト)が発売された。松武が音楽界に、いかに大きな足跡を残してきたのかを示す作品集。

     昨年死去した電子音楽の大家、冨田勲の下で働き、シンセを使った音作りの世界に飛び込んだ。1970年代、大型のシンセを使いこなせる人は少なかった。「かたい音が欲しいとか、やわらかい音とか。寒い音と暖かい音とか。そういう抽象的な言葉で注文を受け、音を作っていたんです」

     時代は斬新なサウンドを求めていた。ピコピコという耳慣れない電子音は注目を集め、数多くの仕事が舞い込んだ。テクノポップで世界を席巻したYMOの録音やステージでもプログラマーとして大活躍。さらに歌謡曲やテレビ番組の音楽など、活動範囲は多岐にわたった。本作の収録曲を見ればそれが分かる。西城秀樹「傷だらけのローラ」、うなずきトリオ「うなずきマーチ」、一風堂「すみれ September Love」、井上陽水「リバーサイドホテル」……。

     2013年末に亡くなったポップの巨匠、大滝詠一との仕事は印象深かった。曲に彩りを加える、効果音的なサウンドをたくさん作った。「でもレコードになると、よく聞かないと、聞こえないんですよ」。注意深く耳を傾けてはじめて、その音がうまく機能していると納得できる。「大滝さんは、楽器音とは違う色を、そこで光らせたかったんです。メロディーや歌詞は大事ですが、それを盛り上げる、または、支えることも重要なんだと教わりました」

     28~30日、東京・恵比寿リキッドルーム2FのKATAで、大型シンセの展示やライブ、トークショーなどを行うイベントを開く。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170413-118-OYTPT50218

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  27. 「ゴースト・イン・ザ・シェル」ルパート・サンダース監督…機械と人間の境界を問う
    2017年4月14日15時0分

     世界中に熱狂的なファンがいる「攻殻機動隊」が、「ゴースト・イン・ザ・シェル」としてハリウッドで実写化され、公開中だ。士郎正宗の漫画、押井守監督のアニメーション映画とは異なる結末にした理由は? ルパート・サンダース監督=写真=に聞いた。

     脳以外は機械のヒロイン(スカーレット・ヨハンソン)が、サイバーテロ犯罪に立ち向かう近未来の物語。「観客を引き込むために、できるだけシンプルなストーリーにしなくてはならないと思った」という。

     ヒロインがプログラムと融合しない――という映画オリジナルの結末に至るまでには「迷いの期間」があり、撮影中も編集中も脚本を書き直していたという。

     「アニメだといいのですが、実写となると、キャラクターがインターネットにつながるというのは、現実味がないと思ったのです」

     どこまで機械化したら、人間は人間でなくなるのか。「それこそが映画のテーマです。心臓がなかったら愛する能力を失うのか、脳とハードディスクは同じなのではないか、その場合、魂はどこにあるのか、と問いかけているのです」

     この映画が、AI(人工知能)の進化などで、人間とコンピューターの境界が危うくなっている2017年に公開されることに意義も感じている。

     「(原作の漫画の連載が始まった1989年)当時はサイエンス・フィクション(空想)でしたが、今はサイエンス・ファクト(現実)。今だからこそ、この問いかけが重要だと思います」
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170414-118-OYTPT50230

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  28. 東宝 3年連続最高益「君の名は。」が大ヒット
    4月14日 16時51分

    大手映画会社の東宝は、ことし2月までの1年間の決算を発表し、「君の名は。」や「シン・ゴジラ」など去年公開された映画でヒット作が相次いだことから、3年連続で過去最高益を更新しました。

    東宝が14日発表したことし2月までの1年間の決算によりますと、グループ全体で売り上げは2335億円と前の年度より1.8%増え、本業のもうけを示す営業利益も502億円と23.4%増え、3年連続で過去最高益を更新しました。

    これは、去年8月に公開されたアニメーション映画「君の名は。」が今月9日現在で興行収入が248億円を超える大ヒットになったほか、去年7月に公開された特撮映画「シン・ゴジラ」も82億円を超えるなど、ヒット作が相次いだからです。

    会見で東宝の太古伸幸常務は「映画2本が大ヒットして最高の1年だった。お客の移ろいやすいニーズを先読みし、試行錯誤しながら、作品のラインナップを充実させていきたい」と話していました。

    松竹も14日、グループ全体の1年間の決算を発表し、去年6月に公開された若者の恋愛もようを描いた「植物図鑑」などがヒットしたことから、売り上げが961億円と4%増え、営業利益も75億円と1.8%増えて、2年ぶりの増益となりました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170414/k10010948751000.html

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  29. 文春オンライン
    ご存知ですか? 5月4日はスター・ウォーズの日です - 2017/5/4
    http://bunshun.jp/articles/-/2343

    ご存知ですか? 5月4日はスター・ウォーズの日です
    May the force be with you――どうして5月4日なのか?

     きょうは、世界的な人気を集めるアメリカのスペースファンタジー映画『スター・ウォーズ』シリーズにちなんだ「スター・ウォーズの日」である。この日になったのは、劇中の「May the force be with you(フォースとともにあらんことを)」という名ゼリフから、「May」を「5月」、「the force」を「4日(the fourth)」にかけた語呂合わせだとか。なお、シリーズ第1作(『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』)が全米で封切られたのは1977年5月25日で、今月中にも公開40周年を迎えることになる。

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  30. [銀幕一刻]黒人女性と真珠の首飾り
    2017年10月26日15時0分

     真珠が上流婦人のおしゃれに欠かせない宝飾品として普及したのは、養殖技術が確立した1920年代頃から。60年代初頭の米航空宇宙局(NASA)が舞台の米映画「ドリーム」では、黒人科学者の草分けとなった女性たちが、真珠のネックレスを推奨する窮屈なドレスコードに悩まされる。

     NASAで<人間計算機>として働く黒人女性キャサリン(タラジ・P・ヘンソン)は、天才的な数学能力を見込まれ、ロケット打ち上げ計画チームに異例の大抜てきをされた。人種差別が当然の時代、有色人種専用棟から白人専用棟に移動すると、職場には彼女が使えるトイレすらない。その上、女性には膝下丈のスカートにヒールのパンプス着用、アクセサリーは真珠に限るという不合理な服装規定が存在した。

     同僚の親友2人が昇進できず、技術者の資格を取れないのも、有色人種で女性だからだ。ある日、上司のハリソン(ケビン・コスナー)から、遠く離れた有色人種専用トイレに通う時間ロスをとがめられたキャサリンは、ついに不満が爆発して……。

     薄給で真珠など買えないキャサリンが使命を終えた際に、職場から真珠のネックレスを贈られる。当時はケネディ大統領夫人の真珠のおしゃれが注目され、再び真珠が大流行していた。しかし、養殖真珠の普及が過剰供給を招き、更に既製服の時代が到来。真珠の流行はこの後、急速にしぼんでいく。ファッションも差別政策も、世界的な変換期だった。

     逆境にめげず道を切り開いていく女性たちの生き様が、りりしく小気味良い。変革の時代を象徴するようなノリのいい音楽がハマっている。

     文と絵 長野亮之介(イラストレーター)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171026-118-OYTPT50190

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  31. 重要なのは問いかけ…「ブレードランナー2049」 ハリソン・フォード
    2017年11月10日15時0分

     SF映画の金字塔「ブレードランナー」の35年ぶりの続編「ブレードランナー 2049」(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)が公開中だ。前作の主人公で、本作では行方不明になっている捜査官デッカードを、75歳のハリソン・フォードが演じている。(田中誠)

     出演の依頼は、前作の監督で、今回は製作総指揮に回ったリドリー・スコットから電話で受けた。送られてきた脚本を読み、「デッカードの感情がよく描かれていた。共感できるキャラクターで、これならいけると承知した」。

     物語の舞台は前作から30年後、2049年のロサンゼルス。「レプリカント」という人造人間を取り締まる捜査官K(ライアン・ゴズリング)は、自分の出生に疑問を抱き、カギを握るデッカードを探す。

     レプリカントは、外見も内面も、人間とほとんど見分けがつかない。「この映画が伝えたいのは、人間とは何か、人間は運命をコントロールできるかということ」といい、登場人物の感情を注意深く描こうとしたヴィルヌーヴ監督は、「続編を撮るのにふさわしい監督だった」とたたえる。

     その上で、映画のテーマについて「未来には人間が製品のように作れるようになったとしても、倫理的にその欲求を自制する。そういう生き方が素晴らしいと、この映画は語っているのではないか」と私見を述べる。

     前作は、そんな深遠なテーマと共に、東洋と西洋の文化が混在した近未来の街並みなど、斬新な映像表現が、後進の映画監督らに多大な影響を与えた。

     「当時のSFは、宇宙に旅立つとか、異星人と戦うとか、その手のものばかりだった。しかし、あの映画は人間を描いたSFだった。想像力の可能性を、若い映画作家に教えた」と、「ブレードランナー」が名作となった理由を分析する。

     その評価が確立された今、「本作が与える衝撃は、あの頃とは少し違うだろう」と冷静だが、「全てが説明されない映画を見終わった後、観客は自分はどう思ったか、誰かと話し合いたくなるだろう。重要なのは問いかけであって、答えを与えることではない」。

     「スター・ウォーズ」の新シリーズでも、船長ハン・ソロの約30年後を演じた。同じキャラクターを再び演じるのは、「楽しみにしてくれる人のため」という。数々のヒットシリーズを持つベテランは、「私は成功の一部を担っただけ。いつも、ストーリーテリング(物語を語ること)のアシスタントという立場なんだ」と控えめだった。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171110-118-OYTPT50229

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  32. 滞納者から差し押さえ「スター・ウォーズ」公売
    2017年11月11日15時33分

     熊本国税局が、税金滞納者から差し押さえた映画「スター・ウォーズ」に登場するキャラクターの等身大フィギュアなど約60点を、インターネット公売に出品している。

     12月に新作が公開予定で、同局は高額入札を期待している。

     国税当局は、差し押さえた不動産や車などをオークションサイトなどで公売にかけているが、多数のフィギュアが公売に出されることは珍しいという。

     見積価格の最高額は、ハリソン・フォードさん演じる「ハン・ソロ」が、作品の中で「炭素冷凍された」シーンの等身大フィギュア(高さ約2・0メートル)で、37万8000円。ダース・ベイダーの胸像(4万7300円)や、ヨーダのフィギュア(1万7700円)などもある。最低は700円。

     国税庁公売情報ホームページ( http://www.koubai.nta.go.jp/ )から見ることができ、13日午後5時までに事前の参加申し込みが必要。入札は24日午後1時~27日午後1時。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171111-118-OYT1T50062

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  33. 「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」きょう公開 善か悪か・・・時を超え共感
    2017年12月15日15時0分

     人気SF映画のシリーズ最新作「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」がきょう公開された。「シリーズ史上最大の衝撃」と宣伝される本作について、物語のカギを握るルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミル(66)に思いを聞くとともに、シリーズの今後を展望する。(田中誠)

    ルーク役 ハミルに聞く

     「一番の衝撃は、再び自分に役が回ってきたことだね」とハミルはおどける。

     ルークは、日本では1978~83年に公開された旧3部作の主人公。「フォース」と呼ばれる特別な力を持ったジェダイの騎士で、父ダース・ベイダーが率いる帝国軍を打倒し、伝説となった。2015年に始まった新たな3部作の1作目「フォースの覚醒」では、最後に一瞬出てきただけだったが、本作では、ルークがなぜ姿を消していたのか、その苦悩が明らかになる。

     「脚本を読んでびっくりしたよ。希望を体現していた楽観的なルークに、『ジェダイは滅びる』というセリフを口走らせてしまうんだから。『何が起こったのか』と思ったよね。まあ、これ以上は映画を見てのお楽しみなんだけれども」

     三十数年ぶりの「スター・ウォーズ」の撮影現場。「一番驚いたのは、映画作りの過程が大がかりになっていること。生物を作る人、衣装を作る人、武器を作る人……、ものすごい数の人が分業している。自分は巨大なモザイク画の一つのかけらにすぎないんだなと思わされた」と振り返る。

     前作のJ・J・エイブラムス監督、本作のライアン・ジョンソン監督とも、子供の頃に「スター・ウォーズ」を見て育った世代。しかし、「『ジョージ・ルーカス監督と(旧3部作を)作っていたときにはね……』とか、うるさいことを言うのは絶対にやめようと思っていた。小うるさいおじさんにいちいち突っ込まれるのは、誰だって嫌だと思うので」

     このシリーズの特徴は、勧善懲悪のSF活劇のようでありながら、その底には、父と息子の確執と和解、善と悪、光と闇は表裏一体だという普遍的なテーマが流れていること。「人は何かのきっかけで、善悪どちらにも転びうる。それは現実の世界にも当てはまる。それこそが、時を超えて共感される理由だと思う。第1作は完全に子供向けの映画として作っていたから、これほど大人が夢中になるとは思ってなかったけどね」

    フィッシャーの遺作に

     「最後のジェダイ」は、昨年12月に亡くなった主要キャラクター・レイア役のキャリー・フィッシャーの遺作となる。来日記者会見では、監督や出演者が哀悼の気持ちを述べた。

     ライアン・ジョンソン監督「撮影当時は、これが最後の演技になるとは誰も分からなかったのですが、彼女の演技はたいへん美しく、演じたキャラクターへのトリビュート(賛辞)になっていると感じます」

     マーク・ハミル「私にとってかけがえのない存在で、けんかをしたり仲直りをしたり、本当のきょうだいのようにつきあってきました。彼女が出演している映画を見ると、まだ生きているような気がしてならないんです」

    新作製作は「挑戦」

     2015年以降、毎年、「スター・ウォーズ」シリーズや派生作品が公開されている。その世界はどこまで広がるのか? ルーカス・フィルムのキャスリーン・ケネディ社長=写真=に聞いた。

     Q 毎年新作を製作する狙いは?

     A 挑戦です。独立した作品として見ることもできて、しかも「スター・ウォーズ」の宇宙観につながるものを作ろうと、常にストーリーを開発しています。

     Q 新作の製作時に大事にしていることは?

     A 独創的であることです。例えば新しいキャラクターは、遺産を守りながらも、物語を前に進めるものでなければなりません。

     Q キャリー・フィッシャーが亡くなったことで、「エピソード9」に影響は?

     A 影響はありますけど……、1年ぐらいかけて、脚本に直しをいれています。

     Q さらに新たな3部作の製作が発表された。時代設定やキャラクターは?

     A レイやカイロ・レン、フィンなど、現在の3部作のキャラクターが出るストーリーになると思います。

      最近公開された(公開予定の)シリーズ作品

     2015年12月 エピソード7「フォースの覚醒」

       16年12月 「ローグ・ワン」

       17年12月 エピソード8「最後のジェダイ」

       18年6月 「ハン・ソロ」

       19年12月 エピソード9

     公開時期不明 新しい3部作

     ※「ローグ・ワン」「ハン・ソロ」は、「スター・ウォーズ・ストーリー」の名称が付く外伝
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171215-118-OYTPT50249

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  34. 「スター・ウォーズ」最新作 週末興収 史上2位
    12月19日 4時17分エンタメ

    今月15日に公開された映画「スター・ウォーズ」シリーズの最新作の公開後の興行収入は、北米で2億2000万ドル、日本円でおよそ248億円だったと調査会社が発表し、前作に次いで史上2番目の記録となりました。

    アメリカの調査会社コムスコアは、今月15日に公開された映画「スター・ウォーズ」シリーズの最新作、「最後のジェダイ」の17日までの興行収入が北米でおよそ2億2000万ドル、日本円でおよそ248億円だったという推計を発表しました。これは2億4800万ドルだった前作「フォースの覚醒」に次いで史上2番目の記録だったということです。

    アメリカのメディアは、公開直後の週末に2億ドルをこえた映画は「スター・ウォーズ」の2つの作品のほか、2015年の「ジュラシック・ワールド」、2012年の「アベンジャーズ」合わせて4つの作品のみだと伝えています。

    また調査会社は、公開後の興行収入は日本を含む世界全体で4億5000万ドル、日本円で500億円余りに達すると発表し、根強い人気を見せつけました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171219/k10011263401000.html

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  35. [オールザットシネマ]スター・ウォーズ/最後のジェダイ(米)…心憎い脚本・演出
    2017年12月22日15時0分

     2015年に始まった新たな3部作の2作目は、期待を上回る面白さ。1980年の「帝国の逆襲」がシリーズ最高傑作だと思っていたが、それに匹敵する。

     

     銀河の独裁をもくろむファースト・オーダーの攻勢で、壊滅の危機にあるレジスタンス。その一員となったレイ(デイジー・リドリー=写真左)は、英雄ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル=同右)に助けを求める。

     物語は、曲折の末に師弟関係となったルークとレイ、最高指導者の信頼を失ったファースト・オーダーのカイロ・レン(アダム・ドライバー)、窮地に陥ったレイア(キャリー・フィッシャー)らレジスタンスの戦士たちの三つが同時進行する。

     アクションはもちろん見応えがあるが、見どころはむしろキャラクターの心理描写だ。中でも、ハミルの半生が重なるルークの設定が秀逸で、その挫折と再起に胸が熱くなる。新しいキャラクターにもそれぞれ見せ場があり、逃げ続けてきた人生を終わりにしたり、弱さを受け入れて一皮むけたり、葛藤の末に成長していく。いくつかの謎は残されたままだが、この3部作の完結編への期待を高め、さらにその先の物語まで予感させる心憎い脚本である。

     

     映像表現も申し分ない。ルークが隠れていた絶海の孤島は実在し、その美しさ、険しさに息をのむ。レジスタンスが立てこもる惑星、ファースト・オーダーの最高指導者の部屋など、本作のイメージカラーである「赤」を基調とした色彩設計に目を奪われた。

     ディズニー作品になったせいか、かわいい動物もたくさん出てくる。中でもペンギンのようなポーグとチューバッカのやりとりに心が和む。今回から監督を務めるライアン・ジョンソンの個性なのか、絶望的な戦いの中にも、ユーモアがあふれている。こんなに笑える「スター・ウォーズ」は初めてかもしれない。

     あの人とあの人が背中合わせで戦ったり、あの人が待ってましたとばかりに現れたり。けれん味たっぷりの演出が痛快。あの人のマントがふわりと落ちるシーンなど、過去の名シーンをほうふつとさせる演出も泣かせる。

     「フォース」の力がオカルトの域に入っているとか、敵の拠点の警備が甘過ぎるとか、突っ込みどころも含めてファンが見たい「スター・ウォーズ」がここにある。2時間32分。有楽町・TOHOシネマズ日劇など。(田中誠)

    アランフエスの麗しき日々(仏、独、ポルトガル)…語らい 何かの終わりを暗示

     妙な映画である。監督はヴィム・ヴェンダース。代表作「ベルリン・天使の詩」でも組んだ作家、ぺーター・ハントケの戯曲が原作。明快なドラマはない。

     遠くにパリの町並みを望む丘の上の家。作家とおぼしき男(イェンス・ハルツ)がタイプライターで言葉を紡ぎ始める。と、窓の外、庭の木陰に男(レダ・カテブ=写真左)と女(ソフィー・セミン=同右)が座っている。2人を出現させているのは作家らしい。

     作家は、手を休めては廊下に置かれたジュークボックスで曲を選ぶ。庭の2人は対話を始める。まずは女の「初体験」について。きわどい会話になるかと思いきや、言葉はふと神話のような奥深さを帯びて、見る者の想像を広げる。音楽が眼前の光景と響き合う。

     夏の記憶、アランフエスの思い出、愛について。楽園のような空間でただ語り合うぜいたくな時間。でも会話には不穏な気配も混ざって、何かの終わりを予感させる。たぶん作家は何かを失いつつある(あるいは失っている)。個人の心象と、世界のありようがいつしか重なって見えてくる。

     意味深長。わかりにくい。でも捨てがたい……。円熟しているのに、どこか生硬。丸みとギザギザを併せ持つ。監督その人と、劇中「夏の核心」と語られる桑の葉は似てやしないか、とも思う。

     3D作品として撮影されたが、今回の日本公開は2D上映。ニック・ケイヴも出演。1時間37分。恵比寿ガーデンシネマ。(恩田泰子)

    勝手にふるえてろ(メ~テレ、ホリプロほか)…妄想女子の孤独 浮き彫りに

     中学卒業以来、消息も知らない憧れの同級生を“脳内彼氏”にし、はや24歳。現実の恋愛を遠ざけ、妄想ばかりを膨らませるヒロインはちょっとイタいが、次第にいとおしく思えてくる。綿矢りさの同名小説の映画化。

     経理担当の地味なOLヨシカ(松岡茉優=写真)は、事あるごとに一番好きな中学の同級生「イチ」(北村匠海)の思い出を反すうしている。が、会社の同期(渡辺大知)に突然、愛を告白された。現れた「ニ」の存在に一瞬心が浮き立つものの、好みのタイプでなく会話もかみ合わない。アパートでボヤ騒ぎを起こしたヨシカは、「死ぬ前にもう一度イチに会いたい」と行動し始めるが――。

     男をこっそり順位で呼ぶとはひどいが、女は自分勝手な生きものなのだ。ヨシカの日常は、一人暮らしの部屋など密室空間にいる女子の生態をのぞき見るよう。ふてくされた表情が似合う松岡の一挙一動に引きつけられる。毒々しいおしゃべりも胸がすく。原作は、片思いをこじらせたヨシカがモヤモヤをぶちまけるモノローグが続くのだが、映画ではそれを、街で会う店員や駅員らに向かってしゃべらせる。この手法が物語の後半になって、ヨシカの孤独をも浮き彫りにするのである。

     脚本、監督は「でーれーガールズ」などで女性の内面を見つめてきた大九おおく明子。殻を破って、1歩、2歩と踏み出して、傷だらけになっても前を向く主人公の涙が心にしみる。1時間57分。新宿シネマカリテなど。(山田恵美)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171222-118-OYTPT50240

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  36. 『スター・ウォーズ』最新作は、映画界を新たな銀河に導く最高傑作 - 2017/12/28
    http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/12/post-9224.php

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  37. [時代の証言者]独創の太鼓打ち 林英哲<27>55歳、実家の寺で得度
    2018年1月18日5時0分

     2007年、55歳の誕生日に広島の実家、学恩寺で得度をしました。仏の弟子になる儀式です。在家のままの出家者なので正式な僧侶ではないのですが、住職の兄が師僧をやってくれました。

     寺に生まれて、子供の頃は小僧も務めましたが、特に仏教を学ぶことなく育ちました。自分から仏教に興味を抱くようになったのは、佐渡での11年間の集団生活の中です。

     集団時代のいちばんつらい時期に、司馬遼太郎さんの「空海の風景」を読みました。

     《「空海の風景」は小説家、司馬遼太郎の代表作。1975年刊行。真言宗の開祖、空海の生涯を描いた。福田みどり夫人は司馬の没後、本作を「あの人が一番好きだった」と話した》

     生身の青年として描かれた空海に、自分の経験と通じるものを感じて親近感を持ちました。太鼓を打って集中すると、巨大な時間のトンネルの中を行くような感覚があったり、自分の姿を真上から見たりと、日常とはかけ離れた感覚になったことがあるのです。

     幻覚の一種でしょうが、高野山で修行すれば何かわかるのではないかと思い、30歳で集団をやめた時に、高野山行きを決めました。

     日本舞踊の師匠の強い反対でとどまりましたが、独奏者になってからも、きつい連打のさなかに、大きな光に包まれ、宇宙意思のような幻聴が聞こえた。人には言えませんが、救われた気持ちになりました。

     独奏者として歩き始めると、僕は社会の中で自分の立ち位置がよくわからなかった。祭りや伝統とは違う形で太鼓を打っているのは社会の中にうまく入り込めないことも一因です。

     漂泊の俳人、山頭火や西行といった人たちの生き方にリアリティーを感じ、やがて孤高の美術家をテーマにするようになり、その人たちの背景にある宗教観の大きさにも気付きました。観阿弥や世阿弥のような芸能者も、仏教に帰依した人々だった。おこがましくも、そういう人たちの生き方を身近に感じたのです。

     僕は結婚をしていません。30代の頃には結婚を考えた方もいましたが、ご家族には太鼓打ちという存在が理解できなかったようで、僕も「幸せにします」とはとても言い切れなかった。以来、独り身で、この先もそうだろうと思います。得度はそのことを自らに言い聞かせる意味もあります。

     お坊さんの声明しょうみょうと共演する機会も増え、弟子も1人、得度しました。舞台の前には、必ず般若心経を一巻唱えます。徹底して“無”を説く経によって気持ちが落ち着くんです。

     画家の横尾忠則さんいわく、「英哲君は、こうなるように決められたんだよ、神様か何かに」。僕もこのごろ、そう思います。(編集委員 片山一弘)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180117-118-OYTPT50431

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    1. >太鼓を打って集中すると、巨大な時間のトンネルの中を行くような感覚があったり、自分の姿を真上から見たりと、日常とはかけ離れた感覚になったことがあるのです。

      >独奏者になってからも、きつい連打のさなかに、大きな光に包まれ、宇宙意思のような幻聴が聞こえた。人には言えませんが、救われた気持ちになりました。

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    2. コリン・ウィルソン 『オカルト』
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%B3+%E3%82%AA%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%88

      コリン・ウィルソン 『至高体験』
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%B3+%E8%87%B3%E9%AB%98%E4%BD%93%E9%A8%93

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    3. ライアル・ワトソン 『スーパーネイチュア』
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%88%E3%82%BD%E3%83%B3+%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%A2

      「ユング自伝」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%A6%E3%83%B3%E3%82%B0%E8%87%AA%E4%BC%9D

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    4. 「シュタイナー 神秘主義」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC+%E7%A5%9E%E7%A7%98%E4%B8%BB%E7%BE%A9

      33夜『遺された黒板絵』ルドルフ・シュタイナー|松岡正剛の千夜千冊
      http://1000ya.isis.ne.jp/0033.html

      >ゲーテ思想とは一言でいえばウル思想ということである。原植物や原形態学を構想した、そのウルだ。植物に原形があるのなら、人類や人知にウルがあっておかしくはない。シュタイナーはそれをいったん超感覚的知覚というものにおきつつ、それを記述し、それを舞踊し、それを感知することを試みた

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  38. [オールザットシネマ]シェイプ・オブ・ウォーター(米)…しなやかな愛 水が象徴
    2018年3月2日15時0分

     映画という表現の力を駆使して精緻に紡ぎ上げられた、美しい愛の物語である。

     監督は、メキシコ生まれのギレルモ・デル・トロ。傑作「パンズ・ラビリンス」など、異形の生きものや不思議な存在を導き手に、登場人物あるいは観客の心の奥底を照らし出す作品を作ってきた。

     本作では、声が出せない女性と、水の化身である不思議な生きものの言葉を介さぬロマンスを通し、世界をひっくり返してみせる。混沌とした現実と格闘する物言えぬ人々の柔らかな感情を救い出す。

     1962年、冷戦時代のアメリカ。主人公イライザ(サリー・ホーキンス=写真右)は政府の極秘研究施設の清掃員で、とらわれの身の半人半魚の男(ダグ・ジョーンズ=同左)と心通わせるようになる。米国とソ連の宇宙開発競争の犠牲にされようとしていた彼を、彼女は救おうとするが、実験に執着する男、ストリックランド(マイケル・シャノン)が立ちはだかる。

     モンスターとの愛。荒唐無稽なようだが、イライザの夢とともに映画が始まるや、文字通り夢中にさせられる。色、光、音楽、繊細な感情描写、流麗な撮影、ミュージカルシーン、そして水! デル・トロは、見えるもの、聞こえるもの、映画的なるものを操って観客を魔法にかける。

     イライザはきちんと現実を生きる一方、日常に入り込むファンタジーを慈しみ、寝ても覚めても水(多分しなやかな愛の象徴)に包まれる感覚を求める。その感じ、わかる。そう思った時から彼女と一緒に恋する準備はできている。

     「彼」は美しい。マスクとスーツを着けて演じるジョーンズは、デル・トロ作品の常連。体躯を優雅に操り、神々しさと野性を併せ持つ存在を演じ切る。女に恋する怪物は珍しくないが、その逆はそうはいない。イライザとは肉体的にも結ばれるが、水の中での愛の情景は見る者の心をも満たす。

     敵役ストリックランドは、己のために他者を力でねじふせようとする。進歩や繁栄を夢見た時代のひずみを体現する男である。現代とよく似た空気が漂うこの時代を舞台に、あらゆる境界を超える愛の物語をデル・トロが作ったのは、断じて偶然ではない。

     「美女と野獣」の物語では野獣は人間の王子に戻る。この映画でそんなことは起きないが、だから素晴らしいと思う。変わるべきは世界のほうなのだ。必見だ。2時間4分。日比谷・TOHOシネマズシャンテなど。(恩田泰子)


      15時17分、パリ行き(米)…対テロ 現代のヒーロー論

     題材は、実際にパリ行きの列車内で起きたテロ事件。監督はクリント・イーストウッド。派手なアクション映画を想像すると、期待は見事に裏切られる。

     映画が始まってすぐ、3人の若者たちの少年時代が回想される。学校になじめず、戦争ごっこに興じていた子供たちは、青年になって、軍隊に入隊したり、大学に進学したり。そして、2015年8月、彼らはヨーロッパを旅し、国際高速列車に乗車する=写真=。

     こんなふうにさらっと書けることに、映画の多くの時間が費やされる。3人が列車内でテロに遭遇し、犯人と格闘する場面は終盤に、ようやく登場する。イーストウッドの関心が事件自体にないのは明らかだろう。では、何か。普通に生きてきた人がテロに巻き込まれ、英雄的な行動をとらざるを得なくなる。今や、そんな時代になったという現実に違いない。

     イーストウッドが演じてきた刑事やガンマンが活躍する映画は、もはや絵空事に近い。監督した前作「ハドソン川の奇跡」の主人公も、現実に旅客機の不時着に成功した機長だった。さらに、今回の映画では、実際の事件の当事者たちに本人役を演じさせている。「ハドソン川」の機長役はトム・ハンクスだったが、ヒーローを演じる俳優さえ、イーストウッドは映画から消してしまったのである。

     87歳の巨匠が撮ったのは、現代のヒーロー論であり、壮大な実験を試みた過激な映画なのだ。1時間34分。有楽町・丸の内ピカデリーなど。(近藤孝)


      ブラックパンサー(米)…黒人の政治的メッセージ

     昨今のハリウッドのヒーロー映画では、白人の主人公を支える脇役として、有色人種が出てくるのは当たり前だが、本作は壁を突き破った。なにしろ主要キャラクターが全て黒人である。その点で、歴史的な作品といえる。

     アフリカの超文明国家の国王に若くして即位し、国の守護者・ブラックパンサー=写真=になったティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)が、国の秘密を狙う武器商人や王位を奪おうとする元秘密工作員キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)と戦う。

     マーベル・スタジオの作品である以上、アクションや視覚効果の質の高さは保証済みで、さらに格闘技のような1対1の戦い、合戦のような集団対集団の戦いと、バトルシーンにも新味を加えた。音楽や衣装も、アフリカの文化を分かりやすく採り入れている。

     そして本作の特色は政治的なメッセージである。差別を受けてきた黒人の歴史が語られ、国境に壁を築こうとする某国の大統領が暗に批判される。自国の平和と繁栄のみを追求してきたことに悩むヒーローがこれまでいただろうか? 女性がみな、強いのも時代を反映している。

     痛快。だが少し説教臭く、黒人の誇りと白人への敵意を歌うケンドリック・ラマーのエンディング曲が双方の溝を深めないか、黄色人種ながら気になった。脚本・監督は「クリード チャンプを継ぐ男」のライアン・クーグラー。2時間14分。TOHOシネマズ六本木ヒルズなど。(田中誠)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180302-118-OYTPT50177

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  39. [サウンズBOX ポピュラー]寺久保エレナ「LITTLE GIRL POWER」…NYジャズ修業の成果
    2018年3月8日15時0分

     高校生でデビュー、ジャズの本場ニューヨークで活動するサックス奏者が新作(キング)を出した。修業の成果を見せつけるように、高度な技術を駆使した演奏を聴かせる。

     早くから注目され、過去の作品でベースのロン・カーターら、そうそうたる顔ぶれと共演。「巨匠と呼ばれる方々と接することができる。そのつもりでニューヨークに渡りましたが……」。本場は厳しかった。「日本人の女の子だから」と演奏を聴いてもらえなかったり、演奏できても「まだまだ」とあしらわれたり。「演奏力だけでなく、人としての魅力、英語力も必要です」

     今作では、若手日本人メンバーとスタンダード曲から自作曲まで、正統なビバップで演奏。実はニューヨークではクラブ系ジャズなどが人気で、ビバップは下火だそう。「私にとって、幼い頃から引き込まれた音楽なので」

     持ち帰ったジャズスピリットとは。「練習したら絶対に実るとか、精神的な教えですね。ジャズメンはいいと思った人に受け継がせるんです」

     今年のグラミー賞の授賞式をのぞきに行った。「レッドカーペットも歩いてきました。グラミー賞、取りたいですね」

     8月25日、東京・渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールで公演。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180308-118-OYTPT50150

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  40. [オールザットシネマ]ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(米)…「報道は国民のため」問う
    2018年3月23日15時0分

     一流の落語家が語れば、「魚を三枚におろす」手順ですら、聞く人を笑わせることができる。同じように、名人が演出し、名優が演じれば、まじめなテーマの社会派ドラマも、一級の娯楽作になる。

     監督はスティーブン・スピルバーグ、主演はメリル・ストリープとトム・ハンクス。1971年、泥沼化していたベトナム戦争について調査・分析した政府の機密文書の存在を、政権の圧力に屈せずに報じたワシントン・ポスト紙の、実話に基づく物語である。

     死んだ夫の後を継いで、同紙の発行人となったキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ=写真右)。報道経験のない女性経営者を、編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス=同左)らは、あまり信頼していなかった。

     そんな中、ライバル紙ニューヨーク・タイムズが、歴代政権がつき続けてきたウソを暴く文書をスクープ、しかし裁判所から出版差し止め命令を受ける。ポスト紙も文書を入手して掲載を試みるが、経営陣や弁護士は、会社の将来を危険にさらすとして、「待った」をかける。

     報道の自由か、会社の存続か――。後世の部外者なら、前者を選ぶのが当然だ、という建前を語れるが、当時の関係者の葛藤はいかばかりだったろう? 専業主婦だった女性が、国家を揺るがす重大な決断を迫られる。その戸惑いや苦悩を、ストリープがこまやかに演じる。いつものことだが、本当にうまい。硬骨漢を演じたハンクスは、いつもよりちょっと格好良く見える。

     主な舞台は新聞社やグラハムの自宅。文書を公表するか、見送るかを議論するシーンが中心で、極秘文書は割と簡単に手に入る。古くは「大統領の陰謀」、最近では「スポットライト 世紀のスクープ」のように、真実に迫っていく面白さには乏しいが、競合する新聞各紙が共闘する一幕、グラハムとブラッドリーの心が一つになる瞬間に、胸が熱くなる。その後ポスト紙が追及する、あの事件につながるラストシーンも心憎い。

     スピルバーグ監督は、製作準備中だったSF大作をおいて、この映画に取りかかった。背景には、トランプ政権の誕生があったとされる。「報道の自由は、報道によって守られる」「新聞は、権力者のためではなく、国民のためにある」。言うまでもないことだが、今、言わねばならないことなのだろう。1時間56分。TOHOシネマズ日比谷など。(田中誠)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180323-118-OYTPT50216

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    1. 政権と報道の関係問いかけ/「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」
      2018年3月29日5時0分

       1971年の米国。ベトナム戦争への反戦機運が高まる中、国防総省の秘密報告書を報じたワシントン・ポスト紙の葛藤を描いた映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」が30日から、日本で公開される。描かれた政権と報道機関の関係は、トランプ政権下でも示唆に富む。(ニューヨーク支局 橋本潤也)

       「報道の自由はいま崖っぷちに立たされている。『事実』と『信念』は同じだ、と我々に信じさせたい人たちがいる。でも、報道機関が報じる事実は、真実の基盤なのです」

       スティーブン・スピルバーグ監督は昨年12月、ニューヨーク市内で読売新聞を含む各国メディアの取材にこう語り、映画が問いかける今日的な意味を強調した。

       同監督が台本を読んだのは、同年2月、トランプ政権発足から1か月後のこと。「いま撮影すべき作品だ」と異例の短期間で制作を進め、同年内の米国公開に間に合わせた。

       ペンタゴン・ペーパーズは、米国のベトナム戦争介入を検証した機密文書。執筆者の1人であるダニエル・エルズバーグ氏がメディアにリークし、歴代米政権が事態の泥沼化を隠した事実が明らかになった。

       本作が描くのは、それをポスト紙が報じるまで。まずニューヨーク・タイムズ紙がスクープするが、当時のニクソン政権は「情報漏えいは米国の安全保障を危険にさらす」と記事差し止めを求め訴訟を起こす。遅れてコピーを手に入れたポスト紙はどうするか。「新聞経営」と「報道の自由」の間で揺れる同紙の女性発行人キャサリン・グラハムをメリル・ストリープさん、報道を指揮した編集主幹のベン・ブラッドリーをトム・ハンクスさんが演じた。

       「報道は活版印刷の発明以来、権力の抑制や均衡を図るため機能してきた。この映画は、真実を守ろうとする人々の物語だ」とスピルバーグ監督。「現在、旅する道を誰が作ったか知らなければ、いま享受する自由に本当の意味で感謝できない」とも語った。

       トランプ大統領は、事実に反し、昨年の就任式の人出を「過去最多」と強弁し、都合の悪い情報は「フェイク(偽)ニュース」と非難。監督と同じタイミングで取材に応じた俳優陣は「単純なウソより危険」(ストリープさん)、「権力者が事実を決めるのは容認できない」(ハンクスさん)と批判した。

       劇中、グラハムが葛藤しつつ決断するシーンは、物語の見せ場。監督は「男性に囲まれ、企業トップとなった女性の困難な立場も描いた」と振り返る。ストリープさんは彼女の自叙伝を「バイブル(聖書)のように読み返した」という。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180328-118-OYTPT50407

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    2. 日本の場合は、「情報局」大手広告代理店と御用(誤用)マスゴミだらけ…

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  41. リュック・ベッソン監督「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」…自由なSF 宇宙人と共生描く
    2018年3月23日15時0分

     宇宙を舞台にしたSFアクション「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」が30日、公開される。リュック・ベッソン監督は多種多様なエイリアンや宇宙船を生み出し、独創的な世界を現出させた。「未来を描くSFは、何をやってもいい。アーティストにとって、最大の自由がSF」と話す。

     28世紀、人類は宇宙に進出していた。ヴァレリアン(デイン・デハーン)とローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)は連邦捜査官。あらゆる宇宙人たちが一緒に暮らすアルファ宇宙ステーションで、謎の放射能汚染を調査する司令官(クライブ・オーウェン)の護衛にあたるが、司令官は突然現れた宇宙人たちに連れ去られてしまう。

     原作は、バンド・デシネと呼ばれる仏語圏の漫画の人気シリーズ。ベッソン監督はこれまでも「フィフス・エレメント」などのSFを手がけ、「アデル/ファラオと復活の秘薬」でもバンド・デシネを映画化している。

     「ヴァレリアン」は子どもの頃から好きだったといい、「原作者から、デインとカーラは役にピッタリというお墨付きをもらった。僕にとっては、それが重要だった」という。

     今作のためにデザイナーたちを探し、原作にはない宇宙人も生み出した。加えて、監督自身が数百年にわたる「アルファ宇宙年史」を書いた。通信手段やエネルギー供給のシステムなどが進化していく様子を考え、歴史書として出演者に渡した。

     「未来を舞台にしているので信ぴょう性が重要になる。それにはしっかりした背景が必要だ。俳優にも本を渡し、演技をする上で覚えておいてもらった」

     米国でもSF大作が多数生み出されているが、フランス出身のベッソン監督の作品は全く違うという。「ハリウッドのSFは、アメリカの持っている権力のデモンストレーション」だと指摘する。今作の核は「共生」、「宇宙人を打ち負かすのではなく、共に生きるということ」と話す。

     宇宙ステーションを訪れた様々な宇宙人たちと、人間たちが握手をしていく場面から、映画は始まる。「戦うのではなく握手。世界中の誰もが、文化的背景や肌の色も違う他者と、握手できればいいと思っているはず。それを表現した」
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180323-118-OYTPT50207

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  42. [トレンド館]柔らかな知で現代文明批判 四半世紀の著述を全5巻に…文化人類学者 今福龍太さん
    2018年8月6日15時0分

     文化人類学者の今福龍太さん(62)が、およそ四半世紀に及ぶ自らの著述活動を「今福龍太コレクション<パルティータ>」(全5巻、水声社)としてまとめた。既存の学問や制度の枠組みを超え、横断的な思考で新たな世界像を提示し続けてきた学者は、理論的主著から旅行記、近作の創作寓話ぐうわまで含む多彩なアンソロジーを通じて、今、何を読者に問いかけるのか。(松本良一)

     「私は人類学のアウトサイダーで、いわばアカデミズムの“落ちこぼれ”。だからこそ、あらゆる権威から解放された場で思考を自由に飛躍させてきました」

     全5巻に通奏低音のように流れているのは、硬直した原理に縛られない柔軟な思考、権威を相対化する姿勢、見えざるものへの敬意だ。それらは現代文明に批判のまなざしを向ける。

     組曲、分界、出発といった意味を持つ「パルティータ」と名付けられた著作集では、独創的な視点・発想から生まれた知的営みが、即興的な語りによって、あたかも音楽のように響き合う。

     「支配・被支配といった関係ではなく、文化的混交による相互作用によって新たな世界が生まれる」。そのプロセスに着目したのが、今福さんの思想の出発点だった。原著が1991年に刊行された『クレオール主義』(著作集第1巻)は、言語や国家、民族などの帰属意識から逃れて「混血」する文化に注目し、新たな世界観を提示する。

     自ら「体系的な知を構築する手法は取らない」と言う。「特定の研究の場や学説にとらわれると、発想が狭くなる。人類学は20世紀に生まれた若い学問。もっと自由であるべきだとずっと思っていた」

     客観的な観察を離れ、対象に没入する想像力を縦横無尽に発揮した『群島―世界論』(同第2巻)では、近代国家の成り立ちを支える一元化された歴史の代わりに、人々の言葉や記憶が、あたかも「群島」のようにつながっていく――そんな大胆なイメージを展開した。

     現代の情報化社会は「情報」に特権を与える一方、「知」をおろそかにしていると指摘する。そうした人類学的思考のエッセンスは、『隠すことの叡智えいち』(同第3巻)というタイトルに凝縮されている。

     「隠すことは知性の一つのあり方。人は大切なことをあえて見えなくすることで、直観力や想像力を育んできた。知性をすべて『情報』に置き換えられるという考えは、傲慢ごうまんです」

     既知の部分が広がれば広がるほど、未知との接点は増えると今福さんは考える。「歴史を振り返れば、重要な思想の多くは、想像力を駆使し、時に文学や芸術の形を取り、時間をかけて生まれている」

     ところが、インターネット社会では、すべてが即時にあらわになり、知識は単なる情報の集積に還元されてしまう。今福さんは、「今日のデジタル文明の行方はとても危うい」と指摘し、「こうした短絡的な回路をショートさせるような余地をみんなが持つべきです」と警鐘を鳴らす。

    「喪失」と「充満」 異なる世界の物語

     シリーズの中でひときわユニークなのは、『ないものがある世界』(同第5巻)。異なる世界の二つの物語が交互に進む寓話だ。2011~13年に雑誌連載された小説が今回、初めて単行本に収められた。

     近未来の都会、テクノロジーの発達によって身体性を奪われ、生の実感を失いつつある「わたし」と、精霊が宿る原始の島で、生命の根源を探す旅に出る少年ノア。両者はやがて一つの物語となり、生命にとって根源的なものが「ない」(喪失)世界と「ある」(充満)世界が融合する。

     「『創世記』の大洪水をイメージして書き始めたとたん、東日本大震災が起こった。人間の知の限界、科学文明のもろさを痛感しました」

     人類学者の仕事は、失われつつある大切なものに目を向けること。「フィクションを通じて真実に達する、一種の文明批評として読んでもらえればうれしい」
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180806-118-OYTPT50173

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  43. 米「映画館 月1100円で見放題」あまりの人気で経営難に
    2018年8月16日 4時55分

    アメリカで、1か月10ドル、日本円にして1100円で映画館の映画が見放題になる破格のサービスが大人気です。しかし、あまりの人気で逆に採算がとれなくなったため、15日から月に3本までに制限されることなり、映画ファンに失望が広がっています。

    アメリカの主要都市では映画館の料金は10ドル以上します。

    新興企業の「ムービーパス」は1か月10ドル払えば映画が毎日1本見放題という破格のサービスを始め、300万人以上が会員になっています。

    スマートフォンのアプリで見る映画を選んだうえで映画館に会員証を示せば入館できる仕組みで、料金は会員にかわって「ムービーパス」が支払います。

    会社は、映画館から割り引きを受けたり映画ファンのデータを販売したりすれば、十分、収益を確保できると見込んでいました。

    しかし映画館の協力が得られなかったばかりか、会員が想定をはるかに超える本数の映画を見たため採算が取れなくなり、経営が一気に悪化しました。

    このため親会社があわてて5億円以上を借り入れましたが厳しい状況は変わらず、株価は1か月で99.9%急落し、日本円で10円以下になってしまいました。

    やむを得ず会社は看板の「見放題」を断念して、15日から「月に3本まで」に制限することにしました。

    この決定を失望する映画ファンも多く、会員の女性は「がっかりしたのでキャンセルを決めた」と話していました。

    一方で別の男性は「それでも悪くない内容だ」と話していました。

    アメリカでは動画配信大手のネットフリックスの登場で定額制が定着し、「映画館でも見放題」はこの流れに沿う動きとして注目されましたが、人気が出すぎてサービスを縮小せざるを得なくなりました。

    ただ大手の映画館チェーンが1か月およそ2200円で毎週3本まで映画を見られるサービスを始め、定額制は着実に広がっています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180816/k10011578381000.html

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  44. 高橋アキ「ピアノ・トランスフィギュレーション」…現代音楽史の一部体現
    2018年8月16日15時0分

     現代音楽のスペシャリストとして世界の作曲家から曲を献じられてきたピアニストの高橋アキが、アルバム「ピアノ・トランスフィギュレーション」(カメラータ)を出した。自らも創作に深く関わった作曲家の6作品を収めた。(清岡央)

     2枚組みの1曲目、韓国出身の尹伊桑ユンイサン(1917~95年)の「インタールディウムA」は、1982年に献呈された。きらめくような響きの中、そこかしこにA(ラ)の音が、隠れたり、現れたりする。尹の生誕100周年だった昨年行ったリサイタルのライブ録音。「難しい曲だし、なかなか弾く機会がなくて不義理をしていたので、最後のチャンスと思って弾いた」。作曲家による解説に「“A”はアキさんのことです。アキさんを考え、アキさんのピアノ技術をイメージしながら書いたものです」とつづられた曲だ。

     尹は、北朝鮮に通じた疑いで67年に韓国中央情報部によって拉致され、死刑を求刑されたこともある前衛作曲家。高橋は、96年に死去した夫の音楽評論家、秋山邦晴とともに親交があった。「人間としても立派でぶれないので尊敬していた。その魂がこもっているから『じゃあ、次はこの曲やりましょう』みたいに、簡単にはできなかった」

     他の収録曲も、そうそうたる作曲家たちと心を通わせた跡が見て取れ、現代音楽史の一部を体現するかのよう。初演したものの楽譜が未出版だった松平頼則よりつねの小品「ミニ・ヴァリアシオン」。亡き夫のために松平頼暁が書いた「秋山邦晴のためのメモリアル」は「CDに入れておかないと作品が消えちゃうから」と収録した。

     「手間をかけて真剣に一つの音を作る。心構えが違う」と敬意を払う湯浅譲二の「トランスフィギュレーション」や、「何の前触れもなく突然送られてきた」というトマシュ・シコルスキの「ヒムノス」も初演した。モートン・フェルドマンの「ピアノ」は、作曲家と弾き方をともに考えた。

     1944年生まれ。「60年代に“洗礼”を受けた。クセナキスとか難しい曲を聴いて、これこそこれからの音楽だ、と思っちゃって」。同時代の作曲家の作品にも取り組み、初演は「数えたことないけれど、ものすごい数だと思う」。もちろん、弾き継がれる曲ばかりではない。「結構1回こっきりの曲も多くて。でも、それをやっていかないと、中から宝を引き出せないから」。初演は責任も伴う。弾かなければ、曲は世に出すらしないし、演奏の質は曲の評価も左右する。

     9月5、6日には、東京・両国門天ホールでピアニストの河合拓始と「二台ピアノによるデュオ・コンサート」を行い、世界初演となる米国のピーター・ガーランドの「クロッシング・オーヴァー」などを披露する。ガーランドとも親交は長い。「常識でくくれる人はつまらない。ほかの人が考えつかないことをやる人と一緒に楽しみたい。なんたって、いつまで弾けるか分からないから」。からっと笑った。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180816-118-OYTPT50220

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  45. 偉人のアンドロイド 「人格権」が課題に 基本原則を議論
    2018年8月27日 5時43分

    歴史的な人物を再現したアンドロイドにさまざまな行為をさせることがどこまで許されるのか。文豪・夏目漱石のアンドロイドを製作した二松學舍大学で、26日、アンドロイドの基本原則を話し合うシンポジウムが開かれました。

    夏目漱石が少年時代に学んだ私塾をルーツに持つ二松學舍大学は、おととし、大阪大学とともに生前の姿を再現した漱石のアンドロイドを作り、講義に登壇させるなど活用を進めてきました。

    一方で、歴史的な人物を再現したアンドロイドにさまざまな行為をさせることがどこまで許されるのかといった人格権の問題が学内で議論となっていました。

    今回のシンポジウムは、こうした「偉人アンドロイド」の基本原則を考えようと開かれ、はじめに、漱石アンドロイドが役者として夏目漱石を演じる演劇が披露されました。

    このあとのシンポジウムで、アンドロイド研究の第一人者、大阪大学の石黒浩教授は「アンドロイドは直接的に人に影響を与えるためポジティブな影響を与えるものであるべきだ」と主張したほか、参加者からは「故人・遺族の名誉やプライバシーを害さないように留意し、行為や発言はフィクションであることを明確に表示すべきだ」といった意見も出ていました。

    一方、演劇を製作した劇作家の平田オリザさんは「アーチストとしては、どう使うかは自由にしてもらいたい。規制をかけるべきではない」と訴えました。

    シンポジウムを開催した二松學舍大学の山口直孝教授は「アンドロイドを活用する上で、法律や権利について考えなければいけないと改めて感じました」と話していました。

    二松學舍大学では、今後も議論を重ねたうえで漱石アンドロイドを利用する際の基本原則をガイドラインとしてまとめ、公表することにしています。

    アンドロイド演劇で問う「人間らしさ」

    劇作家の平田オリザさんは、これまでもアンドロイドが出演する演劇を製作し、「人間らしさとはどういうことか」について問題提起を続けてきました。

    26日に上演された劇は「手紙」と題され、夏目漱石と俳人・正岡子規の友情を描いています。

    漱石の役を漱石アンドロイドが、子規の役を女性の俳優が演じ、2人の掛け合いで物語が進む中、いかに違和感なく感情移入できるかを観客に問いかけています。

    シンポジウムが開かれる前、平田さんは取材に応じ、この演劇の狙いについて「漱石は本人そっくりなので、その対比で正岡子規の役をあえて女性に演じてもらいました。『これはフィクションである』と感じてもらうため、意図的に使いました」と述べました。

    そのうえで、「漱石アンドロイドが『のぼさん』と子規の名前を呼んだとたん、見ている人は演じている女性のことを正岡子規だと感じる。子規の役を女性が演じてもOKなのに、アンドロイドだと問題になるというのはどういうことなのか、議論してもらいたい」と話していました。

    漱石アンドロイド 「尊厳に関わる」意見も

    二松學舍大学では、おととし、文豪・夏目漱石のアンドロイドが完成して以降、その活用方法の是非をめぐってさまざまな意見が交わされています。

    例えば、漱石アンドロイドが講義に登壇した際、いすに座った状態で運ばれてきたことがありました。

    これに対して、一部の教員から「漱石が晩年に衰弱してお弟子さんの押す車いすに乗っていたという事実があればよいが、そういう事実はない。漱石の尊厳に関わる」といった意見が出されたのです。

    このため、今後登壇する際には、幕が開く前に壇上に運んでおくことを確認しました。

    こうした議論は毎月行われていて、意見が交わされるテーマは、漱石アンドロイドの人物像や話す内容、語り口など多岐にわたります。

    ▽多種多様な人が接することを想定して人権に配慮した言動が求められる
    ▽伝記的事実と異なる発言はしない
    ▽現在の事象については踏み込んだ発言は控える

    漱石アンドロイドは、技術の進歩と「人格権」の調和をどうとるのかという重い問題を投げかけています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180827/k10011595211000.html

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    1. 映画とかマンガみたいな話…

      まじめに受け取ったらダメでしょ。

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    2. そんなツクリモノにだまされるほうが悪い。

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    3. 漱石ロイド 熱演
      2018年8月27日15時0分

       二松学舎大(東京都千代田区)などが製作した文豪、夏目漱石のアンドロイドが出演し、劇作家の平田オリザさん(55)が作・演出を手掛けた演劇「手紙」が26日、同大で初上演された=写真、林陽一撮影=。

       漱石アンドロイドは2016年、本人の写真や死の際に取られた「デスマスク」などをもとに作られた。声は孫の夏目房之介さん(68)の声から合成している。

       舞台はアンドロイド演じるロンドン留学中の漱石が、人間の女優が扮ふんする日本の親友の正岡子規と、手紙のやり取りなどをする内容。椅子に座ったアンドロイドの漱石は、時々手を動かしたり、顔を上げるようなしぐさを見せたりしながら、「どうも僕の手紙は愚痴ばかりだな」などと語り、虚実が交差するような不思議な空間が生まれた。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180827-118-OYTPT50262

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    4. 「漱石ロイド」女優と初舞台…声は孫から合成
      2018年8月27日16時56分

       二松学舎大(東京都千代田区)などが製作した文豪、夏目漱石のアンドロイドが出演し、劇作家の平田オリザさん(55)が作・演出を手掛けた演劇「手紙」が26日、同大で初上演された。

       漱石アンドロイドは2016年、本人の写真や死の際に取られた「デスマスク」などをもとに作られた。声は孫の夏目房之介さん(68)の声から合成している。

       舞台はアンドロイド演じるロンドン留学中の漱石が、人間の女優が扮ふんする日本の親友の正岡子規と、手紙のやり取りなどをする内容。椅子に座ったアンドロイドの漱石は、時々手を動かしたり、顔を上げるようなしぐさを見せたりしながら、「どうも僕の手紙は愚痴ばかりだな」などと語り、虚実が交差するような不思議な空間が生まれた。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180827-118-OYT1T50044

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  46. 司馬遼太郎の「峠」初の映画化へ 越後長岡藩の河井継之助描く
    2018年9月3日 15時11分

    司馬遼太郎さんの代表作の1つで、幕末の越後長岡藩の家老、河井継之助の生涯を描いた「峠」が初めて映画化されることになり、出身地の新潟県長岡市でも撮影が行われることになりました。

    司馬遼太郎さんの長編小説「峠」は、幕末の混乱期に長岡藩の家老として軍事力を強化し、自主独立を目指しながら最後は新政府軍に敗れた河井継之助の悲劇的な生涯を描いた作品です。

    ことしは、長岡藩などが新政府軍と戦った戊辰戦争から150年の節目に当たりますが、司馬さんの小説「峠」を大手映画会社の松竹が初めて映画化することが明らかになりました。

    映画のタイトルは「峠 最後のサムライ」で、監督は巨匠、黒澤明監督の下で長年助監督を務めた小泉堯史さん。

    河井継之助の役は役所広司さんが演じます。

    長岡市など地元の関係者には映画化の計画が伝えられていて、長岡市の信濃川の河川敷などでも撮影が行われるということです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180903/k10011605901000.html

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    1. 新潟 NEWS WEB
      河井継之助描いた「峠」映画化へ
      09月03日 14時43分

      作家、司馬遼太郎さんの代表作の1つで、幕末の越後長岡藩の家老、河井継之助の生涯を描いた「峠」が、2020年の公開を目指して初めて映画化されることになり、出身地の新潟県長岡市でも撮影が行われることになりました。

      司馬遼太郎さんの長編小説「峠」は、幕末の混乱期に長岡藩の家老として軍事力を強化し、自主独立を目指しながら最後は新政府軍と戦って敗れた河井継之助の悲劇的な生涯を描いたものです。
      ことしは、長岡藩が新政府軍と戦った戊辰戦争から150年の節目にあたりますが、司馬さんの小説「峠」を「松竹」が初めて映画化することが明らかになりました。
      映画のタイトルは「峠 最後のサムライ」で、監督は、巨匠、黒澤明監督のもとで長年、助監督を務めた小泉堯史さん。
      河井継之助の役は、役所広司さんが演じることになっています。
      すでに長岡市など地元の関係者には映画化の計画が伝えられていて、長岡市の信濃川の河川敷などでも撮影が行われるということです。
      映画は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにあわせて、各地の映画館で公開される予定です。
      https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20180903/1030004822.html

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  47. [追悼抄]「良い響き」支えた理論…永田穂(みのる)さん 音響設計家 8月7日、肺炎で死去、93歳
    2018年9月30日5時0分

     「音楽への純粋な情熱と科学的な理論・分析を追求する厳しさを併せ持った人でした」とは、親しかったオルガン奏者で指揮者の鈴木雅明さん(64)の言。パイプオルガンを愛し、演奏会によく足を運び、響きに関するアドバイスをしてくれたという。

     コンサートホールの音響設計の第一人者。戦後まもなく東京大学を卒業し、NHK技術研究所で研究に没頭した。1961年に開館した上野の東京文化会館を手がけたのが初の大仕事。71年に独立し、永田建築音響設計事務所を設立。東京のサントリーホールやカザルスホール、京都コンサートホール、米国・ロサンゼルスのディズニーホールなど優れたホールを手がけ、その名は世界に知れ渡った。

     取材の時も穏やかな笑顔を絶やさず、親切ていねいに応じてくれた。しかし、部下で社長の座を引き継いだ池田覚さん(69)は、「怒ると怖かった。完全主義者で短気」と振り返る。「でも、人を育てる目があり、誰からも愛される人柄でした」。元部下で現在は米国に事務所を構える音響設計家の豊田泰久さん(65)は、若い頃に「外国で仕事がしたい」と話したら、英語の先生を事務所に呼んでレッスンしてくれたことを覚えている。「その気持ちを大切にしなさい、と。先見の明があった」

     共同で多くのホールを作った建築家の磯崎新さん(87)によると、聴衆を包み込むようなまろやかな響きを好んだ。複雑な音の反射を調べ、ホール空間のサイズに注目。最初は試行錯誤だったが、その着眼点は正しかった。「設計段階で良い響きを得られるよう、コンピューターで解析する手法を確立した。それが後の世界的評価につながりました」

     2000年代半ばに第一線を退いた後は、自分が納得できる小さな案件を手がけた。「軽井沢ヴィラセシリア音楽堂」の設計を依頼したオルガン奏者の和田純子さんは、「私が求める音を実現するため、貴重なアイデアをいただいた。妥協なき情熱を持った方でした」と語る。

     娘の美穂さんによると、音楽だけでなく文章を書くのも好きだった。「好きな文章は、新聞の料理記事まで丹念に切り抜いていました。自分の感性を表現する言葉をいつも探し求めていたのでしょう」

     昨年秋に体調を崩してからは入院生活が続いたが、亡くなる数日前に仕事の報告を聞いた時は、うれしそうにうなずいていたという。9月26日に開かれた「お別れの会」には、480人が集まり、故人をしのんだ。最後まで「仕事第一」を貫いた人生。きっとあの世でも、さっそく事務所を設立していることだろう。

    (東京本社文化部 松本良一)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180929-118-OYTPT50325

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    1. 響ホール - NAGATA ACOUSTICS NEWS
      http://www.nagata.co.jp/news/news9912.htm

      「響ホール 永田穂」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E9%9F%BF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB+%E6%B0%B8%E7%94%B0%E7%A9%82

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  48. 「津軽じょんから節」直木賞 長部日出雄さん 死去…84歳
    2018年10月24日15時0分

     故郷・津軽の風土を生かした小説で知られる作家の長部日出雄(おさべ・ひでお)さんが18日、虚血性心不全のため亡くなった。84歳だった。告別式は親族で済ませた。喪主は妻の真知子さん。

     青森県弘前市生まれ。1957年、読売新聞社に入社し、「週刊読売」記者に。後にフリーのライターとなり、映画評論やルポを執筆した。大学の先輩だった編集者、大村彦次郎さんの勧めで30代半ばから小説を書き始め、73年、「津軽世去れ節」「津軽じょんから節」で直木賞に輝き、80年、「鬼が来た 棟方志功伝」で芸術選奨文部大臣賞、87年に「見知らぬ戦場」で新田次郎文学賞、2002年刊の「桜桃とキリスト もう一つの太宰治伝」で大佛次郎賞と和辻哲郎文化賞を受けた。

     また、映画「夢の祭り」の監督を務めた。02年に紫綬褒章。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181024-118-OYTPT50322

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    1. 「津軽世去れ節」で直木賞、長部日出雄さん死去
      2018年10月24日13時59分

       故郷・津軽の風土を生かした小説で知られる作家の長部日出雄(おさべ・ひでお)さんが18日、虚血性心不全のため亡くなった。84歳だった。告別式は親族で済ませた。喪主は妻の真知子さん。

       青森県弘前市生まれ。1957年、読売新聞社に入社し、「週刊読売」記者に。後にフリーのライターとなり、映画評論やルポを執筆した。大学の先輩だった編集者、大村彦次郎さんの勧めで30代半ばから小説を書き始め、73年、「津軽世去れ節」「津軽じょんから節」で直木賞に輝き、80年、「鬼が来た 棟方志功伝」で芸術選奨文部大臣賞、87年に「見知らぬ戦場」で新田次郎文学賞、2002年刊の「桜桃とキリスト もう一つの太宰治伝」で大佛次郎賞と和辻哲郎文化賞を受けた。

       また、映画「夢の祭り」の監督を務めた。02年に紫綬褒章。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181024-118-OYT1T50062

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    2. なぜ「マックス・ヴェーバー」?! 意外な視点接点という思いがあった…
      https://www.google.co.jp/search?q=%E9%95%B7%E9%83%A8%E6%97%A5%E5%87%BA%E9%9B%84+%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC

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    3. 長部日出雄さんを悼む・・・三浦雅士
      2018年10月30日5時0分

       ◇故郷津軽への一途な愛

       長部日出雄の訃報ふほうに接し茫然ぼうぜんとしている。同郷の後輩としてご一緒することが少なくなかった。また、著作から多くのことを学んだ。

       長部ほど津軽への愛を大らかに披瀝ひれきしてきた小説家はいない。石坂洋次郎も津軽を愛したが、批判もあれば僻ひがみもあった。太宰治の場合は本人自身、津軽への関係を「汝なんじを愛し、汝を憎む」という語で表明していたし、寺山修司には太宰のその「愛憎」をむしろ拡大してゆくようなところがあった。長部は違っていた。一途いちずに愛していたのである。

       直木賞受賞作『津軽じょんから節』『津軽世去れ節』は表題のなかにすでに津軽が含まれている。その後に、長篇ちょうへん評伝『鬼が来た 棟方志功伝』が続くが、これも棟方の津軽人らしさに照明を当てて鮮烈だった。その姿勢は徹底していて、技法を凝らした小説『未完反語派』は、津軽出身で江戸中期に活躍した特異な文人・建部綾足たけべあやたりを主人公にしたものであり、世評の高かった二分冊の太宰伝、『辻音楽師の唄』と『桜桃とキリスト』は、太宰の複雑さの背後に津軽を認めるものだった。

       浮き彫りにされるのは津軽人の奇矯さ、激しさである。たとえば太宰伝は、女を語り手とする技法において石坂を、自己の不可解さの探究において寺山を連想させる。風土の重要性だ。長部は映画批評家でもあった。映画への愛が高じてついには原作・脚本・監督の映画『夢の祭り』を作った。ここでも主役は津軽三味線だった。

       奇くしくも、刊行されたばかりの司馬遼太郎記念館会誌『遼』69号が長部・司馬の単行本未収録対談を掲載している。「雪の砂漠の地 青森」(『小説新潮』1996年1月号)。生まれは弘前だが父母は南部に近い伊達の出身という長部の背景がまず話題にされているが、長部の津軽への率直な愛はその出自によるのではないかと考えさせられる。石坂も太宰も寺山も、長部のような仕事はできなかっただろう。生粋の津軽人はひねくれものだが、長部の愛は素直だ。

       長部は長く戦後民主主義の申し子だったが、21世紀に入って尖鋭せんえいな天皇主義者に変わった。おそらくフィリピンで戦死した兄を訪ねる旅で、古代と南方に開眼したのだ。そして、私の考えでは、津軽への愛がそのまま日本への愛へと移行したのだ。確認したかったことのひとつである。新幹線の駅が典型だが、日本全国が均質化してゆくなかにあって、故郷とその風土にこだわる姿勢は私にはきわめて貴重に思える。

       私には長部さんにお聞きしておくべきことがたくさんあった。無念だ。(みうら・まさし、文芸評論家)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181029-118-OYTPT50372

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    4. 「現代思想 三浦雅士」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%80%9D%E6%83%B3+%E4%B8%89%E6%B5%A6%E9%9B%85%E5%A3%AB

      編集長時代の鮮烈なイメージ…

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  49. 2018/10/30 15:00神戸新聞NEXT
    成人映画館が風前の灯 客層開拓へ、あの手この手

     土足禁止の室内にはロッカーや照明付きドレッサーがあり、トイレ、シャワーも完備-。神戸市兵庫区福原町、福原国際東映の女装用メークルームだ。1日平均1~2人が利用し、週末には少し増えるという。同館はいわゆる「ピンク映画」を上映する成人映画館。1980年ごろには全国に約300館があったが、「コミュニティシネマセンター」(東京)によると2017年には39館と風前の灯(ともしび)。主な観客は高齢者だが、11館が営業する関西ではあの手この手で新たな客層の開拓を目指している。(黒川裕生)

     福原国際東映が入り口前に掲げる上映作品ポスターは、女優の胸を白い紙で隠している。「近隣の方から苦情があって…」と大林尚人(なおと)支配人(31)。女装して訪れる人が一定数いるため、昨年2月にメークルームを新設した。「業界初の取り組み」という。

     改修費は約200万円。大林支配人は「見合った効果が得られているとは言い難いが、話題性の面では大正解」と話す。女装スナックやゲイバーなどで聞く評判は上々で「興味を持ち、足を運んでもらうきっかけになれば」と期待する。

     成人映画館は作品鑑賞より“出会いの場”の役割が大きくなっているという。今年9月には館内に無料Wi-Fiも導入。成人映画館の「古くて汚い」というイメージの払拭(ふっしょく)に心を砕く。

     同館を含め神戸、尼崎、大阪の成人映画館4館を運営するのが松下商会(大阪市天王寺区)だ。大林支配人の兄真人(まこと)さん(33)が社長を務める。

     真人さんは2年前、祖父の米田実さん(90)から同社を引き継いだ。斜陽産業の現状にがくぜんとしたが「何もしなければつぶれるだけ」と一念発起した。

     年配の男性客以外が利用しない現状を打開しようと今年7月末、4館のホームページを開設し、ツイッターでも上映作品の紹介を始めた。大阪・新世界の日劇は数百万円をかけてトイレと客席を改修した。「まずは来てもらわないと」と攻めの姿勢を貫く。

     約20年間、ピンク映画の情報紙「ぴんくりんく」を毎月発行する太田耕耘(こううん)キさん(50)=兵庫県尼崎市=は「営業を続けているのは、どの劇場関係者も映画が大好きだから」と話す。出会いの場になっている現状には釈然としないそうだが「集客につなげようという気持ちは理解できるし、応援したい」と話した。
    https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201810/0011775658.shtml

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    1. 需要あるんかな? とんとわからん業界…

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  50. [オールザットシネマ]ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~(英)…歌姫の赤裸々な光と闇
    2019年1月4日15時0分

     1980~90年代を代表する女性歌手で、48歳でこの世を去ったホイットニー・ヒューストンの波乱万丈の人生に迫ったドキュメンタリー。冒頭、本人が悪夢について語るところから悪い予兆があったが、衝撃的な内容になっている。

     モデルを経て1985年に歌手デビュー。シングルが7曲連続で全米1位という記録を打ち立て、スターの階段を駆け上がる。92年に人気歌手ボビー・ブラウンと結婚し、映画「ボディガード」の主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー」が大ヒット。しかし、そこを頂点に崖を転がり落ちていく。

     夫との離婚、親友との絶交、実父の背信、そして薬物依存――。本人の弱さが招いた部分もあるが、2012年に亡くなるまでの後半生は醜聞にまみれている。そんなスーパースターの栄光と挫折を、名手ケヴィン・マクドナルド監督は公平に扱う。

     初のステージ、初のテレビ出演など貴重な映像をちりばめ、素顔のホイットニーとその魅力を伝える一方で、家族や知人、スタッフへのインタビューで、幼い頃に親類から性的虐待を受けていたことなど新事実を明らかにする。笑顔の裏にある心の闇も……。

     これだけスキャンダラスな内容なのに、ホイットニー・ヒューストン財団の完全協力ということにも驚く。ホイットニーが好きかどうかはともかく、ドキュメンタリー映画として見応えがある。2時間。TOHOシネマズ日比谷など。公開中。(田中誠)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190104-118-OYTPT50250

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  51. チューバッカ役 ピーター・メイヒューさん死去
    2019年5月3日 9時13分

    世界中に熱狂的なファンを持つ映画「スター・ウォーズ」シリーズで人気キャラクター、チューバッカ役を演じた俳優のピーター・メイヒューさんが亡くなりました。74歳でした。

    これは、メイヒューさんの家族が2日、ツイッターに投稿して明らかにしたものです。

    メイヒューさんは1944年にイギリスで生まれ、1977年に俳優としての活動を開始しました。同じ年に公開された「スター・ウォーズ」の第1作で、主人公と共に悪と戦うハン・ソロの相棒で、気は短いが愛きょうのある毛むくじゃらの戦士チューバッカ役を演じました。

    その後のシリーズ作品でもチューバッカは物語に欠かせない人気キャラクターとなり、メイヒューさんは、このうち5つの作品に出演して、2メートルを超す長身を生かした演技でファンを魅了し続けてきました。

    メイヒューさんの死因は明らかになっていませんが、家族によりますと先月30日の夜、アメリカ南部テキサス州の自宅で、家族に見守られながら亡くなったということです。

    共演したルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルさんは自身のツイッターに、メイヒューさんと一緒に写った写真とともに「優しく、体以上に大きな心を持ち、いつも笑顔にさせてくれた親愛なる友人よ、ありがとう」というメッセージを載せて追悼しました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190503/k10011904421000.html

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    1. チューバッカ役、ピーター・メイヒューさん死去

      メイヒュー氏(ロイター)

      スター・ウォーズのチューバッカ(ロイター)(右)

       【ロサンゼルス=久保庭総一郎】AP通信によると、人気映画「スター・ウォーズ」シリーズで、毛に覆われた戦士チューバッカ役を演じたことで知られる俳優のピーター・メイヒューさんが4月30日、米テキサス州の自宅で死去した。74歳だった。

       英国出身で、2メートルを超す身長が決め手となり、1977年のシリーズ1作目から起用された。気は短いが、愛嬌あいきょうのあるキャラクターを演じた。2015年の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」まで出演を続け、多くのファンを魅了した。米国人女性と結婚し、05年に米国に帰化していた。
      https://www.yomiuri.co.jp/culture/20190503-OYT1T50080/

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    2. 「チューバッカ」のニュース
      https://news.yahoo.co.jp/search/?ei=UTF-8&p=%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AB

      https://www.2nn.jp/word/%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AB

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    3. 5月4日は「スター・ウォーズの日」 東京・六本木ヒルズでイベント開催
      5/3(金) 15:28配信 オリコン

       チューバッカ役の俳優ピーター・メイヒューさんの訃報にショックを受けているファンも多いと思わるが、あす5月4日は、世界中の「スター・ウォーズ」ファンが映画を超えた文化を祝い、称える「Star Wars Day/スター・ウォーズの日」だ。今年12月20日公開の最新作『スター・ウォーズ/ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー(原題)』を最後に、1977年の1作目の全米での公開から42年に渡り繰り広げられてきた“スカイウォーカー家の伝説”が完結することもあって、今年のスター・ウォーズの日は特別なものになる。

       スター・ウォーズの日は、毎年5月4日と決まっていて、日本でも日本記念日協会の認定を受けている。由来は、劇中の名台詞「May the Force be with you.(フォースと共にあらんことを。)」の「May the Force」と「May the 4th(5月4日)」をかけた語呂合わせから。

       言語・世代・国籍を超え、世界中で愛されるスター・ウォーズの壮大なフィナーレに向けて、さまざまな施策がグローバルで展開されている中、日本では「スター・ウォーズの日」に、東京・六本木ヒルズアリーナで、親子で楽しめるイベント『J-WAVE presents “STAR WARS DAY” TOKYO 2019』が開催される。

       当日は午前11時に開場し、午後8時に終演(予定)。入場無料。会場内特設ステージでは、ジェダイマスター訓練を受ける「ジェダイ・アカデミー」やミュージックライブなど、さまざまなスター・ウォーズ スペシャルライブステージが予定されている。

       「スター・ウォーズ」のキャラクタースタンプで自分だけのオリジナルトートバッグを作ったり、オリジナルの絵柄を選んでバッジ作り、ぬり絵など、この日限りの家族で楽しめるスター・ウォーズワークショップも開催。

       会場には、フォース・タイムチャレンジ、バルーンパフォーマンス、スタンプラリーなどのスター・ウォーズ関連の楽しい出店が集まり、2019年の“May the 4th”限定のオリジナルTシャツも販売される。

       当日、「会場に行けない」という人も参加できるツイッターでの一斉投稿チャレンジも予定されている。5月4日午後5時4分に「#フォースと共にあらんことを」をツイッターに投稿し、みんなで「スター・ウォーズの日」をお祝いしよう。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190503-00000332-oric-ent

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    4. 5月4日「スターウォーズの日」
      https://www.google.co.jp/search?q=5%E6%9C%884%E6%97%A5+%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AE%E6%97%A5

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  52. 大友克洋・押井守監督ら、米アカデミー会員候補に
    15:02

     【ロサンゼルス=久保庭総一郎】米アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミーは1日、人気SFアニメ「AKIRA」で知られる大友克洋監督(65)や「攻殻機動隊」の押井守監督(67)ら日本在住の10人を含む842人を新規の会員候補に選んだと発表した。これに応じれば、アカデミー賞を選ぶ投票権が得られる。

     アカデミーは近年、白人偏重との批判を避けるため、女性や人種的少数派の会員を増やしている。新規会員候補のうち、半数が女性で、約3割が有色人種から選ばれた。
    https://www.yomiuri.co.jp/culture/20190702-OYT1T50186/

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    1. なぜに「アカデミー」なのだろう…

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    2. 【映画】大友克洋『AKIRA』のハリウッド実写映画版、全米公開日が2021年5月21日に決定
      https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1558743724/

      「大友克洋」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E5%A4%A7%E5%8F%8B%E5%85%8B%E6%B4%8B

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    3. 押井守さん 大友克洋さん 米アカデミー賞選考する会員候補に
      2019年7月2日 18時35分

      アメリカの映画界、最高の栄誉とされるアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは、賞を選考する会員の候補に日本のアニメ映画監督の押井守さんら842人を新たに選んだと発表しました。候補者の半数は女性、3割は白人以外で、アカデミーは白人が多いとされる会員の構成を変えることで多様性を強調するねらいがあるとみられます。

      アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは1日、賞を選考する会員の候補に59か国から842人を新たに選んだと発表しました。

      この中には、アニメ映画「攻殻機動隊」などの代表作で知られる日本のアニメ監督、押井守さんや、SF漫画「AKIRA」などで知られる漫画家で映画監督の大友克洋さん、それに映画「アリー/スター誕生」で初めて主演を務め、アカデミー賞を受賞した人気歌手のレディー・ガガさんなどが含まれています。

      候補に選ばれた人たちが承諾すれば正式に会員となり、賞を選ぶ投票権を得るということです。

      アカデミー賞をめぐっては、3年前、主演男優賞など4つの演技部門の候補者合わせて20人が2年続けて全員白人となり、批判を受けたことから、映画芸術科学アカデミーは会員の構成を見直すとしていました。

      今回選ばれた会員の候補842人のうち、半数は女性、3割は白人以外で、アカデミーは会員の構成を変えることで多様性を強調するねらいがあるとみられます。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190702/k10011979351000.html

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  53. 現在公開中 映画の “ステマ疑惑” ディズニー公式HPで謝罪
    2019年12月12日 20時26分

    ウォルト・ディズニー・ジャパンは、公開中のディズニー映画の宣伝のため、複数の漫画家に感想などを描いた漫画をツイッターで発信してもらうよう依頼していたのに、広告であることを明示していなかったとして、公式ホームページで謝罪しました。

    ウォルト・ディズニー・ジャパンによりますと、現在公開中の映画「アナと雪の女王2」の宣伝のため、7人のクリエイターに依頼して、映画の感想などを描いた漫画をツイッターに投稿してもらいましたが、その際に広告であることを明示していなかったということです。

    この投稿に対して、広告であることを隠してPRする「ステルス・マーケティング」ではないかという批判の声がSNSなどで相次いでいました。

    これについて、会社側は公式ホームページに2度にわたって「お詫び」を掲載しました。

    それによりますと、当初は「PR」であることを明記する予定だったものの、関係者の間でコミュニケーションが行き届かず、抜け落ちてしまったということです。

    そのうえで今回の件や類似の件で、社内指針の周知や順守が徹底されていなかったとして、参加したクリエイターには責任は無いとしました。

    ウォルト・ディズニー・ジャパンは「本件につきまして深くおわび申し上げます。今後は、このような事がないよう社内指針の周知徹底を図り、再発防止に努めてまいります」と謝罪しました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191212/k10012212881000.html

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  54. 「スター・ウォーズ」完結編 監督や出演者らがファンと交流
    2019年12月11日 19時21分

    今から40年余り前に最初の作品が作られ、世界中に熱狂的なファンがいる映画「スター・ウォーズ」シリーズの完結編が、今月20日から公開されるのを前に、東京都内で監督や出演者とファンの交流イベントが開かれました。

    1977年に最初の作品が作られた映画「スター・ウォーズ」は、宇宙を舞台に正義の騎士たちが悪の帝国と戦う物語で、シリーズ完結編となる「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」が、今月20日から全国の映画館で公開されます。

    これを前に、J.J.エイブラムス監督やヒロインのレイ役を演じた俳優のデイジー・リドリーさんらが来日し、東京・六本木でファンとの交流イベントが開かれました。

    映画の登場人物にふんしたファンなど、およそ400人が大きな歓声で出迎える中、監督や出演者らは、レッドカーペットの上を歩きながら、サインや記念撮影に応じていました。

    その後、壇上に上がった一行は一人一人マイクを握り、シリーズ完結編の魅力を訴えていました。

    J.J.エイブラムス監督は、「公開が近づき、とてもわくわくしています。友人や家族をテーマにした物語ですが、キャストと一緒に作り上げた作品のすばらしさを、ファンの皆さんに見てもらいたいです」と話していました。

    また、デイジー・リドリーさんは、「この作品は、私にとって生活の一部であり、笑ってもらえるところやちょっと泣ける場面もありますが、作品を通じて希望を感じてもらえたらと思います」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191211/k10012211371000.html

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  55. 米 ニューヨークで「スター・ウォーズ」完結編 先行上映会
    2019年12月20日 14時00分

    世界中に熱狂的なファンがいる映画「スター・ウォーズ」シリーズの完結編が20日、公開されるのに合わせ、アメリカ・ニューヨークでは先行上映会が開かれ、大勢のファンが待ちわびていた物語の結末を見守りました。

    1977年に最初の作品が作られた映画「スター・ウォーズ」は、はるかかなたの宇宙を舞台にした敵対する2つの勢力の戦いを軸に、その中心となる親子の葛藤や仲間との友情を描き、熱狂的なファンを生み出しました。

    40年以上前に始まったシリーズの完結編となる「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」が今月20日、世界各国で公開されるのを前に、19日、各地でファンを対象にした先行上映が開かれました。
    このうち、ニューヨークの映画館で行われた先行上映会には、映画の始まる2時間以上前からファンが集まりました。

    お気に入りのキャラクターにふんした人も多く、主要な登場人物のひとり、「レイア姫」の衣装を着た女性は「完結編の公開をずっと待っていました。どんな内容なのかどきどきしています」と興奮を隠せない様子で話していました。

    見終わった人たちには、さまざまな記念品が配られ、中には映画に登場する剣、「ライトセーバー」を受け取った人もいました。

    正義の騎士、「ジェダイ」にふんした男性は「物語の最後を見られて、ただただ満足です」と感慨深げに話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191220/k10012222391000.html

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  56. ジョージ・オーウェル 川端康雄著
    2020/09/20 05:00

    観察を重んじた批判者
    評・苅部 直(政治学者・東京大教授)

     「下層階級は臭い」。二十世紀の前半という激動の時代を生きた英国の作家、ジョージ・オーウェルは、出世作となったルポルタージュ『ウィガン波止場への道』でこう書いた。上層中産階級の家庭からはみ出し、社会の最底辺の労働者たちと入り混じる生活を選ぶことで作家となった人物である。その生き方を、川端康雄は本書で「一種の亡命者エグザイル」と呼んでいる。

     「臭い」という文句は、少年時代に教えこまれたステレオタイプを、批判の意図をこめて引用したものである。ところが同時代の「正統」な左翼知識人からは悪評を呼ぶことになる。上面だけのポリティカル・コレクトネスをふりかざして他者を攻撃する風潮は、すでに一九三〇年代に始まっていた。

     オーウェルは、左右双方の政治勢力による自由の抑圧や、階級社会における不平等に対して、きびしい批判を続けた。だが、現実を見る目は冷静で繊細である。絞首台にむかう歩みの途中で、水たまりをひょいと避ける死刑囚の足どりが見せる、人間らしいしぐさ。貧しい住宅に住んでいても、窓辺に葉蘭はらんを飾ることで生活の品位を保っている労働者たち。悲惨な状況の片隅からユーモアと希望が輝きだす瞬間を、オーウェルは見逃さない。

     想像力を駆使するよりも、みずからの観察を大事にする作家だった。この評伝は、きびしい放送規制のもとでラジオの仕事をしたことが、小説『一九八四年』で描かれたディストピアのモデルになったと指摘する。『動物農場』における動物たちや農作業の描写も、作家本人の田園生活が下敷きになったという。

     十九世紀の作家チャールズ・ディケンズについて、「寛大さをもって怒っている人の顔」と評した文章を、オーウェルの自画像でもあると川端は指摘する。この身構えは現実に対する見かたとも重なるだろう。矛盾に満ちた世界で人間らしく生きる知恵も、おそらくそこにある。

     ◇かわばた・やすお=1955年、横浜市生まれ。日本女子大教授。訳書にオーウェル『動物農場』など。
    https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/20200919-OYT8T50134/

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    1. いまこそ「小松左京」を読み直す 宮崎哲弥著
      2020/09/20 05:00

      世界と出会い直す
      評・稲野和利(ふるさと財団理事長)

       本書を読むのに先立ち、約半世紀ぶりに『果しなき流れの果に』を読み返してみた。グイグイ迫る筆圧の強さは記憶通りであったが、一方でこんなに難解な小説だったのかという驚きを覚えた。その内容を分かった気分で周りに得意気に解説していた昔の自分を思い出すと今更ながら恥ずかしくなる。同作品は、前後1億年を超える時空間の中での二つの勢力による未来から過去への干渉を主軸に描かれるのだが、本書が解説しているように、仏教の説く世界モデルが宇宙像の原型であったり、フッサールの現象学への理解が根底にあったことなどには当時思い至る術すべすらなかった。

       本書は、日本SF界の巨匠小松左京の主要作品群のうち、著者のいうところの“宇宙構造探究系”の作品に焦点を当て、『果しなき流れの果に』を中心に『地には平和を』『日本沈没』『ゴルディアスの結び目』『虚無回廊』などの作品を解題したものである。多方面にわたる著者の知見が総動員され、作品の背後に流れる“小松思想”が余すところなく解明される本書は、読後に深い充実感を与える。小松作品未読の人にとっても格好の手引きとなろう。

       著者は、哲学研究者近内悠太氏の言葉を借りながら、「SFの想像力とは『逸脱的思考』を作品として結晶させるものであり、取りも直さずそれは、世界と出会い直すための文学なのである」と喝破する。近年、地震・津波といった大災害に際しては『日本沈没』が、新型コロナウイルス流行に際しては『復活の日』の先見性が注目を集めた。著者はそれを否定しないが、小松作品からは「さらに物語の表層の奥にある小松左京の思想を読み取って欲しい」と述べる。表題にある「いまこそ」という言葉から、現代を生きる我々が目の前の現実に安易にからめとられないためにも、虚構の世界から現実を相対化し見つめ直すという小松の文学的営為の数々を決して忘れてはならないという強い示唆を感じる。

       ◇みやざき・てつや=1962年生まれ。評論家。相愛大客員教授。専門は仏教思想。サブカルチャーにも詳しい。
      https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/review/20200919-OYT8T50164/

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  57. つげ義春「ガロ」時代 正津勉著
    2021/01/17 05:00

    作品社 2200円

    細やかな読みと文学共鳴

    評・栩木伸明(アイルランド文学者・早稲田大教授)

     山の茶店で、浴衣姿の美少女が旅人に「寄っていきなせえ」と声を掛ける。ぶっきらぼうな方言と容貌ようぼうにアンバランスな魅力がある。父親は病身で、同級生のマサジは腕白だ……。

     これは名作「紅い花」の冒頭部分。つげ義春は高度経済成長期に、村落や温泉場や都市郊外に残っていた庶民の風俗を描いた短編漫画で知られる。とりわけ、1960年代後半に月刊漫画誌『ガロ』に発表された作品群は斬新だった。

     本書はつげと同時代を生きてきた詩人がそれらの作を読み解いた一冊。正津は、漫画の語り手の家の二階に住みついた「李さん一家」を<まれびと>と呼び、「西部田村事件」に登場する逃亡患者につげの自画像を重ね、「通夜」にことよせて自分自身が経験した山奥の珍しい通夜を語る。

     「ほんやら洞のべんさん」の口の重さについて説明するときには、自分自身の無口だった父親を引き合いに出す。「もっきり屋の少女」によく似た境遇の娘を知っていた、とまで正津は言う。出しゃばった解釈にも思えるのだが、つげ漫画の世界を肌で知る彼の読みはどれも細やかで、読者の胸に深々と届く。

     つげの代表作は不条理な「ねじ式」である。うたた寝の夢をやけくそで描いた、と本人は言うが、今日では漫画芸術の極致のひとつと評価されている。正津が本作の主人公に「さまよえる日本人」を見、空襲や戦後の売血の記憶が無意識に描きこまれているのを指摘すると、漫画の底に沈んでいるものが見えてくる。

     正津は本書でしばしば、つげ漫画の一場面に日本近代文学からの引用を対置してみせる。山村暮鳥、芥川龍之介、樋口一葉、梶井基次郎の詩や小説の一節が、直接には無関係なつげ漫画と肩を並べた途端、響き合う親和力の電流が流れはじめる。

     近い将来、新しい文学史が書かれるときには漫画にもページが割かれ、つげ義春は昭和後期の短編の奇才として認められるだろう。この本を読んでぼくはそう確信した。

     ◇しょうづ・べん=1945年、福井県生まれ。詩人、文筆家。著書に詩集『惨事』、評伝『河東碧梧桐』など。
    https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/review/20210116-OYT8T50102/

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  58. [著者来店]「生きる力」 笠井信輔さん…生き抜くヒントと勇気
    2021/01/17 05:00

     一昨年、32年間勤めたフジテレビを退社。フリーアナウンサーとして働こうとした矢先、悪性リンパ腫が判明した。ステージ4。「なんでこのタイミングでがんなんだと。目の前が真っ暗というか真っ白なのかよく分からない状況だった」。それから昨年6月に完全寛解するまで、コロナ下での闘病の日々をつづった。

     出版社の編集者からは、「病み上がりですし聞き書きしましょうか」と提案されたが断った。「20年間、情報番組『とくダネ!』で取材し続けてきたテレビマンの性さがでしょうか。素材集めから編集まで自分でとことんやりたいと」。場面描写からは登場する人たちの声が聞こえるよう。

     こだわったのは、インスタグラムやブログに寄せられたコメントを多く掲載すること。インスタのアカウントは退社直後に作ったものだったが――。「病名を公表した途端、300人弱だったフォロワーが1万人を超えたんです」と目を丸くする。現在は27万人超。フォロワーの存在が心の大きな支えとなっただけでなく、いつしかコメント欄が同じ病気と闘う患者やその家族たちとのコミュニケーションの場となった。「今までは番組などでSNSの危険性ばかり報じてきたのに。確かに危険性はありますが、それをもって余りある力があると思いました」

     妻ますみさん、3人の息子たちへの感謝も率直につづった。「実はそれまでは仕事第一でそれほど良い夫、父親ではなかったんです。がんは家族との向き合い方を見つめ直すきっかけにもなった。失ったことはありますが、得たものも多かった」。がんに限らず予期せぬピンチは誰にでも起こりうるもの。人生の土壇場でのマイナスをプラスに変えるヒントと勇気がちりばめられている。(KADOKAWA、1400円)

     小間井藍子
    https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/raiten/20210116-OYT8T50094/

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  59. 「スーパーマン」映画監督が死去 「オーメン」など手がける
    2021年7月6日 17時15分

    「スーパーマン」などの人気作品を手がけたアメリカの映画監督リチャード・ドナーさんが亡くなりました。91歳でした。

    リチャード・ドナーさんは、1930年にニューヨークで生まれ、大学で演劇を学んだあと、俳優をしたり、テレビ番組の制作に携わったりしました。

    1961年に映画監督としてデビューし、ホラー映画「オーメン」で高い評価を受け、その後も「リーサル・ウェポン」など数々の人気作品を手がけました。

    1978年に公開された「スーパーマン」は、アメリカで人気のコミックを原作とした作品で、主人公が空を飛んでいるように見せる斬新な演出が注目を集めました。

    アメリカメディアは亡くなった場所や死因については明らかになっていないと伝えています。

    ドナーさんと一緒に映画制作に携わったことがあるスティーブン・スピルバーグ監督は「彼は力強く映画づくりを指揮し、才能は多岐にわたっていた。彼と一緒にいると大好きなコーチ、スマートな教授、親友と過ごしているようだった」とコメントしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210706/k10013122491000.html

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    1. スーパーマンとヒロインをみてると、どうしてもポパイとオリーブのノリに重なってしまう…

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  60. 映画「フィールド・オブ・ドリームス」ロケ地で大リーグ初試合
    2021年8月13日 14時42分

    往年の映画「フィールド・オブ・ドリームス」のロケ地、アメリカ・アイオワ州で12日、初めて大リーグの試合が行われ、選手たちが映画さながらにトウモロコシ畑から歩いて登場して観客を沸かせました。

    1989年にアメリカで公開された映画「フィールド・オブ・ドリームス」は、不思議な声を聞いた主人公がトウモロコシ畑を切り開いて球場をつくると、20世紀初頭の伝説の選手たちがよみがえるという物語で、アカデミー賞では作品賞など3部門にノミネートされ、日本でも人気となった作品です。

    大リーグ機構は、この映画のロケ地となった中西部アイオワ州の人口4000人余りの町に、映画さながらの球場を建設し、12日、ホワイトソックスとヤンキースの試合が初めて行われました。
    試合は当初、去年8月に行われる予定でしたが、新型コロナの影響で1年延期され、はじめに、映画で主演したケビン・コスナーさんがグラウンドに登場して「夢は生き続けている」とあいさつしました。

    そして、およそ100年前のデザインのユニフォームに身を包んだ選手たちが、映画と同様に外野フェンスの奥にあるトウモロコシ畑を通ってグラウンドに姿を見せると、集まった8000人のファンから大きな歓声と拍手が送られました。

    試合は両チーム合わせて8本のホームランが出る打ち合いとなり、9回にホワイトソックスのアンダーソン選手が逆転サヨナラツーランを打って9対8で勝ち、劇的な展開で特別な一戦に花を添えました。

    この球場での試合は来シーズンも行われるということです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210813/k10013199201000.html

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