2021年1月30日

「ゲノム医療」と「再生医療」@厚生労働省

そして「難病」… 医科様な、あまりにも医科様な…

ゲノム医療実現推進本部 |厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kousei.html?tid=298855

ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース |厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kousei.html?tid=311652

「ゲノム医療」実現へ本腰 厚労省などが検討会議立ち上げへ
2015/11/17 18:44 FNNニュース
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00308716.html

「ゲノム医療」の実現に向け、政府が本腰を入れる。
「ゲノム医療」とは、遺伝子情報などをもとに、効率的な病気の治療や、予防に役立てるもので、医療費の削減などが見込まれていて、政府は、積極的に推進したい考え。
また、医師を介さず、遺伝子の検査を行い、ダイエットや生活習慣の改善に役立てるビジネスも普及している。
しかし、「究極の個人情報」と呼ばれる遺伝子情報をどのように保護するのか、また、遺伝子情報によって、就職や保険の加入などに差別がないようにするなど、厚生労働省などが、実用化に向けた検討会議を立ち上げ、法整備も検討するとしている。

「ゲノム医療 厚労省」(ぐぐるニュース)
「ゲノム 医療」(2NN)

厚労省HP閲覧できず サイバー攻撃
2015年11月21日 2時25分 NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151121/k10010314681000.html


厚生労働省のホームページが20日夜から閲覧できない状態になり、国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が、ツイッターで、大量のデータを送りつけるサイバー攻撃を行ったことを示唆する投稿をしていることが分かりました。厚生労働省は関連を調べるとともに、復旧作業を進めています。

厚生労働省によりますと、20日午後10時30分ごろからホームページが閲覧できない状態になったということです。
インターネットのツイッターには、国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が、大量のデータを送りつけて通信量をあふれさせる「DDoS」と呼ばれるサイバー攻撃を行ったことを示唆する投稿をしていることが分かりました。
厚生労働省は関連を調べるとともに、ホームページの復旧作業を進めています。
国内ではことし9月以降、「アノニマス」によるとみられるサイバー攻撃が相次ぎ、空港や鉄道会社、それに新聞社などさまざまな企業や団体で、ホームページが閲覧できなくなるなどの被害が出ていて、警視庁などが情報収集を進めるとともに警戒を強めています。


平成27年11月23日
厚生労働省ホームページの復旧について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000104929.html


「ゲノム 医療」に関するツイート




先端医療研究センター | 東京大学医科学研究所
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/advancedclinicalresearch/

>基幹部門、ヒトゲノム解析センター、ヒト疾患モデル研究センターと協力し 基礎と臨床(附属病院)の橋渡しとなる目的志向型の研究を遂行するセンター である。分子療法、細胞療法、臓器細胞工学、感染症、免疫病態、ゲノム医療情報ネットワークの6つの研究分野 、および、細胞プロセッシング(CERES)、探索医療ヒューマンネットワークシステム(アインファーマシーズ)、幹細胞組織医工学(日立プラントテクノロジー・デニックス・アルブラスト)の3つの寄付支援研究部門で 構成される。

>主な研究内容はゲノム医科学と再生医学をはじめとする基礎研究の新知見を医療へと還元させるための探索的臨床研究(トランスレーショナルリサーチ)であり、同時に、附属病院における臨床業務から得られた臨床的問題点を解決するための研究も展開する。推進すべき診療技術や対象疾患は時代とともに変遷 しているが、現時点では主に免疫造血疾患、感染症、固形癌を対象とする 新しい細胞・遺伝子治療とゲノム医療の開発研究を遂行している。


ゲノム医学の新しい展開―難病・がん・生活習慣病への挑戦 
(加藤記念バイオサイエンス研究振興財団シンポジウムシリーズ (14))
榊 佳之 (編集), 中村 祐輔 (編集)
http://www.amazon.co.jp/dp/4061536575

出版社/著者からの内容紹介
21世紀の医療の方向性を明示する画期的書
ゲノム研究を通してさまざまな病気の解明が進み、新しい治療法や治療薬の開発が行われている。本書はその現状を紹介し、21世紀の医療が進む方向性を明示する。

●ヒトゲノム解析によって21世紀の医療はどう開かれていくのか。
・福山型先天性筋ジストロフィーの原因遺伝子を同定。この遺伝子がコードする遺伝子産物は「フクチン」と命名された.
・ハンチントン病に代表されるトリプレットリピート病。その原因遺伝子を同定するための方法論的アプローチと、神経細胞変性の分子機構について最新のデータを紹介。
・FISH法によるがんの診断例を紹介。また、CGH法、SKY法、M-FISH法など、FISH法を基盤としたゲノム異常の解析技術例を示す。
・ノックアウトマウスを強力な武器として、コンディショナル・ジーン・ターゲッティング法により、ヒトがんの発生機構を解明する。
・多因子病としての高血圧や晩期発症型孤発性アルツハイマー病を取り上げ、原因遺伝子を解析する。
・糖尿病や心臓血管系疾患などの、ありふれた疾患でも、ゲノム解析は臨床的に有効である。統計的手法を駆使した疫学的なアプローチを紹介する。

内容(「BOOK」データベースより)
本書はゲノムを柱とした医学研究の最先端を紹介したものである。

内容(「MARC」データベースより)
ヒトゲノム解析によって21世紀の医療はどう開かれていくのか。病気の発症に多かれ少なかれ関わっている遺伝子について研究するヒトゲノム解析計画を柱とした医学研究の最先端を紹介するシンポジウムの報告。

著者について
【榊佳之】
東京大学医科学研究所教授、理学博士。主な著書に『人間の遺伝子』(岩波書店)、『ヒト』(共編著、共立出版)、『ゲノムのマッピングとシークエンス解析法』(編著、羊土社)などがある。
【中村祐輔】
東京大学医科学研究所教授、医学博士。主な著書に『遺伝子で診断する』(PHP研究所)、『遺伝子病』(編著、羊土社)、『疾患遺伝子解明の最前線』(共編著、羊土社)などがある。

講談社 (1998/10)



【調査】1位はやっぱり…税金ムダ遣い1568億円「悪質省庁」ランキング
http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1447167752/


「厚生労働省」(2NN)
「厚労省」(2NN)




(おまけ)
白血病遺伝子「Evi1(ぐぐる先生)
アディポネクチン受容体「AdipoR(ぐぐる先生)

そして…(笑)

@AdipoR_Evi1

どこぞの大病院における白血病に仕立てられる患者たち」


果てしない「受容体」と「遺伝子」の医科様フロンティア…



(付録)
ニーチェ 『人間的な、あまりにも人間的な』


(関連記事)

【偉人伝(笑)】森鴎外、野口英世、ジェンナー・・・



(おまけ その2)
地方発 関西発 連載 iPSの10年
(読売プレミアム)


( 「ゲノム医療」と「中核病院」「拠点病院」@厚生労働省 へ続く)

(2015年11月22日)(追記11/23、2016/1/28)

206 件のコメント:

  1. 「ゲノム 医療」の検索結果
    http://www.2nn.jp/search/?q=%E3%82%B2%E3%83%8E%E3%83%A0+%E5%8C%BB%E7%99%82&e=

    ★ニュース速報+ 15/09/09 14:41 19res 0.3res/h □
    【医療】がん患者1000人のゲノム解析 静岡がんセンター
    日本経済新聞 Posted by 孤高の旅人 ★ 2NNのURL Twitter

    ★科学ニュース+ 14/12/17 23:38 13res 0.0res/h □
    【医療】国立がん研、軟骨肉腫の全ゲノムを解読し新たなゲノム異常を同定 画像あり
    マイナビニュース Posted by Mogtan ★ 2NNのURL Twitter

    ★ニュース速報+ 14/07/23 17:01 111res 0.9res/h □
    【医療】米大学研究者がヒト細胞からHIVウイルスの根絶に成功、エイズ完治に道。ゲノム編集技術を活用 画像あり
    Engadget Japanese Posted by 金魚すくい ★ 2NNのURL Twitter

    ★科学ニュース+ 14/07/09 16:19 11res 0.0res/h □
    【医療】加齢はゲノムの変化を促進し個別化医療を困難にする
    nutritio.net Posted by ( ´`ω´) ★@転載は禁止 2NNのURL Twitter

    ★ビジネスニュース+ 13/09/02 23:14 11res 0.0res/h □
    【科学】ヒトゲノム解析に参入へ=医療強化の一環、米社と合弁-ソニー
    時事通信 Posted by のーみそとろとろφ ★ 2NNのURL Twitter

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  2. 政府、ゲノム医療の実用化推進―タスクフォースが初会合
    QLifePro医療ニュース-2015/11/19

    政府は17日、「ゲノム情報を用いた医療の実用化を推進するためのタスクフォース」の初会合を開いた。個人の遺伝子情報などをベースに、疾患の診断や治療、予防に役立てるゲノム医療の実用化を進める上で必要となる法制度や環境整備を検討し、来年夏をメドに報告書をまとめる。会議であいさつした塩崎恭久厚生労働相は、「ゲノム医療は、わが国の医療のあり方を根本的に変える可能性が十分あり、期待は急速に高まっている」とし、「米国などと比較して若干後れを取っているかもしれないが、ここで一気に追いつくことをお願いしたい」と述べた。

    タスクフォースは、政府の「健康・医療戦略推進会議」の「ゲノム医療実現推進協議会」のもとに設置。厚労省や内閣官房「健康・医療戦略室」、文部科学省、経済産業省が参画し、事務局は厚労省が担当する。
    http://www.qlifepro.com/news/20151120/promoting-the-practical-use-of-genomic-medicine-the-task-forces-first-meeting.html

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    1. >厚労省や内閣官房「健康・医療戦略室」、文部科学省、経済産業省が参画し、事務局は厚労省が担当

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    2. ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース
      http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kousei.html?tid=311652

      現在、当該サイトは、閲覧できません。
      ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんが、しばらくお待ちください。

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  3. 厚労省、ゲノム医療の実用化推進タスクフォース
    ゲノム情報の取り扱いなど議論、第1回会合開催
    2015/11/17 22:38
    大下 淳一=日経デジタルヘルス

     「ゲノム医療は、我が国の医療のあり方を根本的に変える可能性がある。米国や英国などに比べて、これまでは若干後れてきたかもしれないが、ここで一気に追いつくことをお願いしたい」(厚生労働大臣の塩崎恭久氏)――。

     厚生労働省は2015年11月17日、ゲノム(遺伝子)情報の早期の臨床応用を目指して発足した「ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース」の第1回会合を同省で開催した。挨拶に立った塩崎氏はタスクフォースメンバーを前に、ゲノム医療の早期実用化への期待を口にした。

     同タスクフォースでは、ゲノム医療が従来の研究段階から「実装の時代に入ってきた」(厚生労働省 医政局長の神田裕二氏)ことを受け、ゲノム医療の臨床応用に必要な法制度や社会環境の整備に関する提言をとりまとめる。政府の「健康・医療戦略推進会議」における「ゲノム医療実現推進協議会」の下に設置。事務局は、厚生労働省が内閣官房「健康・医療戦略室」や文部科学省、経済産業省の協力のもとで担当する。
    http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/111701210/

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    1. 出遅れを取り戻せるか

       欧米では、疾患の診断や治療、予防にゲノム情報を活用する取り組みが進んでいるのに対し、日本は「出遅れており、実用化を加速させる必要がある」(タスクフォース事務局を担当する厚生労働省 厚生科学課長の椎葉茂樹氏)。そこで今回のタスクフォースでは、ゲノム情報の臨床応用への課題となる法制度や社会環境の整備に向けた課題を洗い出し、議論する。検討の対象は、ゲノム情報を用いた医療およびビジネスとする。これを通じて「医療・健康・研究開発のすべてのゲノム分野で世界をリードする」(同氏)体制作りを目指す。

       タスクフォースメンバーには、ゲノム医療や医療情報、生物科学分野の専門家など18人を選出。メンバーの1人で座長を務める聖路加国際病院 院長の福井次矢氏は「社会に大きなインパクトをもたらす結論を出すタスクフォースになる」と意気込みを語った。
      http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/111701210/?ST=ndh&P=2

      改正個人情報保護法との関係などを議論

       タスクフォースで議論する当面のテーマは大きく3つ。(1)2015年9月に成立した「改正個人情報保護法」におけるゲノム情報の取り扱い、(2)「ゲノム医療」等の質の確保、(3)「ゲノム医療」等の実現・発展のための社会環境整備、である。2015年11~12月にテーマ(1)を、2016年1~3月にテーマ(2)を、2016年4~6月にテーマ(3)を中心に議論し、2016年夏に全体の報告書を取りまとめる。

       テーマ(1)では、改正個人情報保護法における「個人識別符号」や「要配慮個人情報」と、ゲノム情報の関係などを議論する。個人識別符号とは、顔の画像や指紋認識データなど、特定個人を識別できる情報のこと。要配慮個人情報は、人種や社会的身分、病歴など、差別や偏見につながりかねないことから扱いに特に配慮を要する個人情報を指す。これらの情報とゲノム情報の関係をどう捉えるかがテーマだ。

       テーマ(2)では、遺伝子関連検査の品質・精度の確保や、検査結果の伝え方などを議論する。テーマ(3)では、雇用や民間医療保険加入におけるゲノム情報に基づく差別の防止や、ゲノム情報の管理と二次利用などを議題とする。
      http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/111701210/?ST=ndh&P=3

      メンバーからは厳しい意見も

       11月17日に開催された第1回会合では、タスクフォースで議論すべきと考える事柄などについて、各メンバーが意見を表明。例えば、東京大学大学院 医学系研究科 医療経営政策学講座 特任准教授の山本隆一氏は「遺伝情報はいくら厳格に管理してもセキュリティーを保つことは困難。改正個人情報保護法が対象とする(一般的な個人)情報とは性質が異なることを念頭に、同法以外の法制度も視野に入れなければ、具体的な議論は進まない」との意見を述べた。

       ゲノム医療を日常診療に導入するための臨床研究を2016年1月に始める国立がん研究センターから参画する藤原康弘氏(企画戦略局長、同センター 中央病院 研究担当副院長)は「国民皆保険制度の(枠組みの)中でゲノム医療をどのように推進していくかが見えない状況では困る」と話し、保険制度を踏まえた議論の必要性を訴えた(関連記事)。

       東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 教授の高木利久氏はバイオインフォマティクスの研究者の立場から、個人識別符号の3要件(一意性、可変性、本人到達性)をゲノム情報に当てはめることの難しさを指摘。「ゲノム情報は多様で一意には決まりにくく、変異が入るため(可変性の点でも)変化が大きい。ゲノム情報のデータベースが整備されているわけではないので、本人到達性があるとも言いがたい」とした。

       東京大学 ゲノム医科学研究機構 機構長の辻省次氏は「ゲノム研究の最も役に立つ側面は、疾患の原因究明や新しい治療法につながること。その点では、世界中の研究者がデータを共有してn(サンプル数)を大きくすることが重要だ。(タスクフォースの議題に挙がっている3つのテーマでは)ほとんどこうした配慮がなされておらず、これでゲノム分野で世界をリードできるとは思えない」と手厳しかった。
      http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/111701210/?ST=ndh&P=4

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  4. 塩崎厚労相、医療でのICT活用促進へ「懇談会設置」
    2015/11/18 14:16
    大下 淳一=日経デジタルヘルス

     厚生労働大臣の塩崎恭久氏は、厚生労働省が2015年11月17日に開催した「ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース」の第1回会合に出席(関連記事)。挨拶の中で、医療におけるICTの活用促進に向けて、医療のための「ICT基盤の整理に関する懇談会を、大臣のもとに近々設けようと考えている」と話した。

     塩崎氏は、タスクフォースを立ち上げたゲノム医療には「コンピューター(科学)の塊という側面がある」とし、医療におけるICT活用の重要性を指摘。

     医療において、ICTはこれまで「事務的なところでは活用されてきたが、患者のニーズにあった医療の実現に向けて、医療の『中身』にICTがどう貢献できるかが大切。(ICTを)標準化し誰もが使えるようにするために、インフラを整備していくことが重要だ」と述べた。
    http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/111801221/?ST=ndh

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  5. ゲノム医療を日常診療へ、国がんが臨床研究
    ターゲットは2018年の診療報酬改定
    2015年11月17日 日経デジタルヘルス

     これまでは研究や医薬品の開発に限って使われきた、次世代シーケンサーによる網羅的遺伝子(ゲノム)解析。これをがんの日常診療に導入し、個別化医療を実践する「クリニカルシーケンス」の実現に向けて、国立がん研究センターが本格的に動き出す。臨床検査の国際基準に準拠した品質管理に対応できる遺伝子検査室を同センター 中央病院に新設。次世代シーケンサーと日本人向けの独自のがん検査キットを使った臨床研究を、2016年1月に始める。同センターは2015年11月13日、東京都内で報道機関向け説明会を開催した。

     「当初は限られた人だけが利用していた飛行機が、1940年代になって一般人が利用する旅客機になった。このイメージと重ねてもらうと分かりやすい」――。説明会に登壇した国立がん研究センター 中央病院 院長の荒井保明氏は、ゲノム解析に基づく個別化医療の現状を旅客機の歴史になぞらえてこう説明した。これまでは主に研究用途に利用されてきたゲノム解析を、日常診療へ。日本におけるその「記念すべき第1歩を我々が歩み出す」(同氏)とした。

     現在、日本の日常診療に使われている遺伝子検査は、特定の薬剤の効果や副作用に関連する特定遺伝子を調べる「コンパニオン診断」と呼ばれるもの。遺伝子を網羅的に調べるクリニカルシーケンスは米国などで一部始まっているが、日本では導入が進んでいない。今回の臨床研究では「平成30年(2018年)の診療報酬改定において、必要なデータをそろえて厚生労働省に提示することを目指す」(国立がん研究センター 企画戦略局長、同センター 中央病院 研究担当副院長の藤原康弘氏)。
    http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/news/1511/111701096/

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    1. 国際基準の品質管理の下で臨床検査

       国立がん研究センターは2013年7月、網羅的遺伝子解析の日常診療への導入を目指した研究プロジェクト「TOP-GEAR(Trial of Onco-Panel for Gene-profiling to Estimate both Adverse events and Response by cancer treatment)」を同センター 中央病院で始めた。第1弾の臨床研究「TOPICS-1試験」では、乳がんや胃がん、卵巣がんなど計131人の患者に対し、網羅的遺伝子検査を実施。同検査を実臨床に利用することの有用性を確認したという。

       ただし、日常診療に導入する上では、検査の「品質保証が極めて重要なポイントになる」(国立がん研究センター 中央病院・東病院 統括病理・臨床検査科 科長の落合淳志氏)。そこで今回、臨床検査機器大手のシスメックスと共同で、臨床検査の国際基準に準拠した品質管理に対応できる遺伝子検査室「SCI-Lab(Sysmex Cancer Innovation Laboratory)」を中央病院の病理・臨床検査科に設置(関連プレスリリース2)。シスメックスの関連会社で、遺伝子解析に関する世界標準品質を保証する「CLIA(Clinical Laboratory Improvement Amendment:米国臨床検査室改善法)」認証を日本で初めて取得した実績を持つ理研ジェネシスが運営を支援する。
      http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/327442/111500024/?ST=ndh&P=2

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    2. 次世代シーケンサーと独自パネルで解析

       国立がん研究センターは新設したSCI-Labを使い、2016年1月にTOP-GEARプロジェクトの第2弾となる臨床研究「TOPICS-2試験」を始める。対象は、同センター 中央病院または東病院で治療中で、網羅的遺伝子検査が治療選択に有用と判断された患者。標準的な抗がん剤治療が終了した患者や希少がん患者、AYA世代(15~39歳)の患者なども対象になる。年間で約200例を解析する予定だ。

       TOPICS-2試験では、TOPICS-1試験にも使った検査キット「NCC オンコパネル」と、SCI-Labに新規導入した米Illumina社の次世代シーケンサー「MiSeq」を使って網羅的遺伝子解析を行う。NCC オンコパネルは国立がん研究センター研究所が開発した日本人向け検査キットで、「日本人に多く認められているがんを診断できる」(落合氏)。同パネルを使えば「がんの治療選択にかかわる約100の遺伝子異常を、約2週間で網羅的に調べられる」(国立がん研究センター 中央病院 病理・臨床検査科 医員の角南久仁子氏)という。
      http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/327442/111500024/?ST=ndh&P=3

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  6. 厚労省HPが復旧 サイバー攻撃か
    2015/11/23 19:43 【共同通信】

     20日夜から閲覧できない状態になっていた厚生労働省のホームページが23日午後6時ごろ、復旧した。同省によるとサーバーに大量のデータを送り付けてサービス不能にする「DDoS攻撃」を受けたとみられる。
     今回の攻撃でHPの改ざんや個人情報の流出は確認されなかった。厚労省は、警視庁に被害届を出す方針。
     国際的なハッカー集団アノニマスのものとみられるツイッターに、厚労省に対するサイバー攻撃を示唆する投稿があったが、関連は不明という。
    http://www.47news.jp/CN/201511/CN2015112301001753.html

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    1. 平成27年11月23日
      統計情報部企画課 
       課長 森川 善樹
      情報システム管理室 
       室長 富田 昌継
       室長補佐 清本次保
      (代表電話番号) 03-5253-1111 (内線 7432)
      (直通番号) 03-3595-2809

      厚生労働省ホームページの復旧について

       外部からの大量通信が発生したため、平成27年11月21日(土)未明から厚生労働省ホームページの閲覧を停止しておりましたが、調査の結果、安全性が確認されたため、平成27年11月23日(月)午後、復旧いたしました。
       なお、今回の事案により、ホームページの改ざんや個人情報を含んだ情報の流出は確認されていません。  
       ホームページがご覧いただけなかった間、ご利用の方には大変ご不便をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
      http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000104929.html

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  7. アゴラ
    厚生労働省のHPは何故アノニマスにダウンさせられたのか? - 2015/11/24
    http://agora-web.jp/archives/1661872.html

    アノニマスらしき勢力の攻撃によって厚生労働省のHPが11月21~23日までダウンするという大失態を日本政府が演じていたことを知ってますか?国際ハッカー集団の一部がちょっと怒っただけでダウンさせられてしまう「超脆弱な日本のシステム」について、厚生労働省の汚職ノンキャリ任せのシステム開発を考えてみれば大して驚かないものの、このような状態は心配になりますね。

    アノニマスは一体何そんなに怒っていたのか?という疑問

    23日の厚生労働省のHPが復帰した後、メディアの皆さんがアノニマスのTwitterアカウントに犯行声明らしきものがあった、という報道をされていました。しかし、犯行声明の内容については「全スルー」するというメディア情報統制ぶりを発揮し、アノニマスらしきアカウントが何を主張していたのかさっぱり分かりませんでした。

    そこで、独自に犯行声明の調査を実施してみたところ、どうやらアノニマスは、

    「イルカ漁に対して切れていた」(詳しくはこちら11月21日参照)

    らしいことが分かってきました。(あくまでもTwitter上の犯行声明が本物とすればの話です)

    やはり欧米人は何を考えているのか分かりませんが、とにかくイルカを殺して食べちゃダメだということで厚生労働省のHPをダウンさせた模様です。しかし、内容がイルカ漁だからといって完全に情報をシャットダウンする現行の記者クラブ制度の状況ではアノニマスに殴られても仕方がないかもしれません。

    イルカ漁以外ではアノニマスはどんなことで怒るのか?

    さて、アノニマスはイルカ漁以外では日本政府のどんなことに怒るのでしょうか?別のアノニマス系らしきアカウントを参照してみたところ、今年8月に「Dear Japan, It's not Godzilla... It's #Anonymous.」というセリフとともに、アノニマスを呼び込んでしまった出来事は、警察がネット上の通信記録を取得できるように業者にログの保管義務を課す法案が参議院で通った、というものでした。

    アノニマスのTwitterログを見ている限りではそもそもあまり日本の話が出てこないし、出てくるときは「イルカばかり」なので、それ以外にはせいぜい原発事故の情報開示とかがチラホラあったくらいかなあと思います。そもそも何か日本国内から国際的なアノニマスな皆さんを焚き付けてんじゃないのか?と感じも受けましたが。

    アノニマスさんも暇ではないだろうから、もっとまともな要望をお願いするべき?

    アノニマスは各国の中で起きている細かいことまで把握できないようなので、基本的には日本国内からのチクリによって行動を決めているように見えます。ということで、アノニマスにお願いすることは真に問題だと思われることにしてあげたほうがお互いのために良いかもしれません。

    もっと彼らの活動趣旨に合うような、政府が人々の自由を阻害している案件、についてお話ししてみるのはいかがでしょうか。少なくともイルカじゃないのではないかと・・・。(ちなみに、彼らのやっていることは犯罪行為なので情報提供を推奨している訳ではありません。アノニマスと会話する人は自己責任でお願いします。)

    「アノニマスも独裁政府とテロリストの相手で忙しいので、根拠がない陰謀論を告発するのはやめましょう!」

    ということを少なくとも声を大にして言いたいと思います。

    いずれにしても、このような国際ネットワークが身近に活動する時代になったのだなあと思うと同時に、アノニマスに限らず日本のサイバーセキュリティの脆弱さについて、安全保障上の問題意識が喚起されたのでした。日本政府にはもう少ししっかりしてほしいものですね。

    渡瀬裕哉
    早稲田大学公共政策研究所地域主権研究センター招聘研究員
    東京茶会(Tokyo Tea Party)事務局長、一般社団法人Japan Conservative Union 理事

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    返信
    1. 『「アノニマス」サイバー攻撃』騒動そのものが、煙巻き自作自演劇ではなかったかといぶかしむ風がまったくないのな…

      それでは一種の体制側のステマ代弁者のようなもの…

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  8. [解説スペシャル]迅速承認制度1年 再生医療開発 海外も注目
    2015年11月25日3時0分

     再生医療の推進と安全性確保を狙った「医薬品医療機器法」(改正薬事法)と「再生医療安全性確保法」が施行されて25日で1年を迎えた。重い心臓病患者向けの細胞シートが新しい制度で早期承認され、海外からも注目を集めている。自由診療として民間クリニックで行われていた「再生医療」は、25日以降無届けで行うことができなくなる。(医療部 中島久美子、米山粛彦)

     シート状に加工した脚の筋肉の細胞を重い心臓病患者の心臓に貼り付けて治療する「ハートシート」の保険適用が、今月18日の中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)で認められた。医療機器メーカー「テルモ」(本社・東京)が今年9月に製造販売の承認を得た。再生医療製品をいち早く市場に届けるため、医薬品医療機器法で新たに導入された早期承認制度の適用第1号だ。

     新制度では、製品の安全性が確認でき、効果が見込めれば、条件付きで承認を受けられる。ハートシートは、安全性と効果を調べる治験(臨床試験)を7人の患者に対して行い、うち5人で心機能の悪化が抑えられ、死亡例はなかった。治験の患者数が少なくすんだため、従来5~8年かかった治験から承認までの期間が、新制度で3年半に縮まった。テルモは今後、製品を販売しながら、5年間で患者60人の治療を行い、効果を確かめる。

     政府は成長戦略で再生医療を柱の一つに位置付ける。新制度はその一環。患者は新しい治療を早く受けられ、企業は収益を確保しやすいメリットがある。

     iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い目の難病を治す製品を開発するヘリオス(本社・東京)も、2017年に治験を申請し、新制度を活用し20年の承認を目指す。鍵本忠尚社長は「開発費用を早期に回収できるため、次の製品開発が行いやすくなる。開発が海外より数倍速くなる」と期待する。他にもがんワクチンなどで早期承認を得ようとする企業もある。

     新しい制度は海外からも注目されている。医薬品の開発を支援するパレクセル・インターナショナル株式会社(同)には、米国のバイオベンチャーから再生医療製品の治験を日本で行いたいという相談が今年だけで5件寄せられた。うち2件は米国より先に日本での実用化を目指しており、中森省吾代表取締役は「今までにないケース」と驚く。

     18日の中医協では、ハートシートの価格1476万円について、委員から「あまりに高額」という批判も出た。再生医療製品は、手作業で培養などを行うためコストがかかる。ただ、高額なままでは、医療費が増大し、再生医療の普及を妨げかねない。企業は製造の効率化を進め、安価に供給する努力が必要だ。

    【「医薬品医療機器法」と「再生医療安全性確保法」】 =「医薬品医療機器法」は、再生医療製品の審査で安全性が確認できれば、効果が推定される段階でも、製品を迅速に承認できるようにした。薬事法を改正し、名称を変更した。「再生医療安全性確保法」では、細胞を使った医療を行う全医療機関に対し、厚生労働省への届け出を義務付けた。

    自由診療 届け出義務化 安全確保への第一歩

     「安易に再生医療と名乗る不確かな治療は、今後淘汰とうたされるだろう」

     肌の細胞を使った美容医療を行う「RDクリニック東京銀座」の田中牧恵院長は今年9月に、再生医療計画の届け出を国に行った。同クリニックでは、患者の耳から採取した細胞を培養して、顔のたるみやしわの気になる部分に移植する。肌を若返らせ、老化を遅らせる「再生医療」として、系列のクリニックも合わせて、これまで約5000人の治療を行ってきた。

     自由診療として行われるこうした治療も、再生医療安全性確保法で、計画の届け出が義務付けられた。1年間の経過措置を経て、25日以降は無届けでは治療が行えなくなる。

     背景には、自由診療で行われる再生医療でトラブルが相次ぐ一方、国は実態を把握できていなかったことがある。

     京都市内のクリニックで2010年、糖尿病の韓国人男性が、自分のおなかから採取して培養した脂肪幹細胞を点滴投与する治療を受けた後に、死亡する事故があった。

     12年にも、全身にしびれを訴えた兵庫県の女性が、他人の脂肪幹細胞を使った治療を受けて症状が悪化。東京地裁は今年5月、「十分な説明がなかった」という女性の訴えを認めて、主治医と院長に約184万円の支払いを命じている。

     新制度では、再生医療を行う医療機関は、安全性や品質を保つ体制や、治療の科学的妥当性、トラブルが生じた場合の対応策をまとめ、国が認定した施設内などの委員会の審査を経て、治療計画を国に提出する必要がある。治療の実施状況を年1回報告し、治療との関連が疑われる死亡などは7日以内に国に届け出ることも義務付けられた。

     10月末までに94の委員会が認定され、202件の計画が提出された。このうち180件が自由診療で行われていたものと見られる。この1か月で駆け込みの提出が続き、今月末までに1000件に達する見込みという。

     厚生労働省は「今後は一定の基準をクリアした治療のみが行われる。安全確保の第一歩となる」と話す。

     位田隆一・同志社大特別客員教授(国際生命倫理法)は「再生医療への信頼を得るには、医療者は発展途上の医療との認識を忘れず、患者へ説明を尽くし、国も正しい知識の普及に努める必要がある」と指摘する。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151124-118-OYTPT50472

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  9. [駆ける]堀田 秋津 さん 37 京都大iPS細胞研究所主任研究員…再生医療の可能性広げる
    2015年11月26日15時0分

     遺伝子の変異などで筋肉が衰え、運動や呼吸に障害が出る筋ジストロフィーなどの難病の治療法開発に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を武器に挑む。「現代医学の限界を超えたい」と意気込む。

     iPS細胞は、筋肉や神経、血球など様々な細胞に変化する能力がある。最新の遺伝子改変技術を使って、筋ジストロフィー患者のiPS細胞に遺伝子治療を施し、正常な筋肉の細胞を作り出すことに、昨年成功した。

     将来、こうして作った組織を患者に移植し、難病を克服する戦略を描く。現状は細胞レベルの実験にとどまり、実用的な移植手法の開発もこれからだが、「iPS細胞による再生医療の可能性を広げていく上で、間違いなく必要な研究」と信じる。

     カナダで研究生活を送っていた2006年8月、山中伸弥・京都大教授らが、マウスを使って、世界で初めてiPS細胞を作製したとの報に接した。1年4か月後、光る能力を持つiPS細胞を作製し、発表した。この技術は、研究で求められる質の高いiPS細胞を効率的に選び出す作業に役立つ。その実績が山中氏の目にとまり、「日本で就職先を探しているのなら」と京都大に誘われた。

     幼い頃、ニュートンやエジソンの伝記を読み、「不可能を可能にする研究がしたい」と夢見た。ひときわ高い壁が立ちはだかる難病の治療法開発こそ、研究者としての本望と感じている。

     現在、京都大iPS細胞研究所で、各研究グループを率いる32人の主任研究員中、唯一の30歳代だ。「若手ということは、他の人より残された研究時間が長いということ。残りの人生をかけて、難病の治療法を患者さんに届ける」と誓う。(笹本貴子)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151126-118-OYTPT50269

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    1. 面構えが人種を無言のうちに饒舌に語る…

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  10. 米遺伝子検査会社 サービス一部再開へ
    2015年11月29日3時0分

     米グーグルの関連会社から支援を受ける遺伝子検査会社「23アンドミー」(米カリフォルニア州)は、米食品医薬品局(FDA)からの警告を受けて中断していた健康関連の遺伝子検査サービスの提供を、一部再開すると発表した。

     同社は糖尿病や乳がんなど病気になりやすい体質を唾液で判定するという遺伝子検査サービスを提供していたが、FDAは2013年、検査結果が誤解を生み、乳房の予防切除など不要な治療につながる恐れがあるとして、提供の中止を求めていた。

     先月21日付の発表によると、筋ジストロフィーなどの遺伝性の病気に関する遺伝子や、髪の毛や目の色など体の特徴に関する遺伝子など約60種類の検査結果を提供する。ネアンデルタール人の遺伝情報をどれだけ引き継いでいるのかを示す検査もあるという。

     ただし、FDAの中止要請の前に実施していた糖尿病のなりやすさなどの体質に関係する遺伝子検査は含まれていない。(ワシントン 三井誠)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151128-118-OYTPT50520

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  11. 難病患者の歩行支援、装着型ロボ承認…厚労省
    2015年11月26日13時55分

     難病患者の歩行を助ける国内初の患者装着型ロボット「HALハル医療用」が25日、厚生労働省から製造販売の承認を取得した。

     足を動かす時に脳から出る電気信号をひざなどに貼った電極で検知、患者自身が望む動きを支援する。重さは付属品などを入れて約14キロ。臨床試験(治験)では、歩行改善効果が確認された。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151126-118-OYT1T50013

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  12. 「ストレスチェック」あすから企業に義務づけ
    11月30日 11時02分

    仕事が原因のうつ病などを防ぐため従業員に質問を行いストレスの度合いを確認する「ストレスチェック」を企業に義務づける制度が、1日から始まります。

    ストレスチェックは、従業員に職場の状況や人間関係、それに心や体の変化について質問しストレスの度合いを確認するもので、従業員50人以上の企業などは1年に1回実施することが1日から義務づけられます。強いストレスがかかっている従業員については、医師が本人の希望などに応じて面接指導を行い、企業側は医師の意見を考慮して必要があれば部署を変更したり、労働時間を減らしたりする対応を取らなければなりません。
    こうした制度ができた背景には昨年度、500人近くがうつ病をはじめとする精神障害で労災を認められるなど仕事のストレスが原因で体調を崩す人が年々増えていることがあります。厚生労働省の塚本勝利産業保健支援室長は「近年、仕事について強い不安や悩み、ストレスを感じる人が5割を超えるなどメンタルヘルスの対策が大きな課題になっている。制度を活用して不調を未然に防ぐとともに職場の改善にも活かしてほしい」と話しています。

    関連リンク
     メンタルヘルス最前線(1) カードゲームでうつ病への理解を おはよう日本 首都圏 (11月12日)
     メンタルヘルス最前線(2) ストレスに対処 新サービスが登場 おはよう日本 首都圏 (11月13日)

    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151130/k10010324091000.html

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    1. 「カードゲーム」(笑)。
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81+%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0

      ゆるキャラ利権と同じ類のものに侵食されているらしいな…

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    2. ストレスチェック 保険会社が支援ビジネス
      12月14日 4時40分

      従業員の心の不調を未然に防ぐため、企業に「ストレスチェック」を義務づける制度が今月から始まったことを受け、保険会社の間では、ストレスチェックの結果を専門的に分析するなど、企業を支援するビジネスやサービスを相次いで導入しています。

      ストレスチェックは、働く人の心の不調を未然に防ごうと、従業員のストレスの度合いを確認するもので、今月から、従業員50人以上の企業は年に1度の実施を法律で義務づけられました。ただ、中小企業を中心に、チェックした結果の分析や対応のしかたに戸惑う声も出ており、保険会社の間では、ストレスチェックを行う企業を支援するサービスを相次いで導入しています。
      このうち、生命保険会社の「第一生命」は、所属する保健師を企業に派遣して、ストレスチェックの進め方や強いストレスがかかっている従業員への対応のしかたなどを助言するセミナーを開催しており、企業に呼びかけています。
      また、損害保険会社の「損保ジャパン日本興亜」は、ストレスチェックの結果を部署や年齢層ごとに分析して職場環境の改善を促したり、従業員と面談する医師を紹介したりする有料の事業を新たに始めました。この事業を担当する子会社の今井達也社長は「従業員のメンタルヘルスを経営課題と捉える企業が増えてきており、健康的な職場作りをサポートしていきたい」と話しています。
      こうした取り組みは、ほかの保険会社も進めており、企業にメンタルヘルスへの対応を促す動きが広がりそうです。

      義務づけに戸惑う企業も

      ストレスチェックを義務づけられた企業からは、どのように実施すればよいのか、戸惑いの声も出ています。
      東京都に本社がある配管設備のメーカーでは、全国各地に勤務するおよそ400人の従業員に、どのようにストレスチェックに回答してもらうかや、チェックの結果をどのように分析すれば職場の改善につなげられるか、従業員と面談する医師をどう確保するかなどが課題になっているということで、専門の外部の企業にストレスチェックの実施を委託することを検討しています。
      この企業の鈴木俊孝人事課長は「チェックの結果、ストレスが高い従業員がいた場合、プライバシーを守りながら、業務上の配慮をどう行うかも課題になると思う。ストレスチェックをどのように実施するかは、情報収集をしている段階で、まだ具体化はできません」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151214/k10010340091000.html

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    3. ブログに「社員をうつ病にする方法」 社労士を処分
      12月30日 13時23分

      愛知県内の社会保険労務士が「社員をうつ病にして会社から追放する方法」とする文章をブログに掲載し信頼を失墜させたとして、愛知県社会保険労務士会は会員としての権利を3年間停止するなどの処分をしました。

      愛知県社会保険労務士会によりますと、会員の社会保険労務士の男性が先月、自分のブログに「社員をうつ病にして会社から追放する方法」として、「降格や減給で経済的にダメージを与えます。適切な理由をでっち上げましょう」などの文章を掲載していたということです。
      この内容に対しネット上で批判が相次いだほか、関係機関が非難する声明を出していました。
      これを受けて愛知県社会保険労務士会は、信頼を失墜させたとしてこの社会保険労務士に対し会の事業に参加したり役職に就いたりする権利を3年間停止するとともに退会を勧告する処分をしました。問題となったブログは現在は公開されていないということです。
      この社会保険労務士は愛知県社会保険労務士会の聞き取りに対し、「世間をお騒がせしたのは申し訳ないと思っています。一部、筆が滑って過剰な表現はありましたがブログに書いた趣旨は間違っていないと思います」などと話しているということです。
      愛知県社会保険労務士会は「社会保険労務士に対するイメージをゆがめてしまい、誠に残念だ。来月、すべての会員を対象にした倫理研修を実施して指導を徹底したい」と話しています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151230/k10010356921000.html

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  13. ゲノム編集 ヒトの遺伝子への応用巡り国際会議
    12月2日 11時36分

    これまでの「遺伝子組み換え」技術よりもはるかに正確に遺伝子を操作できる「ゲノム編集」と呼ばれる技術を、ヒトの遺伝子にどこまで応用すべきかについて議論する国際会議がアメリカで始まりました。

    この国際会議はアメリカ科学アカデミーや中国科学院などがワシントンで1日から初めて開いているもので、日本を含む世界各地の研究者およそ500人が集まっています。
    「ゲノム編集」は、これまでの「遺伝子組み換え」技術よりもはるかに正確に遺伝子を操作することができるのが大きな特徴で、3年前にカギとなる方法が開発されると、世界中で一気に研究が進みました。そうしたなか、ことし4月、中国の大学の研究チームがヒトの受精卵で遺伝子の改変を行ったと報告したことをきっかけに、ヒトの生殖細胞にゲノム編集の技術を応用することに対して倫理的な問題や懸念が指摘されています。
    初日の話し合いでは、「ヒトの遺伝子は複雑でまだ十分に理解ができておらず、次の世代に引き継がれるような編集には慎重であるべきだ」といった懸念が示された一方、「あまりに研究を制限すれば、この技術がもたらす大きな可能性を逃すことになる」という意見も出ました。この国際会議は3日まで開かれ、アメリカ科学アカデミーはここで出た意見を参考にして、ゲノム編集技術に関する独自のガイドラインを来年中にまとめることにしています。

    関連リンク
     最新遺伝子操作「ゲノム編集」の衝撃 国際報道2015 (9月2日)
     “いのち”を変える新技術 ~ゲノム編集 最前線~ クローズアップ現代 (7月30日)

    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151202/k10010326701000.html

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  14. 2015.12.6 16:10 産経新聞
    宇宙ステーションで幹細胞培養 広島大の医療研究 NASAの実験に

     広島大は国際宇宙ステーションで幹細胞を培養する初の再生医療研究が、米航空宇宙局(NASA)の宇宙実験に選ばれたと発表した。地上に持ち帰って脊髄損傷のマウスに移植し、運動能力が回復するか調べる。来年以降に無人補給機でステーションに幹細胞を届ける計画だ。

     培養するのは神経や軟骨などに変化する能力を持つ「間葉系幹細胞」。広島大病院などで脳外科手術を受けた患者から提供を受ける。移植すると病気やけがで失った体の機能を回復できる可能性がある。

     広島大の弓削類教授(リハビリテーション学)によると、微少重力では細胞の活動が低下し、再生医療への応用に適した未分化な状態が維持しやすくなると期待される。

     ステーションで2週間培養した後で地上に持ち帰り、共同研究する米ハーバード大のチームが、手足がまひしたマウスに移植。細い棒の上を歩かせるなどして回復の度合いを調べる。弓削教授は「将来は脳梗塞やパーキンソン病治療にもつなげたい」と話している。
    http://www.sankei.com/west/news/151206/wst1512060042-n1.html

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  15. 「受容体 遺伝子」
    https://www.google.co.jp/search?q=%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93+%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90

    「site:kaken.nii.ac.jp 受容体 遺伝子」
    https://www.google.co.jp/search?q=site:kaken.nii.ac.jp+%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93+%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90

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    1. 広大な医科様研究のフロンティアが広がっているらしい…

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  16. 訪問時間 2015年12月7日 21:48:56
    ホスト名 renkei.kcho.jp

    組織名 地方独立行政法人神戸市民病院機構
    [登録者名]神戸市立医療センター中央市民病院
    http://www.iphiroba.jp/ip.php

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  17. iPS研究の工程表公表、文科省
    毛包や歯がお目見え
    2015年12月4日 17時09分 共同通信

     文部科学省は4日、さまざまな細胞や組織に成長させられる人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療研究の10年先までの目標を盛り込んだ工程表を公表した。

     工程表は2009年に初めて作成され13年に更新、今回は2回目の改定。新たに毛包や歯など5組織が加わり、再生を目指す細胞・組織は19になった。

     昨年9月に実施した世界初の網膜の再生医療に続くと期待される京都大のパーキンソン病治療については、これまでの想定より少し遅れ「1~2年後に臨床応用開始」とされた。毛包は4~5年後、歯は7年後以降の見込み。

     工程表は作業部会が11月11日付で改定する。
    http://this.kiji.is/45421593567969289

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    1. 「文部科学省」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/%E6%96%87%E9%83%A8%E7%A7%91%E5%AD%A6%E7%9C%81
      「文科省」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/%E6%96%87%E7%A7%91%E7%9C%81

      「iPS細胞」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E

      「再生医療」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/%E5%86%8D%E7%94%9F%E5%8C%BB%E7%99%82

      「幹細胞」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/%E5%B9%B9%E7%B4%B0%E8%83%9E

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  18. 首相サイトにサイバー攻撃か
    アノニマスが示唆
    2015年12月10日 12時54分 共同通信

     菅義偉官房長官は10日午前の記者会見で、安倍晋三首相の公式ホームページが閲覧しづらい状態が続いていることを明らかにした。菅氏は国際的ハッカー集団アノニマスを名乗る人物による犯行声明を把握しているとした上で「警察で被害相談を受け、捜査中ということだ。今後、適切に対応すると思う」と述べた。

     アノニマスを名乗る人物が、ツイッターでサイバー攻撃をしたと示唆する投稿をしていた。

     首相の事務所によると、10日未明からアクセスができない状態になった。サーバーにアクセスが集中していることが原因。アノニマスの投稿は10日午前3時半ごろにあった。
    http://this.kiji.is/47531881688532472

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    1. 首相公式サイト閲覧できず サイバー攻撃か
      12月10日 11時56分

      安倍総理大臣の公式サイトが10日未明から閲覧できない状態になり、国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が、ツイッターでサイバー攻撃を行ったことを示唆する投稿をしていたことが分かりました。事務所が状況の確認を進め、警視庁なども情報収集しています。

      警視庁などによりますと、安倍総理大臣の公式サイトは、10日未明から障害が出て、午前11時現在も閲覧できない状態になっています。インターネットのツイッターには10日午前3時半ごろ、国際的なハッカー集団、「アノニマス」を名乗る人物が、このサイトにサイバー攻撃を行ったことを示唆する投稿をしていました。大量のデータを送りつけて通信量をあふれさせる「DDoS」攻撃と呼ばれる手口とみられ、総理大臣の事務所が状況の確認を進めているということです。
      国内では、アノニマスによるとみられるサイバー攻撃が相次いでいて、先月21日には、厚生労働省のホームページが攻撃を受けて、3日間閲覧できなくなるなどの被害が出ています。警視庁などは、情報収集を進めるとともに警戒を強めています。

      官房長官「声明は報告受けている」

      菅官房長官は午前の記者会見で「安倍総理大臣の個人ホームページの閲覧が非常にしづらい状態が発生して、現在も継続している。現時点においては、アノニマスからの攻撃と特定されていないが、声明が出ていることは報告を受けている。警察において捜査中ということで今後、捜査をしっかりと行って適切に対応していきたい」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151210/k10010336031000.html

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    2. 安倍首相個人HPに攻撃、アノニマスが犯行声明
      2015年12月10日 13時09分

       菅官房長官は10日午前の記者会見で、安倍首相の個人ホームページ(HP)が閲覧しづらい状態となり、サイバー攻撃を受けた可能性が高いとして、警察当局で捜査していることを明らかにした。

       警察当局によると、10日未明のサイバーパトロールで、閲覧障害が生じていることが発覚。国際ハッカー集団「アノニマス」を名乗るツイッター上で、犯行声明が確認された。

       警視庁公安部で発信元などを調べる方針。菅氏は「アノニマスからの攻撃とは特定されていないが、声明が出ているとの報告は受けた。警察でログ(通信履歴)の解析など適切に対応している」と述べた。
      http://www.yomiuri.co.jp/national/20151210-OYT1T50066.html

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  19. 再生医療の自由診療、1年間に1820件届け出
    2015年12月12日13時25分

     再生医療を自由診療で行う医療機関からの届け出数が、11月末までの1年間に1820件に上ることが、厚生労働省のまとめで分かった。

     トラブルもみられる自由診療での再生医療だが、再生医療安全性確保法の施行から1年がたち、治療の実態を国が把握する体制が本格化する。

     再生医療は、病気やけがで失った機能を回復させる治療。厚労省によると、届け出内容は、患者の血液や脂肪の細胞を採取し、しわとりや豊胸を行うものが多く、他の細胞に変化する幹細胞を使うようなリスクが高めの治療は少なかったという。

     同法は、医療機関などに対し、届け出前に有識者会議による安全性や効果の審査を受けるよう義務付け、治療件数や患者の容体についても厚労省への定期的な報告を求めている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151212-118-OYT1T50088

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    1. ニプロ 札幌に再生医療拠点…来年8月末=北海道
      2015年11月30日5時0分

       医療機器大手の「ニプロ」(本社・大阪市)は、札幌医科大(札幌市中央区)と共同で行っている再生治療の実用化に向けた研究開発で、新たな拠点施設を2016年8月末に札幌市内に建設すると発表した。人口減少対策として医療分野の産業振興を目指す札幌市が、道と共に誘致してきた。市経済企画課は「理系人材の雇用確保に期待できる。今後の人材確保などでも協力したい」としている。

       同大では、脳梗塞などで傷ついた神経細胞を再生する治療法として、患者の骨髄にある幹細胞を体外で約1万倍に増殖させて点滴で投与する研究を進めている。この治療法は、外科的な手術が必要ないうえに、患者自身の細胞を利用することから拒絶反応が少ないなど安全性が高いとされ、同大は2013年2月から脳梗塞患者に対する治験を始めている。

       新拠点施設「再生医療研究開発センター(仮称)」は、同大近くの札幌市中央区南1西18に建設され、8階建て延べ約8500平方メートル。再生治療の早期実用化に向け、大量生産に対応できる培養設備や消耗品の研究、研究員の培養技術の習得などを行う。

       投資額などは公表されていないが、ニプロは、13年12月から駐在させている研究員を、現在の十数人から増員するという。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151130-119-OYTNT50016

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    2. 医療業界の「風力発電」「メガソーラー」「植物工場」みたいなものだな「再生医療」…

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  20. 豊島区 骨髄提供に奨励金制度
    12月15日 11時27分

    白血病などの治療に必要な骨髄移植の普及につなげようと、東京・豊島区は骨髄を提供するドナーや、ドナーの勤務先に奨励金を交付する制度を、東京23区ではじめて1月から始めることになりました。

    骨髄移植は白血病などの治療に有効ですが、骨髄を提供するドナーは事前の健康診断や骨髄の採取に1週間ほどの通院と入院が必要になるため、仕事を休めないといった理由で、提供をためらうケースも少なくありません。
    このため東京・豊島区はドナー側の負担を減らしより多くの移植につなげようと、骨髄の提供者とその勤務先の会社に対し奨励金を支給する制度を来年1月から始めることになりました。
    この制度では、ドナーに対し、通院や入院の日数に応じて最大で14万円を支給するほか、勤務先には最大7万円を支給するということです。
    豊島区は、奨励金を支給し、ドナーが会社を休んでいる間の経済的な補償を行うことで、骨髄を提供するドナーの増加につなげたいとしています。
    この制度は1月4日から活用でき、骨髄移植を仲介する「日本骨髄バンク」が発行する証明書を区役所に提出する必要があります。
    豊島区によりますと、こうした取り組みは東京23区では初めてだということで、「制度を活用して1人でも多くの人に骨髄移植に協力してもらいたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20151215/4299371.html

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    1. koibito2.blogspot.jp 白血病に仕立てられる患者たち
      https://www.google.co.jp/search?q=koibito2.blogspot.jp+%E7%99%BD%E8%A1%80%E7%97%85%E3%81%AB%E4%BB%95%E7%AB%8B%E3%81%A6%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%82%A3%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1

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  21. 京大iPS細胞研と武田薬品 新薬開発へ研究設備
    12月15日 20時25分

    iPS細胞の技術を応用して心不全や糖尿病などの治療薬を開発する研究を共同で進めることになった京都大学iPS細胞研究所と大手製薬会社の武田薬品工業の研究設備が神奈川県藤沢市に設けられ、15日、報道関係者に公開されました。

    iPS細胞研究所と武田薬品はことし4月、心不全や糖尿病などの新たな治療薬を開発する共同研究を進める契約を結び、武田薬品が、今後10年間で200億円の資金を提供し、京都大学の山中伸弥教授の指導の下、今月から新たな治療薬を開発する研究を本格的に始めています。
    15日、藤沢市にある武田薬品の研究所に設けられた共同研究の設備の一部が報道関係者に公開されました。
    両者は、今後、この施設で、心不全や糖尿病などの患者から作ったiPS細胞を使い武田薬品が持つ新薬の候補となる物質に治療効果があるかどうかや副作用がないかなどを調べ、新たな薬の開発につなげたいとしています。
    山中教授は「臨床応用という大変な世界に飛び込んでいく最高の舞台と考えています。病気に苦しんでいる患者に一日も早く貢献できるようにしたい」と話していました。

    iPSで新薬開発を

    iPS細胞のヒトへの応用は、体のさまざまな組織を作り出す「再生医療」がよく知られていますが、世界的には新薬の開発のためにiPS細胞を役立てる研究が盛んです。
    新薬の開発は現在、新薬の候補となる有望とみられる物質をまず動物に投与し、安全性や効果が確認できた段階でヒトに応用する臨床研究や治験に進むのが一般的です。
    しかし、動物で効果があってもヒトでは効果がない物質も少なくありません。またヒトに未知の物質を投与してその効果を調べるには、安全性などの面で高いハードルを越える必要もあります。このため、こうした手順を踏んで進んでいくには膨大な時間と費用が必要でした。
    ところが、iPS細胞を使って病気のヒトの神経細胞や心臓の細胞を大量に作り出せば、さまざまな新薬の候補を直接投与し、実験室で安全性や効果を簡単にしかも安価に調べることができます。候補となる物質が有望なのかどうか、早い段階で見通しを立て、資金を集中的に投入して研究開発を進めることができるため、新薬の開発を大きく変えると期待されているのです。
    実際に京都大学iPS細胞研究所では去年、全身の骨を形づくる元となる軟骨ができず、手足などが成長しにくい「軟骨無形成症」という難病の新薬の候補となる物質をiPS細胞を使って見つけ出すことに成功しています。
    製薬会社は、新薬として開発途中の物質や当初有望と思われたものの開発を中止してしまった物質を数多く保有しています。これらの物質をiPS細胞の技術を使って効果があるかどうか検証すれば、これまで見つけられなかった新たな薬の効果を発見できる可能性なども期待されています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151215/k10010342161000.html

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    1. iPS 広がる産学連携 武田と京大研 糖尿病、がんなど6領域
      2015年12月16日3時0分

       武田薬品工業と京都大iPS細胞研究所は15日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った糖尿病の治療薬開発など6領域で共同研究を始めたと発表した。ノーベル賞受賞者で同研究所長の山中伸弥教授が指揮し、研究者約60人が参加する。国内製薬業界ではiPS細胞研究の取り組みが相次いでおり、産学連携で本格的な研究開発に弾みがつきそうだ。(浅子崇)

      製薬大手、次々参入

       研究拠点となる武田薬品の湘南研究所(神奈川県藤沢市)で15日、両者は記者会見を開いた。山中教授は「日本で考えられる研究の最高の舞台だと考えている」と評価した。クリストフ・ウェバー社長も「(武田薬品と京大の)強みを組み合わせて革新的な研究ができる」と期待を込めた。

       共同研究は、糖尿病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬開発、がん治療に有効な再生医療製品の実用化など6領域で行う。来春には10領域以上に増やす予定だ。今後5年以内に臨床に入ることを目指す。知的財産は共同所有とする。

       武田薬品は10年間で計200億円の研究費を出すほか、研究施設など120億円分以上を提供する。京大は研究者を派遣する。

       iPS細胞は再生医療だけでなく、新薬開発の分野でも期待が高まっている。新薬は候補となる物質を見つけた後、動物実験や人間を対象にした臨床試験を行い、人間に効くかどうかや、副作用を見極める作業が必要となる。一つの新薬が生まれるには、10年以上の時間や1000億円程度の費用がかかるとされる。ヒトのiPS細胞を使って効果や安全性が確認できれば、研究開発期間の短縮や費用の削減が期待できる。

       海外では、ロシュ(スイス)やグラクソ・スミスクライン(英)などがiPS細胞を使った新薬開発の研究などに取り組んでいる。日本では、富士フイルムホールディングスが今春、新薬開発向けのiPS細胞を製造する米企業を買収した。大日本住友製薬がiPS細胞を使った目の難病治療薬の開発を目指しているほか、アステラス製薬は京大iPS細胞研究所と腎臓の再生医療の研究を進めている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151216-118-OYTPT50099

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  22. 「新型インフルエンザ」パンデミック詐欺案件の次は、「iPS細胞(幹細胞)」新薬創薬再生医療詐欺か…

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  23. 2015.7.1 20:03
    加齢による卵子の染色体数異常の原因を特定 理研

     加齢によって卵子の染色体数異常が起きやすくなる主要な原因を、理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市)などの研究グループがマウスの卵母細胞を使って解明した。7月1日付英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」電子版に掲載された。

     卵子のもととなる卵母細胞が分裂する際に、早く分離してしまう染色体があるのが原因と判明。研究グループの北島智也氏は「早期分離を押さえることができれば、加齢に伴う染色体数異常を解消できる可能性がある」とし、不妊治療への応用を目指す。

     通常、卵母細胞は分裂を経て卵子になるが、分裂の際に、ペア構造になっている染色体が一定に分配されないと、卵子が受精に至っても流産やダウン症などの先天性疾患を引き起こす。この確率は、加齢に伴って高くなることが知られている。

     グループは研究で、老化したマウスの卵母細胞275個を使い、細胞内の染色体の動きを観察。一定に染色体が分配されなかった20個のうち8割で、通常よりも早く染色体のペア構造が解消されていた。年齢が高い人の卵母細胞についても、同様の傾向が見られた。

     一方、若いマウスの卵母細胞167個では染色体の分配に異常は見られなかった。
    http://www.sankei.com/west/news/150701/wst1507010077-n1.html

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    1. 2015.4.22 21:44
      理研などが臓器の長期保存、蘇生技術を開発 「ドナー不足の解消期待」と研究者 

       移植のため摘出した肝臓を長時間保存し、心停止などで機能が落ちても蘇生(そせい)できる技術を、理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市)や慶応大の研究チームがラットを使って開発し、22日付の英科学誌電子版に発表した。肝臓以外の臓器にも応用可能とみられ、ブタでの実験を経て、平成30年度からの臨床試験を目指す。

       チームは、体内で血液が流れるように、臓器の血管にチューブを連結させ、ポンプで血管内に酸素を供給するための赤血球を添加した培養液を循環させる装置を開発。培養液の温度を臓器を保存に適した22度の温度に設定し、摘出したラットの肝臓をこの装置で培養したところ、48時間にわたり移植に適した状態で保存できた。

       また、24時間保存した肝臓を、他の複数のラットに移植すると、1週間後の生存率は100%となった。従来法では60%だった。

       脳死ドナー(提供者)から肝臓を移植する場合、摘出後12時間以内の移植が望ましい。この装置が人に応用できれば、摘出後長時間が経過しても移植手術ができるほか、心停止ドナーからの肝臓移植も期待できるという。

       センターの辻孝チームリーダーは「実用化できれば、臓器利用の拡大が可能になるため、世界的なドナー不足の解消が期待できる」と話している。
      http://www.sankei.com/west/news/150422/wst1504220082-n1.html

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  24. 2015.8.22 05:00
    【理研CDBが語る】
    生命の不思議探る知の冒険へ 世界をリードする精鋭たちの研究

     病気になると、正常であることがいかに奇跡的であるかを痛感する。考えてみれば、人の体は何と複雑なことか。数十兆もの細胞(世界人口の数千倍!)がひしめき合いながら体の随所に精巧な組織や臓器をつくり、そこに交通網(血管)や情報網(神経)を張り巡らせて全体の維持と調和を図っている。これほどまでに複雑なシステムがたった1つの細胞から、しかも自律的に生じるとは一体どういうことか。

     この壮大な疑問の鍵を握るのは、はるか38億年の歴史が刻まれたDNA。生命はその誕生以来、長い期間を単細胞で過ごしたが、やがて多細胞となり役割分担することをおぼえ、体を複雑化、多様化していった。同時に1つの細胞から体を組み上げる発生のプロセスが必要になり、そのための設計図と手順をDNAに刻んだ。

     受精卵に始まる数々の細胞が設計図をいかに読み取り、自らの役割を定め、集団として組織や臓器をつくっていくのか-。この疑問に答えることは、発生異常としての病気の仕組みを理解することでもある。

     一方、シャーレの中で組織や臓器を「つくる」試みも進む。受精卵に近い性質を備えたES細胞やiPS細胞は、高い増殖性を示し、体をつくるあらゆる種類の細胞に成長できる。適切な培養条件さえ見つかれば、望みの細胞や組織、さらには臓器を導くことができるはず。これはシャーレの中で発生を部分的に再現する試みであり、そのことを通して発生メカニズムの理解も進むだろう。人の細胞や組織が供給可能になれば、再生医療や薬の開発、医学研究に与えるインパクトは計り知れない。
    http://www.sankei.com/west/news/150822/wst1508220004-n1.html

     今回始まる連載では、これらの分野で世界をリードする理化学研究所多細胞システム形成研究センター(CDB)の研究者たちが筆を執り、それぞれが挑むテーマの魅力を思い思いに語る。病気の解明など誰もが重要と思う研究もあれば、一見分かりにくい研究者個人の発想から生まれた研究もあるかもしれない。そこに驚きに満ちた想定外の発見が待っていることを期待しつつ、彼らの知の冒険にお付き合いいただきたい。

          


     南波直樹(なんば・なおき) 東京大大学院修了後、医学書出版社を経て平成14年より理研CDBにてサイエンス・コーディネーターとして勤務。学生時代に見た、天文学者で作家のカール・セーガンのテレビ番組「COSMOS」の影響で、自然科学の魅力を一般に伝える仕事に興味を持った。広報・科学コミュニケーションを主な活動とし、読み物やイベント、ゲーム、グッズなど多様な手段による発信を試みる。38歳。
    http://www.sankei.com/west/news/150822/wst1508220004-n2.html

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  25. 2015.8.29 08:00
    【理研CDBが語る】
    〝物語〟を子孫に正しく伝達する生殖細胞 その驚異の仕組み

     狭い机の上に、全23巻の絵巻物が2セット、計46本、ごちゃ混ぜに置かれている。それぞれ母と父から受け継いだものだ。さて、あなたはここから全23巻の絵巻物セットを再度つくり、それを子供に与えたいとする。あなたなら、どのような戦略をたてるだろうか。

     この難題は、生殖細胞に与えられた課題そのものである。生殖細胞は、絵巻物、すなわち遺伝情報が描かれた「染色体」を受精に備えて半数に減らし、卵子もしくは精子をつくる。減数分裂と呼ばれる過程だ。

     もちろん、やみくもに数を半分にすればよいというものではない。新しい絵巻物セットは、第1巻から第23巻までそろったものにしたい。ひとつでも欠けたり重複していたりしたら、物語は成り立たず、子供の健康に重大な影響を及ぼすのだ。

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     だが、あなたは絵巻物をひとつ手に取ると安心するだろう。なぜなら、ふたつある第1巻同士はひもで束ねられていることに気付くからだ。

     同様に、第2巻同士も束になっていて、合計で23束ある。これなら、目をつむりながらでも間違えずに新しい絵巻物セットをつくることができる。ひとつの束を手に取り、ひもをはさみで切り、分かれたふたつの絵巻物のうちひとつを子供に与える。これをすべての束について繰り返せばよい。
    http://www.sankei.com/west/news/151224/wst1512240005-n1.html

     生殖細胞が行っていることもこれと同じだ。細胞には手があり、ひもを持ち、はさみも持っている、と言うと奇妙に聞こえるだろうか。だが、実際に細胞は「微小管」という手で染色体を動かし、「コヒーシン」というひもで染色体を束にし、「セパレース」というはさみでコヒーシンを切る。だからこそ、卵子や精子に正しく遺伝情報を収めることができる。

     問題は、この減数分裂では、母体年齢とともに染色体数異常の頻度が上昇していくことだ。

     卵子の老化の重大側面のひとつである。その原因は、老化とともに細胞が使う道具が変質していくためだろう。手の力が弱くなるのか、ひもが緩くなるのか、はさみが切れにくくなるのか。まずはその答えを明確に知りたい。

                         

     

     北島智也(きたじま・ともや) 東京大大学院修了。在学中より減数分裂を研究し、染色体接着を保護するタンパク質「シュゴシン」を発見。博士取得後、ドイツ・ハイデルベルクEMBLでマウス卵母細胞の減数分裂における染色体の動きを解析し、染色体の完全な4次元地図を作る。平成24年より理研CDB・染色体分配研究チームリーダー。年子の男児2人に趣味の時間を奪われる。36歳。
    http://www.sankei.com/west/news/151224/wst1512240005-n2.html

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  26. 2015.9.5 08:00
    【理研CDBが語る】
    昆虫にも存在するインスリン 生命や進化の謎を解く手掛かりにも

     われわれの生命活動を根底から支えるエネルギー代謝や成長を調節する必須のホルモン「インスリン」。1921年にフレデリック・バンティングらによって発見されたインスリンは、翌年には糖尿病患者に治療薬として投与され、その後現在に至るまで数えきれないほど多くの命を救っている。バンティングらが発見からわずか2年後にノーベル賞を受賞したことからも、この発見がいかに偉大なものであるかがわかるだろう。

     この誰もが名前を聞いたことのあるホルモン、インスリン。しかしながら、インスリンが、われわれヒトだけではなく昆虫にも存在すると言うと驚く人は多いだろう。昆虫のインスリンは、名古屋大学の石崎宏矩教授らが進めていた、カイコガの脳ホルモン探求の過程で1982年に発見された。私が生まれた年である。全く違うように見えるヒトと昆虫に共通のホルモンが存在することを示したこの発見は、世間を大きく驚かせた。

     近年、昆虫のインスリンも、ヒトと同様に代謝や成長を調節していることが明らかになってきた。しかも、その調節の仕組みが進化的に遠く離れたヒトと昆虫間で良く保存されているのだ。昆虫のインスリンの研究を通して、ヒトでもわかっていなかった謎が次々に解明され、現在ではその知見が医療にも応用されつつある。ちょうど私が生まれた年に発見された昆虫のインスリンは、30年以上のさなぎ期を経て大きく羽ばたいている。
    http://www.sankei.com/west/news/151202/wst1512020003-n1.html

     しかし、謎はまだまだ山積状態だ。私が挑戦しているのは、「昆虫のインスリンの機能がどのような仕組みで調節され、適切に代謝や成長が調節されているのか」という謎である。発生過程で取り込んだエネルギーを代謝や成長にどのように分配するのかは重要な問題であり、その調節をつかさどるインスリンの機能を厳密かつ柔軟に調節する仕組みがあるに違いない。

     ヒトと昆虫は似ていると言うと、けげんな顔をするかもしれないが、私は昆虫を使ってインスリンが働く仕組みを解き明かし、生命に普遍的なメカニズムや進化の不思議に迫っていきたい。

        


     岡本直樹(おかもと・なおき) 名古屋大大学院修了後、平成22年より理研CDB研究員。2015年9月よりカリフォルニア大学リバーサイド校昆虫学部研究員。幼少期は昆虫と恐竜に、学生時代は、ロックとギターに熱中する。大学時代に、ワルター・J・ゲーリングの「ホメオボックス・ストーリー」を読み、生物の発生の仕組みとその進化に興味を持つ。大学院生のころから、カイコガとショウジョウバエを用いて一貫して昆虫インスリンに関する研究をしている。趣味は、レコード集めと音楽鑑賞・ビールと日本酒。33歳。
    http://www.sankei.com/west/news/151202/wst1512020003-n2.html

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  27. 2015.9.12 13:00
    【理研CDBが語る】
    細胞の中をめぐる旅 分子の物流の仕組みがみえてきた

     科学者の仕事の一つは旅をすることである。

     学会などのために各地に赴き、他の研究者と会って語らうことは、研究の動向を知るために重要なだけではなく、自分の研究の立ち位置を確認し、新たな研究の着想を得る機会となる。海外に赴く場合には飛行機による移動となるが、時に生じるトラブルとしてロストバゲージがある。

     筆者にも経験があるが、出発時に預けた荷物が目的地に届かなかったときの落胆は形容しがたい。しかし、一日に往来する飛行機の数を考えるならば、預けた荷物がきちんと目的地に送り届けられるのは驚くべきことである。

     私たちの体を作る細胞の中でも、多くの分子が荷物として細胞内のさまざまな目的地に送り届けられている。細胞内で荷物を運ぶのは「分子モーター」と呼ばれるタンパク質だ。分子モーターは細胞内に張り巡らされた「微小管」と呼ばれる幅わずか25ナノメートル(1ナノは1ミリの100万分の1)のレールの上を走り、細胞の隅々にまで荷物を運んでいく。

     一つの細胞の中のタンパク質の数は数十億個ともいわれるが、これらはわずか数十種類の分子モーターによって運ばれる。時には間違った場所に荷物を届けてしまいそうだが、そうはならない。いったいどうやって分子モーターはさまざまな荷物を正しい目的地に運ぶのだろうか?

     その秘密は分子モーターに荷物を積み込むのに使われる「アダプタータンパク質」にあるようだ。さまざまなアダプターを使い分けることによって、一つの分子モーターでも多種多様な荷物を運ぶことが可能となっている。
    http://www.sankei.com/west/news/150912/wst1509120005-n1.html

     それだけではなく、このアダプターには荷札のような役割もあり、アダプターを見分けることでそれぞれの荷物を正しい目的地に送り届けることができるのだ。

     細胞内には荷物の仕分けを担う物流拠点があることも分かってきた。しかし、細胞内の適切な場所に物流拠点を作る仕組みや、たくさんの荷物を正しく仕分ける仕組みの多くはまだ謎に包まれている。細胞の中の物流の仕組みを解き明かす旅の終着点はまだ先になりそうだ。

       


     大谷哲久(おおたに・てつひさ) 京都大大学院修了。平成19年より理研CDB・形態形成シグナル研究チームに所属。細胞の形作りと細胞内の物流の仕組みについて研究している。大学院時代は培養細胞を、現在はショウジョウバエを主な研究の対象としている。休日には3歳になる娘と遊んだり、教会でピアノを弾いたりして過ごす。37歳。
    http://www.sankei.com/west/news/150912/wst1509120005-n2.html

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  28. 2015.9.19 12:00
    【理研CDBが語る】
    iPS細胞、世界初の応用で注目集めた「網膜再生」 最新の医療で視機能の回復を目指す

     「再生医療」という言葉にどんなイメージをお持ちだろうか。

     今まで治療できなかった病気やけがが治る魔法の医療? 若返りも可能に? 良いイメージばかりではなく、怪しげな印象を持っている人もいるかもしれない。ある調査では半分以上の人が、再生医療という言葉について、聞いたことはあるがよくわからないと答えたという。

     再生医療とは、病気やけがで失われた体の機能を再生させる医療で、多くの場合「幹細胞」と呼ばれる細胞が用いられる。幹細胞は、体の中の色々な種類の細胞になる大もと、基幹となる細胞で、いくつかの種類があるが、中でも有名なのが人工多能性幹細胞ことiPS細胞だ。

     人工的に作られた、さまざまな細胞になる能力(多能性)を持つ幹細胞である。これは何だかすごそうだ、ということでiPS細胞を使った再生医療研究の第一号として注目を集めたのが、われわれの研究室である。

     昨年秋、放置すると著しい視力低下をきたす重い目の病気の患者さんに、本人のiPS細胞から作った網膜の細胞(網膜色素上皮)を移植する手術が行われた。

     何しろ世界初である。研究を進めるにあたっては、細胞の作製、安全性の確認、さまざまな手続きなど、何もかもが手探り状態で、壁にぶつかりながらの歩みであった。周囲の人々の協力により何とか乗り越え、前に進むことができたと思う。

     最新科学、先端医学の成果として脚光を浴びる一方、まだ新しくてよくわからない細胞を人に移植するのは時期尚早という声もある。ではなぜ、この治療研究が進められることになったのか。
    http://www.sankei.com/west/news/150919/wst1509190012-n1.html

     まず、対象が目であること。他の臓器と比べて小さく、治療用の細胞も少しでよい。しかもこの網膜の細胞、茶色で多角形という特徴的な見た目のため、違う細胞が混じってないか大変わかりやすく、おまけに転移するような腫瘍(しゅよう)の報告が全くない。

     また目の中は、外から観察できるから検査が容易で、移植後に何か異常が起きた場合に発見しやすい。このような安全性確保上の利点が多くあることから、iPS細胞の最初の医療への応用として、実施が認められたのである。

     一般の方が、過度な期待や不安を持つことなく、冷静な判断ができるよう、正しい情報を提供していくことも、再生医療を推進するわれわれの重要な役割である。よりよい治療を迅速に患者さんに届けることを目標に、研究開発を進めていきたい。

        


     森永千佳子(もりなが・ちかこ) 博士号取得後、発生生物学の基礎研究を行っていたが、基礎研究の成果を臨床に用いることを目的として開発戦略を策定する「トランスレーショナルリサーチ」に興味を持ち、平成23年より高橋政代氏の研究室、網膜再生医療研究開発プロジェクトへ。再生医療の実現をめざし、プロジェクトマネージャーとして科学、医療、規制、倫理など、直面する様々な課題に取り組む。
    http://www.sankei.com/west/news/150919/wst1509190012-n2.html

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  29. 2015.9.26 07:00
    【理研CDBが語る】
    「不死」のES細胞…増え続け、生き続ける不思議

     「不死」という言葉から何を連想するだろうか。

     ある人は不老不死という古代からの人類の夢を、またある人はドラキュラやゾンビのようなモンスターを思い浮かべるかもしれない。どちらにしても「不死はあり得ない異常なもの」という感覚があるのではないだろうか。生き物はいつか必ず寿命を迎える。このことは誰もが無意識に受け入れているはずだ。

     「いつか必ず死ぬ」という大原則は、私たちの体を構成する細胞のレベルで規定されている。細胞は自分のコピーを生み出す増殖能力を備え、例えば子供の成長過程や傷を治す過程で活発に増殖する。

     とはいえ、やみくもに増えるのではなく、細胞は必ずどこかで増殖をやめ、やがて死に至る。現在では、細胞の分裂回数があらかじめ遺伝プログラムによって決められていることや、時間経過に伴うDNAの傷の蓄積が細胞に寿命を与えていることが分かっている。

     一方、遺伝子異常の結果として寿命を規定する仕組みから逃れ、いつまでも増え続け、生き続けるようになった細胞が、がん細胞である。不可逆的な遺伝子変異に起因するため、通常元に戻ることはない。不死とはいえ、むしろ個体には病気や死をもたらす、まさにモンスターというべき異常な細胞である。

     実は、適切な環境さえ整えば、無限に増え続け、生き続けるヒトの「正常」な細胞が実在している。それが胚性幹細胞(ES細胞)だ。実に不思議な細胞で、ES細胞として無限に増殖できる一方で、皮膚や神経などの不死性をもたない別の細胞へ、いつでも変化することができる。
    http://www.sankei.com/west/news/150926/wst1509260003-n1.html

     逆に、寿命が決まっていたはずの細胞を初期化して作り出す人工多能性幹細胞(iPS細胞)は、ES細胞と同様の無限の増殖能を獲得している。

     このことは、「不死」という細胞にとって本来異常な性質が、正常な細胞の営みとして可逆的に成立しうることを私たちに教えている。ES細胞やiPS細胞は決して異常なモンスターではなく、秘められた潜在能力を最大限に発揮して、懸命に増殖し、生き続けているのだ。

     彼らはどのようにあらかじめ定められていたはずの寿命を克服し、傷つきやすいDNAを守り続けているのだろう。私はES細胞に「生き続ける能力」の秘密を教えてもらおうともくろんでいる。さまざまな難題を乗り越え、粛々と生き続けていく彼らの力強さを見習いながら。

         


     大串雅俊(おおぐし・まさとし) 平成19年より理研CDBにて研究員として勤務。ヒトES細胞とは、同年に初めて出会ってから8年来の「お友達」。
    http://www.sankei.com/west/news/150926/wst1509260003-n2.html

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  30. 2015.10.3 13:00
    【理研CDBが語る】
    細胞たちのささやきから解く 生物の相似性

     大きなカエルも小さなカエルも同じ形。こんな当たり前のことも、科学的には立派な研究テーマとなる。この当たり前に不思議さを感じるだろうか?

     カエルの体は頭部・胴体・手足のパーツからできている。では、体長5センチのカエルを10センチに引き延ばすにはどうすればよいだろう。

     おのおののパーツの長さを2倍に拡大すれば、相似形のカエルを作ることができる。しかし、頭部だけ引き延ばして、頭でっかちな10センチのカエルを作ることもできる。つまり、カエルは無数に存在する引き延ばし方から、あえて大きさに影響されることなく相似形を保つ方法を採択しているのである。

     このような現象をスケーリングという。さらに、スケーリングは卵から成体になる発生過程においても保たれており、アフリカツメガエルの胚(発生途中の初期の状態)を半分に切ると半分サイズの相似形を保ったオタマジャクシが誕生することが知られている。

     では、生物はどのようにしてスケーリングを作り出しているのだろうか。

     私たちの体は多数の細胞たちが集合して形作られている。そしてこれらの細胞たちは、互いにモルフォゲンとよばれる分子を用いて会話している。

     例えば、頭部になりたい細胞は「頭部になろう!」と細胞集団の中で声を発し、声の届く範囲の細胞たちを頭の細胞へと変化させ、残りは胴体の細胞となる。何とも単純な仕組みである。
    http://www.sankei.com/west/news/151229/wst1512290001-n1.html

     最近の研究から、胚のサイズに応じて声の大きさを変えることがわかってきた。大きな部屋では大きな声で「頭部になろう!!」、小さな部屋では声をひそめることによって頭部と胴体の比率を一定に保っているらしい。

     どうやら、細胞たちは臨機応変に互いにコミュニケーションしながら、さまざまな状況にしなやかに対応しているようだ。

     このような細胞たちの振る舞いは、私たちの社会構造とよく似ている。私たちが言葉、情報、お金などを介して互いにコミュニケーションするように、細胞たちもモルフォゲンを介して互いにコミュニケーションする。経済学や政治学が地球上の人間の営みを研究するように、モルフォゲンを介して発生過程における細胞たちの営みを明らかにしたい。

         


     猪股秀彦(いのまた・ひでひこ) 東京工業大大学院では細胞を用いた研究に従事。博士号取得後、細胞の集団を扱う発生学に魅せられ、理研CDBにて研究を始める。平成26年より理研CDB・体軸動態研究チームリーダー。現在は、アフリカツメガエル以外にゼブラフィッシュを用いて研究を行っており、家でも熱帯魚の飼育に挑戦中。建築、工業デザイン、生物などの形・機能美を見ると、その意味や意義を知りたくなる性分。
    http://www.sankei.com/west/news/151229/wst1512290001-n2.html

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  31. 2015.10.10 12:00
    【理研CDBが語る】
    遺伝子と環境の連携が生み出す細胞の運命

     人生には、何度か進路の選択を迫られるときがある。あるいは振り返ってみて、あそこが一つのターニングポイントだったと気づくこともあるだろう。

     実は細胞も同じだ。例えば私たちの脳の表面を覆い、日常の行動や感覚、言語などをつかさどる「大脳皮質」。始まりはごくごく少数の細胞が、幾度も分裂をしながら、さまざまな進路選択を迫られ、別々の運命をたどった個性豊かな細胞を生み出す。ヒトでは160億個もの多様な神経細胞が整然と並び、個々の細胞が時には数千個の細胞とケーブルで接続して極めて複雑なネットワークをつくる。

     大脳皮質の構築原理をひもとくのは難しそうだが、いくつかのルールが見つかっている。

     1つめは、タイムスケジュールを守ること。大脳皮質の発生プログラムが始まるとタイマーが作動し、次々に生み出される細胞に時期によって異なる運命が振り分けられていくのだ。

     2つめは、後から生まれてきた細胞は、先に生まれた細胞を追い越して、より外側へと移動しなければならないこと。同じ時期に生まれた同種の神経細胞は一つの層をつくり、その外側に順々に新たな層が積み重なっていく。最終的にバウムクーヘンのようにぎっしりと敷き詰められた6層の大脳皮質になる。これにより、頭蓋骨の限られた空間に膨大な数の神経細胞を収納することができるのだ。

     これらのルールを支配するものは一体何なのか?遺伝子を操作して、いったん進み始めたタイマーをリセットしてみると、大脳皮質の細胞は律義にもう一度最初から神経細胞の運命を振り分け直すのだ。
    http://www.sankei.com/west/news/151007/wst1510070068-n1.html

     では、早い時期に生まれる神経細胞を取り除いてしまってはどうだろう。脳の細胞はこのような理不尽な状況にも対応し、失った下層の神経細胞を再びつくり始めるのである。

     つまり、個々の細胞は生まれつき個性が決まっているようにみえて、周囲の状況を敏感に読み取りながら、自らの運命を柔軟に変えているのだ。

     脳の細胞がそれぞれの運命を選択し、適切な居場所を見つける仕組みにはまだまだ隠されたルールがありそうだ。

     タイムスケジュールに沿って生み出された個性豊かな細胞が周囲とコミュニケーションをとりながら、集団としての秩序を生み出していく過程を明らかにすることで、脳の構築原理に迫りたい。

         


     花嶋かりな(はなしま・かりな)

     早稲田大大学院修了。米国MSKCCがんセンター、ニューヨーク大スカーボール研究所を経て平成19年より理研CDB・大脳皮質発生研究チームリーダー。時空間軸に沿って脳の個性豊かな細胞がどのように生み出されていくのかをひもとくのが現在の課題。恐竜、忍者、ドライブ好きの5歳の息子の日々の行動を観察しながら、遺伝子と環境のどちらが重要かについて答えを模索中。趣味はダイビング、釣り、写真。
    http://www.sankei.com/west/news/151007/wst1510070068-n2.html

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  32. 2015.10.17 07:00
    【理研CDBが語る】
    “ビビッ”と来た相手とくっつく 細胞たちの“合コン”で何が起きている?

     私たちの脳がどれほど多くの神経細胞からできているかご存じだろうか。

     その数なんと850億個。それらの細胞が互いに突起をのばして1千兆個もの接続点をつくり、複雑な神経回路を形成している。私は、神経細胞同士がどのような仕組みで正しい相手を選び、接続しているのかに興味を持っている。いわば日本の合コンと同じだ。お互いを知らずに初めて出会い、そこで正しい相手を見つけなければならないのだ。

     この合コンのメカニズムを解明するのはそれほど容易でない。第一ヒトの脳は大き過ぎるし、複雑過ぎる。そして実のところ、何が正しい接続なのかを、われわれはまだ十分理解していない。

     この問題に挑むため、私はマウスの脳を用い、なかでも嗅覚(きゅうかく)をつかさどり、比較的単純な構造を持つ嗅球という部位に着目している。嗅球の僧帽細胞は突起を伸ばし、少し離れた場所にある約千種類もの嗅神経細胞の中から1種類だけを選んで接続するのだ。それぞれの嗅神経細胞は特定のにおい分子をキャッチし、その情報を僧帽細胞に伝達するため、もし接続を間違えれば嗅覚が混乱してしまう。

     この仕組みを調べるために2つのアプローチをとっている。1つは、野生動物のドキュメンタリー映画のように、発生中の脳を顕微鏡の下でひたすら観察し、僧帽細胞の挙動を明らかにする。もう1つは、条件をいろいろと変えてみて、僧帽細胞に起きる変化を観察する。

     合コンの例えに戻るなら、条件とは細胞の容姿や服装、言葉づかい、仕事、収入といった所だろうか。これらを変えると、パートナーが変わるのか、あるいはカップル成立すらしないのか。
    http://www.sankei.com/west/news/151213/wst1512130002-n1.html

     興味深いことに、僧帽細胞は最初たくさんの相手と接続し、その後4、5日かけて、その中からたった一人をパートナーとして選ぶ。なかなかのやり手だ。これは何らかの比較が行われていることを意味するが、われわれはこれが細胞間の電気的なコミュニケーションによることを明らかにした。ビビっと来る相手を見定めているのだ。

     電気的な言葉をつかって一体何をささやいているのか、目下これについて調査中である。

     こんなことを研究して何になるのか、といわれるかもしれない。だが思い出してほしい。最初は誰も役に立つと思わなかった物理学者、ハインリヒ・ヘルツの電磁波の研究も、今では携帯やインターネット、衛星放送など、あらゆる無線通信の基盤になっている。

     神経細胞が相手を選び、接続するメカニズムが明らかになれば、脳の損傷を修復したり、老化を予防したり、ひょっとしたら学習能力を向上することもできるかもしれない。

       


     マーカス・ルーウィ 理研CDB感覚神経回路形成研究チーム研究員。イギリスとドイツの国籍を持ち、シンガポールで育つ。2013年、キングス・カレッジ・ロンドンにて視覚神経回路の構築に関する研究で博士号取得。子供の頃から脳をはじめ自然界のさまざまな物がどのように作られ、機能しているのかに興味を持つ。理研CDBの厳しくも魅力的な研究環境と日本文化にひかれて来日。余暇にはフットサルやサイクリング、マラソンに加え、温泉などの日本文化を楽しむ。
    http://www.sankei.com/west/news/151213/wst1512130002-n2.html

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  33. 2015.10.24 07:00
    【理研CDBが語る】
    器官再生医療の産業化で健康長寿社会の実現を目指す

     21世紀の新しい医療システムとして再生医療が期待されている。その産業化の実現も、いまの日本には重要な課題だ。

     私たちの体の中には「幹細胞」とよばれる未成熟な細胞が存在しており、体をつくる細胞を生み出し、組織を修復しているため、私たちは長い期間にわたり生き続けることができる。

     再生医療の始まりは、血液の「がん」である白血病の治療のための「骨髄移植(造血幹細胞移植)」だ。最近では、神経や骨、軟骨など、幅広い種類の幹細胞を疾患の部位へと移植する第1世代再生医療の開発が進められている。

     第2世代再生医療は組織レベルの再生だ。重度の熱傷患者の健全な皮膚の表皮細胞を生体外で培養してシート化し、移植する。この再生表皮が日本発の再生医療製品となった。

     再生医療の究極のゴールは、病気や傷害によって機能しなくなった器官(臓器)を、再生した器官と置き換える「器官再生医療」だ。臓器移植しか治療方法がない重篤な患者を、再生器官の移植によって救う可能性をもつ。さらに、長寿社会になり、加齢によって機能低下や喪失した器官の再生にもつながり、「健康長寿」社会の実現にも大きな役割を果たすと期待されている。

     私たちは、この器官再生医療の実現に向けて、まず「歯や毛包(もうほう)、唾(だ)液(えき)腺、涙腺の再生」から研究を進めている。これらの器官は、生死には大きくかかわらないものの、人類すべての生活の質の維持にとって大切だ。
    http://www.sankei.com/west/news/151024/wst1510240002-n1.html

     ほぼすべての器官は、胎児の時期に誘導される、器官のもととなる器官原基から発生する。器官原基は、体表面を覆う上皮性幹細胞と、その内側にある間葉性幹細胞の相互作用によって誘導される。

     私たちは、体の中からこれらの器官のもととなる2種類の幹細胞を取り出して、それぞれの器官原基を再生する技術を開発した。この原基を、器官を失った場所に移植して、神経や周囲の組織と連携して機能的な器官再生が可能であることを実証し、器官再生に道を開いた。

     これらの器官の中で、最も実用化に近いのが毛包だ。毛包は毛髪を作り出す器官で、自分自身の毛包から幹細胞を採取できる。先天的な乏毛(ぼうもう)症や男性型脱毛症、女性の脱毛など髪に悩みを抱える人は多い。再生医療の産業化も重要な課題だ。私たちは毛包再生から、世界で初めての器官再生医療の実現と産業化に挑む。

          


     辻孝(つじ・たかし) 九州大大学院修了。山之内製薬(現アステラス製薬)研究員、日本たばこ産業株式会社医薬探索研究所主任研究員、東京理科大学基礎工学部教授、同大総合研究機構教授を経て、平成26年より理研CDB器官誘導研究チームリーダー。再生医療の中でも発生原理に基づいた器官再生やヘルスケア分野の技術開発に取り組み、複数の民間企業と共同して、基礎のイノベーションから臨床応用の実現を目指す。
    http://www.sankei.com/west/news/151024/wst1510240002-n2.html

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  34. 2015.11.3 06:00
    【理研CDBが語る】
    想定外の発見が生まれるとき…細胞のささやきに耳を傾ける

     研究は思い通りには進まない。日々、試行錯誤の連続で、失敗も幾度となく経験する。だから、失敗の理由を追求しつつも、次はうまくいくだろうという楽観的な考えがないと精神的に参ってしまう。

     とは言うものの、眠りに落ちる直前まで、そして目覚めた直後から、失敗した理由が気になる自分がいる。寝ている間も、脳ミソの片隅で無意識に研究のことを考えているのだろう。

     それでも時折、神様がご褒美を与えてくれる。時には自分の思惑とは全く違った形で。

     私は、高い分裂能力によって体に細胞を供給している「幹細胞」に注目している。特に、幹細胞の周囲には「幹細胞専用の環境」があり、そのおかげで幹細胞の性質が維持されていると考えている。

     その仮説を検証するため、毛を作る器官「毛(もう)包(ほう)」の幹細胞の研究を8年前に始めた。そして幹細胞が「ネフロネクチン」と呼ばれるタンパク質を分泌し、自身を包む特殊な環境を作っていることを見いだした。ここまでは思惑通りだ。

     しかし、ネフロネクチンが幹細胞に直接作用しているというデータは得られなかった。正直困った。一体このタンパク質は幹細胞の周りで何をしているのか?

     もんもんとする中、代わりにと言ってはなんだが、毛包ができる際に幹細胞の隣にいる名もない細胞が、ネフロネクチンに接着していることに気付いた。「なんだ、このえたいの知れない細胞は?」。幹細胞とは関係がないので無視しようかとも思ったが、その名もない細胞が「私に付いてきなさい」とささやくのである。元の仮説をいったん横に置いて、その細胞に付いていくことにした。
    http://www.sankei.com/west/news/151227/wst1512270001-n1.html

     すると、想像もできなかった研究結果が導かれた。実は、名もない細胞は立(りつ)毛(もう)筋の元となる未成熟な細胞で、毛包幹細胞がネフロネクチンを分泌していたのは、隣にいる未成熟な細胞を立毛筋に成熟させ、さらに毛包に接続して鳥肌(立毛)を作れるようにするためだったのだ。

     これには多くの研究者が驚いた。当時、幹細胞は周囲の環境からシグナルを「受けて」分裂し、新たな細胞を生み出すことが仕事と考えられていたが、幹細胞自身がシグナルの「送り手」にもなって、発生過程が全く不明だった立毛筋に環境を与えていたのである。

     この想定外の発見はどのようにして生まれたのだろうか? 間違った仮説、眠れぬ夜、仮説の棄却と再構築、そして名もない細胞の声に従った私。一見ネガティブ要素のオンパレードのように見えるが、振り返ると、このどれが欠けても想定外の発見はなかったと思う。仮説と違った結果がでたときが新しい発見のチャンス。幸運をつかむ準備はできているか?

         


     藤原裕展(ふじわら・ひろのぶ) 大阪大大学院修了後、科学技術振興機構、イギリスがん研究所の博士研究員を経て、平成24年から理研CDB細胞外環境研究チーム・チームリーダー。大学院時代より、研究手法を変えながらも一貫して細胞の外に広がる世界を見続ける。研究者として生きていくのは大変だけど、それ以上に創造的で刺激的な科学の世界に身を置けることに幸せを感じる。39歳。
    http://www.sankei.com/west/news/151227/wst1512270001-n2.html

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  35. 2015.11.7 07:00
    【理研CDBが語る】
    神戸マラソンと小さなランナーたち

     15日はいよいよ神戸マラソンである。筆者は専ら応援側であるのだが、普通とはちょっと違う視点から、このイベントを毎年心待ちにしている。

     あるマラソンの実況で、「2万人以上のランナーが、スタートの号砲とともに一斉に走りだしました」という表現を耳にした。果たして、これは事実なのだろうか。某都内マラソン大会では、最後尾のランナーが走りはじめるのに15分以上かかることもあるらしい。つまり、全員が同時に走りだすには、マスゲームのように全員を同調させ、動きを同期させるほか仕方がないだろう。しかし、もはやこれはマラソンではない。

     さて、筆者がこんなポイントに注目しているのは、決して実況の揚げ足をとりたいからではない。筆者は研究の中で、「ランナーが一斉に走りだしました」の言葉通りの現象を、生き物の中で目の当たりにしたのだ。

     もちろん、この場合の「ランナー」は「細胞」である。少し補足を加えると、筆者の研究対象であるショウジョウバエのさなぎの中では、ある臓器を正しく作るために、500個以上の細胞が一斉に、時計回りに移動する。

     よくよく観察すると、この細胞たちはおのおのが個性的な動きをしているにもかかわらず、同じ方向に動きだしていた。筆者はこの「小さなランナーたち」がどうやったら「一斉に同じ方向に」動けるのか、研究している。内容を簡単に紹介すると、細胞たちは互いに手をつないでいるが、満員電車に揺られるような動きが加わると、楽なほうへ手をつなぎ変えて移動する。これを繰り返していると、細胞はいつのまにか皆、同じ方向に向かって動いている。
    http://www.sankei.com/west/news/151107/wst1511070006-n1.html

     右利きの細胞が多いと時計回り、左利きの細胞が多いと反時計回りだ。つまり、マスゲームの練習をしなくとも、「ランナーを一斉に走らせる」ことは可能なのである。

     「細胞、走ってへんやん」というツッコミが聞こえてきそうだが、ここでは流しておこう。生き物の神秘は難問に満ちているが、研究者たちは、ちょっとした日常の一コマと対比させてニヤリとしたり、そこからヒントをもらったりする。今年の神戸マラソンでも、次の研究のヒントを探しながら、ランナーたちにエールを送りたい。

         


     前川絵美(まえかわ・えみ) 宮城県生まれ。石巻専修大理工学部を卒業後、大阪大大学院理学研究科にて学位取得。現在、理研CDB組織形成ダイナミクス研究チーム研究員。大学院では、蚊の標的認識行動を研究するため、実験装置を4年かけて作製した。現在は、ハエのさなぎの中で見られる集団細胞移動現象に魅了されている。昆虫嫌いの私を、「逃げずに観察しなさい」としかってくださった小学校時代の恩師に今更ながら感謝している。
    http://www.sankei.com/west/news/151107/wst1511070006-n2.html

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  36. 2015.11.14 05:00
    【理研CDBが語る】
    脳をつくる幹細胞の不思議…ハエ、マウス、ヒトの脳の違いは?

     私たちはよく「彼女は個性的な性格だ」とか「彼はライオンのように勇猛果敢だ」と人の性格を評する。それほど脳の働き方は人それぞれ違うのであるが、勇猛果敢な彼の脳が本当にライオンの脳と同じであったりすることは決してない。

     言い換えると、脳の成り立ちや働きの大枠は遺伝的に決定されているのである。このことは、よく「脳の設計図はゲノム上に書き込まれている」とも表現される。その設計図は何を決めているのであろう?

     いろいろな動物の脳のでき方を見てみると、確かに動物の脳はそれぞれに特徴的である。同じほ乳類に限ってみても、実験動物としてよく使われるハツカネズミとサルのような霊長類では、ずいぶん脳のサイズや複雑さが異なり、サルの脳の神経の数はネズミの千倍以上ある。

     進化の上で近いとされるチンパンジーとヒトとでもずいぶんサイズが違う。こういう観察から、脳のサイズ、つまり脳の神経細胞の数は大まかに言って遺伝的に決まっていることがわかる。

     一方、よく見ると、ほ乳類の脳は互いに似ているところも多い。もっと広く見渡すと、遺伝学研究に長年使われてきた昆虫のショウジョウバエの脳の発生ですら、ほ乳類と共通するところがある。その共通点とは?

     それは、どの脳も、神経幹細胞という細胞からできることである。

     神経幹細胞は何度も細胞分裂することによって、たくさんの神経細胞を作り出す「幹」となる細胞である。この幹細胞は2つに分裂するとき、ひとつは元の細胞と同じ幹細胞に、他方は神経細胞に分化してゆく。このように、神経幹細胞は非対称な細胞分裂によって互いに異なる細胞を生じるのである。
    http://www.sankei.com/west/news/151110/wst1511100070-n1.html

     非対称分裂は多様な細胞を作り出す場面でよく利用される仕組みであり、無脊(せき)椎(つい)動物の卵は大抵この方法で体をつくってゆくし、ほ乳類のさまざまな臓器にも同じ方法を使って幹細胞から形作られるものが多い。

     ショウジョウバエなどの研究から、この非対称分裂の仕組みはかなりよくわかってきたが、私たちほ乳類の神経幹細胞についてはまだ謎が多い。

     ひものように細長く伸びた形を持ちダイナミックに活動するこの不思議な細胞は、幹細胞として働くだけでなく、生み出された神経細胞が移動するためのレールや、信号伝達の通路となるなど、多様な役割も担うマルチプレーヤーである。

     ほ乳類の脳が進化の過程で急速に大きくなってきた仕組みなど、目の前には、まだ挑むべき謎がたくさんある。

         


     松崎文雄(まつざき・ふみお) 理研CDB非対称細胞分裂研究チームリーダー。東京大大学院修了。東北大学教授を経て、平成12年からCDBの創設に参画した。ショウジョウバエ、マウスをモデルとして脳の発生メカニズムを研究。最近ではフェレットもモデルに加わり、複雑な脳の形成過程の解明に力を入れている。
    http://www.sankei.com/west/news/151110/wst1511100070-n2.html

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  37. 2015.11.28 13:00
    【理研CDBが語る】
    細胞の個性 染色体がほどけたときに見えてくるもの

     生物学になじみのない方でも「染色体」はご存じだろうか。教科書で見覚えのあるアルファベットのXの形をした、あれである。アルカリ性色素に染まるものとして発見されたのが名前の由来である。

     染色体は1本の長いDNAが密に折り畳まれたもので、ヒトでは細胞一つあたり46本ある。うち23本が父親由来、23本が母親由来。DNAは4種類の化合物、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)が並んだもので、46本の染色体すべてを合わせると、この並びは30億文字にもなる。

     このA、T、G、Cからなる長い文字の並びこそが、われわれの遺伝情報の本体である。そして、その所々に遺伝子と呼ばれる文字列が隠れている。ヒトでは約2万個。これら遺伝子の文字列が読み取られて多様なタンパク質がつくられ、細胞の構造や機能を支えている。

     話を染色体に戻そう。意外と知られていないが、教科書でおなじみのXの形が姿を現すのは、細胞が2つの娘細胞に分かれる「分裂期」のみである。次の分裂期までの間、46本の染色体はほどけた状態で細胞の核の中に収まっている。

     ただし、ほどけ方はDNA上の場所によってさまざま。よくほどけている遺伝子はよく読み取られ、密に折り畳まれている遺伝子は読み取られない。さらに、ほどけ方は細胞によってもさまざま。したがって読み取られる遺伝子の組み合わせに細胞ごとの個性が生じ、これが細胞の種類や性質を決めている。
    http://www.sankei.com/west/news/151128/wst1511280008-n1.html

     私は、このほどけ具合の調節のしくみが分かれば、細胞の個性が生み出される機構の本質が明らかになると考えて研究を行っている。現在、マウスの胚性幹細胞(ES細胞)が体の細胞に分化する過程の染色体のほどけ具合の調節の様式を詳しく調べている。

     染色体のほどけ方の全体像を直接観察するのは非常に難しいが、間接的に垣間見えるいくつかの状況証拠は、この過程のごく初期に染色体のほどけ方が大きく変化する分岐点があることをほのめかしている。いわば細胞の個性の分岐点ではないかと考えており、さまざまな手法を組み合わせてこの仮説を検証していきたい。

     平谷伊智朗(ひらたに・いちろう)東京大大学院修了。その後7年近くにわたる米国留学を機に、染色体のほどけ方から細胞の個性が生まれるしくみを研究する「エピジェネティクス」という分野に参入。帰国後は静岡県三島市にある国立遺伝学研究所を経て、平成25年より理研CDB・発生エピジェネティクス研究チームリーダー。週末は2人の子供と地域の子供たちとサッカー。
    http://www.sankei.com/west/news/151128/wst1511280008-n2.html

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  38. 2015.12.13 06:00
    【理研CDBが語る】
    「モザイクタイルのようなパターン」見せる気管支の細胞 生物の幾何学模様には意味がある

     梅雨明けのある日、西宮の北山緑化公園へ散策に赴いた。華やかなアジサイ花壇の前で足を止めると、咲き始めのガクアジサイを見つけた。

     ガクアジサイはアジサイの原種に近く、装飾花(アジサイを華やかにしている飾り花)が少なくて中央に100個ほどの両性花(本当の花、西洋アジサイでは装飾花に隠れている)の集団が大きく露呈している。花に顔をぐっと近づけて紫に色づいた小さなつぼみの配置を確認すると、なんだかワクワクしてきた。

     つぼみの集団は、紫に成熟したつぼみとまだ緑の未熟なつぼみが適度な間隔で混ざり合って、丸みを帯びた市松模様のようなパターンを描いている。生き物が見せる規則的なパターン、この美しい配列にいつもひきつけられてしまう。

     私は呼吸器、つまり肺と気管の研究をしている。それは生物のパターンの研究でもある。肺は血液に酸素を取り込み、代わりに二酸化炭素を排出する臓器だ。その役割を効率良くこなすため、肺は吸い込んだ空気を分岐した気管支で分散し、多くの肺胞へ行きわたらせる。気管支の分岐構造はフラクタル構造と呼ばれ、体積を最大限に活用する法則性を持った分岐パターンを示す。

     分岐のフラクタル構造は樹木の枝ぶりにも見られる。樹木の外側に付いた葉は効率的に光を受けるため、枝はお互いにほどよく間隔を開けた分岐を作りながら成長する。生物は生きるための生理機能を最大化するため、幾何学的なパターンを利用する。気管支の内側の細胞もモザイクタイルのようなパターンを見せる。
    http://www.sankei.com/west/news/151213/wst1512130006-n1.html

     毛の生えた線毛細胞と粘液を作る粘液細胞が互い違いに配置され、市松模様のようなパターンを作る。生物の体には幾何学的パターンが詰まっているのだ。いかにして規則性が作られるのか?

     それは細胞が分泌するタンパク質の拡散と、それに対する細胞の反応性によって決まる。パターンを作る原理を理解することで、生命の謎にとどまらず、病気の理解にも繋がる。

     さて、文頭のガクアジサイのパターンだが、大きな集団に見える両性花は実は細かなつぼみが5、6個集まって小さな束になっており、その束が無数に集まったものだった。束の中で花が順番に一つずつ成熟していくので、遠目には100個の花がモザイクタイルのようなパターンに見えたわけだ。両性花は適度な距離を開けて開花することで互いを邪魔しない。順番に開花するので長期間花が咲き、悪天候や外敵など不測の事態にも強いはずだ。

     ヒトはまだまだ自然に学ぶことがある。科学も、芸術も。

        


     森本充(もりもと・みつる) 東京薬科大大学院で生命科学博士を取得。国立遺伝学研究所、米国ワシントン大学でマウス発生学の研究に従事。平成24年より理研CDB呼吸器形成研究チームリーダー。内臓組織の機能的パターンの形成メカニズムを研究している。家では5歳と3歳の子供の行動パターンを解析するのが楽しみ。
    http://www.sankei.com/west/news/151213/wst1512130006-n2.html

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  39. 2015.12.20 06:00
    【理研CDBが語る】
    空気を読む神経幹細胞…適切な時期・場所に、適切な種類・数の神経細胞を産生

     最近、上下の顎の骨のなかに横たわって埋まっていた親知らず4本を、歯肉を切開し骨を削って一度に抜歯した。今みなさんが思ったように、私も相当痛い思いをするのではないかと覚悟していたが、全身麻酔薬を用いることにより、無意識のうちに無痛で抜歯することができた。

     全身麻酔薬で脳の機能を抑制すると私たちは意識を失い、無感覚になるということは、私たちは脳の働きによって自分たちの周りの世界を認識して日々暮らしていることを意味する。

     このような重要な機能をもつ脳はどのように作り出されるのか?

     生物学の授業で聞いたことがあるかもしれないが、そのはじまりは多様な神経細胞を作り出すことができる神経幹細胞である。

     ヒトの場合、神経幹細胞が妊娠6週目あたりから脳を作るために必要な部品である160億個もの神経細胞を、適切な時期、適切な種類、適切な数、適切な場所に産生することで赤ちゃんの脳は組み立てられていく。

     現在私は、正しい脳を組み立てるために、神経幹細胞がどのようにして神経細胞を作る適切なタイミングを知るのか、という問いに挑戦している。

     最近の私たちの研究によって、少なくとも一部の神経細胞が生み出されるタイミングは、体の設計図であらかじめ完全に決められているわけではなく、既にできている神経細胞の数と種類を周囲の細胞に教えてもらって臨機応変に決定しているということがわかった。つまり、神経幹細胞は周りの空気を読んで自分がとるべき行動をとっているのだ。
    http://www.sankei.com/west/news/151220/wst1512200012-n1.html

     もし神経幹細胞が供給する神経細胞の種類や数、時期を間違えると、正しい神経回路を作れなくなってしまう。

     このような胎児期にできる異常な神経回路は精神疾患発症原因の1つの可能性としても考えられている。神経幹細胞が用いている柔軟な仕組みは、多少のミスにも対応して神経細胞の種類と数の帳尻を合わせることができる非常に賢いものである。

     今後は、神経幹細胞が自分の置かれた状況を知る仕組みの詳細を明らかにすることで、精神疾患発症原因の理解と治療法の発見に貢献し、また、生物が用いている賢くシンプルな戦略に驚きと斬新さを感じながら研究を進めていきたい。

        


     當麻憲一(とうま・けんいち) 平成22年より理研CDB大脳皮質発生研究チームに所属。26年に博士号取得。ES細胞(胚性幹細胞)から神経幹細胞に対象を変えつつ、一貫して発生において幹細胞が自分の運命を決める仕組みについて研究を進めている。生物の精巧な仕組みに日々魅了され、それを理解し操作したいと思っている。マイブームはダイエットとジム通い。
    http://www.sankei.com/west/news/151220/wst1512200012-n2.html

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  40. 研究者に高額報酬支払える法案 通常国会提出へ
    12月21日 5時31分

    政府はSTAP細胞を巡る問題を受けて国会への提出を見送ってきた、理化学研究所などを研究者に高額な報酬を支払うことができる「特定国立研究開発法人」に指定する法案を、来年の通常国会に提出する方針を固めました。

    政府はおととし、世界最高水準の研究開発を推進する立場から、理化学研究所などを研究者に高額な報酬を支払うことができる特定国立研究開発法人に指定することを決めましたが、STAP細胞を巡る問題を受けて、必要な法案の国会への提出を見送ってきました。
    こうしたなか、政府は理化学研究所の外部の有識者委員会が先に「改革への道筋がついている」とする評価書をまとめたことなどから、再発防止に向けた環境は整ったと判断し、法案を来年の通常国会に提出する方針を固めました。
    政府は理化学研究所に加え、経済産業省が所管する産業技術総合研究所と、文部科学省が所管する物質・材料研究機構も特定国立研究開発法人に指定する方針で、来年の通常国会での法案成立を目指すことにしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151221/k10010347731000.html

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  41. 大村さん開発のイベルメクチン 胆管がんに効果
    12月22日 14時39分

    ことしノーベル賞を受賞した北里大学特別栄誉教授の大村智さんが開発した熱帯病の治療薬「イベルメクチン」が、肝臓がんの一種、胆管がんを縮小させる効果があるとする研究成果を九州大学の研究グループが発表しました。

    北里大学特別栄誉教授の大村智さんが開発した「イベルメクチン」は、失明につながる熱帯病「オンコセルカ症」などの特効薬で、大村さんは、この研究成果でことしのノーベル医学・生理学賞を受賞しました。
    この薬を九州大学生体防御医学研究所の西尾美希助教などの研究グループが詳しく調べたところ、胆管がんの原因となる「YAP1」(ヤップワン)というたんぱく質の働きを抑える効果があることが分かったということです。また、胆管がんのマウスに「イベルメクチン」を投与したところ、がんの増殖を3分の1に抑えることにも成功しました。
    西尾助教は「YAP1は、胆管がん以外にも肝臓にできるがんの原因になっているたんぱく質だ。これらのがんの縮小にも効果があるのかさらに調べたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151222/k10010349471000.html

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    1. がん、治療薬、熱帯病、ノーベル賞、九州大学、生体防御医学(免疫学)、たんぱく質、マウス実験…

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    2. 大村さんら開発の抗寄生虫薬、胆管がんに有効か
      2015年12月23日 12時13分

       今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授らが開発した抗寄生虫薬「イベルメクチン」が、肝臓の胆管がんの治療にも有効である可能性が出てきた。

       九州大の西尾美希助教らのチームが22日、マウスで効果を確認したと発表した。

       胆管がんは有効な治療法が確立されていない。研究チームはイベルメクチンが、がんを増殖させるたんぱく質「YAP1」の働きを抑制することを発見。人間の胆管がんを移植したマウスにイベルメクチンを投与したところ、がんの増殖が抑えられた。投与量は寄生虫病治療の場合に比べ、20~50倍多いという。

       大村さんは「イベルメクチンが白血病に効果があるという報告はあったが、胆管がんにも効くとしたら興味深い。もし治療薬になったら、発見者としてうれしい」と話している。
      http://www.yomiuri.co.jp/science/20151223-OYT1T50047.html

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    3. 新世紀の「偉人伝」…
      http://koibito2.blogspot.jp/2015/01/blog-post_4.html

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  42. がん・腎臓病の新薬開発加速へ、産学連携組織
    2015年12月24日 08時04分

     日本医療研究開発機構は、国内有数の研究所と製薬企業が手を組み、がんや腎臓病を治療する薬の開発に挑む産学連携組織を設置した。


     同機構が連携の枠組みを作り、大学や研究センターと企業の間を仲立ちした。同機構と企業で年間計7億円の研究費を拠出する計画。世界トップ級の遺伝子分析技術を持つ研究施設が後押しする体制も組み、新薬の創出を加速化させる。

     連携組織では、免疫の働きを活用したがん治療薬を研究する国立がん研究センターと小野薬品工業、糖尿病性腎症の治療法を研究する国立国際医療研究センターとアステラス製薬、協和発酵キリンなど、産学協同の5チームを結成。慶応大や国立循環器病研究センターなど6施設が遺伝子やたんぱく質などの分析を担う。
    http://www.yomiuri.co.jp/science/20151224-OYT1T50021.html

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    1. いいかげんに「薬で治す」っていう発想をやめないと、「薬害」の医原病まみれになってしまうな…

      病気はつくって治すふりする時代になっちゃってんのかな?(笑)。

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  43. 【免疫学/分子生物学】CD4陽性キラーT細胞への分化機構を解明 CRTAMタンパク質による刺激がキラー細胞へと分化誘導する
    http://potato.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1450928103/

    【免疫学】炎症反応を制御する新たな分子を発見 過剰な炎症反応が起きないようにする仕組みの一端を解明
    http://potato.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1450531052/

    「免疫学」に関連するニュース
    http://www.2nn.jp/word/%E5%85%8D%E7%96%AB%E5%AD%A6

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  44. 【再生医療】ES視細胞のサルへの移植成功 理研が世界初
    http://potato.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1450875548/

    【再生医学】カエルではじめて機能的な関節の再生に成功 再生医療への応用に向けて大きな一歩
    http://potato.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1450844719/

    「再生医療」に関連するニュース
    http://www.2nn.jp/word/%E5%86%8D%E7%94%9F%E5%8C%BB%E7%99%82

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  45. 【遺伝子医学】多様な臓器のがんで異常発現するRNA群を発見 がん診断の新たなバイオマーカー候補に
    http://potato.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1450961801/

    「がん 遺伝子」
    http://www.2nn.jp/search/?q=%E3%81%8C%E3%82%93+%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90&e=

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  46. iPSで効率良く気道細胞
    気管支ぜんそく解明期待

    2015年12月25日 02時00分 共同通信

     肺の気管を覆い、粘液を出したり繊毛を動かしたりして病原体や異物を除去している気道上皮細胞を、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から効率良く作ることに、京都大と大阪大のチームが成功し、24日付の米科学誌ステム・セル・リポーツ電子版に発表した。

     チームの三嶋理晃京大教授(呼吸器内科学)は「気管支ぜんそくなど気道上皮の異常が関係する病気は多い。今回の成果は、病気の解明や治療薬の開発、肺の再生に役立つと期待される」と説明している。

     チームは、人のiPS細胞を段階的に変化させ、CPMというタンパク質を利用して肺のもととなる細胞を分離した。
    http://this.kiji.is/52802986939465730

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    1. 病気(疾患疾病)は、細胞に原因のある不調ではなくて、あくまでも「組織」のシステムにおける不調なのに…

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    2. 自律神経(交感神経、副交感神経)とのからみが、細胞を見ててわかるのかな?

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  47. 製薬企業の奨学寄付、60億円減
    2015年12月26日19時13分

     製薬企業が2014年度に大学医学部などに提供した奨学寄付金は263億円で、13年度に比べ2割(60億円)減ったことが読売新聞の集計で分かった。

     高血圧治療薬「ディオバン」のデータ改ざんでは、臨床研究を行った大学に販売元の製薬企業から多額の奨学寄付金があり、研究の公正さをゆがめたと指摘されていた。

     日本製薬工業協会の会員企業68社(子会社は合算)が11月末までに公開した14年度の資金データを集計した。資金提供の総額は4270億円で、13年度に比べ1割(450億円)減少した。

     奨学寄付金は学術研究の振興を目的としているが、国の研究費と違って使途は比較的自由で、企業が自社の薬の販売促進などのために提供してきた面もあるとされ、癒着の温床になりかねないとの指摘があった。

     そのため同協会は昨年春、自社製品の臨床研究に対する資金として奨学寄付金を提供しないよう会員企業に求めた。

     ディオバンの販売元であるノバルティスファーマは、13年度に13億1100万円の奨学寄付金を提供。14年度は、大半の提供をやめ、約11億円減の1億9600万円。85%の減少幅で、集計企業中最も大きかった。

     奨学寄付金が減少する一方で、医学部などが企業と契約を結んで進める共同研究費は97億円と、13年度から30億円増えた。

     日本製薬医学会の岩本和也理事長は「共同研究費が増えたのは、研究と企業資金の関係を明確にするという意味で、望ましい方向だ。販促目的が否定できない寄付金はまだ残っているとみられるが、今後一層減っていくだろう」と話している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151226-118-OYT1T50075

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  48. 慶大病院にiPS専門外来、難病患者に情報提供
    2015年12月28日 16時43分

     慶応大病院(東京)は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究について難病患者の疑問に答える専門の「iPSコンサルテーション外来」を来年1月に設置する、と発表した。


     同外来ではパーキンソン病やALS(筋萎縮性側索硬化症)など14種類の難病に関し、遺伝性の病気や幹細胞を研究する医師らが最新の研究や、将来の治療の見通しなどを情報提供する。

     かかりつけ医が同病院に連絡したうえで、患者は受診する。

     診断がつかずに悩む患者に対応する「未診断疾患外来」も設ける。かかりつけ医からの紹介を受けた患者から血液5ミリ・リットルを採取したうえで、遺伝子を分析することで診断を試みる。

     詳しくは同大学医学部臨床遺伝学センターのサイト(http://cmg.med.keio.ac.jp/)で。

    http://www.yomiuri.co.jp/science/20151228-OYT1T50084.html

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    1. 「発熱外来」「セカンドオピニオン外来」「iPSコンサルテーション外来」…

      どんどん新手の外来種が増殖中(笑)。

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  49. 富士フイルムが買収に関心
    東芝の医療子会社

    2015年12月30日 16時40分 共同通信

     不正会計問題で経営再建中の東芝が売却を検討している医療事業子会社について、富士フイルムが買収に関心を示していることが30日、分かった。関係者によると、米ゼネラル・エレクトリック(GE)や米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)なども候補として浮上しており、争奪戦になる可能性もある。

     東芝の医療子会社は、診断装置などを手掛ける東芝メディカルシステムズ(栃木県大田原市)。来年1月にも入札を実施し、3月末までに売却先を決めたい考えだ。売却額は数千億円規模が見込まれ、巨額赤字で目減りする自己資本の回復につなげる。
    http://this.kiji.is/54836483404465654

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    1. 東芝、成長見込む医療事業の売却打診…争奪戦も
      2015年12月30日8時36分

       東芝が医療機器子会社「東芝メディカルシステムズ」(栃木県大田原市)の売却を富士フイルムホールディングスに打診していることが分かった。

       医療機器子会社の売却は経営再建策の大きな焦点となっている。売却額は数千億円規模になる見通しだ。同子会社は成長が見込める優良事業で富士フイルム以外にも数社が関心を示しているとみられ、争奪戦に発展する可能性もある。東芝は年度内に売却先を決めたい考えだ。

       関係者によると、売却先は複数の企業による入札で決まる見通し。現時点で候補は3、4社あり、富士フイルムが有力だという。

       東芝は医療事業を成長の柱と位置付けていた。しかし、不適切会計問題などを受けて財務体質が悪化していることから、東芝メディカルを売却する方針を打ち出している。

       東芝メディカルはコンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)といった画像診断装置の製造・販売を主力事業としており、連結売上高は4000億円超に上る。画像診断装置の世界市場におけるシェア(占有率)は4位とされる。

       東芝は現在、東芝メディカル株を100%保有しているが、50%以上売却する予定だ。海外企業に売却すると日本企業の競争力が低下する恐れがあり、医療機器開発を成長産業と位置付ける政府の理解も得にくい。このため、売却先は国内企業に絞る方向だ。

       富士フイルムはかつて主力だった写真用フィルムの市場が急速に縮小する中、医療分野に力を入れている。X線の画像システムや内視鏡などの医療機器のほか医薬品の開発にも事業を広げており、医療関連部門の2015年3月期の売上高は3943億円に達する。東芝メディカルと重複する事業が少なく、買収による相乗効果が見込める。

       東芝はリストラ費用がかさみ、16年3月期の連結税引き後利益の赤字が過去最悪の5500億円に達する見通しだ。自己資本は15年3月末に1兆円超あったが、16年3月末には4300億円まで減る。総資産に対する「自己資本比率」は、経営の健全性を示す下限の目安とされる10%を割り込む見込みだ。

       事業売却で財務内容を改善する必要に迫られていることに加え、東芝メディカルの今後の設備投資に必要な資金などを自力で調達するのが難しいため、他社に経営を委ねることにした。

       東芝はこのほか、経営立て直し策として画像センサー事業をソニーに売却することを決めた。テレビなどの家電事業についても国内外の企業に売却することを検討している。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151229-118-OYT1T50123

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    2. 「富士フイルム」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E3%83%95%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A0

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  50. 厚労省が情報流出の本格調査開始
    警察にリスト提出へ 

    2015年12月30日 19時12分 共同通信

     約10万人分の健康保険証の番号など個人情報が流出した問題で、厚生労働省は30日、本格的な調査を始めた。今後、流出したリストを警察当局に提出する方針。共同通信が分析した結果、5千人分以上の個人情報が掲載されていたのは滋賀、大阪、兵庫、奈良の7市区で、ほかに京都府南部や徳島県西部が多かった。

     医療情報の安全管理に詳しい愛知医科大病院の深津博医療情報部長は「被害が非常に広範囲かつ分散している。少なくとも各エリアにある数カ所の医療機関が出元ではないか」と指摘している。

     共同通信は入手したリストの情報を、現在の市区町村別に分類。
    http://this.kiji.is/54874736526575094

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    1. 健康保険証の個人情報、10万3千人分が流出か
      2015年12月30日 20時06分

       氏名や生年月日、健康保険証の番号などの個人情報約10万3000人分が名簿業者に流出した疑いがあり、厚生労働省が調査に乗り出した。

       流出したのは7年以上前の古い情報で、同省では、医療機関や薬局から流出した可能性が高いとみて、情報の真偽も含めて確認している。

       同省によると、流出した疑いがあるのは、自営業者らが加入する国民健康保険や、会社員が加入する健康保険組合などの加入者の情報で、近畿地方が大半を占めた。保険証番号のほか、氏名や性別、生年月日、住所、電話番号が含まれていた。

       情報が国保や健保など複数の機関にまたがっていることから、加入者が提示した保険証のデータを集約する医療機関や薬局が流出元の可能性があるという。75歳以上の高齢者に2008年に付与された後期高齢者医療制度の番号が含まれていないため、08年より前のデータとみられる。
      http://www.yomiuri.co.jp/national/20151230-OYT1T50074.html

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  51. 高齢者専門の薬剤師育成…学会発足、適切治療へ
    2016年1月4日16時44分

     老年医学の専門医と薬剤師が連携して高齢者の薬物治療のあり方を研究する「日本老年薬学会」が4日、発足した。

     複数の持病を抱える高齢者が多くの薬を飲み、深刻な副作用が出るケースが後を絶たないが、これまで高齢者の薬の作用を専門に研究する学会はなかった。専門性の高い薬剤師を養成し、適切な薬物治療の普及を目指す。

     高齢者は薬の成分を体外に排出する機能などが衰えるため、高齢者以外の成人と同じ量の薬を飲むと過剰になりやすい。薬の種類が増えるとさらに副作用のリスクが高まる。生活習慣や薬の処方の見直しなどで薬を減らすことが可能な場合もあるが、実際には副作用で起きた認知機能の低下や手足の震えなどを治そうと、別の薬を追加され、さらに体調を悪化させる例も珍しくない。

     新たに発足する日本老年薬学会は、薬学の中でこれまで手薄だった高齢者の薬理作用を研究し、医師と薬剤師の効果的な連携方法を検討する。薬剤師の専門性を高めることを目的に、同学会の認定薬剤師制度も創設し、現場の医療従事者への啓発活動も進めていく。管理栄養士の参加も促し、栄養指導で健康状態を改善し薬を減らす方策も模索したい考えだ。

     同学会代表理事の秋下雅弘・東京大教授(老年医学)は「薬局は地域の重要な社会資源。超高齢社会を迎えるなか高齢者の薬物治療に精通した薬剤師を広く育てていきたい」と話す。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160104-118-OYT1T50058

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  52. 訪問時間 2016年1月5日 11:42:01
    IPアドレス 133.5.59.253

    組織名 国立大学法人九州大学
    http://www.iphiroba.jp/ip.php

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  53. がん細胞だけを狙い撃ち、放射線治療が最終治験
    2016年1月5日14時49分

     国立がん研究センター中央病院(東京都)と総合南東北病院(福島県)、大阪医科大(大阪府)の3病院が今月から、がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の実用化に向けた最終段階の臨床試験(治験)を始める。

     悪性脳腫瘍を再発した患者を対象に、生存率などから治療効果を検証し、早ければ5年後に入院費などの一部保険がきく先進医療の認定を目指す。

     BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴し、体への影響が少ない中性子線を照射する。ホウ素は、中性子線を吸収して核分裂した際に放射線を出し、がん細胞を内部からたたく。放射線の射程は細胞1個分ほどで、周囲の正常な細胞を傷つけにくいとされる。

     大阪医科大などは2012年以降、中性子線を発生させる京都大の加速器を使い、第1段階の治験で安全性を確認。今月始まる最終段階の治験では、15年1月に総合南東北病院に設置された加速器も使い、BNCTの有効性を確かめる。

     対象は、悪性神経膠腫こうしゅと呼ばれる脳腫瘍患者のうち、エックス線や抗がん剤治療を受けた後に再発した人。3施設で計約30人を募集する。ホウ素薬剤を点滴し、中性子線を最長1時間1回照射、1年後の生存率で効果を検証する。治験は19年7月まで行う予定。

     治験の責任者を務める宮武伸一・大阪医科大がんセンター特務教授は「まずは脳腫瘍での治験で効果を確認したうえで、将来は肺がんなど他のがん患者にも使いたい」と話している。

     ◆悪性神経膠腫=年間約1万人が発症するとされる脳腫瘍。腫瘍が脳の中に染み込むように広がるため、腫瘍だけを摘出するのが難しい。再発すると有効な治療法がなく、生存期間も半年程度とされる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160105-118-OYT1T50072

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  54. 変形性関節症、遺伝子投与で抑制
    マウス実験で東京大チーム

    2016年1月5日 19時00分 共同通信

     変形性関節症を起こしたマウスの膝の細胞に、軟骨の形成に関わる遺伝子の一部を投与すると、軟骨の再生を促して病気の進行を抑えることができたと、東京大のチームが5日、英科学誌電子版に発表した。新しい遺伝子治療につながる可能性がある。

     関節の軟骨がすり減り、変形や痛みが起こる変形性関節症には、痛みを軽くするためのヒアルロン酸補充などの対症療法はあるが、根本的な治療法はない。

     チームは、細胞内のDNAからタンパク質が作られる際の橋渡し役となる遺伝子因子を人工的に合成し、微小なカプセルに入れて変形性関節症のマウスの膝に注射、進行を食い止めることができた。
    http://this.kiji.is/57045976319066116

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  55. iPSに変化、瞬間捉えた=「初期化」直前の状態維持―京大
    時事通信 1月5日(火)21時8分配信

     京都大学は5日、人の体の細胞が「初期化」され、さまざまな細胞になる能力を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)になる瞬間の撮影に初めて成功したと発表した。初期化直前の状態で細胞を長期間維持し、いつでも初期化できるという。論文は英科学誌デベロップメント電子版に掲載された。
     京大再生医科学研究所の多田高准教授らのグループは、人の胎児の肺線維芽(せんいが)細胞に数種類の遺伝子を導入した。通常はその中からiPS細胞に変化した細胞を選別するが、研究グループは初期化されずに約20日~1カ月間、iPS細胞の前段階の状態を維持した細胞群に着目。細胞を1個ずつ分けて培養し、増殖を続けた約5%の細胞を再び集めて密度を高めたところ、一部は約10日間で初期化されiPS細胞に変化した。
     初期化直前の細胞は「再プログラム化中間細胞(iRS細胞)」と呼び、iPS細胞に変わると緑色に光るよう加工。変化の瞬間を撮影した。
     iPS細胞は1個ずつ維持するのが難しいが、iRS細胞は長期間維持できる。必要なタイミングで比較的効率良くiPS細胞を作製でき、特定の遺伝子を改変する「ゲノム編集」などの加工がしやすいという。多田准教授は「誰でも再現がしやすく、創薬や病因解明など基礎研究への活用が期待できる」と話している。
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160105-00000130-jij-sctch

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    1. iPSの中間細胞作製に成功 京大、遺伝子操作しやすく

       ヒトの体細胞がiPS細胞(人工多能性幹細胞)に変わるまでの中間段階にある「再プログラム化中間細胞」(iRS細胞)の作製に、京都大再生医科学研究所の多田高准教授と医学研究科大学院生の勅使河原利香さんらが成功した。遺伝子操作しやすい特長があり、謎の多いiPS化の過程解明や創薬応用が期待できるという。英科学誌に5日、発表した。

       グループは、iPS細胞作製に必要な4遺伝子をヒト体細胞に導入。4遺伝子の発現終了を待つ通常の手法とは異なり、遺伝子が発現している状態で、塊から細胞を取り出して培養した。これらの細胞は効率よくiPS化したため、iRS細胞と判断した。

       iPS細胞と比べ、遺伝子操作しやすいことも判明。遺伝子操作で遺伝性疾患のモデル細胞を作り、創薬研究へ活用できる。

       また、この特長を生かし、iRS細胞に蛍光遺伝子を導入して、iPS細胞に特徴的な「OCT4遺伝子」が発現する瞬間の撮影に成功した。iPS化の過程を調べる上でも貴重な成果という。

       多田准教授は「従来と比べ、効率よくiPS細胞を作製できる。基礎研究での応用に期待したい」と話している。

      【 2016年01月05日 22時00分 京都新聞 】
      http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20160105000129

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    2. 「iPS細胞」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E

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  56. iPS製品化へ治験 阪大チーム 新年度申請 心筋作製し移植
    2016年1月6日3時0分

     iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い重症の心臓病を治す再生医療製品の実用化に向け、大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)らが医師主導の臨床試験(治験)を2016年度に国に申請する計画であることが分かった。17年度から治験を始め、国が導入した再生医療製品を早期に承認する制度を利用して、20年頃の販売開始を目標にしている。iPS細胞を使った世界初の再生医療製品を目指しており、医療応用に弾みがつくと期待される。

     再生医療は、病気や事故で低下した組織や臓器の機能を、細胞などを移植して回復させる治療だ。

     治験では、iPS細胞を心臓の筋肉(心筋)の細胞に変化させ直径数センチ、厚さ0・1ミリのシート状に加工したものを、心筋梗塞などで心臓の血流が悪化した重症の患者数人の心臓に貼り付け、効果と安全性を確認する。

     日本医療研究開発機構が治験を支援。費用と時間を抑えるため、iPS細胞は患者本人の細胞から作らず、京都大で山中伸弥教授らが作製し備蓄しているものを使う。製品の製造などは企業との連携を検討している。

     澤教授らは既に、患者の脚の筋肉の細胞をシート状に加工して、心臓に貼り付ける治療を約40人に行っており、シートは15年9月に再生医療製品として条件付きで早期承認された。

     このシートは、細胞が分泌する成分によって弱った心臓の再生を促すが、心臓の細胞の多くが死んでしまった極めて重症な患者には効果が小さい。

     iPS細胞の場合、心筋そのものを心臓に貼り付けることができ、より高い効果が期待できる。人間のiPS細胞から心筋のシートを作製することには成功しており、ブタとネズミに移植したところ、重い症状でも改善がみられたという。

     iPS細胞の臨床応用では、理化学研究所などが14年、目の難病患者1人に、患者の皮膚から作ったiPS細胞を網膜の細胞に変えて移植する研究を行った。ただ、製品化には研究とは別に治験を行い、国の承認を得る必要がある。

     再生医療の研究に詳しい岡野栄之・慶応大教授(生理学)の話「大量の心筋細胞を確実に作り、安全性を確保するのが最大の課題だ。成功すれば、再生医療全体の発展につながる」

      【iPS細胞】  無限に増殖して、体の様々な臓器や組織の細胞に変化できる。血液や皮膚の細胞に数個の遺伝子を導入して作製する。開発した山中伸弥・京都大教授は2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

    高い難易度 精密さ必要

     大阪大の心臓病の治験は、iPS細胞の実用化を大きく前進させると期待される。重い心臓病患者の治療に道を開くとともに、脊髄損傷やパーキンソン病などiPS細胞を使った治療がさらに広がる試金石となる。

     ただ、2014年に理化学研究所などが目の難病の治療のために世界で初めて実施した研究と比べ、難易度は極めて高い。

     心臓の細胞に変化しなかったiPS細胞が混じると、がん化するリスクがある。阪大が患者に移植する細胞数は3億個と理研の1万倍近く、格段の精密さが求められる。また、阪大は備蓄してある患者とは別の人から作ったiPS細胞を使う。患者本人の細胞からiPS細胞を作るのに比べ、費用と時間を大幅に節約できる反面、移植後の免疫拒絶反応を抑える必要がある。

     ハードルを一つ一つ乗り越え、着実に製品化につなげることが大切だ。

    (医療部 米山粛彦)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160106-118-OYTPT50141

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    1. 「ips心筋 森口 読売」
      https://www.google.co.jp/search?q=ips%E5%BF%83%E7%AD%8B+%E6%A3%AE%E5%8F%A3+%E8%AA%AD%E5%A3%B2

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    2. iPS細胞使う心臓病治療 大阪大が治験申請へ
      1月6日 16時21分

      iPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞をシート状に加工し、患者に移植して病気で低下した心臓の機能を回復させる再生医療を実用化しようと、大阪大学の研究グループが平成28年度にも「治験」と呼ばれる臨床試験の実施を国に申請する方向で検討していることが分かりました。

      大阪大学心臓血管外科の澤芳樹教授らのグループは、iPS細胞から心臓の筋肉の細胞を作って「心筋シート」と呼ばれる直径数センチの薄いシート状に加工し、重い心臓病の患者に移植して治す再生医療の研究を進めています。
      この「心筋シート」をiPS細胞を使った世界初の再生医療製品として実用化するため、研究グループが、「治験」と呼ばれる臨床試験の実施を早ければ平成28年度にも国に申請し、翌29年度から移植手術を行う方向で検討していることが分かりました。
      iPS細胞は、京都大学などが保管している拒絶反応が起きにくい特殊なタイプのものを提供してもらう予定だということです。
      国から実施が認められれば数人の患者に移植手術を行い、4年後をめどに「心筋シート」の再生医療製品としての実用化を目指すということです。
      これまで行った動物実験では心臓の機能が改善するのが確認されたということで、研究グループは引き続き安全性や効果についてのデータを集めるなどして準備を進めることにしています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160106/k10010362841000.html

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  57. iPS心筋、20日目が最適
    マウス移植で確認、京大

    2016年1月8日 19時43分 共同通信

     人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心筋細胞を心臓に移植して治療する場合、作製開始から20日目の成熟したレベルにある細胞が最も効果的なことを、京都大iPS細胞研究所のチームがマウスを使って明らかにし、英科学誌電子版に8日発表した。

     同研究所の吉田善紀講師は、ブタなどの中型動物でも実験する必要があるとした上で、「将来、iPS細胞を利用した心臓病治療の効果をより高めることにつながる成果だ」と説明した。

     20日目の細胞を心筋梗塞のマウスの心臓に注射した実験では、心機能が改善したほか、約6カ月たっても移植部位で生き続け、成熟が進んでいることが分かった。
    http://this.kiji.is/58143968153075718

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  58. 酵素狙い、がん転移抑制
    マウスで成功、薬剤開発に道

    2016年1月8日 19時45分 共同通信

     新たな血管の形成に関わる特定の酵素を働かなくして、がんの転移を抑制することに近畿大の杉浦麗子教授(ゲノム創薬)のチームがマウスの実験で成功し、英科学誌電子版に8日発表した。血管を通じたがん細胞への栄養供給が減少したためとみられる。

     チームによると、酵素は「PKN3」と呼ばれ、人の体内にもあり、がん細胞の内部に多く存在するという。杉浦教授は「酵素の働きを弱め、がん転移を抑える薬剤の開発につなげたい」と話している。
    http://this.kiji.is/58144475403730948

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  59. iPSで白血病治療研究…京大など、新年度から
    2016年1月11日4時26分

     血液のがんである白血病をiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って治療する研究を、京都大などのチームが新年度から本格的に開始する。

     がん細胞への攻撃力が高い免疫細胞を、白血病患者自身のiPS細胞から作る計画で、京大倫理委員会の承認も得た。iPS細胞から作った免疫細胞でがんを治療した臨床例はまだなく、チームは動物実験などで効果が確認できれば、患者の体内に免疫細胞を入れ、安全性や有効性を検証する臨床試験(治験)を2019年にも始めたいとしている。

     iPS細胞から作るのは、「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞の一種。がん細胞やウイルスなどの「敵」を攻撃し、細胞表面にある分子の違いで攻撃相手を見分ける。

     キラーT細胞を使ったがんの治療法は国内外で研究されているが、細胞ごとに攻撃する相手が異なるほか、培養して増やすのが難しいなどの課題があった。

     京大再生医科学研究所の河本宏教授らは、キラーT細胞をiPS細胞に変えても、元のキラーT細胞が持っていた攻撃する相手の記憶は残る点に着目。特定のがん細胞を攻撃するキラーT細胞を、無限に増殖できるiPS細胞に変化させて大量に増やし、患者の体に戻せば、がん細胞を効果的に攻撃できると考えた。

     昨年、健康な人のiPS細胞から作ったキラーT細胞を、白血病にしたマウスに注射したところ、生存期間の延長が確認できた。

     新年度からは、急性骨髄性白血病患者らの血液からキラーT細胞を取り出し、iPS細胞を作製。キラーT細胞を大量に作り、試験管内で白血病細胞への攻撃力を確かめる。

     17年度にさらに詳細な動物実験を行い、治験を19年にも開始、その2、3年後の実用化を目指す。

     国内では、白血病で年間8000人前後が死亡する。抗がん剤や骨髄移植などの治療もあるが、いずれも副作用がある。

     iPS細胞から作ったキラーT細胞は、特定のがん細胞を攻撃するため、副作用は少ないと期待される。こうした研究は世界的にも日本が先行しており、東京大や理化学研究所でも行われている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160110-118-OYT1T50123

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    1. iPSで白血病治療…京大チーム 免疫細胞を作製
      2016年1月11日3時0分

       血液のがんである白血病をiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って治療する研究を、京都大などのチームが新年度から本格的に開始する。がん細胞への攻撃力が高い免疫細胞を、白血病患者自身のiPS細胞から作る計画で、京大倫理委員会の承認も得た。iPS細胞から作った免疫細胞でがんを治療した臨床例はまだなく、チームは動物実験などで効果が確認できれば、患者の体内に免疫細胞を入れ、安全性や有効性を検証する臨床試験(治験)を2019年にも始めたいとしている。

      19年の治験目指す

       iPS細胞から作るのは、「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞の一種。がん細胞やウイルスなどの「敵」を攻撃し、細胞表面にある分子の違いで攻撃相手を見分ける。

       キラーT細胞を使ったがんの治療法は国内外で研究されているが、細胞ごとに攻撃する相手が異なるほか、培養して増やすのが難しいなどの課題があった。

       京大再生医科学研究所の河本宏教授らは、キラーT細胞をiPS細胞に変えても、元のキラーT細胞が持っていた攻撃する相手の記憶は残る点に着目。特定のがん細胞を攻撃するキラーT細胞を、無限に増殖できるiPS細胞に変化させて大量に増やし、患者の体に戻せば、がん細胞を効果的に攻撃できると考えた。

       昨年、健康な人のiPS細胞から作ったキラーT細胞を、白血病にしたマウスに注射したところ、生存期間の延長が確認できた。

       新年度からは、急性骨髄性白血病患者らの血液からキラーT細胞を取り出し、iPS細胞を作製。キラーT細胞を大量に作り、試験管内で白血病細胞への攻撃力を確かめる。17年度に詳細な動物実験を行い、治験を19年にも開始、その2、3年後の実用化を目指す。

       国内では、白血病で年間8000人前後が死亡する。抗がん剤や骨髄移植などの治療もあるが、いずれも副作用がある。iPS細胞から作ったキラーT細胞は、特定のがん細胞を攻撃するため、副作用は少ないと期待される。

       【キラーT細胞】 心臓の上部にある胸腺(Thymus)で作られ、病原体に感染した細胞やがん細胞に対し、細胞を傷つける分子を出したり、「自殺」を促したりする。様々な病原体やがん細胞が現れるごとに、特定のキラーT細胞が作られる。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160111-118-OYTPT50098

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    2. 【解説】がん免疫療法 課題克服へ…iPS
      2016年1月11日3時0分

       免疫細胞を使ったがん治療の研究は進んでいるが、免疫細胞は増やしにくく、攻撃対象も絞れないなどの課題があった。京都大などが始める白血病治療の研究は、同じ性質を持つ細胞を大量に作れるiPS細胞の特長を利用し、こうした課題を克服する試みだ。

       京大チームが白血病を研究対象に選んだのは、がん細胞の特徴的な目印が、白血病細胞で特にはっきりしているからだ。この目印を認識するキラーT細胞を白血病のマウスに投与すると、高い効果が確認できた。

       同じ目印は、大腸や膵臓(すいぞう)などのがんにも存在している。京大チームは将来、こうしたがんにも治療を広げたい考えで、実現すれば恩恵を受ける人はけた違いに増える。白血病の研究は試金石となる。 (大阪科学医療部 諏訪智史)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160111-118-OYTPT50073

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    3. iPS使い白血病治療
      京大が研究、今春から

      2016年1月11日 19時01分 共同通信

       白血病患者の細胞から作製した人工多能性幹細胞(iPS細胞)を利用し、がんを攻撃する免疫細胞を大量に作って治療に役立てようとする研究を、京都大の河本宏教授(免疫学)らのチームが今春から始めることが11日、分かった。

       チームによると、2019年度にも臨床試験(治験)を始め、数年後に実用化につなげるのが目標。実現すれば、iPS細胞を使ってがんを治療する初のケースとなる。

       河本教授は「これまでの治療法では効果がなかった白血病患者を救えるかもしれない。他のがんにも応用できる可能性がある」と話している。
      http://this.kiji.is/59220664540055035

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  60. パーキンソン病応用繰り下げ…iPS再生医療工程改訂案
    2015年11月11日15時0分

     文部科学省は11日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った再生医療実現の工程表の改訂案を同省の有識者会議で示した。iPS細胞から神経伝達物質を生み出す細胞を作り、難病のパーキンソン病を治療する臨床応用の開始時期については、現行の工程表より1年程度繰り下げ、2016~17年度を目指す。心不全を治療するための心筋再生も、1年程度遅れて17年度を目指すとした。

     パーキンソン病は京都大の高橋淳教授らが、心筋再生については大阪大の澤芳樹教授らがそれぞれ臨床応用を目指している。

     人工血液の実現につながる赤血球の作製は、基礎研究が難航しているとして、約6年遅い23年度ごろの臨床応用を目指す。

     このほか、がん細胞の攻撃が期待される免疫細胞の一種「ナチュラルキラーT細胞」や、毛髪を作り出す「毛包」、歯など5項目を新たに加え、19項目とした。

     工程表はiPS細胞の実用化の目標時期を明確にするため09年に策定され、改訂は13年に続いて2回目。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151111-118-OYTPT50339

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  61. iPSの10年
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/list_KANSAI%255fRENSAI%2509%25EF%25BD%2589%25EF%25BC%25B0%25EF%25BC%25B3%25E3%2581%25AE%25EF%25BC%2591%25EF%25BC%2590%25E5%25B9%25B4_0

    この連載について=関西発 連載
    2016年1月11日0時0分

     様々な細胞に変化できる「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」の開発を、山中伸弥・京都大教授(53)が世界へ向けて発表してから今夏で10年を迎える。日本発の夢のような細胞は、社会にどのような影響を与え、未来をどう変えていくのかを探るシリーズを始めたい。第1部は「医療を変える」をテーマに、山中教授にこの10年と今後の展望を語ってもらうインタビューからスタートする。(この連載は、竹内芳朗、諏訪智史が担当します)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160111-120-OYTAT50012

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    1. [iPSの10年]医療を変える(1) 難病治療へ最速審査=関西発 連載
      2016年1月11日5時0分

       この10年で最も印象的だったのは2014年9月、目の難病患者に対して行われたiPS細胞を利用した世界初の臨床研究だ。

       理化学研究所の高橋政代・プロジェクトリーダーらのチームによって患者の皮膚からiPS細胞を作り、さらに目の網膜細胞に変化させて移植する手術が行われた。06年の発表から10年以内に臨床応用できるとは思ってもみなかった。

       それができたのは、高橋リーダーらの努力ももちろんだが、国や国民の間でiPS細胞を医療に活用する支援が広がったことが大きいと思う。

       14年11月には、iPS細胞などを使った再生医療の早期実用化を可能とする新制度も施行された。以前は、再生医療のような新しい医療の審査には時間がかかり、実用化が遅れるという課題があった。それが一転して、「日本が世界で最も早い」と注目されるようになった。

       多くの難病患者や家族は以前、自分たちの病気の研究がなかなか進まない状況に絶望していた。今は、様々な難病患者のiPS細胞から病気の特徴を再現した細胞を作って、病気の原因解明や治療薬の候補物質を探す創薬の研究が始まり、希望の光が生まれた。

       生命科学の分野でも、生命倫理に配慮しながらiPS細胞から精子と卵子を作るなど、生命の謎に迫る研究が進められている。

       私たちの研究に対し、多くの人々が寄付金を寄せてくれている。こうした温かい支援の輪は年々、広がっている。これも、以前にはなかったことで、研究環境を整えることに利用させてもらっている。

       これまで、日本は世界のiPS細胞研究をリードしてきた。だが、最近は米国などが猛烈に追い上げてきている。今が踏ん張り時だ。

       今年は、新しい発想を持った若い人材を研究所で積極的に雇用し、iPS細胞を用いた次のブレイクスルー(画期的な成果)を目指したいと考えている。

       世界のiPS細胞研究のリーダーとしての日本の地位を守る。そして再生医療に、創薬にと、着実に歩みを進めていきたい。

       ◇作製成功論文を発表科学誌の表紙飾れず

       マウスを使ってiPS細胞の作製に成功したという論文を、山中さんが発表したのは06年8月、権威ある米国の科学誌「Cell(セル)」だった。

       実際に開発したのはこの約1年前で、06年3月の国際学会でも成果の一部を紹介し、「すごい細胞ができたようだ」と、科学者の間で期待が高まっていた。

       しかし、山中さんは苦笑しつつ「(セルの担当者は)iPS細胞を表紙にしてくれなかった」と振り返る。

       科学誌は通常、その号で最も注目される論文の画像などを表紙に据えるが、「成熟した細胞を受精卵のような状態に戻した」という山中さんの画期的な成果に、懐疑的な見方も少なくなかったためとみられる。

       だが、論文発表後、世界中で、「皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入する」方法でiPS細胞ができたという報告が相次ぎ、「世紀の大発見。本物だ」などと評価は不動のものとなった。

       翌年11月には人でもiPS細胞の作製に成功したと発表。そこから一気に医療応用に向けた動きが加速していった。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160111-120-OYTAT50013

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    2. 手品の技法として認知されるにも一寸時間を要するということ…

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    3. それが一旦認知されてしまうと、その後の展開は一瞬にしてグローバルワイドな広がりで展開する…

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    4. [iPSの10年]医療を変える(2) 臨床応用「一刻も早く」=関西発 連載
      2016年1月18日5時0分

       2014年9月12日昼頃。iPS細胞(人工多能性幹細胞)技術を利用し、網膜細胞を移植する世界初の手術が行われる少し前だった。北海道に出張中の当時、日本眼科学会理事長、石橋達朗(66)(現・九州大病院長)の携帯電話に電話が入った。「いよいよこれからです」

       声の主は、手術チームの責任者の一人、神戸市の理化学研究所プロジェクトリーダーの高橋政代(54)。不安げな声の高橋を、石橋は「全面的に応援する。安心してやりなさい」と強い口調で激励した。

       ◆網膜手術学会支援

       手術は、目の難病「加齢黄斑変性」の女性患者の皮膚からiPS細胞を作り、そこから網膜細胞のシートに変化させ、患者本人に移植する計画だった。

       高橋は、細胞シートを作製する責任者で、安全性については自信があった。だが、どんな手術にもリスクは伴う。「仮にトラブルがあった場合、日本の宝であるiPS細胞の評価を傷つけるかもしれない」と重圧を感じていた。高橋から事前に相談を受けた、網膜難病研究の専門家である石橋は、仮に手術で問題が起きても、学会から出す声明ではiPS細胞が原因と強調しないことを約束していた。

       理研に隣接する先端医療センター病院で行われた手術は、眼科統括部長の栗本康夫(55)が執刀し、約2時間かけて行われ、成功した。「多くの支えがあったからこそ、手術に臨めた」。高橋はそう振り返る。

       高橋は京大卒業後、京大病院や民間病院の眼科医として勤務し、網膜の難病患者を診ていた。有効な治療法としてES細胞(胚性幹細胞)を研究。臨床研究の一歩手前まで行ったが、生命の萌芽ほうがである受精卵を壊して作るES細胞には、倫理面で厳しい規制が敷かれ、そこから先に進めなかった。

       新しい治療法を求め、高橋が理研に移ったのは、06年。京大で山中伸弥(53)がマウスからiPS細胞を作った年だ。「iPS細胞なら人に使える。まさに『救世主』だ」

       高橋は翌年、横浜市で開かれた再生医療学会の際、会場近くの喫茶店で、山中に「臨床応用を5年でやります」と宣言した。5年後の12年、理研などの倫理委員会に臨床研究を申請し、応用にめどをつけた。

       iPS細胞に対しては当初、眼科学会の中からも「効果がないのでは」といった疑問の声が聞かれた。だが、10年がたつ今、若い医師を中心に期待する声が上がり、国も支援する体制を整えつつある。

       高橋は現在、加齢黄斑変性患者への2例目の手術に向けた準備を進めながら、より重症とされる網膜色素変性症の治療も目指す。

       一部の研究者から疑問を投げかけられることもある。「なぜそんなに臨床応用を急ぐのか」。今も診察を行っている高橋は、光を失う恐怖と闘っている患者の苦悩を知っている。「患者さんと向き合っていたらそんな言葉は絶対出てこない。一刻も早く多くの患者を治療できる体制を作りたい」

       ◆脳への移植研究

       iPS細胞では、重い心臓病や脊髄損傷などにも臨床応用が期待されている。高橋の夫で、京大iPS細胞研究所教授の高橋淳(54)=写真=は、パーキンソン病での研究を進めている。

       パーキンソン病は手足が震え次第に体が動かなくなる病気で、脳内の神経伝達物質であるドーパミンを作る細胞が失われるのが原因とされる。国内の患者数は10万人以上と推計され、進行を抑える薬などはあるが、根治は難しい。

       「細胞移植以外に根本的な治療法はない」。脳神経外科医としてそう感じていた淳が光明を見いだしたのが、iPS細胞だった。

       計画では、iPS細胞からドーパミンを放出する神経細胞を大量に作り、頭部に開けた小さな穴から脳内の線条体と呼ばれる部分に、100万個単位の細胞を注入する。

       iPS細胞の移植を巡っては、細胞ががん化するリスクを指摘する意見が根強くある。脳への移植には、目の時以上の慎重さも必要だが、淳は「医学的にリスクゼロを証明するのは不可能。『iPS細胞は医療に使える』と社会に信頼してもらうことが重要だ。誕生から10年になるこの細胞で、新しい治療を生み出したい」と強調する。(敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160118-120-OYTAT50017

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    5. 尻尾を上手に隠した狸や狐に御用心…

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    6. [iPSの10年]医療を変える(3) 創薬に新手法 難病再現=関西発 連載
      2016年1月25日5時0分

       「iPS細胞(人工多能性幹細胞)を……使って……将来……この病気で……苦しむ人を……なくして……ほしい」。昨年12月下旬、東海地方の喫茶店で車いすの60歳代男性が涙を流しながら、とぎれとぎれに言葉をつないだ。全身の筋肉が衰え、歩行や会話が困難になる進行性の難病「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」に、手足が震える「パーキンソン症候群」と、記憶力や意欲が低下する「認知症」が併発する「紀伊ALS/PDC」を約10年前に発症した。

       ◆紀伊集中のALSに光明

       三つの病気が重なるこの難病の患者数は、国内で約100人と推定され、和歌山、三重県の紀伊半島南部に集中している。男性もこの地で生まれ育った。寝たきりにならないよう足に重りをつけて歩くなどしているが、日々衰える肉体にもどかしさが募る。

       男性の主治医で、三重大招聘しょうへい教授の小久保康昌(51)(神経内科医)によると、原因は遺伝のほか、細胞を傷つける活性酸素の過剰蓄積、ミネラル欠乏など諸説があるが、よくわかっていない。

       長年、この病気の研究に取り組んできた小久保は「患者、家族の苦悩は重い。iPS細胞を使って、治療薬の開発を急ぎたい」と話す。

       iPS細胞の登場は、様々な病気の治療薬開発を目指す「創薬研究」の可能性を大きく広げた。

       難病患者の血液からiPS細胞を作り、神経や筋肉などの細胞に変化させる。そこから病気の特徴を再現した細胞を作る。病気の原因を探るとともに、その細胞にたくさんの薬の候補物質を加えていき、効果を確認する。iPS細胞は無限に増やせるため、こうした実験が繰り返しできる。

       男性を含め、紀伊ALS/PDCの患者計6人から血液の提供を受けた小久保は2013年から、慶応大教授の岡野栄之(56)と共同で創薬研究を進めている。

       慶応大では、三重県出身の研究員、森本悟(30)(神経内科医)が担当する。森本は、三重大医学部で小久保らの教えを受け、患者に接した経験もあり、「この病気を治したい」と強く願っていた。

       すでに6人分のiPS細胞の作製に成功。脳の神経細胞に変化させると、一部で有害なたんぱく質の蓄積など病気の特徴が再現できた。森本は「険しい道のりだが、iPS細胞のおかげで一筋の光が見えた。患者と家族の思いに応えたい」と意欲を語る。

       ◆企業と共同研究

       iPS細胞を使って、企業を巻き込んだ研究の動きも活発化している。

       開発者で京都大教授の山中伸弥(53)が所長を務める京都大iPS細胞研究所は15年4月から、武田薬品工業と共同で、iPS細胞を使った創薬など6分野の共同研究を始めている。

       武田側が10年間で約320億円もの巨費を支出。武田の湘南研究所(神奈川県)を拠点に、双方から計約100人の研究者を集合させ、京大側が開発した患者のiPS細胞と研究成果に、武田の持つ創薬のノウハウを組み合わせる。ALSや筋ジストロフィーなどで早期の治療薬開発を目指す。

       共同研究の契約では、企業と大学の共同研究で度々問題になる不正や癒着が起きないよう、厳格なルールを定めたという。「研究開発も大切だが、研究の透明性を確保することも同じくらい大事だ」と、山中は指摘する。

       iPS細胞を使った創薬研究について、山中は「日本では再生医療に比べて最初は盛り上がりに欠けたが、ここ数年で広がり始めている。これからが日本における本格的なスタートだ」と力を込める。

      (敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160127-120-OYTAT50034

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    7. [iPSの10年]医療を変える(4) がん治療へ 免疫細胞注入=関西発 連載
      2016年2月1日5時0分

       横浜市鶴見区の郊外にある理化学研究所。5か所ある研究棟のうち北研究棟(7階建て)5階の細胞培養室で、「NKT細胞※」と呼ばれる特殊な免疫細胞が、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から大量に生み出されていた。

       NKT細胞は、がん細胞を攻撃すると同時に、他の免疫細胞を活性化させる働きも持ち、がん治療に高い効果があるとされる。

       ただ、血液中の免疫細胞の中でわずか「0・1%」しか存在せず、培養するのが難しい。

       「iPS細胞の技術でこの細胞を大量に増やせれば、新たながん免疫療法を生み出せる」。理研グループディレクターの古関明彦はるひこ(54)は、そう力を込めた。

       ◆大量培養3、4年後治験

       NKT細胞のがん治療への応用は、iPS細胞が2006年にマウスで開発される以前から、千葉大が積極的に進めてきた。

       同大学では1997年、NKT細胞を活性化させる糖脂質を発見。この糖脂質をくっつけた別の細胞を、進行した肺がん患者17人の体内に入れる臨床研究を2005~09年に行った結果、10人で免疫が活性化され、免疫反応が見られなかった7人と比べて生存期間が延びた。

       免疫反応が出なかった7人は、がんの影響でNKT細胞の機能が低下していたとみられる。同大学教授の本橋新一郎(47)は「活性化する物質を加えても、NKT細胞ががんの影響で弱っていれば効果は薄い。どの患者で効果が出るかを事前に知る方法も今のところない」と課題を挙げる。

       そんな中、千葉大出身でもある古関とiPS細胞を使った共同研究の話が持ち上がった。患者以外のNKT細胞から作ったiPS細胞を“元気な”NKT細胞に変化させ、がん患者に注入する計画で、臨床試験(治験)を3、4年後に始める準備を進めている。

       本橋の元には、患者からiPS細胞に関する相談が度々寄せられる。10年から肺がんの闘病を続け、千葉大でNKT細胞の活性化治療を受けた東京都内の60歳代男性は、切実な思いを語る。「今のままでは根治は難しい。iPS細胞で免疫が強化できるなら、早く実現してほしい」

       ◆恩恵多くの人に

       免疫細胞を増やし、がん治療に応用しようという発想は、別の万能細胞であるES細胞(胚性幹細胞)の頃からあった。実際、古関らはiPS細胞が開発された06年、ES細胞からNKT細胞を作ることに成功している。

       だが、この方法は受精卵にNKT細胞の核を移植する必要があるなど、技術的にも倫理的にも治療への応用は困難だった。

       iPS細胞であれば、元の免疫細胞に複数の遺伝子を加えれば作製できるうえ、再び免疫細胞に変化させても元の細胞の特徴は維持される。

       「ES細胞では核移植などの『職人技』が必要だった。iPS細胞の誕生が、免疫のがん治療への応用を加速させた」。古関らとともに、理研でこの研究を行った京都大再生医科学研究所教授の河本宏(54)はそう振り返る。

       iPS細胞が誕生した当初、がん治療への応用は、難病治療などに比べてさほど注目されなかったと河本は指摘する。

       だが、近年は河本のチームや、東京大教授の中内啓光(63)らのチームが、がん細胞やウイルスに感染した細胞を攻撃する免疫細胞の一種「キラーT細胞」をiPS細胞から作製することに成功するなど、がん治療の応用への期待が高まっている。

       河本は現在、この免疫細胞を使って白血病治療に挑もうとしている。がん細胞が持つ「目印」に反応して攻撃するキラーT細胞をiPS細胞から大量に生みだし、患者に注入する戦略で、19年の治験開始を目指す。

       「患者数の多いがん治療に成功すれば、iPS細胞の応用の幅が一気に広がる。免疫細胞を薬のように注射するという時代は、すぐそこまで来ている」 (敬称略)

       ※NKT細胞 「Natural Killer(ナチュラルキラー)T細胞」の略で、血液のリンパ球の一種。生まれつき備わっている「自然免疫」と、一度侵入した外敵に備える「獲得免疫」の両方に関わる。がんの発症を抑制する一方、ぜんそくなどの発症に関与するとの報告もある。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160201-120-OYTAT50038

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    8. [iPSの10年]医療を変える(5) 細胞凍結保存 活用素早く=関西発 連載
      2016年2月8日5時0分

       金属製のタンクのふたを開けると、冷気とともに白いもやがふわりと上がった。理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市)の一室。タンクの中には、様々な難病患者らの皮膚や血液から作ったiPS細胞(人工多能性幹細胞)約100万個が入った小さなアンプルが数百本、マイナス196度の液体窒素で凍結保存されている。

       同センター細胞材料開発室長の中村幸夫(54)が、アンプルを示しながら言う。「多くの難病患者の希望が、ここにある」

       ◆理研、創薬研究に提供

       同センターでは2010年度から、全国の大学などが作った難病患者らのiPS細胞の寄託を受け、大量に増やして凍結保存する「疾患特異的iPS細胞バンク」を始めた。

       現在、パーキンソン病やALS(筋萎縮性側索硬化症)など60以上の難病患者のiPS細胞を保存。送料などを除いて1アンプル当たり大学や公的研究機関なら2万8800円、製薬企業など民間には5万7600円で、海外を含め数十件提供している。

       各施設は、提供されたiPS細胞から病気の特徴を再現した細胞を作り、病気の原因を探ったり、薬の候補物質を試したりして創薬につなげる研究に役立てる。

       中村は「各施設が同じ病気のiPS細胞を作り、保管していては時間も費用も無駄になる。作製したiPS細胞を1か所で保存し、必要な施設に提供すれば、研究が効率よく進む」と、バンクの意義を説明する。

       11年3月の東日本大震災では危機に陥った。地震直後に一帯が停電、冷凍を続けるため、非常用電源に切り替えた。すぐに復旧したが、非常用電源は約6時間しかもたない設計だった。中村は「停電が長引けば、細胞がすべてだめになると青ざめた」と振り返る。

       震災を教訓に、非常用電源を1週間はもつ設計仕様に拡充するなど、災害対策を強化した。中村は「患者さんからの大切な預かりもの。しっかりと守り、幅広く提供して医療の発展に貢献したい」という。

       ◆京大は再生医療

       京都大iPS細胞研究所でもiPS細胞を大量に培養して、凍結保存する「iPS細胞ストック」を13年度から進めている。ただ、理研の「バンク」が創薬目的なのに対し、京大の「ストック」では、iPS細胞を目的の細胞に変化させて人に移植する「再生医療」に使われる。

       同研究所医療応用推進室長の高須直子(53)以下70人体制で、他人に移植しても免疫による拒絶反応が起きにくい白血球の型を持つ健康な人から採血し、iPS細胞を作製している。

       患者個人からその都度、iPS細胞を作れば拒絶反応は起きないが、「オーダーメイド」でもあり、時間と費用がかさむ。一方、ストックができればiPS細胞を医療機関に素早く、安く提供できる。高須は「iPS細胞による再生医療の普及には、ストックが不可欠だ」と理解を求める。

       同研究所は日本赤十字社などと連携し、該当する白血球の型を持つ人に協力を依頼。協力者の血液を基に、同研究所内の「細胞調整施設(FiT)」で、専門の技術者がiPS細胞の作製や培養、安全性検査、凍結保存などを行う。

       施設内は、不純物が入らないようにするため、外気を厳重に遮断。体についた小さなほこりなどを飛散させないための衣服を全身にまとう。出入り口はカードキーで管理され、担当の技術者しか出入りできない。

       施設ではこれまでに、日本人の17%に使える白血球型のiPS細胞を作製、保存。15年夏には外部への提供も始めた。22年度までに日本人の大半に使える100種類前後のiPS細胞をそろえる計画だ。

       ストックへの協力の申し出は全国から寄せられる。高須は「iPS細胞で多くの患者の命を救えるよう、ストックを充実させていく。それが協力者への恩返しになる」と強調する。(敬称略、「医療を変える」おわり)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160208-120-OYTAT50008

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  62. 人の遺伝情報、管理徹底へ…保護法の対象に
    2016年1月19日18時8分

     政府は、血液などの人の細胞に含まれる遺伝情報を、昨年9月に成立した改正個人情報保護法の対象に含める方針を決めた。

     体質や、病気にかかりやすいかどうかを調べる遺伝子検査ビジネスが広まる中、業者から第三者への情報提供に規制を設け、情報管理の徹底を促す。今年前半にもまとめる政令案に盛り込む。

     遺伝情報は、すべての細胞にあるDNAに刻まれた配列で、生命の設計図と言われている。政府案では、配列そのものを羅列した「ゲノムデータ」を、個人を特定できる「個人識別符号」とする。さらに、ゲノムデータを解析し、がん関連の変異があるなどの分析結果が付加された「ゲノム情報」は、特に慎重な取り扱いが必要な「要配慮個人情報」とする。

     「個人識別符号」は情報を得る時に利用目的を知らせればよく、事前の届け出と通知で第三者にも情報を提供できる。一方、「要配慮個人情報」は、取得と第三者提供のどちらにも原則として本人の同意が必要だ。ゲノム情報は他人に漏れた場合、本人が差別や偏見を受ける恐れがあるため、より慎重な取り扱いを求めることにした。

     近年、口の中の粘膜などを業者に送り、遺伝子分析を通して体質などを知る遺伝子検査ビジネスの利用が増えている。業者が将来、遺伝情報を治療法開発などのために第三者の業者に渡すケースが想定され、政府はルールを明確にするのが望ましいと判断した。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160118-118-OYT1T50134

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    1. 「遺伝子(染色体)地図」幻想あるいは幻惑、詐欺…(笑)。

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  63. 「騒音性難聴」予防につながる遺伝子を発見
    2016年1月19日18時11分

     大きな音を聞いた後に聴力が低下する「騒音性難聴」の予防につながる遺伝子を見つけたと、東北大や防衛医科大のチームが、18日の英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。

     チームは、たばこの煙に対するストレスなどに関係する遺伝子「NRF2」が働かないマウスを作製。大きな音を聞かせると、通常のマウスよりも難聴になりやすいことが判明した。

     逆に通常のマウスにNRF2の働きを強める薬を投与すると、大きな音を聞かせても、聴力が低下しにくいことも確認した。

     その後、射撃訓練などで大きな音にさらされる陸上自衛隊員約600人を調べたところ、NRF2の働きが弱い隊員は、他の隊員に比べて、約1・3倍聴力が低下しやすいことがわかった。

     東北大の本橋ほづみ教授(生化学)は「予防薬の開発につなげたい」と話している。

     名古屋大の内田浩二教授(生化学)の話「騒音性難聴にNRF2が関わることを示した意義は大きい。予防医学への道を開く研究だ」
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160118-118-OYT1T50133

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    1. 遺伝子発見(笑)。

      遺伝子詐欺師衆は、みんなで口裏合わせて…

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  64. ゲノム編集技術を効率化、大阪大
    創薬や医療研究に貢献

    2016年1月20日 19時41分 共同通信

     生物の遺伝情報を自在に改変でき、生命科学分野で注目されている「ゲノム編集」という技術を効率良く行える新手法を、大阪大や国立遺伝学研究所(静岡県)のチームが開発し、20日付の英科学誌電子版に発表した。

     チームの真下知士・大阪大准教授(動物遺伝学)は「人の遺伝子を多く持つラットなどを効率良くつくることが可能で、人の病気の症状を持たせ、薬物の安全性試験を実施できる。創薬や医療研究に役立つ」と説明した。

     チームが利用したのは「CRISPR/Cas9」と呼ばれるゲノム編集技術。遺伝情報を改変したい部分で遺伝子の配列を切断し、そこに新たな配列を組み込める。
    http://this.kiji.is/62492112850798077

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  65. iPS細胞でヒトの耳の軟骨 作成に成功
    1月22日 17時41分

    iPS細胞を使って実物とほぼ同じ大きさのヒトの耳の軟骨「耳介軟骨」を作り出すことに東京大学などのグループが成功しました。iPS細胞を使って立体的な軟骨ができたのは、初めてだということです。

    この研究を行ったのは、東京大学の高戸毅教授と京都大学の妻木範行教授らのグループです。
    グループでは、ヒトのiPS細胞から軟骨の塊を100個ほど作り出し、直径8ミリのプラスチックのチューブ3本の中に入れました。
    そしてこれらのチューブをヒトの耳の形に似るように曲げて、ネズミの皮膚の下に移植したところ、2か月ほどで、チューブが溶けて中の軟骨の塊が互いに融合し、ヒトの耳の形をした軟骨、「耳介軟骨」ができたということです。
    耳介軟骨の大きさは、実物とほぼ同じ5センチほどで耳の軟骨がうまく形成されない「小耳症」の患者を対象に臨床試験を検討していくということです。
    グループによりますとiPS細胞を使って立体的な軟骨ができたのは初めてだということで、鼻の軟骨や老化によって破損した膝の軟骨を作りだ出せば、さまざまな病気やけがの治療にも応用できる可能性があるとしています。
    高戸教授は、「今後、長期の経過を調べたり拒絶反応を起こさないかを見極めたりして研究を進め、5年後には小耳症の患者の治験を行うところまで持っていきたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160122/k10010381831000.html

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  66. iPS再生医療 山中教授“臨床研究と治験 臨機応変に”
    1月25日 21時35分

    iPS細胞を使った再生医療について話し合うシンポジウムが都内で開かれ、京都大学の山中伸弥教授は今後のヒトへの応用について、早く安全に患者に送り届けるために研究機関が独自に行う「臨床研究」か、国の承認を得るための「治験」か最初から決めつけず、いちばんよい方法で臨機応変に進めていきたいと述べました。

    このシンポジウムは、iPS細胞などを使った再生医療の研究を推進する日本医療研究開発機構が開いたもので、東京・千代田区の会場には研究者や患者団体のメンバーなどおよそ850人が集まりました。
    この中で山中教授は、iPS細胞を使ったパーキンソン病や心臓病などの治療の研究について「数年以内に臨床研究あるいは治験に持ち込みたい」と述べました。
    そして、日本には、研究機関が独自に行う「臨床研究」と、国の承認を得るために行う「治験」の両方の枠組みがあることがよいことだと強調し、「一般的な治療にするというゴールを目指すのに、どのやり方がいちばん早いかはそれぞれの研究によって異なる。どのやり方にするか最初から決めつけず、早く安全に患者に送り届けるために研究ごとに、いちばんよい方法を臨機応変に選び、進めていきたい」と述べました。
    iPS細胞のヒトへの応用を巡っては、京都大学のグループがパーキンソン病の臨床研究を治験に切り替える方向で検討が進められていて、世界初の移植手術は当初の予定より遅れる見込みとなっています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160125/k10010385541000.html

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    1. やるやる詐欺とか、できるできる詐欺とか…

      いつまでも実現できるシロモノじゃないのに…

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  67. 厚労省HP 15時間以上たって復旧
    1月26日 14時09分

    厚生労働省のホームページは25日夜から閲覧できない状態が続いていましたが、15時間以上たった26日昼すぎに復旧しました。塩崎厚生労働大臣は「サイバー攻撃とみられる許し難い行為だ」と非難しました。

    厚生労働省のホームページは、25日午後9時半ごろから閲覧できない状態が続いていましたが、15時間以上たった26日午後0時48分に復旧しました。
    今回の問題で、インターネットのツイッターには、国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が、厚生労働省へのサイバー攻撃を示唆する書き込みを行っています。
    これについて塩崎厚生労働大臣は、26日の閣議後の記者会見で、「厚生労働省がサイバー攻撃の被害を受けたのは、去年11月に続いて2回目で、行政サービスを阻害する許し難い行為だ」と非難し、「現在、警察に相談している」と述べました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160126/k10010386301000.html

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    1. 厚労省のHP閲覧できず アノニマスが攻撃か
      1月26日 4時45分

      厚生労働省のホームページが25日夜から閲覧できない状態が続き、職員が使用している電子メールも一時、外部との送受信ができなくなりました。インターネット上では国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が、サイバー攻撃を示唆する書き込みを行っています。

      厚生労働省によりますと、25日午後9時半ごろからホームページが閲覧できない状態になり、朝になっても続いています。また、職員が使用している電子メールも26日午前1時半ごろまで、およそ4時間にわたって外部との送受信ができなくなりました。
      こうしたなか、インターネットのツイッターには日本時間の25日午後10時前、国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が、厚生労働省へのサイバー攻撃を示唆する書き込みを行っています。
      国内では去年9月以降、日本のイルカ漁への反対を理由にした「アノニマス」によるとみられるサイバー攻撃が相次ぎ、厚生労働省のホームページは去年11月にも被害を受けています。
      今月は、金融庁や成田空港のホームページでも同じような被害が起きています。
      厚生労働省は「去年11月にサイバー攻撃を受けたあと、同じような攻撃に対しては対策を講じているので、今回、どのような原因でホームページが使えなくなっているのか調査している。一般の利用者の皆さんにはご不便をおかけして申し訳なく、復旧を急ぎたい」としています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160125/k10010385671000.html

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    2. 賊喊促賊(笑)。

      「厚生労働省」
      https://twitter.com/search?q=%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81&src=typd
      http://realtime.search.yahoo.co.jp/search?p=%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81&ei=UTF-8

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    3. 厚労省HPが閲覧不能に、サーバー攻撃の可能性
      2016年01月26日 14時05分

       厚生労働省のホームページ(HP)が25日午後9時30分頃から閲覧できない状態となり、26日午前11時現在、復旧できていない。

       サーバーに大量のデータが送りつけられる「DDoS(ディードス)攻撃」を受けたとみられる。同省によると、別のウェブサイトに、国際ハッカー集団「アノニマス」を名乗って攻撃を示唆する書き込みがあるという。同省HPは昨年11月にも同様の攻撃を受けて一時、閲覧不能となった。
      http://www.yomiuri.co.jp/national/20160126-OYT1T50139.html

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    4. 厚労省HP 再び閲覧不可に
      01月26日 22時27分 NHK首都圏ニュース

      厚生労働省のホームページが26日夜になって再び閲覧できない状態になっています。

      厚生労働省によりますと、午後6時50分頃から外部から大量のアクセスがあり、ホームページが閲覧できない状態になっているということです。
      電子メールの送受信などはできるということです。
      厚生労働省のホームページは25日夜から26日昼すぎにかけても閲覧できない状態が続き、インターネットのツイッターには国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗る人物が厚生労働省へのサイバー攻撃を示唆する書き込みを行っていました。
      今のところ、厚生労働省に関する新たな書き込みはありませんが、「アノニマス」は26日夜になって、成田空港へのサイバー攻撃を示唆する書き込みを行っていて成田空港の公式ホームページも閲覧できない状態となっています。
      厚生労働省は復旧を急ぐとともに原因を調べています。
      http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160126/5378511.html

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    5. 厚労省HP 約5時間後に復旧
      1月27日 1時04分

      厚生労働省のホームページは26日夜から再び閲覧できない状態が続いていましたが、およそ5時間後に復旧しました。

      厚生労働省によりますと、26日午後6時50分ごろから外部から大量のアクセスがありホームページが閲覧できない状態になっていましたが、およそ5時間後の午前0時15分に復旧しました。
      厚生労働省のホームページは25日夜から26日の昼すぎにかけても閲覧できない状態が続き、インターネットのツイッターには国際的なハッカー集団、「アノニマス」を名乗る人物が厚生労働省へのサイバー攻撃を示唆する書き込みを行っていました。
      厚生労働省は原因を調べるとともに、サイバー攻撃への対策を検討しています。

      関連ニュース
      厚労省HP 15時間以上たって復旧 (1月26日 14時09分)
      厚労省HP 再び閲覧できない状態に (1月26日 21時19分)
      厚労省のHP閲覧できず アノニマスが攻撃か (1月26日 4時45分)
      厚労省の緊急調査 6人がぼうこうがん (1月22日 22時05分)
      成田空港HP接続困難 アノニマスのサイバー攻撃か (1月23日 18時31分)
      成田空港のHP 再び接続困難 サイバー攻撃か (1月23日 9時27分)
      成田空港HP 一時接続困難に サイバー攻撃か (1月23日 14時00分)

      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160127/k10010387021000.html

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    6. 厚生労働省
      @MHLWitter
      https://twitter.com/MHLWitter

      「厚生労働省」
      https://twitter.com/search?src=typd&q=%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81

      http://realtime.search.yahoo.co.jp/search?p=%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81&ei=UTF-8

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    7. 「年金のホームページで出しているマンガ」が大層人気らしいじゃないか(笑)。

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  68. へその緒幹細胞で新薬 16年度にも治験 炎症抑制効果…東大医科研
    2016年1月27日3時0分

     東京大学医科学研究所の研究グループは、へその緒(さい帯)に多く含まれる幹細胞を利用した治療薬の開発に乗り出す。細胞のもとになる幹細胞は、炎症を抑えたり組織を修復したりする働きもある。まずは血液がんの治療で重い合併症を発症した患者で、国の承認を得て、2016年度にも安全性や有効性を確かめる臨床試験(治験)を始め、20年頃に製品化したい考えだ。研究グループの長村登紀子准教授によると、さい帯の幹細胞を使った薬の開発は国内で初めて。

    まず骨髄移植合併症に

     計画では、妊婦の同意を得た上で出産時にさい帯を提供してもらい、同研究所内の「バンク」に凍結保存。その後、さい帯の幹細胞を培養し、点滴用の薬として加工する。

     治験は、血液がんで骨髄移植などを行った後に、肝臓障害や下痢などが起こる急性の移植片対宿主病いしょくへんたいしゅくしゅびょう(GVHD)の患者が対象。命にかかわる合併症で、開発を目指す薬で肝臓や腸などの炎症を抑える。通常行われるステロイド治療で改善しない重症患者10人程度に点滴し、安全性などを確かめる。

     急性GVHDの治療薬としては、骨髄の幹細胞で作る治療薬が既に承認されているが、提供者の腰の骨に針を刺して取り出す必要がある。一方、さい帯は最近では廃棄されることも多く、提供者の負担や危険がない。長村准教授は「GVHDで安全性や効果を確かめた上で、脳が損傷して、手足がまひする脳性まひに対し、脳組織の修復を目指す薬の開発などにも取り組みたい」と話している。

     室井一男・日本輸血・細胞治療学会理事長(自治医大教授)の話「さい帯の幹細胞は、炎症を抑えたり組織を修復したりする能力が高いとされ、脳卒中や糖尿病、炎症性腸疾患など、様々な病気の治療薬として期待できる。1本のさい帯からどの程度の薬を作れるか、複数のさい帯の幹細胞を1人の患者に投与しても問題ないかなど、今後、検討していく必要がある」

     ◆移植片対宿主病(GVHD)=血液がんの患者に対し、他人の骨髄やさい帯血などの細胞を移植する治療を行った際、移植した細胞が患者の体を異物と見なして攻撃することで起こる合併症。肝臓障害や下痢などの症状が出て、命にかかわることもある。治療が必要な急性GVHD患者は年間1200人程度と推定されている。

    提供者負担なく活用

     さい帯の幹細胞を使った治療薬は、炎症を抑えるなど、人の幹細胞が持つ多彩な働きを生かす新しいタイプの薬だ。廃棄されるさい帯を、提供者の負担なく採取・活用できるという利点は大きい。

     国は、様々な細胞を使った治療薬の開発を後押ししている。2014年には、安全性が確認できて効果が見込めれば、条件付きで早期承認する制度を導入した。

     今後、現在は有効な治療法がない難病などの患者の手元に、少しでも早く、有効な治療薬が届くようになる可能性がある。

     ただし、新しいタイプの治療薬の長期的な安全性はわかっておらず、予期せぬ副作用が起こる可能性は否定できない。開発は慎重に進める必要がある。(医療部 利根川昌紀)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160127-118-OYTPT50155

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  69. がん発生の新遺伝子変異を発見
    十二指腸乳頭部

    2016年1月27日 19時18分 共同通信

     まれながんである十二指腸乳頭部がんのゲノム(全遺伝情報)を解析し、がんの発生に関係する複数の遺伝子を確認したと、国立がん研究センターなどのチームが27日までに米専門誌に発表した。「ELF3」という遺伝子に変異があることも発見し、チームは「新たな治療法の開発に役立つ成果だ」としている。

     十二指腸乳頭部は、胆管が十二指腸につながる部分。チームは、国内と米国で集めた十二指腸乳頭部がんの試料172例を解析し、がんの発生や成長に関係のある遺伝子24個を特定。その中に、遺伝子ELF3があった。ELF3が変異すると、がんが拡大したりする可能性を実験で確かめた。
    http://this.kiji.is/65023022515552264

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  70. 診断つかない病気の専門外来を新設 慶應大病院
    1月31日 7時27分

    通常の診察では診断のつかない病気に対し、遺伝子の分析を行うことで原因を突き止めようという専門の外来を、慶應大学病院が今月、新たに開設しました。

    東京・新宿区の慶應大学病院は、今月、新たに「未診断疾患外来」を開設しました。この外来では、さまざまな症状がありながら従来の検査では診断のつかない患者について、かかりつけ医から患者の情報を受け取り何の病気か検討します。そのうえで、家族にも同じような症状が見られたりするなど、遺伝的な原因の可能性が高い場合には、遺伝子分析を行い、病名を特定したり病気の研究につなげたりするということです。
    また、慶應大学病院では、iPS細胞を使った医療について情報提供する「iPSコンサルテーション外来」も新たに開設し、パーキンソン病など14の病気について、かかりつけ医からの紹介を受けた患者を対象に専門の研究者が国内外の研究の進捗(しんちょく)状況などについて説明するということです。
    慶應大学の岡野栄之教授は「遺伝子の分析で診断がつけば、治療法が分かったり合併症の治療にも迅速に対応できたりといったメリットがある。また、iPS細胞の外来はすぐに治療に結びつくわけではないが、患者の協力をもらって病気の研究を進めることで治療法の開発に一歩でも近づけたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160131/k10010392031000.html

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    1. 岡野栄之・慶應大学教授
      「遺伝子の分析で診断がつけば、治療法が分かったり合併症の治療にも迅速に対応できたりといったメリットがある。また、iPS細胞の外来はすぐに治療に結びつくわけではないが、患者の協力をもらって病気の研究を進めることで治療法の開発に一歩でも近づけたい」

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    2. 【再生医学】ヒトiPS細胞由来の神経幹細胞の凍結保存法を確立 脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経幹細胞移植の臨床応用に向けて一歩前進
      http://potato.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1454156913/

      「iPS細胞」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E

      「岡野栄之」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/%E5%B2%A1%E9%87%8E%E6%A0%84%E4%B9%8B

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    3. 「細胞の凍結保存」(笑)。

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  71. 厚労省HPまた閲覧不能に
    サイバー攻撃か

    2016年2月1日 11時46分 共同通信

     厚生労働省のホームページ(HP)が1月31日から2月1日未明にかけて、閲覧できない状態になっていたことが分かった。外部から大量のデータを送り付ける「DDoS攻撃」を受けたとみられ、警視庁に被害を相談した。

     厚労省によると、1月31日午後10時40分ごろ、閲覧不能になり、2月1日午前0時10分ごろに回復した。

     厚労省のHPは、1月下旬に2回、同様の攻撃を受けて閲覧できなくなったほか、昨年11月にも見られなくなった。このうち2回で、アノニマスを名乗る人物のツイッターに、同省へのサイバー攻撃を行うとする書き込みが確認されたという。
    http://this.kiji.is/66721386767894012

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  72. 2月1日 編集手帳
    2016年2月1日3時0分

     その寄宿学校で育った子供たちは、絵を描き、詩を詠み、やがて恋を覚える。巷ちまたの若者と変わらない彼らを過酷な運命が待つ。それは、彼らが臓器提供のために作られたクローン人間だからだ◆英国の作家、カズオ・イシグロが2005年に発表した小説『わたしを離さないで』は、限られた時間を懸命に生きる彼らの姿を描いた。運命に抗あらがう生徒に元教師が、家族を病気から救いたい人のクローン利用は「もう止められない」と諭す場面が切ない◆小説はベストセラーとなり、映画化もされた。日本では翻案ドラマが放映中だ。作品が今も色あせないのは、現実の世界でも、科学と倫理の相克が人の心を波立たせているためだろう◆政府が遺伝子操作の新技術「ゲノム編集」への規制を巡る議論を始めた。先天性疾患治療への活用が期待される一方、親の希望通りに遺伝情報を設計した「デザイナーベビー」の誕生などが懸念される。命の起源にどこまで踏み込むか。判断は難しい◆人は科学の発展に努めつつ、倫理に悖もとる行いのないよう自らを律する必要がある。軽々に「もう止められない」と言うべきではない。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160131-118-OYTPT50333

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    1. ファクトとフィクションのあいだ…

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    2. じつはその「ファクト」のほうがまやかしにすぎないものだったり…

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  73. ヒト胚に遺伝子操作=研究目的、倫理面で議論も-英

     【ロンドン時事】英監督機関「ヒト受精・胚研究許可局(HFEA)」は1日、不妊治療の研究目的で、ヒト胚(成長した受精卵)を用いて遺伝子操作実験を行うことを初めて承認した。将来的には流産防止などに役立つ可能性がある一方、遺伝的特質を人為的に操作することに倫理面から反対の意見もある。
     ロンドンの医療研究施設が認可を申請していた。実験では受精から7日以内の胚の遺伝子を改変し、発育状態を研究する。実験用の受精卵は体外受精を行ったカップルから提供されたものなどを利用。ただ、操作された胚は実験後に廃棄しなくてはならず、人間の不妊治療への利用は違法行為となる。 
     ヒト胚の遺伝子操作に関しては2015年4月、中国の科学者が世界初の実験例を論文で報告したが、親が望む特質を持った「デザイナーベビー」の誕生につながると懸念の声も出ていた。
     HFEAの発表を受け、英専門家らは「不妊に悩む夫婦を助け、流産の苦痛を軽減させることにつながる」と歓迎。一方、クローン研究などの監視を行う独立団体「ヒト遺伝アラート」のデビッド・キング代表は承認前、「遺伝子組み換えベビーの合法化に向けた最初の一歩となる」と警告していた。(2016/02/01-22:58)
    http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2016020100903

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  74. 英 受精卵使ったゲノム編集の実験が承認
    2月4日 7時23分

    イギリスで、極めて正確に遺伝子を操作できる「ゲノム編集」と呼ばれる技術で、ヒトの受精卵の遺伝子を改変し、不妊治療などに役立てる基礎的な知見を得ようという実験が、政府の規制機関から世界で初めて承認され、注目を集めています。

    イギリスのフランシス・クリック研究所は、これまでの「遺伝子組み換え」技術よりもはるかに正確に遺伝子を操作できる「ゲノム編集」という技術を使い、ヒトの初期の受精卵の遺伝子を改変して、遺伝子の働きなどを調べる基礎的な実験が、イギリス政府の規制機関から承認されたと3日までに発表しました。
    政府の規制機関の承認を得て世界で初めて行われる実験で、主導するキャシー・ニアカーン博士は「不妊治療の改善にもつながる可能性がある」と実験の意義を説明しています。
    研究所によりますと、実験は不妊治療の過程で使われなくなった受精卵の提供を受けて行われ、実験に使われた受精卵は破棄され、胎内に戻すことはないということです。
    「ゲノム編集」は、ヒトの病気の研究などに役立つと期待される一方、倫理的な問題や懸念が指摘されています。特に中国の大学の研究チームが去年、「ゲノム編集」を使って初めてヒトの受精卵で遺伝子を改変したと発表したことから、ヒトの遺伝子にどこまで応用すべきか、早急に国際的なガイドラインをまとめようという動きが出ています。
    そうしたなかで行われるイギリスの研究所の実験は、世界の注目を集めていて、今後、倫理面の承認が得られれば、数か月以内に行われる見通しです。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160204/k10010396671000.html

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    1. うま~く自分が責任を背負わなくてもよいネタに便乗して「成果」を出すのが今式の科学研究者のスキルとスタイルらしい…

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  75. 年齢とともに髪の毛が薄くなる仕組み 解明
    2月5日 4時00分

    年齢とともに髪の毛が薄くなるのは、頭皮にあるコラーゲンの一種が減り、髪の毛を作り出す細胞が死んでしまうためだとする研究成果を、東京医科歯科大学などの研究グループが発表しました。マウスを使った実験では、コラーゲンを増やすと加齢のため体の毛が減るのを抑えられたということで、薄毛を防ぐ薬の開発につながると期待されます。

    東京医科歯科大学の西村栄美教授らのグループは、マウスの体毛が加齢とともに薄くなることに着目し、そのメカニズムを詳しく調べました。その結果、体毛を作り出す細胞は、加齢とともに細胞の生命維持に必要なコラーゲン「17型コラーゲン」をみずから分解してしまうようになり、死んでいくことが分かったということです。また「17型コラーゲン」が減らないように遺伝子を組み替えたマウスでは体毛が減るのを抑えられたということです。
    研究グループでは、ヒトの髪の毛でも同じ仕組みがあることを確認していて、西村教授は「加齢で髪の毛が薄くなる仕組みがかなり分かってきた。コラーゲンの減少を抑える治療薬の候補となる物質を探し、数年以内に動物実験を行ったうえでヒトでの臨床試験に結びつけたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160205/k10010397981000.html

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  76. 虫歯菌減らせば脳出血防げる可能性…発症関与か
    2016年02月06日 15時13分

     特定の遺伝子を持つタイプの虫歯菌が脳出血の発症に関与している可能性が高いと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)の猪原匡史・脳神経内科医長らのチームが5日、英電子版科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。

     チームは脳出血や脳梗塞などで同センターに入院した79人の唾液を採取。血小板の止血作用を低下させる「cnm遺伝子」を持つ虫歯菌の有無を調べた。

     脳の血管が破れる脳出血の23人のうち、6人(26%)からこの遺伝子タイプの菌を検出。一方、血の塊が脳の血管に詰まる脳梗塞などの56人からは4人(7%)しか検出されなかった。

     虫歯菌のうちcnm遺伝子を持つ割合は約1割。猪原医長は「口腔こうくうケアで虫歯菌を減らすことが、脳出血の予防につながる可能性がある」と話している。
    http://www.yomiuri.co.jp/science/20160205-OYT1T50146.html

    http://koibito2.blogspot.jp/2014/09/blog-post_23.html?showComment=1454740769309#c3789565004335148636

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    1. 口腔内除菌で脳疾患を予防できる!(笑)。

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  77. 社説
    ゲノム編集 世界に追いつく先端研究に
    2016年2月9日3時18分

     医学・生物学の研究で世界から取り残されないようにしたい。

     遺伝情報(ゲノム)を高精度で改変できる「ゲノム編集」技術の実用化は、その柱の一つだ。安倍首相が議長を務める内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が、今後の対応について議論を始めた。

     ゲノム編集のメリットは、医療や農水産業などで、遺伝情報の活用の幅を広げる点だ。

     これまでの100倍以上の精度で遺伝情報を改変できるとされ、実験効率が上がる。年単位の時間を要してきた作物などの遺伝子改変が、月単位に短縮できる。

     欧米では既に、患者の病気の細胞を改変し、白血病やエイズを治療する臨床研究が進む。

     遺伝情報の解析が急速に進んだことで、研究の裾野が広がっている。今後、遺伝子レベルの医療は一層盛んになろう。

     肉付きの良い豚や病気に強い作物開発など多彩な研究も進む。中国はこの分野でトップを走る。

     日本は潮流に乗り遅れた。政府の研究費はわずかで、この技術を専門とする研究者も数えるほどしかいないと言われる。

     国内に、しっかりとした技術基盤がなければ、先端医療を受ける際に、多額の特許料を海外に支払う必要が生じる。人材の育成と研究分野の拡大を後押しすることが求められる。

     ただ、安全性や、生命倫理上の問題も軽視はできない。

     この技術で産出された農水産物を食べた場合、健康上の問題はないのか。医療面では、患者に思わぬ悪影響が及ばないか。安全性を慎重に見極めながら、技術を向上させていくことが肝要である。

     中国の研究者が昨春、ゲノム編集技術を用いて、人の受精卵の遺伝子を改変したとする論文を発表し、国際的な批判を浴びた。

     受精卵の遺伝情報改変は、親が望む特徴を備えた「デザイナーベビー」の誕生につながりかねない。米政府が「(人への応用は)越えてはならない一線だ」との声明を出したのは、理解できる。

     その一方で、不妊や先天性疾患の解明を目的とする基礎研究であれば、一定の条件付きで、受精卵の遺伝情報改変は許容されるべきだとの意見は少なくない。

     英政府は今月、ゲノム編集技術で人の受精卵を改変する研究を認可した。不妊治療などに役立てるのが目的だ。この受精卵を子宮に移植することは禁じている。

     こうした事例も参考に、日本でもルール作りを急ぎたい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160208-118-OYT1T50165
    http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20160208-OYT1T50165.html

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    1. 「仮説」段階で前のめりに突っ走ってしまうとロクなことにならんぜよ…

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    2. 「狂牛病」牛海綿状脳症(BSE)誤謬対策幻惑案件…

      「プリオン 仮説 データ 捏造」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3+%E4%BB%AE%E8%AA%AC+%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF+%E6%8D%8F%E9%80%A0

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  78. 医薬品売上高、初の10兆円超…4年連続増加
    2016年02月13日 14時30分

     国内の医療用医薬品の年間売上高が2015年に初めて10兆円を超えたことが、調査会社IMSジャパンのまとめでわかった。

     同社は、病院や薬局などが卸会社から購入した医薬品について、公的価格(薬価)を使って売上高を算出。15年の売上高は10兆5900億円と、前年を6100億円上回った。9兆4800億円だった11年から4年連続で増加した。

     種類別では、がん治療薬(8200億円)、高血圧治療薬(5600億円)、糖尿病治療薬(5100億円)が上位3種で、前年と順位も変わらなかった。

     C型肝炎治療薬の「ハーボニー」(15年9月発売)と「ソバルディ」(同5月発売)の売上高が、それぞれ1100億円に達し、ウイルス治療薬は前年比2・2倍の4900億円で、4位になった。

     医療費の抑制に向け、厚生労働省は来年度の診療報酬改定から、売れ行きが予想外に伸びて年1000億円を超えた新薬の薬価を下げることを決めている。
    http://www.yomiuri.co.jp/national/20160213-OYT1T50057.html

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    1. >がん治療薬(8200億円)、高血圧治療薬(5600億円)、糖尿病治療薬(5100億円)が上位3種

      >C型肝炎治療薬の「ハーボニー」(15年9月発売)と「ソバルディ」(同5月発売)の売上高が、それぞれ1100億円に達し、ウイルス治療薬は前年比2・2倍の4900億円で、4位

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  79. 医療機器や再生医療品、迅速審査対象に5製品
    2016年02月13日 21時15分

     厚生労働省は、極めて高い効果が見込める世界初の医療機器や再生医療製品を迅速に審査する「先駆け審査指定制度」の対象に5製品を指定した。

     ウイルスで悪性脳腫瘍を治療したり、骨髄の細胞を使い傷ついた脊髄の機能を回復させたりする製品で、早ければ1~3年後に承認される見通し。

     同制度では、斬新な作用で重い症状の患者を救える可能性がある日本で臨床試験(治験)中の医療機器などについて、審査機関が治験の方法について相談にのったり、審査期間を通常の半分の6か月に縮めたりするなどして、早期の承認を後押しする。

     指定されたのは▽遺伝子組み換えをしたウイルスでがん細胞を破壊して悪性脳腫瘍を治療する製品▽事故などで手足が動かせなくなった脊髄損傷の患者を、骨髄から採取、培養した幹細胞で治療する製品▽先天性の心臓疾患の小児患者を、心臓から採取した幹細胞で治療する製品▽腹部の手術後に起きる小腸などの癒着を防ぐため、おなかの中に注入する製品▽声帯が閉じて声が出なくなる障害に対して、声帯を囲む軟骨を押し開ける医療機器。
    http://www.yomiuri.co.jp/science/20160213-OYT1T50058.html

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  80. 家族性高コレステロール血症、2遺伝子が変異
    2016年2月15日7時48分

     生まれつきコレステロールが異常にたまりやすい家族性高コレステロール血症で、重症化しやすい遺伝子の特徴がわかったと、国立循環器病研究センターが発表した。

     早期に治療が必要な患者の発見につながるという。論文は13日、米医学誌電子版に掲載された。

     動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールが血管にたまり、若い頃から心筋梗塞などを発症しやすくなる疾患で、国内の患者数は24万~60万人と推定される。

     斯波しば真理子・病態代謝部長らは、患者269人の遺伝子を解析した。悪玉コレステロールの減少などに関わる2種類の遺伝子がともに変異していると、コレステロール値が特に高く、心筋梗塞や狭心症の発症率も高くなることがわかった。斯波さんは「遺伝子検査で重症化しやすいと診断できれば、速やかに治療を始められる」と話す。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160213-118-OYT1T50075

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  81. がん細胞周辺の血管の壁に裂け目
    2月16日 4時43分

    がん細胞の近くにある血管では、一時的に裂け目が出来て、血管の壁が開いたり閉じたりする特殊な現象が起きていることを東京大学のグループが世界で初めて突き止めました。この裂け目を利用すれば、がん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性があるとしています。

    この研究を行ったのは、東京大学の松本有助教のグループです。
    グループでは、マウスに赤色に光る蛍光物質を注射し、がん細胞周辺の血管を詳しく観察しました。
    その結果、血管から一時的に蛍光物質が漏れ出すのが確認され、さらに調べたところ、血管の壁に裂け目が出来て開いたり閉じたりする現象が起きていることが分かったということです。
    この現象は、がん細胞が、血液中の栄養を吸収し、大きくなるための仕組みと推測されるということですが、グループでは、この裂け目を利用すれば、これまで抗がん剤が届きにくかったがん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性があるとしています。
    松本助教は「抗がん剤が血管を通過しにくいため、がん細胞に届きにくかったケースでも、裂け目の開け閉めをコントロールできれば効率的に薬を届けることができる」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160216/k10010410601000.html

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  82. 抗がん剤効き過ぎる遺伝子、三重大教授ら発見
    2016年2月17日8時49分

     小児がんの3割強を占める小児急性リンパ性白血病で、特定の遺伝子によって抗がん剤が効き過ぎる体質になることを三重大学の堀浩樹教授(血液がん)らの研究グループが発見した。

     論文は、科学誌ネイチャージェネティクス(電子版)に掲載された。

     遺伝子は「NUDT15」。通常型と変異した三つの型があり、三つの型は抗がん剤を分解する能力が低いために、抗がん剤が効きすぎることが判明した。日本人の3人に1人がこの特異な型を持っていることもわかった。

     急性リンパ性白血病は、白血球の一種のリンパ球ががん化して異常増殖する病気。治療ではまず7か月、抗がん剤4、5種類を投与して、がんの大半を死滅させる。その後、1年5か月かけて、毎日、抗がん剤「6メルカプトプリン」を投与して、残っているがんを少しずつ減らし、再発の芽を摘む。

     抗がん剤が効き過ぎると、健康な白血球までが減り過ぎて、感染症の危険が出てくる。また、長期間の薬の投与中止はがん再発を招きかねない。

     堀教授は「事前に遺伝子診断をすることで、感染症などのリスクを減らして、その子にあった投与量で治療ができる」と話している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160216-118-OYT1T50183

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    1. 抗がん剤効きすぎ「遺伝子」発見(笑)。

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  83. [解説スペシャル]遺伝子改変 応用に懸念も 生命倫理の議論必要 
    2016年2月18日3時0分

    「受精卵」英で承認…不妊治療光明

     遺伝子を自由に切り貼りできる新技術「ゲノム編集」の応用が世界中で広がってきた。難病の治療法の開発や作物の品種改良などが期待される一方、親が望む外見や能力を持つよう遺伝子を設計した赤ちゃん「デザイナーベビー」の誕生につながるとの懸念もある。技術の特許を米国勢が押さえているため、産業化が進むと、日本は多額の特許料を負担させられるとの指摘も出ている。(科学部・木村達矢)

     ■国家レベルで初

     「受精卵のゲノム編集を承認する」――。英規制当局は今月1日、英フランシス・クリック研究所のチームの研究計画にゴーサインを出した。国家レベルの規制機関が、人間の受精卵のゲノム編集を認めたのは世界初だ。

     研究の狙いは、受精卵の成長に必要な遺伝子を調べること。将来、不妊治療の改良につながる可能性もある。受精卵のゲノムを編集して、受精7日後までの成長の過程を詳しく調べ、その後廃棄する。研究所の倫理委員会で承認されれば、数か月以内に実験が始まる見込みだ。

     英当局は、この受精卵を女性の子宮に移植し、赤ちゃんを作ることは禁じた。もし赤ちゃんが生まれると、全身の遺伝子が改変遺伝子になるうえ、この赤ちゃんが子供をつくった時に、子孫にも引き継がれる。特定の外見や能力を持つ「デザイナーベビー」につながる心配もある。安全性や倫理面の検討はまだ済んでおらず、禁止は当然だ。

     1998年に日本で公開された米映画「ガタカ」は、遺伝子操作で生まれつき優れた知能や体力を持つ人間が優遇される社会を描いた。自然な状態の人間は「不適正者」とのレッテルを貼られ、職業選択などで差別される。

     このような未来は、想像したくない。

     ■科学者サミット

     受精卵のゲノム編集が注目されたのは、昨年4月に中国の中山大学のチームが発表した論文がきっかけだった。赤ちゃんには育たない変異を持つ受精卵86個を使ってゲノム編集し、うち4個で遺伝子改変に成功したという。

     科学者らは昨年12月、米首都ワシントンで国際会議「ゲノム編集サミット」を開催、3日間の議論の末、「受精卵を改変して子供を作るのは無責任」との声明を出した。

     だが、「禁止」には踏み込まず、基礎研究については、むしろ推進の方向性が示された。サミットに参加した高橋智・筑波大教授は「重い遺伝病の根本治療につながる期待もあり、患者とその家族に配慮した結果だ」と明かす。

     日本では、遺伝子を改変した受精卵から子供を作ることを国の指針が禁じているが、強制力はない。基礎研究には規定すらない。サミットに出席した石井哲也・北海道大教授(生命倫理)は、「日本はゲノム編集の規制の議論が遅れている。幅広い分野の専門家や一般の国民を交えた議論が必要だ」と指摘する。

     ■産業応用に期待

     作物や家畜の品種改良への応用も進む。筑波大の江面えづら浩教授は、ゲノム編集で「腐りにくいトマト」を作った。京都大の木下政人助教らは、マダイの遺伝子を編集し、筋肉が増えて身を大きくすることに成功した。ブタや牛の肉の量を増やす試みもある。

     ただ、ゲノム編集では、遺伝子を改変した痕跡が残らない場合がある。自然に起きる突然変異と見分けが付かず、食品としての扱い方に課題が浮上している。

     もうひとつの懸念は、ゲノム編集技術の主な特許を米国勢がおさえていることだ。産業化が進めば、多額の特許料の支払いを求められかねない。このため国は、国産技術の開発を支援している。

     ゲノム編集に詳しい広島大の山本卓教授(ゲノム生物学)は、「研究で勝っても、産業化された場合に利益が海外に流れるようでは意味がない。国はゲノム編集の国家戦略を作るべきだ」と話す。

     医療や農業、食品分野など社会への大きな影響力を秘めたゲノム編集だが、支援と規制のあり方を総合的に考えていく必要がある。

     ◆ゲノムと遺伝子 ゲノムは、生物がそれぞれ持っている全遺伝情報のこと。4種類の塩基が二重らせん状に連なるDNA(デオキシリボ核酸)でできている。遺伝子はゲノムの一部で、酵素など生命活動に必要なたんぱく質の設計図となる。塩基の配列によって、合成されるたんぱく質が異なる。遺伝子以外のゲノムは、遺伝子の働きをコントロールする部分や、何も役割がない「がらくた」と考えられている部分などがある。

    簡便な方法開発

     まるでワープロで文章を編集するかのように、遺伝情報を自由自在に書き換えることから、ゲノム「編集」と呼ばれるようになった。

     カギとなるのは、DNAを切断する「はさみ」の役割をする酵素と、切断したい位置に酵素を導く案内役の分子。これまで主に3種類の方法が開発されている。

     中でも、2013年に米研究者らが発表した「クリスパー・キャス9」という方法は、簡便かつ安価とあって世界中の研究室に普及した。開発者らが近くノーベル賞を受賞するとの声も出ている。ただ、案内役の分子が誤作動するなどして、改変を狙っていなかった遺伝子を誤って改変してしまう問題も指摘されており、安全性はまだ確立していない。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160217-118-OYTPT50516

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  84. 順天堂大 パーキンソン病治療でiPS細胞バンク設立へ
    2月19日 4時29分

    パーキンソン病の患者3000人からiPS細胞を作り出し、まだ解明されていない病気の詳しいメカニズムや新たな治療薬の開発を目指す「iPS細胞バンク」を、順天堂大学のグループが設立すると発表しました。

    パーキンソン病は、脳の神経細胞に異常が起き、手足が震えたり動作がぎこちなくなったりする難病で、症状を和らげる対症療法が行われていますが、根本的な治療法はなく、詳しい原因も分かっていません。
    順天堂大学の研究グループでは、病気の詳しい原因を解明し、新たな治療薬を開発しようと、パーキンソン病の患者3000人に協力を求め、1人1人からiPS細胞を作り出して保管する「パーキンソン病iPS細胞バンク」を設立することになりました。患者のiPS細胞から神経細胞を作り出せば、実験室のシャーレの上で、脳の中で起きているパーキンソン病の病態を再現できるため、病気のメカニズムの解明や新薬の開発などが大幅にスピードアップできると考えられています。
    順天堂大学の服部信孝教授は「患者によって原因が多様なパーキンソン病で、最も重要な要素は何なのか。多くの患者の細胞を調べることで分かってくると考えている」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160219/k10010414371000.html

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  85. 「分子生物学」という、まるごとの科学風幻惑(詐欺)世界…

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    1. 「医学生理学」の衣をまとった、医科様生物学…

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  86. 心停止の患者 水素で脳ダメージ軽減 臨床研究開始へ
    2月20日 11時29分

    心筋梗塞などで心停止状態になった患者に水素ガスを吸わせることで、寝たきりになるなどの後遺症を減らそうという臨床研究を慶応大学病院など全国12の医療機関が始めることになりました。効果が確認できれば、早ければ3年後には医療現場で広く行えるようにしたいとしています。

    臨床研究を始めるのは、慶応大学病院のほか香川大学病院、熊本大学病院など全国12の医療機関です。
    国内では毎年13万人が心停止状態になり病院に運ばれていますが、回復しても脳細胞がダメージを受け、寝たきりになったりことばが十分に話せなくなるなどの後遺症が残るケースが少なくありません。
    水素には細胞が死ぬのを抑える効果があり、慶応大学のグループはこれまで、ねずみを使った実験で心停止後の生存率を38%から71%に高め、脳細胞へのダメージも減らせることを確認しています。
    臨床研究では今後2年間にわたって、心停止状態となった患者180人に18時間、水素ガスを吸わせ安全性と効果を確認することにしています。効果が確認できれば、早ければ3年後には医療現場で実際に広く使えるようにしたいとしています。
    慶応大学病院の堀進悟救急科診療部長は、「単に命を救うだけではなく社会復帰させるのが医療の目的であり、水素ガスの利用でそうした人を増やせる可能性があると考えている」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160220/k10010415981000.html

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    1. いかがわしきかな、「としています」ニュース…

      【NHKニュース「~としています」】いまどきの大本営発表(笑)
      http://koibito2.blogspot.jp/2015/04/blog-post_7.html

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  87. 宗教学者・島薗進さん 「いのちを“つくって”もいいですか?」…科学に引きずられる倫理
    2016年2月22日3時0分

     再生医療や出生前診断など、生命科学の発展は目覚ましい。私たちはどこまで進んでいくのか。宗教学者の島薗進・上智大グリーフケア研究所長(67)は新著『いのちを“つくって”もいいですか?』(NHK出版)で、生命科学が抱えるジレンマを哲学的に考察するとともに、宗教や文化の違いを超えた生命倫理の共通地盤をみようとしている。(文化部 原田和幸)

     島薗さんが生命倫理を深く考え始めたきっかけは、1996年のクローン羊の誕生。国際的な規制の必要性が意識された。しかし、研究者はある国で規制されると別の国へ行き、規制の厳しい国は競争に負けてしまう。「哲学、人文系の人がもっと強く規制を唱えるべきなのに、その声が弱いのは大変残念」と話す。

     経済発展のため科学技術の革新に力が注がれると、利益を基準に研究対象が決まり、倫理的な問題が軽視される。技術の進歩があまりに速く、人のゲノム編集や遺伝子治療など、扱うべき問題は増える一方だ。

     「あらゆるところに火種があるが、コントロールできる可能性は減っている。科学技術の革新に引きずられ、それを人類の福祉に用いる知恵、倫理が追いついていない」

     本では、米大統領生命倫理評議会が2003年に公表した報告書『治療を超えて』に触れる。報告書は、遺伝子をつくりかえるなどして、人間の体を「治療」以上に増強する危うさを指摘した。買い取った力で得た結果に誇りが持てるのか。本来の自己の力と過信し、真実の自分から離れてしまうのではないか――と。

     自らの自由意思で行動しているつもりでも、本来手段だったバイオテクノロジーの力が大きくなり、結果として自由が失われる。島薗さんは、同評議会メンバーで政治哲学者のマイケル・サンデルが、「思うようにならないもの」を受け入れる姿勢の重要性を説いていることにも触れている。

     他方で、宗教や文化を超えて生命倫理を共有できるかという問題がある。日本的な価値観、死生観に則して現代世界の問題を考えてきた島薗さんは、作家・深沢七郎(1914~87年)の「楢なら山節考」を引用する。

     貧しい寒村で、家族や子孫のため自ら姥うば捨山(楢山)に捨てられに行くおばあさんの話。自身の「限りあるいのち」を自覚し、息子や孫たちのいのちを守る。悲しいだけでなく、慈しみと思いやりに満ちた生き方だと島薗さんはみる。「限られた環境の中で人類がどう生き残るのか。日本以外でも理解されると思う」

     本書は「今後の議論を深めるための試論」だという。「科学技術が人類の福祉とどう関わるかを問い、それを公共政策に結びつけるため、国連や新しいタイプの国際機関で討議することも必要だ。従来の哲学や伝統的な思想研究と違い、より実践的な答えを出すことが求められている」
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160221-118-OYTPT50228

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    1. 幻惑案件便乗屋のアコギな哲学モドキを売る香具師…

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  88. [読み解く]子供の「同意」で大丈夫?…編集委員 若江雅子
    2016年2月23日3時0分

     「潜在能力を発見」「教育の指針に」――。あどけない幼児が笑うこの広告が、子供向け遺伝子検査の宣伝だと知って驚いた。ネットで申し込み、唾液を郵送するだけで、その子の学習能力や性格まで分かるとか。

     専門家の間では科学的根拠に疑念も出ているようだが、もう一つ気になるのが情報管理だ。遺伝子は生涯変わらぬ究極の個人情報。難病になりやすい遺伝子をもつことが知られ、結婚や就職が不利になる日が来るかもしれない。だが広告には、検査結果は客の「同意」があれば第三者に提供できる、と書いてある。同意って誰のだろう。子供の?

     実は個人情報保護法は本人の同意さえ得られれば、情報の転売も利用目的の変更も可能になる法律だ。その扱いは子供の情報でも変わらない。だが、理解力の十分でない子供に適切な判断が可能だろうか。

     スマホ時代、子供たちが直接「同意」を迫られる場面は増えている。よく分からないまま情報を提供し過ぎないようにと、米国は13歳未満の情報を収集する場合、親の同意などを義務づける法律を作った。昨年末には子供のスマホ情報を親に無断で集めたアプリ業者が4000万円の課徴金を科せられている。

     一方、昨年、10年ぶりに個人情報保護法を改正した日本では、子供のプライバシーは争点にもならなかった。せめて遺伝子のような情報では、同意のあり方を見直してはどうだろう。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160222-118-OYTPT50539

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    1. >編集委員 若江雅子
      http://koibito2.blogspot.jp/2013/11/blog-post_23.html?showComment=1405560736215#c4118024664945723192

      http://koibito2.blogspot.jp/2015/02/blog-post_18.html?showComment=1426477776052#c1477129859663121725

      http://koibito2.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html?showComment=1393045224403#c8869930551157215559

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  89. 食道がん関与の遺伝子特定
    大阪大チームが発表
    2016/2/26 21:19 共同通信

     日本人に多い食道がんの一種「食道扁平上皮がん」の発症には、特定の遺伝子の変化が関わっているとみられることを大阪大の森正樹教授(消化器外科)のチームが突き止め、26日発表した。

     チームによると、食道扁平上皮がんは、日本人の食道がんの約9割を占める。遺伝子の働きを制御できる薬を開発することで、治療に役立てられる可能性があるという。

     研究では、スーパーコンピューターを使い、食道扁平上皮がんを患う日本人約140人のがん細胞の遺伝子などを解析。細胞の増殖や死滅に関わる15種類の遺伝子が、健康な人の細胞とは異なるタイプに変化していた。
    http://this.kiji.is/75925241881657353

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  90. 【科学】「ゲノム編集」国内研究、ルール作り検討へ 学術会議
    http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1456498161/
    http://www.2nn.jp/word/%E3%82%B2%E3%83%8E%E3%83%A0%E7%B7%A8%E9%9B%86

    マヤカシもんにルールも何も…

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  91. 情報伝達より速い神経細胞 iPS細胞から作製成功
    2月27日 6時43分

    ヒトのiPS細胞から情報伝達のスピードがより速い神経細胞を作り出すことに慶応大学の研究グループが成功しました。グループでは、2年後をめどに交通事故などで脊髄を損傷した患者を治療する研究を進めていて、患者の体の運動機能を事故前の状態により近づけるのに役立つ可能性があるとしています。

    研究を行ったのは、iPS細胞を使って脊髄損傷の患者を治療する計画を進めている慶応大学の岡野栄之教授らのグループです。グループではこれまで、iPS細胞からさまざまな神経の細胞を作り出してきましたが、細胞の周囲にできる「髄鞘」と呼ばれる膜を再現できにくいのが課題でした。
    「髄鞘」は、神経細胞がやり取りする電気信号が互いに干渉しないようさえぎる膜で、情報伝達のスピードを高める働きがあります。グループでは、特定の遺伝子を活性化させる「プルモルファミン」と呼ばれる薬剤を加えて、iPS細胞から神経の細胞を作ったところ、髄鞘を作る細胞の割合が、3%から35%まで大幅に高まったということで、マウスに移植したところ、長い時間走れるようになったり歩幅が伸びたりするなど運動能力の回復も見られたということです。
    研究を行った岡野教授は、「脊髄損傷の患者への臨床応用に向け、従来の方法とどちらがよいか研究を進めていきたい。また、多発性硬化症など髄鞘の異常が原因のほかの病気への応用も期待できると考えている」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160227/k10010423481000.html

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  92. [iPSの10年]医療を変える<1>「難病治療へ最速審査」…山中伸弥教授インタビュー
    2016年2月25日15時0分

     様々な細胞に変化できるiPS細胞の開発を、山中伸弥・京都大教授(53)が世界へ向けて発表してから今夏で10年を迎える。日本発の夢のような細胞は、社会にどのような影響を与え、未来をどう変えていくのかを探るシリーズを始めたい。第1部は「医療を変える」をテーマに、山中教授にこの10年と今後の展望を語ってもらうインタビューからスタートする。

      ■支援の輪

     この10年で最も印象的だったのは2014年9月、目の難病患者に対して行われた、iPS細胞を利用した世界初の臨床研究だ。

     理化学研究所の高橋政代・プロジェクトリーダーらのチームによって、患者の皮膚からiPS細胞を作り、さらに目の網膜細胞に変化させて移植する手術が行われた。06年の発表から10年以内に臨床応用できるとは思ってもみなかった。

     それができたのは、高橋リーダーらの努力ももちろんだが、国や国民の間でiPS細胞を医療に活用する支援が広がったことが大きいと思う。

     14年11月には、iPS細胞などを使った再生医療の早期実用化を可能とする新制度も施行された。以前は、再生医療のような新しい医療の審査には時間がかかり、実用化が遅れるという課題があった。それが一転して、「日本が世界で最も早い」と注目されるようになった。

      ■踏ん張り時

     多くの難病患者や家族は以前、自分たちの病気の研究がなかなか進まない状況に絶望していた。今は、様々な難病患者のiPS細胞から病気の特徴を再現した細胞を作って、病気の原因解明や治療薬の候補物質を探す創薬の研究が始まり、希望の光が生まれた。

     生命科学の分野でも、生命倫理に配慮しながらiPS細胞から精子と卵子を作るなど、生命の謎に迫る研究が進められている。

     私たちの研究に対し、多くの人々が寄付金を寄せてくれている。こうした温かい支援の輪は年々、広がっている。これも、以前にはなかったことで、研究環境を整えることに利用させてもらっている。

     これまで、日本は世界のiPS細胞研究をリードしてきた。だが、最近は米国などが猛烈に追い上げてきている。今が踏ん張り時だ。

     今年は、新しい発想を持った若い人材を研究所で積極的に雇用し、iPS細胞を用いた次のブレイクスルー(画期的な成果)を目指したいと考えている。

     世界のiPS細胞研究のリーダーとしての日本の地位を守る。そして再生医療に、創薬にと、着実に歩みを進めていきたい。

     【iPS細胞(人工多能性幹細胞)】 無限に増殖して、神経や筋肉など体の様々な臓器や組織の細胞に変化する能力を持つ細胞。「万能細胞」とも呼ばれる。山中伸弥・京都大教授が2006年、世界に先駆けて、マウスの皮膚の細胞に4種類の遺伝子を入れて作製することに成功した。この業績で山中教授は12年、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160225-118-OYTPT50254

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    1. [iPSの10年]医療を変える<2>患者に「光」一刻も早く…網膜手術学会から支援
      2016年3月3日15時0分

       2014年9月12日昼頃。iPS細胞(人工多能性幹細胞)の技術を利用し、網膜細胞を移植する世界初の手術が行われる少し前だった。北海道に出張中の、日本眼科学会理事長、石橋達朗(66)(現・九州大病院長)の携帯電話に電話が入った。「いよいよこれからです」

       声の主は、手術チームの責任者の一人、神戸市の理化学研究所プロジェクトリーダーの高橋政代(54)。石橋は「全面的に応援する。安心してやりなさい」と高橋を激励した。

       手術は、目の難病「加齢黄斑変性」の女性患者の皮膚からiPS細胞を作り、そこから網膜細胞のシートに変化させ、患者本人に移植する計画だった。

        5年で臨床応用

       高橋は、細胞シートを作製する責任者で、安全性に自信はあった。だが、どんな手術にもリスクは伴う。「仮にトラブルがあった場合、iPS細胞の評価を傷つけるかもしれない」と重圧を感じていた。

       網膜難病研究の専門家である石橋は、高橋から事前に相談を受け、仮に手術で問題が起きても、学会から出す声明では、iPS細胞が原因と強調しないことを約束していた。

       理研に隣接する先端医療センター病院で行われた手術は、眼科統括部長の栗本康夫(55)の執刀で成功した。「多くの支えがあったからこそ、手術に臨めた」。高橋はそう振り返る。

       高橋は京大卒業後、京大病院や民間病院の眼科医として、網膜の難病患者を診ていた。有効な治療法としてES細胞(胚性幹細胞)を研究。臨床研究の一歩手前まで行ったが、生命の萌芽ほうがである受精卵を壊して作るES細胞には、倫理面で厳しい規制が敷かれ、そこから先に進めなかった。

       新しい治療法を求め、高橋が理研に移ったのは06年。京大で山中伸弥(53)がマウスからiPS細胞を作った年だ。「iPS細胞なら人に使える。まさに『救世主』だ」

       高橋は翌07年、横浜市で開かれた再生医療学会の際、会場近くの喫茶店で、山中に「臨床応用を5年でやります」と宣言した。5年後の12年、理研などの倫理委員会に臨床研究を申請し、応用にめどをつけた。

        手術2例目へ

       高橋は現在、加齢黄斑変性患者への2例目の手術に向けた準備を進めながら、より重症とされる網膜色素変性症の治療も目指す。

       一部の研究者から疑問を投げかけられることもある。「なぜそんなに臨床応用を急ぐのか」。今も診察を行っている高橋は、光を失う恐怖と闘う患者の苦悩を知っている。「患者さんと向き合っていたらそんな言葉は絶対出てこない。一刻も早く多くの患者を治療できる体制を作りたい」

      (敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160303-118-OYTPT50261

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    2. 【大本営発表】世界初iPS細胞使った手術実施(2014年9月12日)
      http://koibito2.blogspot.jp/2014/09/912-1946.html

      ラベル iPS細胞
      http://koibito2.blogspot.jp/search/label/iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E

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    3. ラベル 難病
      http://koibito2.blogspot.jp/search/label/%E9%9B%A3%E7%97%85

      超マイナーな「難病」をターゲットにするなんてね…

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    4. [iPSの10年]医療を変える<3>難病再現で進む創薬研究 透明性高めて産学連携も
      2016年3月10日15時0分

       「iPS細胞(人工多能性幹細胞)を……使って……将来……この病気で……苦しむ人を……なくして……ほしい」。昨年12月下旬、東海地方の喫茶店で車いすの60歳代男性が涙を流しながら、とぎれとぎれに言葉をつないだ。

      ■ALS治療に光

       男性は、全身の筋肉が衰え、歩行や会話が困難になる「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」に、手足が震える「パーキンソン症候群」と記憶力や意欲が低下する「認知症」が併発する難病「紀伊ALS/PDC」を約10年前に発症した。

       三つの病気が重なるこの難病の患者数は、国内で約100人と推定され、和歌山、三重県の紀伊半島南部に集中している。男性もこの地で生まれ育った。

       男性の主治医で、三重大招聘しょうへい教授の小久保康昌(51)(神経内科医)によると、原因は遺伝のほか、細胞を傷つける活性酸素の過剰蓄積、ミネラル欠乏など諸説があるが、よくわかっていない。小久保は「患者、家族の苦悩は重い。iPS細胞を使って、治療薬の開発を急ぎたい」と話す。

       iPS細胞は様々な病気の治療薬開発を目指す「創薬研究」の可能性を大きく広げた。患者の血液からiPS細胞を作り、神経や筋肉などの細胞に変化させる。そこから病気の特徴を再現した細胞を作る。病気の原因を探るとともに、その細胞に薬の候補物質を加えていき、効果を確認する。

       男性を含め、紀伊ALS/PDCの患者計6人から血液の提供を受けた小久保は2013年から、慶応大教授の岡野栄之(57)と共同で創薬研究を進める。

       慶応大では、三重県出身の研究員、森本悟(30)(神経内科医)が担当する。森本は三重大医学部で小久保らの教えを受けた。すでに6人分のiPS細胞の作製に成功。脳の神経細胞に変化させると、一部で有害なたんぱく質の蓄積など病気の特徴が再現できた。

       森本は「iPS細胞のおかげで一筋の光が見えた。患者と家族の思いに応えたい」と意欲を語る。

      ■厳格ルール設定 企業を巻き込んだ動きも活発だ。山中伸弥(53)が所長を務める京都大iPS細胞研究所は15年4月から、武田薬品工業と組んで、iPS細胞を使った共同研究を始めた。

       武田側が10年間で約320億円を支出。武田の湘南研究所(神奈川県)を拠点に、双方から計約100人の研究者を集め、京大の研究成果と武田の創薬のノウハウを組み合わせる。

       契約では、企業と大学の共同研究で度々問題になる不正や癒着が起きないよう、厳格なルールを定めたという。「研究開発も大切だが、研究の透明性を確保することも同じくらい大事」と山中は指摘する。(敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160310-118-OYTPT50249

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    5. [iPSの10年]医療を変える<4>がん治療へ免疫細胞培養 患者に注入 数年後に治験
      2016年3月17日15時0分

       ■ わずか0・1%

       横浜市鶴見区の郊外にある理化学研究所。北研究棟5階の細胞培養室で「NKT細胞」と呼ばれる特殊な免疫細胞が、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から大量に生み出されていた。

       NKT細胞は、がん細胞を攻撃すると同時に、他の免疫細胞を活性化させる働きも持ち、がん治療に高い効果があるとされる。ただ、血液中の免疫細胞の中で、0・1%しか存在せず、培養するのが難しい。

       「iPS細胞の技術でこの細胞を大量に増やせれば、新たながん免疫療法を生み出せる」。理研グループディレクターの古関明彦はるひこ(54)は、そう力を込めた。

       NKT細胞のがん治療への応用は、iPS細胞が2006年にマウスで開発される以前から、千葉大が積極的に進めてきた。

       同大では1997年、NKT細胞を活性化させる糖脂質を発見。この糖脂質をくっつけた別の細胞を、進行した肺がん患者17人に注入する臨床研究を2005~09年に行った。

       10人で免疫が活性化され、免疫反応が見られなかった7人と比べて生存期間が延びた。7人は、がんの影響でNKT細胞の機能が低下していたとみられる。

       同大教授の本橋新一郎(48)は「活性化する物質を加えても、NKT細胞ががんの影響で弱っていれば効果は薄い。どの患者で効果が出るかを事前に知る方法も今のところない」と課題をあげる。

       そんな中、千葉大出身でもある古関とiPS細胞を使った共同研究の話が持ち上がった。

       患者以外のNKT細胞から作ったiPS細胞を“元気な”NKT細胞に変化させ、がん患者に注入する計画で、臨床試験(治験)を3、4年後に始める準備を進めている。

       ■ ES細胞の壁

       免疫細胞を増やし、がん治療に応用しようという発想は、iPS細胞より先に研究が進んだ別の万能細胞のES細胞(胚性幹細胞)でもあった。実際、古関らはiPS細胞が開発された06年、ES細胞からNKT細胞を作ることに成功している。

       だが、この方法は受精卵にNKT細胞の核を移植する必要があるなど、技術的にも倫理的にも治療への応用は困難だった。

       iPS細胞であれば、元の免疫細胞に複数の遺伝子を加えれば作製できるうえ、再び免疫細胞に変化させても元の細胞の特徴は維持される。

       「ES細胞では核移植などの『職人技』が必要だった。iPS細胞の誕生が、免疫のがん治療への応用を加速させた」。古関らとともに、理研でこの研究を行った京都大再生医科学研究所教授の河本宏(54)はそう振り返る。(敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160317-118-OYTPT50219

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    6. [iPSの10年]医療を変える<5>細胞を培養、凍結保存…理研は創薬目的、京大は「再生医療」
      2016年3月24日15時0分

       金属製のタンクのふたを開けると、冷気とともに白いもやがふわりと上がった。理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市)の一室。タンクの中には、様々な難病患者らの皮膚や血液から作ったiPS細胞(人工多能性幹細胞)約100万個が入った小さなアンプルが数百本、マイナス196度の液体窒素で凍結保存されている。

       同センター細胞材料開発室長の中村幸夫(54)が、アンプルを示しながら言う。「多くの難病患者の希望がここにある」

       同センターは2010年度から全国の大学などが作った難病患者らのiPS細胞の寄託を受け、大量に増やして凍結保存する「疾患特異的iPS細胞バンク」を始めた。

       現在、パーキンソン病やALS(筋萎縮性側索硬化症)など60以上の難病患者のiPS細胞を保存。大学や公的研究機関なら1アンプル2万8800円、製薬企業など民間には同5万7600円で提供する。

       各施設は、提供されたiPS細胞から病気の特徴を再現した細胞を作り、病気の原因を探ったり、薬の候補物質を試したりする。

       中村は「各施設が同じ病気のiPS細胞を作り、保管していては時間も費用も無駄になる。作製したiPS細胞を1か所で保存し、必要な施設に提供すれば、研究が効率よく進む」と、バンクの意義を説明する。 11年3月の東日本大震災では危機に陥った。地震直後に一帯が停電した。すぐに復旧したが、非常用電源は約6時間しかもたない設計だった。震災を教訓に、1週間はもつように非常用電源を強化した。

        ストック不可欠

       京都大iPS細胞研究所もiPS細胞を大量に培養し、凍結保存する「iPS細胞ストック」を13年度から進める。理研の取り組みが創薬目的なのに対し、京都大は、iPS細胞を目的の細胞に変化させて移植する「再生医療」に使う。

       同研究所医療応用推進室長の高須直子(53)以下70人体制で、他人に移植しても免疫による拒絶反応が起きにくい白血球の型を持つ健康な人から採血し、iPS細胞を作製している。

       患者個人からその都度、iPS細胞を作れば拒絶反応は起きないが、「オーダーメイド」で、時間と費用がかさむ。一方、ストックができればiPS細胞を医療機関に素早く、安く提供できる。

       同研究所は日本赤十字社などと連携し、該当する白血球の型を持つ人に協力を依頼。協力者の血液を基に、同研究所内の「細胞調整施設(FiT)」で、専門の技術者がiPS細胞の作製や培養、安全性検査、凍結保存などを行う。

       高須は「iPS細胞による再生医療の普及にはストックが不可欠」と話す。

      (敬称略、おわり)

      (竹内芳朗、諏訪智史が担当しました)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160324-118-OYTPT50240

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  93. iPS細胞で作った組織のがん 微量でも検出可能に
    3月4日 6時02分

    iPS細胞から作りだした神経や筋肉の組織の中に、がん細胞が混ざっていないかを1000万個に1個のごく僅かな量でも見つけ出せる技術を国立医薬品食品衛生研究所のグループが開発しました。iPS細胞を使った再生医療は今後、脊髄損傷や心臓病など大量の細胞を移植する臨床研究などが進められることになっていて、これらの研究の安全性をより高められる可能性があるということです。

    この研究を行ったのは、国立医薬品食品衛生研究所の佐藤陽治部長らのグループです。
    グループは、がん細胞が、ごく僅か混ざった大量の体の細胞を細かい区画で分けられたシャーレに入れ、がん細胞だけが生き残れる寒天を使って培養しました。そして区画ひとつひとつを特殊なカメラで撮影したところ、がん細胞が入っていた場合には1000万個に1個という量でも見つけ出すことができるようになったということです。
    佐藤部長は、「iPS細胞を使った再生医療では、細胞の培養中にがん細胞ができる可能性がゼロではなく、がん細胞の混入があれば、高い感度で見つけ出す必要がある。今後、大量の細胞を使う脊髄損傷や心臓病の治療をより安全にするのに役立つと思う」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160304/k10010430451000.html

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    1. >iPS細胞で作った組織のがん

      あはは、最初から「iPS細胞」の本態本性はソレじゃないのかなという疑念疑惑(笑)。

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  94. パーキンソン病の進行抑止、マウスで成功
    2016年3月15日10時5分

     神経細胞の減少を防ぐたんぱく質を使って、パーキンソン病の進行を抑えることに成功したと、大阪大の望月秀樹教授(神経内科学)らの研究チームが発表した。

     動物実験による成果で、新しい治療法の開発につながる可能性があるという。論文は14日、英電子版科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。

     チームによると、パーキンソン病は細胞内の小器官、ミトコンドリアが傷つくことで、脳の神経伝達物質「ドーパミン」を出す神経細胞の減少を引き起こし、手足の震えや歩行障害などの症状が出るという。

     チームは、神経細胞の減少を防ぐことで知られるたんぱく質「ネクジン」が、ミトコンドリアの働きを促進することを発見した。パーキンソン病を発症させたマウスの脳にネクジンの遺伝子を導入する実験を実施したところ、約90%の神経細胞が生き残り、症状の進行を抑制。一方、導入しない場合、30~40%しか生き残らず、症状が進行したと推定した。

     パーキンソン病の患者数は国内で約14万人とされ、ドーパミンを補う薬物治療があるが、進行を抑えることはできない。望月教授らは「数年内に臨床研究を目指す」としている。近畿大医学部の平野牧人准教授(神経内科学)は「パーキンソン病との関連が言われていなかったネクジンの効果を示した。新薬や遺伝子治療が開発される可能性がある」と話した。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160315-118-OYT1T50004

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  95. iPS角膜上皮 効果あり 大阪大チーム ウサギ使い初実証
    2016年3月15日15時0分

     人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、目の角膜の一部「角膜上皮」を作り、ウサギに移植して治療効果を確認したと、大阪大の西田幸二教授(眼科学)らが発表した。iPS細胞から角膜上皮を作った例はあるが、効果を実証したのは初めて。論文が英科学誌ネイチャーに掲載された。

     黒目を覆う角膜のうち、最も外側の組織が角膜上皮で、異物が目の中に入るのを防ぐ機能がある。西田教授らは、人のiPS細胞を培養して、目の元になる細胞塊を作った。そこから、角膜上皮に変化する部位を分離し、特殊なたんぱく質を加えて、透明な角膜上皮のシートを作った。

     角膜上皮がないウサギの目にシートを移植し、目の表面に異物を点滴したところ、異物は目の内部に侵入せず、シートが働いていることを確認できたという。

     スティーブンス・ジョンソン症候群など、角膜上皮の幹細胞が傷つき、視力障害が起きる病気は、全国で年間約500人が発症するとされる。

     西田教授は、こうした患者に、iPS細胞から作った角膜上皮を移植する臨床研究の実施を新年度末までに申請する考えで、「角膜上皮の難病の新しい治療法につなげたい」と話す。

     木下茂・京都府立医大教授(眼科)の話「安全性確認などを慎重に進める必要があり、すぐには治療に使えないが、4~5年先に期待が持てる成果だ」
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160315-118-OYTPT50299

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  96. 受精卵でゲノム編集、基礎研究なら容認も
    2016年3月15日15時49分

     内閣府の生命倫理専門調査会は14日、遺伝情報を高精度に改変できる技術「ゲノム編集」を人の受精卵に適用する是非について、基礎的研究なら「容認される場合がある」との方針をまとめることで、ほぼ合意した。

     不妊や難病の治療方法の開発を促す可能性があり、社会に受け入れられると判断した。遺伝子を改変した受精卵を子宮に移植して赤ちゃんを作ることには「現時点で容認できない」との姿勢を示した。来月にも報告書をまとめる。

     ゲノム編集による人の受精卵改変を巡っては、中国の研究チームが実施したとの論文を昨年4月に発表し、米政府が「越えてはならない一線だ」と批判する声明を出した。一方、英国では先月、受精卵を改変する基礎研究計画が承認され、昨年12月の国際会議では基礎研究を容認する声明がまとまるなど、日本国内でもルール作りが急務となっている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160314-118-OYT1T50113
    http://www.yomiuri.co.jp/science/20160314-OYT1T50113.html

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    1. だれも再現確認できないことをいいことに、つるんで口裏合わせてグルになって世間を欺く医科様ギルドの大きな巣ができあがっているらしい…

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    2. 内閣府「細胞シートによる再生医療実現プロジェクト」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C+%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88+%E5%86%8D%E7%94%9F%E5%8C%BB%E7%99%82

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    3. JST科学技術振興機構「再生医療実現拠点ネットワークプログラム」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88+JST

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  97. iPS細胞から高性能の“ミニ肝臓”
    3月17日 5時34分

    ヒトのiPS細胞から大きさが数ミリの”ミニ肝臓”を作り出す研究を進めている横浜市立大学の研究グループが、本物の肝臓と同じレベルで有害物質を処理することができる従来よりも高性能の”ミニ肝臓”を作り出すことに成功しました。

    横浜市立大学の谷口英樹教授のグループは、ヒトのiPS細胞から大きさが数ミリの”ミニ肝臓”を作り出し、重い肝臓病の患者に複数個移植して、病気の肝臓の働きをサポートする臨床研究の計画を進めています。
    グループでは今回、新たに肝臓の中を走る血管の細胞などもiPS細胞から作って、ミニ肝臓を作り出したところ、人体にとって有毒なアンモニアを無害な物質に変える機能がヒトの肝臓の細胞と同じレベルに高まったほか、アルブミンと呼ばれる血液中のタンパク質を作り出す機能もこれまでの2倍になるなど、大幅に機能を高めることに成功したということです。
    グループでは、平成31年度にも重い肝臓病の患者への臨床研究を始める計画で、谷口教授は「実際の治療に向け大きく前進したと言える。iPS細胞は腫瘍を作るリスクも指摘されているので、そのリスクをどのようにコントロールしていくか、さらに研究を進めたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160317/k10010446061000.html

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  98. 花粉症引き起こす「肥満細胞」、iPSから作製
    2016年3月19日14時55分

     国立研究開発法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」(大阪府茨木市)の研究チームは、花粉症を引き起こす原因となる「肥満細胞」を人間のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製したと、大阪市で開かれている日本再生医療学会で発表した。

     花粉症の人の体内に花粉が入ると、抗体と呼ばれるたんぱく質が「肥満細胞」という膨れた細胞にくっつき、ヒスタミンなどの複数の化学物質を放出する。これらの物質が、くしゃみや鼻水の症状を引き起こす。

     同研究所の川端健二プロジェクトリーダー(免疫学)らは、iPS細胞を特殊なたんぱく質が入ったゼリー状の培地などで計約10週間培養した。作製した細胞内に通常は肥満細胞の中だけにある酵素が作られていることを確認。細胞にくっついた抗体を刺激すると、ヒスタミンなど複数の化学物質が放出された。

     研究チームによると、iPS細胞を使って肥満細胞を作る研究は過去にもあるが、今回はより実際の細胞に近いものができたという。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160319-118-OYT1T50047

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    1. 「花粉症」「肥満細胞」「iPS細胞」「免疫学」(笑)。

      医科様案件を複数組み合わせればなんでもあり…

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    2. iPSから花粉症原因細胞…医薬基盤研
      2016年3月19日15時0分

       国立研究開発法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」(大阪府茨木市)の研究チームは、花粉症を引き起こす原因となる「肥満細胞」を人間のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製したと、大阪市で開かれている日本再生医療学会で発表した。

       花粉症の人の体内に花粉が入ると、抗体と呼ばれるたんぱく質が「肥満細胞」という膨れた細胞にくっつき、ヒスタミンなどの複数の化学物質を放出する。これらの物質が、くしゃみや鼻水の症状を引き起こす。

       同研究所の川端健二プロジェクトリーダー(免疫学)らは、iPS細胞を特殊なたんぱく質が入ったゼリー状の培地などで計約10週間培養した。作製した細胞内に通常は肥満細胞の中だけにある酵素が作られていることを確認。細胞にくっついた抗体を刺激すると、ヒスタミンなど複数の化学物質が放出された。

       研究チームによると、iPS細胞を使って肥満細胞を作る研究は過去にもあるが、今回はより実際の細胞に近いものができたという。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160319-118-OYTPT50178

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    3. 国立研究開発法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」
      http://www.nibiohn.go.jp/
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%9F%BA%E7%9B%A4%E3%83%BB%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%83%BB%E6%A0%84%E9%A4%8A%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80

      ラベル 医薬基盤研究所
      http://koibito2.blogspot.jp/search/label/%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%9F%BA%E7%9B%A4%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80

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  99. 今年は花粉症とインフル「ダブルパンチ」ご用心
    2016年3月19日17時51分

     「国民病」と言われる花粉症のシーズンがやってきた。今年はインフルエンザの流行時期がずれ込んでおり、花粉症との“ダブルパンチ”にも注意が必要だ。

    昨年より増加 気象情報会社「ウェザーニューズ」によると、近畿の「スギ花粉」は来週にかけてがピーク。今月下旬からは「ヒノキ花粉」の飛散が始まり、4月上旬まで続く。

     予想飛散量は、昨年夏の日照不足や低温が影響し、平年の6~9割ほど。しかし昨年よりはかなり多く、奈良県や和歌山県などでは2倍近くに達する見通しで相対的に「花粉が多い」と感じるという。

     花粉はスギやヒノキの林から離れた都市部でも多い。地面の大半がアスファルトなどで覆われているため、花粉が地中に入り込まず、風などで舞い上がって長期間、空気中にとどまるためだ。

     ◆敵は他にも

     今年、花粉症とともに警戒が必要なのがインフルエンザウイルス。流行入りが9シーズンぶりに年明けとなり、花粉症の時期と重なった。今季、患者が多いとみられるB型インフルエンザは流行が長引くのが特徴で、国立感染症研究所は「感染すると花粉症の人にはさらにつらいシーズンになるので、気をつけてほしい」とする。

     3~4月に大陸から多く飛来する微小粒子状物質(PM2・5)も要注意だ。国立環境研究所や大阪市などによると、今年も2月末から、1日の平均値が国の環境基準(大気1立方メートル当たり35マイクロ・グラム)を上回る測定値が目立ち始めた。PM2・5が花粉症を悪化させる明確な根拠はないが、動物実験では「アレルギー反応を強める」との報告もあり、同市などは「濃度が高い時は特に注意を」と呼びかける。

     ◆2月から対策

     梅田ロフト(大阪市北区)は「最近は早めの対策を取る人が多い」として、昨年より半月ほど早い2月2日に花粉症対策のコーナーを設置。マスクやメガネなど色とりどりの約200種類をそろえる。品定めをしていた兵庫県宝塚市の主婦丸一京子さん(67)は「今の季節は、ベランダに出る時もマスクなしではいられず、本当に大変」と話した。

     林野庁と森林総合研究所(茨城県つくば市)は約20年前から、スギについて、突然変異で花粉を出さない「無花粉」や、花粉量が通常の1%以下の「少花粉」の品種を増やす研究を続けている。

     こうした品種のスギ苗木の供給量は2014年度、258万本だったが、同庁は15年度から森林所有者に補助する制度を開始し、17年度には1000万本に増やしたい考えだ。ヒノキについても神奈川県が13年、無花粉の木が初めて見つかったと発表。普及への期待が高まっている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160319-118-OYT1T50070

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    1. 「インフルエンザ」「花粉症」「インフルエンザウイルス」「スギ花粉」…

      やっぱり医科様まみれ案件(笑)。

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  100. 乳歯から肝臓細胞作成…マウスの病状改善
    2016年03月20日 09時34分

     子どもの乳歯から、様々な細胞に変化できる幹細胞を取り出して肝臓の細胞に変化させ、肝臓病のマウスに移植して症状を改善させることに成功したと、九州大の田口智章教授(小児外科)らが、大阪市で開かれている日本再生医療学会総会で発表した。

     廃棄される歯を有効活用した再生医療として注目される。

     田口教授らは、九州大病院の歯科を受診した健康な子どもから、抜けた乳歯を譲り受け、内部の歯髄という部分にある幹細胞を採取。変化を促すたんぱく質を加えて培養すると、肝臓の細胞とよく似た細胞が大量にできた。肝硬変のマウスの肝臓に移植すると、症状が改善したという。

     幹細胞は体内の脂肪や骨髄などからも採取できるが、乳歯の幹細胞は、廃棄される歯が原料なので入手しやすい。田口教授は「将来は、生まれつき肝機能が悪い難病の治療に役立つ可能性がある」と話す。
    http://www.yomiuri.co.jp/science/20160319-OYT1T50115.html

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    1. 「乳歯」
      「幹細胞」
      「肝臓」
      「肝臓病のマウス」
      「移植」
      「九州大・田口智章教授(小児外科)」
      「日本再生医療学会」

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  101. ガードナー賞、「ゲノム編集」開発の5氏に
    2016年3月23日21時24分

     カナダのガードナー財団は23日、医学分野で大きな成果を出した研究者に贈る「ガードナー国際賞」の今年の受賞者に、遺伝子を高精度に改変する技術「ゲノム編集」の開発に関係した米、仏、スウェーデンの5氏を選んだと発表した。

     賞金は各10万カナダ・ドル(約850万円)。

     受賞するのは、米カリフォルニア大バークレー校のジェニファー・ダウドナ教授ら。同賞は「ノーベル賞の前哨戦」とも言われ、歴代受賞者の約4分の1がノーベル賞も受賞している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160323-118-OYT1T50132

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  102. ワラビ成分が関節症抑制
    iPS使い確認、京大
    2016/3/24 20:32

     ワラビをあく抜きすると出る物質「プテロシンB」に、変形性関節症の進行を抑える働きがあることが分かったと、京都大iPS細胞研究所などのチームが24日、英科学誌電子版に発表した。

     チームによると変形性関節症は、関節が滑らかに動くために必要な軟骨が薄くなり、膝などの関節に痛みや腫れが出る。

     人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した軟骨細胞にプテロシンBを加えて4週間培養した実験で、変形性関節症で起きる軟骨細胞の変質を抑制できた。

     妻木範行教授は、ワラビをたくさん食べても効果はないと断った上で「治療薬開発のヒントになるだろう」と説明した。
    http://this.kiji.is/85697886852826620

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  103. 2016.3.16 20:57
    臨床研究データベースを構築へ 治療効果や副作用把握めざし 日本再生医療学会

     日本再生医療学会(理事長=澤芳樹・大阪大教授)は16日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)などによる臨床研究のデータベースを新たに構築する方針を明らかにした。今後、臨床研究の増加が見込まれることから、実用化や安全性確保などに役立てる。

     同日、会見した澤理事長は「これから再生医療は普遍的な治療になっていく。学会として、しっかり安全性を確保できるようにしたい」と説明。臨床研究での治療効果や副作用などを把握できるよう、国や関連学会とも連携しながら、データベースを構築、運営する方針という。

     また、同学会は17日から大阪で第15回総会が始まるのを前に声明を発表。「再生医療は、もはや新しい革新的な治療法としての可能性を模索するのではなく、多くの患者さんが等しく恩恵を受けられる『普遍的な治療』となる時代に突入する」としている。
    http://www.sankei.com/west/news/160316/wst1603160086-n1.html

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  104. 遺伝子切り貼り「ゲノム編集」、国産技術開発へ
    2016年3月29日16時52分

     経済産業省が、遺伝子を自由に切り貼りできる新技術「ゲノム編集」の研究開発の強化に乗り出す。

     2016~20年度の5年間で計86億円の予算を投入し、日本独自のゲノム編集技術を開発する。植物や微生物の遺伝子を改変して、医薬品や香料の原料などの効率的な大量生産を目指す。

     ゲノム編集は従来の遺伝子組み換え技術よりも、確実に効率よく遺伝子を付け足したり、壊したりできるのが特徴だ。血友病やエイズといった難病の治療や、作物や家畜を望み通りに品種改良することなどが期待されている。

     国産のゲノム編集技術開発に向け、経産省所管の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は今月25日から、委託先の研究機関や大学、企業などの公募を開始した。5月10日まで募集し、16年度は計17億2000万円の助成を予定している。

     選ばれた研究チームは、植物や微生物の遺伝情報をコンピューターで解析し、医薬品の原料などを効率的に生産できる改変方法を検討する。実際に遺伝子を改変し、機能性の高い物質を生産する技術を開発する。

     また、現在の技術は、特定の細胞でしか使えなかったり、狙っていない遺伝子を誤って改変してしまったりするなどの問題点も指摘されている。国産技術はこうした弱点をなるべく減らして、安全性と効率性を高めたい考えだ。

     経済協力開発機構(OECD)が09年に公表した報告書は、バイオテクノロジー関連産業の市場規模が30年には約190兆円に達すると試算している。

      ◆ゲノム編集 =ゲノムは生物それぞれが持つ全遺伝情報のこと。ゲノム編集は、まるで文章を編集するように遺伝情報を自由自在に書き換える技術で、DNAを切断する「はさみ」役の酵素と、酵素を切断したい位置に案内する分子を組み合わせて使う。

     これまで主に3種類の方法が開発され、そのうち2013年に米研究者らが発表した「クリスパー・キャス9(ナイン)」は、簡便で安価に使えるため世界中の研究室に普及した。日本でも難病の治療法開発や、作物の品種改良などの研究が進んでいる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160329-118-OYT1T50132

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  105. iPS細胞から移植可能な心臓の筋肉細胞
    4月1日 5時06分

    iPS細胞からヒトに移植が可能な純度の高い心臓の筋肉細胞を作り出すことに慶応大学の研究グループが成功しました。研究グループは、患者への移植手術を安全に行えるめどがたったとして、臨床研究の実施に向けた大学内での手続きを来年にも始めることを明らかにしました。

    この研究を行ったのは、慶応大学の福田恵一教授らの研究グループです。
    研究グループでは、これまでiPS細胞から90%以上の割合で心臓の筋肉の細胞を作り出すことに成功していましたが、これらの細胞を大量にブタに移植すると、ごく僅かに残った未分化なiPS細胞が腫瘍を作ることがありました。
    このためグループは、特定のアミノ酸を除いた培養液を使ってiPS細胞から心臓の筋肉の細胞を作りだしたところ、ごく僅かに残っていた未分化なiPS細胞は死滅し、安全性の高い心臓の筋肉の細胞を作り出すことに成功したということです。
    研究グループは、重い心臓病の患者を対象にした臨床研究を安全に行える水準に達したとしていて、来年にも手術の実施に向けた学内の手続きを始めることを明らかにしました。
    福田教授は、「ヒトへの応用が可能なレベルの心筋細胞を効率よく作ることができる技術で、非常に大きなステップだ。心臓移植以外には治療法のない重い心不全の患者を救う治療を実現したい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160401/k10010463851000.html

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  106. 世界初 iPS細胞から皮膚組織全体を再生
    4月2日 6時50分

    iPS細胞から皮膚の「表皮」や、毛を作り出す「毛包」など、皮膚の組織全体を作り出すことに理化学研究所などのグループが世界で初めて成功しました。

    この研究を行ったのは、理化学研究所の辻孝チームリーダーらのグループです。
    グループでは、マウスのiPS細胞から細胞の塊を30個ほど作り、ゼリー状の物質に特殊なたんぱく質と共に入れ、マウスの体内に移植しました。その結果、1か月ほどで「表皮」と呼ばれる皮膚の表面の組織のほか、毛を作り出す「毛包」、それに皮膚の脂、皮脂を作り出す器官など、皮膚の組織全体を作り出すことに成功したということです。作り出された皮膚からは毛が生え、本物の皮膚と同じように抜け替わったということです。
    辻チームリーダーは「iPS細胞の可能性として複数の組織や器官を一体で丸ごと作れることが分かったのは大きな進歩だ。重いやけどで皮膚を失った患者の治療に使えるように、ヒトのiPS細胞を使って試験管の中で皮膚全体を作り上げる研究を進めたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160402/k10010465421000.html

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  107. 難病ALS 原因遺伝子を特定
    2016年4月3日(日) 14時23分掲載
    http://news.yahoo.co.jp/pickup/6196570

    <進行性難病ALS>原因遺伝子を特定 慶応大チーム
    毎日新聞 4月3日(日)10時30分配信

     全身の筋力が低下する進行性の難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」について、特定の遺伝子の異常が発症の原因になっていることを解明したとして、岡野栄之・慶応大教授(再生医学)らのチームが米科学誌ステム・セル・リポーツに発表した。iPS細胞(人工多能性幹細胞)と「ゲノム編集」と呼ばれる遺伝子組み換え技術を使い、ALSに関連する細胞の異常を再現した。治療薬の開発に道を開く可能性がある。

     ALSは運動に関わる信号を伝達する神経細胞が侵され、脳の命令が筋肉に伝わらなくなる病気。国内に患者は推計約1万人いるとされ、うち約1割は家族に患者がいる遺伝性の患者という。

     チームは、遺伝性の患者で異常の報告例がある「FUS」と呼ばれる遺伝子に着目。この遺伝子に異常があるALS患者の兄弟2人の皮膚細胞からiPS細胞を作り、神経細胞に分化させた。すると、遺伝子が作るたんぱく質が異常な場所で塊を作るなどして、細胞が死ぬ現象がみられた。

     さらに、健康な人の細胞から作ったiPS細胞のFUS遺伝子に、狙った遺伝子を改変できるゲノム編集技術を使ってALS患者と同じ異常を起こさせ、神経細胞に分化させたところ、ALS患者の細胞と同じような異常が起きることが分かった。これらの結果からFUS遺伝子の異常がALS発症原因の一つであると特定した。

     岡野教授は「ALS発症過程の一部が明らかになった。この遺伝子が引き起こす異常を回復させる薬を開発し、ALSの新しい治療法につなげたい」と話す。【藤野基文】
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160403-00000015-mai-sctch

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  108. 再生医療データベース運用…学会今秋にも 臨床研究の情報共有
    2016年5月10日15時0分

     日本再生医療学会(理事長=澤芳樹・大阪大学医学部長)は今年秋にも、iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを使う臨床研究のデータベースの運用を始める。過去の研究成果を蓄積し、研究者や企業が新たな効果や副作用の分析に生かせる仕組みを作り、再生医療の実用化を推進する。

     再生医療は、病気や事故で失った体の機能を、細胞を移植するなどして回復させる。iPS細胞を神経や目の細胞に変えて、脊髄損傷や角膜の病気の治療に使う臨床研究が計画されている。ただ、研究に参加した患者の症状や検査の詳しい情報は研究機関がそれぞれ保有、別の機関が分析に生かすのは難しかった。

     データベースは、患者の同意を得た上で、治療の概要や、治療前後での血圧、心拍数などの検査値を収集する。蓄積されたデータの利用を希望する研究者は学会に申請する。再生医療製品を開発するメーカーの閲覧も可能にする。

     複数の研究成果をまとめて分析して、副作用のリスクを見つけたり、効果を過去の研究と比べたりしやすくなると期待される。

     国も今年度、再生医療製品を使って治療を受けた患者の状態を登録するデータベースの運用を始める。同学会は国のデータベースとの連結も目指している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160510-118-OYTPT50321

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