2025年9月14日

【遺伝子(ゲノム)幻想】「DNAの型が○○と一致」という幻惑案件②

( 【遺伝子(ゲノム)幻想】「DNAの型が○○と一致」という幻惑案件 の続き)

[平成時代 DNAの30年]第1部「読み解く」<4>わずかな痕跡 容疑者特定 
2018年5月17日15時0分 読売新聞

 10億分の1グラム。気の遠くなるような少なさだ。「これだけで十分、鑑定できる」。警察庁科学警察研究所主任研究官の関口和正は胸を張った。

 現場に残ったわずかな血痕や唾液、爪、毛根。そこからDNAを検出し、容疑者を特定する「DNA鑑定の技術はこの30年間で急速に発展し、捜査を変えた。採取したDNAが別人のものと一致する確率は、日本人では4兆7000億人に1人。個人を識別する技術は完成の域に達している」と関口は言う。

 DNA鑑定は1985年に英国で開発された。科警研が導入したのは89年。当時は精度が低く、数百人に1人の割合で別人と一致する恐れがあった。

 精度が上がった今、DNA鑑定抜きに捜査は語れない。全国の警察が1年間に行ったDNA鑑定は、92年は22件だったが、2016年は約30万件だ。警察庁は容疑者のDNA型を登録するデータベースも作った。登録数は昨年末現在で約104万件に上る。

 捜査以外でも活用が進む。京都大教授の玉木敬二らは、DNAの配列の違いから、「またいとこ」までの血縁関係を判別する手法を開発した。災害時の遺体の調査などに役立つという。

 鑑定を請け負う民間業者も増えた。「依頼の半分は親子鑑定」。ある民間業者は語る。体外受精で生まれた子が本当に自分の子かどうか確認したいという相談も多い。費用は1回2万円前後が相場という。

 課題もある。「高感度になったがゆえの『落とし穴』がある」と指摘するのは、関西医科大教授の赤根敦だ。近年の技術はわずかなDNAでも検出できるため、偶然混ざった他人のDNAを検出してしまうことがある。

 鑑定業者の中には、依頼者から提供された細胞を海外業者に送り、結果を通知するだけの会社もある。DNAは「究極の個人情報」だ。元科警研所長の名古屋大名誉教授、勝又義直は「鑑定のあり方について、規制も含め議論するべきだ」と話す。(敬称略)
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180517-118-OYTPT50216





(書きかけ)




「DNA 鑑定」(ぐぐる先生)

>DNA鑑定等の在り方に関する作業部会:文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shinkou/043/043_1/index.htm



(№334 2018年5月22日)

102 件のコメント:

  1. [平成時代 DNAの30年]第1部「読み解く」<5>1杯の水で生態系把握 
    2018年5月24日15時0分

     海や川からコップ1杯の水をくむだけで、そこにすむ魚の種類がわかる。動物のふんなどに混じり放出され、水中に漂う「環境DNA」を読み解く手法が、希少動物や生態系の調査方法を変えようとしている。

     龍谷大講師の山中裕樹は、2015年からこの手法を琵琶湖(滋賀県)で試している。沿岸21か所の水を調べたところ、外来種のブラックバスやブルーギルのDNAが、ほぼ全地点で検出された。「外来種の広がり方の深刻さに衝撃を受けた」と話す。滋賀県は駆除に力を入れてきたが、調査結果は対策の難しさを浮き彫りにした。

     従来の調査は網を仕掛けるなどして魚を捕獲していたため、何日もかかった。この方法では、琵琶湖全域の調査が1日で終わった。活用が広がれば、各地の生態系の把握がスムーズになるかもしれない。

     環境DNAに関する最初の報告は2008年、仏チームが池の水からウシガエルのDNAを検出したこととされ、その後各地で成果を上げてきた。陸上生物にも応用が広がる。東京農業大教授の松林尚志ひさしは16年、マレーシア・ボルネオ島北部の熱帯雨林で、わき水周辺にたまった水を調べ、オランウータンやアジアゾウなど6種類の絶滅危惧種のDNAを検出できた。

     課題も指摘されている。環境DNAに詳しい東北大教授の近藤倫生みちおは「希少生物がどこにいるか簡単にわかるので、密漁や乱獲に悪用される恐れがある」と懸念する。

     生命の設計図・DNAを読み解く技術は、身近な医療から熱帯雨林の環境まで社会全体に波及してきた。技術をどう使いこなしていくかが問われる。(敬称略、第1部終わり。冬木晶、諏訪智史が担当しました)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180524-118-OYTPT50162

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    1. 「環境DNA」って何?
      https://koibito2.blogspot.jp/2017/06/blog-post.html?showComment=1517669976279#c5689274062822658841

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  2. [平成時代 DNAの30年]第2部「操る」〈1〉夢咲かす遺伝子組み換え
    2018年6月7日15時0分

     この30年間、遺伝子の解読が進んだのと同時に、遺伝子の性質を操作する技術が大きく発展した。年間企画「平成時代~DNAの30年」第2部は「操る」をテーマに、遺伝子操作技術の歴史と課題を探る。

    高い技術 食物は敬遠も

    ●初の青いキク

     茨城県の農研機構とサントリーの共同チームが昨年7月、青いキクの開発に世界で初めて成功したと発表した。キクの花はふつう黄色や白色。青いキクなど存在しない。それを可能にしたのは、サントリーが道をつけた遺伝子組み換え技術の研究だ。

     遺伝子組み換え技術は1980年代から普及し始めた。ある生物に別の生物の遺伝子を加え、新たな性質を持たせる技術だ。遺伝子は細菌に載せて、目当ての生物の細胞に送り込む。

     サントリーは十数年に及ぶ研究の末、青い色素を作る遺伝子をパンジーから取り出し、バラの細胞に組み込んだ。青いバラは2004年に咲き、その後、切り花として24万本以上を販売した。

     技術力は受け継がれ、青いキクができた。「遺伝子組み換え技術が不可能を可能にしてきた」。サントリーグループ主幹研究員の勝元幸久は感慨を込める。

    ●農作物で挫折例

     遺伝子組み換えの高い技術力も、作物には生かせないという状況が日本では続いている。ネックは消費者の根強い不安だ。

     滋賀県野洲市の農業生産法人「グリーンちゅうず」の社長、田中良隆は03年、休耕田で遺伝子組み換え大豆の栽培を試みた。遺伝子組み換え作物の栽培は、米国で1996年から本格的に始まっていた。除草剤をかけても枯れない大豆やトウモロコシ。「今後は遺伝子組み換え作物が主流になるはずだ」と期待した。

     だが、すぐに挫折した。「そんなもの作るなら、滋賀の農作物はもう買わない」。消費者は反発した。県庁の担当職員から「栽培をやめてほしい」と懇願された。種まきから1か月後、田中はトラクターで大豆の芽を泣く泣く掘り起こした。「もう組み換え作物を育てるつもりはない」。思い出すのもつらい。

     日本は遺伝子組み換え作物の輸入大国だ。96年以降、米国やブラジルから大豆やトウモロコシを輸入してきたが、国内では誰も栽培しない。消費者の不安を解消できていないからだ。

     遺伝子組み換え作物を扱う国内企業でつくる「バイテク情報普及会」(東京都)が2017年、消費者2000人に行ったアンケートでは、62%が遺伝子組み換え食品に対して「怖い・悪い」とのイメージを持っていた。「自然なものではない」「健康や環境などへの影響に不安」などが理由だ。

     同会事務局長の熊谷善敏よしはるは「正確な情報が伝わっていない点も大きい。信頼性の高い情報を発信し、不安を解消したい」と話す。(敬称略)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180607-118-OYTPT50165

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    1. [平成時代 DNAの30年]第2部「操る」〈2〉ゲノム編集 ルール作り進まず
      2018年6月14日15時0分

       「順調に育ってくれた」。3月下旬、筑波大にあるガラス張りの温室で、助教の野中聡子が真っ赤なトマトを収穫していた。ゲノム編集技術を使って栄養素を増やしたトマトだ。血圧の上昇を抑える成分が通常の3~4倍多く含まれるという。

       野中は遺伝子組み換え技術の研究を10年以上続けてきた。「新しい技術を試したい」と、ゲノム編集に力を入れ始めたのは、つい3年前。それなのに、このトマトはもう、技術的には完成のレベルに近づいている。

       ゲノム編集は遺伝子を効率良く改変する新技術だ。細胞内のDNAを切るはさみ役の酵素を使い、狙った場所の遺伝子を改変できる。

       遺伝子組み換えからゲノム編集へ――。消費者の反発が強い遺伝子組み換え技術を脇に置き、新たにゲノム編集に力を入れ始めた研究者は多い。今や様々な農作物で試されている。農研機構(茨城県)は昨年、ゲノム編集を施したイネの試験栽培を開始した。

            ◇

       研究が急速に進むゲノム編集だが、実用化はまだ遠い。この技術をどう扱うか、国内では法制度が全く整備されていないからだ。

       遺伝子組み換え作物に関しては様々な規制がある。生態系への影響や食品としての安全性を審査し、合格したものだけが販売され、表示義務もある。ゲノム編集による農作物については「情報収集の段階」(環境省)として、ルール作りの議論もあまり進んでいない。

       海外ではルールを設ける国が増え始めている。ただ、遺伝子組み換え技術との違いをどう考えるかという点で対応は揺れている。

       遺伝子組み換え技術で農作物を作る場合、その作物の中に別の生物の遺伝子を組み入れるのが特徴だ。一方、ゲノム編集は作物自体の遺伝子を書き換える。書き換えには、はさみ役の酵素を作る遺伝子を外から加えるが、この遺伝子は最終的には除去される。

       ニュージーランドは、ゲノム編集作物も遺伝子組み換えと見なし、同じルールを適用。アルゼンチンは、外から加えた遺伝子が残っていなければ、通常の作物と同じ扱いだ。

       生態系への影響を心配する声もある。ゲノム編集は作物自体の遺伝子を書き換えるので、突然変異でできた作物と似ているが、ごくまれに想定外の改変が起きてしまうリスクがある。

       「ゲノム編集作物も『外来種』のような存在。別の生物の遺伝子を加えていないといっても、安全と考えるのは安易だ」。生命倫理に詳しい北海道大教授の石井哲也は訴える。(敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180614-118-OYTPT50173

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    2. [平成時代 DNAの30年]第2部「操る」〈3〉命つなぐ 遺伝子治療
      2018年6月21日15時0分

       「遺伝子治療が僕の命をつないでくれた。両親や先生方には、とても感謝している」。23年前、北海道大学病院で国内初の遺伝子治療を受けた札幌市在住の男性(27)は話す。

       1991年12月、同病院の小児科医だった崎山幸雄のもとに、道東の病院から生後10か月の男児が転院してきた。男児は生まれつきウイルスや細菌から体を守る免疫力がほとんどない遺伝性の難病「ADA欠損症」と診断された。

       この病気は、免疫に関わる酵素を作る遺伝子がうまく働かず、患者の多くは1歳前後で亡くなっている。根治法は骨髄移植のみだが、男児に移植可能な提供者は見つからなかった。

       崎山は、米国立衛生研究所(NIH)による世界初の遺伝子治療に注目した。リンパ球に正常な酵素を作る遺伝子を組み込んだ後、体内に戻すと免疫機能が回復したという。「試す価値はある」と確信した。

       ただ、当時は正常な遺伝子の運び役に、がんを引き起こすかもしれない「レトロウイルス」を使っていた。治療チームは、ウイルスやリンパ球を安全に扱う練習を何度も繰り返した。

       95年8月、4歳になった男児に国内初の遺伝子治療を開始した。男児は少しずつ元気になり、遺伝子治療は一躍、脚光を浴びた。

       ところが2002年、フランスで別の病気の遺伝子治療を受けた患者が、相次いで白血病を発症。「遺伝子治療は危険」というイメージが一気に広がった。海外ではその後も研究が発展したが、国内での研究は下火になった。

       北海道倶知安くっちゃん町の小児科クリニックで今も子供たちを診る崎山は「病気の子供たちが、普通に遺伝子治療を受けられるようになってほしい」と語る。(敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180621-118-OYTPT50194

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    3. [平成時代 DNAの30年]第2部「操る」<4>遺伝子治療の停滞破るか
      2018年7月5日15時0分

       1995年に北海道大学病院で初めて実施された後、国内では下火になった遺伝子治療。だが全く途絶えたわけではなかった。

       国立成育医療研究センター部長の小野寺雅史は2014年7月、遺伝性の免疫不全症の一つ「慢性肉芽腫症にくげしゅしょう」の男性に遺伝子治療を行った。「根治には骨髄移植しかないが、提供者は簡単に見つからない。遺伝子治療は必要なものだ」と意義を強調する。

       小野寺はその20年前、国内初の遺伝子治療を翌年に控えていた北大から米国に派遣され、遺伝子を患者の細胞へ送り込む「ベクター(運び屋)」と呼ばれるウイルスの安全性と効率を高める研究に没頭した。

       慢性肉芽腫症の治療では、小野寺が改良を重ねたベクターを使い、免疫細胞を作り出す造血幹細胞に遺伝子を入れた。男性は症状が改善し、昨年7月には骨髄移植を受けたという。小野寺は現在、より安全なベクターの開発を進める。

       小野寺とほぼ同じ時期の95年から米国留学していた自治医科大特命教授の村松慎一は、人体への害がほとんどない「アデノ随伴ウイルス(AAV)」に、いち早く着目した。

       AAVは造血幹細胞との相性が悪く、免疫不全症の治療には向かない。しかし研究を進めた結果、パーキンソン病など神経系の病気の遺伝子治療に有望なことがわかった。

       治療用のAAVを開発した村松は来年以降、神経難病を対象とした臨床試験(治験)を計画する。「日本はやっと遺伝子治療のスタートラインに立ったところ。停滞感を破りたい」(文中敬称略)

        遺伝子治療  2種類の手法がある。一つは患者の体から細胞を採取し、正常な遺伝子を入れた後、再び体内に戻す。もう一つは遺伝子を組み込んだベクターを直接、筋肉や臓器に投与する手法。海外の製薬大手が研究に力を入れている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180705-118-OYTPT50214

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    4. [平成時代 DNAの30年]第2部「操る」<5>ゲノム編集 難病治療へ道
      2018年7月12日15時0分

       国内の遺伝子治療研究は、安全性への懸念から長年にわたり下火となり、欧米の進展ぶりと対照的な状況だったが、近年、ようやく動き始めた。

       大阪大教授の中田慎一郎は、最新のゲノム編集技術を駆使した治療法の開発を目指す。「この方法が実用化できれば<究極の遺伝子治療>になる」と話す。

       2001年、東京医科歯科大病院の小児科医だった中田は、重い免疫不全症の赤ちゃんに出会った。当時は原因がわからず、赤ちゃんは後に亡くなった。「今の医学では救えない病気も、いつか必ず治療法を見つけたい」。臨床医として味わった強い無力感が、基礎研究の道へ転じるきっかけとなった。

       12年、狙った遺伝子を自在に書き換えることができる画期的な技術「クリスパー・キャス9(ナイン)」が欧米で開発されたことを知り、治療への応用を思い立った。

       「ベクター(運び屋)」と呼ばれるウイルスで正常な遺伝子を患者の細胞に入れる従来の遺伝子治療では、病気の原因遺伝子は除去できず、効果も長続きしない可能性があった。病気の遺伝子そのものを書き直すことができれば、これらの課題を解決できる。

       だが、この技術には大きな問題があった。一定の割合で、新たな遺伝子変異が起きてしまうのだ。遺伝子の書き換えは、まずDNAを酵素で切断し、DNAが自然に修復される反応を利用する。ところが酵素の「切れ味」が良すぎるため、余計な変異を生んでしまうことがある。

       そこで中田は、DNAを構成する2本の鎖のうち、1本だけを切断する酵素を使う手法を考案した。人の培養細胞で試すと、新たな変異が生じる割合は25分の1に激減。昨年12月、米科学誌「ゲノム・リサーチ」に論文を発表した。

       この方法なら、治療法がなかった難病の患者も治せるかもしれない。中田は「始めたばかりの研究だが、さらに安全性を高めて患者に届けたい」と意気込む。(敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180712-118-OYTPT50174

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  3. DNA鑑定どう評価=袴田事件、手法めぐり応酬-再審可否11日判断・東京高裁

     再審の扉は開くのか。静岡県で1966年に一家4人が殺害された「袴田事件」の第2次再審請求即時抗告審で、東京高裁は11日、袴田巌さん(82)の再審を開始するか否かの判断を示す。裁判のやり直しを認めた静岡地裁決定から4年余り。地裁判断の決め手となったDNA型鑑定の信用性の評価が最大の焦点だ。
     事件は66年6月30日に発生。同県清水市(現静岡市)のみそ製造会社専務宅が放火され、4人の遺体が見つかった。県警は約1年2カ月後、近くのみそタンクから大量の血痕が付いたシャツやズボンを発見。確定した死刑判決は、これらの衣類を袴田さんのものと認定した。
     2008年申し立ての第2次再審請求審では、技術の進歩で、第1次請求審ではできなかった血痕のDNA型鑑定が実現した。袴田さんの型は検出されず、地裁は14年、「無罪を言い渡すべき新たな証拠」と判断。袴田さんは逮捕から48年ぶりに釈放され、検察側が即時抗告した。
     40年以上前の血痕のDNA型鑑定が信頼できるのか。東京高裁での審理の中心は、鑑定手法の検証だった。第2次請求審で鑑定した本田克也・筑波大教授は、常温保管された衣類から血液だけを抽出するため、試薬「レクチン」を使用した。血液型の判定に使われているが、刑事裁判の証拠となるDNA型鑑定に用いられたのは初めてだった。
     高裁から検証を委託された鈴木広一・大阪医科大教授は、古い血痕をレクチンに浸して再現実験を実施。約1年半をかけ、「DNAを分解する作用があり不適切」との報告書をまとめた。
     この報告書に基づき、検察側は「鑑定結果は信用できない」と主張したが、弁護団は「高濃度のレクチンを使うなど独自の条件で実験しており、検証になっていない」と反発。実験で少量のDNAが抽出されたことを逆手に取り、「結果の信用性は揺るぎない」と訴えている。(2018/06/09-15:18)
    https://www.jiji.com/jc/article?k=2018060900418&g=soc

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    1. 「鑑定」といっているようじゃまだまだだな…

      「鑑定 DNA」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E9%91%91%E5%AE%9A+%EF%BC%A4%EF%BC%AE%EF%BC%A1

      怪しい会社がわんさか…

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    2. 袴田事件 あす再審可否 DNA鑑定 信用性焦点
      2018年6月10日5時0分

       1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)の一家4人が殺害された「袴田事件」で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定で釈放された袴田巌はかまだいわお・元被告(82)について、東京高裁(大島隆明裁判長)は11日、再審開始を認めるかどうかの決定を出す。地裁決定の根拠となった弁護側のDNA型鑑定の信用性の評価が焦点となる。

       強盗殺人などの疑いで逮捕された袴田元被告は、捜査段階で犯行を認めたが、公判では否認。だが、1審・静岡地裁と2審・東京高裁は、元被告や被害者と一致する血液型の血痕がついた5点の衣類が現場近くのみそ工場のタンクから見つかったことなどから犯行を認定し、80年に最高裁で死刑が確定した。

       2008年に始まった第2次再審請求審では、弁護側推薦の本田克也・筑波大教授による鑑定で、5点のうちシャツについた血痕のDNA型が元被告と一致しないという結果が示された。地裁は14年3月、この鑑定結果を基に再審開始を決定。「拘置を継続することは耐え難いほど正義に反する」と元被告の釈放も命じた。

       地裁の決定に対し、検察側は「本田教授の鑑定は独自の手法で行われており、科学的に信用できない」として即時抗告。検察側推薦の鈴木広一・大阪医科大教授による検証実験が行われ、17年6月、「本田教授の手法では適正な鑑定結果が得られない」などとする報告書が高裁に提出された。

       あるベテラン刑事裁判官は「高裁が本田教授の鑑定手法を信用できると判断するかどうかが結論を大きく左右する」と話す。

       また、元被告は再審請求中に死刑囚が釈放された初のケースで、高裁の判断によっては元被告の処遇も注目されそうだ。

        姉・秀子さん「無罪求め闘う」

       袴田元被告の姉の秀子さん(85)は半世紀にわたって弟の無実を訴えてきた。東京高裁の決定を前に「どんな結果が出ようと、無罪を求めて闘っていく」と語る。

       元被告に死刑を言い渡した1968年の1審判決後、まもなく母親が亡くなった。「巌はだめかいね。これからは世間を気にして生きていかないといけないね」。息子の無実を信じ続けた母親はそう言い残した。当時、支援者はほとんどおらず、秀子さんは「私以外に誰が巌を守れるのか」と全国を回って無実を訴えた。

       2014年に元被告が釈放されてからは、浜松市内のマンションに2人で暮らす。元被告は自身を「神」などに例え、十分に会話ができるわけではない。秀子さんは、元被告の精神が、拘置所で死刑執行の恐怖から逃れるために自ら創り上げた世界にあると考える。それでも「ずいぶん表情がやわらかくなった」という。

       東京高裁で検察、弁護側双方の主張が出尽くした今年2月以降、秀子さんは浜松と東京を何度も往復し、司法関係者らに早期の再審開始を訴えてきた。「巌は50年間も塀の中で闘ってきた。どうってことない。再審が開始されると信じている」と言葉に力を込めた。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180610-118-OYTPT50119

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  4. 袴田事件再審認めず、高裁「DNA鑑定に疑問」
    2018年6月11日13時58分

     1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)で一家4人が殺害された「袴田事件」で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定を受けて釈放された袴田巌はかまだいわお元被告(82)について、東京高裁は11日、再審開始を取り消す決定をした。

     大島隆明裁判長は「地裁が再審開始の根拠としたDNA型鑑定の有用性には深刻な疑問がある」とした。一方、袴田元被告の刑の執行停止と釈放を命じた地裁の決定は取り消さなかったため、元被告が現段階で拘置所に収容されることはない。

     元被告側は、高裁決定を不服として最高裁に特別抗告する。

     元被告は地裁決定を受け、2014年3月に東京拘置所から釈放されていた。今後、最高裁が高裁の判断を認めるなどして高裁決定が確定すれば、元被告は再び収容されることになる。

     確定判決によると、事件から1年2か月後、犯人が犯行時に着ていた5点の衣類が現場近くのみそ工場のタンク内から見つかった。そのうち半袖Tシャツには犯行時にけがをした犯人と被害者のものとみられる血痕があり、判決は、犯人と元被告の血液型が同じB型だったことなどを指摘した。

     元被告側が08年4月に裁判のやり直しを求めた静岡地裁の第2次再審請求審では、弁護側推薦の本田克也・筑波大教授が5点の衣類について血痕のDNA型鑑定を行い、半袖Tシャツの血痕から検出されたDNA型が「元被告と一致しない」とする結果が出された。地裁はこの鑑定結果を根拠に「最重要証拠だった5点の衣類が元被告のものでも犯行時の着衣でもない可能性が十分にある」と判断。再審開始を決定し、裁判のやり直しを命じた。

     この決定に対し、検察側は「本田教授の鑑定は独自の方法で行われており、科学的に信用できない」として東京高裁に即時抗告。検察側推薦の鈴木広一・大阪医科大教授による検証実験が行われ、「本田教授の鑑定方法では適正な鑑定結果が得られない」とする報告書が提出されていた。

     死刑囚の再審請求が認められた例は袴田事件を含めて6件あり、いったん出された再審開始決定が取り消されたのは、1961年に三重県で起きた名張毒ぶどう酒事件に次いで2件目。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180611-118-OYT1T50037

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    1. 袴田事件再審取り消し 東京高裁 DNA鑑定「疑問」
      2018年6月11日15時0分

       1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)で一家4人が殺害された「袴田事件」で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定を受けて釈放された袴田巌はかまだいわお元被告(82)について、東京高裁は11日、再審開始を取り消す決定をした。大島隆明裁判長は「地裁が再審開始の根拠としたDNA型鑑定の有用性には深刻な疑問がある」とした。一方、袴田元被告の刑の執行停止と釈放を命じた地裁の決定は取り消さなかったため、元被告が現段階で拘置所に収容されることはない。

      釈放判断は維持
       元被告側は、高裁決定を不服として最高裁に特別抗告する。

       元被告は地裁決定を受け、2014年3月に東京拘置所から釈放されていた。今後、最高裁が高裁の判断を認めるなどして高裁決定が確定すれば、元被告は再び収容されることになる。

       確定判決によると、事件から1年2か月後、犯人が犯行時に着ていた5点の衣類が現場近くのみそ工場のタンク内から見つかった。そのうち半袖Tシャツには犯行時にけがをした犯人と被害者のものとみられる血痕があり、判決は、犯人と元被告の血液型が同じB型だったことなどを指摘した。

       元被告側が08年4月に裁判のやり直しを求めた静岡地裁の第2次再審請求審では、弁護側推薦の本田克也・筑波大教授が5点の衣類について血痕のDNA型鑑定を行い、半袖Tシャツの血痕から検出されたDNA型が「元被告と一致しない」とする結果が出された。地裁はこの鑑定結果を根拠に「最重要証拠だった5点の衣類が元被告のものでも犯行時の着衣でもない可能性が十分にある」と判断。再審開始を決定し、裁判のやり直しを命じた。

       この決定に対し、検察側は「本田教授の鑑定は独自の方法で行われており、科学的に信用できない」として東京高裁に即時抗告。検察側推薦の鈴木広一・大阪医科大教授による検証実験が行われ、「本田教授の鑑定方法では適正な鑑定結果が得られない」とする報告書が提出されていた。

       死刑囚の再審請求が認められた例は袴田事件を含めて6件あり、いったん出された再審開始決定が取り消されたのは、1961年に三重県で起きた名張毒ぶどう酒事件に次いで2件目。

       ◆袴田事件=1966年6月30日未明、みそ会社専務宅が全焼し、家族4人の遺体が見つかった。従業員の袴田巌元被告が強盗殺人罪などで起訴され、公判で無罪を主張したが、静岡地裁は68年に死刑を言い渡し、80年に最高裁で確定。第1次再審請求は地裁、高裁、最高裁で退けられた。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180611-118-OYTPT50153

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    2. 袴田さんの姉 高裁決定は残念
      6/11(月) 14:57 掲載
      https://news.yahoo.co.jp/pickup/6285802

      袴田さん そんなのウソだよ
      6/11(月) 18:38 掲載
      https://news.yahoo.co.jp/pickup/6285830

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  5. 社説
    「袴田」再審棄却 鑑定への評価が明暗を分けた
    2018年6月12日6時1分

     進歩が著しいDNA鑑定の評価の難しさが、浮き彫りになった。

     「袴田事件」の第2次再審請求で、東京高裁が再審開始を認めた静岡地裁決定を取り消した。

     地裁が再審開始の根拠としたDNA鑑定について、「深刻な疑問がある」と判断した。その上で、再審を開始すべき明白な新証拠に該当しない、と結論付けた。

     袴田巌元被告が犯行時に着ていたとされる衣類に血痕が付着していた。新手法によるDNA鑑定の結果から、弁護側は「血痕は袴田元被告のDNA型と一致しない」と主張し、地裁も支持した。

     高裁は、検証により、鑑定結果を真っ向から否定した。地裁決定の根幹が崩れた以上、覆すしか選択肢はなかったと言えよう。

     静岡県内のみそ会社専務宅で1966年、一家4人が殺害された。強盗殺人容疑などで逮捕された袴田元被告は、公判で無罪を主張したが、1審で死刑が言い渡され、最高裁で80年に確定した。

     2014年の地裁決定により、袴田元被告は拘置所から釈放されている。高裁は、釈放と死刑の執行停止の判断は維持した。

     袴田元被告は82歳で、持病もある。姉と暮らし、逃亡の恐れも少ない。直ちに再収容しない理由について、高裁はこうした事情を挙げた。異例の言及からは、確定死刑囚である袴田元被告の身柄の扱いに苦慮した形跡が窺うかがえる。

     第2次再審請求から、既に10年以上が経過している。地裁が再審開始を決定してからでさえ、4年が過ぎた。弁護側は、高裁決定を不服として、最高裁に特別抗告する方針を示している。

     これほど長い時間を要する状況は、改善できないものか。死刑か、無罪かが争われている再審請求事件である。元被告を長期にわたって不安定な身分に置くのは、好ましいことではあるまい。

     再審請求審は本来、裁判のやり直しをするかどうかを決める非公開の手続きだ。有罪か無罪かの結論を出す場ではないにもかかわらず、再審開始の是非を巡り、入り口で延々と争いが続いている。

     いったん、再審開始決定が出たら、原則として再審に移行し、公開の法廷で決着をつける。こうすれば、結論に至るまでの時間を短縮できるのではないか。

     今回の再審請求審では、逮捕後の取り調べを録音したテープなど多数の新証拠が開示された。

     再審に関して、刑事訴訟法に証拠開示のルールを明文化することも検討すべきだろう。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180611-118-OYT1T50093

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    1. 袴田再審 地裁決定覆す…DNA鑑定「疑問」 高裁が取り消し
      2018年6月12日5時0分

       1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)で一家4人が殺害された「袴田事件」で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定で釈放された袴田巌はかまだいわお元被告(82)について、東京高裁は11日、再審開始を取り消す決定をした。大島隆明裁判長は「地裁が再審開始の根拠としたDNA型鑑定の結果は信用できない」と判断した。一方、同地裁が認めた元被告の刑の執行停止と釈放は取り消さなかった。元被告側は決定を不服として最高裁に特別抗告する。

       高裁の即時抗告審での最大の争点は、事件後に現場近くのみそ工場のタンクから発見された5点の衣類を巡る、弁護側のDNA型鑑定の信用性だった。

       確定判決は、5点のうちTシャツに元被告と同じ血液型の血痕があったことなどから元被告の犯行時の着衣だと認定した。だが、2008年に始まった第2次再審請求審で、静岡地裁は、弁護側のDNA型鑑定でTシャツの血痕から元被告と異なるDNA型が検出されたとして「犯行時の着衣でない可能性が高い」と判断。裁判のやり直しを命じた。

       これに対し、高裁決定は、弁護側鑑定は新手法で行われ、他に成功例も報告されていないことなどから「科学的手法として確立しておらず、原理にも疑問がある」と指摘。さらに、鑑定のデータや記録が残っていないことや、血痕から鑑定人本人と同じDNA型の一部が検出されたことなどを疑問視し、「5点の衣類を根拠に元被告を犯人とした確定判決の認定に疑いは生じていない」と結論づけた。

       一方、地裁決定は5点の衣類について「捜査機関が捏造ねつぞうした可能性がある」と指摘したが、高裁決定は「捜査機関が捏造する動機は見いだしがたく、その可能性を想定することは現実的ではない」と否定した。

       【袴田事件】 1966年6月30日未明、みそ会社専務宅が全焼し、刺し傷のある専務(当時42歳)、妻(同39歳)、次女(同17歳)、長男(同14歳)の4人の遺体が見つかった。従業員の袴田巌元被告が強盗殺人罪などで起訴され、公判で無罪を主張したが、静岡地裁は68年に死刑を言い渡し、80年に最高裁で確定。第1次再審請求は地裁、高裁、最高裁で退けられた。

        ■決定のポイント

       ▽再審開始決定の根拠とされたDNA型鑑定は、科学的に確立した手法ではなく信用できない

       ▽重要証拠の5点の衣類は、元被告の犯行時の着衣であることに疑いはない

       ▽捜査機関に5点の衣類を捏造(ねつぞう)する動機はなく、現実的ではない

       ▽元被告の年齢や生活状況、健康状態に照らすと、高裁決定が確定するまで死刑執行と拘置の停止は維持されるべきだ

      釈放は維持…最高裁判断で再収容も
       この日の高裁決定は、元被告の刑の執行停止と拘置所に収容しない措置を認めた。元被告は地裁決定が出た2014年3月に東京拘置所から釈放されていた。

       この判断の理由について、高裁は「元被告の年齢や生活状況、健康状態に照らすと、逃走の恐れが高まるなど刑の執行が困難になる現実的危険性は乏しい」とした。ただ、今後、最高裁が高裁の判断を認めるなどして高裁決定が確定すれば、元被告は再び拘置所に収容されうる状態になる。

       死刑囚の再審請求が認められた例は袴田事件を含めて6件あるが、再審開始決定の段階で釈放されたのは袴田元被告が初めてだった。

        ■袴田事件 東京高裁決定の要旨

       1966年に起きた「袴田事件」で死刑判決が確定した後、静岡地裁による再審開始決定で釈放された袴田巌元被告について、東京高裁が11日に出した決定の要旨は次の通り。

       【主文】

       地裁の決定を取り消す。再審請求を棄却する。

       【理由】

       ▽DNA型鑑定

       本田克也・筑波大教授は、元被告の犯行時の着衣とされた5点の衣類のDNA型鑑定を実施し、このうち白半袖シャツ右肩に付着した血痕は元被告のものではないと判断した。その鑑定手法は、教授が考案した新規の手法である上、教授以外が同じ手法で古い血痕から血球細胞とその他の細胞を分離し、血液由来のDNA型鑑定に成功した例も報告されていない。

       一般的に確立していない科学的手法を用いる場合、その手法、結果の信頼性を慎重に吟味することが必要不可欠だ。地裁決定は、教授が提出した予備実験に関する報告書やチャート図など十分な検証ができない資料を根拠とし、その証拠価値を高く評価した。鑑定に関する信用性を評価する手法として慎重さを欠く。

       教授が鑑定で使用した試薬には、DNAを分解する酵素が含まれていることが認められる。鑑定手法の有効性には重大な疑問があり、信頼性を著しく低下させる。

       地裁は、本田鑑定が信用できる理由として、ほかのDNAによる汚染の可能性が低いことを理由に挙げている。しかし、本田鑑定の手順には手作業が入り込むことが認められ、汚染の機会が大きくなることも否定できない。DNA型の一部が教授自身の型と一致していることから、教授による汚染を疑うべきだ。

       本田鑑定の手法の検証に関し、弁護人の協力が得られないことに加え、教授も鑑定に関するデータを削除した現状では、これ以上、信用性を高裁で審理することも、地裁に差し戻して審理することも不可能だ。本田鑑定の信用性は乏しいが、地裁は証拠価値の評価を誤り、刑事訴訟法435条6号のいう「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」にあたると認めた。法の解釈と適用を誤り、違法だ。

       ▽みそ漬け再現実験

       確定判決は、犯人の着衣とされた5点の衣類が1年以上みそに漬けられていたと認定した。弁護人は、その場合の色合いに着目し、似た衣類に血液を付着させてみそに漬け込む再現実験の報告書を提出した。地裁は、衣類の色は長期間みそに入れられたことをうかがわせるものではないとして、確定判決に一定程度の疑いを生じさせると判断した。

       しかし、地裁が判断の根拠とした衣類の写真には、写真自体の劣化や、撮影時の露光といった問題がある。発見当時の色合いが正確に表現されておらず、色合いを比較対照する資料とはなり得ない。報告書を無罪を言い渡すべき明白な証拠と判断した地裁決定は不合理で違法だ。

       ▽証拠の捏造

       地裁は、5点の衣類について証拠が後日、捏造(ねつぞう)されたと考えるのが最も合理的だとした。元被告の取り調べ方法は、供述の任意性や信用性確保の観点から疑問だが、取り調べ状況から捏造に結びつけることには論理の飛躍がある。捜査機関が5点の衣類を捏造した合理的な疑いは生じない。

       ▽刑の執行停止

       高裁は、再審開始の理由がないと判断するのだから、一般的には身柄の解放を継続する必要性は弱まるが、必ず刑の執行停止を取り消すべきだとまではいえない。再審開始決定の取り消しに伴い、地裁が決定した刑の執行停止も職権により取り消すか否かは、事案の重大性や有罪の言い渡しを受けた者の生活状況、心身の状況などを踏まえた身柄拘束の必要性や、最高裁への上訴の見込みの有無などを踏まえた高裁の合理的な裁量権に委ねられるべきだ。

       元被告に対し、死刑が言い渡されていることを踏まえても、元被告の現在の年齢や生活状況、健康状態などに照らすと、再審開始決定の取り消しにより、逃走の恐れが高まるなどして刑の執行が困難になる現実的危険性は乏しい。再審請求の棄却決定の確定前に刑の執行停止を取り消すのが相当とまではいい難い。

       高裁は、今回の決定に伴い職権を発動して直ちに死刑及び拘置の執行停止は取り消さない。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180612-118-OYTPT50112

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    2. 袴田元被告「うそだ」…特別抗告へ 弁護団「承服できぬ」
      2018年6月12日5時0分

       48年ぶりの釈放から約4年。1966年に一家4人が殺害された「袴田事件」で、死刑が確定している袴田巌はかまだいわお元被告(82)の無罪の訴えは退けられた。静岡地裁の再審開始決定を取り消した11日の東京高裁決定に、姉の秀子さん(85)や弁護団は驚き、憤り、元被告は「うそだ」と語気を強めた。

       「大変残念。真実を正しい目で調べてほしかった」。同日午後1時半に出た決定を受け、午後3時から東京・霞が関の弁護士会館で記者会見した秀子さんは、そう悔しさをにじませた。

       2014年3月に釈放された袴田元被告と、浜松市で一緒に暮らす秀子さん。自宅で待つ元被告について、「自分の口から本人には伝えない」としつつ、高裁が現段階での再収容を命じなかったことについては、「ひと安心した」と語った。

       会見に同席した西嶋勝彦・弁護団長は「よもや再審開始が取り消されるとは思わなかった」と驚き、「到底承服できない」と怒りをあらわにした。また、弁護側が推薦した本田克也・筑波大教授のDNA型鑑定の手法が、「科学的に確立していない」と否定されたことについて、「世界の学会で正当だと評価されている」と反論。最高裁に特別抗告すると明言した。

       この事件では、死刑判決を言い渡した静岡地裁も、検察側が提出した元被告の供述調書45通のうち、44通は採用しなかった。確定判決が犯行時の着衣と認定した「5点の衣類」が見つかったのは公判開始から9か月後で、検察側は当初、別のパジャマで犯行に及んだと主張していた。

       また、高裁の即時抗告審では、取調官が否認する元被告に被害者遺族への謝罪の気持ちを繰り返し聞いたり、取調室に便器を持ち込んで排尿させたりしたことが明らかになった。高裁は、「心理的に追い込んで疲弊させる手法が用いられ、供述の任意性や信用性の観点から疑問だ」と指摘した。

       それでも高裁は、元被告を犯人とした確定判決を覆す証拠にはならないと判断。西嶋団長は「違法捜査をうやむやにされた。最高裁での審理に向け、取り調べがいかにひどかったかを明らかにし、再審開始を勝ち取る」と強調した。

       一方、東京高検の曽木徹也次席検事は「法と証拠に照らし、適正かつ妥当な判断だと理解している」とコメント。ある法務・検察幹部は「科学的根拠に乏しいDNA型鑑定を地裁は過大評価したが、高裁は冷静に判断してくれた」と語った。

       

      「鑑定結果には自信」

       今回の決定でDNA型鑑定の信用性を否定された本田克也・筑波大教授は、読売新聞の取材に対し、「鑑定結果には絶対の自信がある。検察側の主張を裁判官がうのみにした内容で大変がっかりしている。最高裁がこれまでの審理の中身をよく見て判断してくれれば、鑑定の正しさは分かると信じている」と話した。

       

      姉と生活 散歩が日課
       袴田元被告は上京せず、自宅がある浜松市で「再審開始取り消し」の知らせを聞いた。

       袴田元被告は、姉の秀子さんの年金や支援者らの寄付で生計を立て、5時間以上の散歩を日課としている。半世紀近くにわたる拘置所生活の影響で、支援者との意思疎通がままならないことも多い。

       11日は午前6時頃に起床し、午前中は居間でテレビを見るなどして過ごした。午後1時前、支援者の車で自宅を出て、同市浜北区の岩水寺がんすいじへ向かった。幼い頃に遊んだ場所で、袴田元被告が行きたがったという。

       岩水寺で支援者から東京高裁の決定を聞かされ、「あー、そーう」とだけ返事をした。その後、記者が改めて尋ねると、「そんなのうそなんだよ。うそ言ってるだけだよ。事件がねえんだから」と話した。午後4時半頃に帰宅し、無言で家の中に入った。

       この日は岩水寺など5か所の寺社でお参りをしたという。支援者の清水一人さん(69)は「いくら無罪を訴えても届かず、神にでもすがりたい気持ちなのではないか」とおもんぱかった。

      釈放「逃走恐れ低い」…死刑再審 無罪判決前は例なし

       死刑が確定した事件で再審開始決定が出されたのは、袴田事件を含め、これまでに6件ある。このうち、再審無罪が確定した免田めんだ、財田川さいたがわ、島田、松山の4事件ではいずれも、再審開始決定の確定後、再審で無罪判決が出された段階で元被告が釈放されている。

       再審開始決定で死刑の執行が停止された元被告を釈放すべきかどうかを定めた法律はなく、裁判所によって異なる見解が示されてきた。免田事件の再審開始を決定した熊本地裁八代支部は「死刑の執行を停止しても拘置までは解かれない」と指摘。松山事件で再審開始決定を出した仙台地裁は「裁判所は裁量により、拘置の執行を停止することもできる」とする見解を示しつつ、釈放は認めなかった。

       袴田事件で再審開始決定を出した静岡地裁は2014年、仙台地裁と同じ見解に立ちつつ、袴田巌元被告(82)の釈放を命じた。その理由について地裁は〈1〉拘置は死刑執行に付随する手続きで刑の一部〈2〉懲役刑の場合は刑の執行が停止されれば釈放される――などと指摘。「裁判所の裁量で釈放できる」との考えを示した。

       その上で、袴田元被告について「年齢や精神状態を考えると逃走を図る恐れはない」などと指摘し、「拘置をこれ以上継続することは、耐え難いほど正義に反する」と結論付けた。

       11日の東京高裁決定も、袴田元被告について、「逃走して刑の執行が困難になるような危険性は乏しく、再審請求棄却が確定する前に、刑の執行や拘置の停止を取り消すのは相当ではない」との考え方をとった。ある刑事裁判官は、「再審開始を取り消した以上は再び拘置するのが原則という考え方もあるが、高裁は、最高裁の最終判断が出ていないことを重視したのだろう」と話す。検察側は対応を検討しているが、「異議は申し立てない」との見方が強い。

       一方、1961年の名張毒ぶどう酒事件では、名古屋高裁が2005年4月に再審開始を決定したが、釈放は認めなかった。翌06年、同高裁の別の裁判官が再審開始決定を取り消し、13年10月に最高裁で確定。元死刑囚は15年10月に病死した。

       

      「釈放維持は妥当」

        元東京高裁部総括判事の矢村宏・北海学園大教授の話 「裁判所としては刑の執行が不可能になる事態だけは避けなければならないが、今回のケースでは元被告が逃走するなど、刑の執行が困難になる事情はうかがえない。弁護側の特別抗告によって審理が継続することが予想される中で、元被告をすぐに再び拘置する必要性はないとしたのは現実的で妥当な判断だった」

       

      「鑑定 プロセス重要」

        元東京高裁部総括判事の門野博弁護士の話 「科学鑑定は結果だけでなくプロセスも重要だ。鑑定データや記録が残っていないなどの理由から高裁が弁護側鑑定を信用できないとした判断は理解できる。一方、『疑わしきは罰せず』という刑事裁判の原則にのっとり、再審開始のハードルを高く設定し過ぎないことも大切で、新しい鑑定手法をどう再審に生かしていくべきかが今後の課題となる」
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180612-118-OYTPT50158

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    3. [解説スペシャル]検察 再審の「土台」崩す…袴田事件 高裁決定
      2018年6月12日5時0分

        試薬 鑑定に不適切と判断

       1966年に静岡県の一家4人が殺害された「袴田事件」で、東京高裁は11日、袴田巌はかまだいわお元被告(82)の再審開始を取り消した。無罪の心証を前提に死刑囚の釈放まで命じた静岡地裁決定から一転、有罪判決は揺るがないとした高裁決定の背景を検証する。(社会部 小田克朗、駒崎雄大)

       ■「本田鑑定」に照準

       「弁護側鑑定の信用性さえ崩すことができれば、地裁の決定を覆すことができると考えていた。高裁は公正に判断してくれた」。ある検察幹部はこう語った。

       2014年の静岡地裁決定は、元被告の犯行時の着衣とされた半袖Tシャツの血痕について、弁護側推薦の本田克也・筑波大教授が「元被告と一致しない」としたDNA型鑑定の鑑定結果を重視。これを前提として、事件の1年2か月後に現場付近のみそ工場のタンク内から発見されたこのシャツを含む5点の衣類の色も不自然として「捜査機関が証拠を捏造ねつぞうした可能性がある」とまで踏み込んだ。

       これに対し、検察側が着目したのは本田教授の鑑定手法だった。本田鑑定が地裁決定を支える「土台」となった以上、その信用性を崩せば、衣類の色など他の証拠の評価にかかわらず、結論は覆せるとの判断だ。

       本田教授は、シャツの切れ端を漬けた生理食塩水に血液細胞を集める「試薬」を垂らし、古い血痕からDNAを採取するという独自の方法を採った。これに対し、検察側が推薦した鈴木広一・大阪医科大教授は本田教授の鑑定手法を検証し、「試薬はDNAを分解する作用があり、鑑定に使うのは不適切だ」などとする報告書を高裁に提出した。

       鈴木教授は、再審無罪が確定した足利事件や東京電力女性社員殺害事件で、その決め手となったDNA型鑑定を手がけている。ある検察幹部は「裁判所への説得力を増すため、過去に検察に不利な結果を出した人をあえて選んだ」と明かす。

       ■原資料消去「不自然」

       高裁は弁護側にも新たな検証実験のための鑑定人を推薦するよう促したが、「不要」として拒否。一方、検察側は、本田鑑定に否定的な別の法医学者の意見書などを延べ約20通提出し、鈴木教授の報告書を補強した。

       11日の高裁決定は、本田教授がDNAを分解するような試薬を鑑定に使ったのは不適切だったとした上で、「本田鑑定の手法ではDNAを抽出することは困難だと複数の学者らから指摘されており、重大な疑問がある」と指摘し、信用性を否定。さらに、本田教授が鑑定結果の根拠となるデータや実験ノートなどの原資料を消去していたことにも言及し、「あまりにも不自然で、学会の指針にも適合しない疑いがある」と厳しく批判した。

       本田教授は過去に足利事件などの再審請求で鑑定に関わった経歴を持つが、五條堀ごじょうぼり孝・早稲田大招聘しょうへい研究教授は「本田教授のこの鑑定手法を使った人はほかに誰もおらず、法医学者から疑問の声が出ていた」と話した。また、あるベテラン刑事裁判官は「裁判官は鑑定の専門家ではなく、専門家の意見が分かれる手法の判断には慎重になることが多い。検察の作戦が功を奏した面はあるだろう」と指摘している。

        【DNA型鑑定】  細胞内にあるDNA(デオキシリボ核酸)の中は、「塩基」と呼ばれる4種類の物質が組み合わさり、二重のらせん状になっている。その構成(型)は人によって異なり、同じ型を持つ別人が現れる確率は約4兆7000億人に1人とされる。足利事件や東京電力女性社員殺害事件では、DNA型鑑定によって有罪が確定した人物とは別人が犯人と判明し、再審無罪が確定した。

      証拠開示少なく長期化
       袴田事件の第2次再審請求審では、地裁と高裁を合わせて10年の歳月が費やされている。長期化の背景には、高裁でのDNA型鑑定を巡る議論のほか、地裁の段階から証拠開示に消極的だった検察の姿勢が要因になったとの指摘がある。

       刑事裁判では、被告の捜査段階の供述や凶器など捜査機関が犯罪を証明するために収集した証拠は公判前に弁護側に開示されている。裁判員制度の導入を見据えた2004年の刑事訴訟法改正で、05年から証拠開示の範囲が広げられ、16年以降は全ての証拠のリスト開示も義務付けられている。

       ただ、再審請求審での証拠開示義務は法的には明示されておらず、08年に始まった今回の第2次再審請求審でも、検察側は当初から「法的根拠がない」として消極的だったとされる。

       弁護側だけでなく、地裁からも繰り返し「開示してはどうか」と迫られた検察側が、重要物証である「5点の衣類」のカラー写真などの開示に初めて応じたのが10年9月。その後、元被告の捜査段階の供述を録音したテープなど計約600点を五月雨式に開示したが、ある刑事裁判官は「証拠を小出しにするような姿勢は裁判官の捜査機関への不信につながりかねない」と指摘する。さらに、審理が高裁に移った後に開示された証拠も少なくなく、弁護団の一人は「検察側が改正刑訴法の趣旨に沿って当初から十分な証拠を開示していれば、審理がここまで長期化することはなかった」と振り返る。

       12年に再審無罪が確定した東京電力女性社員殺害事件の再審請求審では、弁護側の要請を受けた検察側の証拠開示で真犯人が別にいる可能性が明らかになった。元東京高裁部総括判事の角田つのだ正紀まさのり・日本大教授は「再審請求審でも裁判所が命じた場合は検察に証拠開示を義務付けるなど法制化に向けた議論をすべき時期にきている」と指摘している。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180611-118-OYTPT50406

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  6. 松戸女児殺害、付着物「第三者DNA検出せず」
    2018年06月13日 09時01分

     ベトナム国籍で千葉県松戸市の小学3年生、レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9歳)が殺害された事件で、殺人罪などに問われた渋谷恭正被告(47)の裁判員裁判の第5回公判が11日、千葉地裁(野原俊郎裁判長)で開かれた。

     千葉県警科学捜査研究所の研究員が出廷し、リンさんの遺体腹部の付着物からは、第三者のDNA型が検出されなかったと証言した。

     出廷したのは、遺体の付着物や渋谷被告の軽自動車内に付着していた血痕などのDNA型鑑定を行った研究員。証言によると、鑑定は異物が混入しないよう専用の作業室で実施し、研究員は新品のヘアキャップやマスクを着用したという。

     研究員は、遺体の腹部から採取された付着物からは、複数人のDNA型からなる「混合DNA型」が検出されたと説明。リンさんと渋谷被告のDNA型が「過不足なく含まれていた」といい、「第三者のDNA型が含まれているという判定は出なかった」とした。

     また、初公判で弁護側は、意図的に渋谷被告のDNA型が混入された可能性があると指摘したが、研究員はこれを否定した。
    http://www.yomiuri.co.jp/national/20180612-OYT1T50036.html

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    1. >千葉県警科学捜査研究所の研究員
      >遺体の付着物や渋谷被告の軽自動車内に付着していた血痕などのDNA型鑑定を行った研究員

      >遺体の腹部から採取された付着物からは、複数人のDNA型からなる「混合DNA型」が検出されたと説明。リンさんと渋谷被告のDNA型が「過不足なく含まれていた」といい、「第三者のDNA型が含まれているという判定は出なかった」

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  7. 7月12日 よみうり寸評
    2018年7月12日15時0分

     冤罪えんざいを扱う映画の中でも、『それでもボクはやってない』は白眉のひとつだろう。痴漢と間違われて逮捕された青年の法廷闘争劇である◆監督の周防正行さんがかつて語った制作の動機が興味深い。刑事裁判の現実を調べていくうちに、〈しなくてもいい頑張りを人が強いられるシステムに対する怒り〉を覚えたのだという◆無期懲役が確定している阪原弘・元受刑者も理不尽に「頑張り」を強いられた一人かもしれない。滋賀県日野町の女性殺害事件で逮捕されて30年、第2次再審請求から6年を経て、きのう再審開始が認められた◆服役中も無実を訴え続けたその人は7年前、75歳で病死している。異例の「死後再審」でたとえ名誉回復が図られたとしても、当人が知るよしもない。なぜ、これほどの時が流れてしまったのだろう◆再審の扉は、大津地裁が検察に強く求めて示された証拠の数々によって動いた。もし、当初の裁判で開示されていたなら…。冤罪が疑われる事件が繰り返されるたびに抱く検察への疑問である。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180712-118-OYTPT50280

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  8. 袴田事件の弁護団 DNA鑑定めぐり最高裁に補充書提出
    2018年7月23日 19時49分

    いわゆる「袴田事件」の再審=裁判のやり直しをめぐり、先月、東京高等裁判所が再審を認めない決定を出したことに対し、弁護団は23日、高裁がDNA鑑定を信用できないとしたのは誤りだとする補充書を最高裁判所に提出しました。

    昭和41年に今の静岡市清水区で会社役員の一家4人が殺害された事件では、袴田巌さん(82)の死刑が確定しましたが、袴田さんは無実を訴えて再審を申し立てています。

    静岡地方裁判所は4年前、犯人のものとされる衣類の血痕のDNA鑑定などをもとに再審とともに釈放も認める異例の決定を出しましたが、東京高等裁判所は先月、「DNA鑑定の信用性は乏しい」などとして再審を認めない決定を出しました。

    弁護団は最高裁判所に特別抗告していて、23日に追加で主張を補充する書面を提出しました。

    東京高裁は決定で、DNA鑑定について、実施した専門家がデータの一部を削除したとして鑑定結果も信用できないとしましたが、弁護団は裁判所に求められたデータはすべて提出しているうえ、鑑定の結論に影響を与えるデータの削除は行っていないとして、高裁の決定は誤りだと主張しています。

    弁護団では今後も追加で書面を提出することにしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180723/k10011545481000.html

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  9. [サイエンス VIEW]事件の謎解く 二重らせん
    2018年8月12日5時0分

     DNAのわずかな違いから個人を特定する「DNA型鑑定」が、犯罪捜査の現場に広がっている。警察庁によると、年間で30万件近く実施され、欠かせない捜査手法になっている。ノーベル賞の成果など最新の科学が導入されて鑑定の精度は上がり、さらに進化している。(前村尚)

      ■構造の差 4.7兆人分識別

     「今はわずかなDNAさえあれば、控えめに見積もっても4兆7000億人の中の1人を正確に選び出せる」。DNA型鑑定に詳しい民間鑑定機関「法科学鑑定研究所」(東京都)の山崎昭代表(59)はそう話す。世界の人口は約76億人なので、「個人識別力は100%に近いと言っても過言ではない」と語る。

     DNAは、人体を作る約40兆個の細胞の「核」にある。A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種類の化学物質(塩基)が並んでできた2本が、AとT、CとGのペアでつながり合って、二重らせん構造をなしている。塩基は、「AGAT―AGAT―AGAT―」のように、同じ配列が繰り返す部分がある。回数は人によって異なる。

     司法修習生にDNA型鑑定の講義をする関西医科大の橋谷田はしやだ真樹准教授(53)(法遺伝学)は「鑑定では繰り返し配列の個人差を測定している」と話す。「STR法」といい、DNAが折り畳まれた「染色体」の16か所を分析している。

     橋谷田准教授は「コップについたわずかな唾液でも鑑定できる」と明かす。残ったDNAが微量でも、「PCR法」という技術を使えば、10万~100万倍に増やせるからだ。PCR法は米国の科学者が考案し、1993年にノーベル化学賞を受賞した。

     PCR法では、犯罪現場の血液や綿棒で採った人の口腔こうくう粘膜の細胞などから、余分な成分を溶かす試薬を加えてDNAだけを抽出。約95度に熱して二重らせんをほどき、1本を鋳型に、ペアとなる塩基を特殊な酵素を使って合成する。これを繰り返しDNAを増やす。判定は、最短で半日で終了する。

      ■年齢判定や蚊の血利用も

     新たな研究も進められている。京都府警科学捜査研究所の浜野悠也係長(31)は、血液や唾液中のDNAから「年齢」を推定する方法を開発中だ。2016~17年に関係する論文を発表した。

     DNAは、加齢などでメチル基という分子が結合する「メチル化」で構造が少し変わる。メチル化の割合は年齢ごとに異なる。

     海外ではここ5年間ほど、この特徴を利用した研究が盛んに行われてきた。だが、メチル化した数千か所の分析に2~3週間、1回の費用は数十万円かかるのが課題だった。浜野さんは2か所を調べるだけで年齢をある程度判定できることを見つけ、分析は数時間に、費用を数百円に抑えた。

     鑑定結果と実年齢との平均誤差は6歳ほどだが、浜野さんは「警察のDNA型鑑定は慎重にも慎重を期している。この研究でも誤差を2~3歳までに縮めたい」と話す。

     蚊が吸った血を鑑定に利用する研究も進む。名古屋大や埼玉医大などは、大手殺虫剤メーカー「大日本除虫菊」(大阪府)と約200匹の蚊を使って血液を分析。血液中のDNAは時間とともに消化、分解されるが、48時間以内ならば鑑定に使えることを明らかにした。真夏の事件現場では、蚊も重要な証拠になるかもしれない。

      状態悪いと鑑定困難

     数十年前の事件を巡る裁判では、DNA型鑑定の結果を巡って被告側と検察側で争いが起きるケースもある。鑑定に使われる試料が古く、保存状態が悪いことが一因だ。古い試料をもとに多くの研究者が納得できる結果を得るのは難しい。試料を適切に保存することと、鑑定のプロセスを検証できる仕組みづくりが重要だ。

     ◆メチル基

     炭素1個と水素3個からなる小さな分子。DNAのある場所にメチル基が結合して「メチル化」されると、DNAに記録されている遺伝情報が読み出しにくくなる。そのため、遺伝情報をもとにたんぱく質が合成されなくなる場合が多い。メチル化は、がんや先天性の遺伝子疾患などの病気の発症にも関わっていると考えられており、世界的に研究が進んでいる。

     ◆二重らせん構造

     フランシス・クリック、ジェームズ・ワトソン両博士が1953年に見いだしたDNAの立体構造。2本の鎖状のDNAが、より合わさったような形をしている。両博士はこの功績で62年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。DNAの平均の長さは3センチほどで、染色体はDNAが折り畳まれたもの。人の染色体は23対あり、このうち1対は性染色体で性別を決定している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180811-118-OYTPT50199

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    1. 「核酸」配列ごときで個人が識別できるものかねえ…

      科学を装った壮大な詐欺だな。

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  10. 女性の切断遺体 頭部と足のDNA型が胴体と一致 千葉
    2018年10月5日 15時01分

    先月、千葉県大網白里市の川の河口付近で頭部と手足を切断された女性の胴体だけの遺体が見つかった事件で、警察が近くの海岸で相次いで見つかった人の頭部と足について詳しく調べた結果、DNAの型が胴体と一致したことがわかりました。警察は女性の身元の確認を急いでいます。

    この事件は先月29日、千葉県大網白里市の堀川の河口付近で、頭部と手足を切断された40代から60代とみられる女性の胴体だけの遺体が見つかったものです。

    さらに今月2日、現場から北におよそ6キロ離れた千葉県九十九里町の海岸で人の頭部が見つかり、南に1キロ余り離れた千葉県白子町の海岸で片足が見つかりました。

    警察がこの頭部と足について詳しく調べた結果、DNAの型が胴体と一致したことがわかりました。

    警察は女性の身元の確認を急ぐとともに、遺体の状況などから先月下旬に死亡した可能性があるとみて、死体損壊と遺棄の疑いで捜査しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181005/k10011659641000.html

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    1. DNA鑑定ねぇ…

      ウソはなんとかのはじまりというが、関係者みなグルになってウソをつきとおしほっかむりをきめこむのかね。

      だれか内部の関係者がゲロってはくれないものかね…

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    2. >頭部と足について詳しく調べた結果、DNAの型が胴体と一致した

      むしろ違いをみいだすほうが困難なナンチャッテ技術だろうにね…

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  11. ブルガリアの女性ジャーナリスト殺害 事件と仕事は無関係か
    2018年10月10日 23時47分

    ヨーロッパ南東部のブルガリアで政財界の不正疑惑を取材していた女性ジャーナリストが遺体で見つかった事件で、検察当局は事件現場の近くに住む男を殺人などの疑いで拘束し、性的暴行を目的とした犯行の可能性もあると見て詳しく調べています。

    ブルガリアでは今月6日、北部ルセの公園で地元テレビ局の30歳の女性ジャーナリストが遺体で見つかり、この女性が政財界による補助金の不正利用疑惑を取材していたことから、国内外で徹底的な真相の解明を求める声が高まっています。

    これについて地元の検察当局は10日、事件現場の近くに住む20代の男を殺人などの疑いで拘束したと発表しました。これまでの調べによりますと、男はドイツで拘束され、被害者の体からは男のDNAが採取されたということです。

    そのうえで検察当局は犯行の目的について「あらゆる可能性を排除しない」としながらも、今のところ事件と仕事をつなげる情報はないとしていて、性的暴行を目的とした犯行の可能性もあると見て詳しく調べています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181010/k10011666671000.html

    https://koibito2.blogspot.com/2018/09/2018-30-5.html?showComment=1539186111705#c7578210643471750373

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    1. あやしい事件に、そのあやしい鑑定術がつきもの…

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  12. 確率99・9999%…科学技術に暴かれた 崩れた幸せ、元風俗店員が一生隠したかった秘密
    2017.10.5 10:00

    【衝撃事件の核心】

     これは関西地方のある家族に起こった出来事だ。愛する夫と、かわいい子供たち。妻が感じていたささやかで幸せな日常はある日、根底から揺らぐ。一生隠しておきたい秘密が現代の科学技術に暴かれてしまったのだ。

     長男は夫の子ではなく、妻が独身時代から援助交際をしていた年上の男性との子であることがDNA鑑定で明らかになった。結婚の事実すら知らなかったその男性は、自分の息子であることを法的に確認するため、女性の長男と夫との親子関係の取り消しを求める訴えを家庭裁判所に起こしたのだ。家族はどうなったのか。

     援助交際、そして妊娠

     訴訟の記録から経緯をたどっていく。

     今から十数年前のこと。当時30代のA子は、50代の井上修さん=仮名=と出会った。A子は風俗店でアルバイトをしていた。本業だけでは、やっていけなかったからだ。井上さんは客としてそこに来た。

     「こういう店はやめた方がいいよ」

     A子の証言によれば、井上さんにそう諭された。確かに、店を介さずに個人的に会ったほうが、取り分は多くなる。A子は井上さんと連絡先を交換した。
    http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/171005/evt17100510000001-n1.html

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    1.  演劇鑑賞、服やアクセサリーのプレゼント、店での食事、そしてラブホテル。2人は月数回のペースで密会するようになった。井上さんからは別れ際に、現金の入った銀行の封筒をもらった。

       《もらう金額は月に10万円はありました》

       A子が振り返るように、井上さんの羽振りは悪くなかった。一緒に旅行にも行く関係になった。井上さんの親族が亡くなったときは通夜にも参列する間柄だった。

       最初の出会いから数年が経ち、A子は結婚した。相手は井上さんではなく、40代の誠さん=仮名。しかしその後も、井上さんとの関係は続いた。誠さんが疑うことはなかった。女友達と遊んでいると思っているようだった。

       A子は妊娠した。どちらの子供かはっきり分からなかった。だが当然ながら、夫との子として届け出た。

       -妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する(民法772条1項)

       A子はようやく、井上さんとの関係を断ち切ろうと決意した。

       非情なDNA鑑定

       井上さんは妊娠していることを知って、「だれの子なの」と何度も尋ねた。A子は答えず、曖昧にしていた。出産後は携帯電話の番号を変え、自然消滅を図ろうとした。およそ1年、音信不通の状態になった。
      http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/171005/evt17100510000001-n2.html

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    2.  ある日、A子の実家にベビー用品のプレゼントが届けられた。井上さんからだった。A子はつい「ありがとう」とメールを送ってしまう。そして再び、2人のやり取りが始まった。

       井上さんは1年間の不義理を責め立てたりはしなかった。それが好印象に映った。また会ってもいいな-。そう思った。

       A子は井上さんとのデートに長男を連れて行った。別れ際にはいつものように現金入りの封筒をもらった。

       しばらくして井上さんは「(子供を)認知したい」「結婚したい」と言うようになった。A子のことは、シングルマザーだと思い込んでいたという。井上さんなりに、誠意を示そうという気持ちがあったのかもしれない。もちろんA子はその申し出を拒否していた。

       それから次男も生まれたが、A子はずるずると井上さんとの関係を継続した。ヒーローショーに4人で行ったこともあるという。

       ただ子供も成長し物心がついてくる。「おじさん」との不思議な関係に、立ち止まる日が来る。A子はついに「もう会わない」と井上さんに告げた。それから徐々に連絡を減らし、長きにわたった交際に終止符を打った。
      http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/171005/evt17100510000001-n3.html

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    3.  しばらくは平穏な日が続いた。だがある日、井上さんの弁護士から連絡が来た。長男についてA子にDNA鑑定に応じるよう求めてきたのだ。

       そして結果が出た。「井上さんとの生物学的な父子関係が強く推定される」。その確率は99・9999…%。長男は井上さんの子、次男は誠さんの子だった。

       井上さんはA子が結婚していることも知り、裁判所に夫の誠さんと長男の親子関係の取り消しを求める訴えを起こした。あわせてこれまでA子に渡してきた金銭の損害賠償をA子と誠さんに請求した。

       家族の行方

       迎えた判決。親子関係については婚姻中の「嫡出推定」にのっとり、井上さんの訴えは全面的に退けられた。

       今回と同じようにDNA鑑定上の親子関係が問題になった訴訟で最高裁が平成26年に示した判断を踏襲。「生物学上の父子関係がないことが科学的証拠から明らかでも、子の身分の法的安定を保つ必要性はなくならない」とした。
      http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/171005/evt17100510000001-n4.html

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    4.  一方で井上さんの損害賠償請求についてはA子に支払いを命じる判決が出た。シングルマザーであるとの井上さんの誤解に乗じて、金品を得られるように振る舞っていたと判断された。

       夫の誠さんについては「家計は妻任せだった」として賠償責任を否定した。

       一連の訴訟で、もっとも心をかき乱されたのは誠さんだっただろう。誠さんは訴訟でこう語っている。

       「長男を自分の子と信じて育ててきた。真実を知っても変わらない。子供に罪はない」
      http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/171005/evt17100510000001-n5.html

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  13. 「DNA鑑定」結果を真に受けたり鵜呑みにしてはいけない。

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  14. 何の動物?毛ですぐ識別…科捜研研究員ら開発
    2018年12月2日17時29分

     岐阜県警科学捜査研究所の森幾啓ちかひろ主任研究員(32)が、毛や血痕などから動物の種類を迅速に識別する方法を岐阜大学と共同開発した。10月には、県警職員として初めて特許を出願。技術は犯罪捜査などでの活用が期待されており、今後の実用化を目指す。

     識別法は、森主任研究員が同大の松村秀一教授(動物遺伝学)の指導や助言を受けながら開発した。動物の毛や骨、血痕などから抽出したミトコンドリアDNAを増幅させ、塩基配列の長さを調べることで種を特定する。牛や豚などの家畜や、犬、猫などの愛玩動物のほか、イノシシ、ツキノワグマといった野生動物など計約30種が1日以内で識別できる。

     犯罪現場に残された獣毛などから動物種を特定することで、被疑者がどんなペットを飼っているかなどの生活環境を推定できるほか、動物の死骸の不法投棄などといった捜査への貢献も見込まれる。路上や民家の敷地内で血痕や骨が見つかったとの情報が県警に寄せられることもあることから、そうした場合に動物を特定して、住民の不安解消につなげる効果も期待される。このほか、獣毛製品の鑑定など警察業務以外の分野での活用も考えられるという。

     森主任研究員は岐阜大学応用生物科学部などで微生物学を学び、2010年に県警職員となった。法医係としてDNA鑑定などを行っていたが、鑑識課から動物の骨などの鑑定依頼を受けた際、既存の方法では動物の特定が出来なかったことから、技術の開発に関心を持ったという。

     16年4月から自費で岐阜大大学院連合農学研究科の博士課程に在籍し、この問題をテーマにした研究を始めた。職務の合間や勤務時間外に科捜研の設備などを利用し、約3年研究を続けた。今後は、研究をとりまとめた論文を発表し、特定可能な種を増やすなど改良を試みながら実用化を目指すという。

     森主任研究員は「今回開発した手法を用いて犯罪捜査だけでなく、県民の皆様の安心・安全の暮らしに役立てれば」と話している。(茶山瞭)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181201-118-OYT1T50042

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    1. 何の動物?毛ですぐ識別…科捜研の研究員が開発 =岐阜
      2018年12月1日5時0分

      骨・血痕でも…県警職員初の特許出願

       県警科学捜査研究所の森幾啓ちかひろ主任研究員(32)が、毛や血痕などから動物の種類を迅速に識別する方法を岐阜大学と共同開発した。10月には、県警職員として初めて特許を出願。技術は犯罪捜査などでの活用が期待されており、今後の実用化を目指す。

       識別法は、森主任研究員が同大の松村秀一教授(動物遺伝学)の指導や助言を受けながら開発した。動物の毛や骨、血痕などから抽出したミトコンドリアDNAを増幅させ、塩基配列の長さを調べることで種を特定する。牛や豚などの家畜や、犬、猫などの愛玩動物のほか、イノシシ、ツキノワグマといった野生動物など計約30種が1日以内で識別できる。

       犯罪現場に残された獣毛などから動物種を特定することで、被疑者がどんなペットを飼っているかなどの生活環境を推定できるほか、動物の死骸の不法投棄などといった捜査への貢献も見込まれる。路上や民家の敷地内で血痕や骨が見つかったとの情報が県警に寄せられることもあることから、そうした場合に動物を特定して、住民の不安解消につなげる効果も期待される。このほか、獣毛製品の鑑定など警察業務以外の分野での活用も考えられるという。

       森主任研究員は岐阜大学応用生物科学部などで微生物学を学び、2010年に県警職員となった。法医係としてDNA鑑定などを行っていたが、鑑識課から動物の骨などの鑑定依頼を受けた際、既存の方法では動物の特定が出来なかったことから、技術の開発に関心を持ったという。

       16年4月から自費で岐阜大大学院連合農学研究科の博士課程に在籍し、この問題をテーマにした研究を始めた。職務の合間や勤務時間外に科捜研の設備などを利用し、約3年研究を続けた。今後は、研究をとりまとめた論文を発表し、特定可能な種を増やすなど改良を試みながら実用化を目指すという。

       森主任研究員は「今回開発した手法を用いて犯罪捜査だけでなく、県民の皆様の安心・安全の暮らしに役立てれば」と話している。(茶山瞭)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181203-119-OYTNT50118

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  15. 宮崎6人殺害事件 凶器のDNA型 遺体で発見の次男と一致
    2018年12月27日 12時06分

    先月、宮崎県高千穂町の住宅で家族など6人が殺害された事件で、凶器とみられるナタから採取されたDNAの型が、遺体で見つかった次男のものと一致したことが、捜査関係者への取材で分かりました。警察は、次男が6人を殺害したあと自殺したとみて調べています。

    先月、宮崎県高千穂町の農業、飯干保生さん(72)の住宅で、家族5人と知人の合わせて6人が殺害されているのが見つかりました。
    42歳の次男は、近くの川で遺体で見つかりました。

    警察が、現場で見つかった凶器とみられるナタを詳しく調べた結果、柄の部分から採取されたDNAの型が次男のものと一致したことが、捜査関係者への取材で新たに分かりました。
    また、刃の部分についていた血液は、複数の被害者のものと確認されたということです。

    このナタは、海外の軍隊などで使われている「マシェット」という先がとがったタイプで、次男が通信販売などで購入した可能性があるということです。警察は、次男が6人を殺害したあと自殺したとみて調べています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181227/k10011761291000.html

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  16. 白血球血液型、日本人は11種類
    大阪大チームが遺伝情報解析

    2019/1/29 01:00
    ©一般社団法人共同通信社

     日本人の遺伝情報を解析した結果、血液成分の一つ「白血球」の血液型は大きく11種類に分類できることが分かったと、大阪大の岡田随象教授(遺伝統計学)らのチームが28日、発表した。

     白血球は免疫機能に関わっているため、拒絶反応が問題となる移植医療への活用が期待されるという。成果は海外の科学誌電子版に掲載された。

     チームによると、赤血球の血液型はABO遺伝子の個人差で決まり、白血球の血液型はHLA遺伝子で決まる。だが、HLA遺伝子は多くの種類があるほか、遺伝子配列の構造が複雑なため解読が困難で、全体像が明らかになっていなかった。
    https://this.kiji.is/462648646673400929

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    1. 白血球 日本人11類型…阪大など解析 発病や体格に影響か
      2019年1月29日5時0分

       日本人の白血球の型は11のグループに大別でき、型の違いによって、がんや心疾患、糖尿病などの発症や体格に差が出ることがわかったと、大阪大や国立遺伝学研究所などのチームが発表した。論文が29日、英科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に掲載される。

       一般的な血液型(A、B、O、AB型)は、赤血球の表面にある物質の種類によって四つに分類される。これに対し、免疫細胞である白血球は、表面にあるHLA(ヒト白血球抗原)という物質に関わる遺伝子の数が多く、白血球型の詳細は不明だった。

       チームは、日本人1120人のゲノム(遺伝情報)を解析。HLAに関わる遺伝子が33個あることを突き止めた。各遺伝子の配列は一人ひとり微妙に違い、配列が近いものをグループ分けすると、大きく11に分類できた。

       さらに日本人約17万人分のゲノムや病気、体格などのデータベースと照らし合わせた結果、白血球型によって、アレルギー疾患や肺がん、肝臓がんといった病気のかかりやすさなど、計52項目で違いがみられることがわかった。中には心筋梗塞こうそくの発症や身長、肥満など、一見、免疫とは関係がなさそうな項目も含まれていた。

       チームの岡田随象ゆきのり・阪大教授は「心筋梗塞や体格などにも違いが出たのは意外だった。さらに研究を進めて理由を調べ、医療に役立てたい」と話している。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190129-118-OYTPT50022

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  17. 「白血球の型」で、病気の傾向はおろか体格の違いまで分類できるとな…

    これもまた「統計」マジックでしょ?(笑)。

    因果関係を相関関係にスリカエる科学手品を十八番にする「遺伝子」流派のヒトビトの華麗なるワザ。

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  18. 86歳男性殺害 DNA一致の34歳男を全国に指名手配
    2019年2月24日 15時42分

    広島市で86歳の男性が自宅で刺され殺害された事件で、警察は、現場周辺に残されていた血痕のDNAの型が一致したことから、34歳の男が関わったとして強盗殺人の疑いで逮捕状を取り、全国に指名手配しました。

    指名手配されたのは、住所、職業いずれも不祥の冨田幸誠容疑者(34)です。

    今月20日、広島市中区銀山町の廃業した旅館の住居部分で、植松一廣さん(86)が刃物で首などを刺され殺害されているのが見つかり、警察は、財布の現金などが奪われたとみて強盗殺人事件として捜査しています。

    捜査関係者によりますと、現場の建物から隣接する公園に向かって血の痕がおよそ200メートルにわたって残されているのが見つかり、鑑定の結果、DNAの型が冨田容疑者のものと一致したということで、警察は強盗殺人の疑いで逮捕状を取って全国に指名手配し、顔写真を公開しました。

    冨田容疑者は身長がおよそ1メートル60センチ、小太りで、事件後に立ち寄っていた広島市内の施設の防犯カメラの映像では、黒縁のメガネに、黒い上着を着て、茶色のスニーカーを履いていて、左手の親指には包帯が巻かれています。

    警察によりますと事件後、広島市内の医療機関でけがの手当てを受けていたということです。

    また、2日後の22日午前9時ごろ、広島県福山市内のインターネットカフェを出た後、正午ごろにJR福山駅を訪れたとみられ、駅構内の防犯カメラに特徴の似た人物が写っているということです。

    警察は行方を捜査するとともに情報の提供を呼びかけています。

    連絡先は広島中央警察署082ー224-0110です。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190224/k10011826331000.html

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    1. 86歳男性が住宅で死亡 強盗殺人で捜査 広島
      2019年2月21日 0時50分

      広島市中区にある廃業した旅館の住居部分で、86歳の男性が殺害された事件で財布と中に入っていたカードなどが室内に散乱し、現金が見つかっていないことが捜査関係者への取材で分かりました。警察は犯人が現金を奪ったとみて捜査しています。

      20日、広島市中区銀山町にある廃業した旅館の住居部分で、植松一広さん(86)が刃物で首を切られて死亡しているのが見つかり、警察は植松さんのカバンに物色したような跡があることなどから強盗殺人事件として捜査しています。

      その後の調べで、植松さんのものとみられる財布と、中に入っていたカードなどが室内に散乱し、現金が見つかっていないことが捜査関係者への取材で分かりました。

      警察によりますと、植松さんは寝巻き姿で1階の廊下に倒れていましたが、一緒に暮らしている88歳の妻は2階で寝ていて、物音などには気付かなかったということです。

      警察は犯人が財布から現金を奪って逃走したとみて、付近で不審な人物が目撃されていないか聞き込みなどを進めています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190220/k10011821901000.html

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  19. 知的障害者からDNA採取 違法捜査で賠償命令 神戸地裁
    2019年3月13日 22時25分

    知的障害のある兵庫県の男性が、理解できないまま警察からDNAを採取されたとして慰謝料を求めた裁判で、神戸地方裁判所は「違法な捜査だった」として、県に11万円の支払いを命じました。

    この裁判で、重度の知的障害のある兵庫県西宮市の41歳の男性は、4年前、公園の近くで袋を燃やしたとして警察署でDNAを採取されたことについて、目的や方法を理解できないまま行われ、精神的苦痛を受けたとして、県に慰謝料など160万円余りの支払いを求めていました。

    13日、神戸地方裁判所の山口浩司裁判長は「男性が自分のDNAを提供することの意味も理解できなかったことは明らかで、違法な捜査だと言わざるをえない」として、県に対して11万円の支払いを命じました。

    判決のあとの会見で、男性の弁護士は「判決では警察官が障害に乗じて違法捜査を行っていたことが浮き彫りになった。人権を守って適正に捜査手続きをしてほしい」と話していました。

    一方、兵庫県警察本部は「内容を検討し、関係機関と協議のうえ、対応を決めたい」とコメントしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190313/k10011847351000.html

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  20. 杉並区保育士殺害 現場の遺留物のDNAが逮捕の同僚と一致
    2019年3月31日 5時17分

    今月26日、東京・杉並区のアパートで32歳の保育士の女性が刃物で刺されて殺害された事件で、警視庁は同僚の31歳の男を殺人の疑いで逮捕しました。現場に残されていた遺留物のDNAが男と一致したうえ、自宅からは逃走する際に目撃されたものとよく似た黒いコートが押収されたことがわかり、警視庁は詳しいいきさつを調べています。

    今月26日、東京・杉並区下井草のアパートで、近くの乳児院で働く保育士の照井津久美さん(32)が刃物で刺されて殺害され、警視庁は30日、杉並区井草に住む保育士の松岡佑輔容疑者(31)を殺人の疑いで逮捕しました。

    現場からは黒っぽい色のロングコートを着た男が逃げる姿が目撃されていて、警視庁は部屋の検証を進めるとともに、付近の防犯カメラの映像を回収し捜査していました。

    その結果、現場に残されていた遺留物のDNAが松岡容疑者のものと一致した上、自宅からは目撃されたものとよく似た黒いロングコートが見つかり、逮捕しました。

    松岡容疑者は6年前から同じ乳児院で勤務していて、2人の間に交際関係はなく、トラブルも確認されていなかったということです。

    警視庁は、女性を狙った詳しいいきさつを調べています。

    調べに対し「刺していません」と供述し、容疑を否認しているということです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190331/k10011867621000.html

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    1. 杉並区保育士殺害 逮捕の男 首や手に複数のすり傷
      2019年3月31日 18時02分

      今月、東京 杉並区のアパートで32歳の保育士の女性が殺害された事件で、逮捕された同僚の31歳の男は、首や手に複数のすり傷があったことが捜査関係者への取材で分かりました。現場の遺留物のDNAが男のものと一致していて、警視庁は、複数の傷は女性に抵抗された際にできたものとみて調べています。

      今月26日、東京 杉並区下井草のアパートで、乳児院で働く保育士の照井津久美さん(32)が刃物で刺されて殺害され、警視庁は、近くに住む同じ職場の保育士、松岡佑輔容疑者(31)を殺人の疑いで逮捕しました。31日正午すぎ、検察庁に送られました。

      照井さんの部屋は棚が倒れるなど激しく争ったあとが残されていましたが、その後の調べで、松岡容疑者の首や手には複数のすり傷があったことが捜査関係者への取材で分かりました。

      現場に残された遺留物のDNAが松岡容疑者のものと一致したことが逮捕の決め手になったということで、警視庁は、複数の傷は女性に抵抗された際にできたものとみて詳しいいきさつを調べています。

      松岡容疑者は6年前から同じ乳児院で勤務していましたが、2人の間にトラブルは確認されていなかったということです。

      調べに対し「刺していません」と供述し、容疑を否認しているということです。

      関係先は半径1キロ以内の範囲に
      今回の事件の関係先となった3つの地点を見ると、いずれも杉並区の半径1キロ以内の範囲にあります。

      殺害された照井さんが住んでいたアパートと、逮捕された松岡容疑者のアパートは800メートル余りしか離れていません。

      2人が働いていた乳児院も半径1キロ以内の範囲にあります。

      乳児院から2キロほど南東に照井さんの自宅があり、帰宅するルートは詳しく分かっていませんが、大通りを通るルートを選択すると、松岡容疑者の自宅のすぐ西側を通ることになります。

      警視庁は、松岡容疑者がどのように照井さんの行動を把握していたのか、調べを進めています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190331/k10011868021000.html

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    2. 保育士殺害 逮捕の男「現場には行ったが犯行は他の男」
      2019年4月2日 4時41分

      東京 杉並区のアパートで保育士の女性が殺害された事件で、逮捕された同僚の男が「現場には行った」と部屋に入ったことをほのめかす一方で、「ほかの男がやった」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかりました。現場に残された遺留物からは男のDNAが検出されているということで、警視庁が捜査しています。

      先月26日、東京 杉並区下井草のアパートで乳児院で働く保育士の照井津久美さん(32)が刃物で刺されて殺害され、近くに住む同じ職場の保育士、松岡佑輔容疑者(31)が殺人の疑いで逮捕されました。

      2日で事件発覚から1週間となり、その後の調べに対し、松岡容疑者は「現場には行った」と部屋に入ったことをほのめかす一方で、「ほかの男がやった。私は刺していない」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかりました。

      アパート周辺の防犯カメラには、事件前日の夜、松岡容疑者とみられる男が行き来する姿が写っていたほか、現場から自宅付近まで帰る姿が確認されたということです。

      さらに、現場に残された遺留物からは松岡容疑者のDNAが検出されているということです。

      事件前、「好意を抱いている」という趣旨の話をしていて、警視庁は一方的に好意を募らせて事件を起こしたとみて捜査しています。

      同級生は逮捕に今も驚き

      松岡容疑者の小中学校の同級生だったという30代の男性は「みんなと仲よく話していたし、部活も剣道部で一緒でしたが、練習熱心で、団体戦にも出場していました。当時の様子を思うと想像ができず驚いています」と話していました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190402/k10011870021000.html

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    3. 「逮捕劇」に説得力をもたせようとするためのツールにつかわれているのだろうが…

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    4. 保育士殺害 包丁から容疑者のDNA 刺す際に付着か
      2019年4月3日 11時44分

      東京 杉並区のアパートで保育士の女性が殺害された事件で、現場で見つかった包丁の柄から、逮捕された同僚の男のDNAが検出されたことが捜査関係者への取材でわかりました。警視庁は女性を刺す際に付着したとみて詳しい状況を調べています。

      先月26日、東京 杉並区下井草のアパートで乳児院で働く保育士の照井津久美さん(32)が包丁で刺されて殺害され、近くに住む同じ職場の保育士、松岡佑輔容疑者(31)が殺人の疑いで逮捕されました。

      これまでの調べで、殺害に使われた包丁は部屋にあったもので、柄が外れた状態で室内で見つかったということですが、その後、包丁の柄の部分を鑑定した結果、松岡容疑者のDNAが検出されたことが捜査関係者への取材でわかりました。

      これまでの調べで、松岡容疑者は照井さんに一方的に好意を募らせ、夜勤で不在だった事件の前日から当日にかけて、アパートの屋根をよじ登りベランダまでつたっていって部屋に侵入したとみられ、警視庁は包丁で刺す際にDNAが付着したとみて、詳しい状況を調べています。

      調べに対し「現場には行ったが、ほかの男がやった。私は刺していない」などと容疑を否認しているということです。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190403/k10011871491000.html

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    5. 証拠が「DNA」しかないというのであれば、それは誤認逮捕の冤罪になってしまう可能性が高い。

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  21. 警察「執念感じる」…殺傷事件前、突然丸刈り
    12 時間前

    犠牲者を悼む人が絶えない事件現場(30日午後、川崎市多摩区で)=大原一郎撮影

     川崎市多摩区で私立カリタス小学校の児童ら19人が殺傷された事件で、自殺した同市麻生あさお区多摩美、岩崎隆一容疑者(51)が事件前に突然、髪を切り、丸刈りにしていたことが分かった。身元確認で写真を見せられた同居の伯父らも、本人だと分からないほど印象が変わっていたという。引きこもり傾向だった岩崎容疑者が、大半の時間を過ごした万年床の自室には、漫画本やゲーム機が残されていた。

     岩崎容疑者は28日午前7時40分頃、スクールバスを待つ児童らを柳刃包丁2本で次々と襲い、直後に自身の首を切った。神奈川県警は、所持していた保険証を基に自宅を特定し、同居する伯父と伯母に顔写真を示して身元の確認を求めた。2人の反応は「知らないです」。県警は岩崎容疑者の指紋を採り、自宅に残っていた指紋と照合した。念のためにDNA鑑定も実施。身元特定の発表は約12時間後だった。

     近所の住民の中には、早朝に時々、コンビニ袋を持って帰宅する岩崎容疑者を見かけたという人もいる。だが、何年も前から白髪交じりの特徴のない髪形だったといい、事件の3日ほど前に姿を見た人も「印象に変わりはなかった」。捜査関係者は「周到に凶器を準備するなど計画的な犯行。容姿の変貌へんぼうからも、執念を感じる」と話す。

     岩崎容疑者は10年以上も仕事に就かず、自室からほとんど出ない引きこもりの状態だった。伯父や伯母とも、ほとんど会話をしなかったという。

     捜査関係者によると、岩崎容疑者の部屋は日中でも薄暗く、敷きっぱなしとみられる布団があり、所々にしみができていた。テレビや複数のゲーム機、漫画や雑誌があったが、偏った思想や特定の趣味をうかがわせるものはなかった。

    遺書やスマホなし…動機解明に壁

     なぜ、19人もの児童らを殺傷したのか。岩崎容疑者が自殺し、一切の供述が得られない中、神奈川県警の捜査の焦点は、凶行の動機の解明だ。しかし、事件当日の所持品や自宅からは、パソコンやスマートフォン、遺書や犯行を計画・予告するようなメモ書きなども見つかっていない。

     捜査関係者によると、県警は29日の岩崎容疑者宅の捜索で、包丁の空き箱4箱やノート、書籍、キャッシュカードなど計約30点を押収した。岩崎容疑者は事件当日、凶器の柳刃包丁2本のほか、リュックの中にもシャツにくるんだ別の包丁2本を所持していた。空き箱は、この4本を購入した際の入れ物とみられる。

     ただ、ノートなどを精査しても、事件に関連しそうな記述はなかった。過去の類似事件ではインターネット上で、大量殺人に関する情報を検索した形跡や、犯行予告などの書き込みが確認されたケースもあるが、岩崎容疑者はパソコンやスマホを持っていなかった。一方で、犯行時にはいていたジーンズのポケットには現金10万円が入っていた。

     県警は、包丁の購入時期・場所のほか、自宅以外の立ち回り先がなかったかなど、時期を遡りながら岩崎容疑者の行動を検証し、犯行に至る経緯を調べる。

         ◇

     県警は30日、司法解剖の結果、岩崎容疑者の死因は首を刺したことによる出血性ショックと発表した。
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20190531-OYT1T50165/

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  22. 和牛遺伝子、流通記録義務付け…海外流出受け
    2019/06/26 読売新聞

     和牛の遺伝資源(受精卵と精液)の海外流出事件を受け、農林水産省は、国内で流通する遺伝資源の管理を強化するため、家畜改良増殖法を改正する方針を固めた。畜産農家から注文されて遺伝資源を採取したり、仲介者として売買に関わったりする家畜人工授精所に対し、遺伝資源を採取した人の氏名などを容器に明記することや、売買帳簿の管理を義務づける。法改正を経て、早ければ来年の施行を目指す。

     和牛を巡っては、遺伝資源を大阪から中国・上海に持ち出そうとした男ら3人が家畜伝染病予防法違反などに問われ、大阪地裁は25日、2人に有罪判決を言い渡した。ただ、同法は伝染病の蔓延まんえんを防ぐための規制。遺伝資源の海外流出そのものを取り締まる法律はなく、国内の遺伝資源の流通や在庫をどう把握するかが課題となっていた。

     和牛の遺伝資源は、畜産の振興を図る家畜改良増殖法に基づき、都道府県から許可を受けた家畜人工授精所など1000を超える施設が、畜産農家の注文を受けて自ら採取したり、他の人工授精所と畜産農家との売買の仲介者となったりする。ただ、売買の記録を残さない人も多く、農水省は、遺伝資源を収めたストローに、採取をした人工授精所側の氏名と採取日などを印字するよう義務づける。

     仲介者となる人工授精所には、注文主や仕入れ先の人工授精所の情報を記載した帳簿の作成を課す。こうした流通管理の徹底を法制化することにより、遺伝資源が不正に流出した場合でも、ストローの表示や帳簿を基に流通の履歴を追いやすくなる。農水省は26日、国の有識者検討会でこうした規制案を示し、違反した場合の罰則を含め、法改正の詳細を詰めていく。

     一方、現在、契約書が交わされないまま遺伝資源が売買されることも少なくない。農水省は今後、人工授精所が遺伝資源を畜産農家らに販売する際の契約書のひな型を作成。その中に「第三者に販売しない」といった条項を盛り込み、契約書の締結を促す。ある関係者は「契約書の締結を習慣化し、畜産関係者が和牛の遺伝資源を知的財産のような存在ととらえる機運を高めたい」と狙いを話す。

     今回の事件を受け、農水省は2月から、国の有識者検討会で遺伝資源の流通の実態や課題を議論。自民党は今月、遺伝資源の管理強化を求める提言書を吉川農相に提出していた。
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20190626-OYT1T50115/

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    1. それをそれだと誰がどこの機関がきちんと確認検証認定できるのかね?

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    2. 「遺伝子」案件は、怪しげな話が多すぎる。ってか、そういう話しかない。

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    3. 和牛の受精卵 流出防止へ 売買記録義務づけや立ち入り検査
      2019年6月26日 19時06分

      和牛の受精卵などが海外に不正に持ち出されるのを防ぐため、国の検討会は、売買の記録を義務づけることなど管理の強化を求める提言をまとめました。

      提言は、26日開かれた農林水産省の有識者による検討会が取りまとめました。

      提言では、輸出が認められていない和牛の受精卵や精液の流通段階での管理を強化するため、畜産農家や流通業者などに売買記録の保管を義務づけるほか、「国内での利用に限定する」などの条件を明記した契約書を業者間で交わすよう徹底するよう求めています。

      また、国や県が定期的に畜産農家などに立ち入り検査に入り、生産や記録の管理に問題がないかチェックすることも盛り込まれています。

      一方で検討会では、和牛の受精卵などを知的財産とみなして輸出を禁じる対策も検討していましたが、和牛は同じ遺伝子でも肉質などで個体差が大きいため知的財産に該当しないとして対策には盛り込まれませんでした。

      和牛をめぐっては去年、受精卵などを不正に中国に持ち出そうとした事件が起きて以降、管理の強化を求める声が畜産関係者から高まっています。

      農林水産省は提言を踏まえ、法律の改正に向けた準備を進めることにしています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190626/k10011969981000.html

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  23. 社説
    科学で探る先史 日本人の起源を解明できるか
    2019/08/25 05:00

     日本に住む人々はどのように形成されてきたのか。研究手法の進展が、日本人の起源の解明につながるかもしれない。

     旧石器時代や縄文、弥生時代などの先史研究で科学的手法の導入が進む。

     注目されるのが、古い人骨からDNAを採取し、遺伝情報を読み取るゲノム(全遺伝情報)解析だ。読み取り装置が進歩し、世界で先史研究に活用されている。

     国立科学博物館などの研究チームは、北海道礼文島にある3800~3500年前の縄文遺跡で見つかった女性人骨のゲノム解析に成功した。奥歯の状態が良かったことが幸いした。

     目が茶色く、肌の色が濃かった。酒に強く、脂肪の多い肉を食べていた。ゲノム解析で、この縄文女性の特徴が浮かび上がった。石器や土器の分析、人骨の観察といった従来の調査では得られなかった成果だと言えよう。

     現代の本州の人が、縄文人のゲノムの約10%を受け継いでいることも分かった。現代人のルーツを考える上で興味深い。

     日本人の起源を巡っては、縄文人が住んでいたところに、北東アジア系の弥生人が流入し、混血が進んだという説が有力とされてきた。先史人の遺伝情報が各地でさらに収集できれば、こうした説の検証が可能になろう。

     国立遺伝学研究所などの研究チームは、100人以上の古人骨をゲノム解析するプロジェクトを始めた。縄文文化はどう拡大したか。縄文人と弥生人とはどんな関係にあったのか。先史をより詳しく描くことが期待できる。

     他の科学的手法も開発されている。2010年代に普及した「酸素同位体比年輪年代法」は、遺跡から出土した木材の年輪に含まれる酸素を分析することで、その年代を1年単位で特定する。

     「放射性炭素(C14)年代測定法」は、土器に付着したススなどから年代を測る。国立歴史民俗博物館がこの手法で、弥生時代の始まりが通説より500年も早く、3000年前まで遡るとの見解を導き出したことで知られる。

     C14年代測定法の精度は以前と比べて向上した。有効に活用し、研究に生かしてほしい。

     我々の祖先は旧石器時代、現在の北海道、北部九州、沖縄に渡ってきたとされる。今夏には、台湾から沖縄・与那国島に丸木舟で海を越える実験が行われ、祖先が渡来した道をたどった。

     様々な手法を使いながら、太古日本の謎に迫っていきたい。
    https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190824-OYT1T50285/

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    1. DNA遺伝子詐欺師たちの口車にまんまとたぶらかされてはいけない。

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  24. 「ゲノム解析」で「文化」までを知るのはいくらなんでも無理…

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  25. 信州 NEWS WEB
    野沢温泉村議のDNA型検出
    08月28日 17時54分

    野沢温泉村の村議会議員が3年前、村内の住宅に侵入したとして逮捕・起訴された事件で、現場に残された遺留物のDNA型が議員のものと一致したことが捜査関係者への取材で分かりました。
    弁護士によりますと、議員は、「現場には行ったことがない」と否認しているということです。

    野沢温泉村の村議会議員、富井走一被告(67)は、3年前の平成28年9月に村内の住宅の地下物置に侵入したとして住居侵入の疑いで逮捕され、27日、起訴されました。
    これまでの捜査の中で、事件があった物置に残された遺留物のDNA型が富井議員のものと一致したことが捜査関係者への取材で分かりました。
    弁護士によりますと、富井議員は「現場には一度も行ったことがない」などと住宅の物置に侵入したことを否認しているということです。
    富井議員は、物置に置いてあったタイヤ4本を燃やしたとして器物損壊の疑いでも逮捕されていましたが、長野地方検察庁は、27日、処分保留としました。
    https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190828/1010010148.html

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  26. 8年前の性的暴行DNA一致で逮捕
    2019年9月5日 12時11分

    8年前、東京 中野区の路上で20代の女性を脅して性的な暴行を加えたとして、警視庁は刑法が改正される前の容疑を適用して当時19歳の男を逮捕しました。現場の遺留物と男のDNAが一致したということです。調べに対し容疑を否認しているということです。

    逮捕されたのは、神奈川県座間市の当時19歳の男です。

    警視庁によりますと、平成23年7月の深夜、東京 中野区の路上で20代の女性にカッターナイフを突きつけて「抵抗するな。のどを切り裂いてもいいのか」と脅し、性的な暴行を加えた疑いが持たれています。

    警視庁は刑法が改正される前の容疑を適用して逮捕しました。

    警視庁によりますと、2人に面識はなく、男は女性に対し「かわいいね」と声をかけながら300メートルほどつきまとい、近くの建物の敷地内に入ったところで事件を起こしたということです。

    その後、男の足取りはわからなくなっていましたが、数年前に別の事件で逮捕され、被害者の女性の衣服に付着していた遺留物と男のDNAが一致したということです。

    調べに対し「記憶にありません」と容疑を否認しているということです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190905/k10012064631000.html

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    1. 「現場の遺留物のDNAが一致した」で自供をひきだそうとする騙しの手口はいいかげんにやめろよ。

      冤罪の元凶にしかならん。

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    2. 「DNA一致」情報で精神的に追い込むような手口は非常に悪質劣化な手法。

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  27. [New門]DNAの謎解き、犯罪も歴史も
    2019/11/10 08:54

    [New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「DNA鑑定」。

     犯罪捜査に欠かせないDNA型鑑定。現場に残された遺留物から、犯人を割り出す捜査の「切り札」だ。今年4月に導入された新検査薬で精度が飛躍的に向上し、個人識別率は「565京人に1人」となった。世界の人口(約77億人)をはるかに超え、数字上は別人と間違える可能性はゼロに近い。最近は犯罪捜査以外にも活用されている。

    新鑑定 「565京人に1人」暴く

     第2次世界大戦後のシベリア抑留者の遺骨収集事業で、政府が持ち帰った遺骨のうち、597柱が日本人ではない外国人の骨の可能性が高いことを突き止めたのは、研究者によるDNA型鑑定だった。

     同事業でDNA型鑑定が導入されたのは2003年。遺族から提供されたDNA型と照合し、血縁関係を判定する。70年以上前の1940年代に埋葬された古い骨や歯から抽出したDNAには、日本人特有の配列がなかった。

    10億分の1グラムで可能 判定2~3日

     DNAは「デオキシリボ核酸」の英語略。主に細胞の核の染色体にあり、様々な遺伝情報を記録する。2本の帯が、らせん状に絡んだ構造をしており、内側にA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)という4種類の化学物質(塩基)が対になって並ぶ。

     同じ配列を繰り返す部分があり、その回数には個人差がある。鑑定ではこの繰り返し回数を比べる。

     犯罪捜査で使われる試料は、血液や唾液、精液、毛根、皮膚、骨、歯、爪、皮膚片など。唾液の場合、ペットボトルやたばこの吸い殻などから採取するケースもある。

     調べたい部分を数百万倍に増幅し、専用の装置でDNA型を自動分析する。1ナノ・グラム(10億分の1グラム)でも鑑定は可能だ。犯罪捜査では、抽出したDNA型を、容疑者のものと照らし合わせる。判定までは通常2~3日程度かかる。

     DNA型鑑定は、未解決事件の捜査で威力を発揮してきた。広島県廿日市はつかいち市で04年10月、高校2年の女子生徒が刺殺された事件では、別の暴行事件で容疑者になった男のDNA型と、現場の遺留物のDNA型が一致。事件から14年後の昨年4月、この容疑者が逮捕された。

     韓国でも今年9月、女性10人が連続で殺害され、映画「殺人の追憶」(2003年)の題材にもなった「華城ファソン事件」の遺留DNAと、別の事件で服役中の男のDNA型が一致したことが判明。最初の事件から33年の時を経て、事件は解決に向かった。

    広がる活用

     捜査の現場では、個人識別から一歩進み、容疑者の絞り込みに生かす研究も進められている。

     京都府警科学捜査研究所は塩基の一つ「シトシン」の構造が加齢で変化する「メチル化」に注目し、年齢を推定する研究を進めている。メチル化の割合を測定し、現在の誤差はプラスマイナス6歳程度。さらに誤差を減らせば、遺留物から犯人の年齢を絞り込むことが可能になる。

     DNAは、人類の謎を解き明かす大きな鍵にもなっている。

     今年5月、国立科学博物館などの研究チームが、北海道礼文島の遺跡で見つかった約3800年前の縄文人女性の人骨のDNAに刻まれたゲノム(全遺伝情報)を高精度に解析することに成功したと発表。肌の色が濃いなどの特徴や体質のほか、現代日本人が縄文人のゲノムの約10%を受け継いでいることを突き止めた。同博物館の神沢秀明研究員は「過去の人骨のDNA解析が広がれば、日本人がどのように遺伝的な変遷を遂げてきたか解明できるのではないか」と期待を寄せる。

    [DATA]識別率 指紋と遜色なく

     DNA型鑑定は1985年に英国で開発され、日本では89年に警察庁の科学警察研究所が初めて導入した。

     当初は塩基配列の一部だけを調べる「MCT118型検査法」が採用されたが、当時の識別率は「1000人に1.2人」。2003年に「STR型検査法」が導入され、精度が向上した。

     今年4月、全国の警察に米国製の新たな検査薬が一斉導入され、染色体の検査部位が15か所から21か所に増えた。識別率は「4兆7000億人に1人」から「565京人に1人」に飛躍的に高まり、「万人不同」と言われる指紋とも遜色がないレベルになった。

     警察による1年間のDNA型鑑定件数は、1992年は22件だったが、昨年は29万715件。凶悪事件だけでなく、空き巣などの窃盗でも活用されている。

     警察庁は、容疑者や遺留物から採取したDNA型をデータベース化しており、これまでに照会で一致した容疑者は6万3118人に上る。

     15年4月からは、身元確認のためのDNA型のデータベースの運用を始め、事件や事故に巻き込まれた恐れがある「特異行方不明者」などのDNA型が登録されている。

     社会部 井上宗典 警察庁担当。テロから交通政策までカバーする。ソウル特派員時代は韓国警察も取材した。
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20191108-OYT1T50246/

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  28. 8年後の「DNA型一致」…ベランダ窓から侵入、女性に乱暴の男
    2020/10/22 13:49

     約8年前にアパートに侵入し、女性に乱暴したとして、警視庁葛飾署は22日、東京都葛飾区南水元、会社員成ヶ沢造二容疑者(35)を強姦ごうかん致傷(現・強制性交致傷)容疑などで逮捕したと発表した。逮捕は21日。

     葛飾署幹部によると、成ヶ沢容疑者は2012年10月25日午前5時頃、葛飾区のアパート1階一室にベランダの窓から侵入し、住民の当時20歳代の女性の顔を殴ってけがを負わせた上、性的暴行を加えようとした疑い。容疑を認めている。

     葛飾署が今年3月、別の事件の捜査で成ヶ沢容疑者から唾液の提供を受け、DNA鑑定した結果、女性の着衣から検出されたDNA型と一致した。
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20201022-OYT1T50173/

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    1. 「DNA一致」でハッタリかましたんだろうか?

      それ以外に証拠がないとなると実に危ういことになるな。

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  29. 18年前の中国人留学生殺害事件 現場近くの路上から犯人のDNAか
    2020年10月26日 12時47分

    18年前、東京 杉並区で中国人留学生が殺害された事件で新たな事実です。最新の技術で現場近くの路上から、犯人のものとみられるDNAが検出されたことが分かり、警視庁は重要な手がかりとみて捜査を進めています。

    18年前の2002年、東京 杉並区のアパートの部屋で日本語学校に通う中国からの留学生許振勇さん(22)が、胸や腹など10か所以上を刺されて殺害されました。

    警視庁は殺人事件として捜査を続けていますが、現場近くの路上に被害者とは別の血痕が複数あり、そこからDNAが検出されたことが捜査関係者への取材で分かりました。

    犯人は被害者ともみあった際にけがをしたとみられ、現場から逃げる際に路上に付着した可能性があるということです。

    被害者の血液型はB型でしたが、路上で見つかった血はA型でした。

    DNAの検出は最新の技術を使って行われ、警視庁は重要な手がかりになるとして、未解決の事件の専従チームが改めて捜査にあたっています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201026/k10012681161000.html

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  30. 14年半前の女性暴行、時効目前で逮捕…最新鑑定でDNA型一致
    2020/12/05 14:50

     北海道小樽市で約14年半前に起きた当時10歳代の女性に対する暴行事件で、道警は5日、同市内の介護職員の男(32)を強姦ごうかん致傷(現・強制性交致傷)容疑で逮捕した。捜査関係者によると、公訴時効の成立が来年3月に迫るなか、道警が最新の鑑定技術で現場の遺留物を再鑑定した結果、DNA型を検出し男のものと一致したという。

     捜査関係者によると、男は2006年3月、同市内で女性に刃物を突きつけて脅し、乱暴するなどしてけがを負わせた疑い。

     事件は、道警捜査1課特命班や小樽署が担当。地道な聞き込み捜査など従来の捜査手法と最新の鑑定技術とを併せて未解決事件の洗い直しを進めるなかで、今回の逮捕につながった。
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20201205-OYT1T50215/

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  31. 沖縄戦の遺骨 証言手がかりにDNA鑑定で身元確認 遺族に返還へ
    2021年4月2日 16時53分

    太平洋戦争末期の沖縄戦で激戦地となった糸満市で収集された遺骨について、DNA鑑定で身元が確認され、遺族へ返されることになりました。身元につながる遺品がなかったものの、当時近くにいた人の証言をもとに鑑定が行われたということで、証言を手がかりにしたDNA鑑定での特定は沖縄戦の戦没者では初めてです。

    厚生労働省は、平成15年度から戦没者の遺骨の身元特定のためDNA鑑定を進めています。

    厚生労働省によりますと、このうち沖縄戦の激戦地となった糸満市で収集された戦没者1人の遺骨についてDNA鑑定が行われ、去年12月の専門家会議で遺族と血縁関係があることが確認されたということです。

    この遺骨の近くからは、身元を示す名札などの遺品は見つかっていませんでしたが、当時現場近くにいた人から身元に関する証言が得られ、鑑定が行われたということです。

    沖縄戦の戦没者の遺骨がDNA鑑定によって身元特定に至ったのは6人目で、証言を手がかりにした鑑定で特定されたのは初めてです。

    今後、沖縄県を通じて遺族のもとに返され、遺骨の身元や見つかった詳しい場所などについては、遺族の意向を踏まえて公表するか検討するということです。

    厚生労働省は、沖縄戦を含むすべての地域で収集された戦没者の遺骨について、ことしから、遺品や証言がなくてもDNA鑑定の対象とすることを決めていて、10月ごろから鑑定を希望する遺族を募集することにしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210402/k10012952531000.html

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  32. 太平洋戦争の戦没者52人の遺族 遺骨の身元特定へDNA鑑定申請
    2021年9月14日 18時21分

    来月から戦没者の遺骨の身元を特定するためのDNA鑑定の対象が拡大されるのを前に、沖縄戦の遺族などが、支援団体を通じて厚生労働省に鑑定を求める申請書を提出しました。

    申請を行ったのは、太平洋戦争の犠牲になった戦没者52人の遺族です。

    厚生労働省は平成15年度に遺骨のDNA鑑定を始めましたが、当初は身元の特定につながる遺品が見つかった場合に限り、その後も対象地域を限定していました。

    しかし、遺族の要望を受けて、来月以降は遺骨が収集されて保管されているすべての地域に対象を拡大することにしています。

    これを前に、沖縄県で戦没者の遺骨の収集に取り組んでいる団体などが、鑑定を希望する全国の遺族に申請を呼びかけ、14日、厚生労働省に申請書を提出しました。

    申請した人には、沖縄戦などで家族を亡くした日本人だけでなく、韓国人の戦没者11人の遺族も含まれるということです。

    今回申請を呼びかけた、沖縄県で遺骨の収集に取り組んでいるボランティア団体「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は「遺族の中には、国が戦没者の遺骨のDNA鑑定をしていることさえ知らない人が多い。国は遺族に対して個別に手紙を出すなど、きちんと知らせる努力をしてほしい」と話していました。

    厚生労働省は、遺骨の鑑定を求める遺族のために問い合わせ先を設けています。
    電話番号 03-3595-2219
    土日祝日を除いて午前9時半から午後6時まで受け付けています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210914/k10013259311000.html

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  33. もういいかげんに、「DNA鑑定」詐欺みたいなものはやめろよ。

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  34. 20年前の主婦殺害事件 現場の血痕とDNA型一致か 容疑者は否認
    2021年10月26日 5時57分

    20年前、広島県福山市の住宅で当時35歳の主婦が殺害された事件で、67歳の容疑者のDNAの型が現場に残された血の痕と一致したとして警察が逮捕したことが捜査関係者への取材でわかりました。
    警察によりますと、容疑者は調べに対し否認しているということです。

    平成13年2月、福山市明王台の住宅で当時35歳の主婦が刃物で刺されて殺害された事件で、警察は25日、福山市内に住む無職の竹森幸三容疑者(67)を殺人の疑いで逮捕しました。

    捜査関係者によりますと現場に残された血の痕と容疑者から採取したDNAの型が一致したとして、25日、自宅にいたところを任意同行を求めて逮捕したということです。

    警察によりますと事件のあとナイフなどの遺留品を中心に捜査を続けていて、容疑者が捜査の対象になったのは20年余りたった今月上旬になってからだということです。

    警察は事件の際に容疑者の血液が現場に付着したとみて詳しいいきさつを調べています。

    警察によりますと竹森容疑者は調べに対し「記憶にない」と供述し、容疑を否認しているということです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211026/k10013321511000.html

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    1. 20年前の主婦殺害事件 容疑者のDNA型と事件現場の血痕が一致
      2021年10月27日 13時26分

      20年前、広島県福山市の住宅で当時35歳の主婦を刃物で殺害したとして、25日に逮捕された67歳の容疑者が、ことし銃刀法違反の疑いで検挙されていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
      警察が、この際に採取したDNAの型が事件現場に残された血の痕と一致したため、今月上旬になって捜査対象に加えたということです。
      警察によりますと、調べに対し容疑を否認しているということです。

      20年前の平成13年2月、福山市明王台の住宅で、当時35歳の主婦が腹を刃物で刺されて殺害され、警察は福山市西新涯町の無職、竹森幸三容疑者(67)を殺人の疑いで逮捕し、27日、身柄を検察庁に送りました。

      捜査関係者によりますと、竹森容疑者は、ことし市内で刃物のような物を所持したとして銃刀法違反の疑いで検挙されていて、警察がこの際に採取したDNAの型が事件現場に残された血の痕と一致したということです。

      このため、今月上旬になって捜査対象に加えたということで、警察は事件当時の詳しいいきさつを調べています。

      警察によりますと、調べに対し「記憶にない」と供述し、容疑を否認しているということです。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211027/k10013323651000.html

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  35. 警察組織のなかの「ソノ手」の技術職のヒトビトよ、DNAで個体識別が不可能なことについて、なぜそのようなウソをつき続けるのか?

    ウソつきは泥棒のはじまり、という言葉を知らないのか?

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  36. >DNA 鑑定のニュース
    https://search.yahoo.co.jp/search?p=DNA%20%E9%91%91%E5%AE%9A&ei=UTF-8

    山梨で発見の骨 DNA検出されず 5/2(月) 18:36
    https://news.yahoo.co.jp/pickup/6425432

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    1. 山梨 道志村で発見の人骨 個人識別のDNA型検出できず 別鑑定へ
      2022年5月2日 23時35分

      先月、山梨県道志村の山中で見つかった人の頭の骨の一部について山梨県警察本部は、はじめに行った鑑定で個人を識別するDNA型を検出できなかったことを受けて、別の方法での鑑定を進めることにしています。

      先月23日、山梨県道志村の山にある沢で年齢が若く、亡くなってから数年が経過していると推定される頭の骨の一部が見つかりました。

      山梨県警は見つかった骨について科学捜査研究所でDNA鑑定を進めていましたが、2日に、これまでの鑑定では個人を識別するDNA型が検出できなかったことを明らかにしました。

      そのうえで今後、母方に遺伝するDNAを検出して血縁関係を調べるミトコンドリアDNA型鑑定など別の鑑定方法を試みるとしていて実績の多いほかの研究機関の協力を得て進めることにしています。

      近くのキャンプ場では3年前に当時小学1年生の小倉美咲さんの行方が分からなくなっていて、骨が見つかった周辺では美咲さんが当時、履いていたものと特徴が一致する子ども用の運動靴などが見つかっています。

      警察はこれらの靴などについても鑑定を進めることにしています。

      DNA鑑定に詳しい専門家は

      DNA鑑定に詳しい千葉大学附属法医学教育研究センターの永澤明佳講師は骨のDNA鑑定について「骨は硬い組織なのでDNAを抽出するまでの工程が多い。血液などとくらべると時間はかかる」としています。

      ただ骨が置かれていた環境などによって、鑑定が困難になるケースもあると指摘します。

      今回のDNA鑑定で用いられた方法は「STR型検査法」と呼ばれる鑑定方法でした。

      永澤講師によりますと、この方法はDNAの塩基配列の繰り返しの回数をもとに個人を特定する方法で一般的な方法だということです。

      一方で今後、山梨県警はミトコンドリアDNA型鑑定と呼ばれる方法などを試みるとしています。

      永澤講師によりますと、ミトコンドリアDNA型鑑定では抽出されたDNAが比較的少なくても鑑定できる可能性があるとしています。

      この鑑定では母親との血縁関係を調べることで、個人を特定するということです。

      美咲さんの母 とも子さん「美咲のものではないと信じ待ちます」

      小倉美咲さんの母親の小倉とも子さんは「警察から連絡があり『今後もさまざまな方法を用いて鑑定を進めていきます』と言ってもらい『よろしくお願いします』と話をしました。美咲のものではないと信じて鑑定を待っています」と話しています。

      そのうえで「靴の鑑定も、まだ結果が出ていないということで、結果を待ちたいと思います」としています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220502/k10013609571000.html

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    2. 山梨 道志村 靴など発見の沢を中心に捜索も手がかり見つからず
      2022年5月3日 17時56分

      行方不明の女の子のものと特徴が一致する運動靴が見つかった山梨県道志村の山中で、警察は3日も捜索を行いましたが、新たな手がかりは見つかりませんでした。

      先月23日、山梨県道志村の山中で人の頭の骨の一部が見つかり、その後の捜索で、これまでに子ども用の運動靴1足と靴下1枚が見つかっています。

      運動靴と靴下は3年前、近くのキャンプ場で行方不明になった、当時小学1年生で千葉県成田市の小倉美咲さんが履いていたものと、特徴が一致しているということです。

      警察は3日も午前9時ごろから、運動靴などが見つかった、急な斜面にある水がかれた沢を中心に、およそ40人の態勢で捜索を行いましたが、新たな手がかりは見つからなかったということです。

      警察は骨や靴下などの鑑定を進めるとともに、4日も捜索を続けることにしています。

      不明女児の母親「無事に戻ってくることを信じています」

      山梨県道志村の山中で見つかった頭の骨の一部について、警察は、これまでの鑑定では個人を識別するDNA型が検出できなかったことを、2日、明らかにしました。

      近くのキャンプ場で行方不明になっている小倉美咲さんの母親の小倉とも子さんが、3日午後、捜索が行われている現場近くで取材に応じました。

      小倉さんは「今回、個人の特定ができなかったという連絡が警察から入り、完璧な結果は出ていませんが、率直な感想はほっとしたという思いでした。やはり私としては、美咲が無事に戻ってくると信じていますので、美咲のものではないという結果を祈りながら待ち続けたいと思います」と述べました。

      小倉さんは3日、警察の担当者と会って、母方に遺伝するDNA型から血縁関係を調べる別の鑑定に向けた協力を行ったほか、先月29日の捜索で見つかった左足側の運動靴と靴下を写真で確認したということです。

      小倉さんは見つかった靴下について「ピンク色のうさぎの柄の靴下でした。美咲は動物が好きだったので、動物柄の靴下がたくさん家にありましたが、全部持っていって照らし合わせたところ、美咲が持っていたものと同じ柄で、美咲のものだなと私の中では思いました」と話しました。

      そのうえで「それでも私としては無事に戻ってくることを諦めたわけではない。美咲が無事に戻ってくることを信じています」と現在の心境を語りました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220503/k10013610581000.html

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    3. この期に及んで、なぜにあんなにも彼女をさらし者にするようなことをし続けるのだろうか…

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    4. 「靴下、娘のものと思う」と母 帰ること信じると祈りも
      5/3(火) 18:02配信 共同通信

       山梨県道志村の山中で2019年に行方不明になった小倉美咲さん(9)の母とも子さん(39)=千葉県成田市=が3日、先月の捜索で発見された片方の靴下について「警察に写真を見せてもらった。色や柄から美咲のものだと思う」と話した。捜索現場近くで報道陣の取材に答えた。

       一方、最初に発見された人骨の一部からは個人を特定するDNA型が検出されなかったことに「率直な感想としては、ほっとしている。帰ってくることを信じる」と祈る表情を見せた。

       山梨県警は、今後母親との血縁情報が分かる「ミトコンドリアDNA型」を骨から検出できるかどうかの鑑定を行う予定。
      https://news.yahoo.co.jp/articles/3fa92c5ef5e71fc6e9f5a50b3270d644043f6099

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    5. 山梨 道志村 新たに人の骨のようなものや衣服見つかる
      2022年5月4日 18時38分

      行方不明の女の子のものと特徴が一致する運動靴などが見つかった山梨県道志村の山中の沢で警察が捜索を行ったところ、4日新たに人の骨のようなものや衣服が見つかったということです。警察は鑑定を進めることにしています。

      先月23日、山梨県道志村の山中で、人の頭の骨の一部が見つかり、その後の捜索でこれまでに子ども用の運動靴と靴下1枚が見つかっています。

      現場周辺でこれまでに見つかった運動靴と靴下は3年前、近くのキャンプ場で行方不明になった、当時、小学1年生で、千葉県成田市の小倉美咲さんが履いていたものと特徴が一致しています。

      警察が4日も午前9時ごろから、周辺で捜索を行った結果、新たに、▽人の骨のようなものと▽長袖の黒っぽいハイネックの服が見つかったということです。

      警察によりますと見つかった服はサイズなどははっきりしていませんが、小倉美咲さんが当時、着ていたものと色や形の特徴が似ているということです。

      警察は新たに見つかった骨のようなものや服についても鑑定などを進めることしています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220504/k10013611761000.html

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  37. 山梨 道志村で発見の肩甲骨 小倉美咲さんとDNAの型が一致 警察
    2022年5月14日 20時02分

    今月、山梨県道志村の山中で見つかった人の肩甲骨について、警察は鑑定を行った結果、3年前に近くのキャンプ場で行方不明になった当時小学1年生で、千葉県成田市の小倉美咲さんとDNAの型が一致したと発表しました。

    先月23日、山梨県道志村の山中で人の頭の骨の一部が見つかり、警察がその後、周辺を捜索したところ今月4日に肩甲骨が見つかっていました。

    警察によりますと、この肩甲骨についてDNA鑑定を行った結果、3年前の2019年に近くのキャンプ場で行方不明になった、当時小学1年生で千葉県成田市の小倉美咲さんとDNAの型が一致したということです。

    警察は司法解剖した医師の意見を踏まえ、美咲さんが死亡したものと判断されるとしています。

    また、これまでに周辺で見つかった運動靴と靴下からは個人を特定するものは検出されなかったということです。

    警察はこれまでに先月見つかった頭の骨についても鑑定を行い、美咲さんの母親と親族関係にある人物として矛盾はないと発表していました。

    周辺の山の斜面にある水がかれた沢ではこれまでの捜索で美咲さんが当時、身につけていたものと特徴が一致する運動靴や衣服も見つかっています。

    警察はこの沢沿いを中心に引き続き捜索を行うとともに、事件と事故の両面で詳しい状況を調べることにしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220514/k10013626831000.html

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  38. 山梨 道志村で発見の足と腕の骨 行方不明女児とDNA型一致 県警
    2022年5月25日 19時05分

    山梨県道志村の山中で、今月11日に新たに見つかった人の足と腕の骨について、警察は3年前に近くのキャンプ場で行方不明になった女の子とDNAの型が一致したと発表しました。

    今月4日に山梨県道志村の山中の沢で見つかった肩甲骨について、警察はDNA鑑定の結果、3年前に近くのキャンプ場で行方不明になった当時小学1年生で、千葉県成田市の小倉美咲さんと特定し、亡くなったと判断しました。

    同じ沢で今月11日に見つかった人のすねと腕の2つの骨についてもDNA鑑定を行ったところ、いずれも美咲さんとDNAの型が一致したということです。

    先月から今月にかけての捜索では骨のほか、運動靴や衣服などが見つかっていて、警察は25日も捜索を行いましたが、新たな手がかりは見つかりませんでした。

    警察は、26日以降も捜索を続けるとともに、事件と事故の両面で詳しい状況を調べています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220525/k10013643401000.html

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  39. 観光船沈没 国後島の2人の遺体 ロシアのDNA鑑定で不明者と一致
    2022年6月24日 12時21分

    北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故で、北方領土の国後島で見つかった2人の遺体について、ロシア当局がDNA鑑定を行った結果、行方不明になっている乗客・乗員のDNAの資料と一致したと、日本側に連絡があったことが分かりました。
    遺体が引き渡されたあと、日本側でも身元の特定が進められる見通しです。

    ことし4月、知床半島の沖合で観光船「KAZU 1」が沈没した事故では、14人が死亡し、いまも12人の行方が分かっていません。

    事故のあと、北方領土の国後島では男女2人の遺体が見つかり、ロシア当局がDNA鑑定を進めていましたが、行方不明になっている乗客・乗員のDNAの資料と一致したと、外交ルートで日本側に連絡があったことが関係者への取材で分かりました。

    一致したのは、甲板員の男性と北海道の女性のDNAの資料だったということです。

    今後、遺体の引き渡しの時期や方法について調整を進め、引き渡しが行われたあと、日本側でもDNA鑑定を行い、身元の特定が進められる見通しです。

    官房副長官「1日も早く引き渡し実現できるよう引き続き調整」

    木原官房副長官は、記者会見で「きのう夕刻にロシア側から外交ルートを通じて、日本側から提供した行方不明者のDNA情報がロシア側が発見したご遺体2体と一致したとの情報に接したが、正式な当局からの回答は書簡で行うという連絡があった」と述べました。

    そのうえで遺体の引き渡しの方法や時期について「現時点でロシア側と一致できているわけではないが 1日も早く遺体の引き渡しを実現できるよう、引き続き調整を進めていく」と述べました。

    また記者団から、ロシアの侵攻による日ロ関係の悪化が遺体の引き渡しなどに影響しているのではないかと指摘されたのに対し「人道的な課題について日ロの関係悪化が影響したとは承知していない」と述べました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220624/k10013686351000.html

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  40. 桐島聡容疑者本人と特定 書類送検へ 警視庁 DNA鑑定の結果
    2024年2月27日 7時41分

    1970年代に起きた連続企業爆破事件に関わったとして指名手配された「東アジア反日武装戦線」のメンバー、桐島聡容疑者(70)と名乗り、先月、入院先の神奈川県内の病院で死亡した人物について、警視庁が容疑者本人と特定したことが捜査関係者への取材でわかりました。警視庁は、27日にも容疑者死亡のまま書類送検する方針です。

    過激派の「東アジア反日武装戦線」が起こした連続企業爆破事件のうち、昭和50年4月に東京・銀座にあった「韓国産業経済研究所」のビルの爆破事件に関わったとして全国に指名手配されていた桐島聡容疑者を名乗る人物は、先月29日、入院していた神奈川県内の病院で死亡しました。

    この人物について、警視庁が今月2日に自宅を捜索したり親族とのDNA鑑定を進めたりした結果、容疑者本人と特定したことが捜査関係者への取材でわかりました。

    病院での捜査員の聞き取りに対し、指名手配された事件については関与を否定する一方、別の爆破事件への関わりをほのめかしていたということです。

    警視庁は27日にも容疑者死亡のまま連続企業爆破事件の5つの事件に関わった疑いで書類送検する方針です。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240227/k10014371761000.html

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  41. ほんとうに「DNA鑑定」で、個人を判別識別できるのかねえ…

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  42. 無罪確定でDNAデータ抹消命じた名古屋高裁判決 国側敗訴確定へ
    2024年9月13日 16時10分

    刑事裁判で無罪が確定した男性の指紋やDNA型などのデータを国に抹消するよう命じた名古屋高等裁判所の判決について原告側は13日上告しない方針を明らかにしました。
    警察庁も12日上告しない考えを明らかにしていて、データの抹消について国側の敗訴が確定する見通しです。

    2016年に暴行の罪に問われ、その後の刑事裁判で無罪が確定した、名古屋市の奥田恭正さん(68)は警察が捜査の過程で集めた指紋やDNA型などのデータについて国に抹消するよう求める訴えを起こしました。

    8月30日、2審の名古屋高等裁判所は「男性のデータが本人の意思に反して捜査機関に保管されていることは憲法に違反する」と指摘し、1審に続いて、データを抹消するよう国に命じました。

    この判決について、警察庁の露木康浩長官が12日、最高裁判所に上告しない考えを明らかにしたことを受け、奥田さんと弁護団が名古屋市内で会見し、原告側も上告しない方針を明らかにしました。

    これにより、データの抹消について国側の敗訴が確定する見通しです。

    会見で奥田さんは、「逮捕されたことなどについては警察に今でも謝罪してもらいたいが、今回の判決で事件前の自分に戻してもらいたいという思いはかないました」と話していました。

    原告弁護団長 “立法まで促した今回の判決は大きな前進”
    また、弁護団長の國田武二郎弁護士は、警察庁の露木長官が「ただちに立法措置が必要になるとは考えていない」と述べたことについて、「立法まで促した今回の判決は大きな前進であり、内部の規則だけで変わらず処理しようというのは納得できない。組織として検討すべきだ」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240913/k10014581161000.html

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  43. 医師に無罪判決 手術後の女性に準強制わいせつの罪 東京高裁
    2025年3月12日 17時29分

    手術が終わった後の女性患者にわいせつな行為をしたとして、医師が準強制わいせつの罪に問われた裁判で、東京高等裁判所は、「医師の行為によって女性の体にだ液が付いたとは認められない」として、無罪を言い渡しました。

    無罪を言い渡されたのは、東京・足立区の病院に非常勤で勤務していた医師の関根進さん(49)です。

    2016年、手術が終わったばかりの当時30代の女性患者にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの罪に問われ、一貫して無罪を主張しました。

    2審の東京高等裁判所は、「女性の体から医師のDNAが検出された検査結果などは証言と合う」として、1審の無罪を取り消し、懲役2年を言い渡しましたが、最高裁判所は、「DNAの検査結果が信頼できるか、明確ではない部分がある」として、高裁に審理のやり直しを命じていました。

    12日、東京高等裁判所の齊藤啓昭裁判長は判決で、「DNAの検査は、変動幅を含む可能性が否定できない。医師の行為によって女性の体に多量のだ液が付着したとは認められない」と指摘して、無罪を言い渡しました。

    関根進さん “裁判の結果は当然”
    関根進さんは都内で開かれた会見で「裁判の結果は当然であり、何の疑いもないと考えています。警察と検察は、片方の言い分を過剰に信じ、私の生活や仕事、そして家族を奪ったことに強い憤りを感じます。保釈後から現在まで医師として診療できているのは、病院のスタッフと、私を信じて治療や手術を受けている患者さんの存在があり、いまの平穏な日々が再び壊れることがないよう願っています」と話していました。

    東京高等検察庁のコメント
    東京高等検察庁の伊藤栄二次席検事は「判決内容を十分に精査し、適切に対処したい」とコメントしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250312/k10014747771000.html

    https://koibito2.blogspot.com/2025/01/2025-7.html?showComment=1741776403553#c8227155773908719844

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    1. 手術直後の女性の胸に医師のDNA型、東京高裁「唾液飛んだ可能性」…医師に再び無罪判決
      2025/03/12 20:25

       東京都足立区の病院で手術直後の女性患者にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた男性医師(49)の差し戻し控訴審判決で、東京高裁(斉藤啓昭裁判長)は12日、無罪とした1審・東京地裁判決を支持し、検察側の控訴を棄却した。

       被告の男性は2016年に乳房の腫瘍摘出手術をした後、女性の胸をなめたとして起訴された。公判では一貫して無罪を主張し、弁護側は、女性の被害証言は麻酔から覚めた患者が幻覚を見る「術後せん妄」の影響だと訴えた。

       高裁は、幻覚の可能性があるとして被害証言の信用性は高くないとした地裁判決を支持。女性の胸から検出された男性のDNA型については、手術前の打ち合わせ時などに唾液が飛んだ可能性が否定できないとし、犯人とするには合理的な疑いがあると結論付けた。

       判決後に記者会見した男性は「裁判の結果は当然であり、何の疑いもない」と話した。東京高検の伊藤栄二次席検事は「判決内容を十分に精査し、適切に対処したい」とコメントした。

       19年の1審判決は男性を無罪としたが、20年の差し戻し前の高裁判決は「被害証言は具体的で迫真性がある」などとして逆転有罪とした。これに対し、22年の最高裁判決が女性の胸から男性のDNA型が検出されたとする鑑定結果について審理を尽くすよう高裁に差し戻していた。
      https://www.yomiuri.co.jp/national/20250312-OYT1T50173/

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  44. 長野駅前殺傷事件 容疑者衣服の血痕 DNA型が被害者と矛盾せず
    2025年3月21日 20時16分

    ことし1月、長野駅前で男女3人が刃物で刺されて死傷した事件で、容疑者の自宅から血痕があるジャンパーが押収され、鑑定の結果、そのDNA型が被害者のものと矛盾しないことが捜査関係者への取材でわかりました。容疑者は黙秘を続けているということで、検察は21日から刑事責任能力を調べるための「鑑定留置」を始めました。

    ことし1月、長野駅前で男女3人が相次いで刃物で刺され、長野市の49歳の会社員が死亡し、男女2人が重軽傷を負った事件では、市内に住む無職、矢口雄資容疑者(46)が殺人と殺人未遂の疑いで逮捕されました。

    警察によりますと、容疑者の自宅からは事件の際に着ていたとみられるジャンバーやズボンなどが押収されたということで、このうちジャンパーには血痕があったため鑑定を進めた結果、被害者のものと矛盾しないDNA型が検出されたことが捜査関係者への取材で新たにわかりました。

    一方、凶器の刃物の特定には依然、至っていないということです。

    容疑者は事件について一貫して黙秘を続けているということで、検察は、刑事責任能力を調べるための「鑑定留置」を21日から始めました。

    「鑑定留置」の期間はことし7月11日までで、専門家による精神鑑定が行われ、検察は鑑定結果などを踏まえて、起訴するかどうかを判断するものとみられます。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250321/k10014756831000.html

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  45. DNAの型で個体識別は無理だろ。AGCTの羅列の意味は単にアミノ酸の構造を示すだけ。その先はいまだに藪の中だ。

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  46. 未実施のDNA鑑定 実施を装う 佐賀県警の科捜研職員 懲戒処分へ
    2025年9月8日 5時06分

    佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員が、未実施のDNA鑑定を実施したかのように装ってうその報告をするなど不適切な対応をしたとして、警察が近く、この職員を懲戒処分にする方針を固めたことが警察関係者への取材でわかりました。

    警察関係者によりますと、佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員は、去年までの数年間に担当したDNA鑑定で、未実施の鑑定を実施したかのように装ってうその報告をしたり、鑑定に必要な資料を紛失したにもかかわらず、報告を怠ったりするなど、不適切な対応をしたということです。

    DNA鑑定は事件や事故の現場で採取された血痕や髪の毛を分析して容疑者や被害者のDNAの型と一致するかどうかなどを調べるもので、不適切な対応があった鑑定のなかには事件の証拠として使われたものも含まれているということです。

    警察関係者によりますと、ほかの職員からの情報を元に行われた内部調査に対し、職員はこれらの行為を認めているということで、警察は近く、懲戒処分にする方針を固めたということです。

    DNA鑑定で不適切な対応をしたとして科学捜査研究所の職員が、懲戒処分を受けるのは異例です。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250908/k10014916091000.html

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    1. 佐賀県警の科捜研職員 未実施のDNA鑑定 実施を装う 懲戒免職
      2025年9月8日 19時10分

      佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員が、未実施のDNA鑑定を実施したかのように装ってうその報告をしていたなどとして警察は8日、この職員を証拠隠滅などの疑いで書類送検し、懲戒免職にしました。

      懲戒免職の処分を受けたのは、佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員です。

      警察によりますと、2017年6月から去年10月までのおよそ7年間にこの職員が担当したDNA鑑定について、
      ▽未実施の鑑定を実施したかのように装ってうその報告をしたほか
      ▽鑑定に必要な資料を紛失したにもかかわらず、別の資料を使って偽造した
      などとしてあわせて130件の不適切な対応が確認されたということです。

      この中には、殺人未遂事件や薬物事件、それにストーカー事件などの事件捜査の証拠として使われたものも含まれているということで、警察はこの職員をきょう付けで懲戒免職にしました。

      このうち、13件の不適切な対応については虚偽有印公文書作成や証拠隠滅などの疑いで書類送検しました。

      警察によりますと調べに対して「仕事ぶりをよく見せるためだった。仕事が遅いと思われたくなかった」などと容疑を認めているということです。

      佐賀県警察本部の井上利彦首席監察官はきょうの会見で「県民のみなさまに深くおわびします」と謝罪した上で、これまでの調査を踏まえ、裁判への影響はないという認識を示しました。

      専門家「組織全体で意識が低かったのではないか」
      刑事訴訟法が専門の九州大学大学院法学研究院の田淵浩二教授は「DNA鑑定は捜査において重要な証拠だと認められているからこそ、正確性が求められる」としたうえで、「7年という期間にわたって不適切な対応が続いていたというのは聞いたことがない。組織全体で鑑定の信頼性を高めないといけないという意識が低かったのではないか」と指摘し、組織を挙げて再発防止に取り組む必要性を強調しました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250908/k10014916091000.html

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    2. 佐賀県警のDNA鑑定で不正130件、「短期間で終わらせ評価上げる」と過去試料使う…科捜研職員を懲戒免職
      2025/09/08 23:00

       佐賀県警は8日、DNA型鑑定を実施していないのに、行ったかのように装うなどの不正を繰り返したとして、県警科学捜査研究所の40歳代の男性技術職員を虚偽有印公文書作成・同行使や証拠隠滅などの疑いで佐賀地検に書類送検した。不正は130件に上り、県警は同日、職員を懲戒免職処分にした。県警は、捜査や公判に「影響はなかった」と説明している。

      職員の懲戒免職処分について謝罪する佐賀県警の井上利彦首席監察官(8日午後、佐賀市で)=田中大稀撮影

       発表によると、職員は2012年4月に採用され、24年10月までに632件のDNA型鑑定を実施。17年6月以降の7年超の間に行った130件で、実際には実施していない鑑定を過去の試料を使って鑑定したかのように装うなどの不正を繰り返した。うち16件は殺人未遂や不同意わいせつなどの事件の証拠として検察庁に送られた。

      【一覧】不正なDNA型鑑定130件の類型

       16件の証拠について、県警の井上利彦首席監察官は「裁判所に依頼して関係書類を確認し、検察庁にも影響がなかったことを確認した」と説明。佐賀地検は「処分の決定や公判で使用された事例はなく、いずれも影響はなかった」としている。

       24年10月16日に上司が決裁中に、鑑定の開始日が異なることに気づいて調査を開始。職員は偽装などを認め、「上司に短期間で鑑定を終わらせたと思われれば自分の評価を上げられる」「上司の決裁を得やすくするため」などと理由を説明しているという。

       県警は、実際には鑑定を行っていないにもかかわらず、過去の試料を使って実施したように装った9件と、体液などが付着したガーゼなどの試料を紛失し、鑑定の依頼元に新品を返すなどした4件について、特に悪質と判断し、書類送検した。県警は「個人の特定につながる」として職員の名前や役職を明らかにしていない。また、「組織として検討した結果」として記者会見の形式はとらず、撮影は冒頭のみで記者を集めて説明する形にとどめた。

       県警は8日、監督責任を問い、いずれも上司の技術職員2人を本部長注意、1人を所属長注意とした。
      https://www.yomiuri.co.jp/national/20250908-OYT1T50200/

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  47. そもそも「DNA鑑定」って、信頼できる信憑性のある検査技法なのか?

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  48. 佐賀県警の”DNA鑑定不正” 「ほかの科捜研でも」専門家が指摘 警察庁の通達『なるべく』が示す甘さ 「上司のチェックで防げるレベルの話ではない」
    9/13(土) 14:01配信 RKB毎日放送

    前代未聞の事件が、
    あろうことか警察の、捜査の根幹に関わる部門で起きた。

    佐賀県警・科学捜査研究所の男性職員が、DNA型鑑定で不正を行っていたのだ。

    【画像で見る】佐賀県警の”DNA鑑定不正” 「ほかの科捜研でも」専門家が指摘

    実際には行っていない鑑定をねつ造したり、数値を改ざんしたりした
    ”鑑定不正”は、分かっているだけで130件にのぼる。

    DNA型鑑定は、事件や事故で被害者や容疑者を特定するために行われる捜査手法だ。

    捜査においては逮捕・起訴の判断、裁判においては有罪・無罪の判断に影響する、
    極めて重要な証拠になりうる。

    佐賀県警の信頼は地に落ちたも同然だが、刑事訴訟法の専門家は「佐賀県警だけの問題ではない」と指摘する。なぜか。

    ■届いた1枚のFAX

    9月8日午前11時。
    報道機関各社に佐賀県警から「職員に対する懲戒処分の実施について」と書かれた、いわゆる”記者レク”の案内文が届いた。

    文末には「動画、写真ともに撮影不可とします」の文字。

    「記者レク」とはペン取材のみが許された会見だ。
    「会見」とは違ってカメラ取材ができない。

    案内文には「DNA型鑑定作業において不適切な鑑定を行ったもの」との記載があった。

    「不適切なDNA型鑑定」が行われていたとすれば深刻な問題で、
    カメラを入れた「会見」をすべきではないか。

    佐賀県警の記者クラブでは、集まった記者と佐賀県警の広報官との間で押し問答になった。

    記者
    「国家権力として捜査する警察で、不適切な事案が起きているのに、
     撮影ありの公開の場を設けないのは県民に対し不誠実なのではないか?」
    佐賀県警・広報官
    「今回の事案に関しては警察組織として記者レクでの発表が相応と判断した」
    記者
    「県民への謝罪の気持ちはないのか?そういう対応であれば
     報道としてもレクをボイコットすることも考えるが?」
    佐賀県警・広報官
    「再度、検討して回答する」

    結局、佐賀県警は冒頭の概要読み上げ部分のみカメラ取材を認め、
    その後の質疑応答についてはカメラマンを退出させた。

    佐賀県警 井上利彦 首席監察官
    「佐賀県警の科学捜査研究所に所属する40代の男性技術職員を
     虚偽有印公文書作成同行使、虚偽無印公文書作成同行使、
     証拠隠滅の疑いで佐賀地方検察庁に書類送致しました。
     また本日8日付けで懲戒免職の処分としました。
     このような事案を発生させたことに対しまして
     県民の皆様に深くお詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした」

    佐賀県警によると、
    40代の男性職員は2012年、佐賀県警の科捜研に技術職として採用された。
    DNA型鑑定ができる資格をとり2015年からDNA型鑑定を行っているが、
    2017年6月から去年10月までのおよそ7年4か月、男性職員が1人で担当した632件の鑑定で、130件の不正が行われていた。
    https://news.yahoo.co.jp/articles/34e437644f935f5383fda4e2d4c5724f75254989

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    1. ■鑑定結果のねつ造や数値の改ざん・・・不正130件の内容

      佐賀県警が発表した不正130件の内訳は以下のとおり。
      (文中の「試料」とは、血液や髪の毛、唾液体液など)

      (1) DNA型鑑定結果をねつ造 9件
        本来の事件の試料(サンプル)でDNA型鑑定を実施せず、
        過去の別の事件などの試料を使用するなどして、
        鑑定を実施したかのように装った
      (2) 残った試料のすり替え 4件
        DNA型鑑定後は、
        鑑定を依頼した警察署などに、残った試料を返還しなければならない。
        男性職員は、試料がしみ込んだガーゼなどを廃棄・紛失したことから、
        別の新品のガーゼなどとすり替えて返還した
      (3) 日時を改ざん 62件
        DNA型鑑定の作業経過を記載するワークシートについて、日時を改ざんした
      (4) 計測結果の数値を改ざん 7件
        DNA濃度の計測結果について、実際とは異なる数値を記入
      (5) 分析結果の波形を改ざん 37件
        DNA型検査の分析結果について、試料反応の波形を別の結果を流用して改ざん
      (6) そのほか 11件
        ・試料の残りを依頼元へ返還しなかった
        ・鑑定結果が出たのに再度不必要な鑑定を行い試料を使った、など

      130件の不正のうち16件は、殺人未遂や不同意等性交・薬物などの事件で容疑者を検察庁に送致する際、証拠として提出されている。

      佐賀県警は、(1)と(2)のあわせて13件について男性職員を、虚偽有印公文書作成同行使、虚偽無印公文書作成同行使、証拠隠滅の疑いで書類送検した。

      ■なぜ不正を?「自分の仕事ぶりをよく見せるため」

      不正が発覚したのは去年10月。
      上司が決裁した際に鑑定開始日が違うことに気づいた。

      佐賀県警が男性職員が担当した鑑定をさかのぼって調査し、ねつ造や改ざんなどが明らかになった。

      男性職員はなぜ不正を行ったのか。

      取り調べに対し不正を認め、次のように話しているという。

      男性職員(県警の取り調べに対し)
      「鑑定をせず鑑定をしたように見せかけ書類を作成して決裁にあげれば
       早く取り扱いが終わると考えた」
      「短期間で鑑定を終わらせたと思われれば自分の仕事ぶりをよく見せることができ
       自分の評価を上げることができるし、
       『鑑定が遅い』などと指摘されることもなくなると考えた」
      「失敗や悪い成果が発覚し、上司から指摘されるのを避けるため」
      「数値改ざんで上司の決裁を得やすくするため」
      「鑑定後、残余試料を紛失したため、新品のガーゼ片などを残余試料とした」
      「周囲に多大な迷惑をかけて申し訳ない」
      https://news.yahoo.co.jp/articles/34e437644f935f5383fda4e2d4c5724f75254989?page=2

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    2. ■再鑑定で異なる結果 捜査への影響

      佐賀県警が、男性職員が担当した632件のうち試料が保存されていた124件について再鑑定を行ったところ、
      8件について、男性職員が鑑定した結果と異なっていたことが分かった。

      しかし佐賀県警は「影響はない」と言い切り、再発防止策として、今後上司によるチェック体制を強化するなどと述べた。

      佐賀県警
      「鑑定以外の捜査で裏付けがなされ、被疑者が検挙され事件が解決している。
       当時の時点で正しい鑑定結果が分かっていても、
       事件関係者の個人の特定には至らなかったと判断した。
       全体的に不適切な行為はあるが、
       鑑定結果自体に影響しない範囲で行われた行為であり、
       事件捜査への影響も認められなかったため
       公判への影響も認められなかったと判断した」

      また検察庁も佐賀県警の調査内容を確認した上で、
      「事件の容疑者の起訴や裁判への影響はなかった」とした。

      ■「影響がないことはありえない」弁護士会が声明

      DNA型鑑定とは事件や事故の被害者や容疑者を特定するために、
      現場や遺体、証拠品などに付着している体液などを検査する捜査手法。

      130件の不正について「影響はなかった」とする佐賀県警の調査結果に対し、
      佐賀県弁護士会は9日、「信用に値しない」とした上で、第三者による調査を求める声明を発表した。

      佐賀県弁護士会の声明より
      「科学鑑定に対する信頼を根底から揺るがすものであって、
       前代未聞かつ極めて重大な不祥事。弁護士会として最大限の非難を行う。
       報道によれば、
       佐賀県警はいずれも捜査への影響はないとの見方を示したとある。
       しかしながら、再鑑定の実施にあたり、鑑定試料が残存していたのか、
       鑑定試料が残存していたとして保存状況は適切だったのか等、
       再鑑定が適切に行われたかどうかの情報は明らかにされていない。
       また、
       上司の決裁を得やすくするために実際とは違う数値を添付していたのであれば、
       鑑定結果に影響が及んでいないとは考えがたい。
       数値を改ざんしながら結果に影響がないということはありえない。
       もとより、被疑者の特定や犯人との同一性等を捜査する必要があったからこそ
       DNA鑑定が実施されたはずであって、
       当該職員が『上司に自分の仕事ぶりをよく見せるため」
       「失敗や悪い結果が発覚し、上司から指摘されるのを避けるため」
       などと説明していることに照らせば、
       捜査機関に都合のよいように改ざんがなされた可能性が高く、
       そうであれば、改ざんされた鑑定結果をもとに、
       虚偽自白やえん罪を生じさせていなかったという確証も得られないはずである」

      弁護士会は佐賀県警に対し、証拠として検察庁に提出されていた16件について詳細を明らかにし、捜査・公判に影響を与えなかったと判断した理由の詳細を公表するよう求めている。
      https://news.yahoo.co.jp/articles/34e437644f935f5383fda4e2d4c5724f75254989?page=3

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    3. ■「佐賀県警だけの問題と思えない」専門家が警鐘

      佐賀県警だけの問題ではない、と警鐘を鳴らすのは、九州大学の田淵浩二教授だ。

      今回の不正について「犯罪行為」だと指摘した上で、チェック体制を厳しくすればいいという問題ではない、と話す。

      九州大学 法学部(刑事訴訟法) 田淵浩二 教授
      「DNA鑑定は技術者が独立してやっていて
       チームで仕事をしているわけではないので、上司はチェックしきれない。
       ではどうすればいいかというと、
       技術者が不正をしたら誤判やえん罪の原因になる、
       最悪の結果になるという意識を高めないといけない。
       そしてその場合、後々検証ができるように、
       記録や鑑定試料を”できる限り残す”ということが大事なんです」

      そこで、田淵教授が注目するのは、警察庁が全国の都道府県警察に出した通達
      「DNA型鑑定の運用に関する指針について(通達)」。

      鑑定及び鑑定後の留意事項として、
      「鑑定はなるべく資料の一部をもって行い」と書かれている。

      九州大学 法学部(刑事訴訟法) 田淵浩二 教授
      「試料の保存について、警察庁が通達を出していますが、意識が低いんです。
       後々に検証するために、
       『なるべく』保存しないといけない、となっているんです。
       なるべく保存しないといけない、と。
       だから、後でチェックされるのが嫌だから、
       もう使い切ってもいいですよってことを、暗に匂わしているわけです。
       『なるべく』なんですね。
       『原則として保存しないといけない』という言い方もしていないんです。
       なるべく、なんです。
       つまり保存して初めて保管でしょ。
       適切な保管とかそういう問題になるわけです。
       上司がその場でチェックすれば問題ない、問題はなくせる、
       というレベルの話じゃないと私は思っています。
       今回は、7年4か月放置されてきたわけでしょ。
       これはっきり言って、佐賀県警だけの問題と思えないですよ。
       他の科捜研でも同じようなこと起こってるかもしれないわけですよ。
       だからこそ、
       きちんと問題にならないように保存することをもっと意識しないといけない。
       警察が対応すべきはまずそこだと思います」
      https://news.yahoo.co.jp/articles/34e437644f935f5383fda4e2d4c5724f75254989?page=4

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    4. ■「不適切な対応」という言葉の軽さ

      DNA鑑定をねつ造し数値や日付けを改ざんするという、捜査機関による前代未聞の不祥事。

      佐賀県警は会見で、この重大な不正について、「不適切な対応」という言葉を使い続けた。
      不正ではなく、「不適切な対応」と言い続ける姿勢にこそ、佐賀県警という組織が抱える問題の根深さを感じた。

      男性職員を匿名で発表し、
      7年以上にわたり不正を看過した上司に対しては「本部長・所属長注意」で済ませた。

      質疑応答のカメラ取材も不許可とした。

      その姿は過ちを認め、改善していこうとする組織には到底見えなかった。

      年々増加傾向にあるというDNA型鑑定の件数。

      「科学的な証明」は捜査の重要な切り札ともいえるが、えん罪や誤判の温床になる可能性を秘めていることに1人の市民として恐怖を感じた。

      RKB毎日放送 記者 金子壮太
      https://news.yahoo.co.jp/articles/34e437644f935f5383fda4e2d4c5724f75254989?page=5

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  49. そもそもの間違いの元は、「できないこと」を「できること」としてしまっている「DNA鑑定のウソ」が堂々とまかり通ってしまっていることではないのかな。

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    1. 通常の警察組織とはまた別の、いわば「DNA鑑定ギルド」みたいなものが広域に巣食っている状態にあるのではないのか。

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    2. これは、平成令和版「古畑(血液)鑑定」のようなものだろ。
      https://www.google.com/search?q=%E5%8F%A4%E7%95%91+%E8%A1%80%E6%B6%B2+%E9%91%91%E5%AE%9A

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    3. 最初から、当該職員は、できないものはできない、わからないものはわからない、結果は不明である、といったようなことを正直に表明すれば何も問題にならず、不祥事にも発展しなかったはずなのだが…

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