2024年4月24日

【人口蒸発(笑)】 昔「人口爆発」、今「人口減少」、今そこにある危機

時代が変わると、危機や脅威も変わるらしい…

「マルサス 人口論」(ぐぐる先生)

人口爆発 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E7%88%86%E7%99%BA


「人口減少対策」(ぐぐる先生)

「人口減」危機(笑)。


人口減少と「地方創生」対策…

地方創生・人口減少克服に向けた対策(厚生労働省)
www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000.../siryou03.pdf

およそ80年前と似たり寄ったりのことやってんのな、霞が関大本営厚生役人組織の皆様…


ほんとうの「エコ」って何だろう…


首相官邸/国の政策(政策情報ポータル)
http://www.kantei.go.jp/jp/joho/

【エコ】の検索結果は、110,780件です。

【人口減少】の検索結果は、34,176件です。

【地方創生】の検索結果は、3,702件です。





(書きかけ)








スモール イズ ビューティフル 表紙画像

スモール イズ ビューティフル (講談社学術文庫) 
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?code=158730
http://www.amazon.co.jp/dp/4061587307


いまどき、「産めよ、殖やせよ」厚生省、1939年(昭和14年))は流行りそうもないけど…


「人口減少」危機をあおっているのは、いったいぜんたいどこの誰?(笑)。


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「移民政策」(ぐぐる先生)

「ブラジル移民」(ぐぐる先生)

「満蒙開拓移民」(wiki先生)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%80%E8%92%99%E9%96%8B%E6%8B%93%E7%A7%BB%E6%B0%91

「ドミニカ移民」(ぐぐる先生)

「地上の楽園」移民(帰還)運動(ぐぐる先生)

「八郎潟移民」(ぐぐる先生)


日本の「移民政策」は、なぜこうも辛酸をなめまくるのだろう…



(2015年4月15日)

154 件のコメント:

  1. 経団連、人口1億人維持へ提言 雇用多様に・街コン推進
    2015年4月14日22時45分 朝日新聞デジタル

     経団連は14日、人口1億人維持のための提言を発表した。少子化克服のため、男女の出会いを増やす方策などを提案した。「人口減少への対応は待ったなし」と題し、榊原定征会長ら経営者がまとめた。

     少子化の背景について、若い非正規社員の3人に1人が正社員になりたいのに非正規のまま働き、結婚や家計の維持が難しくなっていると指摘。対策として、企業は地域限定の正社員など働き方の選択肢を増やすことに取り組む必要があるとした。ただ、賃金引き上げなど抜本的な待遇改善には強く踏み込まなかった。

     男女の出会いが少ないことも大きな要因だとした。自治体などの結婚支援イベントは成果の検証がないと指摘。お見合い世話人に成功報酬を出す仕組みづくりや、商店街など主催の出会いイベント「街コン」を進めていくべきだとした。

     仕事と子育ての両立支援が大切だとしたが、多くの女性社員が出産を機に辞めざるを得ない状況や、マタニティーハラスメントへの対策は示さなかった。
    http://www.asahi.com/articles/ASH4G5K0LH4GULFA01S.html

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    1. 経団連が少子化克服に「街コン推進」も異論が多数出る 
      2015年04月15日 15時15分
      提供:アメーバニュース/政治・社会

       経団連が人口1億人維持のための提言を発表した。その中には少子化克服に向け、男女の出会いを増やすことについての提言もあったが、具体的に「街コンの推進」も言及された。

       これに対して、ネットでは「根本的に分かっていない」といった意見が相次いでいる。基本的には、「給料増やせ」「残業代出せ」「給料上げて休みを増やせ」など、金銭的な問題が少子化の原因だと指摘する声が多い。

       また、街コン自体がもはや出会いの場として機能しにくくなっているのでは、との指摘もある。男女比1:1をうたっていたのに、実際は3:1になっているにもかかわらず、男性の方が支払う金額が圧倒的に高かったりもするのだ。しかも、出てくる料理も「とにかく量を出せればいい」とばかりに大量のフライドポテトやパスタが並べられたりするだけで、飲食の面でも不満は出ている。

       少子化対策には「おせっかいおばさんの復活」「トレンディードラマをバンバン流す」といったアイディアも出たが、そもそも7000万人程度が妥当なのでは、といった意見も。
      http://yukan-news.ameba.jp/20150415-94/

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    2. 「人口 1億 維持」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BA%BA%E5%8F%A3+1%E5%84%84+%E7%B6%AD%E6%8C%81

      削除
    3. 「人口 維持」
      http://www.2nn.jp/search/?q=%E4%BA%BA%E5%8F%A3+%E7%B6%AD%E6%8C%81&e=

      ★ニュース速報+ 15/04/15 16:22 832res 175res/h □
      【社会】経団連、人口1億人維持へ提言 「働き方の選択肢を増やす」「出会いイベント街コンの推進」★3
      asahi.com [朝日新聞] Posted by 海江田三郎 ★ 2NNのURL Twitter
      ★ニュース速報+ 15/04/15 08:33 1001res 253res/h □
      【社会】経団連、人口1億人維持へ提言 「働き方の選択肢を増やす」「出会いイベント街コンの推進」★2
      asahi.com [朝日新聞] Posted by Hikaru ★ 2NNのURL Twitter
      ★ニュース速報+ 15/04/14 23:43 1001res 293res/h □
      【社会】経団連、人口1億人維持へ提言 「働き方の選択肢を増やす」「出会いイベント街コンの推進」
      asahi.com [朝日新聞] Posted by 海江田三郎 ★ 2NNのURL Twitter
      ★政治ニュース+ 15/04/01 18:20 63res 0.1res/h □
      【国会】「人口1億人は維持」=安倍首相―参院予算委
      ★ニュース速報+ 15/04/01 11:49 743res 6.1res/h □
      【政治】「人口1億人は維持」=安倍首相―参院予算委
      ★ニュース速報+ 14/12/19 23:00 1001res 262res/h □
      【総合戦略】人口1億人維持するには、2040年に出生率2.07必要 ★4
      ★ニュース速報+ 14/12/19 19:34 1001res 286res/h □
      【総合戦略】人口1億人維持するには、2040年に出生率2.07必要 ★3
      ★ニュース速報+ 14/12/19 16:29 1001res 395res/h □
      【総合戦略】人口1億人維持するには、2040年に出生率2.07必要 ★2
      ★ニュース速報+ 14/12/19 13:42 1001res 351res/h □
      【総合戦略】人口1億人維持するには、2040年に出生率2.07必要
      ★ニュース速報+ 14/08/28 19:30 352res 2.9res/h □
      【政治】「50年後に人口1億人」維持へ、政府が総合戦略を策定★3 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/08/28 12:52 1001res 219res/h □
      【政治】「50年後に人口1億人」維持へ、政府が総合戦略を策定★2 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/08/28 10:19 1001res 406res/h □
      【政治】「50年後に人口1億人」維持へ、政府が総合戦略を策定 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/07/26 06:13 147res 2.3res/h □
      【社会】目標「2060年も1億人」…地方人口維持へ戦略
      ★ニュース速報+ 14/06/08 12:16 947res 4.2res/h □
      【政治】「50年後も1億人維持」 政府、骨太の方針に人口目標
      ★ニュース速報+ 14/05/05 20:07 998res 269res/h □
      【日本】人口、50年後に1億人維持 政府が少子化対応で初目標★2
      ★ニュース速報+ 14/05/05 16:06 1001res 286res/h □
      【日本】人口、50年後に1億人維持 政府が少子化対応で初目標
      ★ニュース速報+ 14/02/28 10:37 1001res 64res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★15 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/27 18:08 1001res 75res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★14 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/27 08:34 1001res 168res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★13 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/27 00:05 1001res 125res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★12 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/26 17:13 1001res 193res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★11 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/26 13:20 1001res 260res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★10 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/26 08:45 1001res 230res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★9 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 22:59 1001res 256res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★8 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 19:55 1001res 335res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★7 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 17:09 1001res 548res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★6 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 15:49 1001res 744res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★5 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 12:48 1001res 584res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★4 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 11:01 1001res 747res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★3 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 09:53 1001res 882res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ★2 画像あり
      ★ビジネスニュース+ 14/02/25 06:55 1001res 5.1res/h □
      【人口問題】日本の人口「移民で1億人維持可能」政府、本格議論へ
      ★ニュース速報+ 14/02/25 01:31 1001res 742res/h □
      【政治】日本の人口「移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ 画像あり
      ★ニュース速報+ 14/02/25 00:06 1001res 732res/h □
      【調査】移民受け入れなら1億人維持=年間20万人で-内閣府人口推計★2
      ★ニュース速報+ 14/02/24 22:53 1001res 930res/h □
      【調査】移民受け入れなら1億人維持=年間20万人で-内閣府人口推計
      ★東アジアニュース速報+ 13/08/10 20:25 148res 0.8res/h □
      【韓国】現在の出生率維持なら2100年に韓国の人口半減 画像あり

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    4. >日本政府「移民で1億人維持可能」 …

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  2. 人口減少、45知事が「深刻」…読売アンケート
    2015年4月13日22時33分

     統一地方選の前半戦を受け、読売新聞社は、47都道府県知事を対象にアンケート調査を実施した。

     2008年をピークに減少期に入った日本の人口について、27人が「今現在、深刻な問題だ」、18人が「将来、深刻な問題になる」と答え、計45人が深刻な問題と受け止めていることが明らかになった。鹿児島県は無回答で、東京都の舛添要一氏だけが「深刻な問題とは思っていない」とした。

     調査は今回の10道県知事選の主な候補と、選挙のなかった37都府県の知事を対象に聞き取りか書面で実施し、全員から回答を得た。

     人口が減少する日本の将来について不安だと思うこと(複数回答)は「年金や医療費などの社会保障の負担が重くなる」が44人と最も多く、「社会全体の活力が失われる」の43人、「労働力が減り経済活動が停滞する」の39人、「過疎化が深刻になる」の38人などが続いた。

     人口減社会での国民負担のあり方に関しては、20人が「子育て世代への施策を拡充し、負担増を抑えるため、高齢者の施策は現状を維持する」と答える一方、9人が「高齢者、子育て世代への施策をともに拡充し、国民の負担も増やす」とした。「高齢者、子育て世代ともに現状の施策を維持し、国民の負担増を抑える」との考えは2人だった。

     人口減対策に関する自由意見では、三重、奈良など7県知事が「自然減、社会減の両面から取り組む必要がある」と指摘。岩手や徳島など5県知事が「東京一極集中の是正」をあげた。

     大阪府の松井一郎氏は「国の関与をできる限り減らし、地方分権を進める。地域の活性化を阻害する規制は積極的に改革を進めるべきだ」と訴え、東京都の舛添氏は「人口減少について、いたずらに危機感をあおる必要はない」と述べた。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150413-118-OYT1T50137

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    1. [統一選15]格差拡大に危機感 行動力の必要自覚 全国知事アンケート 主な回答と詳細分析
      2015年4月14日3時0分

       読売新聞社が統一地方選の前半戦に合わせて実施した47都道府県知事を対象にしたアンケート調査からは、直面する人口減問題や都市と地方の間の格差問題などに、多くの自治体が試行錯誤しながら取り組んでいる姿が浮き彫りになった。国と地方の関係が問われる時代に、国政の重要課題や地方のリーダーとしての資質などについて、知事の意見を聞いた。

      憲法改正で優先 「道州制」「二院制」13人

       今後国政の大きな課題になるとみられる憲法改正に関し、衆参両院の憲法審査会で優先的に取り組んでほしい項目を聞いたところ、20人(43%)が具体的な項目(複数回答)を回答した。

       回答の中で最も多かったのは、「二院制など国会のあり方」と「道州制など地方自治のあり方」の各13人。山形の吉村美栄子氏は「知事が国会議員を兼務する形にし、地方の意見を政策に反映させるようにするべきだ」と提案した。

       一方で、「財政の健全性確保」は8人、「環境権やプライバシー権などの新しい人権」は7人、「(大規模災害に対応する)緊急事態条項」は6人と、世論の理解や与野党間で合意を得やすいと言われている項目を選択した知事もいた。12人は「憲法改正議論は急ぐべきではない」と慎重だった。回答のなかった15人のうち、沖縄・翁長おなが雄志氏は「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の基本理念が尊重される形で、十分な国民的議論が必要だ」との意見を添えた。

      アベノミクス 実感に温度差

       今回の統一地方選では、「格差」も論点の一つとなった。知事アンケートでは、経済状況、所得や資産、教育や社会福祉などによる、都市と地方の格差が拡大しているとの認識が示された。

       ここ数年の都市と地方との間の格差に関して、6人が「大きくなっている」、31人が「どちらかといえば大きくなっている」と答え、計37人(79%)が拡大傾向にあるとの認識を示した。「小さくなっている」との意見はなく、静岡、岡山、佐賀の3知事が「変わっていない」と答えた。静岡の川勝平太氏は、「格差は縮小もあれば拡大もあり、一概に判断できない」と指摘した。

       格差が拡大傾向にあるとした37人に、具体的な格差(複数回答)を聞いたところ、「企業活動など経済状況」が32人で最も多く、「所得や資産」22人、「教育の機会」14人、「医療・福祉など社会保障サービス」「能力を発揮できる機会」各7人などが続いた。

       自由意見では、山形、愛知、大阪など多くの知事が、東京への一極集中の是正の必要性を指摘した。都市に集中しており是正が必要なものとして、「企業の本社機能や大学」(栃木・福田富一氏)、「人、企業、資本」(兵庫・井戸敏三氏)、「医療機関」(大分・広瀬勝貞氏)などが挙げられた。富山の石井隆一氏は、「日本海国土軸など多軸型の国土形成や、政府機関の移転」に国は取り組むべきだと指摘した。

       こうした意識を反映し、安倍内閣の経済政策「アベノミクス」の恩恵(効果)が「届いている」と明確に答えた知事はなく、27人が「ある程度、届いている」とする一方、12人が「あまり届いていない」と回答した。愛媛の中村時広氏は「アベノミクスによる景気回復をいまだ実感できていない」と答えた。8人は回答しなかった。

       アベノミクスについては、30人が「評価する」と答えた一方で、「評価しない」はなかった。ただ、17人は回答を避けた。

      地方に税源移譲30人 ■ 住民投票「テーマ限定で」9人

       地方行政に必要な財源は、地方自治体が住民から徴収する地方税でできるだけ賄うのが理想だが、地方交付税への依存度の高い自治体が多いのが現実だ。

       地方の財源問題に関するアンケートでは、過半数の30人が国から地方に財源(税源)を移すよう求めた。愛知の大村秀章氏は「地方の自主性と自立性を高めるよう、国から地方への大幅な税源移譲を実現する必要がある」との意見を添えた。

       一方で12人が「国がより地方の実情に合わせた再配分を行う」との選択肢を選び、地方交付税を中心にきめ細かな財源配分を求めた。「国の補助金を地方が自由に使えるようにする」を選んだ知事はいなかった。

       また、地方の重要な課題の是非を問う住民投票についての意見も聞いた。回答を寄せた30人中最多だったのは、「できるだけ議会で決定するのが良い」(13人)だった。一方で、9人は「自治体に限定されるテーマなら良い」と限定的に効果を認めた。8人は「国政関連を含め、重要なテーマで住民の意見を聞くのはいい」と答えた。

      知事に求められるものは――「指導力」「将来像」も重視

       地方創生が叫ばれる中、その重要な舵かじ取り役の一人である知事に求められるものは何か――。

       知事自らが必要と感じる資質や条件として特に重要な項目(複数回答)を尋ねたところ、「行動力」が41人と最多で、「指導力」が40人、「将来像を示す力」が39人、「改革姿勢」が32人と続いた。挙げられた項目の中で最も少なかったのは、「国とのパイプ」(13人)だった。

       読売新聞社が今年1~2月に全国の有権者を対象に行った世論調査でも、知事に必要な資質・条件の上位2項目として、「行動力」(64%)と「指導力」(51%)が挙げられていた。一方で、知事自身は「経験や経歴」「将来像を示す力」を有権者が思うよりも重視していることがうかがえた。

       また、過半数の24人が「クリーンさ」を選んだ。

       兵庫県議会で昨年7月、政務活動費の使途に関する疑惑を巡り、男性県議(当時)が号泣会見を行い話題となったほか、最近の国会でも政治資金の問題が大きく取り上げられたことなどを意識したとみられる。

      多選制限には否定的

       同じ知事が続けて選ばれる「多選」に関連し、「適当だと思う在任期間」を聞いたところ、大阪・松井一郎氏(当選1回)のみが「2期8年」とし、6人が「3期12年」と答えた。内訳は、当選2回5人、同1回1人だった。

       その一方で、35人が「とくにない」と回答した。知事職を続けるべきかどうかは、選挙で有権者が判断するものだという考えが根底にあるようだ。12日に4選を果たした北海道、福井、徳島、大分の4知事のほか、6期目の茨城、石川の知事などが含まれている。

       初当選時の公約に基づき、自らの知事の任期を3期12年とする「多選自粛条例」を制定した埼玉の上田清司氏(同3回)も「とくにない」と回答した。上田氏は今年2月の後援会新年総会などで、「自粛であって禁止ではない」と説明している。

       「多選を制限する規定を作るべきか」との質問に対しては、27人が「そうは思わない」と答え、18人が回答しなかった。「そう思う」と前向きな考えを示したのは、松井氏と山形・吉村美栄子氏の2人だけで、8年前の統一地方選の際の8人から大幅に減少した。

      「少年法」 年齢制限下げ10人

       選挙の際に投票できる年齢を「18歳以上」に引き下げる公職選挙法改正案が今国会に提出される中、「大人」の定義にも大きな関心が集まっている。選挙権と同じように年齢制限を引き下げてもよいと考える項目(複数回答)については、15人が何らかの項目を選択した。9人は「どれも引き下げるべきではない」とし、23人は無回答だった。

       項目として挙げられたものの中で最多だったのは「少年法」(10人)で、神奈川の黒岩祐治氏も選んだ。川崎市で今年2月、中学1年の男子生徒が殺害され、18歳と17歳の少年3人が殺人容疑で逮捕された事件があり、読売新聞社の3月の全国世論調査では、有権者の83%が「少年法の適用年齢の18歳未満への引き下げ」に賛成している。国民的に関心の高い分野に知事の問題意識も集まった格好だ。

       このほか、「親の同意なしでの結婚」についても8人が年齢を引き下げてもよいとした。

      人口減対策 共通の悩み

       アンケートでは、人口減社会への対応策について、知事自らが先頭に立って実施している取り組みや、独創的な考えなど、ほとんどの知事が何らかの意見を寄せ、各知事が抱いている問題意識が浮かび上がった。中でも、人口流出による「社会減」と出生数の低下による「自然減」の両面から取り組む必要性を訴える意見が目立った。寄せられた意見の一部を紹介する=表=。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150413-118-OYTPT50624

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    2. [統一選15]人口減 45知事「深刻」 本社アンケート 社会保障に不安
      2015年4月14日3時0分

       統一地方選の前半戦を受け、読売新聞社は、47都道府県知事を対象にアンケート調査を実施した。2008年をピークに減少期に入った日本の人口について、27人が「今現在、深刻な問題だ」、18人が「将来、深刻な問題になる」と答え、計45人が深刻な問題と受け止めていることが明らかになった。鹿児島県は無回答で、東京都の舛添要一氏だけが「深刻な問題とは思っていない」とした。

       調査は今回の10道県知事選の主な候補と、選挙のなかった37都府県の知事を対象に聞き取りか書面で実施し、全員から回答を得た。

       人口が減少する日本の将来について不安だと思うこと(複数回答)は「年金や医療費などの社会保障の負担が重くなる」が44人と最も多く、「社会全体の活力が失われる」の43人、「労働力が減り経済活動が停滞する」の39人、「過疎化が深刻になる」の38人などが続いた。

       人口減社会での国民負担のあり方に関しては、20人が「子育て世代への施策を拡充し、負担増を抑えるため、高齢者の施策は現状を維持する」と答える一方、9人が「高齢者、子育て世代への施策をともに拡充し、国民の負担も増やす」とした。「高齢者、子育て世代ともに現状の施策を維持し、国民の負担増を抑える」との考えは2人だった。

       人口減対策に関する自由意見では、三重、奈良など7県知事が「自然減、社会減の両面から取り組む必要がある」と指摘。岩手や徳島など5県知事が「東京一極集中の是正」をあげた。

       大阪府の松井一郎氏は「国の関与をできる限り減らし、地方分権を進める。地域の活性化を阻害する規制は積極的に改革を進めるべきだ」と訴え、東京都の舛添氏は「人口減少について、いたずらに危機感をあおる必要はない」と述べた。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150414-118-OYTPT50190

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  3. 脱石油 挑む元売り 需要減に危機感 エネ多角化に活路
    2015年4月14日3時0分

     石油元売り大手が、主力である石油の精製・販売以外の事業に本腰を入れ始めた。人口減少や自動車の燃費向上で国内の石油需要が縮小すると見込まれるため、石油やガス、電力などを幅広く供給する「総合エネルギー企業」を目指す戦略だ。多角化によって生き残りを図る。(山本貴徳)

    LNG 業界最大手のJX日鉱日石エネルギーは10日、青森県八戸市で4月から営業運転を始めた液化天然ガス(LNG)の輸入基地の完工式を行った。容量14万キロ・リットルのタンク2基を備え、東北地方では最大という。これは八戸市(約10万世帯)の4年分のガス使用量に相当する。LNGは東北電力や地元の工場などに供給する。

     JX日鉱日石は、北海道釧路市でも4月、LNG基地の営業運転を始めた。

     杉森務社長は「東北はLNGの使用が少ない『空白地』だった。今後、産業用が伸びていく。石油の需要が落ちる分はLNGに転換されるだろう」と話す。

     今後の電力・ガス市場の自由化をにらみ、二酸化炭素の排出量が石炭や石油より2~4割少ないとされるLNGの需要が高まると考え、投資に踏み切った。

    太陽光や地熱 石油製品の国内市場の縮小をにらんだ動きは業界全体に広がっている。

     昭和シェル石油は4月2日、太陽光パネルを生産する子会社の新工場(宮城県大衡おおひら村)の運転を始めた。海外拠点のモデルとする最新型の施設だ。

     出光興産は3月、大分県九重町に地熱発電の一種である「バイナリー発電」の設備を建設すると発表した。高知市では、50%出資する会社を通じて、木材燃料によるバイオマス発電所を4月から本格稼働させた。

     経済産業省の調査によると、2018年度の国内の石油製品の需要は13年度に比べ7・8%減る見通しだ。同省は供給過剰の解消に向けて、製油所の精製能力の削減を求めている。元売り大手の売り上げの9割以上を石油関連が占める。脱「石油依存」を目指さなければ、生き残れないとの危機感は強く、ある首脳は「石油の需要の減少に合わせて効率的な生産・販売体制に移行しながら、同時に、エネルギーの多様化に取り組むしかない」と語る。

     もっとも、新たに乗り出す事業が思惑通りに成長していけるかどうかは、はっきりしない。

     例えば、LNGの調達では、輸入量が国内で最大の東京電力と2位の中部電力が手を組み、まとめ買いによる割安な調達に乗り出す予定で、石油元売り会社にとってはライバルになる。

     電力市場も16年4月に予定される小売りの全面自由化などで、今後、企業同士の競争が激しくなるのは確実とみられる。石油元売り大手は単独ではなく、提携や買収を視野に入れた戦略作りも求められそうだ。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150414-118-OYTPT50057

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  4. 人口減対策で介護や保育などのサービス統合検討
    2015年4月14日14時24分

     厚生労働省は14日、山間部などの人口減少対策として、介護、障害者福祉、保育などのサービスの統合に向けた検討チームを省内に設けた。

     介護福祉士や保育士など、専門職員の資格についても、取得に必要な科目の共通化などを視野に議論する。5月中にも、今後、進めていくべき具体的な施策や課題をまとめる。

     安倍内閣が看板政策と位置づける「地方創生」の一環。過疎化が進むと、様々な福祉サービスの施設などを別々に設けて運営するのが困難になるうえ、担い手不足が課題になる。そこで、高齢者、障害者、子育ての福祉サービスを一体的に運営することで効率化を図る。現在は、それぞれ異なっている設置基準や補助金の仕組みなどについて、見直しを行う。

     団塊の世代が75歳以上になる2025年度には、介護職員が約30万人不足する見通し。保育士は、17年度末までに新たに約6万9000人が必要となる一方、少子化により将来的には保育ニーズの減少が予測される。人材を有効活用するため、職員の統合についても中長期的な課題として議論する。介護福祉士や保育士などの資格について、試験科目の一部を共通化して、複数の資格を取得しやすくすることなどを検討する。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150414-118-OYT1T50036

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  5. [論点スペシャル]介護に外国人 受け入れ広がるか
    2015年4月14日3時0分

     介護分野の人手不足解消に向け、外国人受け入れ拡大に関わる法案の国会審議が始まる。特に、日本で働きながら技術を学ぶ外国人技能実習制度の介護への拡大に関しては、現場の期待が大きい反面、実態は安い労働力を確保する手段になっている、といった指摘も根強い。外国人は少子高齢社会の担い手になるのか。3人の専門家に聞いた。

    実習制度低賃金固定化も…元厚生労働省老健局長 磯部文雄氏

     いそべ・ふみお NPO法人「福祉未来研究所」代表。東大法学部卒。2005年8月から06年8月まで、厚生労働省老健局長。著書に「老いる首都圏」など。65歳。

     実習制度の活用による介護分野への外国人の受け入れは、現段階で実施すべきではない。全産業平均よりも月で10万円低い介護職員の給与が、低いまま抑えられる可能性が高いからだ。

     賃金は日本人と同等以上とされるが、安い賃金の外国人介護職を雇用する事業者が多く出ることが予想される。相当数の施設が追随すると、介護職員全体の賃金を上げる意欲を事業者が失い、日本の若者がますます離れてしまうおそれが強い。

     最悪の場合は、介護職は低賃金でも働く外国人に頼らざるを得なくなってしまう事態も起きかねない。賃金が全産業平均並みに引き上げられるまで、実習制度による受け入れを延期し、その上で不足する人員について、外国人に正規の労働者として入国してもらえば良いのではないか。

     もちろん、給与は労使間で決定するもので、政府の介入は難しい。しかし、きちんと賃金を払い、人材を確保している事業所もある。税と保険料という公費でまかなっているのだから、介護事業所の理事、職員の給与体系をインターネットで公表するなどし、職員の給与を上げる余地がないのかを示すべきだ。

     介護報酬の底上げも必要だ。介護職の人手不足が深刻化した2009年度以降、政府は改善策を進めているが、不足感は続いている。介護福祉士の資格を持ちながら、介護職についていない人が40万人以上いることを考えると、さらなる賃金の引き上げが欠かせない。

     介護施設で中核として働き、家計も担う常勤正社員の給与を全産業並みに上げるには、私の試算では年に約4000億円が必要だ。東京都のように、介護人材不足が深刻で、住民の所得が高く財政力も強い地域は、独自に補助金を出したりして、人材確保に充てれば良いのではないか。なお必要なら、保険料の引き上げや、総費用抑制のため、軽度の要介護者へのサービス見直しも検討すべきだ。

     保険料や税の引き上げには抵抗が強い。介護保険制度の質を維持するのに欠かせない負担であることを政府や自治体が説明して、理解を得ることが必要だ。

     介護福祉士という資格を設けたのは、専門職に介護を担ってもらい、サービスの質を担保するためだ。外国人を本格的に受け入れる際には、語学に限らず、介護への適性を判断する基準を精査するとともに、移民政策として取り組むべきだ。(編集委員 阿部文彦)

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    1. 人材不足解消に必要…全国老人福祉施設協議会副会長 熊谷和正氏

       くまがい・かずまさ 山梨県甲州市の社会福祉法人「光風会」理事長。「外国人介護人材受け入れの在り方に関する検討会」委員。67歳。

       介護現場の人手不足は待ったなしの状況だ。特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人が集まる全国老人福祉施設協議会の会員法人でも、施設を作ってから半年たっても人員をそろえられず、全面オープンできないといった話が珍しくない。

       応募者をすぐに採用するしかないという声も聞く。適性に欠ける点があっても目をつぶらざるを得ない状況では、職員の質が低下するのは避けられない。

       人手不足解消に向け、外国人の力が必要だ。我々が運営する施設でも、経済連携協定(EPA)で来日し、施設で働きながら国家試験を目指すインドネシア人が活躍している。日本語能力が十分ではない外国人では、介護の質が保てるか不安があるといわれるが、人手不足を放置する方がはるかに影響が大きい。

       介護施設で求められるのは即戦力。周辺業務だけでなく、食事や排せつの介助などの身体介護ができる職員が欲しい。日本語能力は高い方がよいが、そこにこだわって、有能な人材を締め出してしまうのは惜しい。重要なのはバランスで、国が介護分野では実習生に一定の日本語能力を課すとしたのは、妥当な判断だ。

       実は、全老施協では介護保険のスタート当初から、「事業者が増えれば、いずれ職員が足りなくなる」との危機感を持っていた。そこで、外国人の力を活用できないか検討してきた。

       EPAで来日する若者は優秀で、国の全面的な支援も得られる。それでも、介護福祉士の国家試験のハードルは高く、本人と受け入れ施設の双方に大きな負担になっており、受け入れを広げるのは難しい。

       技能実習制度に課題が多いことは、我々も十分理解している。この制度を介護に広げるには、指摘されている様々な問題を是正するのが先決だ。今国会に提出されている新法で、監督が強化されることを期待する。

       これまで、この制度が「安い労働力を得る手段」とみられてきたのも事実。だが実習生の賃金は、日本人と同等以上とするよう定められている。ルールが守られるようになれば、賃金水準の低下など起きない。

       近年、中国の事業者から「我が国に施設をつくりませんか」という誘いを受けるようになった。今後、韓国や東南アジア諸国も急速に高齢化が進んでいく。質の高い日本の介護を学んだ若者は、どこへ行っても引く手あまたになる。制度の本来の目的である「技術移転による国際貢献」も実現できるだろう。(社会保障部 飯田祐子)

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    2. 重労働の「抜け道」…弁護士 指宿昭一氏

       いぶすき・しょういち 外国人技能実習生問題弁護士連絡会共同代表。労組役員、フリーライターなどを経て、2007年に弁護士登録。53歳。

       国は実習制度の目的を、途上国への国際貢献としているが、実態は安い労働力を確保するための手段だ。低賃金、重労働で日本人が敬遠しがちな職種で抜け道として活用され、なし崩し的に拡充されている。介護分野に広げるのも、こうした流れに沿ったものだ。実習制度を廃止し、必要があるのならば労働者として外国人を受け入れるべきだ。

       技能実習制度で働く実習生を巡っては、「時給300円で働かされた」「妊娠を理由に強制的に帰国させられそうになった」といったトラブルが後を絶たない。2013年に厚生労働省が全国2318事業所に監督指導を実施したところ、残業代未払いなど8割で何らかの違反が見つかっている。

       劣悪な環境で働かされても、実習生は弱い立場にあり、泣き寝入りせざるを得ない。実習先を替える自由がない仕組みであるうえ、多額の借金をして日本に来て、母国に仕送りしなければならないためだ。米国務省はこの制度を「強制労働」と指摘している。

       安い賃金で重労働を担ってくれる実習生は、受け入れ業界にとっては、“麻薬”のようなものだ。介護業界もいずれ、実習生なしでは成り立たなくなり、介護職員全体の処遇改善といった改革の芽が摘まれてしまう。当面は施設に限るとしているが、今後、在宅介護にも広がるだろう。密室での世話はセクハラなどの温床になる。

       国は今回、受け入れ企業に立ち入り調査できるようにするなどの対策を打ち出したが、外国人労働者の受け入れについては、抜本的な見直しが必要だ。現状で国は、非熟練分野での受け入れを認めていない。韓国の雇用許可制のように、非熟練分野での受け入れ制度を設けるべきだ。(社会保障部 大津和夫)

           ◇

        実習制度 70職種に17万人

       外国人の介護職員は2008年度から、経済連携協定(EPA)に基づく受け入れが始まった。施設で4年間働きながら介護の知識と技術を身に付け、介護福祉士の国家試験に合格すれば、実質的に期限なしに日本で働き続けることができる。合格率は14年度には過去最高の44・8%まで上がったが、不合格者の方がいまだに多い。

       外国人技能実習制度は開発途上国への技術移転を目的に、1993年に創設された。現在は農漁業や建設関連など約70職種が対象で、中国やベトナムなどアジア各国の17万人が働いている。介護分野への拡大については、厚労省が有識者検討会の論議を踏まえ、制度の適正化を前提に対象職種に加える方針を示した。不正行為に対する罰則などを盛り込んだ実習制度の法案が国会に提出されており、成立すれば16年度から介護での受け入れが始まる見通しだ。

       今国会では、大学や専門学校に留学して介護福祉士の資格を得た外国人に在留資格を与えることを柱とする出入国管理・難民認定法の改正案も審議される。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150413-118-OYTPT50625

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  6. [論点]東大の総力で「挑戦者」育成…五神 真氏
    2015年4月15日3時0分

    ごのかみ・まこと 東京大学学長。工学系研究科教授、理学系研究科長などを経て現職。専門は光物理学。57歳。

     東京大学への社会の信頼が揺らいでいると痛感する。基礎的な運営資金だけで800億円以上もの税金が毎年投入されているのに、人口減少やグローバル化などに対し、日本がたどるべき道筋を切り開く役割を果たしていないという。そうした中で学長を拝命し、身の引き締まる思いだ。

     山積する難問の解決に向け、新しい「知」を創造し、人類の未来に貢献するという大学の原点に立ち戻りたい。それには現状に安住しない挑戦者を育て、社会に送り出す必要がある。

     挑戦者とは、夢を抱き、最前線に立つ気概や忍耐力、異なる意見を持つ人を説得する力、行動力を備えた人だ。東大はその育成に伝統がある。1877年創設の十数年後にはもう、北里柴三郎先生らが世界から注目される研究成果を出した。

     だが今、その伝統にかげりが見えている。2012年7月、東大の教員6349人の年齢構成や雇用形態を調べたところ、6割超の3830人が非正規雇用。6年間に1500人以上も増え、その大半を40歳以下が占めていた。終身雇用・年功序列型賃金が守られる中での定年延長と、国から交付される基礎的な運営資金の削減のもと、若手の安定雇用が犠牲になったのだ。

     その結果、以前は30代前半で独立した研究室を持てたのが、今は早くても40代後半。自分がリーダーとして、世界のライバルと競い未知の分野に斬り込む経験が持てず、不安定な生活を送る……。そんな若手教員の現状が若者を研究から遠ざけ、博士課程進学率の大幅下落を招いている。

     若者は、未来の活力の源泉だ。大学の信頼を高め、多様な財源を確保できる態勢を築き、若手登用の道を拡大したい。年俸制など弾力的な雇用体制を広げ、安定性と流動性を併せ持つ雇用システムに転換させる。同時に、今は全体の8%程度にすぎない女性教員も積極的に迎え入れ、いびつな年齢・性別構成の是正を図りたい。

     基礎となる学部での改革も根付かせたい。まずは3000人の新入生に、自ら知の創造者となるための力をつけてほしい。

     ギアチェンジとして、今年度から初年次教育を始める。自ら課題を見つけ、考え、仲間や教員と議論して文章にまとめ、また議論する。それを繰り返し、高校までのような既定のレールに乗った「勉強」ではなく、自らレールを敷設する「学問」の醍醐だいご味を体感させたい。

     1年生全員を18人ずつ150クラスに分け、教員は1、2年生がいる駒場キャンパスだけでなく、3、4年を過ごす本郷キャンパスからも総動員。オール東大で若き挑戦者を育てる、従来にない取り組みだ。

     教育から雇用体制までを視野に入れた大改革には学内からも反発があるだろう。だが、人心を一新し、自ら血を流す決意で臨まなければ、信頼は得られない。私自身が「挑戦者」として、新たな東大を築き上げていきたい。(聞き手・専門委員 松本美奈、「読売教育ネットワーク」ウェブサイトに一問一答)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150414-118-OYTPT50467

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  7. [戦後70年 考える]限界集落と呼ばれても
    2015年4月15日3時0分

    「自分の力で」高齢者の強さ/「自然と共生」若い移住者

     人口減少で523市町村が消滅するという増田寛也・元総務相の指摘に衝撃を受けたのは1年前だった。農山村の戦後70年とは何だったのか。自然と生きる豊かさや幸せがある集落はどこへ向かうのか。限界集落という言葉を生んだ四国山地の高知県大豊おおとよ町ちょうで考えた。

     編集委員 青山彰久

    斜面に生きる

     吉野川支流から急坂を上ると、標高600メートルの傾斜地に集落が広がる。そこで春風に吹かれて田や畑の土を起こすのを手伝った。

     「東京の人にこんなことをしてもろて」と言いながら89歳のおばあちゃんが耕運機の使い方を教えてくれた。今年も段々畑に野菜を育てて出荷するという。

     過疎地は暗いと思い込む人がいる。そんなことはない。彼女と汗を流し、幾つになっても自分の力で生きる凛りんとした姿を見た私は、心が震える思いがした。

     彼女は3年前、ユズの苗木を100本植えた。「実をつければ誰かが採って面倒をみてくれるろ」。ユズに込めたのは「ここでみんながずっと暮らし続けてほしい」という願いだった。

     隣の集落で85歳の長老の田起こしも手伝った。斜面地の田でトラクターを操る技は簡単にまねできない。

     「長男だから、よそに出るわけにはいかなんだ」。8代目だという。一帯の集落は江戸中期にできたのだ。斜面に積まれた古い石垣がその歴史を伝えていた。

    昭和一けた世代

     中山間地の危機を1980年代末に「限界集落」の言葉で表現したのは社会学者の大野晃氏である。

     65歳以上が半数を超え、道の管理など共同生活が困難になる集落を限界集落とみて、手を打たなければ消えると警告した。研究の舞台が吉野川上流域に85集落が点在する大豊町だった。今は4000人余のこの町は限界集落論の発祥の地で、土起こしをした集落も限界集落の定義に当てはまる。

     だが、驚いたのは、7割以上が限界集落に該当するのに、平成に入って消えた集落はないことだ。集落が強靱きょうじんだったのは人口の2割強を占める昭和一けた生まれ世代の力。人々が町を出ても残って耕し続けたこの世代が集落を守った。

     問題はこれから。現実を直視すると、昭和一けた世代がすでに全員80歳を超えた。この世代を失えば、強靱だった集落も終焉しゅうえんの時を迎える所もでてしまうかもしれない。もう11の集落で世帯数が10戸を割った。

     日本の過疎地には6・5万の集落がある。この先10年の課題を凝縮するのが大豊町という現場だった。

    都市成長のため

     この町の戦後70年からは、人もモノも都市に送り、他方で地域衰退と戦ってきた農山村の歴史がみえる。

     終戦直後は戦災からの疎開者らも多かった。1955年でも今の約5倍の人口があり、人々は戦後都市の復興に向けて木材や木炭や薪を送った。それが一変したのが60年代。外国材の輸入で林業が失速し、高度成長の開始で子供が大阪や名古屋に出た。人々は養蚕や製紙原料のミツマタに力を入れたが、75年までの20年間で人口の4割が消えた。

     工場誘致を模索した70年代を経て土木事業が主力になったのが80年代。砂防工事などで建設業が町の総生産額の半分を占めた。だが2000年代になって、公共事業で膨れた町を財政危機が襲った。政府が地方財政の緊縮路線に転じた影響をもろに受けたわけだ。

     財政は再建したが、人口は減った。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計で全国第5位の人口減少町村にランクされたのが2年前。町は今、存続をかけた歴史的転機にある。

    新しい風

     もうだめだと思った時から地方の消滅は始まると私は考えている。もちろん簡単ではない。だが、戦後70年、都市の成長を下支えした歩みとは違う風が吹き、新しい変化が起きている。

     「ずっと考えていた『自然に寄り添う生活』がここで見つかった」と語ったのは、3年前に林業家に弟子入りして「林業女子」になった女性(37)だ。東京・世田谷生まれの彼女は、アルバイト生活に別れを告げて旅をした。たどり着いたのが、この町で「山師」を目指す仕事だったという。

     「火や土があって自然に生きる暮らしを子供に教えたかった」。そう話したのは東京・西馬込から1年半前に移住した32歳の夫婦。築100年の家を直し、地元素材を料理する宿を開いた。5歳と1歳の子を育て、古くから伝わる神楽も習って集落の輪に加わった。

     彼らのように農山村に新しい生き方を見つけて都市から移住する人が増えた。3年間で60人を超える。

     新しい風が吹き始めたのだろう。東日本大震災を機に便利さの陰で見落とした農山村の価値に気づく人が増えたのかもしれない。

     「豊かさを問い直す移住者と、この地を守ってきた住民が気持ちを合わせれば新しい共同体ができる」

     そう語るのは町議で畜産家の渡辺則夫さん(65)だった。農山村には「自然と折り合って暮らす豊かさ」「集落という共同体に生きる幸せ」がある。都市から新しい仲間が加われば、この価値を守って磨くことができる可能性が出てくる。

     新たな「なりわい」をつくる動きも始まった。岩崎憲郎町長は林業再生で木質バイオマス発電などを構想し、若い農業者らは有機農業の試みを広げている。

     足元の価値を磨く。仲間を作る。あきらめない。これが大切な一歩だ。そして表情豊かな日本の国土を守りたい。四国の小さな町がそう気づかせてくれた。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150414-118-OYTPT50471

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  8. 日本の総人口 4年連続減少
    4月17日 14時37分

    総務省が発表した人口推計によりますと、去年10月1日現在の日本の総人口は1億2708万3000人で、4年連続の減少となりました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150417/k10010051791000.html

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    1. 日本の総人口 4年連続減少
      4月17日 17時45分

      総務省が発表した人口推計によりますと、去年10月1日現在の日本の総人口は1億2708万3000人で、前の年よりも21万5000人減って、4年連続の減少となりました。65歳以上の割合は過去最高となり、初めて0歳から14歳の「年少人口」の2倍を超えました。

      それによりますと、日本人と、3か月以上住んでいる外国人を合わせた去年10月1日現在の日本の総人口は、男性が6180万1000人、女性が6528万2000人で、合わせて1億2708万3000人でした。
      総人口は前の年よりも21万5000人減って、4年連続の減少となりました。このうち、15歳から64歳の「生産年齢人口」は7785万人で、前の年より116万人減ったほか、0歳から14歳の「年少人口」は1623万3000人で、前の年より15万7000人減って、総人口に占める割合は12.8%となり、過去最低だった前の年をさらに下回りました。
      一方、65歳以上は3300万人で、前の年より110万2000人増えて、総人口に占める割合は26%と過去最高となったほか、比較が可能な昭和25年以降で初めて、年少人口の2倍を超えました。さらに、75歳以上の割合は12.5%で、総人口の8人に1人が75歳以上となり、少子高齢化の進行に歯止めがかかっていないことがうかがえます。また、総人口に占める戦後生まれの割合が初めて80%を超えました。
      都道府県別では、40の道府県で人口が減っていて、最も減少率が高かったのは、秋田県の1.26%、次いで、青森県の1.08%、高知県の0.96%でした。逆に増加したのは、7つの都と県で、最も増加率が高かったのは、東京都の0.68%、次いで、沖縄県の0.40%、埼玉県の0.23%でした。65歳以上の人口の割合は、すべての都道府県で上昇しています。
      総務省は、「少子高齢化の傾向が続いているため、総人口の減少は今後もしばらく続きそうだ」としています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150417/k10010051791000.html

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    2. 自然減、初の25万人…総人口は4年連続減少
      2015年4月17日22時42分

       総務省は17日、2014年10月1日現在の日本の総人口推計(外国人を含む)を発表した。

       前年に比べ21万5000人減り、1億2708万3000人(前年比0・17%減)となった。人口減は4年連続。死亡者数が出生数を上回る自然減は、25万1000人と初めて25万人台になったほか、総人口の8人に1人が75歳以上となるなど、深刻な少子高齢化が浮き彫りになった。

       人口推計によると、0~14歳の「年少人口」は1623万3000人で、前年比15万7000人の減となった。総人口に占める割合は12・8%で、過去最低を更新した。15~64歳の「生産年齢人口」は7785万人で、116万人減った。総人口に占める割合は61・3%と、低下に歯止めがかかっていない。

       一方、65歳以上の高齢者が総人口に占める割合は26・0%で過去最高となった。65歳以上の人口は3300万人で、前年比で110万2000人増え、初めて年少人口の2倍を超えた。

       75歳以上は総人口の12・5%で、総人口の8人に1人を占めている。戦後生まれの人口は1億203万4000人となり、初めて総人口の8割を超えた。

       また、自然減があった一方で、外国人の入国者数から出国者数を差し引いた社会増があり、これが総人口の減少を緩和した。社会増の背景には企業活動の活発化もあるとみられる。

       人口推計からは、「東京一極集中」が一段と進んでいる実態もうかがえる。

       人口増減率を都道府県別にみると、7都県で増加した。増加率は、東京都(0・68%)がトップで、沖縄県(0・40%)、埼玉県(0・23%)――の順となっている。東京都、埼玉県、神奈川県の1都2県は、前年の増加率を上回る伸びを示している。千葉県は前年、減少したが、今回はプラスに転じた。

       首都圏以外で人口が増えたのは沖縄県のほか、愛知、福岡の両県にとどまった。安倍首相は「地方創生」を掲げ、都市から地方への人の流れを生み出すことを目指しているが、地方からの人口流出は食い止められていない。

       一方、減少は40道府県に上った。減少率を見ると、秋田県(1・26%)が最も大きく、青森県(1・08%)、高知県(0・96%)が続いている。40道府県のうち、30道府県は減少幅が前年よりも拡大している。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150417-118-OYT1T50116

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  9. 人口減少対策予算に1兆8000億円
    4月17日 17時51分

    人口減少が進み、多くの自治体が対策に乗り出すなか、都道府県が今年度やことし2月の補正予算で人口減少対策費として計上した額が、1兆8000億円余りに上ることがNHKの取材で分かりました。別の事業を廃止して対策費を捻出した県もあり、厳しい財政状況のなかでも重要な課題として取り組んでいる状況が明らかになりました。

    日本の人口は8年連続で出生数が死亡数を下回る「自然減」となるなど、少子高齢化に伴う人口減少が加速し、多くの自治体が喫緊の課題としています。
    NHKが、全国の都道府県に今年度予算とことし2月の補正予算に人口減少対策として計上した額を尋ねたところ、対策費を計上したとする46の都道府県で合わせて1兆8960億円に上ることが分かりました。
    過去の予算では、ほとんどの都道府県が「人口減少対策費」として区別をしてこなかったため、今回の予算と比較できないとしていますが、秋田県と富山県はこれまでで最大の予算額だとしています。
    また、長崎県が、人口減少対策の費用を捻出するため若手音楽家の育成を目的とした音楽祭の事業などを廃止や縮小するなど、厳しい財政状況のなか、多く自治体が「人口減少対策」に本格的に力を入れている状況が明らかになりました。
    主な対策としては、中山間地域の活性化や地域活性化対策、農業や水産業などの産業振興など、地域再生を通じた対策に7224億円。
    第3子以降の保育料や子どもの医療費の軽減、産科医療の充実や男性も含めた不妊治療と育児休暇への助成といった住民の流出を防ぐための生活支援や少子化対策に4099億円。
    移住の促進や、企業誘致をはじめUターンやIターンの人たちの就職を支援する雇用確保対策など新たな住民の獲得に向けた対策に1152億円などとなっています。

    移住対策

    ▽和歌山県では、若い世代の移住者を増やそうと、世帯主か配偶者が40歳未満の移住者の世帯に、家賃や当面の生活費として最大で250万円を支給することにしています。
    ▽長崎県では、キャンピングカーを安い料金で貸し出し、移住に適した地域を探してもらおうという取り組みを始めます。
    ▽岐阜県では、移住対策関連の予算を前年度のおよそ4倍に増やしました。
    ▽都道府県以外でも移住する人たちへの住宅の支援を行う自治体も相次いでいて、群馬県下仁田町では、町が所有する遊休地を移住者に無償で譲渡する取り組みを始めます。

    住民引き留め策

    ▽山形県では、3世代の同居世帯を増やすことで住民の流出や人口減少に歯止めをかけようと、30万円を上限に、3世代で同居する住宅のリフォーム費用の20%を補助するほか、リフォーム費用を融資する県の制度で固定金利を引き下げました。
    ▽埼玉県では、18歳未満の子どもが3人以上いる世帯を対象に、中古住宅を購入したり、部屋を増やすなどのリフォームをしたりした場合、費用の一部を補助する事業を今年度から新たに始めます。

    子育て支援

    ▽岡山県では、男性の従業員が育児休暇を取得した場合、事業主に最大で120万円の奨励金を支給する取り組みを始めます。
    ▽福井県が3人目以降の子どもの保育園や幼稚園の保育料について、所得制限なしで小学校入学前まで無料にする全国で初めての取り組みを始めるほか、京都府や石川県などでも、所得や年齢などの制限はあるものの、保育料を無料にする取り組みが広がっています。

    出産に男性不妊治療に支援

    少子化対策として各地で不妊治療や検査を受ける人たちへの助成が行われていますが、男性を対象にした不妊治療の費用を助成する自治体も相次いでいて、高額の費用がかかる精子を採取する手術などの男性の不妊治療に、5万円から10万円程度を助成するケースが見られました。

    新たな時代の始まりに期待

    人口減少の問題に詳しい日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員は、多くの自治体が人口減少対策に予算を投じていることについて、「新たな時代が始まるのではないかと期待している。これまでは、交通網の整備や工場誘致などをしていたら人口は増えるはずだとして政策が進んでいた。それとは別に、子育て支援を本筋でやらなければだめだということが理解され始めている。効率的にいらない予算を減らして子育て支援に回すような努力を日本中の自治体がすることが、日本全体の人口減少が止まることにつながるのではないか」と話しています。そのうえで、予算の効果については、「何にお金を使えば効率的に子どもが増えるかが全く分かっていないので、自治体のセンスによっては後にバラマキと言われるような使い方をされる危険はあるが、子育て世代への支援、特に一人親の家庭への支援はこれまでの政策より効果が高いので、失敗は相対的に少ないと思う。子どもを減らさない方向に自治体が競争をすることは間違っていない」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150417/k10010051991000.html

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  10. 北朝鮮“日本人妻” が取材に応じる
    4月17日 21時38分

    北朝鮮が行っているすべての日本人に関する調査のうち、いわゆる日本人妻の1人がピョンヤンで日本メディアの取材に応じ、北朝鮮としては取材の場を設けることで、拉致被害者の調査を最優先とする日本政府をけん制するねらいがあるとみられます。

    北朝鮮は日本との合意に基づいて特別調査委員会を設置し、▽拉致被害者、▽行方不明者、▽日本人遺骨問題、▽残留日本人やいわゆる日本人妻の4つの分野で調査を行っています。
    このうち日本人妻の1人が16日、ピョンヤンで共同通信の取材に応じました。それによりますと、女性は1960年に在日朝鮮人の夫と北朝鮮に渡った千葉県出身の新井好江さん(82)で、去年秋に特別調査委員会の担当者が自宅に来て調査を受けたとしています。そして取材に対し「一日も早く両国の国交が正常化して、行ったり来たりできるようになってほしい」と述べました。
    北朝鮮の調査を巡っては、拉致被害者に関して具体的な進展が見られないなか、北朝鮮は、朝鮮総連=在日本朝鮮人総連合会の議長の自宅などを警察が捜索したことに反発して、今月2日、「政府間協議もできなくなっている」とする通知を日本政府に送っています。北朝鮮としては、日本のメディアに日本人妻の取材の場を設けることで、調査を誠実に進めている姿勢をアピールするとともに、拉致被害者の調査を最優先とする日本政府をけん制するねらいがあるとみられます。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150417/k10010052341000.html

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  11. 首相「地方創生を力強く進めていく」
    4月18日 12時05分

    安倍総理大臣が主催する「桜を見る会」が東京の新宿御苑で開かれ、安倍総理大臣は、「景気回復のあたたかい風を全国津々浦々に届けていくため、地方創生を力強く進めていく」と述べ、景気回復に向けた決意を強調しました。

    18日朝の東京は、おだやかな晴れの天気で、会場の新宿御苑では、各界から招待された1万5000人が、遅咲きの八重桜を楽しみました。
    安倍総理大臣はあいさつで、「おととしは、ちらほらと桜が咲き始めたように、賃上げを決意した会社はまだ数えるほどだったが、桜前線が北上して全国に桜が咲いていくように、去年は15年ぶりの賃上げを実現することができた。ことしは、去年を上回る状況になっている」と述べました。
    そのうえで、安倍総理大臣は「景気回復のあたたかい風を全国津々浦々にお届けしていくことが私たちの使命であり、そのために地方創生を力強く進めていきたい。周りを見渡すと桜が咲き誇っているが、日本全体がこんな気分になるように頑張っていきたい」と述べ、景気回復に向けた決意を強調しました。
    このあと、安倍総理大臣は、NHKの連続テレビ小説「まれ」のヒロインの女優、土屋太鳳さんらと記念撮影をしたり、招待客と握手したりしていました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150418/k10010052781000.html

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    1. 当世魔術師錬金術師衆のカネを生む呪文言葉、「地方創生」…

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  12. 神戸国際フロンティアメディカルセンター(仮称)の概要について:
    http://www.city.kobe.lg.jp/information/committee/health/health/201007shiryou1.pdf

    医療法人申請中(平成22年6月21日現在) 理事長(予定)田中 紘一

    ファイルの一番下段が
    神戸から世界へ
    ブラジル移民船 笠戸丸

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  13. [地球を読む]科学技術万能論 「ナノボット」で人間改造…劇作家 山崎正和
    2015年4月19日3時0分

    1934年、京都生まれ。文化功労者、日本芸術院会員。大阪大学教授、東亜大学学長、中央教育審議会会長、サントリー文化財団副理事長などを歴任。

     前回、担当したこの欄で私は盛りあがる「定常型社会」の提唱について報告した。資源と環境の制約から、また金融資本主義の破綻から、近代社会の発展はもはや限界に達しており、今や人類はこれ以上の進歩を前提としない社会を築くべきだというのが「定常型社会論」であって、内容はそれなりに説得的であった。

     だが一方、現代の言論界には、正反対の未来論も台頭していて、こちらも無視できない影響力を見せているようである。名づければ「科学技術万能論」、科学の急速な進歩が人類の無限に近い繁栄を保障するという主張だが、現に相当の雄弁さでマスコミをも巻き込んでいる。

     NHKスペシャルが「ネクストワールド 私たちの未来」という番組を作り、今年1月3日から計5回にわたって放送したのは好例だろう。番組のホストはミチオ・カクという米国人学者だが、見るからに楽天的で確信的な表情で、「アメリカン・ドリーム」を語っていた。

     実際、この新しい未来論は、米国を中心に興り、経済人ビル・ゲイツの支持を得るなど、日本で盛んな「定常型社会論」と好対照を見せている。日本の新聞も視野を広げ、世界的な文明論争に参加するべきだと考えて、改めてこの欄で紹介することにした。

     新理論の中心人物にレイ・カーツワイルという著者がいて、その代表作が『ポスト・ヒューマン誕生』という題で邦訳され、既にかなりの増刷を重ねている。資料の渉猟も手広く論理の運び方も精緻なので、本の趣旨を追って検討を進めるが、浩瀚こうかんな論文の内容は単純明快である。20世紀後半以来、遺伝学、ナノ技術、ロボット工学が爆発的な発展を遂げ、進歩の速度から見て2040年ごろには文明に革命をもたらし、人間そのものを改造するだろうというのである。

     著者の知識と論争能力は高く、科学技術の現状分析と未来予測に関する限り、荒唐無稽として退けるのは容易ではない。とくにナノ技術とロボット工学の結合の産物である、ナノボットについての予言は素直に読者の胸を躍らせる。ナノボットは医学分野で既に活躍の予兆を見せており、抗がん剤を患部に正確に届けたり、血管や臓器の補修や代替に使われる可能性は既に認められている。著者は一歩を進めて、将来は栄養の摂取も排泄はいせつもこれが行い、人体から消化器官は不必要になるという。

     ちなみに著者は人間の改造は推奨するものの、人間という基本概念、人間中心主義という思想には確固たる信念を抱いている。

     その点、「ポスト・ヒューマン」という邦訳には誤解を招くおそれがあって、著者はあくまで「ポスト生物」的人間、細胞の代わりにナノボット、骨格や筋肉の代わりに機械を装着した人間の出現を予言しているのである。

    人間とは何か 問い直す時

     これを前提に、著書が人間の外の世界を論じているあいだは、口吻こうふんに迷いの跡は一切ない。

     ナノ工学は、原子単位の操作による加工ができるから、原子の手で新しい分子を造るナノ工場の建設が可能になる。そうなれば新素材を創出したり、環境を害する排出物を消滅させたりすることも期待できる。エネルギーの消費を極小にする一方、新素材と宇宙空間の利用によって、太陽光エネルギーの収集も現在の数千倍にできるだろう。

     これらを夢物語と言わせないために、著者は歴史を振り返って、科学技術は指数関数的に進歩すると主張する。指数関数のグラフは、特異点という一点を境に爆発的に上昇するが、著者はこの用語を借りて、自著の原題を『特異点は近い』とするのである。

     たしかに現在の科学技術の革命的発展、とりわけ人工知能の進歩は、著者の強調する通りらしい。最近では学問的問題をみずから立て、解くばかりでなく、問題の立て方を修正できる人工知能もあるという。こうなれば人間の知能は、ほぼ完全に再現されたと言えるし、これをナノボットに搭載して脳内に送り込み、人間を現在より飛躍的に賢明にするという著者の提案も肯うなずくほかはない。

     自信満々の著者だが、興味深いことに最後にきて、自分の立場について一抹の不安を漏らすのである。巻末に近い注のような一節で、彼は「なぜ自分が特定の人間なのかわからない」と告白する。

     彼には「私」とは何か、自己の同一性とは何かについて一応の見解があって、一見問題はないように見える。人間の全身の細胞は刻々に入れ替わっているから、個人とは固定的な実体ではなく、変化するものの変化の仕方、変わり方のパターンが安定していることだという。議論としては終わったように見えるのに、それでもまだ著者は未練げに、なぜ特定の自分が判断していると感じるのかわからないと悩む。

     ここまできて気づかされるのは、彼が変化する細胞の変化のパターンと呼ぶものは、これまで常識的に「身体」と名づけられてきたということである。現代の哲学では、身体は重要な観念である。例えば、私の「手足」は私の所有物であり、客体である。一方、私が「歩く」と言ったとき、身体は私そのものであり、主体である。要は、特定の個人である「私」の存在を考える場合に、身体は欠かせない観念になっている。

     そう考えたときに、にわかに気になったのは、著者カーツワイルが終始一貫、身体というまとまりを一顧だにせず、むしろそれを分解しようとしていたことである。

     出発点から彼は、自己を信じるという意味での人間主義者であり、知能や感情を含めて、自己が持つすべての属性を、自己でないものとして外部に置いた。これにより、世界の全体が自己によって操作され管理される対象になった。だが、そのとたん皮肉にも、操作の主体であるべき自己は内容を失ったのだった。

     操作する側か、される側か、身体ほど曖昧なものはないから、カーツワイルが無視したのは当然だが、同時に彼は、自己が主体でもあり客体でもあるという人間の持つ曖昧さを見失ったといえるだろう。

     「私が特定の個人である」ことは人権思想の基本であり、そのことが非生物的人間の観念と矛盾しかねないと悩んだ著者は誠実である。望蜀ぼうしょくの願いをいえば、古来、人間の本質は限界を持つ存在であって、それゆえに幸福にもなれたという事実に目を向けてほしかった。人間に飢えがあればこそ満腹は嬉うれしいのだし、学問にも事業にも困難があればこそ、困難の克服は幸福なのである。

     人間を強くする科学的改造は歴史の趨勢すうせいとしても、だからこそ今必要なのは人間とは何かという哲学だと痛感させられるのである。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150419-118-OYTPT50074

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    1. [地球を読む]定常型社会…一切の成長断念を提唱
      2014年10月26日3時0分

      山崎正和 劇作家
       1934年、京都生まれ。文化功労者、日本芸術院会員。大阪大学教授、東亜大学学長、中央教育審議会会長、サントリー文化財団副理事長などを歴任。

       最近、機会があって、「定常型社会」を提唱する本を、3冊たて続けに読んだ。広井良典氏の『定常型社会 新しい「豊かさ」の構想』、岸田一隆氏の『3つの循環と文明論の科学』、水野和夫氏の『資本主義の終焉と歴史の危機』である。

       定常型社会とは定着していない言葉だが、一言でいえば、人口と経済の成長が限界に達した社会のことであり、その事実を受け入れ、あえて生産の膨張をこれ以上は求めようとしない社会である。従来も「持続可能な成長」をめざす議論はあったが、定常型社会論はそこに高齢化と人口定常化の観点を加え、一切の成長を断念しようと訴える。

       3人の著者の歴史観と問題意識は微妙に違うが、いずれも長い歴史の中に21世紀を位置づけ、現代が過去に例のない崖っぷちに立っていることを指摘する。最も目立つのは資源枯渇と環境破壊だが、人口も最後の爆発を迎えながらその後の高齢化と衰退の予兆を見せている。経済は商品の生産による利潤獲得の道をふさがれ、IT(情報技術)空間の金融に活路を模索しているが、これは富の増大をもたらすことなく、いたずらに富の偏在、貧富の差の拡大に資するばかりである。

       3人の舌鋒ぜっぽうは鋭いが、私の読む限りどの指摘も冷静で説得的である。広井氏は信頼にたる世界的研究グループの報告を引いて、仮に資源の埋蔵量が現在の推計の倍あったとしても、2040年頃、人口が約95億に達した時点で破局を迎えるとされているという。彼はさらに慎重な留保をつけ、もしこの報告に修正が必要だとしても、少なくとも21世紀後半、人口と資源消費は均衡のとれた定常点に向かうほかないと考える。

       岸田氏の歴史俯瞰ふかんはもっと壮大で、人類の飛躍はこれまで3回あったと主張する。第一は新生人類が10万年前に言語を持って世界に広がったとき、第二は1万年前に農業と定住を知って文明史を始めたとき、第三は18世紀に産業革命を興したときであった。奇矯に見える時代区分だが、岸田氏は人口や資源消費量を縦軸に、時間を横軸として対数グラフを描くことによって、変化の速度がまさに同じだったと論証する。

       近代300年が有史以来の1万年に匹敵するとは驚愕きょうがくのほかはないが、これを見るにつけて岸田氏の主張は説得力を増す。無理を重ねた近代社会は環境破壊を極め、自然の再生産や浄化の能力を完全に圧倒してしまった。人為が自然を侵食する「環境占有面積」という指標で見ると、06年の人類は地球1・4個分を消費し、日本人並みの生活なら2・4個分、アメリカ人並みの生活なら5・3個分消費した計算になるというのである。

      冷静な指摘 広く論議を

       広井氏は科学史を専門とする研究者、岸田氏は物理学者だが、これに対して経済を専攻する水野氏は違った角度から問題を提起する。着目されるのは利子率、利潤率の低下であり、それを引き起こす原因となる交易条件の悪化である。

       交易条件とは、輸出する商品と輸入する原材料の価格比のことだが、日本を含む先進国にとって、商品価格に対する材料費の高騰は不可逆の傾向を見せている。環境問題を措おいて資源問題だけをとりあげても、資本主義を支える基本条件が自然の限界によって脅かされているのは、明らかである。

       水野氏もまた独自の歴史認識を示し、史上最初の利子率の低下は17世紀のジェノバで起こったという。主要商品のワイン生産が頭打ちになったからだが、行く先を失った資本はスペインの欧州支配へと流れた。やがてこれも飽和に達すると、資本は英国に移って産業革命と東洋貿易に活路を開いたものの、数百年の曲折を経て結局は米国に集中した。

       この間、水野氏の観察によると、新興国の実物経済の段階では利潤率は上がるが、資本が生産を離れて金融に移ると利潤は下がり、国家そのものも衰退に向かう。今日の米国もIT空間という新しい経済圏で成功しているかに見えるが、国民全体の富は一向に増大していない。ではBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5か国)のような新興国がこれに代わりうるかといえば、より深刻化した資源枯渇がその前途を阻んでいる。

       結局、3人の著者はそれぞれ互いに連絡もないまま、まったく独自に定常型社会を提唱することになった。とくに水野氏は先鋭的で、すでに人口も利子率も国民総生産も定常化しつつある日本こそ、世界に先駆けて成長なき社会の設計に転じるべきだという。

       もちろんすべての革新的な社会理論がそうであるように、定常型社会論も目標への移行過程をどうするか、という点で問題がある。なかでは岸田氏が最も現実的であって、科学技術の進歩が変化の痛みを緩和しうると予測する。「つなぎのエネルギー」として原子力の使用を続け、そのために芽生えつつある核廃棄物処理の技術を発展させる。藻類や細菌を使って新資源を創出し、塩害に強い稲を生んで海上で育てることも夢ではない。

       これと並行して科学コミュニケーションを強化し、徐々に国民の理解と価値観の変化を誘おうという提案は共感できる。だがそのためには科学進歩の予測を精密化する科学が必要だろうし、科学報道を担う人材の飛躍的な育成にも努めなければなるまい。

       また広井氏は医療、教育、娯楽、文化といった、いわゆる第3次、4次産業の領域に目をつけ、資源や環境を浪費しないこの分野の成長に期待しようという。物質の消費から「時間の消費」へ転換しようという提案だが、これはかつて私自身が主張したこと(『柔らかい個人主義の誕生』)だから、もとより疑念を呈する理由はない。しかし福祉充実を強調する筆者にとっては、この分野の経済効率についてさらに精密な予測が欠かせないだろう。

       いずれにせよ水野氏自身が自認するように、経済学の世界で定常型社会を説く人が少数派であることは疑いない。だが広井氏が引用する「ローマ・クラブ」がかつて『成長の限界』を発表したとき、その警告がどんな怪訝けげんの目で見られたかを忘れてはなるまい。今では人類はただの理論ではなく、高齢化、自然災害の激増、資源価格の高騰、資本の実体経済からの遊離を目撃しているではないか。

       しかも定常型社会の提唱は、扇情的な革命家ではなく、博学で理性的な知者によって学際的に行われている。少なくともジャーナリズムは提唱をまじめに受けとめ、賛成、反対を超えて論議を深めるべきであろう。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20141026-118-OYTPT50025

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    2. [地球を読む]道徳教育の推進…現代の正義 確かめ合う
      2014年5月11日3時0分

      山崎正和 劇作家
       1934年、京都生まれ。文化功労者、日本芸術院会員、サントリー文化財団副理事長。大阪大学教授、東亜大学学長、中央教育審議会会長などを歴任。

       安倍内閣の音頭のもとで、学校で道徳教育を推進しようという機運が高まっている。道徳という独立した教科を設けるにしても、家庭科、体育科、給食など多様な場を活用して、それを総合的なしつけ教育へと高めるにしても、技術的な問題は残されている。

       だが、社会の安寧は、法と警察だけで守れるものではなく、個人の内なる道徳感情が不可欠だというのは国民の多数意見だろう。今回の政府の提唱があらためてその事実を思い出させ、国民に道徳について考えなおす機会を与えたとすれば喜ばしい。

       必要なのは、まず大人たちがこの機会を捉えて反省を深め、現代の正義と不正義について何が共通理解であるかを確かめあうことなのである。

       実際そう言わなければならないほど、21世紀の社会的な道徳感情は混迷をきわめている。

       たとえば道徳科ができたとして、もし中学生が経済格差についてこう質問したら、教師は自信を持ってどんな答えができるだろうか。

       「うちの父は毎日残業して年収600万円なのに、友人の父は株式投資で1億円も稼いでいる。一体どの程度までの格差が、道徳的といえるのでしょうか」

       さらに、この中学生が成人に達すると、より深刻で矛盾に満ちた問題がおびただしく待ち受けている。日本では妊娠中絶は事実上、産む女性の自由として認められているが、考えれば、これは生まれてくる胎児の人権と矛盾している。現実に外国にはこの理由から中絶反対の運動があり、理論的にはこれを保守的として切り捨てるのは難しいのである。

       また、すでに広く論議されていることだが、終末期医療における延命措置の是非も複雑である。現在は患者本人の意志を尊重することになっているが、真に終末期に入った患者の意志が変わっていないかを確かめるすべはない。もし、家族や医師が代わりに判断することを法律で許したとしても、現に判断する当事者の内面の悩みは尽きないはずである。

       似たような事態は、災害時などの場合、トリアージと呼ばれる被災者の救済順序についても起こるだろう。重体患者が優先されるのか、回復見込みの薄い重症者よりも回復可能な軽症者が優先されるのか――。確実に言えることは、どちらを選んでも救助者の心に後悔が残るだろうということである。

      混迷見つめ 美徳探る

       東日本大震災でも、道徳感情の葛藤の悲劇は広く見られたらしい。報道で知ったことだが、孤立した病院で動けない患者を守った看護師たちは、同じく被災した家族と職務のはざまで引き裂かれることになった。家族を捨てて病院に残った看護師と、わが子のために職場を離れた看護師は、いずれも長く後ろめたさに苛さいなまれたという。

       さまざまな例をあげたが、どれをとっても悩みは急変する現代に特有のものである。近代以前の社会なら格差など一顧だにされず、公務が私生活に優先されるのは当然とされただろう。中絶はそもそも話題にされることがなかったし、終末期の延命治療も医療技術がない以上、問われようもない問題だった。

       本来、道徳は社会の習慣を規範化したもので、安定した社会では変わりにくい価値であった。英語で道徳をエシックスというが、語源となったギリシャ語のエートスは習慣そのものをさしていた。当然、個々の徳目は社会ごとに異なり、自殺を罪とする社会も、逆に名誉と考える社会もあった。

       道徳は習慣に根ざしていたから、人から身につき、内から自然に行動を規制することができた。それは議論によって合理的に決められることなく、人が黙って従う規範であった。その分だけ道徳は議論によって決まる法律よりも強く、人を喜んで社会に服従させる力になったが、困ったことに社会が変化したときに根拠を失う弱点を持っていた。

       とくに近代は合理主義が力を増し、何ごとにつけ根拠を論じあう方向に変化したから、道徳の力は一気に揺らぐことになった。おまけに国際化が進んで、個々の社会の習慣が比較され相対化され、無条件の規制力はさなきだに疑われ始めた。そしてあたかも仕上げのように、20世紀には科学技術が飛躍的に発展して、医療や生殖の倫理といった、人類未知の道徳問題を提起したのであった。

       この歴史的な混迷に対して、即効的な解決法はさしあたり考えられない。しかしどんな社会でも、正義などどうでもよいという虚無主義に陥ったり、逆に原理主義的な教条の強制に走ってはならないことは疑いない。だとすれば、現代人は進んでこの混迷に目を凝らし、信じうる美徳を自分の内面に探り出す一方、それについて隣人と語り合うことによって、共感を広げてゆくほかはないだろう。

       もちろん道徳は多数決によって決められるものではないから、ここでいう隣人との対話とは、個人が自己の内面を確かめるための手段であり、漠とした道徳感情を語ることで確信に変えるための方法である。対話はとかく薄れがちな古い習慣を思い出し、それがまだ生きていることを社会的に合意する機会になるだろう。

       同時にそれは理屈抜きの伝統的な習慣を再検討し、現代の合理的な考え方と整合させる場所にもなるにちがいない。

       抽象的に聞こえるかもしれないが、これはあのマイケル・サンデル教授が、ハーバード大学を中心に現に実践している仕事である。新聞でいえば論説や文化面だけでなく、社会面や政治面でも、問題の道徳的な側面を掘り下げた記事を書くことはできる。何かを道徳的に批判するだけでなく、それがどんな意味で不道徳かを読者が考える場を与えるのである。

       付記しておくが、二つ目の道徳目の矛盾葛藤に関するかぎり、問題はけっして現代人だけのものではなく、古代ギリシャ人をも悩ませたことを思い出しておきたい。彼はその苦悩を悲劇の主題として提示し、劇場という公的な場で人びとに考えさせていた。ソポクレスの悲劇『アンティゴネ』では、法の遵守じゅんしゅと家族愛という二つの美徳のはざまに引き裂かれ、死をもって両方を贖あがなった王女が描かれた。

       何千もの観客がそれを見て悩み、事件が自分を襲ったときに取るべき態度を考えたはずだが、この劇場の役割を現在のマスコミに期待したい。災害の避難訓練と同じく、道徳にも心の予備訓練が必要なのである。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20140511-118-OYTPT50163

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  14. 平成27年3月6日 大臣官房
    環境月間メインイベント「エコライフ・フェア2015」へのブース出展者を募集します!

    6月は「環境月間」です!環境省は環境月間のメインイベントとして今年も「エコライフ・フェア2015」を6月6日(土)、7日(日)に都立代々木公園ケヤキ並木・イベント広場(東京都渋谷区)で開催します。
    今回のテーマは"この美しい地球を守りたい"。
    環境問題について「気づき」から「行動」へと導くことをコンセプトとした本イベントは、環境問題を身近な視点から理解でき、一人一人が行うべき取組を分かりやすく解説するブース展示やステージ企画などにより、最大8万人規模の来場者を集める環境省主催の最大イベントです。
    このたび、ブース出展者(企業・団体、NGO・NPO)の募集を開始しました(4月3日(金)まで)。是非御出展ください!

    1.「エコライフ・フェア2015 」詳細

    エコライフ・フェアは、毎年6月の環境月間に全国各地で展開する様々な行事の中の主たる行事の一つとして1990年以来、環境省、関係地方公共団体、関連法人、業界団体、企業及びNGO・NPOが連携し実施しています。
    本年も、「低炭素社会」「自然共生社会」「循環型社会」「東日本大震災からの復旧復興」等の環境問題に焦点を当て、人々を理解・意識の段階から実際の行動へと導くきっかけとなる場を提供し、我々のライフスタイルや経済社会活動を環境にやさしいものとすることを目指して以下のとおり開催します。
    日時:6月6日(土)11:00~17:00、7日(日)10:00~17:00
    会場:東京都渋谷区都立代々木公園(ケヤキ並木及びイベント広場を予定)
    主催:環境省
    予想来場者数:80,000人(見込み)
    (詳細は、エコライフ・フェア2015開催の基本的な方針(別添1)を参照)
    ※環境省、企業・団体、NGO・NPOなど環境問題に取り組む方々が一堂に会するこの機会に是非御出展ください。
    ※エコライフ・フェア2015の詳細については、順次、公式ホームページ(http://ecolifefair.env.go.jp/)等によってお知らせします。

    2.ブース出展者の募集

    (1)募集概要

    ①募集対象

    「エコライフ・フェア2015 開催の基本的な方針」(別添1)に御賛同いただける団体とし、企業・団体、NGO・NPOの2区分で募集します。

    ②募集団体数

    企業・団体区分:25団体程度
    NGO・NPO区分:20団体程度 を予定しています。

    ③募集出展の場所

    都立代々木公園ケヤキ並木及びイベント広場を予定しています。それぞれテントにて御出展いただきます。

    (2)企業・団体 出展

    ①出展スペースの広さ・出展費用



    広さ:25.92㎡(1小間)
    費用:270,000円(税込)



    広さ:19.44㎡(1小間)
    費用:181,440円(税込)
    (詳細は、[企業/団体ブース出展募集要項](※1)を御参照ください)

    ②募集期間

    3月6日(金)~4月3日(金)

    ③申し込み方法

    出展を御希望の団体の方は、エコライフ・フェア2015開催の基本的な方針(別添1)及び[企業/団体ブース出展募集要項](※1)に記載している内容を承諾のうえ、下記お問い合わせ先にメール又はFAXでお申し込みください。
    内容について御不明の点がある場合には、下記問い合わせ先に御連絡ください。

    (3)NGO・NPO出展

    ①出展スペースの広さ・出展費用

    広さ:9.72㎡(1小間)
    費用:12,960円(税込)
    (詳細は、[NGO/NPOブース出展募集要項](※2)を御参照ください)

    ②募集期間

    3月6日(金)~ 4月3日(金)

    ③申し込み方法

    出展を御希望の団体の方は、エコライフ・フェア2015開催の基本的な方針(別添1)及び[NGO/NPO出展募集要項](※2)に記載している内容を承諾のうえ、下記お問い合わせ先までメール又はFAXでお申し込みください。
    内容について御不明の点がある場合には、下記問い合わせ先に御連絡ください。

    3.募集に関するお問い合わせ

    エコライフ・フェア2015運営事務局((株)JTBコミュニケーションズ内)
    (TEL:03-5434-8766 FAX:050-3730-7090 E-mail:2015eco@jtbcom.co.jp)

    参照:(※1、2)http://ecolifefair.env.go.jp/2015/syutenbosyu.html

    添付資料

    【別添1】エコライフ・フェア2015開催の基本的な方針 [PDF 20 KB]
    https://www.env.go.jp/press/files/jp/26374.pdf

    連絡先
    環境省大臣官房政策評価広報課広報室
    直通:03-5521-8213
    代表:03-3581-3351
    室長:田中 良典(内線6081)
    係長:竹内 志乃(内線6085)
    担当:押田 崇之(内線6086)

    関連情報

    関連Webページ

    エコライフ・フェア2015
    http://ecolifefair.env.go.jp/

    過去の報道発表資料

    平成26年6月3日
    「エコライフ・フェア2014」の開催について
    平成25年5月28日
    「エコライフ・フェア2013」の開催について(お知らせ)
    平成24年5月29日
    「エコライフ・フェア2012」の開催について(お知らせ)

    https://www.env.go.jp/press/100461.html

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    1. 「地球温暖化防止展」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96%E9%98%B2%E6%AD%A2%E5%B1%95

      2015地球温暖化防止展|CO2削減と新エネ・省エネビジネスの推進
      https://www.nippo.co.jp/stop-ondanka15/

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  15. 地方創生で政府に提言、12県知事の同盟発足
    2015年4月20日22時0分

     長野、鳥取など全国12県の知事が20日、地方自ら地方創生の取り組みを検討し、政府に政策提言する「日本創生のための将来世代応援知事同盟」を発足させた。

     人口減対策、女性や若者の社会進出、産業振興などの具体策を検討するといい、5月23日に岡山市で初会合を開く。石破地方創生相は発足式のあいさつで、「(地方創生は)地方対中央という話ではない。ともに連帯したい」と語り、連携に意欲を示した。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150420-118-OYT1T50090

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  16. 国仲涼子に上戸彩、広末も!芸能人の妊娠報告が止まらない - 2015/4/21
    http://matome.naver.jp/odai/2142950674376159501

    >向井理さんの妻・国仲涼子さんが妊娠報告をしました。春になってから上戸彩さんや広末涼子さん、yuiさん、おかもとまりさんなど妊娠報告をした人についてまとめました。

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  17. 大新聞の論調はお先真っ暗でも……
    悪い話ばかりじゃない「人口激減社会」の利点検証

    ――深刻、消滅、限界……。人口減を報じる新聞の紙面には、暗い単語が躍っている。だが、悪いことばかりか。人口が減れば、物価も地価も下がり、今より家は広くなる。満員の通勤電車ともおさらばで、孫を連れていくテーマパークの行列も短い。悲観も絶望もしないで済む「人口減社会」への心構えを検討する。

    週刊新潮 2015年4月30日号
    http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/backnumber/20150422/

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  18. 「江利川毅」
    https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B1%9F%E5%88%A9%E5%B7%9D%E6%AF%85

    「江利川毅 内閣府」
    https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B1%9F%E5%88%A9%E5%B7%9D%E6%AF%85+%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C

    「江利川毅 古川貞二郎」
    https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B1%9F%E5%88%A9%E5%B7%9D%E6%AF%85+%E5%8F%A4%E5%B7%9D%E8%B2%9E%E4%BA%8C%E9%83%8E

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    1. 「江利川 内閣府 遺棄化学兵器処理」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B1%9F%E5%88%A9%E5%B7%9D+%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C+%E9%81%BA%E6%A3%84%E5%8C%96%E5%AD%A6%E5%85%B5%E5%99%A8%E5%87%A6%E7%90%86

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    2. 江利川毅厚生労働事務次官
      「これからも、渡り鳥が運んでくる新型インフルエンザを防ぐよう、万全の態勢で臨んでいきたい」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B1%9F%E5%88%A9%E5%B7%9D%E6%AF%85+%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6+%E6%B8%A1%E3%82%8A%E9%B3%A5

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  19. 「人口 減少」
    http://www.2nn.jp/search/?q=%E4%BA%BA%E5%8F%A3+%E6%B8%9B%E5%B0%91&e=

    【国際】人口減少で絶滅の危機に瀕する5つの民族、筆頭は日本
    http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1430107261/

    【社会】都道府県、人口減少対策予算に1兆8000億円
    http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1429260985/

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  20. 子供の人口、34年連続減…推計1617万人
    2015年5月5日5時4分

     「こどもの日」にあわせ、総務省が4日発表した15歳未満の子供の推計人口(4月1日現在)は、前年比16万人減の1617万人となった。

     減少は34年連続で、比較が可能な1950年以降、最少を更新した。総人口(1億2691万人)に占める子供の割合は前年比0・1ポイント減の12・7%。41年連続で低下し、最低を更新した。

     子供の内訳をみると、男が828万人、女が788万人で、いずれも8万人減った。年齢別では、12~14歳が347万人で最多。以下、9~11歳(325万人)、6~8歳(321万人)、3~5歳(315万人)、0~2歳(309万人)の順。年齢が低いほど、少なくなっている。

     都道府県別の子供の割合(昨年10月1日現在)は、トップの沖縄県が17・5%で、滋賀県(14・6%)、佐賀県(14・2%)が続いた。最低だったのは、秋田県の10・8%。次いで東京都の11・3%、北海道の11・5%となった。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150504-118-OYT1T50059

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  21. 【社説】参院選制度改革 人口減見据えた論議を深めよ
    2015年5月8日1時21分

     来年夏の参院選までに「1票の格差」を是正するため、与野党は、選挙制度改革論議を加速し、結論を出すべきだ。

     格差が最大4・77倍だった2013年参院選について、最高裁は「違憲状態」と判断し、是正を求めている。

     次の参院選に制度改革を間に合わせるには、周知期間を考えれば、今国会中に公職選挙法改正案を成立させることが望ましい。

     だが、参院各会派の論議は停滞している。最大の理由は、議論を主導すべき第1会派の参院自民党の内輪もめと怠慢である。

     溝手顕正議員会長は昨年秋、改革に前向きな脇雅史前幹事長を更迭した。今なお、改革案は三つあり、一つに絞れていない。

     極めて無責任な態度である。速やかに意見集約すべきだ。

     第一の格差是正案は、人口の少ない県と隣接県を1選挙区に統合する「合区」である。統合対象として、鳥取・島根県などの組み合わせが浮上している。

     党内では、しわ寄せを受ける可能性が強い県選出の議員らを中心に反発も強い。

     当初は、合区対象の両県連で交互に候補者を立てるなどの党内調整は可能だろう。しかし、そのうち、調整できずに、人口の少ない方の県が参院に代表を送れなくなる、との指摘もある。

     自民党は、都道府県単位の選挙区は維持し、選挙区定数を「6増6減」する案も検討している。だが、格差是正の効果は限定的で、弥縫びほう策との印象は否めない。

     自民党出身の山崎参院議長は、改革案のあっせんを検討する考えを示唆している。成算があってのことだろうか。

     選挙制度改革では、格差を是正する当面の対策に加え、将来の人口減少を見据えた長期的な視点の議論も求められる。

     地方の人口減と、東京など都市部への人口流入により、格差は今後一層拡大するとみられる。

     選挙区選と全国比例選を組み合わせた現行制度の骨格を変更しないまま、格差是正に取り組んでも、いずれ限界を迎えよう。

     抜本改革としては、憲法改正を前提に、高い見識を持つ人材や地域代表を選挙を経ずに推薦・任命する制度の導入も考えられる。

     自民党内では、改選時に各都道府県から最低1人の参院議員が選出される仕組みを憲法に明記することを求める声も出ている。

     二院制における参院のあるべき姿や、衆院との役割分担などについても論議を深めたい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150507-118-OYT1T50148

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  22. 地方創生実現に向けビッグデータ充実へ
    5月11日 5時30分

    政府は、地方創生の実現に向けて開発した、「ビッグデータ」を基に観光客の動向などを把握する新たなシステムに、今後、農業や漁業の生産高や、外国人観光客の消費動向などの情報を追加し、さらに内容を充実させることにしています。

    政府は、地方自治体などが地域の活性化策を検討するのに役立ててもらおうと、「ビッグデータ」と呼ばれる膨大な情報を基に、各地の観光客の動向や人口の推移などを詳細に把握できるシステムを開発し、先月から地方自治体などに公開を始めました。
    このシステムについて、政府は、さらに内容を充実させたいとして、より幅広い分野で新たな情報を盛り込むことになりました。具体的には、農業や漁業の地域別の生産高や販売額、従事者の年齢構成のほか、外国人観光客の消費や宿泊の動向、それに、大学別にどの地域から生徒が入学し、どこに就職しているかなどのデータを、把握できるようにしたい考えです。
    政府は、今後、追加する情報の内容を詳細に検討したうえで、ことし8月以降、地方自治体などに公開していきたいとしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150511/k10010075201000.html

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  23. 第4子誕生で100万円贈る 岡山・高梁
    5月26日 13時54分

    全国の自治体が人口減少対策に乗り出すなか、今年度から第4子が生まれた世帯に100万円の出産祝い金を支給することになった岡山県高梁市で対象となる赤ちゃんが初めて誕生し、26日、両親に祝い金が贈られました。

    少子高齢化に伴う人口減少が加速し、全国の自治体で第3子や第4子が生まれた家庭に祝い金などを支給する動きが相次いでいます。
    こうしたなか、高梁市はこれまで第3子や第4子が生まれた世帯に贈っていた3万円の出産祝い金を今年度から大幅に増額し、第3子に50万円、第4子以降に100万円を贈ることになりました。
    最初の対象者となったのは、先月21日に第4子となる女の子、鈴音ちゃんが誕生した会社員の平松諭史さんと妻のさゆりさんで、26日、近藤隆則市長から100万円の祝い金の目録と記念品が手渡されました。
    平松さん夫婦は鈴音ちゃんのほかに小学校4年生の長男と1年生の次男、それに5歳の長女を育てていて、「子育てはお金がかかるので、非常に助かります」と話していました。
    高梁市は人口の減少が続き民間の有識者会議から消滅のおそれがあると指摘された自治体の一つで、近藤市長は「100万円のインパクトで子育てを重視する市全体の施策全体にも注目していただきたい」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150526/k10010092241000.html

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  24. 【社説】首相の投資要請 生産性向上で人口減に挑もう
    2015年6月4日1時17分

     人口減による成長のカベをどう乗り越えるか。官民が今こそ取り組むべき課題である。

     安倍首相が経団連の定時総会のあいさつで、企業トップらに対し「デフレマインドを払拭し、大胆な投資に踏み切る時期だ」と呼び掛け、積極的な設備投資を促した。

     さらに、「消費だけが拡大しても、生産性が向上しないと、いずれ成長の限界にぶつかる」との危機感も示した。

     安倍政権の経済政策「アベノミクス」のもと、4月の実質賃金は2年ぶりにプラスとなった。賃金上昇が消費を増やし、企業収益をさらに押し上げる「好循環経済」に向けた環境は整いつつある。

     ただ、中長期的に見ると、日本経済は人口減少による国内市場の縮小や労働者不足という構造的な問題を避けて通れない。

     首相は「アベノミクスは新たなステージに入る」と宣言した。持続的な成長実現を目指し、設備や人材の能力を高める投資を重視する方針は、妥当と言えよう。

     経団連の榊原定征会長は、「成長機会を作る設備投資や雇用拡大にマインドを変える機運が出てきている」と述べた。

     より多くの企業が「攻めの経営」にかじを切るよう、経団連が先頭に立ってもらいたい。

     日本企業はバブル崩壊後の「失われた20年」の間、モノやサービスの価格が下がるデフレ経済の中で、リストラや経費節減によって利益を確保してきた。

     このため、工場などの更新投資が滞り、1990年代に10年前後だった製造業の設備年齢は、1・5倍ほど“高齢化”した。効率の悪い設備を使い続けていては、厳しい国際競争に勝ち残れまい。

     企業業績は好調だ。日本企業の内部留保は総額300兆円を超える。リスクを見極めつつ投資に回せる資金は潤沢にあるはずだ。

     新たな成長分野を見極め、的確に手を打つ。まさに経営者の腕の見せ所ではないか。

     気がかりなのは、国内総生産の7割を占めるサービス産業の低い生産性だ。小売りや外食、福祉などの職種で、低収益・低賃金による人手不足が深刻化している。

     人材の質向上や、情報技術(IT)の活用による省力化などが求められよう。

     企業努力に対する政策面での支援も重要だ。政府は、新規事業への参入を促す規制緩和や、生産性向上に資する設備投資を対象とした優遇税制の拡充などを、より積極化していくべきである。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150603-118-OYT1T50135
    http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150603-OYT1T50135.html

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  25. 人口減さらに加速、出生率も低下 14年の人口動態統計

     2014年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は100万3532人で、過去最少を更新したことが5日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。一方、亡くなった人の数(死亡数)は戦後最多となり、死亡数から出生数を引いた人口の自然減も26万9488人で過去最大となった。

     女性が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率は1・42。05年の1・26を底に緩やかな上昇傾向にあったが、14年は減少に転じ前年を0・01ポイント下回った。高齢化が進む中、出産世代とされる15~49歳の女性の人口は将来減ることが予想され、厚労省は「人口減少の流れはさらに加速する」。

    2015/06/05 16:13 【共同通信】
    http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015060501001774.html

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    1. 去年の出生率1.42 子どもの数過去最少に
      6月5日 14時59分

      1人の女性が産む子どもの数の指標となる去年の出生率は1.42で、前の年を0.01ポイント下回ったことが厚生労働省の調査で分かりました。出生率が前の年を下回ったのは平成17年以来です。
      去年生まれた子どもの数は100万3532人と、これまでで最も少なくなり、少子化と人口減少が加速している実態が明らかになりました。

      厚生労働省によりますと、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は去年は、1.42で、前の年よりも0.01ポイント下がりました。出生率は、平成17年に1.26と過去最低となって以来、上昇傾向が続いていましたが、去年は平成17年以来、前の年を下回りました。
      都道府県別に見ますと、最も高かったのは沖縄で1.86、次いで宮崎が1.69、島根と長崎が1.66などとなっています。最も低かったのは東京で1.15、次いで京都が1.24、北海道と奈良が1.27などとなっています。
      去年生まれた子どもの数は100万3532人で、前の年よりおよそ2万6000人減ってこれまでで最も少なくなりました。母親の年代別に見ると、19歳以下と40歳以上では出生数が前の年より増加しているものの、それ以外の年代では減少していました。
      一方、去年死亡した人は、127万3020人で、戦後、最も多くなりました。
      その結果、死亡数から出生数を引いた人数は26万9000人余りで、減少数は過去最大になり、少子化と人口減少が加速している実態が明らかになりました。
      厚生労働省は、「いわゆる団塊ジュニアの世代の女性の出産が一段落し、今後、少子化はさらに進むとみられる」と話しています。

      専門家「出生率回復見込めず」

      少子化対策に詳しい中京大学の松田茂樹教授は、「平成17年以降、出生率は回復傾向にあったが、本格的な回復には至らなかった。出産する世代の女性の人口がそもそも少ないため、今後、出生数が100万人を下回る時代になる」と話しています。
      松田教授は、出生率が低迷している大きな原因は、雇用の不安定化などによる晩婚化、晩産化が進んだことだと指摘したうえで「若い世代が安心して子育てができるよう、安定した雇用を確保することが何より重要だ」と話しています。
      また、地方での少子化対策について、松田教授は「特に人口が5万人未満の小さな町や村では若い人たちが進学などで転出してしまうので、子育て支援に加えて、雇用や住宅を確保する支援などが有効だ」と話しています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150605/k10010104301000.html

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  26. 6月6日 編集手帳
    2015年6月6日3時0分

     庶民の夢を詠んだ古い戯ざれ唄うたがある。〈世の中は年じゅう三月、常じょう月夜、嬶かかあ十七、俺三十、負わず借らずに子三人〉◆17歳の妻女にも心をひかれぬではないが、当節は「子三人」の数字がとりわけ目にしみる。出生率が9年ぶりに減少に転じたという。1人の女性が生涯に産む子供の平均数、合計特殊出生率は1・42に下がった◆ふと、書棚の『山びこ学校』(無着成恭編、1951年)をひらく。山形県の山深い村で中学生が書いた作文集である。巻末に、生徒たちの紹介文が載っている。〈九人兄弟の末子〉〈七人兄弟の次男〉〈兄弟八人中、一名死亡〉。若い人の目には夢まぼろしの記述と映ろうが、そういう昔がたしかにあった。駆けおりた出生率の坂ならば、のぼる道も見つかるはずである◆「子三人」と言わずとも「子二人」、出生率を2・07に改善すれば人口は維持できるという。もっと産みやすく、育てやすく、遠回りのようでも一つひとつ、結婚や出産をためらわせる原因を取り除いていくしかない◆たくさんの子供たちの声がする世の中は、きっと、3月の春風よりも暖かく、月の光よりも明るい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150605-118-OYTPT50555

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    1. 出生率1・42 9年ぶり減…14年 出生数最少100万人
      2015年6月6日3時0分

       厚生労働省が5日に発表した2014年の人口動態統計(概数)によると、1人の女性が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率は1・42(前年比0・01ポイント減)で、9年ぶりにマイナスに転じた。14年に生まれた子どもの人数(出生数)は100万3532人(同2万6284人減)で、過去最少だった。

       出生率は過去最低の1・26を記録した05年以降、増加または横ばいが続いてきた。前年比で低下したのは、20歳代の出生率が下がったことが大きい。日本の人口を維持するには、出生率を2・07に引き上げる必要がある。出生率を都道府県別でみると、沖縄県の1・86がトップで、東京都の1・15が最低だった。

       出生数は4年連続の減少で、15年にも100万人の大台を割り込む可能性がある。出生数の過去最高は第1次ベビーブーム期の1949年の269万6638人。「ひのえうま」の迷信によって、出生数が激減したことで知られる66年の136万974人も大きく下回っている。

       平均初婚年齢は男性が31・1歳(前年30・9歳)、女性が29・4歳(同29・3歳)で、共に過去最高となり、晩婚化が進んだ。第1子出産時の母親の平均年齢は30・6歳で22年連続で上昇した。死亡数から出生数を引いた人口の自然減は26万9488人で過去最大の減少幅となり、人口減少が加速していた。死亡数は前年から4584人増の127万3020人で、戦後最多だった。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150606-118-OYTPT50241

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    2. [人口減社会]「少子化のわな」悪循環…出産担う女性減、出生率低下
      2015年6月6日3時0分

       1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が9年ぶりに微減した。深刻さを増す人口減、少子化の現状と課題、歯止めがかからない背景を探った。(編集委員 阿部文彦、渡辺嘉久)

        ■現 状

       日本の合計特殊出生率は1975年に人口維持の目安となる2を切り、2005年には1・26にまで落ち込んだ。その後、人口の多い第2次ベビーブーム(1971~74年)世代が出生数を下支えしたことから、微増していたが、14年は1・42で、前年を0・01ポイント下回った。今回、出生率が下がったのは、20歳代での落ち込みが原因だった。若い女性の出生率が低い状態が続くと、低下傾向から抜け出すのは難しい。

       生まれる子どもの数も減っている。73年に209万人だった出生数は、100万3532人と半分以下になった。出産を主に担う20歳代、30歳代の女性の人口が減っているためだ。第2次ベビーブーム世代も、40歳を超えてしまった。

       出生率の低下により、日本の人口は2008年の1億2808万人をピークに減少局面に入った。このままだと、60年の人口は8000万人台に落ち込むと推計される。

       少子化は先進国に共通する問題だ。近代化とともに、衛生状態が改善し、多産多死から少産少死の社会に移る。さらに、養育コストの増大、結婚、出産に対する価値観の変化が出生率を押し下げ、少子化が進む。

       日本、ドイツ、イタリアのように、出生率が1台前半を低迷する国もあれば、スウェーデン、フランスのように、2000年以降、2前後にV字回復を果たした国もある。違いは、出生率が一度でも1・5を下回ったかどうかだ。

       一定以上、子どもの数や子育て世代の人口が減ると、小児科医のなり手が少なくなったり、学校が統合したりして、育児をしにくい環境が広がる。その結果、子どもを産み育てようという意欲が薄らぎ、さらに少子化が進展するという悪循環を招きやすい。「日本は少子化の解消に社会をあげて取り組む機会を逃し、『少子化のわな』から抜け出せないままになっている」と、国立社会保障・人口問題研究所の金子隆一副所長は指摘する。

       人口減によって何が起きるのか。まず、若い労働力が減少するため、企業の活動に影響が出る。技術革新などによって生産性を上げることができなければ、日本の経済力は低下してしまう。また、経済規模も縮小する。日本政策投資銀行の推計では、2040年の個人消費は10年に比べて1割減少する。

       同時に高齢化も進むため、主に現役世代の税や保険料で支えられている年金や医療、介護などの社会保障制度が行き詰まるおそれがある。

       人口減少が激しい市町村では、道路、上下水道といった住民の生活基盤の維持も難しくなる。

      生涯未婚男女で急増 年収300万円、結婚の壁

        ■背 景

       出生数の低下に影響しているのが、未婚者の増加だ。50歳まで、結婚の経験のない人の割合を示す「生涯未婚率」をみると、1980年には男性で2・60%、女性で4・45%だったが、2010年には、男性で20・14%、女性で10・61%と、大幅に上昇した。

       結婚相手紹介サービス「ツヴァイ」が全国の独身男女1077人に実施した2014年インターネット調査によると、結婚へのハードルについて、自らの収入とする人が55%で最も多かった(複数回答)。一方、女性の39%が、「収入」を結婚相手に求めると答えており、男性の経済力に期待する女性の意識が、結婚しようという男性の決断を鈍らせている。

       調査では、年収300万円を境目に、結婚の壁が存在することもわかった。ツヴァイの相談員は「女性は仕事で活躍できる場が広がり、収入の少ない男性との結婚にメリットを感じなくなっている」と指摘する。

       さらに、家族の平均的な子どもの数も低下している。女性が第1子を出産する平均年齢は、1980年の26・4歳から、30・6歳(2014年)に上昇しており、年齢を理由に、第2子、第3子の出産に至らない夫婦も増えている。

       背景には、出産、育児が仕事に差し支えるといった労働環境の問題や、保育園などの子育て支援体制が不十分といった事情もある。例えば、フランス、スウェーデンでは長時間労働をする女性の割合が日本よりも低い。両国とも婚外子の割合が高いなどの違いはあるが、「少子化が進むのは、日本の職場が産み育てやすい環境になっていないため」との指摘も多い。

      東京集中 是正目指す

        ■対 策

       政府は昨年12月、「2060年に1億人程度の人口維持」を掲げ、今後5年間に行う人口減対策と、地方活性化策を柱とした「総合戦略」を閣議決定した。全国の自治体が、具体的な施策や数値目標を盛り込んだ地方版総合戦略づくりを進めている。

       旗印にするのが、「東京一極集中」の是正だ。地方から人口が流入する大都市部は出生率が顕著に低い。東京の出生率は1・15(2014年)で全国平均の1・42を大きく下回る。

       国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、大都市部に居住していた女性に比べ、地方から大都市部に移動した女性は結婚しても、子どもの数が少ない傾向がある。さらに、大都市に移った若い女性は男性に比べても、地元にUターンする割合が低い。

       政府の地方活性化策は、子どもを産み育てにくい大都市部に若い世代が流入し、全国の出生率を押し下げる悪循環を解消するとともに、水道などの生活基盤や、教育、社会保障などの行政サービスを将来にわたって維持するのが狙いだ。

       すでに、高知県、京都府京丹後市などが、地方版総合戦略を策定した。高知県の総合戦略は、県外からの移住促進や、20、30歳代の未婚率減少を目標に掲げ、男女の出会いの場作りや不妊治療への支援、子育てしやすい環境の整備などの施策を盛り込んでいる。

      労働時間 国が制限を

       少子化問題に詳しい、経済評論家の勝間和代さんに聞いた。

              ◇

       ――以前から少子化について積極的に発言し、「にっぽん子育て応援団」の活動にも取り組んできた。

       「将来にわたって、豊かな暮らしを維持していくためには、少子化は克服すべき課題です。私たちの世代は良かったけど、子どもたちの世代は貧乏でいい、という考え方には賛同できません」

       ――自身も働きながら、3人の娘さんを育てた。

       「年の離れた姉が子育てと職業の両立に苦労しているのを見て、高校生のころからどう生きるべきか考えていました。私は、だらだらと職場にいる必要がない外資系の企業を選んだので、何とかやりおおせました。『長く働く社員は能力がない。長く働かせる上司も同様』という考え方が徹底していました。3人目はさすがに手いっぱいで、母に同居してもらいましたが」

       ――少子化対策では、何が最も重要と考えるか。

       「やはり長時間労働と非正規雇用が問題です。日本の企業は、長く職場にいないと非公式な情報のやりとりから外されるなど、非合理な仕組みに支配されています。横並び意識による過当競争も多く、子育ての大きな障害になっています。また、低賃金の非正規雇用では、結婚や子育てが難しいのは統計的にもはっきりしています。『短時間正社員』の働き方を普及させる必要があります」

       ――問題点は分かっていても改善が進まない。

       「一つの企業や一つの職場で変わろうとしても限界があるので、国の施策として厳しく労働時間を制限すべきです。また、雇用を改善するにはやはり景気が良くならなければダメです。少子化対策は、経済対策と不可分です」

       ――国全体で変わっていかなければいけない。

       「長時間労働を是正するには、まず永田町や霞が関から。一年中休みなく地元まわりを強いられる国会議員や、毎日夜中まで働かされる官僚の働き方をまず変える。首相が『9時~5時』で帰宅すれば、がらりと変わります。今の若者は働き方に対する感覚が旧世代とは全く違うので、いずれよい方向に進んでいくと確信しています」

       ――産み育てにくい東京に人が集まってしまうことも問題だ。

       「都会の子育て環境を改善するのは簡単ではありません。そういう意味では、地方に住む女性が3人目、4人目を産んでくれるように導くことも重要です」

       ――若い女性に向けてアドバイスを。

       「就活の際、労働時間の管理や、女性の活用に力を入れているかどうかをチェックするといいです。そういう企業は必ず伸びます」(聞き手・社会保障部 岡部匡志)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150606-118-OYTPT50249

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    3. [人口減社会]「少子化」の現場<上>いつ産むか 女性に重荷
      2015年6月6日3時0分

       ひとりの女性が生涯に産む子どもの数の平均を示す合計特殊出生率が1・42と、9年ぶりに下がったことが5日、発表され、少子化に歯止めがかからない実態が改めて浮かび上がった。結婚しにくく、産み育てにくい現実の前に立ちすくむ女性や地域の課題、子育て現場の実情を報告する。

           ◇

       「幸せは、待っていては来ないのですね」。西日本在住の女性(46)は言う。

       20歳代半ば、見合いで旧家の跡継ぎと結婚した。「恋愛感情はなかったが、同居するうちに生まれてくるかな、と考えていた。少し甘かった」。早く孫を、とせかす舅しゅうとと折り合いが悪く、夫婦仲もおかしくなり、30歳過ぎで離婚。実家に戻り、結婚前に就いていた事務の仕事に戻った。

       婚活パーティーにも出たが、「同世代で独身となると、難しい性格の男性が多くて……。私も人のことは言えませんが」。もう失敗できない、と思うと、次の一歩が踏み出せなかった。

       38歳の時、「卵子は老化する」と聞き、自分が追いつめられていることを知った。老化による不妊を防ぐという卵子の凍結保存に希望をつなぎ、専門医を訪ねた。健康保険は利かず、「100万円以上かかる」と言われたが、卵子3個を採取、凍結した。

       7年後の今年、縁あって再婚。新しい夫の協力で体外受精した卵子を2度子宮に戻したが、失敗。今月、最後の受精卵を戻し、結果を待つ。夫との生活は楽しいが、出産の現実について、若いうちから真剣に考えるべきだった、という後悔はある。「産むチャンスは、一度きりなのかもしれない」

           ◇

       厚生労働省の発表によると、2014年の婚姻数は64万3740組と戦後最少になった。初婚の平均年齢は年々上昇し、同年で男性31・1歳、女性が29・4歳。結婚しにくくなった社会で、生き方に悩む女性は増える。

       間もなく50歳に手が届く東京の女性は、10年前にもらった胎児のエコー写真を手放さない。「あの時、産んでおけば、と今も思います」

       大学卒業後、大手生保に入社。外資生保に転職して営業経験を積み、30歳代初めに大手の転職支援企業に職を得た。ノルマはきつかったが、「こんな楽しい仕事があるのか」と思うくらい打ち込んだ。職場をあっせんした顧客に、「新しい仕事に満足している」と言われると、喜びもひとしおだった。年収1000万円を超える時もあった。

       結婚や出産も考えたが、「ここで成果を上げないと『辞めろ』と言われるのでは」というプレッシャーの前に、決断できなかった。そして37歳で恋人と別れた直後、妊娠が判明。「子どものためによりを戻すことは考えられなかった」。2000年代前半。人気ドラマで「シングルマザー」が主役になる時代になったが、「自分がそうなる勇気はなかった」。中絶というつらい選択をした。

       40歳近くなって今の夫と巡りあい、不妊治療も受けたが、再びさずかることはなかった。働く女性には「私のように後悔してほしくない。産もうと思ったら、とことん挑戦してほしい」と望む。一方、女性活用の名のもと、「女性は働いて、産んで、育ててが当然」という風潮にも違和感はある。「男性は子どもがいようがいまいが関係ないのに、女性だけが重荷を背負わされているように感じます」(岡部匡志、樋口郁子)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150606-118-OYTPT50122

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  27. 霞が関魔境を徘徊する魑魅魍魎、政策香具師どもは、女子供を人質にして、老人たちを食い物にする…

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  28. 初婚年齢さらに遅く 晩産化も進む
    6月6日 7時24分

    去年1年間に初めて結婚した人の平均年齢は男女ともに過去最高を更新し、晩婚化と晩産化が一層進んでいることが厚生労働省のまとめで分かりました。

    厚生労働省の「人口動態統計」によりますと、去年1年間に結婚した人は64万3740組で、前の年より1万6800組余り減りました。
    このうち初めて結婚した人の平均年齢は、男性が31.1歳、女性が29.4歳と過去最高を更新し、平成6年に比べて男性は2.6歳、女性は3.2歳高くなりました。
    都道府県別に見ますと、最も高かったのは男女ともに東京で男性が32.3歳、女性が30.5歳で、最も低かったのは、男性は佐賀で29.9歳、女性は福島で28.4歳でした。
    晩婚化に伴って女性が最初の子どもを生む年齢も上昇していて、去年の平均年齢は30.6歳と平成16年に比べて1.7歳、いわゆる団塊ジュニア世代が生まれた昭和50年より4.9歳高くなり、晩産化も一層進んでいることが明らかになりました。
    中京大学の松田茂樹教授は、晩婚化と晩産化が少子化を加速させているとしたうえで、「雇用が安定しないために結婚や出産をためらう若者が少なくない。
    安心して子育てができるよう雇用の確保や経済的な負担を減らす支援が重要だ」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150606/k10010104951000.html

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  29. 【社説】出生率低下 少子化克服へ施策を加速せよ
    2015年6月7日1時10分

     出生率が9年ぶりに低下に転じた。少子化克服に向け、官民を挙げて取り組まねばならない。

     厚生労働省が2014年の人口動態統計を公表した。昨年1年間に生まれた赤ちゃんは100万3532人で、前年より2万6284人減少し、過去最少だった。

     人口の多い団塊ジュニア世代が40歳代になり、出産年齢を過ぎつつあることが主な原因だ。人口の自然減は26万9488人だった。08年をピークに総人口が減り続ける中、最大の減少幅となった。

     1人の女性が生涯に産む子供の平均数を示す合計特殊出生率は1・42だった。前年の1・43から微減した。05年に1・26まで低下した後、徐々に上昇してきたが、その傾向にストップがかかった。

     深刻なのは、今後、出産の中心である20~30歳代の女性数が急速に減ることだ。出生率が多少上がっても、生まれる子供の数は減少する。出生率の低迷が続けば、60年の人口は今の3分の2の8700万人まで落ち込む。

     人口減は経済・社会の活力をそぎ、社会保障制度の安定を損なう。危機的状況が迫っている。

     政府は、60年に人口1億人を確保する目標を掲げている。その達成には、出生率を40年までに、人口が維持できる水準の2・07に引き上げることが前提となる。

     少子化対策を一段と加速させる必要がある。

     政府は3月、新少子化社会対策大綱を決定し、今後5年間を集中取り組み期間と定めた。重点課題として、保育所増設など子育て支援の拡充に加え、若者の結婚・出産支援を挙げたのが特徴だ。

     晩婚・晩産化は少子化の大きな要因だ。今回の統計では、女性の平均初婚年齢は29・4歳、第1子出産時の平均年齢は30・6歳で、いずれも20年前より3歳ほど上昇した。生涯未婚率も、男女とも増え続けている。

     若い世代には、経済的理由から結婚や出産をためらうケースが多い。非正規労働者の処遇改善や正社員への転換支援を強化し、若者の雇用安定を図ることが大切だ。保育・教育費の負担軽減や住宅確保策も推進すべきだろう。

     大綱では、仕事と子育ての両立を困難にしている長時間労働の是正など、「働き方改革」も打ち出した。企業は見直しに真摯しんしに取り組んでもらいたい。

     対策は、ほぼ出そろっている。求められるのは、迅速かつ着実な実行だ。有効策を見極め、重点的に取り組むことも重要である。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150606-118-OYT1T50146
    http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150606-OYT1T50146.html

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    1. >産めよ、殖やせよ(う-、ふ-)とは、昭和初期に大日本帝国政府が掲げたスローガンである。早い話がアーン♥♥推奨である。しかし、これほど矛盾に満ちあふれたスローガンは日本の歴史をさかのぼってもない。

      >このスローガンは昭和14年9月30日に厚生省が掲げた「結婚十訓」の最後に挙げられたものである。
      発端は人口増加の勢いが急速に減少したことにある。それまで毎年100万人という規模で増えていたのが昭和13年に突然30万人増と激減したことにある。このままでは兵隊の人手を確保できない。そこで人口増加、そして兵隊の拡張による軍備増強を図るために設定されたのが先述の「結婚十訓」である。
      http://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E7%94%A3%E3%82%81%E3%82%88%E3%80%81%E6%AE%96%E3%82%84%E3%81%9B%E3%82%88

      「産めよ 増えよ 地に満ちよ 厚労省」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E7%94%A3%E3%82%81%E3%82%88+%E5%A2%97%E3%81%88%E3%82%88+%E5%9C%B0%E3%81%AB%E6%BA%80%E3%81%A1%E3%82%88+%E5%8E%9A%E5%8A%B4%E7%9C%81

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  30. 75%が「第2子ためらう」 経済的理由、仕事も影響

     出産や子育ての情報提供に取り組む一般財団法人「1more Baby応援団」(東京、理事長・森雅子前少子化担当相)が結婚14年以下の男女計約3千人に実施した調査で、2人目以降の出産をためらう「第2子の壁」があるとの回答が75%に上ったことが16日、分かった。経済的な理由のほか、第1子の子育ての影響、仕事上の理由を挙げた人が多かった。

     一方で約8割が理想の子どもの数を「2人以上」と回答した。

     調査は4月にインターネットの会員制サイトを通じて、結婚14年以下の男性(20~49歳)604人、女性(20~39歳)2357人に実施した。

    2015/06/16 05:16 【共同通信】
    http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015061601001272.html

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    1. どういう設問設定でアンケートごっこやってんだか…

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  31. 未婚男女の37%「恋人いらない」…少子化白書
    2015年6月22日12時2分

     政府は22日午前の閣議で、2015年度版「少子化社会対策白書」を決定した。

     第1子を出産する平均年齢は、13年時点で30・4歳と前年より0・1歳上昇し、晩産化が進んでいることがうかがえる。晩婚化も進み、女性の平均初婚年齢は、13年で29・3歳だった。

     白書に合わせ、内閣府は14年度に20~39歳の男女を対象に実施した意識調査の結果を発表した。未婚の男女に恋人が欲しいかを聞いたところ、「欲しい」は60・8%、「欲しくない」は37・6%だった。「欲しくない」と回答した人を男女別で見ると、男性36・2%、女性39・1%だった。

     欲しいと思わない理由(複数回答)は、「恋愛が面倒」(46・2%)、「自分の趣味に力を入れたい」(45・1%)などとなっている。

     何歳で第1子を持ちたいかという質問では、男性の平均が30・2歳、女性は28・4歳となった。希望する子どもの人数は、2人(55%)が最も多く、続いて3人(27%)、1人(7%)――の順だった。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150622-118-OYT1T50059

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  32. 少子化対策 出会いの場支援など具体策検討へ
    6月23日 19時43分

    出生率が去年、前の年を下回ったことを受けて設置された政府の検討会の初会合が開かれ、男女の出会いの場を提供する自治体への財政支援など、少子化対策の具体策をことし夏までに取りまとめることを確認しました。

    1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は去年、1.42となり、9年ぶりに前の年を下回りました。
    これを受けて、有村少子化担当大臣は大学教授や産婦人科医など、有識者らによる検討会を設置し、23日初会合を開きました。この中で、有村大臣は「わが国の少子化は危機的状況にある。結婚や3人以上子どものいる世帯への積極的な応援、そして子育て世帯全般の支援の取り組みを速やかに具体化していくことが必要だ」と述べました。
    また有識者からは「結婚への支援は官民を問わずに進めなければならない」という意見や、「若い世代の収入が減っているので、出産後に女性が働き続けられるような環境の整備が必要だ」などという指摘が出されました。
    そして検討会では、来年度予算案の概算要求に反映させるため、男女の出会いの場を提供する自治体などへの財政支援や、出産後に女性が働き続けられる環境の整備など、少子化対策の具体策をことし夏までに取りまとめることを確認しました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150623/k10010125141000.html

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  33. [論点]自治体会計 求められる改革…牛島真紀子氏
    2015年6月25日3時0分

     人口減少と少子高齢化の加速で、地方財政を取り巻く環境は厳しさを増している。一方、戦後の復興期から高度成長期にかけて集中的に整備された公共施設や上下水道などの老朽化が急速に進んでおり、地方自治体は、限られた財源で公共資産を効率的に運営・管理する必要に迫られている。

     こうした中、財政と固定資産の状況をより正確に把握することを目的に、自治体の会計である地方公会計が見直され、総務省は1月に「地方公会計の統一的な基準」を公表した。

     基準は、自治体が財務書類を作成する際に使う共通のモノサシのことで、2017年度までに統一基準に基づく財務書類を作成するよう各自治体に求めた。中でも重要なのが、固定資産台帳の作成だ。

     これまでの自治体の会計は、現金収支を記録する家計簿に似た方法が中心だった。この会計方法は予算の執行管理には適しているが、固定資産の情報を正確に把握することができない。例えば、10億円をかけて建物を建設した場合、建設事業費として10億円を支出したことのみを記録し、それが予算内に収まっているかを確認して終わりとなる。

     現金収支の記録から固定資産の情報を把握するには、過年度に支出した建設事業費などをかき集めることになるが、ここには、すでに廃棄された固定資産もそのまま含まれている。資産の廃棄には、現金収支が伴わないためだ。

     このように、施設などの固定資産としての価値を記録しなかったため、自治体が持つ資産の情報が残らなかった。

     自治体が保有する資産残高の9割近くは固定資産である。固定資産の運営・管理に係るコストが地方財政に与える影響は極めて大きく、地方財政を管理する上で、固定資産の正確な情報把握は欠かせない。

     このため、見直された地方公会計は、全ての自治体が固定資産台帳を整備することを強く求めた。

     固定資産台帳は、現存する全ての固定資産の詳細な情報を記録する。資産ごとに経年劣化後の現在価値などが網羅的に把握できるため、老朽化した資産のうち、どれを優先して補修するかなどを判断する材料となる。台帳の作成はこれまで必須でなかったため、台帳を整備している自治体の割合は、14年3月末時点で18%と低い。

     自治体が抱える課題に対処するため見直された地方公会計だが、適用に関して法的な拘束力はない。上場企業などでは利害関係者の保護を目的に、金融商品取引法などに基づき、企業会計基準が適用される。公認会計士による財務諸表監査も義務付け、情報の正確さを確保している。

     自治体にとっては全ての住民が利害関係者であり、財政の正確な情報は住民や議会が行政をチェックする上でも欠かせない。地方創生も正しい会計情報を基に財政を安定的に運営することが前提となる。自治体には、新会計に積極的に移行し、住民に正しい情報を報告する義務と責任がある。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150624-118-OYTPT50486

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    1. 人は目をそらしたいとおもっていることに関しては、ふだん盲目である。

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  34. 人口減少、過去最大の27万人…6年連続減
    2015年7月1日23時34分

     総務省は1日、住民基本台帳に基づく今年1月1日現在の日本人の人口を発表した。

     前年より27万1058人減り、1億2616万3576人となった。

     減少幅は過去最大で、6年連続の減。人口減少が加速している現状が改めて浮き彫りになった。

     出生者数は100万3554人で、1979年の調査開始以来、最少となった。逆に、死亡者数は127万311人で最多だった。死亡者数が出生者数を上回る自然減(海外赴任や留学などを除く)は26万6757人となり、過去最大を記録した。

     年齢区分別で見ると、65歳以上の老年人口は3268万764人で、全体の25%を占めた。15歳未満の年少人口(1631万18人)の2倍を初めて超えた。15~64歳の生産年齢人口は7717万2787人で20年連続の減少となった。

     地方から東京圏への人口流入も歯止めがかかっていない。都道府県別の人口を見ると、前年より増えたのは6都県にとどまった。増加数の上位3位は〈1〉東京都(7万2516人)〈2〉神奈川県(1万659人)〈3〉埼玉県(9561人)の順。以下、愛知、沖縄、千葉3県が続いた。政府は地方創生を掲げ、中央から地方への移住促進を目指しているが、実際には東京圏への一極集中が続いている現状がうかがえる。

     今回の結果に基づき、読売新聞は衆院小選挙区の議員1人当たりの人口格差(1票の格差)を試算した。最も少ない宮城5区(27万7437人)の2倍超になった選挙区は、8都道府県の18選挙区。前年の7都道県、14選挙区に比べて増えた。格差が最大となったのは兵庫6区(2・124倍)だった。参院選挙区の格差を試算すると、最少の鳥取県(28万9777人)と最多の兵庫県の格差は4・782倍。4倍を超えたのは6都道県だった。

     来年6月からは、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられる。今回の調査で、18歳と19歳の人口は計239万2582人だった。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150701-118-OYT1T50138

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  35. 一般財団法人 日本再建イニシアティブ『人口蒸発 「5000万人国家」日本の衝撃―人口問題民間臨調 調査・報告書―』
    船橋洋一/日本史上最大の危機にどう立ち向かうか

    新潮社「波」 2015年7月号
    http://www.shinchosha.co.jp/nami/backnumber/20150627/

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    1. 昔「人口爆発」、今「人口蒸発」(笑)。

      時代が変われば恫喝言辞も変わる…

      まるで「氷河期が来る」から「地球温暖化」に手のひらをかえすように…

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    2. 人口5千万6千万の国家なんてザラにあるだろうに…

      日本は1億じゃなきゃダメだという根拠は何?

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    3. 結局、「税金」を巻き上げて、それを山分けするシステムを従来どおりに持続継続してやりたがっているヒトビトにとって不都合なだけじゃないか…

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    4. 庶民には何も不都合がない…

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  36. [論点]人口減 20~30代は子育て優先 大西 隆氏
    2015年7月3日3時0分

     今の出生率が続けば、100年前にほぼ5000万人だった日本の人口は今世紀末には、同じ規模に縮小する。長期的な視点で、効果的な人口政策とはどのようなものなのだろうか。

     財団法人「日本再建イニシアティブ」では、人口減対策について検討する「人口問題民間臨調」を設置、報告書を2日公表した。行政、学術、経済の専門家が参加、私は委員長としてとりまとめにあたった。

     報告書は、人口減が社会に与える影響を検証するとともに、社会構造の変革を要する人口政策を提言した。国民的な論議を深めてもらうのが狙いだ。

     柱となる子育て世代への支援は、これまで子ども手当などの経済的支援が中心だった。しかし、それだけでは少子化問題は解決しなかった。働き方にまで踏み込む必要がある。

     そこで、若者男女のライフコースを抜本的に改め、20代、30代前半を学業、そして結婚、出産、子育てと就労との両立期、40代以降を本格的に仕事に取り組む時期とするよう提言した。若い人は結婚や子育ての希望を持っている。両立期には残業の禁止などで労働時間を短縮し、生活を優先できるようにする。

     企業にとっては、20代、30代は貴重な戦力になっているので、ある財界人には、「ほかの提言には賛成だが、その点だけは反対」と言われた。どうすれば出生率が高まるのか、企業にも積極的に考えてもらう必要があるし、社会の在り方を変えることなので、国民的な合意が求められる。しかし、相当な覚悟が必要だ。経済発展しても、遠い将来には、日本列島にだれもいなくなってしまうという問題を真剣に考えないといけない。

     出生率が全国でもとりわけ低い東京都についても触れた。全国平均並みに出生率を上げる必要がある。若い男女が全国から流入し、子どもができない東京はいわば、人口のブラックホールになっている。都心は職住が接近している。仕事をさっと切り上げ、生活や子育てを楽しむライフスタイルをはやらせたい。

     人口減に備えた体制作り、つまり縮小への適応も必要だ。これからは、都市部でも人口減が進む。人口密度が低くなると、行政コストが高くなるので、町の機能の集約化が欠かせない。

     政府の地方創生策は地方活性化に重点が置かれ、少子化対策の姿があまり見えない。自治体側も産業振興で住みやすい町を作れば、自分の所は人口問題が解決すると思いたいのではないか。少なくなる子どもを奪い合うだけでは、そこに勝者がいても、全体が敗者ということになる。少子化対策を国全体で進める道筋をしっかりと示してほしい。

     現状は内閣府が司令塔だが、国土政策などあらゆる省庁にまたがる人口減対策への対応は難しいと思う。全体を統括する「次世代省」と、100年後を見据えて政府の人口政策の検証、提言を行う超党派的国民会議の設置も提案した。今後も政権交代がありうる。人口政策がぶれないかのチェックも役目になる。(聞き手・編集委員 阿部文彦)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150702-118-OYTPT50368

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    1. 「大西隆 業績 水増し」(笑)。
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%A4%A7%E8%A5%BF%E9%9A%86+%E6%A5%AD%E7%B8%BE+%E6%B0%B4%E5%A2%97%E3%81%97

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    2. 業績水増しといえば「東芝」不適切会計問題…
      http://www.2nn.jp/word/%E6%9D%B1%E8%8A%9D

      一種、組織ぐるみの株価操作みたいなもの…

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  37. 知事会 “参院は各都道府県の代表で構成を”
    7月29日 13時55分

    全国知事会は、参議院選挙の1票の格差を是正するため、いわゆる合区を2か所で行うなどとした改正公職選挙法が成立したことに関連して、影響を懸念する意見を踏まえ、参議院は各都道府県の代表で構成することなど、憲法改正も視野に入れた提言をまとめることを決めました。

    全国知事会は、いわゆる合区を鳥取県と島根県、徳島県と高知県の2か所で行うなどとした改正公職選挙法が28日に成立したことを受けて、岡山市での知事会議で今後の対応を協議しました。
    この中で出席者からは、改正法の成立について、「人口の少ない地方の意見を吸い上げる仕組みがなければ、ますます地方が衰退する」などと、今後の影響を懸念する意見が相次ぎました。
    これを受けて、知事会は有識者による研究会を新たに設けて参議院の選挙制度の在り方を検討し、参議院は各都道府県の代表で構成することなど憲法改正も視野に入れた提言を今年度中をめどにまとめることを決めました。
    また、会議に出席した遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて知事会の協力を求めたうえで、各国選手団との交流事業や事前合宿の誘致計画を策定するなどした自治体を財政的に支援する方針を明らかにしました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150729/k10010170751000.html

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    1. 予算の分捕り合戦をやってるうちは、どんな制度改革をやっても無意味で無駄でしょ…

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  38. お金で解決できる問題はいくらもない…

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  39. 病床再編 医療機関と国の方針に隔たり
    7月30日 5時26分

    医療費の抑制に向けて国は、全国の医療機関の病床を10年後には今より最大でおよそ20万床減らすとともに、高齢化のニーズにあわせて急性期の病床をリハビリに対応する病床に転換する方針です。しかし、全国の医療機関の病床の9割以上は転換を予定しておらず、国の方針とは隔たりがあることが分かりました。

    高齢化にともない医療費が増加するなか、国は、必要性の低い入院を減らそうと現在、全国の医療機関におよそ135万床ある病床を10年後には最大でおよそ20万床減らす方針です。
    あわせて、急性期の病床をリハビリに対応する回復期の病床に転換するなど、高齢化のニーズに合わせ全国の病床を再編することにしています。
    去年11月、厚生労働省が全国の医療機関の意向を聞いたところ、回答した1万3000余りの医療機関の合わせておよそ125万床のうち9割以上が回復期の病床への転換は予定しておらず、国の方針とは隔たりがあることが分かりました。
    この結果について厚生労働省は、「回復期の医療に対応する人材やノウハウがなく転換が難しいと考える医療機関が少なくないのではないか」と分析したうえで、「転換を支援する基金の利用を呼びかけるなどして、病床の再編を進めていきたい」としています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150730/k10010171561000.html

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    1. 放漫経営のお役所的組織と「大本営」は、ダウンサイジングへの最大最強の「抵抗勢力」(笑)。

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  40. 婚活サイト:導入自治体に「財政支援します」
    毎日新聞 2015年08月21日 20時22分

     政府は少子化対策の一環として、「ビッグデータ」を使うなど結婚を希望する男女が結ばれやすくする先進的な結婚情報システムを導入する自治体に対し、財政支援する方針を固めた。内閣府の有識者検討会(座長・吉村泰典元日本産科婦人科学会理事長)が21日にまとめた結婚支援などの提言を受けたもので、内閣府の地域少子化対策強化交付金(30億円)を活用する。

     先進例としてあるのは、愛媛県が開設した「えひめ結婚支援センター」のお見合い事業で使われているビッグデータを活用した結婚情報システム。センターが蓄積した利用者の閲覧履歴やお見合いの実績など約200万件の匿名情報(ビッグデータ)をシステムが分析して、登録した会員に「引き合わせ」、成立の可能性が高い相手を自動的に画面に紹介する。自分で相手を検索できる従来のシステムもある。

     提言は、自治体の先進的な結婚支援について「国として支援するとともに、ノウハウを全国で共有することが重要」と指摘。各地で結婚を仲介したり、男女関係の相談に乗ったりして婚活をサポートするボランティアらのネットワーク化なども盛り込んだ。【山田泰蔵】
    http://mainichi.jp/select/news/20150822k0000m010069000c.html

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    1. 政府そのものがおカルト信者衆の巣みたいになってんのかなあ…

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    2. ”婚活取り組む自治体に財政支援を”提言
      8月21日 22時48分

      少子化対策を検討している政府の有識者による検討会は、結婚に向けた男女の出会いの機会をつくる取り組みを行っている自治体に国が財政的な支援を行うことなどを求める提言をまとめ、有村少子化担当大臣に提出しました。

      政府は、去年、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」が9年ぶりに前の年を下回ったことから、ことし6月、大学教授や産婦人科医などによる少子化対策の検討会を設置して提言をまとめ、21日、有村少子化担当大臣に提出しました。
      それによりますと、初婚年齢や第1子の出産年齢の上昇などが少子化の大きな要因となっているとして、結婚に向けた男女の出会いの機会をつくる取り組みを行っている自治体に国が財政的な支援を行うよう求めています。
      また、ワーク・ライフ・バランスの推進が重要だとして、男性の家事や育児への参加を促すための企業の取り組みを後押しするなど、社会全体で少子化対策に取り組む機運を高めていく必要があるとしています。
      提言を受け取った有村大臣は「地方や女性のリアルな声が盛り込まれた提言を踏まえて、各省庁と手を携えて実現していくよう、一歩一歩確実なステップを踏みたい」と述べ、来年度予算案の概算要求に反映させる考えを示しました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150821/k10010198291000.html

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  41. 人口減「深刻」89%、「1億人確保を」76%
    2015年8月25日21時52分

     読売新聞社は「人口減社会」に関する全国世論調査(郵送方式)を実施した。日本の人口減少は「深刻だ」との回答は89%に達した。

     将来の不安を複数回答で聞くと「社会保障制度を維持できなくなる」84%が最も多く、「労働力が減り経済活動が停滞する」68%、「社会全体の活力が失われる」59%などが続いた。

     総人口は現在の約1億2700万人が2060年には約8700万人に減ると推計される。政府が掲げる「60年に人口1億人確保」を達成すべきだと思う人は76%に上った。地方の活力維持・向上策については「子育て支援を充実する」64%、「雇用を増やす」59%、「医療や介護のサービスを充実する」57%などの順に多い(複数回答)。人口減少を招く少子化の原因では「『晩婚化』や『未婚化』が進んだ」74%が最多(同)。調査は7月上旬から8月上旬にかけて行った。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150825-118-OYT1T50140
    http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150825-OYT1T50140.html

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  42. 人口減「深刻」89% 「1億人確保を」76% 本社世論調査
    2015年8月26日3時0分

     読売新聞社は「人口減社会」に関する全国世論調査(郵送方式)を実施した。日本の人口減少は「深刻だ」との回答は89%に達した。将来の不安を複数回答で聞くと「社会保障制度を維持できなくなる」84%が最も多く、「労働力が減り経済活動が停滞する」68%、「社会全体の活力が失われる」59%などが続いた。

     総人口は現在の約1億2700万人が2060年には約8700万人に減ると推計される。政府が掲げる「60年に人口1億人確保」を達成すべきだと思う人は76%に上った。地方の活力維持・向上策については「子育て支援を充実する」64%、「雇用を増やす」59%、「医療や介護のサービスを充実する」57%などの順に多い(複数回答)。

     調査は7月上旬から8月上旬にかけて行った。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150826-118-OYTPT50187

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  43. 縮む日本 社会保障に不安 世論調査 人口減社会
    2015年8月26日3時0分

     読売新聞社が行った全国世論調査では、国民の多くが人口減少を深刻に受け止めていることがわかった。現在、約1億2700万人の総人口は、2048年に1億人を下回り、60年には約8700万人に落ち込むと推計される。人口が減り続ける将来の「縮む日本」を、現在の国民はどうみているのだろうか。調査結果から探った。(編集委員 渡辺嘉久)

     人口減少が進む日本の将来については、特に社会保障と経済、社会の活力が損なわれるとの不安が危機感を増幅している。将来への不安を聞くと「年金、医療、介護などの社会保障制度を維持できなくなる」84%、「労働力が減り経済活動が停滞する」68%、「社会全体の活力が失われる」59%が上位だった(複数回答)。

     これを「人口が減り続けることは深刻な問題だ」と答えた人に限ってみると「社会保障制度」89%、「経済活動」74%、「社会全体の活力」64%に上昇する。「『2060年に人口1億人程度の確保』を達成すべきか」との質問に「そう思う」と答えた人でみても、社会保障と経済、社会の活力への不安が高まった。

     人口減少への危機感には地域差がうかがえた。

     人口減少は深刻な問題だとの回答は北海道・東北の91%が最も高かった。北海道と東北6県は、14年の人口増減率がいずれもマイナスで、秋田、青森、山形3県は全国ワースト5に入る。関東は86%で比較的低い。1都6県のうち、東京、埼玉、神奈川、千葉の4都県で、人口が増加している影響があるようだ。

     地方の活力を維持・向上する効果的な対策(複数回答)で「雇用を増やす」を挙げた人は北海道・東北63%、関東58%だった(全体は59%)。地域経済の現状も反映したとみられる。

    少子化の理由 晩婚・未婚74%

     少子化が進む原因としては最も多い74%が「結婚年齢が高くなる『晩婚化』や結婚をしない『未婚化』が進んだ」を挙げた(複数回答)。「晩婚化・未婚化」が少子化に拍車をかけているとの認識は広く共有されていると言えそうだ。「子育てや教育にお金がかかりすぎる」71%、「定職を持たない若者や経済的に自立できない若者が増えた」69%が続く。

     全体で61%の「働く女性の子育てを支援する制度や保育所などの施設が不十分だ」は、大都市と中核都市は各64%と比較的高く、中都市61%、小都市、町村各58%だった。都市規模が大きいほど、子育て支援の現状への不満が強いようだ。

     調査では、少子化の最大の原因とされた「晩婚化・未婚化」についても、なぜ進むと思うかを聞いた(同)。「非正規職などで経済力に不安がある若者が増えた」72%、「そもそも結婚の必要性を感じない人が増えた」67%が目立って多く、「女性の社会進出が進んだ」37%、「『結婚して一人前』という意識が社会全体で薄まった」34%――となった。

     「働く時間が長すぎる」は27%だったが、年代別にみると20歳代で39%、30歳代でも35%と多かった。若い世代にとって長時間労働は結婚の妨げになっているようだ。

    移民に反対61%

     外国人の受け入れには消極的な考えが示された。

     日本に定住を希望する外国人を移民として受け入れることには61%が反対し、賛成は38%にとどまった。20歳代では賛成50%と反対49%が拮抗きっこうしたが、他の年代では反対が58~65%となった。

     人口減少に伴い不足が見込まれる労働力確保のため、外国人労働者をもっと受け入れるべきだと思うかどうかを聞いたところ「そう思う」は33%で「そうは思わない」が64%に上った。この質問への回答でも20歳代は「そう思う」49%と「そうは思わない」50%がほぼ並んだ。他の年代は「そうは思わない」が60%を超えている。

     労働力確保については、働く女性の比率を増やすべきだと思う人は76%に達した。女性では78%に上り、男性73%より多かった。働く高齢者の比率を増やすべきだと思う人も78%で、60歳代では81%、70歳以上では86%を占めた。

    「働き方改革」必要89%

     人口減少に拍車をかける一層の少子化を食い止めるには「働き方改革」を実現し、日本を、子供を産み、育てやすい社会に転換することが求められている。

     「今の日本は、子供を産み、育てやすい社会だと思うか」との質問に「そうは思わない」と答えた人は74%に達した。年代別にみると20歳代81%、30歳代、40歳代各78%で、若い世代は特に悲観的だ。

     子供を産み、育てやすい社会を作るため、国や自治体はどのようなことに重点的に取り組むべきだろうか。この質問への回答(複数)は「出産や子育てで退職した人の再就職を支援する」64%が最も多く、「若者が定職に就いたり、経済的に自立できたりするように支援する」57%、「延長保育など保育サービスを充実する」55%などが続いた。

     回答は男女で異なる。

     全体で47%の「育児休業制度を充実する」は男性43%、女性52%だった。同じく47%の「在宅や短時間勤務など柔軟な働き方を促進する」も男性43%に比べて女性51%は高い。

     「柔軟な働き方」は30歳代で最多の61%を記録した。「子育て世代」の30歳代と女性は働き方の見直しを強く求めている。

     企業も「働き方改革」に取り組むべきだと思う人は89%に達し、年代別では20歳代93%が最も高く、30歳代90%が続く。女性92%は男性86%を上回る。

    「年金分減らして保育に」反対60%

     日本の社会保障について「年金や介護などお年寄り向けの分を減らして、保育や育児休業制度などを充実すべきだ」という意見には賛成39%、反対60%だった。社会保障支出を高齢者向けから子育て支援に回す考えには否定的だった。

     賛否は年代でわかれた。賛成は20歳代61%、30歳代58%と若い世代で多数を占めた。40歳代になると反対53%が賛成46%を上回る。反対は50歳代でも61%、60歳代で74%、70歳以上70%と多数を占めた。

     「今の日本は子供を産み、育てやすい社会だと思うか」との質問に「そうは思わない」と答えた人に限ってみても、反対は59%で賛成の40%を上回る。

     将来の健康や病気になったときに不安だと感じることは「医療や介護にお金がかかる」67%、「認知症になる」62%、「介護などで家族に迷惑をかける」60%などの順に多い(複数回答)。「お金がかかる」は20歳代でも71%、30歳代も73%で最多だった。経済的に自立できない若者が増え、将来不安も増しているようだ。「介護などで家族に迷惑をかける」は女性66%が男性54%を大きく上回った。

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  44. 生産性向上 欠かせない…日本総研上席主任研究員 藤波匠氏

     人口減少を回避することは難しく、いかに影響を緩和するかを議論すべきだ。社会保障や経済への影響に目が向きがちだが、これからの20~30年で社会基盤を維持する財源問題が深刻化する。現役世代が少なくなれば税収が減る可能性もある。すべての道路、橋、上下水道の維持は不可能だ。取捨選択の時代が来る。

     経済への影響を最小限にするには技術革新などによる生産性向上が欠かせない。一人ひとりが生み出す富を増やすことで、一定の経済成長も持続できる。その過程で、若い世代の所得の向上や、長時間労働など労働環境の改善が期待される。

     サービス業など労働集約的産業の生産性向上で余剰となる労働力は、より生産性の高い産業に振り向ける。人材育成・就労支援制度も必要だ。労働市場を流動化し、効率的で高所得の成長産業に人材が流れる好循環を作り出すべきだ。介護はロボットや情報技術(IT)導入で効率化し、介護士の専門性を高め、所得向上を図る必要がある。

     「結婚して子供がいて一人前」という意識は薄れた。結婚と子供は「絶対」から「比較」の時代に入った。独身なら満足できる収入でも、結婚や子育てまでを展望し不十分となれば、結婚・出産をためらう人もいる。

     子育ては割高になった。教育費はもとより、子供も10歳代半ばになれば1人部屋を持って当たり前という感じだ。住宅事情を考えると3人、4人を育て上げるのは容易でない。働く女性も増えたが、子供を預ける保育施設はすぐには見つからない。子供を産み育てる社会基盤が不十分だ。

     移民は将来的にはある程度、受け入れざるを得ないだろう。多様な価値観が加わることによって、国際的な競争力のある製品を作り出す可能性も高まる。

    短時間勤務 女性が活躍…カルビー執行役員 福山知子氏

     女性の活躍なしに、我が社の将来はない。カルビーでは松本晃が会長兼CEO(最高経営責任者)となった2009年から、女性に限らず、年齢、障害などの垣根を越え、働くことのできる多様性に富んだ会社を目指している。

     実現の鍵を握るのが働き方改革。長時間労働が当たり前では、女性が仕事と育児を両立させるのが難しい。

     私は一昨年、兵庫県から静岡県までの2府11県を統括する「中日本事業本部」の本部長に就任した。現在、社内には女性役員が5人いて、その一人になる。守備範囲が広く、出張も多い。家庭では、夫とともに小学校3年と6年の2人の娘を育てている。宿題もみてやりたいし、夕食も作ってあげたい。その時間を確保するため、時短勤務制度を利用し、午後4時に退社できるよう努めている。

     短時間勤務を実現するため、カルビーでは業務の効率化が徹底されている。無駄な会議はしない。現場への直行直帰も奨励している。私は自宅から離れた工場や支店では、打ち合わせなどを早めに済ませ、3時前後には出るようにしている。月に1、2度、在宅勤務制度も利用する。

     「1日を2度楽しめ」と松本はよく話す。夕方は早めに帰り、趣味や勉強、家庭生活を楽しみ、人間として成長する。その結果を、仕事にいかせるというわけだ。かけ声で終わらせないため、カルビーでは新たな評価制度を導入した。どれだけ働いたかは問われない。社員はワーク・ライフ・バランスを意識し、成果を上げるよう工夫している。

     以前は、「育児があるから」と昇進に消極的だった女性社員もいたが、責任ある職務を目指す人が増えている。子育てにかかわりたいという男性社員も多い。

    (聞き手・編集委員 阿部文彦)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150825-118-OYTPT50383

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  45. 県境越え移住、18府県で倍増の5679人
    2015年8月26日17時41分

     読売新聞が全国の都道府県を調べたところ、2014年度に都市部などから地方へ都道府県境を越えて移住した人は28府県で1万272人。

     10年度から統計のある長野、鳥取など18府県でみると、10年度の2792人から、14年度は5679人に倍増していた。

     調査は〈1〉移住相談窓口など自治体の支援を利用〈2〉転入届を受け付ける時に移住目的と回答――のいずれかを「移住」と定義し、10年度以降の推移を調べた。

     その結果、東北や甲信越、中国などの各県に移り住む人が増加しており、例えば長野県への移住者は14年度、7割近くが都市部出身者だった。

     多くの自治体が10年頃から人口減対策を本格化させ始め、移住実績を調べる自治体が増加。14年度は28府県が統計を取っていた。移住先として人気がある北海道や沖縄県は統計がなく、実際の移住者はもっと多いとみられる。

     移住相談を受け付けるNPO法人・ふるさと回帰支援センター(東京)の調査によると、「自然環境の良さ」「就労の場がある」「気候の良さ」が、移住先を選ぶ理由のベスト3となっている。首都大学東京の山下祐介准教授(社会学)は「都市部の人たちが、豊かな暮らしを実現する手段として移住を考えるようになった」と指摘する。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150825-118-OYT1T50098

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  46. [人口減社会]働き方<2>ストップ!寿退職 選べる勤務地 地銀の試み
    2015年8月27日3時0分

     松山市に本店がある伊予銀行は4月、女性の活躍推進を宣言した。大塚岩男頭取が、プロテニスプレーヤーのクルム伊達公子さんと並ぶポスターには、2018年3月末を期限に二つの数値目標を掲げる。「管理職比率10%超」、そして「平均勤続年数10年超」だ。

     女性の平均勤続年数は今年4月1日現在で8年9か月。行員の男女・年齢構成を「人口ピラミッド」で表すと、女性は20歳代の層が厚く、30歳代から激減する。

     「寿退職」の影響だ。

     同行では昨年3月までの6年間で562人の女性が退職し、うち303人は結婚が理由だ。人事部課長代理の清水友記子さん(40)も「同期の女性総合職は5人。1人は2年、1人は5年たたずに辞めた」と振り返る。理由はやはり結婚だった。

     女性の就業率が結婚や出産時に落ち込む「M字カーブ」は企業活動の足かせとなる。「結婚退職を新規採用で穴埋めできたのは昔の話。労働力が不足する人口減少時代では通用しない」(地銀人事担当者)

     どうすれば働き続けてもらえるか。

     伊予銀行がたどり着いた答えの一つは「勤務地変更制度」だ。結婚や配偶者の転勤に伴い、愛媛県内での異動希望を受け付ける。結婚退職後も4割強が県内に住み、行内結婚も3割弱と多いことに着目した。

     新制度は今年6月にスタート。清水さんは「運用でなく制度として確立し『働き続けてほしい』というメッセージを明確に打ち出した」と強調する。若手行員は「仕事と家庭の両立には会社の支援も欠かせない。その立場になったら積極的に活用したい」と話す。

     結婚しても働き続ける未来を想像することも大事だ。

     同行は今年度の新入行員研修で、新たにライフデザインを取り上げた。

     「就職してから先の人生を考えたことはある?」「結婚の形は様々。単身赴任で別居婚も選択肢の一つ」

     女性講師の話は約1時間に及んだ。受講した八木里紗さん(22)は「まだよくわからない。それでも結婚しても、子供を産んでも仕事は続けたい」と話す。おぼろげながら未来を描き始めたようだ。



     地域に根ざす企業にとって、地方で加速する人口減少は死活問題だ。地域経済を支える“メインバンク”として影響力を持つ地銀には、課題解決の旗振り役も期待される。

     新たな取り組みは始まっている。

     「投資や貯蓄の助言をお客様に喜んでもらえると『あっ、うれしいな』って思います。働かない自分は想像できませんでした」

     5月から長野県の八十二銀行で働く加藤千晶さん(25)は笑顔で話す。3月までの3年間は栃木県の足利銀行に勤めていた。

     長野県上田市に住む夫(26)との結婚が1月に決まり、3月末での退職を届け出た。人事部から紹介されたのが「地銀人材バンク」だった。64行が参加し、結婚などで転居、退職せざるを得ない行員の希望に応じて、転居先の地銀に再就職を打診する。

     面接を経て八十二銀行に再就職が決まった加藤さんは「これからもキャリアを積んでいきたい。毎日が楽しい」と声が弾む。

     受け入れる側は即戦力を確保できる。同行人事部調査役の高橋立朗さん(37)は「女性行員が結婚後も働き続ける選択肢が増えた。キャリアを諦めずにすみ、さらに仕事に意欲的になる」と相乗効果を期待する。

     せっかくの人材を埋もれさせる手はない。

     4月に創設された地銀人材バンクでは、13人の再就職が決まっている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150827-118-OYTPT50123

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  47. 独身男女出会い支援、兵庫県が東京に「出張所」
    2015年08月28日 17時34分

     独身男女の出会いを支援し、兵庫県への移住・定住を促す「ひょうご出会いサポート東京センター」が27日、東京駅近くにオープンした。

     県が1999年から進めてきた支援事業で結婚したカップルは今年4月に1000組を超えた。県は今回の「出張所」開所で、さらに出会いの機会を増やすのが狙いという。

     県は、県内在住の独身男女に会員登録してもらい、1対1のお見合いなどを実施してきた。今年度から、県内在住者らの紹介で、県出身者らも登録できるように要件を緩和した。東京センターで登録や閲覧、1対1のお見合いもできるという。

     火、水、金、土曜開館。登録手数料は5000円で、会員(6月末現在)は3380人。

     問い合わせは同センター(03・6262・3035)。
    http://www.yomiuri.co.jp/national/20150828-OYT1T50051.html

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  48. 「地方創生」「人口減少」「少子化」対策予算消化のための苦肉の策…

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  49. [人口減社会]働き方<4>子育て一家に「留学」…仕事との両立 就職前に学ぶ
    2015年8月30日3時0分

     8月初旬、日曜日の午後、早稲田大4年の小野田祐さん(21)は、東京都世田谷区の会社員福家ふけ孝広さん(36)宅で、長男の叶太かなたちゃん(3)とスイカ割りに挑戦した。叶太ちゃんに「お相撲もしよう」などと何度も遊びをせがまれ、最後は疲れてソファに座り込んだ。「普段、子供と接する機会はない」という東京大2年の北山寛子さん(21)は、福家さんの長女嬉夏きかちゃん(1)にぎこちない手つきで離乳食を与えた。

     子育て中の共働き世帯を大学生が訪問する「家族留学」。この日は、福家さん宅を4人の学生が訪問。近所の親子連れも加わる中、学生たちは子供の遊び相手をしたほか、「保育園の送り迎えは交代でしている」といった福家さんと妻の会社員泰子さん(35)の説明に熱心に聞き入った。

     家族留学は学生団体「manma(マンマ)」が今年2月から始めた。東京の3大学の女子学生8人で運営し、口コミなどで受け入れ家庭を探す。これまでに男子も含め約80人の学生が参加したという。代表の慶応大3年、新居におり日南恵ひなえさん(21)は、「働くことを学ぶ授業はあるが、両立についても学べる場をつくりたかった」と理由を話す。

     参加した北山さんは、「将来、子供はほしいし、仕事もしたいが、どうしたらいいかわからなかった。大変そうだが、夫婦で分担して助け合っているのがいいなと思った」。一方、小野田さんは、「やりたいことができなくなるから結婚には否定的だったが、夫婦で寄り添うのも悪くない」と感じたという。

          ◇

     仕事と子育ての両立を学生時代から意識してもらう取り組みが広がってきた。かつて「良妻賢母」教育で知られた昭和女子大では、両立経験が豊かな社会人の女性から学生が話を聞く機会を2011年度から設けるなど、キャリア教育に力を入れている。

     文部科学省などによると、今春4年制大学を卒業した女子学生の就職率(就職希望者のうち就職した割合)は、96・9%で過去2番目の高さ。景気が回復基調にあるほか、人口減に伴い労働の担い手として女性の活用が注目されていることが背景にあるとみられる。昭和女子大の今春の就職率は、これを上回る98・7%だった。

     企業側も正社員として活躍し続ける女子学生の採用に力を入れる。この10年余りで大卒女子の採用比率を3割に倍増させた大手電機メーカーの採用担当者は、「両立支援制度が充実しているのは当たり前。その会社でどんなキャリアアップができるかを重視する学生が多くなった」と話す。

     ただ、現実はまだ厳しい。

     福井市で生後2か月の長女を育てる篠崎季美子さん(25)は上智大の学生時代、「結婚はしなくていいからバリバリ仕事がしたい」と思っていたが、仕事と結婚・出産について考える講義を聞き、「働きながら子供も持ちたい」と考えを変えた。

     産める身体づくりを意識して婦人科に通い、介護サービス会社に就職後、1年目で結婚。だが、度重なる夫の転勤と自分の出産で今は仕事を辞めている。「出産や家庭の事情があってもキャリアを分断されない働き方はまだ少ない」

     昭和女子大の坂東真理子学長は「結婚して子供がほしいと思う学生は多いが、これからの経済状況を考えると夫の収入だけでは厳しくなるだろう。社会人として活躍できるよう、大学側は女子教育を変えてきている。今度は企業が変わる番だ」と注文する。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150830-118-OYTPT50075

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  50. [人口減社会]働き方<5>仕事と育児 移住で両立 都会離れ 暮らしに「ゆとり」
    2015年8月31日3時0分

     暴走するタンクローリーは、“懸賞金10億円”の凶悪犯を乗せた移送車に迫り爆発、炎上した。映画「藁の楯 わらのたて」のこの場面は、3Dコンピューターグラフィックス(CG)と実写の合成だ。車のCGを担当した3Dデザイナー寺田天志たかしさん(33)は、徳島県神山町で改修中の古民家に暮らす。約1年前に東京から移住した。

     「東京は集中できる環境が整っていた。食事は外で済ませ、終日、誰とも話をせず、仕事に没頭できた」

     皮肉も込めて振り返る。

     車の図面をCGで立体化し、微妙な曲線は感性を頼りに補正する。緻密な作業の繰り返しで、疲れはたまる一方だった。ふと思いつき、かつて地域おこしの話を聞いた「神山町」をインターネットで検索した。

     光回線の通信環境は良好で仕事に支障はない。情報技術(IT)関連のサテライトオフィスが進出し、移住者受け入れに積極的だ。

     迷わず移住を決めた。

     食事は自炊、住まいの古民家は地元の大工と一緒に改修、コンピュータープログラマーなど「その道のプロ」の移住者とも話し込む。

     ひたすら仕事に向き合った東京とは対照的だ。「今は毎日が刺激的だ」

     発想は豊かになる。

     移住者には靴職人もいる。「それなら足の悪いお年寄りにぴったりの靴をCGで設計して作れないか」

     趣味のフライングディスクを広めたい。「子供と一緒に3Dプリンターを使ってフライングディスクを作れば、最先端のもの作り体験にもなる」

     考えるだけで楽しい。



     「なぜ東京にこだわるの」

     菊永英里さん(34)が自問したのは一昨年、2人目の子供となる長男を妊娠したときだ。長女は自宅近くの保育園に空きがなく、夫が朝夕のラッシュ電車で片道45分をかけて送り迎えしていた。「2人の送迎は無理」と、東京での子育てに限界を感じた。

     菊永さんはピアスを外れにくくする留め具を考案し、都内で販売会社を経営。社員は夫を含めて2人の小所帯だ。それならばいっそのこと――。

     日本地図を広げて移住先を探し、昨年8月、岡山県倉敷市に転居した。気候は温暖、医療施設は充実、東京へは新幹線が便利だ。

     仕事は、取引先との打ち合わせで月に1週間ほど上京するが、あとは電話とメールで済む。商品発送は倉敷市の自宅から。東京を離れても支障はない。2人の子供が通う保育園までは車で片道15分だ。

     菊永さんは思っている。

     「無理して東京に住まなくていい」



     北海道寿都町すっつちょうの「道の駅」で働く渡部拓也さん(31)は、農林水産省の「田舎で働き隊」で派遣され、定住した。以前勤めていたIT関連会社では、自宅のあった札幌市の事業所と川崎市の本社を1~2か月単位で往復、体調を崩しがちだった。転職を決め、同隊に応募したのは「都会より地方の暮らしが性に合っている」からだ。

     通勤は歩いても10分。妻の瑞恵たまえさん(28)と長男文也ちゃん(2)が散歩がてら職場に来ることも。

     「『子供ってこんなに寝るのか』と気付かされたり、『もうこんなに大きくなっちゃったんだ』と驚かされたり。子育ては面白い」

     実感する毎日だ。

     人口減時代で、大都市への人口集中は地方の疲弊を加速する。その流れを緩和する地方への移住は、仕事と子育てを楽しめる、働き方の見直しにもつながる。

     (おわり)

     (この連載は、渡辺嘉久、大津和夫、鈴木あづさ、針原陽子、山田睦子、田中ひろみ、十河靖晃、山下福太郎が担当しました)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150831-118-OYTPT50056

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  51. 戦後70年 国策「満蒙開拓」を拒んだ村長
    時代の空気に流されなかった男
    12月30日(水)午後10時05分〜10時55分

    太平洋戦争中「満蒙開拓」という国策のもと、およそ27万人の日本人が旧満州(中国東北部)に渡りました。長野県南部の大下条村(現・阿南町)の佐々木忠綱村長は一貫してこの国策を拒みました。番組では佐々木村長が今に残した教訓を探ります。
    http://www.nhk.or.jp/r1/programs/special_201512.html

    http://koibito2.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html?showComment=1451538823836#c5404136966187957929

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  52. 移住希望先、長野が山梨抜き2年ぶりトップ奪還
    2016年2月17日9時18分

     地方への移住を支援するNPO法人「ふるさと回帰支援センター」(東京都)が2015年に実施したアンケート調査で、長野県が2年ぶりに移住希望先のトップになった。

     同センターによると、昨年4月から県が専属の相談員をセンターに置いたことや、市町村による独自のセミナー開催など、精力的なPRが首位奪還を後押ししたとみられる。

     調査は15年1~12月、同センターの窓口を訪れた相談者らを対象に行い、4359人から回答を得た。

     09年に始めたこの調査は、09、10年と福島県が1位で、長野県は11年の調査で初めて首位に立った。13年までは3年連続でトップを維持したが、14年は山梨県が1位に。今回の15年調査で再び逆転した。長野、山梨の両県は首都圏に近いことから移住先として安定した人気があり、差はわずかだったという。

     人口減少への危機感を背景に、多くの自治体は今、移住者の呼び込みに力を入れている。専属の相談員を同センターに配置しているのは、14年には5県だけだったが、15年には長野県を含む29県1市へと急増した。近年は他県出身の移住希望者だけでなく、Uターン希望者向けにも居住地としての魅力をPRしている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160216-118-OYT1T50155

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    1. 地方に移住 若者の選択
      2016年1月28日3時0分

      ◇就職・住宅支援 自治体が促進策

       大都市から地方に移住する人が増えている。田舎暮らしに興味を持つ若者が増えたこと、人口減に危機感を持つ自治体の移住促進策が本格化していることが理由だ。(針原陽子)

       茨城県南部の稲敷いなしき市で暮らす高島聖也さん(24)は、昨年、地域おこし協力隊の隊員として千葉県船橋市から移住してきた。大学卒業後、企業に就職したが、憧れの田舎暮らしをあきらめられなかった。

       隊員としての月収は17万円弱。仕事は、セミナーで移住体験を話したり、移住希望者の相談に乗ったり情報提供したりすることなど。市が提供する戸建て住宅に住み、庭で野菜を作り、近所の人から米や野菜をもらったりするため、生活費はあまりかからない。

       3年の任用期間が終わった後は、起業して稲敷市に住み続けるつもりだという。

       人口減で危機感を強める自治体の移住促進策が本格化している。

       きっかけの一つが、2014年5月に「日本創成会議」が発表した人口推計。全国の896市区町村が将来、人口減のため「消滅」する可能性があると指摘した。稲敷市もその一つ。市は人口減少対策室を設置するとともに、地域おこし協力隊も始め、高島さんはその第1期だ。

       以前からの取り組みも含め、移住対策は効果を上げつつある。農村政策を研究している明治大学教授の小田切徳美さんは、「自治体の移住支援策を利用するなどして14年度に地方に移住した人は1万人を超え、5年前の4倍に増えた。地域再生に貢献したい、子育てに適した地方で暮らしたいなど、移住の理由は多様化している」と指摘する。

       新潟県長岡市に住む栗原里奈さん(29)は、同じように都市部から移住した女性3人とともに「移住女子」というグループを作り、田舎の魅力を伝える小冊子を発行して東京などで配布している。

       栗原さんは、東京のIT企業でエンジニアをしていたが、東日本大震災をきっかけに、「自分で食べ物を作る暮らしをしたい」と考えた。

       都市住民向けの地方ツアーを企画する仕事をしながら移住先を探し、訪れた長岡市川口にほれ込んだ。受け入れ側のスタッフだった夫との結婚を機に12年に移住、農業などもしながら14年に長女を出産した。「地域の人とのつながりが密接。助けられながら子育てをしています」と話す。

       「移住女子」の活動を支援している公益社団法人「中越防災安全推進機構」(長岡市)では、移住希望者らを対象に、農家や酒蔵などで1年間働く「インターンシップ」も手がける。体験者から、すでに10人以上が定住しているという。

       島根県、岡山県などでは、多くの自治体で就職支援や住宅支援などを実施し、移住者を呼び込んでいる。

       移住希望者に情報を提供する「ふるさと回帰支援センター」(東京・有楽町)では、「相談員」を常駐させる都道府県の数が、14年の5か所から、15年は28か所に急増した。

       同センターの嵩かさみ和雄副事務局長は、「小規模自治体では近年、移住が相次ぎ人口が増えたところもある。移住は『普通の選択肢の一つ』になりつつある」と話す。

       ただ、移住後、「こんなはずではなかった」と戻る人もいる。嵩さんは、「移住前に地域のしきたりなどをきちんと調べて理解しておくべきだ。冬など気象条件の悪い時に現地に行ってみることも大事」と助言している。

           ◇

       地域おこし協力隊=過疎地域などの自治体が、都市部からの移住者を非常勤公務員として採用し、1~3年、地域振興のために働いてもらう制度。2009年に創設され、国が人件費などを支援する。15年3月までに任期を終えた945人中、6割が定住した。

      ◇移住に関する情報を得られる主な拠点

      名  称     最寄り駅     特  徴                  移住・交流情報ガーデン(一般社団法人 移住・交流推進機構)  東京駅(八重洲) 総務省が運営委託。都道府県の移住支援の取り組みを紹介、移住アドバイザーが仕事や住まいに関する相談にのる。地域おこし協力隊の情報が充実

      認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター 有楽町駅 自治体の移住セミナーを多数実施。都道府県の相談員がおり、相談体制が充実                   生涯活躍のまち 移住促進センター(生涯活躍のまち推進協議会) 東京駅(八重洲) 主に元気な高齢者向けの「生涯活躍のまち」作りを進める自治体の情報を提供
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160127-118-OYTPT50391

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  53. 子育て世代移住促進の村に積水ハウスがノウハウ
    2016年03月13日 11時18分

     子育て世代の移住・定住促進に奮闘している神奈川県清川村は11日、住宅メーカー大手の積水ハウス(本社・大阪市)と、村の活性化推進を目的とした協定を締結した。

     子育て支援住宅に力を入れている同社が、アイデアやノウハウを無償提供するほか、モデルハウスやホームページで村の移住促進策をPRする。

     県内唯一の村である清川村は、人口減対策が待ったなしの最重要課題。若い世帯を呼び込もうと、50坪(165平方メートル)ほどで900万円台の分譲宅地について最大400万円の助成を用意して売り出すなどしているが、成果は上がらず苦境が続く。

     昨年秋から民間にノウハウや情報の提供を求めたところ、同社が手を挙げ、地方創生、少子化対策・子育て支援、シティープロモーションなど8項目で連携する協定締結が実現した。

     大矢明夫村長は「村の自然の魅力を活用し、移住者による人口増を目指したい」と決意を述べ、積水ハウスの石井真樹・神奈川シャーメゾン支店長は「家づくりは街づくり。コンサルト業務は当社の社会貢献の一環」と語った。
    http://www.yomiuri.co.jp/national/20160311-OYT1T50173.html

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  54. [気流70年―投書でたどる戦後]人口増…栄養失調と海外移民
    2016年3月20日3時0分

     1947年(昭和22年)~49年、ベビーブームに沸いた当時は、食糧難による乳幼児の栄養失調が広がっていた。

      〈私は満十一か月の人工栄養児の母ですが、乳製品の配給が止まり、ヤミ・ミルクに頼らなければならなくなりました〉 (48年7月31日)

     「母乳不足の母より」と題する投書を寄せた女性は、配給品の粉ミルクなどが横流しされている実態を訴え、 〈ミルクの不正受配をされている方の仕業に相違ありますまい〉 と憤りをあらわにしている。激しいインフレに見舞われ、母親らは我が子の命を守るために、配給所や闇市を駆け回っていたのだろう。

           ◎

     「ミルク不足時代にたのもしい金太郎赤ちゃん」

     発育が良好な乳幼児にオムツや菓子を贈る「ベビー審査会」の様子を、47年5月26日の本紙は、こう伝えている。乳幼児の死亡率は戦後も高く、「健康優良児」の表彰を政府が後押ししていた。ところが、批判の声が気流欄に寄せられた。

      〈虚弱児にこそ栄養剤、その他が与えられるべきではないか。十分な栄養を与えたくても、それだけの経済的余裕もない、世の多くの母親たちは、この非常識なやり方を到底納得することは出来ないだろう〉 (47年6月5日)

           ◎

     終戦後、外地からの復員と引き揚げ、それに伴うベビーラッシュによって人口の急増が社会問題となり、気流欄にも、関連する投書が増えていった。

      〈狭き国内に過大な人口を擁していながら今もって思い切った人口政策の樹立が出来ず(中略)国土の面積と釣り合わぬ人口…〉 (49年6月23日)

     読売新聞が51年8月に実施した世論調査で、人口問題の解決方法を尋ねたところ、55・3%の人が「海外への移民」を挙げた。「産児制限」15・8%や「食糧増産」1・3%と比べ、約半数が海外への移民を「解決策」として考えていたことがわかる。

     戦前に行われていたブラジル移民は53年に再開された。

      〈南米移民が行われるが、全体の人口増加からみれば九牛の一毛にすぎず、このさい思いきって海外生産青年団を組織し、一定期間、海外開発計画を樹立したらよいとおもう〉 (53年12月5日)

     中南米諸国への移住が奨励される中、「新天地を求める海外移民」たちは、パラグアイやボリビアなどへ続々と渡っていった。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160319-118-OYTPT50285

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    1. 悲劇の「ドミニカ移民」…
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%AB%E7%A7%BB%E6%B0%91

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  55. [18歳 未来と向き合う]選挙権を得る君たちへ
    2016年5月13日5時0分

     大人はみんな「18歳」を通り過ぎてきた。忘れられないこともあり、忘れたいこともある。選挙権が広がり、初めて投票する「18歳世代」の君たちに、伝えたいこともある。

    当事者として楽しもう…クリエイティブディレクター 箭内道彦さん

    やない・みちひこ 1964年福島県郡山市生まれ。博報堂を経て2003年「風とロック」設立。多くのヒットCMを手掛け、イベントプロデュース、ラジオパーソナリティー、ロックバンド「猪苗代湖ズ」など活動は幅広い。今春、母校東京芸大の准教授に。

     広告代理店に勤めていたときから「代理」という言葉は嫌いだった。「コマーシャル(CM)を作ったけど売れませんでした。商品が良くないからでしょ」と、失敗を誰かのせいにする。責任を取らないことの象徴が「代理」だと感じていたからだ。「当事者」になり、「自分のせいで失敗した」と認めるのはきつく、苦しいが、やりがいや生きているという実感を伴う。「18歳」は選挙権を得て、政治の当事者になる。自分の投票、自分で決めたことが、自分に返ってくる。これが当事者である有権者の醍醐だいご味だ。

     初めての選挙で「誰に投票すればいいのかわからない」という戸惑いもあるだろう。誰に投票するのが正解かなんて、実は誰にもわからない。「いい人だと思ったけど当選したらそうでもなかった」「落選したので自分の1票は無駄になった」など選挙は後悔の連続だ。それでも「見る目がなかった」「今回は思うようにいかなかった」と失敗を認め、繰り返しながら、有権者として少しずつ成長していく。失敗を自覚しなければ「全ては政治家のせいだ」で終わり、民主主義の国としての成熟も望めない。

     若い人が日頃から政治に関心を持つのは難しい。選挙が関心を持つ入り口になってもいい。「この人」と決めて投票したら、次の選挙まで応援し、見守っていく。有権者と政治家、人と人とが向き合っていくのが選挙であり政治だ。この関係を「当事者」として楽しめばいい。誰に投票するかは本人の自由。投票は責任とともに自由も感じられる瞬間だ。

     今の政治は「駆け引き」の印象ばかりが先行する。スポーツや音楽、文学と同じように、政治も人と人とがぶつかり合う創造的な場だという魅力が伝わっていない。魅力ある愛に溢あふれた「ロックな政治家」が現れてほしい。

     有権者と政治、行政との間にできた溝が社会の前進を妨げている。外から批判するばかりでなく、内から関与することも必要だ。福島県のクリエイティブディレクターに就任したのは「東日本大震災からの復興を進めるため、行政の内側に入ってみよう」と思ったからだ。

     今の日本は自分と考えの違う人を否定しないと、自分自身を強く肯定できないような社会になってしまった。物事にはプラスとマイナスの両面があるのに見ようとしない。意見の違う人との話し合いは、はじめから拒否してしまう。考えの違う人とも力を合わせようとするスキルを持ち合わせていない。「これからの社会は多様性(ダイバーシティー)が重要だ」と訴える前に、心の底から「色々な人がいるから社会は面白い」と言えるようになりたい。

     ◆私の18歳

     ミュージシャンに憧れて、なりたくて、でもなれないっていうのがはっきりわかった。人とは反対の「アンチな生き方」をして、部屋の壁には「許すな」と貼り紙をしていた。(写真は高校時代)

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    1. 人ごとでなく自分事…宇宙飛行士 山崎直子さん

      やまざき・なおこ 1970年千葉県松戸市生まれ。東大大学院修了後、宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構=JAXA)に入り、2010年、米スペースシャトルで宇宙飛行、国際宇宙ステーションに滞在した。内閣府宇宙政策委員会委員、立命館大と女子美術大で客員教授を務める。

       宇宙開発では様々な分野で専門知識のある人が育っている。各分野をつなげてプロジェクトを企画する人材が足りない。多くの分野を横断的に見られる「目利き」の養成が急務だ。

       宇宙開発に限った話ではない。大学では学部を融合した講座の開設が進んでいる。ところが一歩社会に出ると、仕事と役割が固定され、自由に動ける人は極端に少なくなってしまう。時間的な余裕を持てるようにすべきだ。

       イノベーション(技術革新)を起こし、コンピューターや機械の力を借りながら生産性を上げる必要がある。人間の能力を「目利き」のような働きに振り向けていけば、成長が期待される産業の育成につながる。成長が成長を呼ぶ好循環も期待できる。

       宇宙利用はパソコンやスマートフォンなどの改良とともに進んできた。全地球測位システム(GPS)を使ってカーナビやスマートフォンで地図を見られるようになったのは、宇宙利用と地球上の技術革新が両輪となったからだ。予想をはるかに上回る速さで宇宙利用は進み、日常生活に浸透してきている。

       宇宙から地球を見る衛星が、地上の他の分野と結びつけば、宇宙利用は新たな段階に入る。まずは農業分野での応用が考えられる。世界の人口は今後も増え続け、食料不足が懸念される。全世界的な規模で農作物の最適な収穫時期を見極められるようになれば、生産性を飛躍的に高めることも可能だ。位置情報など地上の様々なデータと組み合わせることで、子どもの見守りやお年寄りの安否確認にも活用できるだろう。

       日本は20年後、30年後も将来に夢を持てる社会であってほしい。その時にはきっと宇宙旅行も可能になっている。宇宙船は、宇宙を経由して世界の主要都市を日帰りで結ぶ輸送手段としても注目されるだろう。人とモノの流れが変わる。既に国際宇宙ステーションもできているので、主要国首脳会議(サミット)を宇宙で開いてほしい。宇宙から地球を眺めながら話し合えば、より良い成果を上げられるのではないか。

       中学生の長女が学校で配られたプリントを見たり、時事問題について聞いたりすると暗い話が多い。日本の財政が厳しくなっていくとか、高齢化が進んでいくとか。若い人たちは、そういった課題をすべて背負わされているような気がする。日本の将来課題は、みんなで背負わなければならない。

       科学の進歩も政治も同じだと思うが、すべては一方向に進むのではない。「行き過ぎたかな」と思えば揺り戻す、という繰り返しだ。みんなで試行錯誤しながら方向性を定めていくことで、問題意識を共有できる。「人任せ」が多ければ、どんどん方向はぶれていく。世の中のことを人ごとではなく、自分事として考えてほしい。

       ◆私の18歳

       時代が昭和から平成に変わったときだ。「世の中はこれからどうなっていくのだろう」と色々考えた。行動範囲も広がり、様々なニュースに興味を持ち始めた。(写真は1994年頃)

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    2. 志を立て 夢の実現を…元厚生労働次官 江利川毅さん

      えりかわ・たけし 1947年埼玉県行田市生まれ。70年東大卒、厚生省(現厚生労働省)入省。内閣府次官を退職後、厚生労働次官、人事院総裁を歴任。現在は医療科学研究所理事長、埼玉県立大学理事長を務める。

       厚生省(現厚生労働省)に入った1970年に、65歳以上人口が総人口の7%を超え、日本は高齢化社会となった。生活水準の向上や医療技術の進歩により、高齢化が一層進むことは明らかだった。少子化がこれほど進むとは思わなかった。

       生まれる子どもが減り続けると、ゆくゆくは国家が成り立たなくなる。女性が生涯に産む子どもの平均数の推計値を表す合計特殊出生率が丙午ひのえうま(1966年)の1・58を下回った89年の「1・57ショック」を受け、少子化対策に本腰を入れ始めた。しかし、個人レベルでは出生の減少は必ずしも大きな問題とはならない。子どもがいなければいないなりに生活設計を考えられるからだ。個人と国家で危機意識を共有できず、対応がうまくいかない。

       65歳以上人口は、2060年にはほぼ40%になると推計される。前提としている「合計特殊出生率1・35」を変える必要がある。若い人たちが結婚し、家庭を維持できるよう、収入を安定させなければならない。合計特殊出生率が2となれば、少子化を食い止め、人口を維持できる。今は1・4程度だが、共働きで夫婦ともに正規雇用だとほぼ2を記録する、という調査結果もある。正規雇用の枠を増やし、若者には正規雇用されるような力をつけてもらう。教育の充実が急がれる。

       円高で企業の海外進出が進み、海外勤務は普通のことになりつつある。義務教育で、英語を話せるバイリンガルな能力を身につけられるようにすべきだ。勤め先の選択肢が広がり、海外の企業に正規雇用されることも可能になる。

       非正規雇用の広がりなどで経済的に恵まれない家庭が増え、子どもが十分な教育を受けられないというリスクが生じている。意欲があれば大学で学べるよう、学費を安くし、給付型や無利子の奨学金制度を充実すべきだ。財源には消費税や寄付金の税額控除を考えたらどうか。消費税の引き上げは社会保障財源のためとなっているが、半分は将来を担う若者のために使うべきだ。思い切った教育改革で時代の閉塞感を打ち破ってもらいたい。

       私たち団塊の世代は、高校に行くときも大学に進むときも受験戦争があった。社会に出ても競争が当たり前で、切磋琢磨せっさたくましながら生きてきた。大事なことは、志を立て、夢を実現することだ。若者はアンビシャスであり、チャレンジングであってほしい。多くの本を読み、知性ももちろんだが、特に人間性を磨き、地球のどこででも活躍できる人間になってほしい。

       ◆丙午=「その年に生まれた女性は夫を不幸にする」という迷信から、出産を控える傾向がある。合計特殊出生率は丙午の1966年1・58をはさみ、前年2・14、翌年2・23。

       ◆私の18歳

       小さいころから天文学者になりたいと思っていた。1964年の東京五輪後の不況で、同級生の親の家業が倒産し、大学進学も許されなかった。それを見て「社会をよくする仕事をすべきだ」と考え、高校3年になるとき文系志望に切り替え、法学部に進んだ。大学紛争が激しく、安田講堂に機動隊が突入したのは3年のときだった。

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    3. 失敗は挑戦の証し…特定非営利活動法人「JEN」事務局長 木山啓子さん

      きやま・けいこ 千葉県柏市生まれ。立教大卒業後、電機メーカー勤務などを経て米国留学し、ニューヨーク州立大大学院修了。AMDAネパール勤務を経てジェン創設に参加。旧ユーゴスラビア紛争では現地統括責任者として6年間駐在した。

       旧ユーゴスラビア紛争の緊急支援のため、1994年に設立された国際NGOのJEN(ジェン)は、世界の紛争地や被災地で、難民や避難民の「緊急」から「復興」までの各段階で支援活動を行っている。延べ24か国・地域で約1000万人をサポートしてきた。現在は東京本部や海外に籍を置く国際スタッフ35人、現地スタッフ216人が、アフガニスタン、パキスタン、イラク、ヨルダン、スリランカのほか、東日本大震災と熊本地震で被災した人々の支援活動に携わる。

       緊急支援の段階から「自立」を重視する。自立を「課題を自ら設定し、周りを巻き込んで解決できる状態」と定義し、自立への過程で自信と尊厳を取り戻してもらう。課題解決では周りを巻き込み、地域の全員が関わることも大切。利益をないがしろにされた人を残せば、再び分裂と紛争が生じる原因になりかねない。

       支援活動を通して多くを学んだ。旧ユーゴ紛争で出会った男性は「金で買ったものはすべて失うことができるものだった。これからは金では買えないものを大切にし、それに時間と金を使う」と働きづめに働き、子どもの教育に全力を注いだ。すべてを失い、着の身着のままの極限状態にあるとき、人は自分のためには頑張れないが、誰かのためなら頑張れることを知った。ある人は「戦争に巻き込まれ、こんなにひどい目に遭うなんて本当につらい。しかし、そのとき成人で、何もしなかった自分は、戦争に加担したとしか言えない」と話してくれた。

       2001年米同時テロ以降、ソフトターゲットと呼ばれる人道支援団体が標的になることが増えた。治安管理を厳重にし、あらゆる方面から情報を得て分析し、行動に落とし込んでいる。

       悩ましいのは過激派組織に取り込まれやすい治安の悪い地域ほど、支援の必要性が高いことだ。比較的安全な地域ばかり支援すると、周辺との格差が広がり、不安定要素になってしまう。

       若い人へのアドバイスは何でもいいからたくさん挑戦すること。挑戦には失敗のリスクもあるが、挑戦しなければ成功の可能性はゼロ。失敗は挑戦の証しだから、挑戦した自分を褒めた方がいい。失敗もしないで成功した人はいない。挑戦を重ねるうちに、あらゆることに必要となる基本的なスキルが身についていく。コミュニケーション能力を高め、物事の本質や全体像をつかめるようになる。

       この仕事をしていると「できる18歳」に会う機会が多い。発想が素晴らしく、頼りにしてしまう。18歳の活躍の場を広げたい。

       ◆私の18歳

       目の前のことに没頭する性格で、部活ばかりやっていた。体育会馬術部で、授業のあるキャンパスより、馬場にいる時間が長かった。大学時代に勉強が足りなかったことを大学院では悔やんだ。それでも馬術を通して学んだことは多く、その後の人生を支えてくれている。

       

       連載「18歳 未来と向き合う」は、編集委員・渡辺嘉久、教育部・伊藤史彦、石井正博、伊藤甲治郎、経済部・小谷野太郎、社会部・水野祥、社会保障部・手嶋由梨、宇都宮支局・中村徹也、長崎支局・大久保和哉が担当しました。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160512-118-OYTPT50449

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  56. 去年の出生率 僅かに上昇も人口減少数は過去最大
    5月23日 16時19分

    1人の女性が産む子どもの数の指標となる去年の出生率は1.46で、前の年を僅かに上回ったことが厚生労働省の調査で分かりました。一方、死亡数から出生数を引いた人口の減少数は過去最大となり、人口減少に歯止めがかかっていない実態が明らかになりました。

    厚生労働省によりますと、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は去年は1.46で、前の年より0.04ポイント上昇しました。これは平成6年以来、21年ぶりの高い水準です。
    都道府県別に見ますと、最も高かったのは沖縄で1.94、次いで島根が1.80、宮崎が1.72、などとなっています。
    最も低かったのは東京が1.17、次いで京都が1.26、北海道が1.29などとなっています。
    年代別では30代、40代で上昇が続いているほか、20代後半でも5年ぶりに上昇しました。
    去年、生まれた子どもの数は100万5656人で前の年より2000人余り増え、5年ぶりに増加に転じました。一方、死亡した人は129万428人で前の年より1万7000人余り増え、戦後最も多くなりました。
    その結果、死亡数から出生数を引いた人数はおよそ28万5000人で、減少数は過去最大になり、人口減少に歯止めがかかっていない実態が明らかになりました。
    厚生労働省は「ここ数年の景気の回復が、出生数、出生率ともに増加した要因の1つと考えられるが、少子化に歯止めがかかったとまでは言えず、引き続き対策が必要だ」としています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160523/k10010531801000.html

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    1. 出生率微増、1・46に
      15年生まれ100万5千人
      2016/5/23 17:00

       女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率が2015年は1・46となり、前年から0・04ポイント上昇したことが23日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。上昇は2年ぶりで、1994年(1・50)以来の水準。出生数は100万5656人(前年比2117人増)で、10年以来5年ぶりに前年を上回った。

       死亡数は129万428人で戦後最多。死亡数から出生数を引いた人口の自然減も28万4772人で過去最大となった。

       厚労省は出生数と出生率について「景気の回復傾向を背景に、30代と人口が多い40代前半の『団塊ジュニア世代』の出産が増えた」と分析。
      http://this.kiji.is/107387814803473910

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    2. 「団塊ジュニア世代」? もう繁殖期からちょいと過ぎてしまってるはずだが…

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    3. 合計特殊出生率回復し1・46…21年ぶり水準
      2016年5月23日15時56分

       厚生労働省が23日に発表した2015年の人口動態統計(概数)によると、1人の女性が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率は前年比0・04ポイント増の1・46で、1994年(1・50)以来、21年ぶりの水準に回復した。

       15年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は同2117人増の100万5656人で、5年ぶりに増加した。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160523-118-OYT1T50063

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  57. 社説
    出生率1.46 一層の改善へ対策を加速せよ
    2016年5月26日6時5分

     出生率が2年ぶりに上昇に転じ、21年前の水準近くまで回復した。

     朗報である。少子化対策を加速させ、一層の改善を目指したい。

     厚生労働省が、2015年の人口動態統計を公表した。

     昨年生まれた赤ちゃんは、前年より2117人増え、100万5656人だった。出生数が増加するのは、5年ぶりだ。

     1人の女性が生涯に産む子供の平均数を示す合計特殊出生率は、1・46となった。9年ぶりに低下した前年を0・04ポイント上回った。05年に1・26にまで低下した出生率は、上昇しつつある。

     景気回復で雇用情勢が好転したことが、今回の改善の主因とみられる。人口減への危機感が高まり、各自治体が少子化対策を強化した効果もあるだろう。

     ただし、楽観はできない。

     出生数は、増えたとはいえ、過去最低だった前年に次いで2番目に少ない。死亡数から出生数を引いた人口の自然減は、過去最大の28万4772人を記録した。

     出生率も、政府が当面の目標とする1・8との隔たりは大きい。少子化が続いた結果、出産年齢にある女性の人口は、今後、急速に減少する。出生率が多少上がっても、出生数は増えない。

     総人口は、08年をピークに減少に転じた。政府は「50年後も人口1億人」を目指している。40年までに出生率を2・07にする必要があるが、達成は容易ではない。

     少子化の大きな要因は、晩婚・晩産化である。女性の平均初婚年齢は29・4歳、第1子出生時の年齢は30・7歳で、ともに20年前より3歳ほど上がった。未婚率も、男女とも大幅に上昇している。

     経済的事情で結婚や出産をためらう若年層が多い。若者の雇用安定が重要だ。非正規雇用の処遇改善や正社員への転換支援をさらに促進せねばならない。

     東京圏への人口集中を抑えることも大切だ。高い家賃や保育所不足などから、東京圏の出生率は極めて低い。地方に若者が定着するには、雇用創出が求められる。

     仕事と子育てを両立できる環境の整備は欠かせない。

     保育サービスの拡充に加え、長時間労働の是正など「働き方改革」が課題だ。共働きが増える中、育児・家事を女性任せにしていては、出生率改善は望めまい。企業が果たすべき役割は大きい。

     政府の「1億総活躍プラン」案にも、こうした施策が並んだ。若い世代が結婚と子育てに希望を持てるよう、具体化を急ぎたい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160526-118-OYT1T50004

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    1. >若い世代が結婚と子育てに希望を持てる

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    2. もうさ、希望がどうたらとは関係なく、さっさと子作りしちゃって結婚したり、さっさと相手めっけて結婚子作りしちゃってる若い人はなんぼでもいるねん…

      そんなに心配したことじゃないのに…ヘンな考え持ったおじちゃんたちがいっぱいいるらしい。

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    3. 「女性の社会進出(活躍社会)」をあおったかと思うと、その同じ口で晩婚化高齢出産化を憂いてみたりする…

      若くして出産育児しようと思うと、学校卒業して5、6年で結婚しなきゃいけないわけなんだがな…

      まともな共働きじゃなかなか大変だわな。

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    4. 案外、世の中はちょうどよくできてる…

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    5. >政府「50年後も人口1億人」

      ならば、一度目の結婚には各50万円(双方ともに初婚の場合、1夫婦100万円)、出産一人あたり50万円(出産費用補助の40数万円とは別に)でも出してみたらいかがかな(笑)。

      マイナンバーで管理できるでしょ?

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  58. 人口増加自治体に交付税の上乗せ配分枠を倍増へ
    11月27日 4時17分

    総務省は、人口減少対策に積極的に取り組む自治体への支援を強化するため、人口の増加などで成果を上げた自治体に上乗せして配分している地方交付税の予算枠を3年後までに2倍程度に増やす方針を決めました。

    総務省は、全国の自治体の収支見通しを示す今年度の「地方財政計画」で、地方で深刻化する人口減少の対策のための予算枠として、地方交付税のうち6000億円を充てています。

    このうち、5000億円を人口増加率などの指標の数値が悪く、より手当てが必要な自治体に重点的に配分する一方、残る1000億円は人口の増加や若者の就業率の改善などで成果を上げた自治体に上乗せして配分しています。

    これについて、総務省は、算定方法を見直し数値の悪い自治体への配分枠を、来年度から段階的に1000億円減らす一方、成果を上げた自治体に配分する枠を3年後までに2倍程度に増やす方針を決めました。

    総務省は、こうした見直しで人口減少対策に積極的に取り組む自治体への支援を強化し、取り組みをいっそう促したい考えです。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161127/k10010785711000.html

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  59. 在留1年でも永住権 外国人研究者や技術者 政府検討
    2016年12月18日5時0分

     政府は、外国人の研究者・技術者や企業経営者など高度な能力を持つ人材について、永住権取得に必要な在留期間を現行の「5年」から、最短で「1年」に縮める方向で検討に入った。「日本版高度外国人材グリーンカード」制度の創設と位置づけている。世界のトップレベルの人材を日本に引き付ける狙いがある。今年度内の実現を目指す。

     外国人の永住権取得は現在、連続10年の在留期間が条件となっている。

     2012年5月からは、専門知識や技術力などを点数化する「高度人材ポイント制」を導入し、学歴や職歴、年収などをポイントに換算して計70点以上の外国人であれば、高度人材と認定し、「5年」に短縮している。

     今回の制度改正では、70点以上のポイントがある外国人に対し、「在留期間3年」で永住権が取得できるように要件を緩和する。80点以上の特に優秀な外国人については、「在留期間1年」に短縮することを検討している。

     政府は今年6月に策定した成長戦略「日本再興戦略」で、高い能力を持つ外国人に長期間、日本で活躍してもらい、経済成長につなげる展望を描いた。海外では、高度人材を積極的に囲い込む動きが目立っており、人材獲得をめぐる競争の面もある。政府関係者は「世界最速級の永住権取得に関する優遇措置を設けることで、高度人材を歓迎する日本の姿勢を示す狙いもある」と語った。

     ただし、外国人の受け入れに関しては慎重な意見もあるため、法務省がパブリックコメント(意見公募)で国民の意見を聞いたうえで、最終的に方針を決める。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161218-118-OYTPT50078

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    1. 「世界市民」ごっこの連中の、子供じみた「コスモポリス」の夢想…

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    2. あらたな「世界共和国」という名の「世界帝国」構想でしかなく…
      https://www.google.co.jp/search?q=%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%B8%82%E6%B0%91+%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%A2%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B9

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  60. 人口減少は本当に経済を衰退させるのか? 理論どおりにならなかった現実世界
    2017.1.2 06:02

    『人口論』どおりにならなかった現実世界

     経済学をある程度かじった人なら、ロバート・マルサスの名前を知っているだろう。アダム・スミス、デイビッド・リカードなどと並ぶイギリスの古典派経済学者の1人で、18世紀を代表する経済学者の1人だ。

     マルサスの代表作である『人口論』(1798年初版)は、次の2つの自然法則を基に著されている。

     (1)人が生きていくためには食料が不可欠である

     (2)男女両性の性欲は今日同様いつまでも大きく変わることはない

     そしてマルサスは、人口は制御されない限り等比数列的に増えるのに対し、食料は等差数列的に増えるにすぎない、とした。つまり、人口は1、2、4、8、16、32とネズミ算的に増えていく。これに対して食料は、1、2、3、4、5、6と増えていくにすぎない。

     この結果、供給される食料以上に人口は増えることはないという理屈だ。

     これに対して、現実はどうなったか。マルサスの理論を超えた食糧を確保することに、少なくとも先進国は成功した。18世紀半ばから始まった産業革命の成果もあり、ヨーロッパでは人口爆発ともいうべき時代を迎えたのである。

     そしていま、先進国では所得が増える中で少子化に悩むという、過去の経済学の常識を覆す現象が起きている。マルサスやアダム・スミスは、所得が増えれば人口が増えると考えた。これに対して、現実はまったく逆の現象が起きているのである。
    http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170102/mca1701020602001-n1.htm

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    1.  国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、日本の人口は2110年に4286万人になる見通しだ。今後およそ100年で、日本の人口は3分の1に減少する計算になる。こうした予測を基に、「今後、日本の経済は縮小するしかない」といった声が大勢を占めている。こうした人口ペシミズムに対して、異論を唱えるのが本書である。

      イノベーションが日本経済のカギを握る

       歴史を振り返ると、人類は人口を巡る議論に右往左往してきた。いま先進国における人口減少が社会問題化しているが、紀元前2世紀の古代ギリシアでも人口減少が問題視されたという。

       その一方で、過剰人口が社会問題となり、日本でも海外への移民促進策がとられた時代があった。アメリカやブラジルへの移民は広く知られており、満州国についても過剰人口の受け皿としての狙いがあった。

       著者は、マルサスの『人口論』の世界があたかも虫の世界を描いたように映るという。その通り、生物学者チャールズ・ダーウィンは、マルサスの理論にインスピレーションを得て『種の起源』を著した。ダーウィンが打ち立てた理論は、動物界と植物界の理論として確立されたが、肝心の人間の世界では必ずしもマルサスが描いたシナリオどおりには動かなかった。

       経済成長をもたらすのは何か。著者は、人口ではなくイノベーションだと指摘する。それも、新しい財やサービスを生みだす、プロダクトイノベーションにより、1人当たりのGDPをいかに伸ばすかがカギになるという。

       日本経済は、イノベーションと労働生産性を高めることで、少子高齢化社会を克服するかもしれない。しかし、社会福祉の財源と地方の衰退という問題がある。人口減少時代に向け、少子高齢化をチャンスに変える政策、方向性を考えるべき時代になったといえる。未曽有の少子高齢化、人口減少時代を迎える中にあって、ゆめゆめ備えは怠れないのだ。

       経済成長は本当に望ましいのか、人間にとって経済とは何かという、本質的なテーマへと展開していく。新書の体裁でありながら、読み応え充分な1冊である。

       (ジャーナリスト 山口邦夫=文)(PRESIDENT Online)
      http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170102/mca1701020602001-n2.htm

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    2. >こうした人口ペシミズムに対して、異論を唱えるのが本書である。

      「本書」って?

      とおもってあれこれ検索してみたら、こっちにあった…

      『人口と日本経済』吉川 洋 (著) 中央公論新社
      http://blogos.com/article/201568/

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    3. 「人口と日本経済 吉川洋」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%8C%E6%B8%88+%E5%90%89%E5%B7%9D%E6%B4%8B

      人口と日本経済 - 長寿、イノベーション、経済成長 (中公新書) 新書 – 2016/8/18
      吉川 洋 (著)
      https://www.amazon.co.jp/dp/4121023889

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    4. [解題新書]人口減少 国民全体の課題…中島隆信
      2016年11月21日15時0分

       2014年5月、「日本創成会議」は、人口減少と東京一極集中を止めない限り、40年に若年女性の人口が10年の半分以下となる市町村が896にのぼり、消滅のおそれがあるとの提言を発表した。それを受け、安倍内閣は同年9月、「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、“地方創生”プロジェクトをスタートさせた。

       こうした動きを見ると、“人口減少”と“地方消滅”は病的な社会現象であり、改善のために政府が対策を講じるのは当然との暗黙の了解があるようだ。そこで今回は、この“常識”に疑問を投げかける本を3冊紹介したい。

       まず吉川洋『人口と日本経済』(中公新書)は、人口と経済学の関係を論じた骨太の書である。これまで経済学者は人口が過剰ならば過剰なりの、過少ならば過少なりの問題点を指摘してきたと著者はいう。たとえば、『人口論』で有名なマルサスは等比数列的な人口の増加に食糧供給が追いつかなくなると警告した。他方、『一般理論』を著したケインズは人口減少による投資不足が経済停滞を引き起こすと主張した。つまり、歴史を振り返れば「人口をめぐる議論は右往左往してきた」わけである。それゆえに著者は、「人口減少ペシミズム」に陥ることなく、イノベーションを通じて国民1人あたりGDPを高めることが日本経済の歩むべき道と説く。

       次に、村上由美子『武器としての人口減社会』(光文社新書)は、人口が減少している今こそ日本経済が強みを発揮すべきときと論じる。まず、人口減少による労働力不足は、長時間労働など非効率な働き方を改め、情報通信技術と人工知能の活用により生産性を向上させるチャンスと考える。また、若年労働力が手薄になるならば、埋もれている人材を発掘し人財化すればよいという。特に、制度の不備や根強い差別感から能力の高い女性が人財になりにくい日本では、“隠し球”ともいうべきそうした女性の存在が今後の成長の鍵を握るとの著者の指摘は傾聴に値しよう。

       だが、こうしたイノベーションや資源配分の効率化はマクロレベルでの人口減少の対処法になりうるとしても、東京一極集中による“地方消滅”を食い止められるかというと不安も残る。なぜなら日本全体で人口が減る以上、限界集落がいずれ“消滅”するのは明白だからである。

       山田順『地方創生の罠』(イースト新書)は、これまで“地方創生”の名のもとに政府が実施してきた政策は資源配分を歪ゆがませる「バラマキ」であって、かえって地方を衰退させるものだと批判する。最近はやりの「ふるさと納税」についても、特産品の価格破壊を引き起こし、返礼品を扱う業者の自治体依存度を高めるだけと手厳しい。そして、金太郎飴あめ的な開発を止め、自然に帰すことにより地方の価値がむしろ高まると主張する。

       確かに私たちは世間に流布している“常識”に振り回され、かなりペシミスティックになっているのかもしれない。最近話題になっている外国人労働者や移民の受け入れについても、労働力不足への対処という後ろ向きの考えではなく、日本社会を多様性に満ちた活力ある形に変えるという前向きの発想が必要なのではなかろうか。ここで取り上げた3冊は、人口減少や地方創生が政府ではなく私たち自身の向き合うべき課題だということを教えてくれる。(慶応大教授・経済学)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161121-118-OYTPT50114

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    5. 「人口減少」負の側面だけか…吉川洋氏(立正大教授)、村上由美子氏(OECD東京センター所長)
      2016年10月10日5時0分

       悲観的に語られることの多い日本の人口減少。だが、「マイナスばかりではない」との主張も目立ってきた。立正大教授の吉川洋氏は『人口と日本経済』(中公新書)を、経済協力開発機構(OECD)東京センター所長の村上由美子氏は『武器としての人口減社会』(光文社新書)を著し、「人口減少だから経済成長は無理」とする意見に異を唱える。なぜ、前向きになれるのか。(文化部 小林佑基)

      技術、雇用革新促して成長へ

       経済学者の吉川氏はまず、経済成長をもたらす大きな要因として「イノベーション(革新)」の存在を挙げる。多くの人は経済活動といえばシャベルやツルハシを持って土木工事をする姿をイメージするが、ブルドーザーなどを導入すれば効率や仕事量は逆に上がる。「それこそ、新しいモノやサービスを生み出すイノベーション。先進国の経済成長はこの形で進んでいく」

       実際、日本の高度成長期、経済成長率は年率約10%だったが、その時期の労働力人口の伸びは年1%程度で、成長を担ったのは人口増よりもイノベーションと投資だったという。逆に、近年の低迷は、それらが少なかったことが主因だとし、「正規社員を非正規社員に置き換えるなど、コストカットに注力しすぎた。前向きのイノベーションが必要だった」と話す。

       その上で吉川氏は、現在の日本の人口減少や高齢化がイノベーションを促す「追い風」になり得ると見る。科学技術力や所得水準の高さ、市場規模の大きさなど「イノベーションが起きる必要条件」がそろう中で、急速な高齢化は、むしろ新たなニーズを生み出す原動力になり、社会を変えるからだ。

       村上氏も、長く国際機関で働き、各国の経済統計を見てきた経験から、人口減少や高齢化のプラス面に注目。労働力不足は人間に取って代わるロボットやAI(人工知能)などの新技術を導入しやすくし、社会の効率化や労働生産性の向上をもたらすが、「日本は失業率が低く、世界で最も導入を進めやすい環境にある」と述べる。

       ただ、イノベーションが進めば、時代に取り残される産業や労働者が出てくる。今の日本は流動性が低く、生産性の低い業種・企業から高い方への人材の移動が起こりにくい。倒産率が低く、起業へのハードルも高い。非正規社員の固定化や女性の締め出しも起きている。このため、労働市場の流動性を高め、取り残された人たちを失業者として固定させないようにすべきだと訴える。

       その実現のため、村上氏は、中途採用の増加、成果主義に基づいた長期雇用、非正規と正規の流動性促進などを旧来型雇用方式と組み合わせた「ハイブリッド人事」を提唱。幸い、日本人の数的思考力や読解力などの能力は非常に高く、仮に流動性が高まっても、労働者の再教育が他国に比べてやりやすいという。「一時的に痛みを伴っても、変えなければ前に進めない」

       ところで、経済成長や景気は人々の「気分」にも大きく左右されると言われる。吉川氏は経済成長を否定するような昨今の言説に疑問を呈し、その恩恵を素直に認めるべきだと訴える。医療技術の進歩、快適な住宅環境、交通・移動手段の発達など、人間の寿命を延ばしてきたものは、経済成長によって生み出されたからだ。ゼロ成長社会では、経済弱者や現役世代にしわ寄せがいくとも指摘する。

       「人口減少ペシミズム(悲観論)に陥ったままでは、成長の機会をみすみす失ってしまう。衰退は不可避ではない」
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161009-118-OYTPT50267

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  61. 止まらぬ少子化の流れ… 出生数100万割れ 戦略的な人材育成が必要
    産経新聞 1/15(日) 11:05配信

     日本の少子化が深刻さを増してきた。厚生労働省の推計では2016年の年間出生数が98万1千人にとどまり、ついに100万人の大台を割り込む見通しとなった。

     多くの日本人が少子化を強く意識するようになったのは、前年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に出産する子供の推計値)が丙午(ひのえうま)の年を下回ったことが分かった1990年。いわゆる「1・57ショック」であった。今回の「ミリオン・ショック」も危機を再認識させる機会となるだろう。

     だが、真に懸念すべきは100万人割れではなく、その後も出生数減少の流れが止まらないことである。国立社会保障・人口問題研究所によれば40年後には50万人にも届かず、100年も待たずして25万人を割り込むという。

     最大の要因は、これまでの少子化の影響で「将来の母親」となる女性の数が減っていくことにある。仮に今後、ベビーブームが到来したとしても、簡単には出生数の増加とはならない。そもそも成熟国家となった日本が「多産社会」に戻ること自体が考えづらい。

     それは過去のデータが証明している。2005年と2015年を比較しよう。合計特殊出生率は過去最低の1・26が1・45にまで回復したが、年間出生数を見れば106万2530人から100万5677人へと、5万6853人も減っている。

     こうした流れはさらに加速しそうだ。総務省の推計によれば、25~39歳の女性は2035年には現在の4分の3ほど、2060年には半減するという。少子化がさらなる少子化を呼び起こす悪循環である。出生数の減少に歯止めがかかるには相当長い歳月を要するということだ。

     ■偏れば社会が機能せず

     少子化は人口減少を招く。厚労省の人口統計で初めて人口減少が確認されたのは2005年で、2万1266人の減だった。昨年の減少幅は31万5千人の見込みとなり、10年余りで15倍に膨らんだ。

     少子化スピードを緩めなければ、人口減少に耐え得る社会への作り替えの余裕がなくなる。当面の少子化対策は出生数の回復より、社会を作り替えるための“時間稼ぎ”に力点を置かざるを得ない。

     出生数の減少は幅広く影響を及ぼす。その1つが人材の育成・確保を困難にすることだ。子供の絶対数が激減するのだから、今までと同じように各分野に人材を輩出できなくなる。

     これまでの人手不足は景況に大きく左右されてきたが、今後は絶対的な後継者不足に陥ることが想定される。人材争奪戦の結果、特定分野に偏れば社会が機能しなくなることもあり得る。

     ■長期計画が欠かせない

     問題はそれだけではない。一般的に人数が多いほど人々は切磋琢磨し全体のレベルも向上するが、絶対数が減ればそれもできない。

     政府・与党には外国人労働者でカバーしようとの動きもあるが、欧米の混乱ぶりを見れば限度があることがよく分かる。受け入れ困難な職種も存在する。

     人工知能(AI)やロボット開発も期待を集めるが、多くはいまだ実用化の段階にない。こうした分野を目指す若者の絶対数も少子化によって減っていく。成果に時間がかかることが予想されよう。

     少子社会で社会を機能させるには、どの仕事に、どれぐらい人材を要するかを十分に把握し、長期の育成計画を立てなければなるまい。

     国家として必要な人材を確保していくには、まず育成したい分野や人材像を明確にすることだ。給付型奨学金なども一律支給ではなく、優先配分の発想が必要となろう。

     日本人でなければならない仕事と外国人に任せる仕事を分けることも求められる。外国から労働者を招き入れるのではなく、任せられる分野は思い切って海外に委ねる国際分業が不可欠となる。

     高度な人材を育成する大学も在り方を見直さざるを得ない。「18歳人口」が減少するのに大学数を増やしてきた結果、いまや半数近い私立大学が定員割れしている。

     50%を超した進学率をこれ以上伸ばすことは難しい。むしろ、大学に進学せずとも多くの収入を得られるよう、専門の技能や知識が身に付く進路を充実させることだ。

     人口減少社会において、子供たちの夢を尊重しつつも必要な人材を育てるには、日本全体として戦略性を持った取り組みが必要となる。(論説委員・河合雅司)
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170115-00000505-san-pol

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  62. 人口と日本経済|新書|中央公論新社
    https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%8C%E6%B8%88

    人口と日本経済
    長寿、イノベーション、経済成長
    吉川洋 著

    人口減少が進み、働き手が減っていく日本。財政赤字は拡大の一途をたどり、地方は「消滅」の危機にある。もはや衰退は不可避ではないか――。そんな思い込みに対し、長く人口問題と格闘してきた経済学は「否」と答える。経済成長の鍵を握るのはイノベーションであり、日本が世界有数の長寿国であることこそチャンスなのだ。日本に蔓延する「人口減少ペシミズム(悲観論)」を排し、日本経済の本当の課題に迫る。
    http://www.chuko.co.jp/shinsho/2016/08/102388.html


    経済学による真面目でポジティブな予言

    日本の人口が減少し始めた。一方、長寿の傾向は高まり、このままでは社会の構成員における働き手の割合が減って行く。人口減少とは、すなわち国の衰退を招く事態なのではないか? そんな疑問に答える本が、堅調な売れ行きを見せている。日本のマクロ経済学を代表する重鎮である著者が、アカデミックな知見に基づいて導き出した答えは、明快な「NO」。その語り口は穏やかで、学者的な生硬さはなく、読みやすい。

    「以前の著作である『いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ』(ダイヤモンド社)を読んで、学問的にしっかりとした内容と、素人でもわかるような読みやすさを両立させられる方だという印象を受けたんです。それで執筆を依頼しました。『人口』と『寿命』を大きなテーマにしたエッセイというのは、著者からのご提案ですね」(担当編集者の田中正敏さん)

    企画スタートからおよそ4年がかりでの執筆。「エッセイ」とはいうものの、その内容はじっくりと練り上げられたもの。著者の中で長年にわたり熟成され、血肉となった思考のエッセンスが詰め込まれている。

    「経済学の本は沢山出ていますが、明るいものと暗いものが両極端だと思うんです。そして真面目な内容だと悲観的になりがちです。この本は真面目な内容でありつつポジティブなところがある。そこが多くの読者に受け入れられた一因かもしれません」(田中さん)

    評者:前田 久

    (週刊文春 2016.12.07掲載)
    https://www.amazon.co.jp/dp/4121023889

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  63. 50年先100年先を予期してなんらかの手を打って、それがものになった成功例をわれわれはみたことがあるか?

    理想主義的社会主義の壮大な社会実験すら失敗に終わったのを見たばかりではないか…

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  64. 日本の人口 1億人割れは2053年前後 厚労省推計
    2月1日 6時05分

    厚生労働省は5年に1度行っている将来の推計人口の原案をまとめ、人口が1億人を割り込むのは2053年前後と、前回の推計と比べて5年ほど遅くなり、人口減少の速度は鈍ると見ています。

    厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は5年に1度、50年後の日本の人口の推計を行っていて、近く公表する予定の2065年までの推計人口の原案をまとめました。

    それによりますと、近年、30代から40代の人たちの結婚や出産に関する動向に上向く兆しが見られるとして、1人の女性が一生のうちに出産する人数の指標となる「合計特殊出生率」は、50年後は1.44程度になると予測しており、前回5年前の推計の1.35に比べ上昇するとしています。

    これによって、2015年に1億2709万人だった人口は2053年前後に1億人を割り込み、2065年には4000万人近く少ない8800万人余りになると予測しています。

    ただ、前回の推計では人口が1億人を割り込むのは2048年としていて、人口減少の速度は鈍ると見ています。

    一方、65歳以上の高齢者の割合を示す「高齢化率」は、前回の推計では2060年まで上昇し、それ以降、40%程度で推移するとしていたのに対し、今回の原案では2053年前後まで上昇したあとは38%台で推移すると見ていて、高齢化の進行度合いも緩和する見通しだとしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170201/k10010860091000.html

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  65. それよりもなによりも、「年金」の計算ミスはどうしてくれんだ?

    どうオトシマエをつけるつもりだ?

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  66. 《日本の地方都市は、高度成長期に成長した製造業の工場や、その下請け企業によって支えられている。それが衰退することによって、地方都市も衰退した。これは、デトロイトが衰退したのと同じ現象だ。

     そして、その後は、新しい産業を成長させたわけではなく、国からの補助に頼ろうとしている。

     中央官庁の一部を地方都市に移転させることによって地方の活性化を図るという考えは、その典型だ。

     地方の人口減少が著しいペースで進むことが予測されるため、2014年12月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、「東京一極集中の是正」と「地方への新しい人の流れをつくる」という目標を設定し、民間企業の本社機能などを地方都市に移すという目標を掲げた。

     15年には、中央省庁など政府機関を地方に移転させる計画を進めることになり、文化庁を京都に、消費者庁を徳島に移転する案などが検討された。

     ここには、地方都市の発展には新しい産業が必要だとの発想など、ひとかけらも見られない。

     ラストベルトの都市は、一様に衰退したわけではない。クリーブランド、ピッツバーグ、サウスフィールドのように新しい産業を興すことに成功した都市は、目覚ましく復活している。

     重要なのは、経済条件の変化に対応して、地域の産業構造を変化させていくことなのである。地方都市の側で必要とされるのは、独自性や創造性だ。》
    http://diamond.jp/articles/-/116375?page=4

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  67. 人口増へ「お試し転職」、北九州市が呼びかけへ
    2017年2月9日12時42分

     北九州市は2017年度から、首都圏の大手企業の従業員に市内の中小企業で就業体験してもらい、市内への移住を促す「お試し転職」事業に乗り出す方針を固めた。

     深刻な課題となっている人口減少への対策で、17年度一般会計当初予算案に関連費約2800万円を盛り込む予定。中小企業庁によると、自治体のこうした取り組みは珍しいという。

     市によると、対象はおおむね50歳以上で、北部九州や山口県の出身者らを想定。事業に賛同する大手企業を募り、希望者をリストアップする。その後、受け入れ企業側と職種などを調整した上で、1、2週間ほど就業体験してもらう。初年度は10人程度の受け入れを見込んでいる。

     これらの手続きを担当するのは、市が業務委託する人材派遣会社。市は短期賃貸マンションの賃料や労災保険料などを負担し、転職が決まればスムーズに移住できるよう支援する。

     2015年の国勢調査によると、市の人口は約96万1300人で、5年前の前回調査からの減少数(1万5560人)は全国の市町村で最多。総務省が1月に発表した16年の住民基本台帳に基づく人口移動報告でも、転出超過数が2623人に上り、3年連続で全国最多だった。

     一方、宝島社(東京)が発行する月刊誌「田舎暮らしの本」(昨年8月号)の特集「50歳から住みたい地方ランキング」で、北九州市は官民を挙げた移住支援策や医療機関の充実ぶりが評価され、全国トップに選ばれた。

     市には「移住したいけれど、新しい仕事が見つかるかどうか心配だ」などと不安の声も多く寄せられているという。

     市は「地元の中小企業は大手企業で知識や経験を培った人材を確保でき、大手にとっても、親の介護などで退職する従業員の再就職を支援できる。移住希望者の不安解消に努め、スムーズな転職や移住につなげたい」としている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170209-118-OYT1T50014

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  68. よみうり寸評 3月8日
    2017年3月8日15時0分

     昭和半ば、人口が増え続けた東京都では、毎年のように都立高校の定員に懸念が出たらしい◆都庁OBの方に話を聞いたことがある。校舎を次々建てても需要がさらにその上をいく。都内に住みながら都内に通えない――そんな事態を避けるべく私学に「教室増」をお願いして回ったそうだ。当時は他の道府県でも、似た悩みを抱えたと聞く◆角度でいえば180度のちがいだろう。今春の公立高校入試で、「全国募集枠」を設けた学校が134校に上ったという◆少子化に悩む自治体職員の顔が浮かぶけれど、中身を知って気を取り直した。滋賀・信楽の高校はアート留学を掲げ、信楽焼の技術やデザインを学ぶ。ロケット発射場近くの鹿児島の学校では「宇宙学」など独自の講座を用意した。無料塾を設けて受験対策に力を注ぐ学校もある◆味気なく見れば生徒の奪い合いでも、そこに人生の道が開けるならいいことだろう。深い色目の陶器を窯から出す。宇宙望遠鏡で遠い天体を探る…そんな夢を見る15歳がどこかにいる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170308-118-OYTPT50271

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    1. 公立高 広がる全国募集
      2017年3月8日5時0分

       ◇工夫凝らして人材作り

       今春の入試で全国募集枠を設けた公立高校は、読売新聞の調査では22道県の134校に増加していた。少子化が加速する中、生徒の獲得に向けて、様々な工夫を凝らすケースが相次いでいる。

       ■観光の即戦力に

       2月3日、長野県白馬村のスキー場の案内所。県立白馬高校の生徒たちが英語で節分を紹介しながら豆をまくと、外国人スキーヤーから歓声があがった。

       昨年開設された国際観光科は、リゾート地を支える即戦力の育成を掲げ、全国募集を実施。1期生38人のうち13人は県外生だ。

       観光案内のボランティアなどで実践的な英語力を磨く。東京都出身の窪田新也さん(15)は「寮生活で自立できる。目的意識を持った仲間と学べるのも楽しい」と話す。

       上村愛子さんら冬季五輪日本代表を多く輩出したスキーの名門校だが、生徒数の減少が続き、2013、14年度は県教委が統廃合などの検討対象とする「2年連続160人以下」になった。

       白馬村教委は「高校がなくなると、子育て世代の流出につながる。地元経済に深刻な影響が出かねない」と打ち明ける。

       ■未来の五輪代表

       広島県教委も今後、生徒数が2年連続80人未満になった県立高校を統廃合などの検討対象にする方針で、7校が全国募集を実施する。

       「目指せ東京五輪」を掲げるのは県立加計かけ高校。地元の安芸太田町に西日本最大級の射撃場があり、校内にエアライフル射撃場を整備。射撃部は国体などで活躍している。

       町は寮費や部活動の費用を一部補助するほか、無料の公営塾を開き、大学進学も支援する。全国募集を始めた15年度以降、県外の入学者は3人だが、小田均校長は「地域ぐるみで未来の五輪代表を育てたい」と語る。

       ■町立化で再起

       北海道・奥尻島の奥尻町立奥尻高校は生徒数の減少による統廃合を避けるため、北海道立から町立に移行した。

       定員割れが続く中、町は今春の入試から募集定員40人の半数の20人を全国枠とし、民宿の協力で下宿先を確保した。昨年秋には東京や仙台市など全国8か所で説明会も開催した。同校では慶応大研究科との連携講座などに取り組み、俵谷俊彦校長は「地域の未来を担う人材育成の拠点として残らなければ」と話す。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170307-118-OYTPT50380

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    2. 公立高 全国募集134校…今春入試 少子化対策 5年で2.4倍
      2017年3月8日5時0分

       今春の公立高校入試で、受験生を地元の都道府県などに限定しない全国募集枠を設けた学校は22道県の134校に上り、この5年で2・4倍になったことが読売新聞の調査でわかった。少子化や過疎化を背景に、地方を中心に生徒の減少傾向が続いており、各地から生徒を集める狙いがある。特色のあるカリキュラムを組むなど「魅力化」を進めるが、生徒が集まらず、苦戦するケースも目立つ。

       調査は都道府県、政令市教委を対象に実施した。

       公立高校は、都道府県などの設置者が規則で入学生を自治体内の居住者に限定することが多く、全国募集枠は例外的な扱いだ。

       今春、全国募集枠を設けた134校について、導入時期をみると、2012年度までは55校だったが、その後急増し、16年度に31校、今春も8校が加わった。

       北海道とともに20校で最多の鹿児島県では、離島や山間部などの学校を中心に実施。全寮制男子校の県立楠隼なんしゅん中学・高校は、近くにロケット発射場を持つ宇宙航空研究開発機構と連携し、宇宙やロケット開発がテーマの「宇宙学」など独自のカリキュラムを取り入れている。19校で実施する島根県では、「島留学」で注目される県立隠岐島前おきどうぜん高校のように、地元自治体が公営学習塾を開き、進学実績の向上を目指す例も多い。

       各校の募集枠は「90人の定員内で制限なし」や「若干名」など様々で、16年度の入学者数は、公表した101校のうち、61校の計404人。残る40校は地元道県外からの入学はゼロだった。

       文部科学省の調査では、全国の公立高校約3600校の生徒数は16年、約225万人で、ピークの1989年の6割程度。総務省・地域力創造アドバイザーのコンサルタント斉藤俊幸さんは「地域が消滅するという危機感から、人口流出の歯止めに高校の存続を図る自治体が増えている。地域の人材や資源を生かした、魅力的で持続可能な仕組みを築く必要がある」と話す。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170308-118-OYTPT50186

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  69. NEWSポストセブン
    少子化対策の突破口は「金持ちの一夫多妻」を認めること - 2017/4/20
    http://www.news-postseven.com/archives/20170420_508494.html

    昔は、貧乏人の子だくさん、といったものなんだがな…

    時代が変われば変わるもんだ。

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    1.  政府は20年来、少子化対策に力を注ぐが、昨年の出生数は初めて100万人を割り込み、改善の兆しは見られない。『損する結婚 儲かる離婚』(新潮新書)の著者・藤沢数希氏は少子化に歯止めをかける鍵は「婚外子」だと喝破する。

       * * *
       少子化問題の本質は、私は結婚制度の欠陥にあると見ている。

       その最たるものが「婚姻費用」だ。婚姻費用とは、民法で規定される「夫婦は相手の生活を自分と同じレベルで維持する義務」を果たすための費用のこと。要するに専業主婦なら、夫の稼いだお金の半分は主婦のものということ。男女平等なので、主夫の場合は稼いでいる奥さんは旦那にお金を払わないといけない。

       男性は生活費を負担しても妻に家事や育児をやってもらえるメリットがあるが、女性の場合は、日本男子にそれをあまり期待できない。

       OECD調べ(2014年)によると、日本の「男性の家事や育児などの無償労働時間」は1日62分で、OECD26か国中、韓国の45分に次いで短い。

       そうであるなら、女性が自分より稼ぎのいい男性と結婚したいと考えるのは当然だ。しかし現実は、高収入の女性ほど自分より稼ぎのいい男性を見つけにくい。年齢・収入別に婚姻率を調べた統計では、女性の収入が25~29歳で600万円、30~34歳で700万円を超えると一気に婚姻率が下がっている。

       加えて、「子供を産むには結婚しなければいけない」とする社会規範もいまだに根強い。バリバリ働く女性ほど、「数少ない高収入の男性と結婚する」か「誰とも結婚せず子供も産まない」かの二者択一を強いられるのである。女性の社会進出が目覚ましい中、日本で少子化が進むのは自明だ。
      http://www.news-postseven.com/archives/20170420_508494.html

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    2. ◆日本は婚外子が異常に少ない

       少子化対策のためには、結婚か否かの二者択一ではなく、中間のバラエティを増やすことが必要だ。欧米の婚外子率は概ね50%前後であり、籍を入れずに同棲しながら子供を育てるのが一般化している。

       日本でも事実婚のカップルが育児をしたり、お金持ちの男性が複数の女性との間に子供をもうける事実上の一夫多妻的な家庭があっていいと思う。今でこそ日本の婚外子率はわずか2%に過ぎないが、かつて昭和初期頃まで妾という立場は世間にありふれた存在だった。

       現在でも、法律婚による正妻のほかに事実婚による愛人がいて、その子供を養育するケースはあるし、それを妻が認めている場合もある。婚外子は法律上も嫡出子と何ら差別されない。片親家庭には児童扶養手当が加算されたり、保育園も優先的に入れたりするなど、不利どころか、むしろ有利だ。

       すると、婚外子という選択を阻む壁は、「子供を産むには結婚しなければいけない」という社会規範=思い込みだけということになる。

       事実婚や不倫だとしても、女性がもっと自由に、好きな男性の子供を産めるようになればいい。また、富裕層が、多くの異性から求められて子供が増えるのであれば、少子化改善とともに、富の再分配にもなり、一石二鳥である。

      【PROFILE】藤沢数希●理論物理学研究者、外資系金融機関を経て、作家。ブログ「金融日記」管理人。メルマガ「週刊金融日記」発行中。主な著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』(ダイヤモンド社刊)、『「反原発」の不都合な真実』(新潮新書)、『ぼくは愛を証明しようと思う。』(幻冬舎刊)などがある。

      ※SAPIO2017年5月号
      http://www.news-postseven.com/archives/20170420_508494.html?PAGE=2

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    3. 素朴な疑問、現実問題として、それをやっていい「金持ち」のラインはどのあたりに設定すればいいのだろう…

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  70. そういうレトリック芸風の牽強付会野郎…

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  71. 去年の出生率1.44 出生数初めて100万人下回る
    6月2日 15時07分

    1人の女性が産む子どもの数の指標となる去年の出生率は1.44となり、前の年よりわずかに低下したことが厚生労働省の調査でわかりました。また、出生数はおよそ97万7000人と初めて100万人を下回って、少子化が進んでいる現状が浮き彫りとなっています。

    厚生労働省によりますと、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる合計特殊出生率は、去年、1.44で、前の年を0.01ポイント下回りました。

    年代別では、30代後半から40代前半にかけてわずかに上昇した一方、30代前半まではおしなべて低下しています。

    都道府県別の出生率は沖縄が最も高く1.95、次いで島根が1.75、長崎と宮崎が1.71でした。

    一方、最も低かったのは東京の1.24で、北海道が1.29、宮城と京都が1.34となっています。

    また、去年の出生数は、前の年より2万8000人余り少ない97万6979人で、初めて100万人を下回って、統計を取り始めて以降、最も少なくなりました。

    一方、死亡数は130万7765人で、1万7000人余り増えて戦後、最多となっています。その結果、出生数から死亡数を差し引いた人数は、マイナス33万786人となり、10年連続の減少となりました。

    厚生労働省は、「出生率は中長期的には緩やかに伸びているが、出産年齢の女性が減っているため、少子化に歯止めがかからない状況が続いている」としています。

    人口減少の背景は

    厚生労働省によりますと、国内の出生数は、第1次ベビーブームの昭和24年に269万人を超え、いったん150万人台まで減少したあと、第2次ベビーブームの昭和48年には209万人余りに増えましたが、その後はほぼ毎年減り続けています。

    また、内閣府によりますと、1人の女性が一生のうちに出産する人数の指標となる合計特殊出生率について、2014年の時点で欧米の主な国と比較すると、フランスは1.98、スウェーデンは1.88と、子育てと就労の両立への支援などによって大きく回復しているのに対し、日本は依然としてイタリアやドイツと並んで先進国で最低水準にあります。

    少子化に歯止めがかからない背景として指摘されているのが、夫婦が望む子どもの数と実際とのギャップです。

    国立社会保障・人口問題研究所がおととし行った調査によりますと、1組の夫婦が理想とする子どもの数は平均で2.32人ですが、実際の子どもの数は1.68人となっています。

    理想の数の子どもを持たない理由を複数回答で尋ねたところ、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が56.3%と回答者の半数以上が経済的な理由を挙げています。
    このほか、「高年齢で生むのはいや」が39.8%、「欲しいけれどもできない」が23.5%と、年齢や身体的理由を挙げる回答も目立っています。

    専門家「出生数減は今後も続く」

    厚生労働省社会保障審議会の部会長を務め、人口統計に詳しい慶應義塾大学経済学部の津谷典子教授は「出生数が100万人を下回ったのは通過点だ。低い出生率と子どもを産む年代の女性の減少により、出生数が減り、高齢化が進む傾向は中長期的に続くだろう」と指摘しています。
    そのうえで、「人口減少は地球規模の課題だが、日本は経済発展に成功してから高齢化を迎えた国として、どのような対応をとるかが世界から注目されている。雇用や年金、保険など、人口減少と高齢化を見越した制度設計に積極的に取り組む必要がある」と話しています。

    官房長官「最優先課題として対策講じる」

    菅官房長官は午後の記者会見で、「今後も女性人口の減少が見込まれることから、出生をめぐる厳しい状況に変わりはなく、極めて深刻な問題だ。安倍政権としては、最優先課題として、しっかり対策を講じていきたい」と述べました。

    そのうえで、菅官房長官は「若者の経済的な不安定、子育ての孤立感、負担感など、結婚や子育てに関する希望の実現を阻害している要因を取り除いていく。政府一体となって、一億総活躍社会の実現や、その最大のカギである働き方改革に全力で取り組んでおり、希望出生率1.8を実現できる社会を目指していきたい」と述べました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170602/k10011004491000.html

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  72. 2100年に世界の人口112億人に 国連報告書
    6月23日 4時25分

    国連は21世紀の終わりまでに世界の人口が112億人に達する一方、世界的に若年層の割合が減り、高齢化が進むとする報告書を公表し、各国が社会保障制度の充実などに取り組む重要性を指摘しました。

    国連は21日、21世紀が終わる2100年までの世界人口の推移を予測した最新の報告書を公表しました。

    それによりますと、アフリカ諸国でエイズなどの感染症で死亡する人が減ったり、乳幼児の死亡率が下がったりすることで、平均寿命が大幅に伸び、人口が倍増する国が相次ぎ、世界の人口は現在の76億人から2100年には112億人に増加するとしています。

    一方で1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の平均は多くの国で減少する傾向にあり、出生率が最も高いアフリカ諸国でもすでに減少に転じていることから、2100年には世界的に若年層の割合が減るのに対して、60歳以上の人口は現在の3倍以上にあたる31億人に達するとしています。

    このため、報告書は今後は各国の社会でより多くの高齢者を支えていかなければならなくなるとして、医療福祉や年金などの社会保障制度の充実に取り組むことが共通の課題だとしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170623/k10011027501000.html

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  73. 高齢者人口ピーク 2040年ごろの対応策 総務省取りまとめへ
    10月2日 22時44分

    総務省は急速に進む少子高齢化に伴って生じる自治体の課題を議論するため、有識者による研究会の初会合を開き、高齢者人口がピークを迎える2040年ごろを想定した対応策を、来年秋をめどに取りまとめることを確認しました。

    総務省は急速に進む少子高齢化によって生じることが想定される社会保障費の増大などといった、自治体の課題や対策を議論しようと、地方行政の学識経験者など8人からなる研究会を設置し、2日初めての会合を開きました。
    会合の冒頭、野田総務大臣は、「人口構造の変化は、地方自治体の税収や行政需要に大きな影響を与えている。いいバトンを次世代に渡すことができる、地方の元気が出るような政策を考えていきたい」とあいさつしました。

    そして研究会は、昭和46年から49年生まれの、いわゆる第2次ベビーブームの世代が65歳以上となり、高齢者人口がピークを迎える2040年ごろを想定して、医療、教育、子育てなどの分野ごとに課題を整理し、行政サービスを維持していくための対応策を、来年秋をめどに取りまとめることを確認しました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171002/k10011165741000.html

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  74. 出生数が過去最少 死亡者は戦後最多 人口減が加速
    12月22日 15時38分

    1年間に生まれた子どもの数の「出生数」は、ことし全国で94万人余りと、これまでで最も少なくなる見通しとなったことが厚生労働省の調査でわかりました。一方、死亡した人は戦後最多の134万人余りとなる見通しで、人口の減少がさらに加速していることが浮き彫りになりました。

    厚生労働省は毎年1月から10月までの数値を基に、その年に生まれる子どもの数、いわゆる出生数を推計しています。

    それによりますと、ことしの出生数は94万1000人と、初めて100万人を下回った去年よりさらに3万6000人少なくなり、明治32年に統計を取り始めて以降、最も少なくなる見通しです。

    一方、国内の死亡者数は134万4000人と去年より3万6000人多くなり、戦後では最多となる見通しです。出生数から死亡者数を差し引いた人口の減少数は40万3000人と、戦後初めて40万人を超える見通しです。

    日本の人口が減少するのは11年連続で、そのペースがさらに加速していることが浮き彫りになりました。

    厚生労働省は「保育所の整備など現在の子育て世帯への支援を強化するとともに、若者世代が将来安心して子どもを産めるよう就労支援などにも取り組み、少子化に歯止めをかけていきたい」としています。

    病院からの声「第2子以降の出産が減少」

    東京 板橋区の総合病院では、年間1000人余りの出産を受け入れています。受け入れ数に大きな変化はありませんが、第2子、第3子を産む人が少なくなっているといいます。

    今月16日に2人目の子どもを出産した36歳の女性は「公園で遊ぶ子どもの声がうるさいと言われることもあるので、子育てしやすい環境になってほしい」と話していました。

    板橋中央総合病院の石田友彦副院長は「出産する女性の年齢が高くなっているうえ、2人以上産む人が少なくなっている。われわれ産婦人科医もできるかぎり努力しているが、保育所の整備など社会全体で子どもの産みやすい環境を整えていくべきだ」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171222/k10011268111000.html

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  75. 産まない産めない原因を「環境」の所為にしたがるヒトビトがいるらしいが、じゃ、2人3人産んでる人の環境はよいのか、と思ってながめてみても、特段そんな感じじゃないんだよなあ…

    産みたい人は、環境なんか関係なくどんどん産んでるよ、実際のところ。

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  76. 出生数過去最少・婚姻件数戦後最少…人口減加速
    2017年12月22日22時59分

     厚生労働省は22日、2017年の人口動態統計年間推計を発表した。

     17年生まれの子どもの数(出生数)は94万1000人となる見通しで、1899年の統計開始後、最少を更新することは確実だ。2017年中の死亡者数は前年比約3万6000人増の134万4000人と見込まれ、出生数から死亡者数を引いた自然減は初めて40万人を超える。

     出生数が100万人を割り込めば2年連続。前年の確定値97万6978人と今回の推計値を比べると、約3万6000人少ない。国立社会保障・人口問題研究所の石井太・人口動向研究部長は「子育てや教育にお金がかかりすぎると感じて、夫婦の理想的な子どもの数より予定数が少なくなっている」と指摘する。

     政府は15年、若者が希望通りに結婚して望む数の子どもを持てた場合の「希望出生率」を1・8に掲げたが、少子化の流れは変わっておらず、狙い通りにいっていないといえそうだ。安倍首相は看板政策「人づくり革命」で幼児教育・保育の無償化を充実させ、子育て世代の負担軽減を図りつつ、出生数の増加につなげたい考えだ。

     婚姻件数も、前年比1万4000組減の60万7000組で戦後最少を記録した。離婚件数は同5000組減の21万2000組だった。

     人口の自然減は11年連続で、減少幅は2010年に10万人、11年に20万人、16年に30万人をそれぞれ超えた。17年は40万3000人になる見通しで、人口減は加速している。政府は毎年12月に推計値を、その数か月後に確定値を発表している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171222-118-OYT1T50086

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  77. 山形 NEWS WEB
    87年ぶり人口110万人下回る
    01月31日 19時40分

    山形県の人口は1月1日の推計値で109万9000人余りと、昭和6年以来、87年ぶりに110万人を下回りました。
    県の推計によりますと、山形県の人口は1月1日現在で、男性が52万9424人、女性が56万9738人となっています。
    男女合わせた人口は前の月より887人減り、109万9162人となりました。
    山形県の人口が110万人を下回ったのは、県に記録が残る調査では、昭和6年以来、87年ぶりになります。
    去年12月の人口動態を見ますと、出生が562人だった一方、死亡は800人余り上回る1368人で、「自然減」が目立つ結果となっています。
    また、県外へ転出した人の数が転入を上回る「社会減」は81人となりました。
    去年12月の人口動態を市町村別に見ますと東根市で29人、天童市で2人増えました。
    一方、酒田市で137人、鶴岡市で104人、米沢市で101人減るなど、人口が減ったのは33の市町村に上りました。
    これについて、県企画調整課の會田淳士企画主幹は「出会いから結婚、出産まで地域全体で子育てを応援する山形県にすることによって、人口の減少に歯止めをかけたい。なお一層の危機感を持って対策に取り組んでいく」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024103481.html

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  78. 外国人材受け入れ対策 検討会で財界や自治体の意見集約へ
    2018年8月11日 4時58分

    外国人材の受け入れに向けて、政府は各界の意見を集約して総合的な対策に反映させようと、経済界などの代表や各府省庁の担当者らでつくる検討会を早ければ今月下旬にも発足させる方針を固めました。

    政府は深刻な人手不足を補うため、外国人材の受け入れ拡大に向けて、来年4月からの新たな在留資格の運用開始を目指していて、入国管理法の改正案や、受け入れた外国人との共生を図る総合的な対策を取りまとめることにしています。

    政府は対策の取りまとめにあたり、各界の意見を集約して反映させる必要があるとして、法務省を中心に各府省庁の担当者や経済界、自治体の代表などをメンバーとする検討会を早ければ今月下旬にも発足させる方針を固めました。

    政府関係者によりますと、検討会は年内に合わせて5回程度開かれる予定で、出席者から意見を聞き取り、年内にまとめることにしている外国人との共生を図る総合的な対策に反映させることにしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180811/k10011572941000.html

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  79. 満州開拓団、性接待の悲劇後世に…岐阜に碑文
    2018年11月18日22時28分

     満州(現中国東北部)で終戦直後、日本人開拓団の若い女性15人が団員の命を守るため、ソ連軍将校への性接待を強いられた事実を後世に伝える碑文が18日、岐阜県白川町黒川(旧黒川村)の佐久良太さくらだ神社境内に設置された。碑文には「私たちの平穏で幸せな暮らしは、貴女あなたたちの奪われた青春の犠牲の上に得られた」と感謝の言葉が記され、除幕式に出席した関係者は「悲劇と平和の大切さを後世に語り継ぐ」と誓った。

     旧黒川村などから入植した黒川開拓団の遺族会(約130人)が設置した。

     遺族会などによると、旧黒川村は戦前、満州に分村を築く計画を立て、農家600人余が1942~44年に開拓団として渡った。現地でコメや野菜を栽培していたが、終戦前後に侵攻してきたソ連兵や現地住民の略奪、暴行に遭った。

     当時、働き手となる男性は「根こそぎ動員」で召集され、残っていたのはお年寄りや女性、子どもだけだった。近隣の開拓団は2百数十人が集団自決したが、黒川開拓団の幹部は生きて帰国する道を選択。近くに駐留するソ連軍将校に集落の警護と食糧支援を求め、見返りとして若い未婚女性15人に性接待をさせた。

     女性たちは45年9~11月、過酷な試練に耐えたが、うち4人は性病や発疹チフスのため死亡。開拓団員451人は46年、引き揚げ船で帰国できたが、関係者は長い間、痛ましい過去に口を閉ざしてきた。

     遺族会は82年、亡くなった4人の慰霊のため、「乙女の碑」(地蔵菩薩像)を佐久良太神社に建てた。性接待については触れなかったが、女性たちが近年、重い口を開いて証言するようになったこともあり、遺族会は「乙女の碑」近くに碑文を建てることを決めた。

     ステンレス製の碑文(縦1・2メートル、横1・68メートル)には「乙女の命と引き替えに 団の自決を止める為 若き娘の人柱 捧ささげて守る開拓団……」と犠牲になった女性(2016年死亡)が作った詩の一節なども書かれている。

     遺族会によると、女性たちの生存者4人は全員が90歳以上になっている。その一人、岐阜県郡上市に住む佐藤ハルエさん(93)は除幕式に出席。開拓団関係者らと手を取り合い、「生きて日本に帰るんだと決めたんだよね」と語り合った。碑文については「これで歴史が正しく伝わってくれればうれしい」と話した。

     遺族会会長の藤井宏之・白川町議(66)は除幕式で、「悲劇を繰り返さないよう、平和の大切さを伝えていくことを誓う」とあいさつした。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181118-118-OYT1T50100

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    1. 満州開拓の悲劇碑文に 岐阜生存女性ら除幕式 =中部発
      2018年11月19日5時0分

       満州(現中国東北部)で終戦直後、日本人開拓団の若い女性15人が団員の命を守るため、ソ連軍将校への性接待を強いられた事実を後世に伝える碑文が18日、岐阜県白川町黒川(旧黒川村)の佐久良太さくらだ神社境内に設置された。碑文には「私たちの平穏で幸せな暮らしは、貴女あなたたちの奪われた青春の犠牲の上に得られた」と感謝の言葉が記され、除幕式に出席した関係者は「悲劇と平和の大切さを後世に語り継ぐ」と誓った。

       

       旧黒川村などから入植した黒川開拓団の遺族会(約130人)が設置した。

       

       遺族会などによると、旧黒川村は戦前、満州に分村を築く計画を立て、農家600人余が1942~44年に開拓団として渡った。現地でコメや野菜を栽培していたが、終戦前後に侵攻してきたソ連兵や現地住民の略奪、暴行に遭った。

       

       当時、働き手となる男性は「根こそぎ動員」で召集され、残っていたのはお年寄りや女性、子どもだけだった。近隣の開拓団は2百数十人が集団自決したが、黒川開拓団の幹部は生きて帰国する道を選択。近くに駐留するソ連軍将校に集落の警護と食糧支援を求め、見返りとして若い未婚女性15人に性接待をさせた。

       

       女性たちは45年9~11月、過酷な試練に耐えたが、うち4人は性病や発疹チフスのため死亡。開拓団員451人は46年、引き揚げ船で帰国できたが、関係者は長い間、痛ましい過去に口を閉ざしてきた。

       

       遺族会は82年、亡くなった4人の慰霊のため、「乙女の碑」(地蔵菩薩像)を佐久良太神社に建てた。性接待については触れなかったが、女性たちが近年、重い口を開いて証言するようになったこともあり、遺族会は「乙女の碑」近くに碑文を建てることを決めた。

       

       ステンレス製の碑文(縦1.2メートル、横1.68メートル)には「乙女の命と引き替えに 団の自決を止める為 若き娘の人柱 捧ささげて守る開拓団……」と犠牲になった女性(2016年死亡)が作った詩の一節なども書かれている。

       

       遺族会によると、女性たちの生存者4人は全員が90歳以上になっている。その一人、岐阜県郡上市に住む女性(93)は除幕式に出席。開拓団関係者らと手を取り合い、「生きて日本に帰るんだと決めたんだよね」と語り合った。碑文については「これで歴史が正しく伝わってくれればうれしい」と話した。

       

       遺族会会長の藤井宏之・白川町議(66)は除幕式で、「悲劇を繰り返さないよう、平和の大切さを伝えていくことを誓う」とあいさつした。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181119-119-OYTNT50000

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  80. 国策がもたらしたところの悲劇…

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  81. 日本の子ども1500万人余り 去年比20万人減 過去最少を更新
    2020年5月5日 5時16分

    5日は「こどもの日」です。日本の子どもの数は1512万人で、39年連続で減少して過去最少を更新し、少子化に歯止めがかからない状態が続いています。

    総務省の推計によりますと、先月1日現在の日本の15歳未満の子どもの数は
    ▽男子が774万人、
    ▽女子が738万人の合わせて1512万人となっています。

    これまでで最も少なかった去年よりも20万人減って過去最少を更新し、昭和57年から39年連続の減少となりました。

    総人口に占める子どもの割合も、去年に比べて0.1ポイント下がって12%と過去最低を更新し、昭和50年から46年連続の低下となり、少子化に歯止めがかからない状態が続いています。

    一方、去年10月1日現在の子どもの数を都道府県別にみると、前の年より増えているのは東京都だけでした。
    東京都だけが増えたのは6年連続です。

    ▽子どもの割合が最も高かったのは沖縄県で16.9%、
    ▽次いで滋賀県の13.8%、
    ▽佐賀県の13.5%などとなっています。

    逆に最も低かったのは秋田県の9.8%で、都道府県別の子どもの割合が10%を割り込んだのは、比較可能な昭和45年以降初めてです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200505/k10012417991000.html

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    1. 「小国寡民」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%B0%8F%E5%9B%BD%E5%AF%A1%E6%B0%91

      老子道徳経を読むときに注意せねばいけないことは、ニーチェの著作と同じであるが、アイロニーに満ち満ちた表現が多用されていて、字面どおりに受け取ってしまうと、まったく逆の意味になってしまうということである。

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    2. >都道府県別の子どもの割合が10%を割り込んだのは、比較可能な昭和45年以降初めて

      それだけ、戦後、年寄りがますます長寿になったということを反映しているということではないのかな。

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  82. 人口減少することをことさらに「危機」をあおるネタにするのはやめろよ。

    危機なんかどこにもない。

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  83. “消滅する可能性がある”744自治体 全体の4割に 人口戦略会議
    2024年4月24日 16時09分

    民間の有識者グループ「人口戦略会議」は全体の4割にあたる744の自治体で、2050年までに20代から30代の女性が半減し、「最終的には消滅する可能性がある」とした分析を公表しました。

    有識者グループ「人口戦略会議」は、国立社会保障・人口問題研究所の推計をもとに20代から30代の女性の数、「若年女性人口」の減少率を市区町村ごとに分析しました。

    2050年までの30年間で、若年女性人口が半数以下になる自治体は全体の4割にあたる744あり、これらの自治体は、その後、人口が急減し、最終的に消滅する可能性があるとしています。

    10年前、2014年に行われた同様の分析に比べると「消滅可能性自治体」は152少なくなっています。

    これは、最新の人口推計で、将来の外国人の入国者が増加すると見込まれるためですが、有識者グループは、「実態として、少子化の基調は全く変わっておらず、楽観視できる状況にはない」としています。

    今回、新たに「消滅可能性自治体」と指摘されたのは99自治体で、前回は、東日本大震災の影響で対象とならなかった福島県の33自治体も含まれています。

    一方、今回、「消滅可能性自治体」を脱却したところは、239あります。

    今回の分析では、2050年までの若年女性人口の減少率が20%未満にとどまっている、65の自治体を「自立持続可能性自治体」と名付け「100年後も若年女性が5割近く残っており、持続可能性が高いと考えられる」としています。

    また、大都市を中心に、出生率が低くほかの地域からの人口流入に依存している25の自治体を「ブラックホール型自治体」と呼び、こうした地域では、出生率の向上に向けた対策が特に必要だとしています。

    (以下略)
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240424/k10014431611000.html

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    1. 744自治体が「消滅可能性」、出産世代の女性が大幅減少…25自治体は「ブラックホール型」
      2024/04/24 20:29

       民間有識者らで作る「人口戦略会議」(議長=三村明夫・日本製鉄名誉会長)は24日、全国の4割以上にあたる744自治体が、若年女性人口の大幅な減少に伴って将来的に「消滅可能性がある」とする報告書を公表した。「少子化の基調は全く変わっていない」として、各地域の実情に応じた対策を求めた。

      「人口戦略シンポジウム」で基調報告する増田寛也・日本郵政社長(右)(24日、東京都千代田区で)=和田康司撮影

       報告書は、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が昨年12月に発表した地域別将来推計人口を基に、出産の中心世代である20~39歳の女性人口について、2020~50年の減少率を推計。減少率が50%以上の自治体を「最終的には消滅する可能性が高い」とした。東北地方が165自治体と最も多く、北海道117、中部109が続いた。

       特に深刻とされたのは23自治体で、千葉県銚子市の担当者は「非常に厳しい分析だ。できる対策を続けたい」と話した。宮城県川崎町の小山修作町長は「若い女性が住みたいと思えるように真剣に考えなければならない」と語った。

       また、報告書は、出生率が低いにもかかわらず他地域からの人口流入が多い25自治体を「ブラックホール型」と分類した。東京都の16区や千葉県浦安市などが該当し、21自治体が関東だった。若年女性の減少率が20%未満の「自立持続可能性自治体」は、茨城県つくばみらい市など65自治体で全体の約4%だった。

       各自治体の従来の人口減対策には「若年人口を近隣自治体間で奪い合う状況も見られる」と指摘し、人口を呼び込む施策に加えて出生率向上に向けた取り組みの重要性を訴えた。

      「人口戦略シンポジウム」で基調報告する増田寛也・日本郵政社長(24日、東京都千代田区で)=和田康司撮影
       同会議で副議長を務める増田寛也・元総務相を中心とする10年前の有識者会議「日本創成会議」は、同様の推計手法で896自治体を「消滅可能性がある」としていた。増田氏は24日のシンポジウムで、消滅可能性のある自治体の数が減ったのは外国人の入国超過が要因だとして、少子化の傾向については「楽観視できる状況にはない」と強調した。シンポには岸田首相が「社会全体で子ども・子育て世帯を応援する機運を高めていく」とするビデオメッセージを寄せた。

       人口戦略会議は昨年7月に発足し、今年1月には2100年の人口を8000万人で安定させるべきだとする提言を発表した。今回の報告書全文と全国1729自治体の分析リストは5月10日発売の「中央公論」6月号に掲載される。
      https://www.yomiuri.co.jp/national/20240424-OYT1T50189/

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    2. 2050年にかけて全国4割超の744自治体が消滅の可能性…人口戦略会議「少子化基調は全く変わっていない」
      2024/04/24 13:47

       民間有識者らでつくる「人口戦略会議」(議長=三村明夫・日本製鉄名誉会長)は24日午後、2020年から50年にかけて全国の40%超にあたる744自治体で、出産する中心世代となる20~39歳の女性が50%以上減少し、消滅する可能性があるとする報告書を公表した。「少子化基調は全く変わっていない」と強い危機感を示し、出生率向上に向けた対策を訴えた。

      「人口戦略シンポジウム」で基調報告する増田寛也・日本郵政社長(右)(24日、東京都千代田区で)=和田康司撮影

       国立社会保障・人口問題研究所が昨年公表した地域別将来推計人口から全国1729自治体の若年女性の減少率を分析した。地域ブロック別では、東北の165自治体が最多だった。
      https://www.yomiuri.co.jp/national/20240424-OYT1T50148/

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  84. 「“消滅可能性” 自治体の努力に水を差す」全国町村会が批判
    2024年4月26日 18時39分

    民間の有識者グループ「人口戦略会議」が、全国の744の自治体が「最終的には消滅する可能性がある」などとした分析を公表したことをめぐり、全国町村会はコメントを発表し「人口減少に対応する自治体の努力や取り組みに水を差すものだ」などと批判しています。

    有識者グループ「人口戦略会議」は24日、2050年までの30年間で、20代から30代の女性の数、「若年女性人口」が半数以下になる自治体は全体の4割にあたる744あり、人口が急減して最終的に消滅する可能性があるなどとする分析を公表しました。

    これをめぐり、全国町村会の吉田隆行会長は、26日にコメントを発表し「全国の自治体は人口減少への対応や独自の地域づくりに懸命に取り組んでいて、これまでの努力や取り組みに水を差すものだ」と批判しました。

    そして「大きな要因は、東京圏への一極集中と少子化だ。自治体の努力だけで抜本的な改善を図れるものではなく、一部の地方の問題であるかのように、わい小化されてはならない」と指摘しました。

    そのうえで、これまでの政策などを国全体で検証し、国が先頭に立って自治体を一層支援するよう求めています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240426/k10014434571000.html

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  85. 社説
    「消滅」自治体 次世代育てる施策を強化せよ
    2024/04/28 05:00

     人口減少に歯止めをかけるのは容易ではない。だが、手をこまねいていれば、日本全体が衰退してしまう。行政も民間も少子化対策に総力を挙げる必要がある。

     民間有識者でつくる「人口戦略会議」は、全市区町村の4割にあたる744自治体がいずれ、人口減によって行政の運営が困難になり、「消滅する可能性がある」とする報告書を公表した。

     「消滅可能性」の根拠として、出産の中心世代とされる20~39歳の女性人口が今後、50%以上減ることを挙げている。

     日本の総人口は近年、60万人前後のペースで減っていて、2100年には6277万人に半減するとされる。現在29%の高齢化率は40%に達する。経済は縮小し、介護や防災など行政機能の維持も難しくなるだろう。

     結婚や出産は、個人の意思が尊重されるべきだ。ただ、経済的事情などで結婚や出産の希望が 叶かな わないのであれば、支障を取り除かなければならない。

     若い世代の結婚を後押しするには、まずは賃上げが欠かせない。また、仕事と育児を両立できるよう長時間労働の是正も必要だ。

     こうした報告書は10年前にも示された。今回は「消滅可能性自治体」の数が前回調査から152減った。だがその理由は、労働目的の外国人が増えるためで、日本人人口の安定にはつながらない。

     10年前の報告をもとに、当時の安倍内閣は「地方創生」に取り組んだが、多くの自治体が、若い住民を奪い合うかのような施策に走ったため、肝心の少子化対策が不十分だったとの指摘もある。

     読売新聞は、こうした状況を踏まえ、若者と家庭の支援など7項目を提言した。デジタル化や街づくりなど幅広い対策が不可欠だ。政府は、省庁横断の対策本部を設け、一体的に施策を推進できる体制を築くべきだ。

     地域によっては、子育て支援策の拡充などで、少子化を改善させた都市もある。

     茨城県つくばみらい市、千葉県流山市は、若い夫婦のための住宅を確保し、駅近くに保育所を整備するといった街づくりを進めた。会議は、こうした65自治体を持続可能性が高いと評価した。

     成功事例を共有し、各地に広げていきたい。

     地方自治のあり方についても、改めて見直すべき時期にある。水道や消防などの事業を広域で担うことや、市町村のさらなる合併も検討課題となるだろう。
    https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240427-OYT1T50187/

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  86. [人口減 識者に聞く]外国人材定着 後押しを…国立社会保障・人口問題研究所 国際関係部長 是川夕氏 45
    2024/05/12 05:00

     日本では、1990年代から生産年齢人口(15~64歳)が減り続けており、働いていなかった女性や高齢者が就労することで労働力を補ってきた。だが、それも頭打ちになりつつある。今後は生産年齢人口の減少が労働力不足に直結する。このため、外国人労働者の受け入れが、今後の社会経済を左右するような重要なテーマの一つになる。

    県内18市町村が「消滅可能性」、熊本知事「住民がいる以上あり得ない」

    これかわ・ゆう 東大院修了。社会学博士。2012年から国立社会保障・人口問題研究所(社人研)に研究者として在籍。政府の外国人技能実習制度のあり方を検討する有識者会議のメンバーを務めた。

     政府は今年、外国人技能実習制度に代わる新たな制度「育成就労」の創設を決めた。技能実習制度は帰国を前提としていたが、育成就労は、育てた人材が日本に残り、働いてもらえる点に強みがある。

     年間に数十万人の外国人を受け入れ、3年働いた後に在留期間が5年の「特定技能1号」、永住が事実上可能な「特定技能2号」を段階的に取得してもらえれば、人材の長期的な定着をはかることが可能になる。

     育成就労や特定技能は、政府が受け入れ見込み数を設定し、可否も判断する。やみくもに外国人を増やすわけではない。求める人材を必要なだけ受け入れる仕組みとなっている。

     海外でも受け入れ制度はあるが、韓国などでは永住するのは難しい。単純労働などとして使われ続けるため、賃金やキャリアの上昇も望めないケースも多い。

     日本では育成就労から特定技能に移行できるため、労働者側は、技能を高めつつ昇給や昇進が期待でき、安定した生活を送ることが可能になる。この点は、海外との人材獲得競争で優位に働くだろう。

     特定技能の試験に合格するには、技能や日本語能力の向上が欠かせず、労働者任せでは難しい。政府や自治体が補助金などで企業を支え、労働者の成長につなげていくような仕組みの構築が急務となる。

     企業としては、雇用期間の長期化が見込める育成就労に資金をかけるメリットは大きい。住まいを用意したり、日本語教育を充実させたりすることで、外国人が暮らしやすい環境も整えるべきだろう。

     住民とトラブルになる外国人の多くは安定した職を持てず、不安定な生活を強いられているケースが多い。そういった人が出ないよう気を配る必要がある。祭りで交流を深めるなど、地域の一員として受け入れることも大切だ。

     海外と受け入れの連携協定を結ぶなど、自治体や企業には自ら市場を開拓し、橋を架けていくような積極性が求められる。政府は先進事例を共有し、制度が広く活用されるよう後押ししていかなければならない。(聞き手・社会部 山下真範)



     読売新聞社は、少子化の加速を抑え、将来にわたって社会の活力を持続させるため、7項目の人口減対策を提言しています。提言は読売新聞オンラインで読めます。
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20240512-OYT1T50031/

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  87. 県内18市町村が「消滅可能性」、熊本知事「住民がいる以上あり得ない」
    2024/05/10 15:41

     民間有識者らでつくる「人口戦略会議」が全市区町村の4割以上にあたる744自治体を「消滅可能性がある」とした報告書について、熊本県の木村知事は、「住民がいる以上、消滅することはあり得ない」と見解を示した。

    県町村会との面会であいさつする木村知事(中央)

     要望活動で県庁を訪れた8日の県町村会、9日の県町村議会議長会との面会の中で発言した。

     報告書は4月に公表。出産の中心世代である20~39歳の若年女性人口の今後の推移に着目し、自治体の持続可能性を分析している。

     県町村会会長の竹崎一成・芦北町長は8日、県内で18市町村が「消滅可能性自治体」とされた点に触れ、「衝撃的な予測。さも責任が地方にあるようにとられる内容だ」と疑問を呈した。全国町村会が反発しているとして、「県土全域の発展に向け、県と一体となって諸問題に取り組むことが不可欠だ」と訴えた。

     木村知事は、公約に掲げた地域未来創造会議を振興局単位で設置する考えを示し、「中山間地を含めた町村の機能を維持し、地域の発展をどう進めていくかが喫緊の課題だ。町村の持ち味を生かした地域振興を徹底的に推進したい」と述べた。議長会との面会では、「(報告書は)一種の警鐘だ。本来の問題である東京一極集中の是正を国策としてしっかりやるためのスタートラインだ」と言及した。

     県町村会は九州豪雨からの復旧・復興や町村財政の充実・強化、議長会は熊本地震からの復旧復興・森林環境譲与税の譲与基準の見直しを盛り込んだ要望書をそれぞれ県に提出した。
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20240510-OYT1T50040/

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