2020年1月24日

読売社説「人iPS細胞、開発12年。基礎研究段階は脱しつつある」

( 【iPS細胞10年】「早く治してあげたい」「これからが本当の正念場だ」 の続き)
(読売社説「iPS細胞は、再生医療の切り札と言える技術だ」 改題)

iPSがん治療 実用化に向けて今が正念場だ
2019年1月15日 読売新聞「社説」
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190114-OYT1T50099.html
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190114-118-OYT1T50099

人の様々な細胞や組織へと分化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた病気治療の研究が活気付いている。
>政府は、法整備や予算面で後押しすべきだ。日本発のiPS細胞の治療技術を大事に育てたい。


パーキンソン病 iPS治療は期待に応えるか
2018年8月1日 読売新聞「社説」

国内で約16万人とされるパーキンソン病患者の期待がかかる。京都大には、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)による新治療法の効果を確実に見極めてもらいたい。

様々な細胞に変化する能力を有するiPS細胞から脳の神経細胞を作り、パーキンソン病の患者の脳に移植するという。

京大の臨床試験(治験)計画を政府機関が承認したのを受けて、京大病院が患者選定に乗り出す。年内にも1例目を実施する。

最終的には、計7人の患者を治療し、その結果を基に、最短で2022年に保険適用の申請を目指す。治療法として確立されれば、パーキンソン病患者の選択肢は大きく広がるだろう。

パーキンソン病は、脳内の情報伝達物質ドーパミンを出す神経細胞が減少して発症する。徐々に身体が動かなくなる難病だ。

ドーパミンを補充する薬剤や、脳に電極を埋め込んで体を動きやすくする手術が、既に保険適用となっているが、根本的な治療法はない。日常生活が困難になり、介護が必要になるケースも多い。

新たな治療法が世界的に渇望されている。計画が結実すれば、日本で生まれたiPS細胞の有用性を内外に示すことになろう。

細胞を用いる治療として、欧米では1980年代以降、中絶した胎児の脳細胞の移植が試みられてきた。この段階の細胞には成長力があり、定着しやすいためだ。実際に、成果も報告された。

一方で、胎児を治療に利用することには倫理上の観点から異論が多く、一般的になっていない。

iPS細胞を使えば、症状改善に適した細胞の作製が容易になる。倫理的な問題が起きる心配も少ない。薬剤が効きにくい患者の治療にも有効だろう。

どのような状態の患者に対して、顕著に効果を発揮するのか。効果を見込めないケースはあるのか。治験を通して、慎重に評価することが求められる。

安全性の確保は大切だ。質の悪いiPS細胞が混じり込むと、がん化などの恐れがある。

京大は、放射線診断などで継続的に脳内の状態をチェックし、問題が生じれば、外科手術などで切除することも想定している。

iPS細胞は、心臓治療などでも臨床応用への取り組みが進む。今回、万が一のトラブルに適切に対処できなければ、他の研究も停滞しかねない。日本にとって、再生医療の切り札と言える技術だ。細心の注意を払いたい。
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20180731-OYT1T50192.html
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180731-118-OYT1T50192



(書きかけ)



幹細胞万能細胞再生医科学研究の時代は、医科様基礎研究から、ナンチャッテ応用研究分野へ…


(№345 2018年8月3日)

199 件のコメント:

  1. [平成時代 DNAの30年]第2部「操る」<6>iPS細胞作製にドラマ
    2018年8月2日15時0分

     「(成功したのは)何かの間違いだろうと思った。やけくそ実験だったから」

     iPS細胞(人工多能性幹細胞)を世界で初めて作製した京都大教授の山中伸弥は、初めて成功した実験について明かしている。

     2000年代の初め、体の細胞に外部から遺伝子を入れて、受精卵のような状態に戻す研究をしていた山中が当時、着目した遺伝子は24個。どの遺伝子で細胞が「初期化」するか、突き止める必要があった。

     指示された高橋和利(現・米グラッドストーン研究所研究員)は、遺伝子を一つずつマウス細胞に入れる24通りの実験に全て失敗した。

     複数の遺伝子を入れたら? だが24個の遺伝子の組み合わせは膨大だ。

     「面倒だから、24個全部まとめて入れてみよう」

     どちらが言い出したか、2人ともよく覚えていない。約2週間後、初期化した細胞ができたことを示す細胞の塊が出現した。今度は遺伝子を1個ずつ減らし、4個の遺伝子でiPS細胞ができることを突き止めた。06年8月、国際的な科学誌に論文を発表した。

     次に目指したのは、人のiPS細胞の作製だ。マウスでは、ネズミの細胞に感染するウイルスを遺伝子の「運び役」にしたが、人に感染するウイルスを日常の実験で使うことは避けたい。

     山中は人の皮膚の培養細胞に、マウス細胞にあるたんぱく質を作る遺伝子を加え、マウスのウイルスが感染できる細胞に変えた。これなら、人に感染するウイルスは1回使うだけだ。

     人のiPS細胞の作製に成功した山中らは、07年11月、再び論文を発表。iPS細胞と山中の名は、広く知られるようになった。(文中敬称略)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180802-118-OYTPT50224

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    1. [平成時代 DNAの30年]第2部「操る」<7>安全なiPS細胞で臨床に
      2018年8月16日15時0分

       京都大教授の山中伸弥らは、世界で初めてマウス細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)の作製に成功し、さらに人の細胞でも実現した。だが、大変なのは、その後だった。

       山中らの目標は、iPS細胞を、再生医療で日常的に使われるような実用技術として確立することだ。そのためにはiPS細胞を安心して移植できる安全な細胞にすることが大前提となる。通常の細胞をiPS細胞に変える遺伝子の運び役となるウイルスを含め、作製方法は一から見直すことが必要になった。

       山中の執念に応えたのは、弟子たちだった。

       iPS細胞の作製に使う4個の遺伝子のうち1個は、がんと関係が深い。京大iPS細胞研究所講師の中川誠人は、別の安全な遺伝子でiPS細胞の作製に成功した。

       運び役ウイルスの種類によっては、人に病気を起こす遺伝子が残る可能性がある。同研究所講師の沖田圭介は試行錯誤の末、「プラスミド」というDNAの輪を使う方法にたどり着いた。

       プラスミドに必要な遺伝子を組み込んで試薬と混ぜ、皮膚などの細胞に加えるとiPS細胞が出現した。しばらく培養するとプラスミドは消えた。同研究所からは成果が次々と生まれ、医療に使えるiPS細胞の完成に近づいていった。

       同研究所では現在、他人に移植しても拒絶反応が少ない特別な「型」の遺伝子を持つ人からiPS細胞を作り、備蓄する計画を進めている。研究所は今年4月、こうしたiPS細胞で日本人の32%をカバーできるようになったと発表した。

       治療法の開発などにもiPS細胞の応用は進む。難病の患者から作ったiPS細胞は、病因の解明や治療薬を開発する研究に欠かせない存在となりつつある。

       ◆iPS細胞=体の様々な組織の細胞に変化でき、ほぼ無限に増やせる細胞で、皮膚や血液などの普通の体の細胞に4~6個の遺伝子を組み込んで作る。「万能細胞」とも呼ばれる。発生初期の受精卵に近い状態になることから、iPS細胞ができる現象を初期化と呼ぶ。

           ◇

       (文中敬称略、第2部終わり。大阪科学医療部冬木晶、諏訪智史、今津博文が担当しました)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180816-118-OYTPT50176

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  2. iPS角膜再生、近く申請 大阪大、臨床研究学内審査 実用化に本格始動へ
    2018.8.13 06:34

     人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から角膜の細胞を作製し、けがや病気で角膜を損傷した患者に移植し再生する研究を進めている大阪大の西田幸二教授(眼科学)のチームが22日にも、臨床研究の実施を学内の審査委員会に申請することが11日、分かった。iPS細胞を巡っては、網膜で世界初の臨床研究が実施され、心臓病やパーキンソン病でも研究が進展中。新たに角膜でも実用化に向けた動きが本格始動することになる。

     角膜は厚さ0.5ミリ程度の透明な膜で、レンズの役割を持つ。けがや病気で傷めると、視力が落ちたり失明したりする。

     チームは、iPS細胞から角膜の細胞を作って患者に移植し、機能の改善を目指す。

     提供された角膜を移植する治療法は既にあるが、提供者の確保が必要な上、拒絶反応の心配がある。iPS細胞を利用すれば、こうした課題の解決につながるという。
    https://www.sankeibiz.jp/compliance/news/180813/cpc1808130634001-n1.htm

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    1. iPSで角膜治療 申請…阪大 今年度中に臨床研究
      2018年8月14日5時0分

       iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って目の角膜が傷ついた患者を治療する臨床研究を、大阪大の西田幸二教授(眼科学)らのチームが学内の審査委員会に申請したことがわかった。同委員会と国の承認を得た上で今年度中にも臨床研究を開始する予定で、角膜移植に代わる治療法として実現を目指す。

       角膜は、黒目を覆う組織で、病気やけがで傷つくと視力が低下し、角膜移植以外に有効な治療法がなくなる。一方で、アイバンクから提供される角膜は慢性的に不足している。

       臨床研究は、目のけがや病気で角膜を作る細胞が傷ついた患者が対象。角膜の表面を剥がした上で、iPS細胞から作製してシート状に加工した角膜の細胞を貼り付け、効果や安全性を検証する。iPS細胞は、京都大iPS細胞研究所が作製、備蓄しているものを使う。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180814-118-OYTPT50020

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  3. 発生生物学、幹細胞、臓器移植、再生医療…

    どこに創造(創作捏造)の根っこがあるのかな?(笑)。

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  4. ゲノム編集 遺伝子の一部に変異起こさせる操作 規制せず 原案
    2018年8月16日 4時43分

    ゲノム編集と呼ばれる最新の遺伝子操作技術について、国は専門家を集めて規制が必要か検討していますが、遺伝子の一部に変異を起こさせて新しい品種を作り出す操作については自然界で起きている突然変異と変わらないとして特別な規制はしない、という原案をまとめました。この技術については規制をすべきか国によっても判断が分かれ、日本の議論の行方が注目されます。

    ゲノム編集は遺伝子を操作する最新の技術で、DNAの中の狙った遺伝子に変異を起こさせることや目的の位置に別の遺伝子を組み込むことで動物や植物の品種改良を効率的にできるため世界的に応用が進んでいます。

    従来の遺伝子組み換え技術については、国は飼育や栽培の際に自然環境に無制限に出ないようルールを設けたり、野生の種と交配して生態系に悪い影響を及ぼさないよう規制したりしていますが、ゲノム編集についても同じような規制が必要か、国は専門家を集めて検討を行っています。

    そして、事務局の案として、目的の位置に別の遺伝子を組み込む操作については、従来の遺伝子組み換えと同じ規制をする一方で、狙った遺伝子に変異を起こさせる操作については自然界で起きている突然変異と変わらない、として法律による規制はしないという原案をまとめました。

    国内の消費者団体には厳しい規制をすべきだとする意見がある一方で、この技術の産業応用を目指す企業などからなる団体は厳しい規制は避けるべきだとするなど、意見が対立しています。

    さらに海外では、アメリカ政府が特別な規制をしない方針を示す一方で、EUでは司法裁判所がいずれの方法でも遺伝子組み換え技術と同じ規制を適用すべきとするなど判断が分かれています。

    日本ではさらに検討を行い、早ければ今月中にも規制が必要か方針をまとめることにしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180816/k10011578461000.html

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    1. ゲノム編集「難治性の病気などから臨床応用を」
      2018年7月23日23時0分

       遺伝子を効率よく改変する技術「ゲノム編集」について、医療分野の研究を進める東京大の濡木理ぬれきおさむ教授と、生命倫理が専門の北海道大の石井哲也教授が23日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、実用化に向けた課題などを議論した。

       ゲノム編集は、がんなどの治療や品種改良などへの応用が期待されている。濡木教授は、研究が加速する米国や中国と比べ、「日本は政府や企業のバックアップが少ない」と指摘。石井教授は「すばらしい技術だが、使い方が大切。まずは難治性の病気などから臨床応用すべきだ」と語った。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180723-118-OYT1T50080

      https://koibito2.blogspot.com/2018/02/11-2018214-2031-httpswww3.html?showComment=1532355448287#c7568764235902119371

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    2. ゲノム編集 遺伝子残存なければ規制対象外に
      2018年8月20日 19時24分

      ゲノム編集と呼ばれる最新の遺伝子操作技術について規制が必要か議論していた国の検討会は、一時的に遺伝子を組み換えたとしても、最終的に組み込んだ遺伝子が残っていなければ、そのゲノム編集は規制しない方針をまとめました。一方で、規制対象外であったとしても、最初に屋外で飼育や栽培などをする際には、どのような操作をしたのか国に情報提供するよう求めるとしていて、消費者団体などは「リスクを過小評価していて、より慎重に議論すべきだ」としています。

      ゲノム編集は遺伝子を操作する最新の技術で、遺伝子のDNAの配列の中で狙った場所に変異を起こさせることや、新たな別の遺伝子を目的の位置に組み込むことで動物や植物の品種改良を効率的に行うことができるとして、急速に応用が進んでいます。

      国はゲノム編集について、遺伝子組み換え技術のように屋外で飼育や栽培などをする際に、自然の野生の種と交配して生態系に悪い影響を及ぼさないための規制をすべきか検討を行いました。

      その結果、新たな別の遺伝子を目的の位置に組み込んだものは、遺伝子組み換え技術と同じ規制をするとしました。

      一方、遺伝子を組み込むのではなく、遺伝子のDNAの配列の中で狙った場所に変異を起こさせるものと、一時的に遺伝子を組み換えても、組み込んだ遺伝子とその産物が最終的に残っていないものについては、そのゲノム編集は遺伝子組み換え技術と同じ規制はしない方針をまとめました。

      そのうえで、規制の対象外だったとしても、ゲノム編集をした生物を最初に屋外で飼育や栽培などをする際は、どのような方法でどの遺伝子に操作をしたのかなど国に情報提供をするよう求めるとしています。

      海外では、アメリカ政府がいずれの方法でも原則として特別な規制をしない方針を示す一方で、EUでは司法裁判所が遺伝子組み換え技術と同じ規制を適用すべきとしています。

      検討会の方針について、国は、法律の専門家なども交えてさらに専門委員会を開き、検討することになっています。

      バイオ関連の企業などで作るバイオインダストリー協会の穴澤秀治さんは「ゲノム編集は、リスクはかなり低く、これまでより厳しい規制はありえないと考えている。今回の規制の方針はゲノム編集のリスクを適切に評価したと思います」と話していました。

      一方、消費者団体、日本消費者連盟の纐纈美千世事務局長は「ゲノム編集は自然界で起こる突然変異とは質も量も全く別物だ。また、狙いどおりの改変ができるとされながらも意図しない改変が起こることがあり、検討会はこうしたリスクを過小評価している。消費者の視点を加えてより慎重な議論をするように改めるべきだ」と話していました。

      規制の現状

      従来の遺伝子組み換え技術は、作り出された動物や植物などが自然界の生態系に悪い影響を及ぼさないよう、法律によって規制が設けられています。

      遺伝子を組み換えた動物や植物を室内で扱う場合には、部屋の外に出ないよう出入り口や換気装置、それに排水口などに定められた設備やフィルターを取り付け、国の確認を受けることが義務づけられています。

      また、屋外での飼育や栽培、それに流通させるための輸送をする場合は、遺伝子を組み換えた動物や植物などの繁殖力の高さやヒトに対する病原性を調べるととともに、交配して雑種を作り出す可能性のある種も調べて、自然環境の生態系に悪い影響を与えないかまとめ、国の承認を得る必要があります。

      また、法律では、国が立ち入り検査を行えることや違反した場合には、懲役や罰金などの罰則も定められています。

      ゲノム編集とは

      「ゲノム編集」は、最先端の遺伝子操作技術で、5年前に「クリスパーキャス9」という、簡単で効率的に行うことができる方法が開発され、世界中で使われるようになりました。

      「ゲノム編集」は遺伝子を操作する最新の技術で、遺伝子のDNAの配列の中で、狙った場所に変異を起こさせることや新たな別の遺伝子を目的の位置に組み込むことができます。

      動物では受精卵にゲノム編集をする分子を直接入れて行いますが、植物では細胞に壁があって直接入れられない場合が多いため、遺伝子組み換え技術でゲノム編集の分子を生み出す遺伝子を組み込んでゲノム編集し、さらにかけ合わせる栽培技術で、組み込んだ遺伝子を取り除く操作が多く使われます。

      ゲノム編集では国内では血圧を下げる成分を含んだトマトや、大きく育つマダイやトラフグなどの新しい品種を生み出す研究が行われています。

      このうち、京都大学の木下政人助教と近畿大学などのグループは、筋肉の発達を抑制する遺伝子のDNA配列のわずか8塩基に変異を起こさせることで、遺伝子が働かない状態にし、通常よりも身が1.2倍ほど多いマダイを生み出すことに成功しました。

      現在はゲノム編集を規制する国のルールはないため、遺伝子組み換え技術の場合と同じルールを適用して管理していて、ゲノム編集をしたマダイが海に出ないように、飼育する水槽には排水ポンプや排水溝の部分に三重にネットがかけられたり、水槽のある部屋への関係者以外の立ち入りが禁止されていたりしています。

      研究を進める木下助教は「ゲノム編集は普通より何倍も早く育ったり、ある栄養素を多く含んだりした作物や魚を生み出せる大きな可能性を持った技術だ。今は国の規制はないが、一般の人たちに不安を与えないように、遺伝子組み換えに準じた形で厳格に自主規制を行っている」と話していました。

      海外では

      ゲノム編集技術で一時的に遺伝子を組み換えたとしても、最終的に組み込んだ遺伝子が残っていなければ、規制するかどうかについて、各国で違いが出てきています。

      アメリカは、ことし3月に、政府がいずれの方法でも原則として特別な規制を行わない方針を示しています。

      ブラジルはゲノム編集を行うケースごとに国が申請を受けて、遺伝子組み換え技術と同じ規制を行うかどうか、個別に判断することになっています。

      一方、ニュージーランドは、ゲノム編集を遺伝子組み換え技術と同じ規制の対象としていて、すでに規則が改正されています。

      EUは司法裁判所が遺伝子組み換え技術と同じ厳しい規制を適用すべきとした判断を示しています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180820/k10011583491000.html

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    3. 巧言令色鮮し仁、人は饒舌なほど、その言葉のなかにウソをまぎれこませる…

      沈黙は金、雄弁は銀、口は災いの元。

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  5. いまやノーベル賞ってやつは、創作捏造作品にお墨付きを与えるブランドに成り下がってしまったんだな…

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  6. iPS細胞使った臨床研究申請 血液の難病患者に 京大
    2018年8月19日 17時08分

    iPS細胞から作った血液の成分を難病の患者に投与して症状を改善させる初めての臨床研究を京都大学が国に申請し、近く審議がはじまることがわかりました。対象となるのは拒絶反応を起こしやすい体質のため輸血ができない患者で、iPS細胞の特性をいかした臨床研究として注目されます。

    この病気は「再生不良性貧血」と呼ばれる血液の難病で、血液の成分である血小板などが少なくなって体内で出血が起きやすくなります。一般的に血小板を輸血して補うなどの治療が行われますが、拒絶反応を起こしやすい体質の一部の患者では輸血することができません。

    こうした中、京都大学医学部附属病院の高折晃史教授と京都大学iPS細胞研究所の江藤浩之教授のグループは、「再生不良性貧血」で拒絶反応を起こしやすい体質の患者を対象にiPS細胞を使った臨床研究を国に申請したことがわかりました。

    対象となる患者は1人で、患者の血液から作ったiPS細胞を元に血小板を大量に作り、3回にわたって徐々に量を増やしながら投与して安全性と効果を確認します。

    患者自身から作ったiPS細胞を使うため拒絶反応はほとんどないと考えられるということで、グループではiPS細胞の特性をいかした臨床研究だとしています。国は近く審議をはじめ、グループは了承されれば今年度中に患者への投与を始めたいとしています。

    課題は血小板の安全性

    今回の臨床研究は「再生不良性貧血」という難病でしかも特殊な体質の患者1人を対象に行います。

    再生不良性貧血は、骨髄の中にある造血幹細胞という、血液の成分や血球を作り出す細胞が働かなくなることで起こります。

    血液中の血小板などの数が少なくなって出血しやすくなり、重症化すると脳などでも出血を起こす危険性が高まるため、血小板の輸血をするなどして症状の改善を図る治療が行われます。

    ところが、今回の臨床研究の対象となる患者は拒絶反応が起きやすい体質があり、血小板の輸血を受けることができません。

    京都大学のグループは患者自身の血液から作ったiPS細胞を元に血小板を作り出し、3回にわけて徐々に量を増やしながら投与する計画で、最も量が多い3回目には血小板およそ1000億個を投与して安全性と効果を検証します。

    グループでは、拒絶反応が起きにくい患者自身の細胞から作り出すことができるiPS細胞の特性を生かした臨床研究としてこれまでにないものだとしています。

    課題は投与した血小板の安全性です。

    血小板は血液を固める成分なので適切に機能しないと血管を詰まらせる原因にもなるため、血液の中で正常に機能するか安全性を十分に確認することが必要になります。

    「拒絶反応起きにくい」iPS細胞の特性生かす

    iPS細胞を使った再生医療の臨床応用は、4年前から神戸市にある理化学研究所などのグループが、重い目の病気の6人の患者に対して臨床研究を行っています。

    目はヒトの組織や臓器の中でも拒絶反応が比較的起きにくいとされていて、iPS細胞は患者自身の細胞だけでなく他人の細胞から作ったものも使われました。

    その後、重い心臓病や難病のパーキンソン病の臨床応用も続いていますが、計画ではいずれも他人の細胞から作ったiPS細胞を使うことにしています。

    他人の細胞から作ったiPS細胞は事前に必要な検査を行って備蓄されていて、患者本人からiPS細胞を作る場合に比べてコストを抑えることができるほか、治療を開始するまでの時間も短くすることができます。

    しかし本人の細胞ではないため、移植した際に起きる免疫による拒絶反応を薬などで抑える必要があるほか、拒絶反応が起きやすい状況では薬でも完全に抑えることは難しいとされています。

    今回の臨床研究では、対象となる患者は拒絶反応を起こしやすい体質のため、拒絶反応が起きにくい患者自身の細胞から作ったiPS細胞を使う計画で、iPS細胞の特性をいかしたものになっています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180819/k10011582281000.html

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    1. iPS細胞使った臨床研究 血液の難病患者対象 国に申請 京大
      2018年8月20日 20時24分

      難病の患者に本人のiPS細胞から作った血液の成分を投与して症状を改善させる初めての臨床研究を京都大学のグループが国に申請したと発表しました。対象となるのは拒絶反応を起こしやすい体質のため輸血ができない患者で、iPS細胞の特性を生かした臨床研究として注目されます。

      この病気は、再生不良性貧血と呼ばれる血液の難病で、血液の成分である血小板などが少なくなって体内で出血が起きやすくなります。

      一般的に血小板を輸血して補うなどの治療が行われますが、一部の患者では拒絶反応が起こりやすい体質のため輸血することができません。

      京都大学医学部附属病院の高折晃史教授と京都大学iPS細胞研究所の江藤浩之教授のグループは20日、記者会見を開き、拒絶反応のため輸血ができない再生不良性貧血の患者を対象に、iPS細胞を使った臨床研究を先月、国に申請したと発表しました。

      対象となる患者は1人で、患者本人の血液から作ったiPS細胞を元に血小板を大量に作り、3回にわたって徐々に量を増やしながら投与して安全性と効果を確認します。

      患者自身のiPS細胞を使うため、拒絶反応はほとんどないと考えられるということで、グループはiPS細胞の特性を生かした臨床研究だとしています。

      国は近く審議を始め、グループは、了承されれば今年度中に患者への投与を始めたいとしています。

      江藤教授は「今回の臨床研究がうまくいけば、将来的にはiPS細胞から作り出した血小板で一般の人の輸血用の血小板にも応用できる可能性があり、さらに多くの人が使えるようになることをゴールにして進めていきたい」と話しています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180820/k10011583641000.html

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    2. 難病研究という詐欺案件、そして幹細胞再生医学という医科様案件…

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    3. iPS細胞による角膜移植の臨床研究を申請 大阪大学
      2018年8月22日 20時34分

      目の角膜が傷ついた患者にiPS細胞から作った角膜の組織を移植し視力を回復させる臨床研究の計画を、大阪大学のグループが学内の委員会に申請し、初めての審査が行われました。承認されれば今後さらに国に申請し、今年度中に1例目の実施を目指したいとしています。

      この臨床研究は大阪大学大学院医学系研究科の西田幸二教授などのグループが学内の専門家委員会に申請したもので、22日初めての審査が行われました。

      角膜は目の黒目の部分を覆う透明な膜で、病気やけがなどで傷つくと視力が低下し、症状が重い場合は亡くなった人から提供された角膜を移植する治療が行われていて、およそ2000人の患者が移植の順番を待っています。

      今回の計画は移植しても拒絶反応が起きにくい特殊なiPS細胞から角膜の基になる細胞を作り、薄さ0.05ミリのシート状にして数人の患者に移植するもので、安全性や効果を検証するということです。

      グループによりますと、今回は結論が出ずに、次の委員会でさらに議論が行われるということで、学内の承認が得られればさらに国の審査をうけたうえで、今年度中に1例目の手術の実施を目指したいとしています。

      西田教授は「およそ10年かけて今回の手法を作り上げてきた。よりよい治療法を患者に届けるためにじっくりと計画を進めたい」と話していました。

      今回大阪大学のグループが目指すのは、目の黒目の部分を覆う角膜の最も表面の組織、「角膜上皮」の病気の治療です。

      角膜上皮は薄さ0.05ミリで、けがや病気によって角膜上皮を作り出す細胞が傷つくと組織の再生能力が失われ、移植による治療が必要となります。

      グループはおととし、ヒトのiPS細胞に特殊なたんぱく質を加えて培養することで、目のさまざまな組織の基になる細胞を効率よく作ることに成功していて、これを基にシート状の細胞組織を作りました。

      シートには数百万個の細胞が含まれ、ウサギの目に移植した研究では拒絶反応などは見られなかったということです。

      グループでは、これまでも口の粘膜の細胞を基に角膜上皮シートを開発してきましたが、iPS細胞を使うことで、より高い効果が得られることが期待できるとしています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180822/k10011586311000.html

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  7. 酸化ストレスで筋ジス進行 iPS細胞使い解明、京大
    2018.8.27 23:30 産経新聞

     顔や肩などを中心に筋肉が徐々に衰える難病「顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー」の原因遺伝子は、酸化ストレスにより活発に働くようになることが、患者から作製した人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた研究で分かったと、京都大の桜井英俊准教授(再生医学)らのチームが27日、発表した。

    病気メカニズム解明や治療薬開発に期待

     酸化ストレスは、過剰な運動や筋損傷、炎症により生じた活性酸素が細胞を傷つける。この反応が病状進行を早めることに関与しているとみており、病気のメカニズム解明や治療薬開発に生かしたいとしている。

     チームによると、この筋ジストロフィーは、骨格筋の細胞を死滅させるなど毒性をもたらす遺伝子「DUX4」が働くのが原因とされる遺伝性疾患。患者ごとに症状の進行具合に違いがあるため、DUX4の働きの活発化には外的要因も関わっているとみられていた。

     チームは、外的要因として酸化ストレスに注目した。患者の皮膚や血液の細胞から作ったiPS細胞から骨格筋細胞を作製。患者から作ったiPS細胞は病気の特徴を持つことを利用し、体外の実験で、この細胞に活性酸素として過酸化水素を加えて酸化ストレスを与えた結果、DUX4の働きが活発化することが判明した。成果は英科学誌電子版に掲載された。
    http://www.sankei.com/west/news/180827/wst1808270084-n1.html

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    1. 医科様フェイクニュース垂れ流しの図…

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    2. 「原因遺伝子」という医科様幻惑案件…

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  8. ゲノム編集の規制方針 国民から広く意見募集へ
    2018年8月30日 19時23分

    ゲノム編集と呼ばれる最新の遺伝子操作技術について、国の専門委員会は遺伝子を組み込んだものは規制する一方で、一時的に遺伝子を組み込んでも、最終的にその遺伝子が残っていなければ規制しないとする方針を正式にまとめ、来月にも国民から広く意見を募ることになりました。

    ゲノム編集は遺伝子を操作する最新の技術で、DNAの配列の狙った場所に変異を起こさせることや、新たな遺伝子を目的の場所に組み込むことができ、動物や植物の品種改良のために急速に応用が進んでいます。

    国の専門委員会はゲノム編集について、遺伝子組み換え技術と同じように自然の生態系に悪い影響を及ぼさないための規制をすべきか検討を行った結果、新たな遺伝子を組み込んだものは遺伝子組み換え技術と同じ規制をする一方で、DNA配列に変異を起こさせたものや、一時的に遺伝子を組み換えてもその遺伝子が最終的に残っていないものについては、遺伝子組み換え技術と同じ規制はしない方針を了承し正式にまとめました。

    一部の消費者団体は生態系への影響が過小に評価されているほか、議論の時間も短く拙速だとして反発しています。

    環境省では来月にもこの方針について国民から広く意見を募るパブリックコメントを実施することになりました。

    専門委員会の委員で、筑波大学の大澤良教授は「次は、専門家にはない消費者や事業者からの意見をもらいたい」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180830/k10011600631000.html

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  9. 「ゲノム編集」注目の特許争い 裁判所が判断 アメリカ
    2018年9月12日 8時26分

    生物の遺伝情報を自在に書き換えられ、病気の治療などへの応用が期待される「ゲノム編集」をめぐり、アメリカでの特許争いが注目されていましたが、裁判所は、基本的な仕組みを開発した研究者ではなく、最初にヒトの細胞に応用した研究者の側に特許があるという判断を示しました。

    ゲノム編集は、6年前、従来より簡単で正確に遺伝情報を書き換えられる「CRISPRーCas9」という方法が開発され、病気の治療や食物の品質改良などへの応用を目指す研究が世界各地で進められています。
    しかし、この手法を動植物の細胞に応用することをめぐっては、基本的な仕組みを開発したカリフォルニア大学などの研究者と、マウスやヒトの細胞で初めて成功したマサチューセッツ州にあるブロード研究所の研究者が特許を争ってきました。

    これについて、連邦控訴裁判所は10日「研究を進めた証拠が十分に認められる」として、ブロード研究所側に特許があるという判断を示しました。

    ゲノム編集は、ノーベル賞の受賞が有力視されていて、その技術を利用する企業からの特許料も巨額になると見込まれるため、アメリカを代表する研究機関どうしの特許争いが注目されていました。

    カリフォルニア大学側は、さらに法的な対応をとることも検討していますが、連邦最高裁が上訴を受け付けるかは不透明で、特許争いに決着がつくのではないかと受け止められています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180912/k10011625801000.html

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  10. SankeiBiz
    ‏@SankeiBiz_jp

    iPSの臨床試験、来年実施へ 富士フイルム、企業では初
    https://twitter.com/SankeiBiz_jp/status/1043722124970668032

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    1. iPSの臨床試験、来年実施へ 富士フイルム、企業では初
      2018.9.23 13:16

       富士フイルムは23日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った移植医療の臨床試験(治験)を2018年度中に厚生労働省に申請する方針を明らかにした。認可されれば、19年に治験を始めたい考えだ。

       実現すれば、日本では企業による初めてのiPS治験例となる。22年の製造・販売の承認を目指す。
      https://www.sankeibiz.jp/econome/news/180923/ecb1809231316001-n1.htm

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    2. 医科様案件にもれなくハマる不治感光膜…

      「新型インフルエンザ パンデミック 富士フイルム」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6+%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF+%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E3%83%95%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A0

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    3. しゃぶられるだけしゃぶられて、尻の毛まで抜かれてポイされて終わるだろ…

      木に登ってのぼせあがってるのは、どこのだれかな?

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    4. 東芝の原発と同じ憂き目に会うだろう…

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    5. 富士フイルムがiPS治験へ
      本年度申請、企業初
      2018/9/23 15:09
      ©一般社団法人共同通信社

       富士フイルムは23日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った移植医療の承認を国から得るための臨床試験(治験)を2018年度中に申請する方針を明らかにした。19年に始めたい考えで、実現すれば日本では企業として初めての例となる。22年の承認を目指す。

       iPS細胞を使った医療の実用化に向けた取り組みは理化学研究所や大学などが先行しているが、企業の治験が始まれば一段と加速しそうだ。

       治験は、白血病の骨髄移植によって重い合併症が起こる「急性移植片対宿主病」の患者が対象。国内では年間千人程度が発症するという。
      https://this.kiji.is/416476411769029729

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    6. 仮想概念にあわせた張子の虎のようなものに、現実の病気をどうこうすることはできないだろう。

      なぜそんなものにコロリと騙されてしまうのか…

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    7. 企業も世の中を騙す側に回るのかな?

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    8. 【経済】富山化学を親会社富士フイルムHDが完全子会社に
      https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1526298976/

      「富山化学」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E5%AF%8C%E5%B1%B1%E5%8C%96%E5%AD%A6

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    9. 【医療】マダニ感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」、治療確立へ 富山化学工業が治験開始
      https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1520284161/

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    10. 「富士フイルム」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E3%83%95%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A0

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  11. 受精卵「ゲノム編集」解禁へ…基礎研究に限定
    2018年9月24日9時39分

     遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」を人の受精卵に行う基礎研究が、日本でも来春、解禁される見通しとなった。文部科学省と厚生労働省は28日に開かれる有識者会議で、研究に関する指針案を示す。

     今回解禁されるのは、生殖補助医療に役立つ基礎研究に限られる。研究で使う受精卵は、不妊治療で使われなかった受精卵(余剰胚)だけで、遺伝子改変した受精卵を人や動物の胎内に戻すことは認めない。両省は一般市民の意見も聞くなどした上で、来年4月の指針施行を目指す。

     人の受精卵にゲノム編集を行う研究は、生殖補助医療のほか、遺伝性疾患などの難病治療にも役立つと期待されており、中国や米国では、受精卵を使った基礎研究がすでに行われている。

     しかし、日本にはルールがなく、政府の総合科学技術・イノベーション会議が今年3月、研究に関する指針を整備するよう国に求める報告書をまとめていた。遺伝性の病気やがんなどの治療を目的とした基礎研究については、引き続き同会議のもとで議論する。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180924-118-OYT1T50009

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    1. いまや基礎研究はウソつき競争のようなもの…

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    2. インチキ医科様研究にもルールというものが必要らしい。

      なにごとも「形式」とか「法令規則」が大事だ。もっともらしく見せるために…

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  12. 9月24日 編集手帳 
    2018年9月24日5時0分

     1697年、オーストラリアで黒い白鳥が見つかった。「白鳥は白い」という常識が覆される◆このエピソードにちなみ、経済学では、想定外のリスクを「ブラックスワン」と呼ぶ。2011年の東日本大震災などが典型例だろう。投資家にとっては、ちょうど10年前に起きたリーマン・ショックではなかろうか◆だが、この金融危機を早くから予測した一握りの投資家がいたという。米国の作家マイケル・ルイスのノンフィクション「世紀の空売り」(東江一紀訳)が詳しい。より目を引くのは、金融マンのあきれた実態だ◆危機の発端は、低所得者向け住宅ローンに関連した米国の金融商品。金もうけ優先で、大半は、中身を分からずに取引していた。<あれほど抜け目ない投資銀行が、へぼ相場師になり果てていた。経営者は自行の事業を理解しておらず、規制当局はそれに輪をかけて無知だった>。著者の怒りがにじむ◆ではウォール街は懲りたのか。すでに高額の報酬が復活し、危機前の水準に戻した。年間数十億円を手にするトップまでいる。強欲な体質は変わらない。そんな声が聞こえてきそうである。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180924-118-OYTPT50052

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    1. 欲で目がくらむ、って話は常のことだと思っておけば間違いがない。

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    2. >金もうけ優先で、大半は、中身を分からずに取引していた

      原子力、パンデミック、新型ウイルス、抗ウイルス薬、ワクチン、臓器移植、再生医療、幹細胞、ゲノム編集…

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  13. ヒト受精卵「ゲノム編集」 研究の指針案まとまる
    2018年9月28日 18時36分

    ヒトの受精卵に対して「ゲノム編集」と呼ばれる最新の遺伝子操作を行う研究について、国の専門家会議は生殖医療のための基礎的な研究に限り認め、操作した受精卵を母体に戻すことは禁止するとした指針の案をまとめました。

    文部科学省と厚生労働省の合同の専門家会議はヒトの受精卵に対して「ゲノム編集」で遺伝子を改変する研究を行う際の指針の案をまとめました。

    この中では、生殖医療の向上のための基礎的な研究に限り認め、操作した受精卵を母体に戻すことは禁止するとしています。

    また、研究計画ごとに国に申請して審議されたうえで大臣の確認を受けることや、受精卵の提供者に対して研究の目的や受精卵の取り扱いについて適切に説明するなどの手続きを求めています。

    文部科学省と厚生労働省は、来月にも広く一般の人の意見を募るパブリックコメントを行い、今年度中に正式に策定したいとしています。

    ヒトの受精卵に対するゲノム編集は、フランスやドイツなどでは禁止している一方、イギリスでは母体に戻すことを制限するなど一定の規制のもとで行うことができるとしていて、各国で対応がわかれています。

    専門家会議の座長で、埼玉医科大学の石原理教授は「行われている研究を把握できるしくみが重要だ。受精卵へのゲノム編集をどこまで容認するかは、一般の人たちにも理解してもらうことが欠かせない」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180928/k10011648541000.html

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    1. 「ゲノム編集」という研究ごっこ詐欺案件について…

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  14. 計画外の再生医療 監視…厚労省強化へ 「がん免疫療法」も対象
    2018年10月8日5時0分

     厚生労働省は、再生医療など細胞を使う臨床研究・治療の監視態勢を強めることを決めた。省令を改正し、計画と異なる治療が行われた場合に国に報告が上がる仕組みを取り入れるとともに、審査の議事録を公開させて透明性確保を図る。患者の細胞を使う「がん免疫療法」の多くも対象となる。

     臨床研究の監視強化が盛り込まれた臨床研究法が今年4月に施行されたのに伴う改正で、厚労省は早ければ月内に公布し、年度内に施行する。今年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった本庶佑ほんじょたすく・京都大特別教授らの研究をもとに作られた「オプジーボ」は患者の細胞を使っておらず、監視強化の対象外という。

     細胞を使う治療は、2014年施行の再生医療安全性確保法で規制されてきた。同法は、患者の細胞を使う美容医療や免疫療法に一定の歯止めをかけるため、専門家らで作る審査委員会が計画の安全性を評価する仕組みを導入している。

     厚労省によると、今回の見直しでは、この規制をさらに強化。治療計画と異なる事態が生じた時の規定を設け、治療に携わる医師に対し、医療機関の管理者への報告を義務づける。重大な事例については速やかに審査委の意見を聞き、審査委には、その意見を厚労省に報告させることにする。審査記録についても、公表を義務づける。医療機関の管理者に対し、苦情や問い合わせ窓口の設置も義務化することにした。

     ◆再生医療安全性確保法 山中伸弥・京都大学教授が開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)の登場を機に、患者の安全を確保しながら再生医療を進める目的で制定された法律。医療機関に対して、事前審査を経た提供計画について国への届け出を義務づけている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181008-118-OYTPT50033

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  15. オス2匹からマウス誕生…精子の遺伝情報で
    2018年10月12日0時18分

     【ワシントン=三井誠】2匹のオスの精子が持つ遺伝情報をもとに子マウスを初めて誕生させたと、中国科学院などの研究チームが11日に発表した。精子をもとに作ったES細胞(胚性幹細胞)を改変して卵子に似せ、別の精子と合わせるなどして受精卵のような状態にしたという。すぐに人間に応用することは難しいが、生命倫理面で議論を呼びそうだ。論文が米科学誌「セル・ステムセル」に掲載される。

     マウスや人間などの哺乳類は卵子と精子で遺伝情報の働き方が異なり、どちらか一方の遺伝情報では通常、発育が進まない。2004年に東京農業大の河野友宏教授らが卵子だけを使って子マウスを誕生させたと発表したが、精子だけの例はなかった。

     中国の研究チームは精子が持つ遺伝情報をもとにES細胞を作製。遺伝子を効率良く改変できる「ゲノム編集技術」を使って、卵子に似せるために7個の遺伝子を働かないよう操作した。

     このES細胞を別の精子とともに、遺伝情報を取り除いた未成熟な卵子(卵母細胞)に注入。特殊な処理を行った後で、477個を23匹のメスのマウスに移植したところ、12匹が生まれた。ただ、いずれも2日以内で死んでしまったといい、今後、手法を改良したいとしている。

     一方、メスだけの遺伝情報を使った実験では、210個を12匹に移植し、29匹が生まれた。生まれた子の繁殖能力も確認できた。

     研究チームは今後、サルでの実験も計画している。チームのウェイ・リー博士は「現時点で人への応用は無理だが、将来的に可能性がないとは言い切れない」と言う。

     東京医科歯科大の石野史敏教授は「哺乳類ではオスとメスの遺伝子の働き方が異なり、通常はオスだけまたはメスだけから新たな個体は誕生しない。そうした遺伝子の仕組みを再確認した研究だ」と話す。

     今回のような手法を人に応用することは、日本ではES細胞に関する指針で禁じられている。東京農業大の河野教授は「人で行うことは不可能ではないかもしれないが、遺伝子に異常が起きる可能性があり、現状では危険きわまりない。倫理の観点からも問題がある」と指摘している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181012-118-OYT1T50000/

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    1. どういった種を仕込んだ手品なのかなあ…

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    2. 科学なら、第三者が再現できるものでなくてはならぬ…

      手品の種やウソまやかしを徹底的に排除してね。

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    3. 「別の精子」と「未成熟な卵子」…

      これだけでなんとか受精卵ができそうだが。

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    4. 遺伝的にオスどうしのマウスから子 中国の研究グループ
      2018年10月12日 4時32分

      遺伝的にオスどうしのマウスから子どもを初めて誕生させたという研究結果を、中国の研究グループが発表しました。生まれたマウスはまもなく死にましたが、遺伝子の操作がどこまで許されるのか、倫理的な面から議論を呼びそうです。

      アメリカの科学雑誌「セル・ステム・セル」に11日、掲載された論文によりますと、中国科学院の研究グループは、成長するとオスになる特殊なES細胞を作ったうえで、遺伝子を操作する「ゲノム編集」を行いました。
      そして、その細胞と別のオスのマウスの精子を、核を抜いた卵子に一緒に入れてメスの子宮に入れた結果、合わせて12匹の子どもが生まれたということです。

      研究グループは、遺伝的にオスどうしのマウスの細胞から子どもが作られたのはこれが初めてだとしていますが、子どものマウスはいずれも数日で死んだということです。

      一方、同様の方法で遺伝的にメスどうしのマウスから誕生させた子どもはそのまま成長し、大人になって子どもも作ることができたということです。

      は虫類や魚などでは、一方の性だけで子どもを作るものがあり、研究グループは、遺伝子を一定程度操作すれば、哺乳類でも子どもができる可能性があることを示したとしていますが、今回の研究は、命を生み出したり、遺伝子を操作したりすることがどこまで許されるのか、倫理的な面から議論を呼びそうです。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181012/k10011668391000.html

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    5. 「マウス 誕生」
      https://www.2nn.jp/search/?q=%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%B9+%E8%AA%95%E7%94%9F&e=

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  16. iPSでパーキンソン薬候補…慶大などチーム 既存薬から
    2018年10月23日15時0分

     運動障害などを引き起こす神経難病「パーキンソン病」の治療薬の候補を、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って既存薬から見つけたと、慶応大などの研究チームが発表した。論文が米科学誌「ステム・セル・リポーツ」に掲載された。

     パーキンソン病は、脳内で運動の指令を伝える物質「ドーパミン」を作る神経細胞が減り、体が震えたり動きが鈍くなったりする病気。国内の患者数は約16万人に上る。脳内でドーパミンに変わる薬を飲む対症療法が中心で、根本的な治療法はない。

     研究チームは、遺伝性パーキンソン病の患者の皮膚細胞から、様々な細胞に変化できるiPS細胞を作り、神経細胞に変化させて病気の状態を再現。1165種類の既存薬で効果を調べたところ、高血圧の治療薬「ベニジピン」が神経細胞の死滅を抑えることがわかった。

     チームの神山こうやま淳・慶応大准教授(幹細胞生物学)は「今後は脳内に近い実験環境で効果を検証したい」と話している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181023-118-OYTPT50308

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    1. 「iPS細胞」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E

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  17. ウイルス、ワクチン、がん、肝炎、幹細胞、再生医学、医科様生物学…

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  18. 〔18歳の1票〕iPS細胞<1>再生医療研究進む
    2018年11月3日5時0分

    ◇検証に最低数年

     様々な細胞に変化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、病気やけがで失った体の機能を回復させる再生医療研究が加速している。今年に入り、人を対象にした臨床試験・研究が次々に動き出した。「夢の治療」の実現はどこまで近付いているのか。

     「まだ頑張らないと患者に届かないが、少しずつ臨床応用に近付いている」。iPS細胞を開発した山中伸弥・京都大教授は10月、横浜市で行われた講演会で、研究が着実に進んでいることを強調した。

     京都大は8月、iPS細胞を使った再生医療では国内初となる、保険適用を目指した臨床試験(治験)計画を開始した。人のiPS細胞から神経細胞を作り、パーキンソン病の患者の脳に移植するというものだ。この病気は脳内の神経細胞が減り、手が震えたり、歩くのが困難になったりする難病で高齢者に多い。国内患者数は約16万人(推定)に上るが、根本的な治療法は見つかっていない。

     治験の研究代表を務める高橋淳教授は、iPS細胞から作った神経細胞を移植し、病気で減った細胞を補うことで「より根治に近い状態にできる可能性がある」と話す。50歳から69歳の患者7人に対して移植を行い、2年間かけて安全性などを確認。5年後の保険適用を目指すという。

     2006年に開発されたiPS細胞は、無限に増え、神経や網膜、心筋細胞など人の体を構成している様々な細胞に変化できる。14年には、理化学研究所などがiPS細胞を使った世界初の臨床研究を実施。ものが見えにくくなる目の難病「加齢黄斑変性」の患者に自身のiPS細胞から作った網膜の細胞を移植した。17年には、他人のiPS細胞を使った臨床研究も行われ、安全性について経過を観察中だ。

     加えて今年は、パーキンソン病のほか、大阪大が心臓病、京都大が血液の病気「血小板減少症」を対象とした臨床研究をそれぞれ開始した。慶応大も、心臓病や脊髄損傷の治療に向けた臨床研究を計画している。企業では、ヘリオス(東京)が加齢黄斑変性、富士フイルム(同)が骨髄移植に伴う合併症「急性移植片対宿主病」の患者を対象とした治験をそれぞれ計画中だ。

     治験や臨床研究が次々に動き出しているが、安全性や効果の検証は少なくとも数年かかる上、十分な効果がないケースもある。夢の治療の実現には、長い目で見守る姿勢も必要だ。(今月の担当・伊藤崇)

     ◇実用化 国も後押し

     政府は2013年から10年間、国産技術である「iPS細胞」の研究に計1100億円を集中投資することを決め、再生医療の実用化などを後押ししてきた。これまで、iPS細胞から神経、目、血液、肝臓や腎臓などの臓器、軟骨などの細胞を作る技術が確立され、一部は臨床段階に進みつつある。

     研究の進展に伴い、国内の製薬企業なども、今年に入り再生・細胞医薬の製造工場を稼働させるなど、事業化に向けた動きを加速させている。

    ◇Check

    ・iPS細胞は、どういう特徴を持つ細胞か。

    ・国はiPS細胞研究をどう後押ししてきたか。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181102-118-OYTPT50391

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    1. [18歳の1票]iPS細胞<2>「万能」だがコスト高
      2018年11月10日5時0分

      ◇あらかじめ作製 備蓄計画

       京都大でパーキンソン病の患者を対象にした国内初の治験が始まるなど、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った再生医療への期待は高い。だが、課題は少なくない。どうすれば広く治療に使えるようになるだろうか。

       iPS細胞は、心臓や神経などの様々な細胞に変化できるため、重い心臓病や脊髄損傷などを治すのに役立つと期待されている。同じように変化できる細胞としては「ES細胞」(胚性幹細胞)もあり、海外ではES細胞の方が数多く研究されている。

       ただし、ES細胞には課題もある。ES細胞は、赤ちゃんに育つ前の受精卵を壊して、そこから細胞を取り出して作る。その作り方をめぐる倫理的な課題だ。加えて、ES細胞はもともと患者本人の細胞ではないため、ES細胞から様々な細胞を作って移植しても、そのままでは患者の免疫システムが「異物」と見なして攻撃してしまう。こうした反応は、免疫拒絶反応と呼ばれ、この反応を抑える薬が必要になる。

       これに対し、iPS細胞は、皮膚や血液などのあらゆる細胞から作ることができるため、倫理的な課題はクリアできる。患者自身の細胞を使えば、拒絶反応も起こらない。

       しかし、患者自身の細胞からiPS細胞を作るには半年~1年かかり、コストも最大1億円近くに上るという。これでは、実際に治療に使うのは難しい。

       そこで、京都大iPS細胞研究所は、拒絶反応が起こりにくい特殊な免疫タイプの人の細胞から、あらかじめiPS細胞を作っておく計画を進めている。患者本人のiPS細胞を作るより、時間・コストはかからない。高須直子・副所長は「2020年度には、日本人の50%に対応できる種類の細胞がそろう見通しだ」と話す。

       iPS細胞を使った治療を広げていくには、「がん化」にも注意が必要だ。品質が悪いとがん化する恐れがある。このため、人を対象にした研究では品質の良い細胞を選んで使い、万が一に備え、がんができていないかどうかを慎重に調べている。

       iPS細胞を特定の病気の細胞に変化させて病気を再現し、効く薬を探す「創薬研究」も行われ始めた。筋肉の中に骨ができる難病などで薬の候補が見つかり、効果を確かめる治験が、国内で始まっている。iPS細胞による再生医療や創薬の研究に取り組む岡野栄之ひでゆき・慶応大教授は「創薬研究には、患者の細胞から作れるiPS細胞の方が適しており、治療薬発見につながる大きな可能性がある」と話す。(今月の担当・伊藤崇)

      ◇再生医療 市場急拡大

       iPS細胞やES細胞ではなく、患者自身や他人の細胞を取り出し、培養するなどしてから移植する再生医療は、すでに実用化している。日本では患者の細胞を培養した軟骨など4件が「再生医療等製品」として使用が承認された。

       世界の再生医療市場は急速に広がっており、経済産業省の2013年の試算によると、50年に53兆円(うち製品・加工品は38兆円、周辺産業は15兆円)に急成長すると予測されている。

       日本も実用化を加速するため、再生医療製品の早期承認制度を14年に導入。最短でも6年ほどかかる製品化の手続きを、2~4年前後に短縮できるようにした。

           ◇

       ・iPS細胞を再生医療で使う利点と課題は。

       ・再生医療以外で、どんな応用研究が進んでいるか。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181109-118-OYTPT50368

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    2. [18歳の1票]iPS細胞<3>実用化への課題探る
      2018年11月17日5時0分

       様々な細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)は、再生医療や創薬の分野で実用化が近付きつつあることを前回までに学んだ。実用化する上での課題は何か、医療費が膨らむ中でiPS細胞研究をどう進めるべきか考えよう。

       ◇ES細胞と同等の信頼性を

       ◇中辻憲夫さん 68 京都大名誉教授

       日本ではiPS細胞を使った再生医療研究が盛んだが、世界では同じ万能細胞(多能性幹細胞)のES細胞(胚性幹細胞)が主流だ。ES細胞は、不妊治療で使われずに捨てられる予定だった受精卵から作られる。米国などでは目の難病「網膜色素変性症」や脊髄損傷、1型糖尿病を対象とした臨床試験(治験)が行われ、効果が確認されつつある。日本でもES細胞を使った初の治験が始まる。

       iPS細胞は血液などの体細胞から作るため、ES細胞に比べると、品質がばらつくなど信頼性で劣る。iPS細胞を再生医療に使うのなら、ES細胞と同じ程度に信頼性を高めることが不可欠になる。

       一方、iPS細胞がES細胞より「活躍」できるのは、創薬に使う場合だ。患者の細胞からiPS細胞を作り、病気の細胞を再現すれば、病気のメカニズムの解明や新たな薬の探索に使える。

       iPS細胞などを使った再生医療は「夢の治療」と期待されるが、長期的にみて最善の治療法とは限らない。細胞というものは本質的に不安定で、治療に使うには信頼性やコスト面で不利な点が少なくない。日本は再生医療、中でもiPS細胞に国の予算が集中している。そうではなく、様々な治療法の研究も並行して進めるべきだ。

       ◇見込まれる治療費高額

       ◇八代嘉美さん 42 神奈川県立保健福祉大教授

       iPS細胞を使った再生医療の臨床試験・研究が日本で相次いで始まり、実用化への期待は高まっている。しかし、既存の医薬品と違い、市販された製品はまだない。安全性や効果の確認には、少なくとも5年はかかるだろう。

       実用化できれば、これまで治療が難しかった病気も、治療への道が開ける可能性がある。ただし、検討すべき課題はある。

       一つは、iPS細胞を使った再生医療は、治療費が高額になると予想されることだ。あらゆる病気が再生医療で治るわけではなく、日本全体の医療費が膨らむ中、今後どんな分野に資金を配分していくべきか考えていく必要がある。


       将来的には、生殖医療における倫理的課題の検討も必要になるかもしれない。iPS細胞からは精子や卵子も作ることができる。iPS細胞由来の精子、卵子から子どもを作ることが将来、技術的に可能になった場合、社会はそれをどう受け入れるべきか。少子高齢化に拍車がかかる中、従来の価値観にとらわれない合理的な判断が求められることもあるだろう。

       医療は、国民全員が必ず受けるものだ。若い人たちも当事者として、自分の国をどうしていくべきか考えてほしい。

       ◇Check

      ・人のiPS細胞から作った精子や卵子で子どもを作ることは、認められるべきか。

      ・日本はiPS細胞研究にどう予算を配分していくべきか考えよう。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181116-118-OYTPT50379

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  19. [本よみうり堂]絶滅できない動物たち M・R・オコナー著 ダイヤモンド社 2200円…遺伝子技術の行く末
    2018年11月4日5時0分

    Resurrection Science

      評・加藤徹(中国文化学者 明治大教授)

     医療技術は日進月歩だ。生命倫理はいつも後手に回る。危篤患者の臨終を1秒でも遅らせるため全身にチューブを差し込むスパゲティ症候群や、故人が残した精子で妊娠する死後懐胎子が議論になったのは、ずいぶん前だ。今、生物の種の絶滅回避で、同様の倫理的葛藤が起きていることを、本書で知った。

     人間は、乱獲や環境破壊で多数の種を絶滅させてきた。近年の科学の進歩により「脱絶滅」の技術をも手に入れた。生物多様性の保全は大事だが、当の生き物の立場に立ってみれば、どうか。本書は、絶滅危惧種や絶滅種、それらの動物を愛し、研究し、倫理上の葛藤に悩む研究者たちの姿を生き生きと描くドキュメンタリーである。

     本書に登場する動物は、どれもユニークだ。ダム開発で野生では絶滅し、生命維持装置の中で生き残る小さなカエル。枝を道具として使う「文化」をもち、今は人工飼育下で生き延びるハワイのカラス。人間が放った亜種と交雑した近絶滅種のフロリダパンサー。iPS細胞の保存が試みられているキタシロサイ。わずか30年で史上最速の進化をとげた砂漠の淡水魚や、謎に満ちた生態のタイセイヨウセミクジラは、人知を越えた自然の奥深さを改めて考えさせる。

     リョコウバトは、種として2200万年も存続し50億羽もいたのに、たった100年で人間に絶滅させられた。私たちホモ・サピエンスの祖先の隣人だったネアンデルタール人も、数万年前に絶滅した。近年のバイオテクノロジーの進歩はすさまじい。ゲノム編集でリョコウバトやネアンデルタール人を「復活」させることは、もはやSFではない。それは許されることか。人間が自然を「保護」するほどかえって自然から遠ざかるというジレンマを本書はつきつける。

     日本でも、クローン技術によるトキやニホンオオカミの「復活」構想がある。地球は一つだ。対岸の火事ではない。大下英津子訳。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181103-118-OYTPT50423

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  20. 筋肉の中に骨ができる難病「FOP」の治療薬候補…iPS使い、京大など発見
    2018年11月2日 yomiDr.

     筋肉の中に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」の治療に役立つ可能性がある新しい化合物2種類を発見したと、京都大と大日本住友製薬の研究グループが発表した。

     患者数が少ないため研究が進みにくい難病の仕組みや治療法を、患者のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って追究した研究の成果だ。2日の米科学誌「ステム・セル・リポーツ」電子版に掲載された。

     FOPは遺伝子の変異が原因で、本来は骨がない場所に骨ができる病気だ。国内の患者数は、推定80人程度と極めて少なく、治療法は見つかっていない。

     京大iPS細胞研究所の 池谷真いけやまこと ・准教授らは、骨になる手前の軟骨を作りやすいマウスの培養細胞に、FOPの原因遺伝子を組み込み、発症の仕組みを詳しく調べた。この細胞に4892種類の化合物を加え、軟骨化を抑える効果がある7種類の化合物を見つけた。

     さらにFOP患者のiPS細胞で効果を確かめ、2種類を選んだ。いずれもがんの治療薬として過去に臨床試験が行われたことがある物質で、池谷准教授は「すぐに臨床応用は難しいが、謎が多いFOPの発症の仕組みを解明し、治療薬を開発する重要な手がかりになる」と話している。
    https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20181102-OYTET50015/

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    1. 【医学】筋肉の中に骨ができる難病「FOP」の治療薬候補…iPS使い、京大など発見
      https://egg.5ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1541394442/

      「ips」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/ips

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  21. iPS細胞 パーキンソン病患者に臨床試験手術 世界初 京大
    2018年11月9日 17時17分

    体が動かなくなる難病のパーキンソン病の患者にヒトのiPS細胞から作り出した細胞を脳に移植する臨床試験の手術を、京都大学のグループが世界で初めて実施したと発表しました。グループは今後、さらに6人の患者に実施して安全性や有効性を確かめたうえで、保険が適用される一般的な治療法にすることを目指す計画です。

    パーキンソン病は、国内におよそ15万人患者がいるとされ、ドーパミンという神経の伝達物質を作り出す脳の神経細胞が失われることで手足が震えたり、体が動かなくなったりする難病です。

    京都大学医学部附属病院の高橋良輔教授と、京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授らのグループは、パーキンソン病の患者を対象にヒトのiPS細胞を使った臨床試験を計画していました。

    グループは9日、会見を開き、先月、京大病院で、50代の男性患者の脳にiPS細胞から作り出した細胞およそ240万個を移植する手術を行ったことを公表しました。

    現時点で経過は良好で、iPS細胞を使ったパーキンソン病の臨床試験は世界で初めてだということです。

    グループは、今後、問題がなければこの患者にさらに240万個の細胞を移植するほか、新たに6人の患者に手術を行い、データを集めて安全性や効果を検証したうえで、保険が適用される一般的な治療法にするための国の承認を受けることを目指す計画です。

    京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授は「患者さんに勇気と覚悟を持って参加してもらい感謝している。結果がすべてなので、これまで積み上げてきた研究の審判が下されると思うと厳粛な気持ちだ」と話していました。

    パーキンソン病とは

    パーキンソン病は、多くは50歳以降に発症しますが若い時に発症するケースもある難病で、患者は1000人に1人から1.5人ほどで、国内の患者数はおよそ15万人とされています。

    徐々に体が動かなくなって歩けなくなり、寝たきりになるケースも少なくありません。

    パーキンソン病は、神経伝達物質であるドーパミンを産生するドーパミン神経細胞が異常を起こす病気です。

    進行すると正常に働く神経細胞の数が減ってしまいます。

    正常な神経細胞は作り出したドーパミンを別の神経に渡して脳の指令を伝えることで体を動かしています。

    詳しい原因は解明されていませんが、この神経細胞が働かなくなることでドーパミンの量が少なくなり手足が震えたり体が動かなくなったりするとされています。

    主な治療法としては、薬の服用や脳に電極を埋め込む外科手術でドーパミンの産生を促す方法がありますが、病気の進行を完全に抑えるのは難しいとされています。

    移植手術の概要

    今回の臨床試験は、iPS細胞から神経伝達物質であるドーパミンを産生する「ドーパミン神経細胞」の元となる細胞を作り出し、大脳の被殻と呼ばれる部分に移植するものです。

    手術は、患者の頭部を専用の器具で固定して行われ、前頭部に直径1センチ余りの穴を開け、そこから針を挿入し、被殻に細胞を注入します。

    移植する細胞はおよそ500万個を予定していますが、今回は1例目で安全性を確認しながら進めるため半分のおよそ240万個の細胞を移植しました。

    今後、半年間、経過を観察して異常がないことが確認できれば、さらに240万個の細胞を移植することにしています。

    計画ではさらに6人の患者に移植することを予定していて、それぞれ移植してから2年間データを集め、その後、第三者をまじえて安全性や効果を検証するということです。

    患者「ついにここまできた」

    パーキンソン病の患者およそ9000人が会員になっている「全国パーキンソン病友の会」の役員の平峯寿夫さん(70)は、12年前、58歳のときにパーキンソン病と診断されました。

    当初は右半身に軽いしびれがある程度でしたが5年ほど前から症状が進行し、指先の細かい動きがしにくいほか、声も出しにくくなりかすれてきています。

    特に好きだった家の近くの公園の散歩も少しずつできなくなり、今はバランスがうまくとれないことからゆっくりとしか歩くことができず、ほとんど散歩ができなくなりました。

    パーキンソン病の症状について平峯さんは、「ついこの間まで当たり前にできていたことが思うようにいかなくなる。少しずつ薬の効きも悪くなって寝たきりになってしまう人もいます。今は根本的な治療法がないので、もどかしさを感じています」と話していました。

    そのうえで、今回の発表について、「私たち患者はこの計画が公表された時から注目してきています。ついにここまできたなと感じています。実用化はまだ先で、私の治療には間に合わないかもしれませんが40代、50代など若い患者たちのためにもぜひこの臨床試験が成功してよい結果がでることを心待ちにしています」と話していました。

    iPS臨床応用の状況

    京都大学の山中伸弥教授が11年前に開発したヒトiPS細胞を使った再生医療の臨床応用は、4年前、世界で初めて神戸市にある理化学研究所などのチームが行いました。

    対象は「加齢黄斑変性」という重い目の病気で、これまでに6人の患者に手術を行い、安全性や効果などを評価しています。今回の臨床試験はこれに続くものになります。

    さらに、すでに臨床研究の手続きがすべて終わっているものがあります。大阪大学では、iPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞をシート状にして重い心臓病の患者の心臓に直接、貼り付けて治療する臨床研究を行うため、現在、細胞の培養を進めています。

    また、京都大学の別のグループは血液の病気の患者にiPS細胞から作った血小板を投与する臨床研究を近く実施する予定です。

    このほかにも手続きを進めている途中の研究があります。慶応大学のグループは、脊髄が傷ついて体を動かせなくなった患者に神経の元となる細胞を移植し、運動機能の回復を目指す臨床研究を行うため大学の委員会で審査が進められているほか、大阪大学でも目の角膜が傷ついた患者にiPS細胞から作った角膜の組織を移植する臨床研究の審査が大学で進められています。

    さらに慶応大学の別のグループは大阪大学とは別の方法で、重い心臓病の患者にiPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞を移植する臨床研究を実施することを目指して、準備を進めています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181109/k10011704551000.html

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  22. パーキンソン病 iPS移植…脳に神経細胞 京大で世界初
    2018年11月9日15時0分

     京都大病院は9日、様々な細胞に変化する人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から神経細胞を作り、パーキンソン病にかかった50歳代の男性患者の脳に移植したと、記者会見で発表した。保険適用を目指した臨床試験(治験)計画の一環で、iPS細胞から作った神経細胞をパーキンソン病患者に移植した手術は、世界初となる。

    治験 保険適用目指す
     京大の高橋淳教授(脳神経外科)らは、京大iPS細胞研究所が備蓄する健康な人のiPS細胞から、脳内の情報伝達物質ドーパミンを分泌する神経細胞を作製した。京大病院で10月、患者の脳の左側に約240万個の細胞を、特殊な注射針で移植した。約半年後に右側にも移植を行う。

     京大病院によると、深刻な健康被害は出ていないという。他人の細胞を脳に移植するため、患者には今後、拒絶反応を抑える免疫抑制剤を1年間、投与する。陽電子放射断層撮影(PET)などで患者の脳の状態を確認し、2年かけて安全性と有効性を検証する。万が一、がんが発生した場合は、放射線治療や手術で除去するという。京大病院では2020年までに、50~69歳の患者計7人に移植する計画だ。

     iPS細胞を人に移植する治療は、理化学研究所が14年、iPS細胞から作った網膜の細胞を、目の難病「加齢黄斑変性かれいおうはんへんせい」の患者に移植する臨床研究を実施。iPS細胞から作った細胞を人に移植する世界初の例となった。

     今回、京都大で実施した移植は、保険適用を目指した臨床試験(治験)の枠組みで行われ、臨床研究よりも実用化に近い。海外では、胎児の神経細胞を使った移植例が数多くあり、一定の安全性が確かめられていることから、最初から治験で実施することになった。

     iPS細胞を使った治療は他に、大阪大が重い心臓病や角膜の病気、慶応大が脊髄損傷、京大の別のチームが血液の難病で実施を計画しているが、いずれも臨床研究となっている。

     パーキンソン病は、ドーパミンを補充する薬や、脳に電極を埋め込んで体を動きやすくする手術が保険適用となっているが、根本的な治療法はない。症状が進むと、日常生活が困難になり、介護が必要になるケースも多い。

     【 パーキンソン病 】 脳内で運動の指令を伝える物質「ドーパミン」を出す神経細胞が減り、手が震えたり歩くのが困難になったりする病気。50歳以上がかかりやすく、厚生労働省によると国内の患者数は推定約16万人。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181109-118-OYTPT50308

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    1. iPS治験「結果期待」…患者団体 手術3時間 経過良好
      2018年11月9日15時0分

       人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った神経細胞の移植手術実施を京都大病院が発表した9日、手術を担当した医師らは記者会見で、臨床試験(治験)に参加した患者への感謝や、治験成功への決意の言葉を述べ、患者からは今回の治療が広がることへの期待の声が上がった。

       「協力していただいた患者さんには、勇気や覚悟をもって臨んでいただいた。そのことに感謝と敬意を示したい」

       京大病院で9日正午から開かれた記者会見で、高橋淳教授はやや紅潮した表情で切り出した。1995年、米国に留学し、根本的な治療法のないパーキンソン病にかかわる神経細胞の研究に取り組んできた。

       高橋教授は「外科医にとっては、結果が全て。大げさに言えば、これまで積み上げてきた結果に審判が下る。そういう状況であり、厳粛な気持ちだ」と意気込みを語った。

       治験の責任者である高橋良輔・脳神経内科長によると、手術は約3時間で終了した。男性患者は発熱や不眠などもなく、術後の経過は良好という。高橋科長は「ただ、パーキンソン病の症状は患者さんが受ける精神的、心理的な影響が大きい。慎重に見守りたい」と述べた。

       今回の知らせを聞いたパーキンソン病の患者団体からは喜びの声が聞かれた。

       全国パーキンソン病友の会の平峯寿夫・常務理事(70)は、約13年前に病気を発症し、現在は歩行機能の低下や睡眠障害などの症状に悩まされている。平峯さんは「今回の治験で良い結果が出ることに期待している。一方で、移植した細胞ががん化するなどのリスク(危険性)もあると聞いており、安全性を確保してほしい」と話した。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181109-118-OYTPT50284

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    2. iPS 脳へ移植…パーキンソン病
      2018年11月10日5時0分

       京都大病院は9日、様々な細胞に変化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)から神経細胞を作り、パーキンソン病を患う50歳代男性の脳に移植したと発表した。経過は良好という。今後、対象患者を増やして安全性を確認し2023年頃に厚生労働省から保険適用の承認を得ることを目指す。iPS細胞由来の細胞を脳に移植したのは世界で初めて。

       移植は保険適用に必要なデータを集める治験(臨床試験)の枠組みで行われた。準備を進めてきた高橋淳・京大教授らによると、京大iPS細胞研究所が備蓄する健康な人のiPS細胞から神経細胞約240万個を作製し、10月に患者の左側の脳に移植した。順調なら半年後に右側にも移植する2回目の手術を行う。2020年度末までにさらに6人の患者に移植する。

       パーキンソン病は、運動の指令を伝えるドーパミンを出す神経細胞が減り、手が震えたり、歩くのが困難になったりする病気で、国内患者数は約16万人と推定されている。脳に移植した細胞がドーパミンを分泌する効果が期待される。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181110-118-OYTPT50172

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    3. [スキャナー]iPS移植 安全重視…パーキンソン治験 まず脳片側で
      2018年11月10日5時0分

       体が動かしにくくなるパーキンソン病患者の脳に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った神経細胞を移植する初の手術が、京都大病院で行われた。前例のない治療のため、安全性の慎重な検証が必須で、一般的な医療として普及させるには企業との連携も欠かせない。(大阪科学医療部 諏訪智史、藤沢一紀)

       ■慎重姿勢

       「患者さんは、勇気と覚悟をもってチャレンジしてくれた」。iPS細胞を使ったパーキンソン病治療の研究を10年余り続けてきた京大の高橋淳教授は、9日開かれた記者会見で、感謝の言葉を述べた。

       高橋教授らは、2007年に人のiPS細胞が開発されてすぐ、保険適用を目指した臨床試験(治験)につながる研究に着手。iPS細胞から効率良く神経細胞を作る方法を工夫し、人に近いサルで効果を確かめる実験などを重ねた。安全性確保などについて、治験を審査する国の機関とも3年半にわたって意見を交わし、今年6月、厚生労働相に計画を提出。7月末までに承認された。

       1例目の手術は10月、50歳代男性に対して約3時間かけて行われた。移植した神経細胞は、京大iPS細胞研究所が健康な人から作って備蓄しているiPS細胞から作製。脳の画像で移植する場所を検討後、頭蓋骨に直径約12ミリの穴を開け、左側の脳に約240万個の神経細胞を注入した。

       左側の脳だけに移植したのは、最大のリスクである腫瘍ができないかを、より慎重に見極めるためだ。

       腫瘍化する恐れのある細胞は事前の検査で取り除くが、治験の責任医師を務める京大病院の高橋良輔・脳神経内科長は「万が一に備え、1例目に限り、片側だけに移植して半年間様子を見ることにした」と説明。その後の患者6人には、1度で両側の脳に神経細胞を移植する。

       1例目の患者には現時点で、発熱や出血などの合併症は起きておらず、手術前と同じように会話も歩行もできているという。

       ■量産化カギ

       高橋淳教授は当初、患者本人からiPS細胞を作り、移植する計画を検討していた。本人の細胞は拒絶反応が起きないためだ。

       だが、目の難病患者を対象に実施した理化学研究所による先行事例では、移植までに約1年間の期間と約1億円の費用がかかった。

       あらかじめ備蓄しているiPS細胞を使えば、移植までの期間が2~3か月は短縮するとみられる。1種類のiPS細胞を複数の患者に使うことでコストも下がり、パーキンソン病の場合、「1回あたり数百万円」(高橋淳教授)にとどまる可能性がある。

       iPS細胞を用いた再生医療では他に、大阪大が重い心臓病や角膜の病気、慶応大が脊髄損傷などで臨床研究を計画している。いずれもiPS細胞から移植する細胞を大学内で作るが、実用化には細胞を大量生産できる企業の力が必要だ。輸血用血小板では京都市のベンチャー(新興企業)「メガカリオン」が治験を計画している。

       記者会見で課題を問われた高橋淳教授は「iPS細胞から神経細胞を“手作業”で作っている現状では到底、多くの患者に届かない。様々な企業と共同で、世界中の患者さんに細胞を届けられる量産体制を構築する必要がある」と語った。

       また、今回の治療では症状の緩和はできても、病気の原因そのものは治せない。伊達勲・岡山大教授(脳神経外科)は「改善しても再び悪化する恐れはある。再生医療に加え、進行を止める新たな薬や治療の研究開発も並行して進める必要がある」と指摘する。

      遺伝子治療や創薬も…パーキンソン病
       パーキンソン病は、高齢化の進展と共に患者数も増えると予想され、根本的な治療法の開発が急務となっている。国内では、京都大のiPS細胞を使った再生医療の他にも、様々な治療法の研究が加速している。

       その一つが、必要な遺伝子を外部から加えるなどする「遺伝子治療」。自治医科大の村松慎一・特命教授らは2020年から、保険適用を目指して治験を始める計画だ。運動の指令を伝える物質「ドーパミン」を作るのに必要な遺伝子を、安全性の高い医療用ウイルスの中に組み入れ、患者に注射。脳内の神経細胞に送り込む。

       患者で効果を調べる臨床研究も行っており、運動障害が改善し、目立った副作用もなかったという。村松さんは「1回の治療で持続的な効果を期待できる。なるべく早く実用化につなげたい」と話す。

       iPS細胞を使った創薬研究も進む。パーキンソン病は、遺伝、環境、加齢といった要因が複雑に絡んで起こると考えられているが、神経細胞が死滅する仕組みはよく分かっていない。慶応大などのチームは、患者のiPS細胞から神経細胞を作り、既存薬の中から、神経細胞の死滅を抑える効果を持つものを発見。創薬を目指し研究を続けている。

       腸内環境が病気に影響している可能性も指摘されている。多くの患者が通院する順天堂大の服部信孝教授(脳神経内科)は「動物実験では食事で病状が改善した。腸内環境のコントロールが病気の治療につながるかもしれない」と話す。

       「全国パーキンソン病友の会」の常務理事で、自身も患者の平峯寿夫さん(70)は「再生医療などへの期待は大きいが、実現にはまだ時間がかかる。患者は過度な期待を持ちすぎずに、薬の服用やリハビリもきちんとやることが重要だ」と話す。(科学部 伊藤崇)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181110-118-OYTPT50129

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    4. iPS細胞、脳に初移植…京都大病院 =関西発
      2018年11月10日6時0分

       京都大病院は9日、様々な細胞に変化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)から神経細胞を作り、パーキンソン病を患う50歳代男性の脳に移植したと発表した。経過は良好という。今後、対象患者を増やして安全性を確認し2023年頃に厚生労働省から保険適用の承認を得ることを目指す。iPS細胞由来の細胞を脳に移植したのは世界で初めて。

       移植は保険適用に必要なデータを集める治験(臨床試験)の枠組みで行われた。準備を進めてきた高橋淳・京大教授らによると、京大iPS細胞研究所が備蓄する健康な人のiPS細胞から神経細胞約240万個を作製し、10月に患者の左側の脳に移植した。順調なら半年後に右側にも移植する2回目の手術を行う。2020年度末までにさらに6人の患者に移植する。

       パーキンソン病は、運動の指令を伝えるドーパミンを出す神経細胞が減り、手が震えたり、歩くのが困難になったりする病気で、国内患者数は約16万人と推定されている。脳に移植した細胞がドーパミンを分泌する効果が期待される。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181110-043-OYO1T50000

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  23. 脊髄損傷 iPS治療…慶大、臨床研究を大筋承認
    2018年11月14日5時0分

     再生医療に関する慶応大学の審査委員会は13日、様々な細胞に変化する人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、脊髄損傷を治療する同大チームの臨床研究計画をおおむね承認した。近く正式に承認し、厚生労働省に計画を申請する。国の了承が得られれば、来年中にも治療を始める方針。iPS細胞から作った細胞を脊髄損傷患者に移植するのは世界初となる。

     計画では、京都大が備蓄する他人のiPS細胞から、神経のもととなる細胞を作製。脊髄を損傷してから2~4週間の重症患者に、この細胞を200万個注入し移植する。対象患者は4人(18歳以上)。他人の細胞を使うことによる拒絶反応を抑えるため、免疫抑制剤を半年間、投与する。

     同日の委員会では、語句の修正が必要として計画承認を「保留」したが、計画内容に異論はなく、語句が修正されれば正式に承認する見通しという。研究責任者の中村雅也教授(整形外科)によると、小型のサル「マーモセット」の実験では、移植した細胞が神経細胞などに変化し、傷ついた神経が再生。移植から4~8週間でまひした手足が徐々に動くようになり、跳びはねたり、物をつかんだりできるようになった。

     iPS細胞を使った再生医療は、理化学研究所などが目の難病「加齢黄斑変性かれいおうはんへんせい」を対象とした臨床研究を進めているほか、京都大が先月、保険適用を目指した臨床試験(治験)としてパーキンソン病患者に移植を行うなど、実用化に向けた動きが加速している。

      【脊髄損傷】  中枢神経が傷つき、手や足がまひする。患者は国内に10万人以上いるとされるが、損傷した脊髄を直接、治療する方法はまだない。交通事故などで新たに脊髄損傷になる患者は年間約5000人(推定)に上る。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181114-118-OYTPT50091

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    1. 脊髄損傷、iPS治療…慶大が臨床研究申請へ
      2018年11月14日8時16分

       再生医療に関する慶応大学の審査委員会は13日、様々な細胞に変化する人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、脊髄損傷を治療する同大チームの臨床研究計画をおおむね承認した。近く正式に承認し、厚生労働省に計画を申請する。国の了承が得られれば、来年中にも治療を始める方針。iPS細胞から作った細胞を脊髄損傷患者に移植するのは世界初となる。

       計画では、京都大が備蓄する他人のiPS細胞から、神経のもととなる細胞を作製。脊髄を損傷してから2~4週間の重症患者に、この細胞を200万個注入し移植する。対象患者は4人(18歳以上)。他人の細胞を使うことによる拒絶反応を抑えるため、免疫抑制剤を半年間、投与する。

       同日の委員会では、語句の修正が必要として計画承認を「保留」したが、計画内容に異論はなく、語句が修正されれば正式に承認する見通しという。研究責任者の中村雅也教授(整形外科)によると、小型のサル「マーモセット」の実験では、移植した細胞が神経細胞などに変化し、傷ついた神経が再生。移植から4~8週間でまひした手足が徐々に動くようになり、跳びはねたり、物をつかんだりできるようになった。

       iPS細胞を使った再生医療は、理化学研究所などが目の難病「加齢黄斑変性かれいおうはんへんせい」を対象とした臨床研究を進めているほか、京都大が先月、保険適用を目指した臨床試験(治験)としてパーキンソン病患者に移植を行うなど、実用化に向けた動きが加速している。

       ◆脊髄損傷=中枢神経が傷つき、手や足がまひする。患者は国内に10万人以上いるとされるが、損傷した脊髄を直接、治療する方法はまだない。交通事故などで新たに脊髄損傷になる患者は年間約5000人(推定)に上る。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181114-118-OYT1T50018

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    2. 【再生医療】脊髄損傷、iPS治療…慶大が臨床研究申請へ
      https://egg.5ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1542166679/

      「iPS細胞」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/iPS%E7%B4%B0%E8%83%9E

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  24. 脊髄損傷の治療 患者の細胞を医療製品として初承認へ
    2018年11月21日 21時34分

    事故などで脊髄が傷つき手や足などが動かせなくなった患者の治療に使う、患者自身から取り出した特殊な細胞について、国の専門家会議は医療製品として承認する方針を決めました。今後、保険の適用に向けた手続きが行われる見込みで、脊髄損傷を治療するための細胞が医療製品として承認されるのは初めてです。

    脊髄損傷は、事故などで背骨の中の神経が傷ついて手や足の感覚がなくなったり動かなくなったりするもので、毎年新たにおよそ5000人ほどがなるとされ、有効な治療法はありません。

    医療機器メーカーの「ニプロ」は札幌医科大学と共同で、脊髄が損傷した患者の骨髄の中から、「間葉系幹細胞」と呼ばれる特殊な細胞を取り出し、培養して増やしたうえで、5000万個から2億個程度を血液中に戻すことで、症状を改善させる治療法の開発を行ってきました。

    「間葉系幹細胞」は脊髄の傷ついた場所に集まって神経細胞に変化したり、傷ついた細胞を修復させる物質を出したりして症状を改善させるということで、国の専門家会議は21日、「一定の有効性が期待できる」として、今後7年以内に改めて有効性や安全性を検証することなどを条件に、この細胞を医療製品として承認する方針を決めました。

    厚生労働省によりますと、脊髄損傷を治療するための細胞が医療製品として承認されるのは初めてで、世界的にも珍しく、今後、保険を適用する手続きが進められる見込みです。

    脊髄損傷を巡っては、慶応大学の研究チームがiPS細胞を使った臨床研究を計画しているほか、海外ではES細胞を使った臨床研究が行われています。

    脊髄損傷の患者「画期的でうれしい」

    脊髄を損傷した患者からは、新たな治療法に期待する声が上がっています。

    脊髄損傷の患者と家族でつくる日本せきずい基金の理事長、大濱眞さんは29歳のとき、ラグビーの試合中のけがで脊髄を損傷しました。

    事故から30年以上たった今もリハビリを続けていますが、肩から下はほとんど動かすことができません。

    移動には電動式の車いすを使い、レバーの操作はあごで行います。

    パソコンを使うときは、口に棒をくわえてキーボードを操作します。

    新たな再生医療製品が承認される見通しとなったことについて、大濱さんは、「今まで、リハビリ以外に何もできず、悔しい思いや絶望的な思いを抱えていた患者はたくさんいます。そこに、新しい画期的な治療方法が加わるのは、とても喜ばしいことだと思います。ほかにも、iPS細胞を使った治療など、次々と新しい方法が生まれ始めているので、これからに期待したいです」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181121/k10011719411000.html

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    1. 患者の細胞で脊髄損傷治療、再生医療製品を承認
      2018年11月21日23時28分

       患者自身の細胞を使って脊髄損傷を治療する再生医療製品の製造・販売について、厚生労働省の専門部会は21日、条件・期限付きで承認する意見をまとめた。厚労相が年内にも承認し、保険適用の手続き後、来年中に販売される見通し。リハビリ以外に有効な治療法がなかった脊髄損傷で、治療用の再生医療製品が承認されるのは初めてとなる。

       承認されるのは、医療機器大手「ニプロ」と札幌医科大が共同開発した「ステミラック注」(販売名)。厚労省によると、治療の対象は、損傷からあまり時間が経過していない、手足が完全にまひするなどした重症患者。脊髄を損傷してから約1か月以内に患者の骨髄液を取り、その中に含まれる「間葉系幹細胞」を培養後、細胞5000万~2億個を点滴投与する。

       同大が行った臨床試験(治験)では、損傷から約1~2か月後の重症患者13人に投与。リハビリを合わせて行うことで手足が完全にまひしていた患者の運動機能がやや回復するなど、12人で症状が改善した。投与した細胞が神経の成長を促すと考えられ、目立った副作用はなかったという。

       このため部会では、一定の有効性が期待されるとし、追加評価などの条件・期限付きで承認を了承。製品化から7年以内に、製品を使った患者90人と、使っていない患者を比べて有効性を評価し、本格承認に向けて再度申請するよう求めた。これまで国内では、骨髄移植に伴う合併症の治療用など4件の再生医療製品の製造・販売が承認されている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181121-118-OYT1T50096

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    2. iPS脊髄損傷治療 了承…慶大、来年の開始目指す
      2018年11月28日15時0分

       慶応大学は28日、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って脊髄損傷を治療する同大チームの臨床研究を、学内の審査委員会が27日に承認したと発表した。チームは来年中の治療開始を目指し、近く厚生労働相に計画を申請する。

       脊髄損傷後2~4週間の重症患者が対象。京都大が備蓄しているiPS細胞から、神経のもとになる細胞を作り、200万個を患者に移植する。移植後は免疫抑制剤を投与し、リハビリを行いながら約1年間、安全性などを調べる。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181128-118-OYTPT50214

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    3. 「iPS細胞」と「ゲノム編集」は、どこか似ている…

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    4. 脊髄損傷 iPSで改善 慶大 マヒ40日超マウス実験
      2018年11月30日15時0分

       iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、脊髄を損傷してから時間がたった慢性期のマウスを治療する実験に成功したと、岡野栄之・慶応大教授(生理学)らの研究チームが30日、発表した。論文が米科学誌「ステム・セル・リポーツ」に掲載された。損傷部位の周辺に細胞を移植すると、リハビリをしなくても運動機能が一部改善したという。

       発表によると、チームはiPS細胞から作った神経の元になる細胞を、がん化を抑える特殊な薬剤で処理。脊髄の損傷後40日以上が経過し、後脚がマヒしたままとなったマウスに、この細胞を移植した。その結果、神経の再生が強く促され、約2か月後には、マウスは後脚で体重を支えられるまで回復した。

       脊髄損傷は、交通事故などで太い神経が傷つき、手足が動かせなくなる。

       チームはけがから2~4週間の患者を対象に、iPS細胞で治療する臨床研究を年内にも国に申請する予定。一方、国内に15万人以上いるとされる慢性期の患者については、損傷部位の周囲にかさぶた状の組織ができるなどの理由で、治療法の開発が困難だった。岡野教授は「慢性期の患者への治療法も視野に入ってきた」と話す。

        大阪大学の山下俊英教授(神経科学)の話 「マウスの実験で慢性期の機能回復を促せる手法が開発できたというのは画期的だ」
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181130-118-OYTPT50303

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    5. 同じ穴の狢どうしで口裏合わせて大絶賛、最大限の賛辞を送りあって世間をだます…

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    6. ALS 別疾患薬で治験…慶応大チーム iPS使い効果確認
      2018年12月3日5時0分

       iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、全身の筋肉が衰える難病「筋萎縮いしゅく性側索硬化症」(ALS)の治療効果が期待できる薬を見つけ、ALS患者に投与する臨床試験(治験)を、慶応大の研究チームが始める。ALS患者から作ったiPS細胞に他の疾患用の既存薬を加える実験で、効果が確認されたパーキンソン病の薬が投与される。既存薬を使うため、迅速な治療が期待できるという。

       治験の対象は、ALS発症から5年以内の20~80歳の20人。研究チームは3日から患者を募り、約1年半の間、安全性や効果などを確認する。

       ALSは、体を動かすための神経が壊れていく病気で、主に病気の進行を遅らせる薬による治療が行われるが、薬の選択肢は少ない。

       慶応大の岡野栄之教授(生理学)らは、血縁者に患者がいる「家族性」のALS患者3人の血液からiPS細胞を作り、神経細胞に変化させて病態を再現。1232種類の既存薬と反応させて効果を調べた。

       その結果、全員の細胞で、パーキンソン病の治療薬として知られる錠剤「ロピニロール塩酸塩」に神経細胞の死滅を抑える効果があることが確認された。家族性以外のALS患者22人の細胞を使った実験でも、約7割の16人で効果が確認できた。

       岡野教授は「細胞段階では、既存のALS治療薬の2~3倍の効果があった」と話す。ALS患者らでつくる日本ALS協会の嶋守恵之しげゆき会長(51)は「治験がうまくいき、症状の進行が抑えられて身体機能が少しでも残ることに期待したい」とコメントしている。

       

        ◆筋萎縮性側索硬化症(ALS)= 身体を動かすための神経が徐々に壊れ、全身の筋肉が萎縮する難病。病気が進行すると、呼吸も難しくなる。根本的な治療法はまだない。厚生労働省によると、国内の患者数は2017年度末で9636人。

       

      [解説]臨床応用 迅速に
       iPS細胞を使って治療薬を探したり作ったりする手法は、「iPS創薬」と呼ばれて注目されている。患者の細胞から作ったiPS細胞を使い、病気の原因となる細胞を再現すれば、動物実験より人への効果が予測しやすい。さらに今回の治験のように既存薬から候補を選べば、迅速に臨床応用につなげられるからだ。動物実験で安全性を確認する作業が省ける場合もある。慶応大の研究チームは、細胞レベルで薬効を確認した論文の発表から3か月余で治験開始にこぎ着けた。

       同様の手法では、筋肉が骨に変わる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」、難聴やめまいなどを起こす遺伝性疾患「ペンドレッド症候群」でも、効果が期待できる薬が見つかり、治験が始まっている。細胞レベルで効果が確かめられた薬が、実際に治療薬として使えるかどうかは未知数だが、名古屋大の祖父江元(げん)特任教授(神経内科学)は「iPS創薬は難病治療に大きな可能性をひらく」と話す。

       既存薬とはいえ、新たな薬効が確認された薬が承認されるには、時間をかけて効果を厳密に調べる必要があるため製薬企業の協力が欠かせない。日本が世界をリードするiPS創薬を軌道に乗せるため、多額の資金がかかる治験に企業の協力を促す体制作りを急ぐべきだ。 (科学部 石川千佳)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181203-118-OYTPT50070

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    7. ALS、別の疾患薬で治験…iPS使い効果確認
      2018年12月3日7時16分

       iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、全身の筋肉が衰える難病「筋萎縮いしゅく性側索硬化症」(ALS)の治療効果が期待できる薬を見つけ、ALS患者に投与する臨床試験(治験)を、慶応大の研究チームが始める。ALS患者から作ったiPS細胞に他の疾患用の既存薬を加える実験で、効果が確認されたパーキンソン病の薬が投与される。既存薬を使うため、迅速な治療が期待できるという。

       治験の対象は、ALS発症から5年以内の20~80歳の20人。研究チームは3日から患者を募り、約1年半の間、安全性や効果などを確認する。

       ALSは、体を動かすための神経が壊れていく病気で、主に病気の進行を遅らせる薬による治療が行われるが、薬の選択肢は少ない。

       慶応大の岡野栄之教授(生理学)らは、血縁者に患者がいる「家族性」のALS患者3人の血液からiPS細胞を作り、神経細胞に変化させて病態を再現。1232種類の既存薬と反応させて効果を調べた。

       その結果、全員の細胞で、パーキンソン病の治療薬として知られる錠剤「ロピニロール塩酸塩」に神経細胞の死滅を抑える効果があることが確認された。家族性以外のALS患者22人の細胞を使った実験でも、約7割の16人で効果が確認できた。

       岡野教授は「細胞段階では、既存のALS治療薬の2~3倍の効果があった」と話す。ALS患者らでつくる日本ALS協会の嶋守恵之しげゆき会長(51)は「治験がうまくいき、症状の進行が抑えられて身体機能が少しでも残ることに期待したい」とコメントしている。

       ◆筋萎縮性側索硬化症(ALS)=身体を動かすための神経が徐々に壊れ、全身の筋肉が萎縮する難病。病気が進行すると、呼吸も難しくなる。根本的な治療法はまだない。厚生労働省によると、国内の患者数は2017年度末で9636人。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181203-118-OYT1T50009

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    8. 病気を捏造し、患者を捏造し、治らぬものでも治る(治癒可能)を演出し、そうして医学研究は進む…

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  25. 中国 “ゲノム編集で双子誕生” の動画 倫理的手続き不明
    2018年11月27日 6時20分

    中国の研究者が「ゲノム編集」と呼ばれる遺伝情報を自在に書き換える技術を使って、エイズウイルスに感染しないようヒトの受精卵を操作し、実際に双子の赤ちゃんが誕生したと主張する動画を26日公開しました。研究者が所属する大学は、事実とすれば倫理上問題があるとして調査に乗り出し、中国政府も地元の担当部門に調査を指示しました。

    中国南部、広東省深セン※にある南方科技大学の賀建奎准教授は、「ゲノム編集」という技術を使って、エイズウイルスに感染しないようヒトの受精卵の遺伝子を操作し、今月、双子の赤ちゃんが誕生したと主張する複数の動画を日本時間の26日、インターネットの動画サイトに投稿しました。

    ヒトの受精卵のゲノム編集は遺伝性の病気の治療につながると期待される一方、影響が予測しきれないことなどから倫理上問題があるという指摘があり、アメリカでは、将来的には透明性を確保したうえで数世代にわたって追跡調査を行うなど厳しい条件のもとでのみ容認しうる、としています。

    今回は研究内容をまとめた論文が示されておらず、倫理的な手続きも明らかになっていません。

    南方科技大学は「賀准教授の研究は学術における倫理と規範に著しく違反している」とする声明を発表し、事実とすれば問題があるとして調査に乗り出しました。

    中国政府も、研究が本当に行われたのか調査し結果を公表するよう、広東省の担当部門に指示しました。

    ※「セン」は土偏に川。

    生命倫理研究者「とてつもない人権問題」

    生命倫理が専門の北海道大学の石井哲也教授は「生まれた子どもにどのような健康問題が生じるのか、検証がされていないので、悪影響が出たときには取り返しがつかず、とてつもない人権問題となる。中国国内の指針でもこうしたことは禁止されているはずで、どのような手続きで行われたのか検証する必要がある。こうした人体実験のようなことは国内でも海外でも行うべきではない」と強く非難しています。

    ゲノム編集の研究者「安全対策できるまで停止すべき」

    「ゲノム編集」の技術を開発したカリフォルニア大学のジェニファー・ダウドナ教授は「中国の研究者の主張が本当だとしたら、世界中の科学者が、慎重に、透明性を確保したうえで取り組みを進める中で、逸脱した行為だ」とするコメントを出しました。

    一方、ヒトの細胞での「ゲノム編集」に世界で初めて成功したアメリカのブロード研究所のフェン・チャン博士は、「『ゲノム編集』を使わなくても子どもへのエイズウイルスの感染を防ぐ効率的な方法はすでに確立されている。今回のように受精卵の遺伝子を操作することは、メリットよりもリスクの方がはるかに大きい。十分な安全対策ができるまでは、ヒトの受精卵への応用は停止すべきだ」とするコメントを出しました。

    アメリカを代表する研究者で作る「アメリカ科学アカデミー」は、2017年「ゲノム編集」の応用をどこまで認めるべきか、中国の研究者も加わって、2年近くにわたり議論した上で、報告書をまとめました。

    報告書では、ゲノム編集のヒトの受精卵への応用について、影響が世代を超えて受け継がれるなど倫理的な懸念がある一方、遺伝性の病気の治療につながる可能性があることから、将来的には、ほかに治療の選択肢がない場合、透明性を確保し、数世代にわたる追跡調査を行うなど、厳しい条件のもとで実施を容認しうるとしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181127/k10011724711000.html

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    1. 医科様案件ってやつは、やりすぎるとインチキやウソや手品がバレバレになってしまうからなあ… 適度にやるようにセーブするように仕向けようとする連中の気持ちもわからなくはない。

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    2. 中国「ゲノム編集ベビー」か…「規範に違反」大学声明
      2018年11月27日5時0分

       【上海=吉永亜希子】AP通信は26日、中国南部広東省深セン●にある南方科技大学の賀建奎フォージエンクイ博士らが、遺伝子を効率良く改変できる「ゲノム編集」技術を受精卵に使い、双子の女児を誕生させたと報じた。事実であれば、ゲノム編集した受精卵を使って赤ちゃんが生まれたのは初めてとなるが、専門家からは倫理、技術の両面で問題が指摘されている。 (●は「土へん」に「川」)

       

      科学者122人「反対」

       AP通信によると、賀氏らは、体外受精で作った受精卵を使って、エイズウイルス(HIV)に感染しにくくなるよう遺伝子をゲノム編集で改変したと主張している。実験には7組の夫婦が参加し、うち1組から今月、双子の女児が誕生したという。夫はいずれもHIVに感染していた。

       賀氏らは、論文も含めて詳しいデータは公開していない。一方、中国版ツイッター・微博ウェイボーで26日、科学者122人が、厳格な倫理や安全性の審査を経ていない人体のゲノム編集の試みに断固として反対すると表明した。同大学も、今回の実験は規範に違反しており、大学への報告もなかったとする声明を発表した。調査委員会を設置し、事実関係を調査するという。

               ◇

       日本では、受精卵にゲノム編集を行うことは、生殖補助医療の基礎研究に限って認め、子宮に戻すことは禁じる指針が来春にも施行される。

       生命倫理に詳しい石井哲也・北海道大教授は「中国当局の指針では、生殖補助医療目的で遺伝子改変した受精卵を子宮に戻すことを認めておらず、中国以外で行われた可能性もある。事実であれば、拙速な研究でモラルが問われる」と指摘する。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181127-118-OYTPT50077

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    3. 「ゲノム編集で双子女児誕生」中国の研究者主張
      2018年11月27日7時12分

       【上海=吉永亜希子】AP通信は26日、中国南部広東省深センにある南方科技大学の賀建奎フォージエンクイ博士らが、遺伝子を効率良く改変できる「ゲノム編集」技術を受精卵に使い、双子の女児を誕生させたと報じた。事実であれば、ゲノム編集した受精卵を使って赤ちゃんが生まれたのは初めてとなるが、専門家からは倫理、技術の両面で問題が指摘されている。

       AP通信によると、賀氏らは、体外受精で作った受精卵を使って、エイズウイルス(HIV)に感染しにくくなるよう遺伝子をゲノム編集で改変したと主張している。実験には7組の夫婦が参加し、うち1組から今月、双子の女児が誕生したという。夫はいずれもHIVに感染していた。

       賀氏らは、論文も含めて詳しいデータは公開していない。一方、中国版ツイッター・微博ウェイボーで26日、科学者122人が、厳格な倫理や安全性の審査を経ていない人体のゲノム編集の試みに断固として反対すると表明した。同大学も、今回の実験は規範に違反しており、大学への報告もなかったとする声明を発表した。調査委員会を設置し、事実関係を調査するという。

           ◇

       日本では、受精卵にゲノム編集を行うことは、生殖補助医療の基礎研究に限って認め、子宮に戻すことは禁じる指針が来春にも施行される。

       生命倫理に詳しい石井哲也・北海道大教授は「中国当局の指針では、生殖補助医療目的で遺伝子改変した受精卵を子宮に戻すことを認めておらず、中国以外で行われた可能性もある。事実であれば、拙速な研究でモラルが問われる」と指摘する。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181126-118-OYT1T50095

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    4. 「事実であれば、」が、なかなか狡猾でクセモノ的なレトリック…

      タラレバカモ論法は、なかなかな詐欺的論法である。

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    5. 中国 “ゲノム編集で双子誕生” の動画 倫理的手続き不明
      2018年11月27日 6時20分

      中国の研究者が「ゲノム編集」と呼ばれる遺伝情報を自在に書き換える技術を使って、エイズウイルスに感染しないようヒトの受精卵を操作し、実際に双子の赤ちゃんが誕生したと主張する動画を26日公開しました。研究者が所属する大学は、事実とすれば倫理上問題があるとして調査に乗り出し、中国政府も地元の担当部門に調査を指示しました。

      中国南部、広東省深セン※にある南方科技大学の賀建奎准教授は、「ゲノム編集」という技術を使って、エイズウイルスに感染しないようヒトの受精卵の遺伝子を操作し、今月、双子の赤ちゃんが誕生したと主張する複数の動画を日本時間の26日、インターネットの動画サイトに投稿しました。

      ヒトの受精卵のゲノム編集は遺伝性の病気の治療につながると期待される一方、影響が予測しきれないことなどから倫理上問題があるという指摘があり、アメリカでは、将来的には透明性を確保したうえで数世代にわたって追跡調査を行うなど厳しい条件のもとでのみ容認しうる、としています。

      今回は研究内容をまとめた論文が示されておらず、倫理的な手続きも明らかになっていません。

      南方科技大学は「賀准教授の研究は学術における倫理と規範に著しく違反している」とする声明を発表し、事実とすれば問題があるとして調査に乗り出しました。

      中国政府も、研究が本当に行われたのか調査し結果を公表するよう、広東省の担当部門に指示しました。

      ※「セン」は土偏に川。

      生命倫理研究者「とてつもない人権問題」

      生命倫理が専門の北海道大学の石井哲也教授は「生まれた子どもにどのような健康問題が生じるのか検証がされていないので、悪影響が出たときには取り返しがつかず、とてつもない人権問題となる。中国国内の指針でもこうしたことは禁止されているはずで、どのような手続きで行われたのか検証する必要がある。こうした人体実験のようなことは国内でも海外でも行うべきではない」と強く非難しています。

      ゲノム編集開発者「安全対策できるまで停止すべき」

      ゲノム編集の技術を開発したカリフォルニア大学のジェニファー・ダウドナ教授は「中国の研究者の主張が本当だとしたら、世界中の科学者が、慎重に、透明性を確保したうえで取り組みを進める中で逸脱した行為だ」とするコメントを出しました。

      一方、ヒトの細胞でのゲノム編集に世界で初めて成功したアメリカのブロード研究所のフェン・チャン博士は「ゲノム編集を使わなくても子どもへのエイズウイルスの感染を防ぐ効率的な方法はすでに確立されている。今回のように受精卵の遺伝子を操作することは、メリットよりもリスクのほうがはるかに大きい。十分な安全対策ができるまではヒトの受精卵への応用は停止すべきだ」とするコメントを出しました。

      アメリカを代表する研究者で作る「アメリカ科学アカデミー」は2017年、ゲノム編集の応用をどこまで認めるべきか、中国の研究者も加わって2年近くにわたり議論したうえで報告書をまとめました。

      報告書では、ゲノム編集のヒトの受精卵への応用について、影響が世代を超えて受け継がれるなど倫理的な懸念がある一方、遺伝性の病気の治療につながる可能性があることから、将来的にはほかに治療の選択肢がない場合、透明性を確保し、数世代にわたる追跡調査を行うなど厳しい条件のもとで実施を容認しうるとしています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181127/k10011724711000.html

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    6. 「ゲノム編集で双子」は完成していない技術 反対声明検討
      2018年11月27日 17時56分

      中国の研究者が「ゲノム編集」と呼ばれる遺伝子の操作をヒトの受精卵に行い、双子の赤ちゃんが誕生したと主張していることを受けて、日本の専門家でつくる学会は、まだ完成していない技術で世代を超えた影響が出るおそれがあるとして、早急に事実関係を確認し、強く反対する声明を出す方向で検討を始めました。

      中国の大学の研究者は26日、「ゲノム編集」という最新の技術を使って、ヒトの受精卵の遺伝子を操作し、双子の赤ちゃんが誕生したと主張する動画をインターネットに投稿し、所属する大学は倫理的な問題があるとして調査に乗り出しています。

      これについて、がんの遺伝子治療などの研究者でつくる日本遺伝子細胞治療学会は、こうした研究がさらに行われるのを防ぐために、強く反対する声明を出す方向で検討を始めました。

      学会では、今回の問題点として、ゲノム編集は技術的に完成していないため意図しない改変が起き、そうした改変が世代を超えて受け継がれ、人類の進化に影響を及ぼすおそれがあるとしています。

      また、こうした研究は技術の段階的な進歩と並行した社会的な議論を踏まえて行われるべきもので、そうした手順がない中での実施はあってはならないフライングだとしています。

      日本遺伝子細胞治療学会の藤堂具紀理事長は「早急に事実確認をしたうえで、理事会のメンバーで協議し、立場を明らかにしたい」と話しています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181127/k10011725601000.html

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    7. “ゲノム編集ベビー” 中国でも批判相次ぐ
      2018年11月27日 20時35分

      中国の研究者が「ゲノム編集」と呼ばれる技術でヒトの受精卵の遺伝情報を書き換え、実際に赤ちゃんが誕生したと主張していることに対して、中国国内でも批判が相次いでいます。

      中国南部、広東省深セン※にある南方科技大学の賀建奎准教授は、「ゲノム編集」という遺伝情報を書き換える技術を使ってエイズウイルスに感染しないよう受精卵を操作し、今月、双子の女の子が誕生したと主張する動画を、26日インターネット上に投稿し、海外の研究者などからは、事実とすれば安全性や生命倫理の点で問題があるという指摘が出ています。

      こうした中、中国国内では26日、科学者など120人余りが連名で「人体実験であり、常軌を逸していると言わざるをえない。計り知れないリスクがあり『パンドラの箱』が開かれた」とする声明を出しました。

      そのうえで、公表された内容について「科学者として断固反対し、強く非難する」と批判しています。

      このほか、感染症の専門家や細胞生物学の学会も反対の声明を出すなど、中国国内では批判が相次いでいます。

      一方、国営の中国中央テレビも、政府が広東省の担当部門に調査を指示したと伝えるなど、国としても事態を注視していることが伺えます。

      動画を投稿した賀准教授は、香港で開かれている国際会議に28日出席する予定で、今回公表した内容について発言するのか注目されています。

      ※センは「土」偏に「川」
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181127/k10011725831000.html

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    8. 倫理問題どうこうの前に確認検証しておかなきゃいけないことがある…

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    9. 「ゲノム編集ベビー」 「無責任」批判相次ぐ…中国の研究者が説明
      2018年11月29日5時0分

       中国の研究者が遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」技術で受精卵を操作して双子を誕生させたとする問題で、この研究者は28日、香港で開かれている「ヒトゲノム編集国際会議」に出席し、内容や意義を説明した。国内外の科学者は「無責任だ」などと批判しており、中国当局も処分を視野に今回の経緯を調べている。(香港支局 角谷志保美、科学部 伊藤崇)

        当局、経緯を調査

       研究は、中国南部広東省深センの南方科技大の賀建奎フォージエンクイ博士が、男性だけがエイズウイルス(HIV)に感染した夫婦7組を対象に行った。体外受精で受精卵を作る際にHIVに感染しにくいよう遺伝子改変して母体に戻し、うち1組に双子の女児が誕生したと主張している。研究を承認したとされる病院は関連を否定しており、事実かどうかは確認されていない。

       賀氏は、香港大学の大会堂を埋め尽くした専門家や報道関係者ら800人以上を前に登壇。「HIV感染は途上国ではまだまだ広がっており、感染リスクが非常に高い」と研究の意義を強調し、データを示しながら内容を説明した。誕生した双子については18歳まで医学的に経過を観察する。同じ手法で、もう1人妊娠している可能性があるとした。

       しかし、会場からは「HIVには有効な予防方法が多々あり、医学的な必然性がない」「(手続きが)不透明だ」との批判が相次いだ。

       多くの批判が集まったのは、遺伝子改変した受精卵で子供を誕生させることに対し、安全、倫理両面の問題が指摘されているためだ。現地で発表を聞いた石井哲也・北海道大教授(生命倫理)は「説明が事実なら、先天異常の子供が生まれる恐れもあり倫理的に問題だ」と話す。加えて、両親が望む素質を備えた「デザイナーベビー」の誕生につながるという懸念もある。

       欧州では多くの国が、遺伝子改変した受精卵や精子、卵子から子供を作ることを法律で禁じている。中国でも、科学技術省などが2003年に妊娠・出産を目的とした遺伝子改変を禁じる規定を発表。同省の徐南平次官は27日、海外メディアとの会見で、賀氏が法規に基づいて処分される可能性があるとの見解を示している。習近平シージンピン政権は、広東省深センの地元当局に病院などに対する調査を指示した。

       日本では、ゲノム編集した受精卵を子宮に戻すことを禁じる指針が来年4月にも施行される。政府の有識者会議で指針の検討に関わった原山優子・東北大名誉教授は「ルールがあっても歯止めがきかないことが明らかとなった。日本もその可能性を真剣に考えないといけない」と訴えている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181129-118-OYTPT50114

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    10. 「ゲノム編集で双子」中国は研究者の処分も視野
      2018年11月29日9時55分

       中国の研究者が遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」技術で受精卵を操作して双子を誕生させたとする問題で、この研究者は28日、香港で開かれている「ヒトゲノム編集国際会議」に出席し、内容や意義を説明した。国内外の科学者は「無責任だ」などと批判しており、中国当局も処分を視野に今回の経緯を調べている。

       研究は、中国南部広東省深センの南方科技大の賀建奎フォージエンクイ博士が、男性だけがエイズウイルス(HIV)に感染した夫婦7組を対象に行った。体外受精で受精卵を作る際にHIVに感染しにくいよう遺伝子改変して母体に戻し、うち1組に双子の女児が誕生したと主張している。研究を承認したとされる病院は関連を否定しており、事実かどうかは確認されていない。

       賀氏は、香港大学の大会堂を埋め尽くした専門家や報道関係者ら800人以上を前に登壇。「HIV感染は途上国ではまだまだ広がっており、感染リスクが非常に高い」と研究の意義を強調し、データを示しながら内容を説明した。誕生した双子については18歳まで医学的に経過を観察する。同じ手法で、もう1人妊娠している可能性があるとした。

       しかし、会場からは「HIVには有効な予防方法が多々あり、医学的な必然性がない」「(手続きが)不透明だ」との批判が相次いだ。

       多くの批判が集まったのは、遺伝子改変した受精卵で子供を誕生させることに対し、安全、倫理両面の問題が指摘されているためだ。現地で発表を聞いた石井哲也・北海道大教授(生命倫理)は「説明が事実なら、先天異常の子供が生まれる恐れもあり倫理的に問題だ」と話す。加えて、両親が望む素質を備えた「デザイナーベビー」の誕生につながるという懸念もある。

       欧州では多くの国が、遺伝子改変した受精卵や精子、卵子から子供を作ることを法律で禁じている。中国でも、科学技術省などが2003年に妊娠・出産を目的とした遺伝子改変を禁じる規定を発表。同省の徐南平次官は27日、海外メディアとの会見で、賀氏が法規に基づいて処分される可能性があるとの見解を示している。習近平シージンピン政権は、広東省深センの地元当局に病院などに対する調査を指示した。

       日本では、ゲノム編集した受精卵を子宮に戻すことを禁じる指針が来年4月にも施行される。政府の有識者会議で指針の検討に関わった原山優子・東北大名誉教授は「ルールがあっても歯止めがきかないことが明らかとなった。日本もその可能性を真剣に考えないといけない」と訴えている。(香港支局 角谷志保美、科学部 伊藤崇)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181129-118-OYT1T50020

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    11. ヒト受精卵ゲノム編集 中国の研究者「誇りに思う」主張
      2018年11月28日 19時41分

      ゲノム編集と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと主張している中国の研究者が、香港で開かれている国際会議に出席し、「今回のことを誇りに思っている。技術を必要とする人がいるなら助けるべきだ」と述べて、みずからの行為は正当だとする考えを示しました。

      中国の南方科技大学の賀建奎准教授は、エイズウイルスに感染しないよう遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと主張して以降、初めて公の場に姿を見せ、みずから行ったとする行為について発言しました。

      この中で、賀准教授は「両親のうち父親だけがエイズウイルスに感染している男女に、十分説明したうえで実施した。現時点で異常は見られない。今回のことを誇りに思っている」と述べました。

      そのうえで、「必要としている人がいるなら技術を使って助けるべきだ。論文はすでに科学雑誌に投稿し、今後は情報を共有していく。この技術をどうしていくかは社会が決めるだろう」と述べて、みずからの行為は正当だとする考えを示しました。

      一方、会場に集まった研究者からは、倫理上、問題があるといった意見や、透明性が確保されておらず、手続きが妥当だったかわからないといった指摘が相次ぎました。

      会場で話を聞いた国立成育医療研究センターの阿久津英憲部長は「公表された内容は信じられないし、信じたくないという気持ちだ。ゲノム編集は不適切に行うべきではなく、直ちに研究の詳細を公開すべきだ」と話しています。

      日本ゲノム編集学会会長 強い懸念示す

      日本ゲノム編集学会の会長で、広島大学の山本卓教授は、今回の中国の研究者の発表について「国際的にもまだ絶対にしてはいけないと研究者たちの一致した意見があるなか、本当に誕生させてしまったのかと非常に驚いた。所属している大学が研究内容を把握していないなど、倫理的なプロセスをしっかりと経たものではないように思われ、許されない研究だと感じる」と強い懸念を示しました。

      そのうえで、「ゲノム編集は、うまく使えば極めて有益な技術なのだが、こうしたことで研究が妨げられると恩恵が受けられなくなることにつながりかねない。正しく行われている多くの研究に影響がでないか懸念していて、学会としてもしっかり対応したい」と述べ、日本ゲノム編集学会として「今回の実験について深く憂慮する」とした声明を近日中に発表する方向で準備を進めていることを明らかにしました。

      この問題については、日本遺伝子細胞治療学会も強く反対する声明を出す方向で検討を始めています。

      中国高官「厳しく処分」

      中国メディアによりますと、賀建奎准教授が「ゲノム編集」と呼ばれる技術でヒトの受精卵の遺伝情報を書き換え、実際に赤ちゃんが誕生したと主張していることについて、中国科学技術省の徐南平次官は27日、中国では禁止されている行為だとして、厳しく処分する方針を示しました。

      この中で、徐次官は、中国では2003年にヒトの受精卵などに関する研究のルールが示され、研究に使った受精卵などを母体に戻すことは禁じられているとしたうえで、事実関係を確認したあと、関連する法律などに基づいて厳しく処分するとしています。

      今回の問題について、習近平指導部は事態を重視していて、医療や保健行政を担当する国家衛生健康委員会も事実関係を調査して結果を公表するとしています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181128/k10011727021000.html

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    12. “ゲノム編集ベビー” 「もう1人妊娠の可能性」と研究者
      2018年11月29日 4時55分

      「ゲノム編集」と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと主張している中国の研究者が、28日、香港で国際会議に出席し「もう1人、妊娠した可能性のある女性がいる」と述べました。しかし「ゲノム編集」を行ったとする施設などの具体的な情報や証拠は、依然、示しませんでした。

      中国の南方科技大学の賀建奎准教授は、28日、香港で開かれている国際会議に出席し「今回のことを誇りに思っている。技術を必要とする人がいるなら助けるべきだ」と述べ、「ゲノム編集」と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと改めて主張したうえで、みずからの行為は正当だという考えを示しました。

      また「合わせて7組の男女の受精卵でゲノム編集を行った。もう1人、妊娠した可能性のある女性がいる」と述べ、遺伝情報を書き換えた胎児がいる可能性を示唆しました。

      賀准教授は、会場のスクリーンにグラフや写真を映しながら説明しましたが、ゲノム編集などを行ったとする施設名のほか、男女の同意をどのように取ったのか、ゲノム編集を行う必要性をどう検討したのかなど、第三者が医学的な正当性や妥当性を検証できるような具体的な情報や証拠は示しませんでした。

      中国科学技術省は、事実だとすれば、中国では禁止されている行為だとして、厳しく処分する方針を示しています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181129/k10011727491000.html

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    13. “ゲノム編集ベビー” 国際会議が非難声明「無責任」
      2018年11月29日 18時38分

      中国の研究者が、「ゲノム編集」と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと主張していることについて、各国の研究者などが参加する国際会議は、「無責任な手続きで倫理上の基準を満たしておらず、透明性にも欠けている」と非難する声明を出しました。

      「ゲノム編集」と呼ばれる最新技術のヒトへの応用の在り方について、アメリカや中国など各国の研究者が話し合う国際会議は最終日の29日、組織委員会名で声明を発表しました。

      声明では、中国の南方科技大学の賀建奎准教授が主張するヒトの受精卵の遺伝情報の書き換えや、それを女性の子宮に戻して実際に赤ちゃんが産まれたとされる行為について、「実際に行われたのか独立した機関で調べる必要がある」としたうえで、「事実とすれば無責任な手続きで、医学上の必要性は乏しいものだ。理上の基準を満たしておらず透明性も欠けている」と非難しました。

      そのうえで、「ゲノム編集」など急速な進歩を遂げる科学技術をヒトに応用する場合には、安全上や倫理上の問題が伴うため議論を深めていく必要があるとしたうえで、「研究者は開かれた場で議論し、人々の理解を得ながら共通の規制や基準を作る役割を果たすとともに、国際的に登録する仕組みを作るよう働きかけていく必要がある」としています。

      研究者から批判や疑問の声相次ぐ

      香港で開かれていた国際会議に出席した研究者からは、批判や疑問の声が相次ぎました。

      このうち、埼玉医科大学ゲノム医学研究センターの三谷幸之介教授は「発表を聞くかぎり、信ぴょう性は高いと感じた。遺伝情報の操作は世代を超えて影響が続くので非常に責任が重い。研究者の間では、現時点でのヒトへの応用はまだ早いという認識だったが、それを無視して進めてしまったものでショックだ」と話していました。

      また、オーストラリアの研究者は「ゲノム編集は大きな可能性を秘めた技術なので、今回の問題で研究が後退しなければいいと思う」と話していました。

      このほかイタリアの研究者は「子どもがどこで産まれたのかや倫理委員会の承認を得たのかなどわからないことが多く、本当なのかもう少し検証することが必要だ」と話していました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181129/k10011728391000.html

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    14. 11月29日 よみうり寸評
      2018年11月29日15時0分

       ハイポニカという水耕栽培の手法がある。トマトに用いると、ひとつの木に1万を超える実がつくらしい◆生物の底知れぬ力を感じつつ疑問もわく。普通に土で育つとなぜそこまで実らないのか。生存の適正環境を守ろうとする自然界の〈「つつしみ」の問題である〉と、分子生物学者の村上和雄さんが『生命の暗号』で説いている◆〈遺伝子にある〉と考えられるというつつしみを、捨て去ってしまったのだろうか。中国の賀建奎フォージエンクイ博士である。ゲノム編集という技術で遺伝子を改変した受精卵から、双子を誕生させたと国際会議で報告した◆エイズ感染を防ぐのが目的と主張しているらしい。真偽は定かでないが、親が望む形質をもたせる「デザイナーベビー」を思わせて恐ろしい。そもそも研究途上の技術ゆえ、危うさが拭えない。倫理と安全を踏みにじる行為に、非難が渦巻くのは当然だろう◆マダイ、ジャガイモ、トマト…ゲノム編集の応用研究は進む。ルールの共有はもちろん、自然への畏敬の念を忘れてはなるまい。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181129-118-OYTPT50286

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    15. ゲノム編集で赤ちゃん 研究者の活動停止を指示 中国当局
      2018年11月30日 0時36分

      「ゲノム編集」と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと主張している中国の研究者について、中国当局の担当者は29日、「公然と法や規則に違反した」と述べ、この研究者の活動を停止させるよう指示したことを明らかにしました。

      中国・南方科技大学の賀建奎准教授は、「ゲノム編集」と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと主張していて、各国の研究者からは、事実とすれば、安全性や生命倫理の点で問題があるという指摘が相次いでいます。

      こうした中、中国科学技術省の徐南平次官は29日、国営の中国中央テレビのインタビューで「公然と法や規則などに違反し、学術界が守る道徳や倫理の最低ラインも超えた。断固として反対する」と述べ、賀准教授が行ったとする行為を厳しく批判しました。

      そのうえで、「関係する研究者の活動を停止させるようすでに指示した。今後、客観的に調査したうえで、法や規則に基づいて処分する」と述べました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181130/k10011728771000.html

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    16. ゲノム編集で赤ちゃん 中国の研究者が在籍した米大学が調査
      2018年11月30日 9時42分

      中国の研究者が、「ゲノム編集」で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと主張していることを受けて、この研究者がかつて在籍したアメリカの大学は、恩師にあたる教授が関係していないか、調査を始めたことを明らかにしました。

      中国の南方科技大学の賀建奎准教授は、父親がエイズウイルスに感染しているカップルの受精卵に対して、ゲノム編集でエイズウイルスに感染しないよう遺伝情報を書き換え、双子が誕生したと主張しています。

      これについて、賀准教授が2010年まで博士課程で在籍した南部テキサス州にあるライス大学は29日、NHKの取材に対し、大学に在籍する生命工学の教授が関係していないか、調査を始めたことを明らかにしました。

      この教授は、賀准教授がライス大学で博士号を取得した際の恩師にあたり、共同での論文もあります。

      また、AP通信は、この教授は中国でゲノム編集を受精卵に対して行う計画について、参加するカップルに同意を得る際に立ち会ったと伝えています。

      ライス大学は、大学としては知るところではなかったが、どこで行われたとしても、科学研究の指針や倫理基準に違反しているとしており、教授が関係していないか、詳しく調べるとしています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181130/k10011729091000.html

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    17. “ゲノム編集で双子誕生” 研究者「批判かまわない」
      2018年12月6日 12時35分

      中国の研究者が「ゲノム編集」で遺伝情報を書き換え、双子が産まれたと主張している問題で、この研究者がことし10月に、別の研究者に「年末までに重要な論文を発表する。ヒトに応用することが重要で、批判されてもかまわない」などと話していたことが分かりました。

      中国の南方科技大学の賀建奎准教授は11月、ゲノム編集でヒトの受精卵の遺伝情報を書き換えて、双子が産まれたと主張し、中国当局は「法や規則などに違反している」と指摘して、活動の停止を指示しています。

      この問題をめぐって、賀准教授が公にする前、4回にわたって面会した生命倫理の専門家、アメリカ・スタンフォード大学のウィリアム・ハールバット教授が5日、NHKの取材に応じました。

      ハールバット教授によりますと、賀准教授は去年1月に「動物の受精卵でゲノム編集を行う計画がある」と話し、ことし10月には「年末までに重要な論文を発表する。ヒトに応用することが重要で、批判されてもかまわない」などと話したということです。

      ヒトの受精卵でゲノム編集を行うとは言わなかったということですが、ハールバット教授は「賀准教授は科学の知識はあったが、自身の行為によって引き起こされる問題を自覚していなかったのではないか」と話しています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181206/k10011736661000.html

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    18. しょせんは科学風手品の領域を出るものではないな。この詐欺師ペテン師どもめが(笑)。

      当事者衆も批判者衆もしょせんは同じ穴のムジナなのさ。

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  26. 「ゲノム編集」ってやつもね、しょせんそれは科学の袈裟をまとったフィクションあるいは寓話でしかないと思われ…

    プリオン仮説やピロリ菌仮説やエイズHIV仮説やH5N1鳥インフルエンザウイルス・パンデミック仮説のようにね(笑)。

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  27. ヒト受精卵のゲノム編集「基礎研究のみ容認」指針案を了承
    2018年11月28日 16時38分

    中国の研究者が「ゲノム編集」と呼ばれる技術を使って、受精卵の段階で遺伝情報を改変した双子が誕生したと主張し議論を呼んでいる中、ヒトの受精卵にゲノム編集をする際の日本のルールを検討する国の専門家会議が開かれ、基礎研究は容認する一方で、母体に戻して子どもを誕生させることは禁止するとした最終の指針案を了承しました。

    中国の大学の研究者は「ゲノム編集」という最新の技術を使って、ヒトの受精卵の段階で遺伝子を操作した双子の赤ちゃんが誕生したと公表し、各国の研究者から批判が相次いでいます。

    日本では28日、国内でヒトの受精卵に対して「ゲノム編集」で遺伝子を改変する際の指針について議論する国の専門家会議が開かれました。

    この中で、生殖医療の向上のための基礎研究に限って認め、操作した受精卵を母体に戻すことは禁止し、子どもを誕生させることは認めないという最終の指針の案を了承しました。ただ、指針のため、違反したときの罰則などは設けられていません。国は手続きを進め来年4月にも運用を始めたいとしています。

    専門家会議の座長で、埼玉医科大学の石原理教授は「中国での出来事には関心をもって情報を集めている。日本では指針をしっかりと守る土壌があるので指針で規制すれば同じような問題は起きないはずだ」と話しています。

    各国と日本の規制

    ヒトの受精卵に対してゲノム編集することの規制は、各国で異なっています。

    ドイツとフランスでは、ヒトの受精卵に対してゲノム編集することが法律により禁止されています。
    もちろん、ゲノム編集をした子どもを誕生させることも禁じられています。

    イギリスは、受精卵をゲノム編集する基礎研究は認める一方で、母体に戻して子どもを誕生させることは制限しています。

    アメリカは、受精卵に対してゲノム編集する研究には連邦政府の資金を投入することを禁止して規制はしているのですが、アメリカには寄付などの連邦政府の資金以外の研究資金もあり、その部分では研究が可能です。

    中国でも国の指針でゲノム編集をした受精卵で子どもを誕生させることは禁止されています。

    また、各国に対して強制力はありませんが、ゲノム編集に関係する各国の主要な研究者が集まって開いた国際会議では、現時点で受精卵にゲノム編集をして子どもを誕生させることは無責任だとして行うべきではないという考えを表明しています。

    日本では、国の専門家会議で最終の指針の案が了承され、来年4月にも運用を始めたいとしています。

    この中では、生殖医療の向上のための基礎的な研究に限り認めること、操作した受精卵を母体に戻すことは禁止すること、研究計画ごとに国に申請して審議されたうえで大臣の確認を受けること、受精卵の提供者に対して研究の目的や受精卵の取り扱いについて適切に説明することなどを定めています。
    しかし、指針のため、違反したときの罰則は設けられていません。

    何が問題点?

    ゲノム編集はおよそ5年前に、簡単でしかもそれまでの遺伝子組換え技術よりも大幅に精度が高く遺伝子を操作できるようになり、急速に広がっている技術です。

    基礎研究から応用研究まで幅広く使われるようになり、今も技術の改良が続いています。

    大きくなるマダイや、収量が多くなるイネ、それに食中毒を起こさないジャガイモなどの品種改良に応用する研究が急速に進むほか、人の病気を治すための研究も進んでいます。

    その中で、多くの関係者が最も懸念していたのはゲノム編集をした受精卵から子どもを誕生させることでした。

    将来的には親から子どもに引き継がれる、遺伝子が原因となる先天性の病気を根本から治す可能性を秘めていますが、ほとんどの関係者は実施するにはまだ早いとしています。

    その理由は技術的な課題と倫理的な問題の二つがあります。

    技術的な課題は、ヒトの受精卵に応用するためには、極めて高い精度が必要で、現時点では意図しない遺伝子の改変が起きてしまうおそれがあるのです。
    そのため、生まれてくる子どもの健康に悪い影響が及ぶ懸念があります。

    倫理面では、受精卵の遺伝子を改変すると、その改変は次の子どもにも受け継がれ、世代を超えて影響し続けることが問題とされています。

    何世代も後に環境や社会情勢が変化する中で遺伝子の改変がどのように影響するのか予測することはできないのが現状です。

    そうした中で、いわば人為的に人類の進化に影響を及ぼすことが許されるのかという問題です。

    その先には、親の望む外見や能力などの特徴を持つように遺伝子を改変する「デザイナー・ベビー」を誕生させることが許されるのかという問題もあります。
    まずは実施する前にこうした課題や問題を解決する必要があるのです。

    これまでの研究の状況

    ヒトの受精卵の遺伝子をゲノム編集で改変する基礎的な研究は、中国やアメリカなどで行われたと公表されています。

    最初に公表されたのは3年前の平成27年4月に、中国の大学の研究グループが遺伝性の血液の難病を予防するための研究の一環としてヒトの受精卵に対してゲノム編集を行ったと発表し、母体に戻すことはしていませんが、この時も大きな議論となりました。

    その1年後には、中国の別の研究グループが受精卵へのゲノム編集を行ったと発表するなど中国では今回のケースを除いて少なくとも4例あるとされています。

    そのほか、アメリカやイギリスなどの研究グループから遺伝性の難病の予防や不妊の原因を突き止めるための基礎研究として、ゲノム編集でヒトの受精卵の遺伝子を改変したという発表が相次ぎました。

    いずれも、病気を治療するために応用できるか検討するための基礎的な研究にとどまっていて、受精卵を母体に戻して子どもを誕生させる試みはしていないとされていました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181128/k10011726491000.html

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    1. ゲノム編集 「速やかな指針策定を」文科相
      2018年11月30日 11時39分

      中国の研究者が「ゲノム編集」で遺伝情報を書き換えた双子が誕生したと主張している問題について、柴山文部科学大臣は、国内でヒトの受精卵をゲノム編集する研究を行う際の指針を速やかに策定する考えを示しました。

      柴山文部科学大臣は閣議のあと記者団に対し、中国の研究者が「ゲノム編集」と呼ばれる技術を使って、遺伝情報を書き換えた双子が誕生したと主張している問題について、「詳細が分かっておらず、引き続き情報収集に努めたい」と述べました。

      そのうえで、ヒトの受精卵をゲノム編集する研究について、「基礎研究として行う場合であっても、適切なルールのもとで透明性を確保しながら行うことが極めて重要だ。臨床応用においては、技術的な安全性と倫理的課題双方のさらなる検討が必要だ」と述べました。

      そして、国の専門家会議がこうした研究を国内で行う際の指針の策定を進めていることについて、「文部科学省としては関係する府省と連携して準備を進めていく」と述べ、速やかに指針を策定する考えを示しました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181130/k10011729241000.html

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    2. 11月30日 編集手帳 
      2018年11月30日5時0分

       科学懐疑主義、という言葉がある。ごく簡単にいえば、すごいすごいと感心する前に、ちょっと待てよと疑う姿勢のことだろう◆米国の数学者で著述家のマーティン・ガードナーという人が第一人者として知られる。1950年代に出した著書には早くも、現代を悩ます論文不正を予見するかのような記述がある。科学信奉のすきをつき、エセ科学者が次々現れてふしぎないと◆恐らくこんな人物だろうと特徴もあげている。自分は天才でほかの科学者をばかと思い込み、先人が積み上げてきた定見や理論を攻撃せずにいられない◆氏の警句をよぎらせつつ中国の研究者、賀建奎フォージエンクイ氏が質問に答える様子をテレビで見た。人の受精卵に遺伝情報を変えるゲノム編集を施し、双子を誕生させたと主張する人物である。被験者の身元を秘すなどあいまいな回答を繰り返した。双子の出生は事実かどうか◆ゲノム編集は子供にどんな危険が及ぶか分からないうえ、親が望む外見や能力に産み分けるデザイナーベビーの誕生につながりかねない。事実とすれば生命倫理の定見への攻撃だろう。よほどウソであった方がほっとする。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181130-118-OYTPT50209

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    3. 都合のよいことはホントで、都合の悪いことはウソと思いたがっているらしい…

      全部まるごとウソっぱちなのにな…

      元の元がウソにまみれているから、何でもありの世界ができあがる。

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    4. [スキャナー]「ゲノム編集ベビー」 未知のリスクも 意図せぬ改変 子孫に影響の恐れ 中国の研究者「双子誕生」主張
      2018年12月1日5時0分

       中国の研究者が遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」技術で受精卵を操作して双子を誕生させたと主張し、世界中から批判が相次ぐなど波紋が広がっている。主張が事実であれば、未知のリスクや倫理的な問題がある無謀な研究が、極めて不透明な形で実行されたことになるからだ。(科学部 伊藤崇、香港支局 角谷志保美)

      真偽は不明  「健康な双子の女児が生まれた。受精卵の段階で遺伝情報を操作した」。中国・南方科技大学の賀建奎フォージエンクイ博士が11月26日、自身のホームページ上の動画でそう主張したことが発端だった。28日には香港で行われた「ヒトゲノム編集国際会議」に姿を現し、双子が誕生した経緯をデータを見せながら説明した。

       賀氏は、男性がエイズウイルス(HIV)に感染している夫婦7組の体外受精の際に、受精卵のHIV感染に関わる遺伝子をゲノム編集で働かなくし、11月に1組から双子を誕生させたという。その遺伝子が元々働かない人は、HIV感染しないことが知られている。賀氏は「感染拡大を防ぐには必要だ」と研究の意義を強調した。

       米ライス大で博士号を取得し、帰国後は複数の生物工学関係の会社を経営して多額の投資を集めていたという賀氏だが、今回の研究には不明な点が多い。

       所属大学や、研究を審査したとされる病院は関与を否定。賀氏が事前に研究を説明したと主張する欧州での会議の出席者も、読売新聞に「そのような話はなかった」と証言した。香港の国際会議で賀氏の説明を聴いた石井哲也・北海道大教授(生命倫理)は「決定的な証拠は示されなかった」と話す。

      「安全」保証なし  受精卵のゲノム編集は、2015年に中国の別チームが初めて基礎研究で実施を報告。生まれる前に遺伝性の病気を防げる可能性があるとして、中国を中心に約10件の基礎研究が行われてきた。技術的には、望む夫婦がいれば、いつ子供が誕生してもおかしくない状況だった。

       だが、現在の受精卵のゲノム編集技術には未知のリスクがある。まず、狙いとは違う遺伝子改変が起きる恐れがある。狙い通りに改変できても、想定外の影響がないとは言い切れない。

       賀氏は少なくとも18歳まで双子を経過観察するとしているが、遺伝子改変の影響は生まれた子供だけでなく、その子孫にも及ぶ可能性がある。国立成育医療研究センターの阿久津英憲部長は「安全だという証拠はない。何か起きた場合、誰が責任を取るのか」と訴える。

      デザイナーベビー  今回の研究は、そもそも「医学的な必然性はない」と多くの専門家が指摘する。子供への感染防止を目指したものとみられるが、奈良県総合医療センターの杉浦敦医師(産婦人科)は「薬でHIVの量をほぼゼロに抑えることが可能で、遺伝子改変のリスクを負わずとも感染は防げる」と話す。改変したことで、別の感染症にかかりやすくなるとの報告もある。

       阿久津氏は「医療というより、(人間の形質を強化する)エンハンスメントの要素が強い」と指摘する。「強化」目的の遺伝子改変は、親が望む容姿や能力を持たせた「デザイナーベビー」の誕生につながり、新たな優生思想を生む懸念もある。

       香港の国際会議の組織委員会は、声明で「現段階で認めるにはリスクが大きすぎる」とした。日本医師会も30日、同様の行為を行わないよう研究者や医師に強く要請する声明を発表した。遺伝子治療に詳しい三谷幸之介・埼玉医科大教授は「今回の件で、医療応用を目指した研究全体に厳しい目が向けられる恐れもあり、悪影響が大きい」と話す。

      ゲノム編集  「生命の設計図」であるDNAを効率よく書き換えられる技術。狙った遺伝子を働かなくしたり、別の遺伝子を狙った場所に加えたりできる。「クリスパー・キャス9」という最新技術が2012年に登場後、遺伝子治療や品種改良などへの応用研究が加速している。

      各国で規制の動き 日本も来春「指針」

       受精卵を遺伝子改変して妊娠、出産させることへの批判は、ゲノム編集技術が普及する前からあり、各国が法律や指針で規制している。

       中国では、科学技術省などの指針で、妊娠、出産を目的とした遺伝子改変を禁じている。中国国営新華社通信によると、同省の徐南平次官は11月29日、今回の問題について「公然と国家の法と規則に違反した」と批判。「全面的、客観的に事件の真相を調査している」と強調し、賀氏らの研究活動を暫定的に停止するよう関係機関に指示したという。

       規制の方法は、国によって異なる。欧州では、宗教的な背景から、受精卵の段階から「人」とみなし、人工的な改変や子孫に及ぶ影響を重大視しており、ドイツやフランスを始め多くの国々が、妊娠、出産目的での受精卵の遺伝子改変を、法律で禁じている。

       一方、米国には明確な禁止規定はないが、連邦政府は人の受精卵の遺伝子改変を伴う研究の審査に、予算を使わないとしている。今回の事態を受け、米国立衛生研究所は28日に出した声明で「人の受精卵にゲノム編集を行う研究には、引き続き資金支援しない」という姿勢を示した。

       日本は、来春から「指針」による規制を導入する。ゲノム編集は技術の進展が早く、厳格な「法律」では柔軟な対応が難しいためだ。しかし、指針は基礎研究が対象で、違反しても「氏名公開」以上の罰則はない。

       石井教授は「日本には医療行為に対する規制はなく、今回のような乱暴な臨床応用が行われても不思議ではない。罰則付きの法規制が必要だ」と指摘。「親となる人たちが、こうした研究や医療に安易に参加することがないように訴えることも重要だ」と警鐘を鳴らす。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181201-118-OYTPT50108

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    5. 「ゲノム編集で誕生認めず」国の部会 指針案を了承
      2018年12月4日 18時20分

      中国の研究者がゲノム編集した受精卵から双子を誕生させたと主張し、国際的な問題となる中、国内のルールを検討する国の部会は4日、ゲノム編集した受精卵から子どもを誕生させることを認めないなどとする指針の案を了承しました。

      4日開かれた国の「生命倫理・安全部会」では、中国の研究者が、ゲノム編集で遺伝子を操作した受精卵から双子を誕生させたと主張した香港での国際会議について、参加した委員から報告がありました。

      この国際会議では、行き過ぎた研究をどう規制するのか議論が行われ、罰則を含む法律など厳しいルールを設けるべきといった意見が相次いだことなどが説明されました。

      部会では、国内でヒトの受精卵に対して行うゲノム編集については、生殖医療の向上のための基礎研究に限って認め、操作した受精卵から子どもを誕生させることは認めないなどとした指針の案を了承しました。

      国際会議の報告をした早稲田大学の甲斐克則教授は「日本では、罰則を含まないものの、指針ができることは意義がある。しかし、今回と同じような事例が続けば法律による規制など厳しいルールが必要になる可能性がある」と話していました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181204/k10011734501000.html

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    6. 業界ぐるみのウソがばれないための先回り戦略(笑)。

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  28. 「ゲノム編集でヒト誕生」 日本の学会が相次ぎ”懸念”声明
    2018年11月30日 16時15分

    「ゲノム編集」で遺伝情報を書き換えた双子が生まれたと中国の研究者が主張していることについて、日本の関連する学会は相次いで声明を出しました。

    中国の南方科技大学の賀建奎准教授はエイズウイルスに感染しないよう「ゲノム編集」で遺伝情報を書き換えた双子が誕生したと主張しています。

    これについて日本ゲノム編集学会は30日、「ゲノム編集は開発から間もない技術で、ルールに違反してヒトを誕生させたことが事実なら倫理上大きな問題で、決して許されない。また、遺伝子操作によってどのような副作用が起こるか現時点で予測はできない」と強い懸念を示す声明を発表しました。

    また、がんの遺伝子治療などの研究者でつくる日本遺伝子細胞治療学会も声明で、「遺伝子が改変された受精卵からヒトを生み出すことは、十分な議論や法整備が行われる前の段階では許されるべきではない」と表明し、厳しい規制を行うべきだとしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181130/k10011729771000.html

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    1. ゲノム編集ベビー「禁止」 研究の4学会が声明
      2018年12月4日15時0分

       中国人研究者が、ゲノム編集技術で遺伝子改変した受精卵から双子を出産させたと報告した問題で、同技術にかかわる研究の国内4学会は4日、人間の受精卵を使った同技術の臨床応用を禁止すべきだとする声明をまとめ、連名で発表した。4学会は2016年4月にも同様の提言を発表しており、今回は改めて立場を明確にした形だ。中国人研究者の報告内容の真偽は現時点では明らかではない。

       4学会は、日本遺伝子細胞治療学会、日本人類遺伝学会、日本産科婦人科学会、日本生殖医学会。

       声明では、同技術を「生命科学の研究には今や不可欠」としつつも、「現時点で発展途上の技術であり、予期しない結果を生じる可能性がある」と位置付けた。人間の受精卵に臨床応用する研究は「遺伝子改変の影響が世代を超えて継続する。人類の多様性や進化に影響するような重大な事態につながることが懸念される」と指摘した。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181204-118-OYTPT50245

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  29. なぜかしらん「iPS心筋 移植 森口」事件を思い浮かべてしまう…
    https://www.google.co.jp/search?q=iPS%E5%BF%83%E7%AD%8B+%E7%A7%BB%E6%A4%8D+%E6%A3%AE%E5%8F%A3&num=50&source=lnms&tbm=isch

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  30. “ゲノム編集で双子誕生”の衝撃
    2018年12月3日 20時27分

    「ゲノム編集」と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えた赤ちゃんが産まれたと中国の研究者が主張し、関係者に衝撃が走っています。事実であれば、「人類は初めて人類を改変した」ことになります。何が行われたのか、また、何が懸念されているのか、問題の本質に迫ります。
    (科学文化部記者 水野雄太・国際部記者 添徹太郎)

    「改変された人類誕生」の衝撃

    先月(11月)28日、香港で開かれた第2回ヒトゲノム編集国際サミットで登壇した中国・南方科技大学の賀建奎(が・けんけい)准教授。会場はアメリカやヨーロッパ、それに中国など各国から参加した研究者であふれ、多くのメディアも集まっていました。

    賀建奎准教授ははじめに「このような形での発表になったことをおわびします」と落ち着いた様子で話し始めました。


    会場に集まった多くの人は、その後の核心部分の説明に聞き入りました。賀建奎准教授はサルを用いた研究のあと、ヒトに適用できるよう準備したうえで、希望者を募ってヒトの受精卵にゲノム編集を実施し、双子の赤ちゃんを誕生させたと主張しました。

    生まれた双子の名前は「ルル」と「ナナ」。改変したのはエイズウイルスがヒトの細胞に入り込む際に利用することがわかっている「CCR5」と呼ばれるタンパク質の遺伝子だとしています。このタンパク質は細胞の表面にあり、このタンパク質を変化させるとウイルスが感染できなくなるとされています。

    賀建奎准教授は双子が誕生したあとに、遺伝子の中の狙っていない場所まで変化させていないか調べたほか、エイズウイルスに感染しないか、双子の細胞を使った実験で確認したと説明しました。また可能なかぎり将来にわたって健康状態を確認していくとしました。

    分析結果だとする数値をまとめた表やグラフ、写真など数十枚をスクリーンに映しながら、説明を行いました。

    技術の発達に伴って、遺伝子治療も行われるようになっていますが、次の世代に受け継がれる遺伝子の改変は、これまで行われたと報告されたことはありません。今回のことが事実であれば、人類を人為的に進化させたことにもなる、「改変された人類を初めて生み出した」ことになるのです。

    厳しい指摘が相次ぐも…

    その後の質疑では、中国の研究者の1人は「なぜ、あなたは一線を越えてしまったのか」と厳しい口調で問いただしました。

    このほか「両親への説明や同意のとりつけはどのように行われたのか。専門の訓練を受けた人物は関わったのか」といった質問や、「将来にわたっての健康や心のケアは行えるのか」といった質問が出されました。

    こうした厳しい意見の背景には、この研究がいわば秘密裏に行われたことへの不信感が感じられました。

    賀建奎准教授は、技術的な側面には答えるものの、「治療を希望した夫婦には私が十分説明した」としたほか、「研究についてはさまざまな研究者に事前に相談している」などと、あいまいな答えに終始しました。

    研究資金については「私の研究費ですべて行った」と答えましたが、このほかの詳しいことには言及しませんでした。

    賀建奎准教授は、翌日に予定されていた講演はキャンセルし、その後はメディアの前から姿を消しています。

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    1. 大きな謎…「本当に行われたのか」

      関係者の中で謎とされているのは「発表は本当なのか?」という疑問です。論文は発表されておらず、生まれたとされる双子の詳しいデータも示されていません。受精卵を提供したはずの医療機関もどこなのか、はっきりとしていません。

      何よりも関係者が疑念を抱いている理由の1つは、賀建奎准教授はこれまでゲノム編集の専門家としては知られていなかった点です。これまでに発表してきた論文は、ヒトのDNA配列を解析して病気との関係を研究するものなどでした。

      日本ゲノム編集学会の山本卓会長は「今回の騒動になるまで彼の名前は学会でも論文でも世界的にはほとんど知られていなかった。急いで彼の論文を調べたがゲノム編集に関する、際だった業績は見つけることができなかった」と戸惑いを隠しません。

      賀建奎准教授とは

      中国・南方科技大学の賀建奎准教授とはどのような人物なのか。

      研究室のウェブサイトなどの情報では、2006年に中国にある理系の大学の中国科学技術大学を卒業したあと、2010年にアメリカ・テキサス州のライス大学で博士号を取得。その後、カリフォルニア州のスタンフォード大学で研究を続け、中国政府の、海外の研究者を好待遇で呼び寄せ科学技術発展の担い手とする「千人計画」に選ばれ、今は中国で研究を行っているとされています。

      専門家でなくてもできるゲノム編集

      このような遺伝子操作をゲノム編集の専門家ではない研究者が行うことができるのか。多くの専門家の見解は「遺伝子を改変する操作を行うこと自体は技術的には可能だろう。狙いどおりにできているかは、わからないが…」というものです。

      そこには、この5年ほどでゲノム編集による遺伝子の操作が『劇的に簡単になった』という背景があります。

      「CRISPRーCas9」(クリスパーキャスナイン)と呼ばれる手法の開発です。

      この手法では、DNAを切断する酵素と、狙った配列を特定するためのRNAの断片を使用します。従来の遺伝子組換え技術と比べると数万倍から数十万倍の精度で狙った遺伝子を改変することができるとされているうえ、それまでよりもはるかに短い時間で行うことができるようになりました。

      また、「CRISPRーCas9」を行うための酵素とRNAの断片は、ネットで業者に発注すれば、数万円程度で買うこともできます。

      加えて、受精卵に注入する技術は、装置さえあれば大学院生レベルでもできると言います。これまでのように高い専門性や技術がなくても、ヒトの遺伝子操作ができるようになっているのです。

      本当かもしれない…

      一部のメディアは、賀建奎准教授の臨床試験の概要を記した文書があることを報じたほか、かつて在籍していたライス大学の教授が今回の件に協力していたとして大学が調査を始めたと発表するなど、「賀建奎准教授の主張は、あながち全くのうそではないのではないか」という見方もでています。

      何が問題なのか?

      中国の科学者たちや日本の医師会は「常軌を逸している」と非難する声明を発表しました。

      何がそれほどまでに問題とされているのでしょうか。そこには重要な『安全性の課題』と深刻な『倫理的な問題』があるのです。

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    2. 発展途上の技術 ~「健康への懸念」と「必要性」~

      まず指摘されているのは、安全性の課題についてです。

      「ゲノム編集」は技術的な改良が続いていて、従来よりも精度が格段に高くなったとはいえ、ヒトの受精卵に応用するには、さらに高い精度と検証が必要だと言うのです。

      それは、ねらっていない別の遺伝子を改変してしまうおそれを否定できていないということです。

      また別の懸念は、今回ゲノム編集で変化させたとされている「CCR5」についてです。受精卵で遺伝子改変をしているので、全身の細胞で「CCR5」がなくなっていると考えられますが、その影響は十分に解明されていません。

      日本ゲノム編集学会はマウスを使った実験で、全身の細胞の「CCR5」が機能を失うと、インフルエンザに感染した時の死亡率が上昇するほか、特定の種類のウイルスに感染するリスクが高まると報告されているとしています。

      今回の遺伝子操作によって、予想もされていなかった病気や健康問題を引き起こすおそれがあるのです。

      さらに今回、行ったとされる「エイズウイルスの感染を防ぐ」という目的でゲノム編集を行う必要性にも疑問符がついています。

      エイズ治療の専門家によれば、エイズの治療法は大きく進歩していて、今回発表されたケースのように、父親がエイズウイルスに感染している場合でも、投薬による治療が適切に行われていれば、血液中のウイルスは検出できなくなるほど減少し、子どもにウイルスを感染させることはないとしています。

      つまり、安全で確立した治療法がすでにあるのに、必要がないゲノム編集をしたと指摘されているのです。

      倫理的問題“人類の改変”

      加えて倫理的な問題もあります。

      もし、今回生まれたとされる双子が将来、パートナーを得て子どもをもうければ、ゲノム編集の影響はその子どもにも受け継がれることになります。

      受精卵の遺伝子を改変すると、世代を超えて影響する可能性があると考えられています。何世代も後に地球の環境や社会情勢が大きく変わったとき、遺伝子の改変が悪い影響を及ぼすことがないのか、予測することは極めて困難とされています。

      私たち人間は「人為的に人類を改変することに責任がもてるのか?」という課題が突きつけられているのです。

      人類の改変の先にあるもの

      もし、受精卵のゲノム編集が医療の現場に応用されれば、今は治すことができない遺伝性の重篤な病気の治療法として、希望を与えるものになる可能性があります。

      その期待が大きいだけに関係者は、社会の理解などを得ながら慎重に臨床応用すべきだと考えてきました。そこには考えなければいけないことがあるからです。

      遺伝性の重篤な病気の治療に実績をあげれば、その後、徐々に慢性の病気にも応用されていくかもしれませんし、さらに、肥満の体質改善や、病気の予防のためなどとして、応用範囲が広がっていくかもしれません。

      その先には、目の色や高い知能など、親が望む特徴をもつよう改変する「デザイナーベビー」を生み出すような未来につながりかねない懸念があるのです。

      どこに『超えてはいけない一線』があるのか、私たちが見極め、ルールを作り上げることができないまま技術の応用だけが進むのは危険だと考えられています。

      問われる科学研究

      今回の出来事は科学研究の根本的な問題を提起しています。「科学の発展とその応用は、本当に人類のためになるのか」という問いです。

      「原爆の開発」などの事例を通して、この問いに科学者はどのように答えるのか、問われてきました。遺伝子操作をめぐる技術については、これまでこの問いかけに答えようとしてきた歴史があります。

      遺伝子組換え技術が確立してから間もない1975年。当時の第一線の研究者が世界中から集められて国際会議が開かれました。「アシロマ会議」と呼ばれています。

      自分たちが手にした遺伝子組換え技術で、地球の生態系を壊してしまうのではないかと当時の研究者が自主的に科学を規制しようとした試みでした。

      その精神は「カルタヘナ議定書」と呼ばれる国際的なルール作りの基礎となり、いまも世界中の遺伝子組み換えのベースとなっています。

      ゲノム編集でも、ヒトの受精卵に行うことを規制しようと、3年前に、国際会議が開かれました。

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    3. 場所はアメリカ・ワシントン。「ヒトゲノム編集国際サミット」として、ゲノム編集の研究をけん引する世界中の研究者と倫理学者を集めてルールについて話し合いました。

      その結果として出されたのは「現時点では、ヒトの受精卵にゲノム編集が行われて、臨床の現場に応用されることは無責任だ」という見解でした。つまり、現時点でゲノム編集をしたヒトを誕生させることをしてはいけないという強いメッセージでした。

      しかし、その「ヒトゲノム編集国際サミット」の第2回目が香港で開かれるのに合わせるかのように今回の発表が駆け巡ったのです。

      規制はあったのに

      第1回の「ヒトゲノム編集国際サミット」と前後して、各国でもルール作りが進められてきました。

      ▽アメリカではゲノム編集をヒトの受精卵に行う研究に連邦政府の資金を投入することが禁じられています。

      ▽イギリスでは受精卵をゲノム編集する基礎的な研究は認めるものの母体に戻して子どもを誕生させることは制限されています。

      ▽日本でも来年の4月を目指して、ヒトの受精卵に対するゲノム編集は、生殖医療の向上に役立つ基礎研究に限って認め、母体に戻すことは禁止するなどとした指針の作成が進んでいます。

      ▽中国でも国の指針でゲノム編集した受精卵から子どもを誕生させることは禁止されていました。

      ▽ドイツとフランスではそもそも法律でヒトの受精卵にゲノム編集を行うことは禁止されています。

      それでも防げなかった…いま、求められていること

      しかし今回の一件は、こうしたルールは十分に機能しないおそれがあることを示しています。一刻も早く、今回の発表が真実なのかどうか検証することが求められています。

      そのうえで、もし事実であれば、今後はどのようなルールが必要なのか、徹底的な議論と対策を行うことが必要になります。

      ヒトゲノム編集国際サミットは3日間の日程の最終日に、「研究者は開かれた場で議論し、人々の理解を得ながら、共通の規制や基準を作る役割を果たすとともに、国際的に登録する仕組みを作るよう働きかけていく必要がある」と声明をまとめました。

      各国の規制を超えた、世界共通のルールを定めることができるのか、新たな課題に直面しています。

      「双子の将来」と「私たちの未来」

      今回、生まれたかもしれないという、ゲノム編集をされた受精卵から生まれた双子は、今後どのような人生を歩むことになるのか。

      ヒトゲノム編集国際サミットの中で、質問として「将来、双子の子ども自身がゲノム編集を施されたと知ることになるのか」と尋ねられたのに対して、賀建奎准教授は「今の段階では答えられない」と応じました。

      誕生したとされる双子は将来、今回の件を知ったときにどのように感じるのか。それを考えたうえで、この技術の使い方や私たちの未来像を描く必要があります。今回の出来事は科学研究の根本的な在り方に問題を提起しています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181203/k10011732911000.html

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  31. ゲノム編集で国際基準作成 WHOが専門委を新設へ
    2018年12月15日 17時48分

    中国の研究者がゲノム編集した受精卵から双子を誕生させたと主張して国際的な問題となるなか、WHO=世界保健機関は研究を行う上での指針となる国際的な基準をつくる必要があるとして、専門の委員会を新たに設けることになりました。

    中国・南方科技大学の賀建奎准教授は、ゲノム編集と呼ばれる技術で遺伝情報を書き換えて双子が生まれたと主張していて、各国の研究者からは、事実とすれば安全性や生命倫理の点で問題があるという指摘が相次いでいます。

    こうした事態を受けてWHOは14日、ゲノム編集の技術をヒトの細胞に用いる際の問題点を科学の面だけでなく、倫理や法律、それに社会的な影響といった面でも検討する専門の委員会を設置すると発表しました。

    委員会のメンバーはまだ決まっていませんが、WHOは、検討の対象となる各分野で世界をリードする研究者や専門家を集めたいとしていて、委員会がまとめる報告を国際的な基準づくりに生かしたいとしています。

    WHOは、「研究を行う前にリスクなどが十分に検討される体制を整える必要がある」としていて、アメリカなど各国の取り組みを参考にしながら基準づくりを進めていく方針です。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181215/k10011748541000.html

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  32. 京大「iPS備蓄」移管検討
    2018年12月18日15時0分

     京都大iPS細胞研究所が、病気やけがで失われた体の機能を補う再生医療に用いるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の備蓄事業について、外部組織への移管を検討していることが18日、同研究所への取材でわかった。20日に開かれる文部科学省の専門家会合で、山中伸弥所長が表明する。

     事業は、高品質のiPS細胞をあらかじめ大量に作って備蓄し、研究機関などに提供することで治療コストを下げる目的で2013年度に始まった。ただ、多額の費用がかかるため、公費で事業を続けるかどうかを巡り議論が続いていた。

     同研究所によると、公費だけに頼らず、備蓄したiPS細胞の販売収入や寄付金などで安定的に事業を継続できる体制を作るため、公益財団法人などへ移管する案が浮上したという。

     備蓄事業を民間企業に移管すべきだとする意見もあるが、研究所は「企業では収益が保てなくなると事業から撤退する恐れがあり、移管先は公共的な組織が望ましいと判断した」としている。

     専門家会合では山中所長の意向も踏まえて事業の方向性を検討し、来夏までに結論を出すことにしている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181218-118-OYTPT50255

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    1. 京大、iPS備蓄外部移管検討…事業安定継続へ =関西発
      2018年12月18日15時0分

       病気やけがで失われた体の機能を補う再生医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)の備蓄事業を進める京都大iPS細胞研究所が、外部組織への事業移管を検討していることが、同研究所への取材でわかった。20日に開かれる文部科学省の専門家会合で、山中伸弥所長が表明する。

       事業は、高品質のiPS細胞をあらかじめ大量に作って備蓄し、研究機関などに提供することで、患者1人当たりの治療コストを下げる目的で2013年度に開始。多額の費用がかかるため、いつまで公費で続けるかは議論が続いていた。

       同研究所によると、公費だけに頼らず、備蓄したiPS細胞の販売収入や寄付金などで安定的に事業を継続できる体制を作るため、公益財団法人などへ移管する案が浮上したという。

       事業を巡っては、民間企業に移管すべきだとする意見もあるが、同研究所は「企業では収益が保てなくなった段階で事業から撤退する恐れがあり、移管先は公共的な組織が望ましい」と判断した。専門家会合では、山中所長の意向も踏まえて事業の方向性を検討し、来夏までに結論を出すことにしている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181218-043-OYO1T50023

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    2. iPS細胞備蓄、京大が外部移管を検討
      2018年12月18日17時52分

       京都大iPS細胞研究所が、病気やけがで失われた体の機能を補う再生医療に用いるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の備蓄事業について、外部組織への移管を検討していることが18日、同研究所への取材でわかった。20日に開かれる文部科学省の専門家会合で、山中伸弥所長が表明する。

       事業は、高品質のiPS細胞をあらかじめ大量に作って備蓄し、研究機関などに提供することで治療コストを下げる目的で2013年度に始まった。ただ、多額の費用がかかるため、公費で事業を続けるかどうかを巡り議論が続いていた。

       同研究所によると、公費だけに頼らず、備蓄したiPS細胞の販売収入や寄付金などで安定的に事業を継続できる体制を作るため、公益財団法人などへ移管する案が浮上したという。

       備蓄事業を民間企業に移管すべきだとする意見もあるが、研究所は「企業では収益が保てなくなると事業から撤退する恐れがあり、移管先は公共的な組織が望ましいと判断した」としている。

       専門家会合では山中所長の意向も踏まえて事業の方向性を検討し、来夏までに結論を出すことにしている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181218-118-OYT1T50089

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    3. 京大iPS細胞研 細胞の保管・供給プロジェクト 新法人移管へ
      2018年12月18日 19時57分

      再生医療に使う高い品質のiPS細胞を保管し、治療を行う病院などに供給する京都大学iPS細胞研究所のプロジェクトについて、研究所の山中伸弥所長は新たに設立する法人に運営を移管する意向を明らかにしました。

      京都大学iPS細胞研究所では、他人に移植しても拒絶反応を起こしにくい特殊なタイプのヒトのiPS細胞を保管して再生医療に使う病院などに供給する「iPS細胞ストック」と呼ばれるプロジェクトを行っています。

      18日、山中伸弥所長が会見を開き、このプロジェクトの運営を新たに設立する法人に移管し、細胞の販売収入や寄付により事業を継続しながら、公益財団法人化を目指す意向を明らかにしました。

      そして現在、iPS細胞研究所の中にある施設はそのままにして運営を移管し、大学では難しい収益をあげる態勢を強化して優秀な技術者などを長期的に雇用するとしています。

      「iPS細胞ストック」は高品質のiPS細胞を安定的に低コストで供給するために京都大学iPS細胞研究所が設立された当初から立ち上げられた重要なプロジェクトで、継続的な運営をどのように行うか課題になっていました。

      山中所長は20日から始まる文部科学省の専門部会で説明して意見を聞いたうえで、来年夏ごろまでに大学として結論を出したいとしています。

      山中所長「永続的なものにするために」

      京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長は公益財団法人化を目指す理由として、「iPS細胞ストックの運営を永続的なものにするためには自己収入が必要で、一時的な国の支援に頼らない組織をつくりたい」と説明しました。

      そのうえで「iPS細胞を使った医療が高額になりすぎることは阻止したい。高品質なiPS細胞を安定的かつ低コストで提供することが私たちの使命だ」としました。

      また新たに設立する法人のトップに誰を据えるかについては未定だとしましたが、「どういう形であれ、品質や科学的な側面では責任を持って関わりたい」と述べ、山中所長自身も運営に関わっていく意向を示しました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181218/k10011751781000.html

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    4. 山中氏「iPS安定供給が使命」
      備蓄事業独立へ

      2018/12/18 19:46
      ©一般社団法人共同通信社

      記者会見する京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長=18日午後、京都市

       京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長は18日、記者会見し、備蓄した人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を提供するストック事業の今後について「安定的かつ低コストで供給することが私たちの使命。大学から独立させ、公益財団法人を目指すのが一番有望だ」と述べた。

       事業は文部科学省の再生医療に関するプログラムの一環として2013年度に始まり、ほぼ国費で賄われてきた。山中氏はこうした現状に「国に頼るだけではなく、より永続的な組織にしたい。大学の一部局ではそのための収益事業を本格的に行うことができない」と説明した。
      https://this.kiji.is/447711724625216609

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  33. iPS細胞で脊髄損傷の機能回復目指す臨床研究 国に申請
    2018年12月20日 4時54分

    事故などで脊髄を損傷し、体が動かせなくなった患者に、iPS細胞から作った神経のもとになる細胞を移植して機能を回復させることを目指す臨床研究の計画を、慶応大学のグループが国に申請しました。

    脊髄損傷は交通事故やスポーツの事故などで背骨の中の神経が傷ついて手や足などが動かなくなるもので、毎年、新たにおよそ5000人ほどがなるとされ、有効な治療法はありません。

    慶応大学の岡野栄之教授と中村雅也教授らのグループは、脊髄損傷の患者に、ヒトのiPS細胞から作った神経のもとになる細胞、およそ200万個を移植する世界初の臨床研究を国に申請しました。

    計画では、移植された細胞が神経細胞に変化することにより、脳からの信号が伝わり、手や足を再び動かせるようになることを目指すとしています。

    国は、計画の妥当性や安全性などについて審査することになっていて、グループは国の了承が得られれば来年にも患者への移植を始めたいとしています。

    iPS細胞を使った再生医療は、神戸にある理化学研究所などのグループが重い目の病気の患者に実施しているほか、京都大学のグループがパーキンソン病の患者にも行っています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181220/k10011753391000.html

    https://koibito2.blogspot.com/2014/09/912-1946.html?showComment=1545279862791#c1952635828758695459

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    1. その界隈では脊髄損傷再現超絶テクでとっても有名高名な方(チーム)らしいじゃないか…

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    2. よってたかっていろんなところのチームがこぞって手がけるなんていうシロモノじゃないらしいしなあ…

      ま、眉唾ものだと思っておけば間違いがない。

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  34. 「百万円でマイiPS」と山中氏
    数年後を目標に

    2018/12/20 19:12
    ©一般社団法人共同通信社

    文科省の専門部会に出席した京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長(左端)=20日午後、東京都千代田区

     京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長は20日、文部科学省の専門部会に出席し、患者本人の細胞から作る人工多能性幹細胞(iPS細胞)を、数年後には低価格で供給したいとの考えを述べた。山中氏はこの細胞を「マイiPS」と呼び、数千万円かかっている費用を100万円程度に抑えることを目標に掲げた。

     山中氏は部会で「患者由来の細胞を低コストで作ることを進めたい」と発言。遺伝子を思い通りに改変するゲノム編集技術を応用して、より広範囲の人に移植可能な細胞の開発も目指すとした。
    https://this.kiji.is/448426306948678753

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    1. 「iPS細胞ストック」新法人移管で異論なし 国の専門部会
      2018年12月20日 23時33分

      再生医療に使う高い品質のiPS細胞を保管して供給する京都大学iPS細胞研究所のプロジェクトについて、山中伸弥所長が国の専門部会で、新たに設立する法人に移管したいとする意向を説明し、委員から異論は出ませんでした。

      再生医療を進めるための研究戦略について話し合う文部科学省の専門部会が開かれ、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長が出席しました。

      この中で、再生医療に使う高い品質のiPS細胞を安定的に低コストで供給するために京都大学iPS細胞研究所が行っている「iPS細胞ストック」というプロジェクトについて、優秀な人材を確保して継続して行うために、できるだけ早く新たに設立する法人に運営を移管したいとする意向を説明しました。

      そして、現在行っている免疫の拒絶反応が起きにくい特殊なタイプのiPS細胞を供給することに加えて、患者自身の細胞から治療用のiPS細胞を低コストでつくる技術開発に取り組むことなどを明らかしました。

      出席した専門家からは「採算性を確保する仕組みが大切だ」という意見がだされ、山中所長は新しい取り組みで収益をあげるほか、一般からの寄付を使うことも想定していると答えていました。

      山中所長は「運営を法人に移管することで継続的な事業が可能になる」と話していました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181220/k10011754821000.html

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    2. 実用化できないものに「採算性を確保する仕組み」なんて無茶言うなよ…(笑)。

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  35. iPS細胞から角膜 臨床研究を了承 大阪大学
    2018年12月26日 19時35分

    目の角膜が傷ついた患者にiPS細胞から作った角膜になる組織を移植し、視力を回復させることを目指す大阪大学などの臨床研究について、学内の専門家委員会は大筋で了承しました。このあと国の審査で認められれば、来年半ばにも最初の手術を実施したいとしています。

    この臨床研究は、大阪大学大学院医学系研究科の西田幸二教授らのグループが計画し、学内の専門家委員会に申請していました。

    角膜は黒目の部分を覆う透明な膜状の組織で、計画では病気やけがなどで角膜が傷ついて視力が低下した患者4人に、iPS細胞から作り出した角膜のもとになる細胞をシート状の組織にして移植します。

    細胞は角膜に変化して視力が回復することを目指すということで、26日に大阪大学で開かれた専門家委員会の会合では、患者に対して研究内容をより分かりやすく説明することなどを条件に計画は大筋で了承されました。

    このあと、国の審査を受け、認められれば来年半ばにも一例目の手術を行いたいとしています。

    iPS細胞を使って目の病気を治療する研究は、神戸にある理化学研究所などのグループが重い網膜の病気で実施していますが、角膜を対象にするのは初めてです。

    西田教授は「一般的な治療に発展させることを目指して、できるだけ短期間でしかも安全に計画を進め、患者に治療を届けたい」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181226/k10011760721000.html

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  36. iPS細胞でがん治療 理研など 「頭頸部」患者治験へ
    2019年1月10日5時0分

     人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から特殊な免疫細胞を作り、顔や首にできる「頭頸部とうけいぶがん」の患者に投与する臨床試験(治験)を、理化学研究所と千葉大学のチームが年内にも始める計画であることがわかった。免疫力を高めてがん細胞の縮小を目指す治療法で、iPS細胞を使ったがん治療の治験は国内では例がないという。

     頭頸部がんは、鼻や口、喉、あご、耳などにできるがんの総称で、日本ではがん全体の5%程度を占める。

     治験を計画しているのは、理研生命医科学研究センターの古関明彦・副センター長、岡本美孝・千葉大教授(頭頸部腫瘍学)らのチーム。計画では、健康な人のiPS細胞から、免疫細胞の一種「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」を作製。この細胞をがん患部につながる血管に注入する。対象は手術などが困難な再発患者3人。最初に3000万個を注入し、副作用などを見ながら細胞数を変えて計3回投与する。2年かけて安全性や効果を調べる予定。

     NKT細胞は、自らがん細胞を攻撃する上、他の免疫細胞を活性化する働きを持つとされる。頭頸部がんの患者自身のNKT細胞を培養し、患者に戻す同大の臨床研究では、1回の投与でがん細胞が最大3~4割縮小したという。しかし、NKT細胞は血液中に0・1%程度しかなく、培養にも時間がかかるため、繰り返し培養して投与するのは難しかった。

     こうした課題を解決するため、古関氏らは無限に増えるiPS細胞に着目。人の血液からNKT細胞を採取し、いったんiPS細胞にして大量に増やした後、再びNKT細胞に戻す方法を開発した。この細胞をマウスに投与した結果、がんの増殖が抑えられた。今回の治験で安全性に問題がなければ、有効性を調べる治験に移る。肺がん治療への応用も検討している。

     日本がん免疫学会理事長の河上裕・慶応大教授の話「NKT細胞はがんを攻撃する他の免疫細胞を誘導する可能性も報告されており、腫瘍が縮小するだけでなく、生存期間も延びれば、有効な治療法となりうる」

     

    安全性確認 長い目で
     人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った免疫細胞「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」でがん治療を目指す理化学研究所・千葉大チームの臨床試験(治験)計画は、iPS細胞を使った新たな「免疫療法」となる可能性がある。

     チームの岡本美孝・同大教授によると、進行した頭頸部(とうけいぶ)がんでは、抗がん剤と放射線を組み合わせた治療が主に行われているが、患者の半数は再発するとされ、新たな治療法が求められているという。

     iPS細胞は、無限に増える上、免疫細胞など狙った細胞を作れる。青井貴之・神戸大教授(幹細胞生物学)は「効率よく免疫細胞が作れるiPS細胞を『免疫療法』に活用するのは非常に有効だ」と話す。がん治療への応用を目指した研究は京都大などでも行われている。

     iPS細胞には、「がん化の恐れ」という共通の課題がある。今回、投与するNKT細胞は、元は他人の細胞のため、がん細胞を攻撃した後に拒絶反応によって排除され、がん化などの悪影響はないとみられるが、治験で慎重に確認する必要がある。

     iPS細胞を使った再生医療を巡っては、昨年、京都大が国内初の治験をパーキンソン病で始めるなど、動きが活発化している。期待は大きいが、長い目で効果や安全性を見極めていくことが求められる。(科学部 伊藤崇)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190110-118-OYTPT50120

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    1. iPS細胞でがん治療…「頭頸部」患者に治験へ
      2019年1月10日12時50分

       人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から特殊な免疫細胞を作り、顔や首にできる「頭頸部とうけいぶがん」の患者に投与する臨床試験(治験)を、理化学研究所と千葉大学のチームが年内にも始める計画であることがわかった。免疫力を高めてがん細胞の縮小を目指す治療法で、iPS細胞を使ったがん治療の治験は国内では例がないという。

       頭頸部がんは、鼻や口、喉、あご、耳などにできるがんの総称で、日本ではがん全体の5%程度を占める。

       治験を計画しているのは、理研生命医科学研究センターの古関明彦・副センター長、岡本美孝・千葉大教授(頭頸部腫瘍学)らのチーム。計画では、健康な人のiPS細胞から、免疫細胞の一種「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」を作製。この細胞をがん患部につながる血管に注入する。対象は手術などが困難な再発患者3人。最初に3000万個を注入し、副作用などを見ながら細胞数を変えて計3回投与する。2年かけて安全性や効果を調べる予定。

       NKT細胞は、自らがん細胞を攻撃する上、他の免疫細胞を活性化する働きを持つとされる。頭頸部がんの患者自身のNKT細胞を培養し、患者に戻す同大の臨床研究では、1回の投与でがん細胞が最大3~4割縮小したという。しかし、NKT細胞は血液中に0・1%程度しかなく、培養にも時間がかかるため、繰り返し培養して投与するのは難しかった。

       こうした課題を解決するため、古関氏らは無限に増えるiPS細胞に着目。人の血液からNKT細胞を採取し、いったんiPS細胞にして大量に増やした後、再びNKT細胞に戻す方法を開発した。この細胞をマウスに投与した結果、がんの増殖が抑えられた。

       今回の治験で安全性に問題がなければ、有効性を調べる治験に移る。古関氏は「患者の負担が少ない新たな治療法となれば」と話す。肺がん治療への応用も検討している。

       日本がん免疫学会理事長の河上裕・慶応大教授の話「NKT細胞はがんを攻撃する他の免疫細胞を誘導する可能性も報告されており、腫瘍が縮小するだけでなく、生存期間も延びれば、有効な治療法となりうる。着実に進めてほしい」
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190110-118-OYT1T50056

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  37. 社説
    iPSがん治療 実用化に向けて今が正念場だ
    2019年1月15日6時0分

     人の様々な細胞や組織へと分化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた病気治療の研究が活気付いている。

     開発の当初から期待されてきた再生医療にとどまらず、がん治療などにも幅が広がっている。実用化へ、正念場に差しかかったと言えよう。有用性をしっかりと見極めたい。

     iPS細胞による国内初のがん治療に挑むのは、理化学研究所と千葉大病院だ。臨床試験(治験)を年内にもスタートさせる。

     がんを攻撃する特殊な免疫細胞をiPS細胞から作り、頭頸部とうけいぶがんの患者に注入する。従来の手法では十分な量の細胞を確保できなかったが、活発に増えるiPS細胞なら、大量に作製できる。

     この免疫細胞は、他の免疫系も活性化する。今回の治験で安全性を確認できれば、効果を測る治験に移る。順調に行けば、肺がんなどへの適用も検討するという。

     iPS細胞が、がんと闘う新たな手段となるよう期待したい。

     再生医療でも、実際の患者を対象とした取り組みが相次ぐ。

     京都大はパーキンソン病患者に対する治験を始めた。iPS細胞から分化させた神経細胞を脳に移植し、手足の震えを減らせるかどうかを確認する。効果が出れば、治療の選択肢が広がるだろう。

     慶応大は、脊髄損傷患者を対象とした臨床研究を計画中だ。大阪大も、重症の心不全患者にiPS細胞から作った心筋シートを移植する臨床研究の実施を目指す。

     京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長が、人のiPS細胞を開発してから12年になる。いよいよ基礎研究段階は脱しつつある。

     現時点で重要なのは、安全性の確保である。iPS細胞は様々な細胞に変わり得るが、その柔軟性は、がん化のリスクとも隣り合わせだ。患者の状況を注意深く、継続して見守る必要がある。

     iPS細胞の作製や供給でも、新たな態勢が求められよう。

     患者由来のiPS細胞なら、治療に使っても拒絶反応が出にくい。このため、オーダーメイドの細胞が望まれるが、最大で1億円もかかる。清浄な環境を保つ専用施設などを設けるよう、関連法令で定められているためだ。

     国内のiPS細胞の備蓄・提供事業を主導する山中所長は、これを100万円にまで引き下げる目標を掲げる。備蓄事業も外部委託してコスト低減を図る。

     政府は、法整備や予算面で後押しすべきだ。日本発のiPS細胞の治療技術を大事に育てたい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190114-118-OYT1T50099
    https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190114-OYT1T50099.html

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  38. 再生医療シンポジウム「車より安いiPS細胞を」山中教授
    2019年2月5日 18時53分

    iPS細胞などを使った再生医療についての理解を深めてもらおうと、最先端の研究内容を紹介するシンポジウムが都内で開かれ、京都大学の山中伸弥教授が「iPS細胞を、車より安い金額で作ることができるようにしたい」などと今後の構想を語りました。

    このシンポジウムは、日本医療研究開発機構が、一般の人に、再生医療についての理解を深めてもらおうと開いたもので、東京港区の会場にはおよそ800人が集まりました。

    講演した京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授は、日赤の血液バンクなどをもとにして、それぞれの患者にあったiPS細胞を提供できる体制を整えていることを説明しました。

    そのうえで、「今後は、ゲノム編集の技術などを使って、より簡単にiPS細胞を供給できる体制を作りたい。最終的には、患者さんにあったiPS細胞を、車を買う金額より安く作ることができるようにしたい」と述べました。

    千葉県から参加した80代の男性は、「iPS細胞の権威である山中先生の話を聞けたのはとても勉強になりました。難病で苦しむ人に希望を与えるすばらしい研究だと思います」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190205/k10011804771000.html

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  39. 何年かけてもモノになりそうもないなあ…

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  40. iPS備蓄にゲノム編集活用…拒絶反応抑制へ
    2019.2.11 18:50

     京都大が進める再生医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)の備蓄・提供事業について、文部科学省の専門家会合は、ゲノム編集技術を活用して備蓄の効率を高める方針を決めた。ゲノム編集でiPS細胞の遺伝子を改変し、移植時の免疫拒絶反応を起きにくくさせて、ほぼ全ての日本人に提供できる体制を整える。

     京大iPS細胞研究所は2013年度から国の事業として、拒絶反応が起きにくい特殊な免疫タイプの人の細胞からiPS細胞を作り、再生医療用に備蓄・提供している。ただ、90%の日本人の免疫タイプに対応するには、140種類のiPS細胞を備蓄する必要があるなどの課題があった。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20190211-OYT1T50110/

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  41. iPS細胞を脊髄損傷の患者に 世界初の臨床研究 慶応大
    2019年2月18日 14時02分

    事故などで脊髄を損傷し体が動かせなくなった患者に、iPS細胞から作った神経のもとになる細胞を移植して機能を回復させる慶応大学の臨床研究の計画が、国の部会で了承されました。iPS細胞を脊髄損傷の患者に応用するのは世界で初めてで、研究グループは早ければことし中に患者への投与を始め、安全性と効果を確認したいとしています。

    厚生労働省の部会で18日了承されたのは、慶応大学の岡野栄之教授と中村雅也教授らのグループが計画している臨床研究です。

    この臨床研究は、交通事故などで背骨の中の神経が傷ついて手や足を動かせなくなった脊髄損傷の患者4人の患部に、ヒトのiPS細胞から作った神経のもとになる細胞およそ200万個を移植し、細胞を神経に変化させて機能の回復を目指すもので、1年かけて安全性と効果を確認します。

    18日開かれた厚生労働省の部会では、計画が適切か審査が行われ、計画は了承されました。

    臨床研究を行うための手続きはこれで終了し、グループは早ければことし中に1例目を実施したいとしています。

    国内では、毎年新たに5000人ほどが脊髄を損傷するとされ、長く、有効な治療法がありませんでしたが、去年、患者から細胞を取り出して体内に戻す別の治療が承認されていて、iPS細胞を使った脊髄損傷の臨床研究は今回のものが初めてです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190218/k10011818881000.html

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    1. iPS脊髄損傷治療、今秋以降に開始
      2019/2/18 15:552/18 15:58updated
      ©一般社団法人共同通信社

       慶応大は18日、iPS細胞を使った脊髄損傷の臨床研究について、今年の秋から冬にかけて患者募集を始めると明らかにした。脊髄を損傷後、2~4週の患者が対象となる。
      https://this.kiji.is/470121761456555105

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    2. 産学官医科様再生医療共産体(JV)幻惑スキーム…

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    3. 脊髄損傷にiPS了承…神経再生、まひ改善期待
      2019.2.19

      iPS細胞(山中伸弥京都大教授提供)

      臨床研究計画が了承され、記者会見する慶応大の岡野栄之教授(左)と中村雅也教授(18日午後、東京都新宿区で)=伊藤紘二撮影

       人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って脊髄損傷を治療する慶応大の研究チームの臨床研究計画が18日、厚生労働省の再生医療等評価部会で了承された。世界初の試みで、研究チームは今秋にも最初の移植を行う計画だ。リハビリ以外に有効な治療法が確立していない脊髄損傷で、新たな治療法につながる可能性がある。

       臨床研究は、脊髄を損傷してから2~4週間が経過し、運動や感覚の機能が完全にまひした18歳以上の重症患者を対象に行う。京都大が作製・備蓄する他人のiPS細胞から、神経のもとになる細胞(神経前駆細胞)を作り、患部に移植する。傷ついた神経が再生し、まひした機能が改善すると期待される。

       移植は患者4人に行う計画で、早ければ今秋に慶応大病院(東京都新宿区)で1例目を実施する。他人のiPS細胞を利用するため、移植後は免疫抑制剤を使う。リハビリ治療も行いながら、1年かけて安全性や有効性を調べる。

       脊髄損傷は、背骨の中を通る神経の束(脊髄)が傷つき、手足などにまひが起こる。交通事故や転倒、スポーツ中のけがなどで新たに脊髄損傷となる患者は年間約5000人に上り、損傷してから半年以上たった慢性期の患者は10万人以上とされる。

       今回の臨床研究は慢性期に入る前の患者が対象だが、研究チームは今後、より治療が難しく患者の多い慢性期を対象にした臨床研究も行う計画だ。その上で、保険適用を目指した臨床試験(治験)に進む。計画了承後に記者会見した研究チームの岡野栄之ひでゆき教授(生理学)と中村雅也教授(整形外科学)は「今回の臨床研究は大きな第一歩になる」と話した。

       中村教授によると、小型のサル「マーモセット」の実験では、移植した細胞が神経細胞などに変化して傷ついた神経が再生し、4~8週間で手足が徐々に動くようになり、跳びはねたり、物をつかんだりできるようになったという。

       国内でiPS細胞を使った再生医療の臨床試験・研究が国などの了承を受けたのは、目の難病「加齢黄斑変性かれいおうはんへんせい」や神経難病「パーキンソン病」などに続き5例目。

       この日の部会では、人のiPS細胞から作った角膜を、目の病気の患者に移植する大阪大チームの臨床研究計画も審議されたが、継続となった。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20190218-OYT1T50134/

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    4. [スキャナー]「脊髄再生」iPSや新薬で
      9 時間前

       iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い脊髄損傷を治療する世界初の臨床研究計画が18日、国から了承された。これまで治療が難しかった脊髄損傷だが、今年中に様々な研究が新たに臨床応用に入る見込みだ。まずは損傷から間もない急性期の患者を対象に行い、将来的には患者数の多い慢性期への応用も視野に入れている。(科学部 伊藤崇、中居広起)

      増える治療法 慢性も視野

      臨床研究に関し、記者会見する慶応大の岡野栄之教授(左)と中村雅也教授(18日午後、東京都新宿区で)=伊藤紘二撮影

      スタートライン

       「研究を始めてから20年。やっとスタートラインに立てた。一日も早く安全な治療法を患者さんに届けられるようにがんばりたい」

       慶応大チームの岡野栄之教授は18日、東京都新宿区の同大で記者会見し、意気込みを語った。

       脊髄損傷で運動や感覚の機能がいったんまひすると、完全に回復させるのは難しい。10万人を超える患者が、けがをしてから半年以上が過ぎた慢性期の症状に苦しんでいる。高齢者が転倒などにより脊髄を損傷するケースも多く、高齢化が進むなか患者数はさらに増えると予想される。

       慶応大の臨床研究は、iPS細胞から作った細胞を脊髄に移植する世界初のケースとなる。iPS細胞の課題である「腫瘍化の恐れ」を考慮し、移植する細胞数は動物実験で安全性が確認された200万個に抑える。研究責任者の中村雅也教授は記者会見で「腫瘍化の懸念は0%にはならない。現時点でできることをつくしたい」と話した。研究チームは慎重に経過を観察していく方針だ。

       今回は損傷後2~4週間(亜急性期)の患者が対象だが、マウスを使った実験では、移植する細胞を特殊な薬剤で処理すると慢性期にも効果があった。研究チームは亜急性期に続いて、慢性期の患者を対象にした臨床研究に進む方針だ。

      幹細胞移植も

       一歩先を進み、実用段階に入りつつある治療もある。

       札幌医科大と医療機器大手ニプロ(本社・大阪市)が共同開発した「ステミラック注」(販売名)は昨年12月、脊髄損傷を治療する初の再生医療製品として、厚生労働省から条件・期限付きで承認された。患者自身の骨髄から取り出した「間葉系幹細胞」と呼ばれる細胞を培養して移植する。

       同大は今春にも、損傷後1か月以内の患者を対象に、この製品を使った治療を始める。慢性期へ適応拡大も検討している。

       大阪大などは、脊髄損傷を治療する「抗体薬」の臨床試験(治験)を年内に日米で始める。山下俊英教授(神経科学)は、神経の修復を妨げるたんぱく質に着目し、このたんぱく質の働きを抑える抗体を田辺三菱製薬(本社・大阪市)と共同で開発した。脊髄を損傷した直後のアカゲザルに投与した結果、損傷前に近い状態まで運動機能が回復したという。

      リハビリが大切

       様々な治療法の開発が進む状況に、患者団体「日本せきずい基金」の大浜真理事長は「人工呼吸器をつけている患者は、自発呼吸ができるようになれば生活が一変する。ただ、過度な期待は禁物だ。少しでも機能が改善することを期待し、長い目で見守りたい」と話す。

       リハビリ施設の充実も課題になる。日本脊髄障害医学会の加藤真介・常任理事(徳島大教授)によると、脊髄損傷治療の専門施設は欧州では充実しているが、国内では数か所しかない。

       加藤さんは「iPS細胞などを使う場合でも、リハビリとの組み合わせが欠かせない。リハビリを行える専門施設を増やすことも重要だ」と指摘する。

      iPS広がる応用…脳神経や網膜へ

       iPS細胞を使った再生医療は、様々な病気で臨床段階に入りつつある。

       昨年、保険適用を目指した国内初の治験が、京都大で神経難病「パーキンソン病」を対象に始まり、1例目の移植が行われた。

       人での安全性や効果を調べる臨床研究では、理化学研究所などが目の難病「加齢黄斑変性かれいおうはんへんせい」で2014年から移植している。このほか大阪大が虚血性心筋症、京都大が再生不良性貧血を対象にした臨床研究ですでに国の了承を受け、準備を進めている。

       応用の可能性が広がる一方、iPS細胞を使った再生医療の課題は「腫瘍化」のリスクに加え、iPS細胞の作製に時間とコストがかかることだ。患者自身の細胞を使えば、移植時に拒絶反応が起きないiPS細胞が作れるが、現状では作製に半年~1年、コストも数千万円に上る。このため、京都大iPS細胞研究所は、拒絶反応が起きにくい特殊な免疫タイプの人からiPS細胞を作って、備蓄・提供する事業を2013年度から始めた。

       20年度までに10種類のiPS細胞を作り、日本人の50%に拒絶反応を抑えて移植できる態勢を整える計画だ。その後、遺伝子を効率よく改変する「ゲノム編集技術」を使って、10種類でも世界の大半の人に対応できるようにする。

       コストについても、同研究所の山中伸弥所長は昨年12月、「100万円程度に抑える技術の開発を目指す」と表明した。実現すれば、臨床応用がさらに広がる可能性がある。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20190218-OYT1T50254/

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  42. 拒絶されないiPS作製
    移植治療の費用低減も

    2019/2/19 04:55
    ©一般社団法人共同通信社

     人間の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を遺伝子操作することで、本人以外に移植しても免疫に拒絶されず定着できるようになるとの実験結果を、米カリフォルニア大のチームが18日、米科学誌ネイチャーバイオテクノロジーに発表した。

     再生医療にiPS細胞を利用する場合、患者一人一人から移植用の細胞を作ると多くの時間や費用がかかる。今回の手法が応用できれば、少数の健康な人が提供したiPS細胞を、免疫を抑える薬なしで多くの患者に移植することが可能になる。チームは「費用の低下につながる」と話した。
    https://this.kiji.is/470317932032754785

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  43. 脊髄再生医療、初の保険適用
    薬価は1回1500万円

    2019/2/20 17:51
    ©一般社団法人共同通信社

     厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は20日、脊髄損傷に対する初の再生医療として薬事承認されていた治療用幹細胞「ステミラック」に、公的医療保険を適用することを承認した。26日にも保険治療が可能になる見通し。

     静脈注射で使い、薬価は1回当たり約1500万円。対象患者は250人程度を見込む。

     けがから31日以内の患者の骨髄液から幹細胞を取り出して増殖させる細胞医療で、札幌医科大と医療器具大手「ニプロ」(大阪市)が共同開発。昨年12月に厚労省から最大7年間の条件付きで製造販売の承認を得た。
    https://this.kiji.is/470875679145837665

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  44. [サイエンスReport]iPS がん退治の切り札…免疫細胞 大量作製し備蓄
    2019/02/24 05:00

     人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から大量の免疫細胞を作り、がんをたたく新しい治療法が注目を集めている。理化学研究所と千葉大のチームは年内にも臨床試験(治験)を始める見込みだ。次世代の「がん免疫療法」を目指し、様々な研究開発が活発化している。(伊藤崇)
     

    iPS細胞からNKT細胞を作製するための準備作業を行う理化学研究所のスタッフ(横浜市鶴見区で)

     理研生命医科学研究センター(横浜市)にある「細胞調整室」では、治験で使う「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」をiPS細胞から作る準備が進む。「iPS細胞をがん治療に使う試みは例がなく、慎重に行っている」と古関明彦はるひこ・副センター長は話す。

     NKT細胞は、体の中にある免疫細胞の一種だ。自らがん細胞を攻撃する上、他の免疫細胞も活性化するとされる。治験では、iPS細胞から作った大量のNKT細胞を、顔や首にできる「頭頸部とうけいぶがん」の患者3人に投与し、安全性や効果を調べる。

     なぜ、わざわざiPS細胞から作るのか。「ほぼ無限に増える上、様々な細胞に変化させることができるiPS細胞の特性をいかせる」。古関さんはそう答える。NKT細胞そのものを増やせればいいが、血中にごくわずかしかなく、培養にも時間がかかる。iPS細胞を使えば、患者から細胞を採取しなくても、大量のNKT細胞を事前に用意しておける。

     古関さんらは、健康な人のNKT細胞をいったんiPS細胞にして増やした後、再びNKT細胞に戻す方法を開発した。研究チームの岡本美孝・千葉大教授(頭頸部腫瘍学)は「患者自身のNKT細胞を増やして患者に戻す臨床研究では、1回の投与でがん細胞が最大3~4割縮小した。iPS細胞からNKT細胞を大量に作り、繰り返し投与できれば、治療効果も高まるはずだ」と期待する。

          ■

     手術、抗がん剤、放射線に続く第4のがん治療法として注目される「免疫療法」には、患者自身の免疫細胞の力を増強させる方法と、免疫チェックポイント阻害剤など免疫細胞にかかるブレーキを解除して本来の力を取り戻す方法がある。これまでの免疫療法では、「ブレーキ解除」が注目される一方、「免疫力増強」には大きな課題があった。

     免疫療法に詳しい玉田耕治・山口大教授(腫瘍免疫学)は「患者の状態が悪いと免疫細胞が十分に採れず、採れても増えないこともある。がんをたたく細胞を準備している間に病状が悪化してしまうこともあった」と話す。iPS細胞は、そんな課題を克服する切り札になる可能性がある。応用はNKT細胞にとどまらない。

          ■

     京都大ウイルス・再生医科学研究所の河本宏教授は、ウイルスや細菌に感染した細胞を殺す「T細胞」のなかでもひときわがん攻撃力が高い「キラーT細胞」をiPS細胞から作る方法を開発した。この細胞を白血病マウスに投与すると、一部のマウスは5か月以上も生き延びた。投与しなかったマウスが約2か月ですべて死んだのに比べ、明確な治療効果があった。

     河本教授らは白血病の患者を対象に、京大で備蓄する他人由来のiPS細胞を使った治験を、2022年にも行う計画だ。

          ■

     iPS細胞は、すでに効果的ながん治療をさらに強力にする可能性も秘める。体外に取り出した患者のT細胞を遺伝子操作して攻撃力を高めた上で戻す「CAR―Tカーティー細胞療法」へのiPS細胞の応用だ。現在は患者からT細胞を採取するなどの手間がかかるが、すでにあるiPS細胞を遺伝子操作してCAR―T細胞を事前に大量に作っておけば、すぐに投与できる。コスト削減にもつながると期待される。河本教授は、そうした研究も進めている。

     課題はある。iPS細胞自体にがん化の恐れがあり、他人由来の細胞を使う時には拒絶反応が起きる場合もある。そうした課題を克服できれば、大きな可能性が開ける。「ゆくゆくは、免疫力を増強させた細胞を、製剤のように使える時代が来るはずだ」。河本教授は将来をそう展望する。

     【免疫チェックポイント阻害剤】 昨年ノーベル賞を受賞した本庶佑・京都大特別教授の発見などから生まれた薬で、小野薬品工業が製造・販売するオプジーボなどがある。

     【CAR―T細胞療法】 T細胞を、がん細胞の「目印」を見つけられるように遺伝子操作した「CAR―T細胞」を使う。米国では再発・難治性の急性リンパ性白血病の治療法として2017年に承認された。劇的な効果を発揮している一方、1回の治療費は米国で約5000万円に上る。厚生労働省の専門部会は20日、国内での製造販売を了承した。

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    1. 再生医療市場 拡大の一途

       がん免疫療法は、再生医療の中でも特に市場規模の拡大が期待されている分野だ。

       市場調査会社シード・プランニングの将来予測(2016年発表)によると、国内の再生医療の市場規模は2015年の140億円から、30年に1兆1000億円に拡大。このうち、がんが全体の3割(3300億円)を占める。

       iPS細胞を使った再生医療は、目の病気やパーキンソン病などで次々に治験・臨床研究へと進んでいるが、がん免疫療法への応用も研究開発は国際的に活発化している。

       米バイオベンチャー「フェイト・セラピューティクス」は昨年、iPS細胞を使ったCAR―T細胞の作製を目指し、小野薬品工業(本社・大阪市)と提携したと発表した。

       iPS細胞からキラーT細胞を作る方法を開発した河本教授は、4年前に日米欧などで特許を出願した。「開発競争はさらに激しくなると予想される。世界的に主流のES細胞(胚性幹細胞)を使った研究も進めていきたい」と意気込む。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20190223-OYT8T50047/

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  45. 15年はだましきれると思う。だが、30年となるとどうかな、と思う。

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  46. iPS細胞から作った目の角膜移植 条件付きで了承 国の部会
    2019年3月5日 15時59分

    iPS細胞から作った目の角膜の組織を、角膜が傷ついた患者に移植し、視力を回復させる大阪大学などの臨床研究が、国の部会で、条件付きで了承されました。iPS細胞を使った角膜の再生医療が国に了承されるのは初めてで、角膜が傷ついて視力が低下した人たちの選択肢となっていくのか注目されます。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190305/k10011836611000.html

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    1. iPS細胞を使う角膜細胞移植、厚労省が了承
      2019/03/05 16:04

       厚生労働省の再生医療等評価部会は5日、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から角膜の細胞を作り、目の病気の患者に移植する大阪大の臨床研究計画を大筋で了承した。今後、厚労相の承認を得て移植実施を目指す。

       臨床研究は、角膜の幹細胞が失われる「角膜上皮幹細胞疲弊症」の成人患者が対象。京都大が備蓄する医療用のiPS細胞を角膜の細胞に変え、円形のシートに加工して患者に移植する。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20190305-OYT1T50267/

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    2. iPSから角膜、移植へ=阪大の臨床研究を了承-厚労省
      2019年03月05日16時14分

       健康な人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から角膜の細胞を作り、けがや病気で角膜が傷ついた患者に移植する大阪大チームによる臨床研究計画を、厚生労働省の専門部会が5日、大筋で了承した。チームは年度内にも移植を行う。
       京都大が健康な人のiPS細胞を提供する。大阪大の西田幸二教授らのチームは、角膜の細胞に変えてシート状にした上で、角膜が傷ついた「角膜上皮幹細胞疲弊症」の重症患者に移植。安全性と効果を1年間検証する。(2019/03/05-16:14)
      https://www.jiji.com/jc/article?k=2019030500881&g=soc

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  47. 「拒絶」起きにくいiPS…京大研究所 ゲノム編集で作製
    2019/03/08 05:00

    日本人95%に対応

     遺伝子を自在に改変できるゲノム編集を利用し、免疫による拒絶反応が起きにくい新たなiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製したと、京都大iPS細胞研究所が発表した。

     この技術を使って免疫の型が異なるiPS細胞を7種類作製すれば、日本人の95%以上で移植後の拒絶反応を抑えることができるという。論文が8日、米科学誌セル・ステム・セル電子版に掲載される。

     iPS細胞は患者自身の細胞から作れば、移植に使っても免疫に異物とみなされず、拒絶反応は起きない。他人由来のiPS細胞を使う場合、患者の免疫の型と合わないと拒絶反応が起こる。同研究所の堀田秋津あきつ講師(遺伝子工学)らは、酵素をはさみのように利用して細胞の遺伝子を切り貼りするゲノム編集の技術を利用。細胞の免疫型を決める一部の遺伝子を壊すことで、多くの人で拒絶反応が起きにくいiPS細胞を作る方法を考案した。従来のiPS細胞より拒絶反応が減ることをマウスの実験で確認した。

     これまで同研究所は、比較的多くの患者に合う免疫型を持つ人からiPS細胞を作り、移植用に備蓄する計画を進めてきた。同研究所が提供できるiPS細胞の免疫型は現在3種類あるが、日本人の90%をカバーするには140種類そろえる必要があり、コスト面などから困難だった。

     今回の方法は、狙った遺伝子以外に影響が出た場合に想定外の副作用が起きたり、感染症にかかりやすくなったりする恐れがあり、実用化には課題が残る。堀田講師は「安全性を担保する手法を確立し、2020年度にも実際の医療に使えるiPS細胞を今回の手法で作製したい」と話す。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20190308-OYT1T50100/

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    1. iPS拒絶反応を抑制…京大、ゲノム編集で
      2019/03/05 06:00

       遺伝子を自在に改変できるゲノム編集を利用し、免疫による拒絶反応が起きにくい新たなiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製したと、京都大iPS細胞研究所が発表した。

       この技術を使って免疫の型が異なるiPS細胞を7種類作製すれば、日本人の95%以上で移植後の拒絶反応を抑えることができるという。論文が8日、米科学誌セル・ステム・セル電子版に掲載される。

       iPS細胞は患者自身の細胞から作れば、移植に使っても免疫に異物とみなされず、拒絶反応は起きない。他人由来のiPS細胞を使う場合、患者の免疫の型と合わないと拒絶反応が起こる。

       同研究所の堀田秋津あきつ講師(遺伝子工学)らは、酵素をはさみのように利用して細胞の遺伝子を切り貼りするゲノム編集の技術を利用。細胞の免疫型を決める一部の遺伝子を壊すことで、多くの人で拒絶反応が起きにくいiPS細胞を作る方法を考案した。従来のiPS細胞より拒絶反応が減ることをマウスの実験で確認した。

       これまで同研究所は、比較的多くの患者に合う免疫型を持つ人からiPS細胞を作り、移植用に備蓄する計画を進めてきた。同研究所が提供できるiPS細胞の免疫型は現在3種類あるが、日本人の90%をカバーするには140種類そろえる必要があり、コスト面などから困難だった。新しい方法なら7種類で95%以上に適合し、12種類あれば世界の約90%の人に合う計算になるという。

       この方法は、狙った遺伝子以外に影響が出た場合に想定外の副作用が起きたり、感染症にかかりやすくなったりする恐れがあり、実用化には課題が残る。堀田講師は「安全性を担保する手法を確立し、2020年度にも実際の医療に使えるiPS細胞を今回の手法で作製したい」と話す。

      安全性 慎重な検証必要

       iPS細胞を使った医療を多くの患者に届けるには、拒絶反応の抑制が鍵となる。この問題を克服しようと京都大が2013年度に始めたiPS細胞の備蓄事業には、厳重な品質検査などに5年間で約82億円の公費が充てられた。

       日本人の大半の免疫型に合うiPS細胞をそろえるには、はるかに膨大な費用が必要で、「予算を他の研究に回すべきだ」との批判もある。今回の方法なら、わずかな種類をそろえるだけで済み、コストを削減できる。

       最大の課題は安全性の検証だ。iPS細胞から移植用の細胞を作る際、不完全な細胞が混じるとがん化する恐れがあり、今回はゲノム編集という操作も加える。こうした細胞を医療に用いた前例はなく、現時点でリスクの高さは否定できない。拙速な医療応用は避け、慎重に研究を進めてほしい。(科学医療部 諏訪智史)
      https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20190308-OYO1T50000/

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  48. 拒絶反応起きにくいiPS細胞 ゲノム編集で作製成功 京都大
    2019年3月8日 4時11分

    遺伝情報を自在に書き換えることができる「ゲノム編集」という技術で、移植した際に免疫による拒絶反応が起きにくいiPS細胞を作製することに成功したと、京都大学のグループが発表しました。

    京都大学iPS細胞研究所の堀田秋津講師らのグループは、遺伝子を自在に書き換えることができる「ゲノム編集」という技術を使って、免疫による拒絶反応の原因となる細胞の表面のタンパク質を改変したiPS細胞を作り出しました。

    改変したiPS細胞は、移植した際の拒絶反応が起きにくくなったことを動物での実験などで確認したということです。

    iPS細胞を使った再生医療は、拒絶反応を起こしにくい特殊な免疫のタイプの人から作ったiPS細胞を集めて行われていますが、この方法で改変したiPS細胞を7種類作り出せば、日本人の95%以上に適用できるということで、グループでは安全性などを確認して、今後、再生医療に使えるよう研究を進めたいとしています。

    堀田講師は「このiPS細胞を患者さんに届けられるようにしてきたい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190308/k10011839511000.html

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  49. iPS細胞を自動で培養 日立が装置、再生医療普及に一役
    2019.3.11 19:56 メッセンジャー登録

     日立製作所は11日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の自動培養装置を製品化したと発表した。再生医療に用いる装置に関する国内規制を初めてクリアした。高品質のiPS細胞を人手に頼らず大量に安定供給することで、再生医療の普及を後押ししそうだ。

     iPS細胞の培養は主に熟練者が手作業で行っており、再生医療を広げるため効率化が求められていた。日立の装置は無菌環境で細胞の播種(はしゅ)、培養、観察を自動で行う。研究向け装置を平成29年に実用化していたが、新たに医療現場での患者への使用に対応させた。

     装置の1号機は、パーキンソン病向けの医薬品販売を4年以内に始める大日本住友製薬へ納入した。装置で培養した細胞は、近く同社が行う治験に使う予定。 日立は大日本住友や京都大iPS細胞研究所と27年から共同研究を行っており、月内に2号機も納入して生産体制の確立を支援する。

     iPS細胞を用いる再生医療は26年に日本で臨床研究が始まり、目の難病やパーキンソン病などに対象が拡大。富士フイルムが日米に細胞の生産拠点を置き、企業治験の実施を目指すベンチャーが増えるなど、参入の動きも広がっている。
    https://www.sankeibiz.jp/business/news/190311/bsc1903111956015-n1.htm

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  50. 脊髄損傷 薬で改善…慶大チーム 急性期重症者の半数
    2019/03/22 05:00

     慶応大学などのチームは、脊髄を損傷して間もない患者に、神経の再生を促す薬を投与して運動機能を改善させたとする研究結果をまとめ、21日に神戸市で開かれた日本再生医療学会で報告した。iPS細胞(人工多能性幹細胞)と組み合わせ、脊髄損傷の治療法を確立させたい考えだ。

     この薬は、「HGF」(肝細胞増殖因子)というたんぱく質の製剤。HGFは炎症を抑え、神経細胞を保護、再生する働きがある。

     慶大の中村雅也教授(整形外科)らは2014~18年、国内企業などと共同で、首の脊髄を損傷して72時間以内の急性期の重症患者26人に、製剤を投与する臨床試験(治験)を実施した。

     その結果、約半数の運動機能が改善した。運動機能が完全にまひした患者の筋力が一部回復した例もあった。ただ、改善したのは下半身のみだった。チームは治験の結果を踏まえ、早期の実用化を目指している。

     今回は急性期が対象だが中村教授らは亜急性期(損傷後2~4週間)の患者を対象に、iPS細胞から作った神経の元となる細胞を移植して治療する臨床研究も始めている。中村教授は「製剤に細胞治療、リハビリを融合すれば、もっと回復する可能性がある」と話す。

     日本脊髄障害医学会の島田洋一理事長(秋田大教授)の話「従来の治療には見られない回復で、医学の歴史を変える成果だ。どこでも常備でき、すぐに使える治療法となるだろう」
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20190322-OYT1T50032/

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  51. 英科学誌ネイチャー記事に違和感
    再生医療学会で阪大の澤氏

    2019/3/22 20:12
    ©一般社団法人共同通信社

     英科学誌ネイチャーが日本の再生医療の条件付き早期承認制度を批判する記事を掲載したことを受け、日本再生医療学会の澤芳樹理事長は22日、神戸市で開かれた学会総会の講演で「違和感がある」と反論した。

     人工多能性幹細胞(iPS細胞)などの活用を推進するため、国は2014年施行の医薬品医療機器法で、再生医療製品には、安全性を確認して条件付きで承認した上で、改めて安全性や有効性を検証する制度を世界に先駆けて新設。早期の本格実用につなげる狙いがある。

     ネイチャーは今年1月、「日本の幹細胞製品の販売にブレーキを」と題し日本の早期承認制度を批判する記事を掲載した。
    https://this.kiji.is/481782729181086817

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  52. iPS細胞応用のALS進行抑制期待できる薬 臨床試験を開始
    2019年3月26日 23時21分

    全身の筋肉が動かなくなる難病のALS=筋萎縮性側索硬化症について、京都大学などのグループはiPS細胞を応用して病気の進行を抑える効果が期待できる薬を発見し、国の承認を受けるための臨床試験を始めたと発表しました。

    京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授らのグループは、26日、記者会見を開き、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病のALSの患者から作製したiPS細胞を使って病気の進行を抑える効果が期待できる薬を発見し、今月18日から治療薬として国から承認を受けるための臨床試験を始めたと発表しました。

    臨床試験を行う薬は、すでに慢性骨髄性白血病の治療薬として使われている「ボスチニブ」という薬で、京都大学附属病院など4つの医療機関で最大24人の患者を対象にそれぞれ12週間ボスチニブを投与し、まずは安全性を確かめるということです。

    国内のALSの患者はおよそ9000人で、根本的な治療法はないとされ、グループによりますとiPS細胞を使ったALSの治療薬の開発は国内では慶応大学に続いて2例目で、世界では3例目になるということです。

    京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授は「ALSの治療を一歩でも前に進めたい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190326/k10011862051000.html

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    1. ALS 白血病薬で治験…京大チーム iPS使い効果確認
      2019/03/27 15:00

       全身の筋肉が衰える難病「筋萎縮性側索硬化症きんいしゅくせいそくさくこうかしょう」(ALS)を、白血病の薬で治療する臨床試験(治験)を始めると、京都大のチームが26日発表した。患者のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った研究でALSの進行を抑える効果を確認しており、治験では20歳以上80歳未満の患者24人を対象に安全性を検証する。

       慢性骨髄性白血病の治療薬「ボスチニブ」の治験を京大病院などで行う。対象は、発症から2年以内で、自立して日常生活ができる患者。最大12週間服用してもらい、主に副作用の有無を調べ、治療効果も探る。

       ALSは体を動かすための神経が徐々に失われる難病。2017年度末現在、患者は国内で約9600人に上る。進行を遅らせる薬はあるが効果は限定的で、根本的な治療法はない。

       京大iPS細胞研究所の井上治久教授らは、患者のiPS細胞から病気の特徴を持つ神経細胞を作り、1416種類の薬の候補と反応させた。17年、ボスチニブに神経細胞の死滅を抑える働きがあることを確かめ、治験準備を進めていた。iPS細胞を使った創薬研究では、慶応大もALSを対象に別の薬で治験を実施中だ。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20190327-OYT1T50264/

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  53. 劇場の中心で踊りまくるヒトビトと、それを熱いまなざしでうっとりと眺める観客と、そして、劇場の外側で遠巻きに眺める人たちと…

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  54. 15万人分の血液と遺伝情報を活用 iPS細胞を研究者に分配へ
    2019年4月11日 22時57分

    東北大学は京都大学と共同で、東北大学が保管しているおよそ15万人分の血液と遺伝情報を活用して、薬の開発などに利用できるiPS細胞を研究者に分配する仕組みを整えることになりました。

    東北大学にある東北メディカル・メガバンクは、承諾を得た個人から採取した血液を解析した遺伝情報や病気の履歴などのデータを研究者に提供していて、国内最大となるおよそ15万人分のデータを管理しています。

    京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長と、東北大学の東北メディカル・メガバンクの責任者は11日、都内で記者会見を開きました。

    この中で、東北メディカル・メガバンクで保管している血液からiPS細胞を作り、研究者に分配する仕組みを整えることを公表しました。

    すでに6人分の血液からiPS細胞を作り出しているということで、今後、さらに増やすほか、研究者の要望に応じて保管している血液から作製することを検討しているということです。

    この仕組みをどのように運営するかは、さらに検討するということですが、病気の原因となる遺伝子を特定する研究や薬の開発などに利用できるとしています。

    京都大学の山中伸弥所長は「いい成果を出して、多くの人に還元できるよう努力していきたい」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190411/k10011881321000.html

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    1. 保存血液、iPS細胞研究に利用へ
      2019/04/11 21:14

       京都大学iPS細胞研究所と東北大学東北メディカル・メガバンク機構は11日、同機構などが保存する血液をiPS細胞研究に利用すると発表した。iPS細胞から様々な細胞を作り、血液提供者の遺伝子や健康に関する情報と組み合わせて、病気の解析や個別化医療の開発に役立てる。

       同機構は、宮城県と岩手県の約15万人分の血液を保存している。東京都内で記者会見した同研究所の山中伸弥所長は「iPS細胞を使って何千人規模の研究が培養皿の中でできる可能性がある。これまでできなかった個別化医療の実現につながれば」と話した。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20190411-OYT1T50258/

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  55. 目の難病に他人iPS「安全性を初確認」…理研
    2019/04/18 15:08

    iPS細胞から作った網膜細胞を移植する臨床研究について発表する理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダー(東京・丸の内の東京国際フォーラムで)

     目の難病患者に対し、他人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から網膜の細胞を作って移植する臨床研究を進める理化学研究所の高橋政代・プロジェクトリーダーは18日、患者5人への移植から1年を経ても目立った拒絶反応や副作用は確認されなかったと発表した。他人のiPS細胞を用いた移植で、1年にわたって安全性が示されたのは初めて。

     発表によると、5人中1人に軽い拒絶反応がみられたが、抗炎症薬の注射で治まった。治療しないと視力が徐々に低下する恐れがあったが、移植した細胞は1年後も残り、全員の視力が維持されているという。

     他人のiPS細胞は京都大が備蓄しており、患者本人から移植ごとにiPS細胞を作るよりコストと時間が大幅に削減できる。このため、パーキンソン病(京大)や心臓病(大阪大)、脊髄損傷(慶応大)などの治療計画も進んでいる。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20190418-OYT1T50138/

    https://koibito2.blogspot.com/2014/09/912-1946.html?showComment=1555681663478#c1412336335017523264

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  56. 他人の幹細胞移植し腰痛治療…東海大、初の治験へ
    2019/04/18 22:04

     東海大学病院は18日、腰痛患者の傷んだ椎間板に、他人の椎間板から採取した幹細胞を移植する臨床試験(治験)を始めると発表した。幹細胞などを使う再生医療による腰痛治療は国内初の試みという。

     対象は、椎間板変性症の腰痛患者(18~75歳)。この病気は、脊椎の骨と骨との間でクッションのような役割を果たす椎間板が、加齢やけがで傷むことで起こる。根本的な治療法はなく、椎間板ヘルニアなど様々な腰痛の原因となり、国の医療費は年間1700億円超に上るという。

     治験は、5月7日から同大で始めるほか、千葉大、山梨大、名古屋大、三重大、大阪大の各病院で実施する予定。米企業が開発中の幹細胞を使った細胞治療製品を、患者計30人の傷んだ椎間板に注入し、安全性や有効性を評価する。

     製品は、交通事故などで亡くなった人の椎間板から採取した幹細胞を培養したもの。治験を行う酒井大輔・東海大准教授によると、同大の動物実験では、免疫抑制剤を使わなくても傷んだ椎間板が修復された。移植した幹細胞が椎間板を作る細胞に変化したとみられる。この製品の治験は米国でも行われている。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20190418-OYT1T50253/

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  57. [顔]iPS細胞研究をイラストで発信…大内田美沙紀さん 36
    2019/05/19

    福岡県生まれ。博士(理学)。関西各地の大学などで科学イラストの講師も務める。(撮影・土屋功)

     iPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究で世界をリードする京都大iPS細胞研究所。その広報を担う傍ら、科学イラストレーターとしても活躍の場を広げ、同研究所の成果をモチーフにしたイラストが今春、米科学誌の表紙を飾った。


     広島大で素粒子を学んだ理系女子。転機は2010年、米留学中に受けた講義だった。ノートに描いた人体図を目にした指導教員が「科学を絵にする才能がある」と絶賛。科学イラストレーターの道を勧められ、米国の養成講座に通った。

     元々絵が好きで、中高生時代は美術部に所属。講座でさらに腕を磨き、米スミソニアン博物館で虫を描く仕事にも就いた。「大好きな絵と科学を両方生かせる。天職だ、と」

     16年からは同研究所で、広報誌の挿絵や、イベントで配る山中伸弥所長の似顔絵ステッカーなどを手がける。4月発行の米科学誌「セル・ステム・セル」には、多くの人の免疫に合う新型のiPS細胞を、多種多様な犬に合うマフラーに例える斬新な発想で投稿。「論文掲載並みに難しい」ともされる表紙に選ばれた。

     「難解な内容を伝えるには、感性に訴えるのも重要。自分のイラストが『科学への入り口』になれば」(大阪科学医療部 諏訪智史)
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20190519-OYT1T50080/

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  58. かの時代の「戦争画」のように、プロパガンダの看板のような役目を担ってしまわぬとよいが…

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    1. 「戦争画 プロパガンダ 政策芸術」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E6%88%A6%E4%BA%89%E7%94%BB+%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%80+%E6%94%BF%E7%AD%96%E8%8A%B8%E8%A1%93

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    2. 「クライトン 政治の道具にされた科学が危険なのはなぜか」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%B3+%E6%94%BF%E6%B2%BB%E3%81%AE%E9%81%93%E5%85%B7%E3%81%AB%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E7%A7%91%E5%AD%A6%E3%81%8C%E5%8D%B1%E9%99%BA%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%81%8B

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  59. >偉大なものを見分けるには、いまはもっとも鋭敏な者たちの目でも粗悪すぎる。今日は賎民の時代なのだ。わたしはすでに、背伸びして自分を膨らませている者を何人も見た。民衆は叫んだ、偉大な人物だ!と。しかし、ふいごがいくらあったとしても、結局、風は漏れる。"ニーチェ「ツァラトゥストラ」"
    https://twitter.com/Zara__bot/status/1161583109365567496

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  60. iPSから作った角膜細胞を世界で初めて患者の目に移植 大阪大
    8/29(木) 15:10配信 毎日新聞

     大阪大は29日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った角膜の細胞を世界で初めて患者の目に移植したと発表した。西田幸二教授(眼科学)らが7月下旬に臨床研究として実施し、患者は今月23日に退院した。今後さらに患者3人に移植し、安全性や治療効果を確認する。

     患者は、黒目の表面を覆う角膜が濁り、失明の恐れもある重症の「角膜上皮幹細胞疲弊症」を患う。研究チームは京都大に備蓄された第三者のiPS細胞から角膜の細胞を作り、厚さ0・05ミリのシート状に加工。損傷した角膜を手術で取り除き、角膜シートを移植した。

     iPS細胞を活用した再生医療の臨床研究は、理化学研究所などのチームが2014年に実施した網膜の細胞の移植が最初。18年に京大がパーキンソン病の患者の脳に神経細胞を移植し、今回の角膜細胞の移植が3例目となる。

     西田教授によると、角膜上皮幹細胞疲弊症は角膜を作る幹細胞がけがやウイルス感染、遺伝的な原因などで失われて発症する。国内の患者数は年間数百人。治療法は亡くなった人からの角膜移植があるが、慢性的な提供者(ドナー)不足が課題となっている。厚生労働省の報告書によると、角膜の病気全体で移植希望者は今年3月現在1613人いるが、昨年度はドナーが720人、移植手術は1155件にとどまった。

     今回の臨床研究は、年内に2人目の手術を予定している。22年度までに計4人の移植と経過観察を終え、一般医療として25年ごろの保険適用を目指す。【松本光樹】
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000042-mai-sctch

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    1. 大阪大が世界初のiPS角膜移植を実施
      8/29(木) 15:18配信 共同通信

       大阪大の西田幸二教授のチームは29日、iPS細胞から作製したシート状の角膜組織を、目の病気の重症患者に移植する世界初の臨床研究を7月に実施したと発表した。患者は退院している。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000084-kyodonews-soci

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    2. iPS角膜を移植、大阪大が世界初
      8/29(木) 15:25配信 産経新聞

       人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った目の角膜の細胞を患者に移植する手術を実施したと、大阪大の西田幸二教授らのチームが29日、発表した。iPS細胞を使った角膜移植は世界初で、手術は成功したという。提供者が不足している角膜の病気の再生医療に向けた一歩となる。

       移植手術を受けたのは、角膜の最も外側の上皮という部分に障害が生じて角膜が濁る「角膜上皮幹細胞疲弊症」という病気で視力をほぼ失った40歳代の女性患者。大阪大付属病院で7月25日に手術を行い、先週退院した。

       角膜上皮幹細胞疲弊症の国内患者数は推定で千人程度。角膜移植が唯一の治療法だが、提供者が慢性的に不足し、拒絶反応も多いなどの課題があった。術後の1年間で安全性と有効性を確認した後、さらに1年間の追跡調査を行う。

       会見した西田教授は「手術は問題なく終了し、拒絶反応も起きていない。患者はほぼ見えない状態だったが、現在はよく見えると喜んでいた。今後は、この状態が維持されるかどうかを確認していく」と話した。

       角膜は目の中央にある直径約11ミリ、厚さ約0・5ミリの透明な膜で、物を見る際のレンズの役割を担う。濁ると視力が低下し、失明につながる。

       チームは、拒絶反応が起きにくい免疫タイプを持つ健常者の血液から京都大が作って備蓄しているiPS細胞を使って、角膜の細胞を作製。培養して厚さ0・05ミリの円形のシート状に加工し、移植した。

       iPS細胞から作った移植用の細胞はがん化の懸念があるが、チームは動物実験でがん化しないことを確認。厚生労働省が3月、臨床研究の実施を承認していた。

       iPS細胞を使う再生医療研究は理化学研究所などが目の網膜の病気、京大がパーキンソン病でそれぞれ移植を実施しており、今回が3つ目の病気となった。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000538-san-sctch

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    3. iPS由来の角膜細胞、阪大が患者に移植…世界初
      8/29(木) 15:29配信 読売新聞オンライン

       大阪大は29日、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から角膜の細胞を作り、目に移植する臨床研究の手術を行ったと発表した。iPS細胞由来の角膜細胞を患者に移植したのは、世界で初めてとなる。

       移植を受けたのは目の難病「角膜上皮幹細胞疲弊症」の40歳代の女性患者1人で、手術は今年7月25日、阪大病院で行われた。患者は今月23日に退院した。阪大は今後1年かけて、移植した細胞の安全性と治療の有効性を確かめる。

       臨床研究は西田幸二・阪大教授(眼科学)が主導している。発表によると、阪大は京都大が備蓄するiPS細胞を角膜の細胞に変化させ、シートに加工した。このシートを必要な大きさに切り取って移植した。

       阪大の臨床研究計画は成人の患者4人が対象。年内に2人目への移植を予定している。iPS細胞から作った細胞の移植手術は、2014年に目の難病「加齢黄斑変性」で世界で初めて行われ、昨年、神経の難病「パーキンソン病」でも実施された。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00050213-yom-sci

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    4. iPS角膜、世界初の移植=大阪大、安全性や視力回復を検証
      8/29(木) 15:33配信 時事通信

       さまざまな細胞に変わる人工多能性幹細胞(iPS細胞)から角膜の細胞を作り、けがや病気で角膜が傷ついた患者に移植する臨床研究計画を進めている大阪大は29日、患者1人に移植を行ったと発表した。iPS細胞から作った角膜の細胞を移植したのは世界で初めて。

       移植を受けたのは、角膜を作り出す幹細胞が失われ、視力が低下する「角膜上皮幹細胞疲弊症」の重症患者。阪大の西田幸二教授(眼科)らのチームは、京都大から健康な人のiPS細胞の提供を受け、角膜の細胞に変化させて、厚さ約0.05ミリのシート状にした。移植手術は7月、患者の目の損傷部を取り除いてから行われた。

       患者に拒絶反応などはみられず、今月23日に退院した。免疫抑制剤を投与し、安全性と効果を1年間調べる。移植した細胞が目に定着し、視力回復につながると期待しているという。

       チームは計4人の成人患者に移植する計画。良い結果を得られれば企業と連携し、医療保険の適用を目指す臨床試験(治験)に移る考えだ。 

       iPS細胞から作った細胞を移植する臨床研究は、2014年に理化学研究所が網膜の難病で世界で初めて行った。京大は神経難病のパーキンソン病で治験を実施。他に心臓病や脊髄損傷などでも移植が計画されている。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000076-jij-soci

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    5. 「iPS 角膜」
      https://search.yahoo.co.jp/realtime/search?ei=UTF-8&p=iPS+角膜

      https://twitter.com/search?q=%EF%BD%89%EF%BC%B0%EF%BC%B3%20%E8%A7%92%E8%86%9C&src=typed_query

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    6. 「iPS 角膜」
      https://news.yahoo.co.jp/search/?ei=UTF-8&p=iPS+%E8%A7%92%E8%86%9C

      https://www.2nn.jp/search/?q=iPS+%E8%A7%92%E8%86%9C&e=

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    7. 角膜の再生医療に道 安全性の確認が第一
      8/29(木) 16:13配信 産経新聞

      西田幸二・大阪大教授らがiPS細胞から作製した角膜細胞シート(西田教授提供)

       大阪大が実施した人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った目の角膜移植は、提供者不足が続く角膜を再生して治療する初の試みだ。今回の対象となった角膜上皮幹細胞疲弊症だけでなく、他の病気の治療にもつながると期待される。

       角膜上皮幹細胞疲弊症は外傷や病気によって、角膜の最も外側の上皮という部分で新たな細胞のもとになる幹細胞が失われ、角膜が濁って視力が低下する病気。重くなると失明する。

       原因が多様なため、発症する性別や年代はさまざまで、死者や脳死者から提供された角膜の移植が唯一の治療方法となっている。

       厚生労働省によると、角膜移植の希望者は、他の病気の患者を含め平成29年度末で1624人。だが30年度の提供者は720人にとどまるなど、慢性的な提供者不足が続いている。

       ただ、今回の移植治療が成功しても、すぐに治療法が確立するわけではない。理化学研究所が26年以降、加齢黄斑(おうはん)変性という重い目の病気の患者に実施したiPS細胞由来の網膜細胞移植でも、一部の患者の網膜に異常な組織が生じて除去手術が必要となる予想外の事態が生じている。大阪大の臨床研究も、まずは着実に安全を確認することが重要だ。(伊藤壽一郎)
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000539-san-sctch

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    8. 世界初iPS角膜移植を7月実施 大阪大、40代女性視力が改善
      8/29(木) 16:25配信 共同通信

      iPS細胞から作ったシート状の角膜組織(西田幸二・大阪大教授提供)

       大阪大の西田幸二教授(眼科学)のチームは29日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製したシート状の角膜組織を、重症の疾患でほとんど目が見えない40代の女性患者に移植する世界初の臨床研究を7月に実施したと発表した。チームによると、視力がかなり改善し、問題は起きていないという。

       角膜疾患は、亡くなった人からの提供角膜による治療が一般的だが、提供を待つ患者は全国で約1600人に上る。慢性的に不足しており、今回の手法が実用化すれば補完的な治療法になるとしている。

       角膜は眼球の最も外側にあって異物の侵入を防ぎ、レンズの役割を果たす透明な膜。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000088-kyodonews-soci

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    9. iPSから作った角膜、阪大が移植成功 「視力が改善」
      8/29(木) 16:33配信 朝日新聞デジタル

       iPS細胞からつくった目の角膜の細胞を初めて患者1人に移植したと29日、大阪大の西田幸二教授(眼科)らのチームが発表した。経過は順調としており、チームは年内にも2例目の移植手術を予定している。

      【写真】成果を発表する大阪大学の西田幸二教授(右)=大阪府吹田市

       対象は黒目の表面を覆う角膜をつくる幹細胞がケガや病気で失われ、視力が低下したり失明したりする「角膜上皮幹細胞疲弊症」という病気の患者。様々な細胞になれる第三者のiPS細胞を角膜の細胞に変化させ、厚さ0・03~0・05ミリメートルのシート状にし、40代女性の左目に移植した。角膜の細胞がつくられるようになり、角膜の透明性が保たれて視力の回復が期待される。

       手術は7月にあり、経過は順調で、今月23日に退院したという。細胞が異常に増えるといったトラブルは今のところなく、問題なく日常生活を送れる程度の視力の値が出ているという。

       西田教授は「まだ1カ月だが、現時点ではうまくいっている。角膜が濁っていたのが透明になり、視力もかなり改善している。これがいつまで維持できるか慎重に見ていきたい」と話した。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000048-asahi-soci

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    10. iPS角膜、世界初の移植
      時事通信 8/29(木) 17:04配信

      人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った角膜細胞シートの移植について、記者会見する大阪大の西田幸二教授。iPS細胞から作った角膜の細胞を移植したのは世界で初めて=29日午後、大阪府吹田市
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000043-jijp-soci.view-000

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    11. iPS細胞で世界初の角膜移植手術 経過は順調 大阪大学など
      2019年8月29日 17時42分

      iPS細胞から作った目の角膜の組織を患者に移植して視力を回復させようと、大阪大学などのグループが先月、世界で初めての移植手術を行ったと明らかにしました。これまでのところ、患者の術後の経過は順調だということです。

      これは大阪大学の西田幸二教授などのグループが、29日会見を開いて明らかにしました。

      それによりますと、先月25日、「角膜上皮幹細胞疲弊症」という重い目の角膜の病気を患う40代の女性患者の左目に、iPS細胞から作ったシート状の角膜の組織を移植する手術を臨床研究として行ったということです。

      これまでのところ拒絶反応はなく、視力も日常生活に支障がない程度にまで回復しているということで、患者は今月23日に退院したということです。

      iPS細胞の再生医療への臨床応用では、目の網膜の細胞を患者に移植する手術などがこれまでに行われていますが、角膜の移植は世界で初めてです。

      グループでは、年内をめどに2人目の移植手術を行い安全性と有効性を確認することにしていて、来年にはさらに患者2人に対して移植を行う計画です。

      西田教授は「ほぼ見えなかった状態だった患者の視力が、文字が読める程度まで回復している。iPS細胞を用いた角膜の治療には未知の部分がたくさんあるので、慎重に安全性や有効性を見極め、5年後をめどに一般的な治療に発展させたい」と話しています。

      研究の目的と手法は

      今回の臨床研究は「角膜上皮幹細胞疲弊症」という重い角膜の病気を、iPS細胞を使って治療することが目的です。

      角膜上皮幹細胞疲弊症は、角膜の表面にある「角膜上皮」と呼ばれる組織が病気やけがなどで傷ついて白く濁り、視力が大きく低下し、失明することもあります。

      今回の手術では、京都大学iPS細胞研究所から提供を受けた、他人に移植しても拒絶反応が起きにくい特殊なiPS細胞を使って角膜上皮のもとになる細胞を作りシート状に培養したものが使われています。

      シートは、直径およそ3センチ、厚さ0.05ミリで、数百万個の細胞が含まれています。

      患者の角膜の濁った部分を取り除き、代わりにシートを移植して、視力の回復をめざしています。

      角膜の病気の治療には移植手術が最も有効な治療法とされていますが、国内ではドナーが少なく、すぐに移植を受けられないほか、拒絶反応の問題から病気が再発するケースも少なくないのが現状で、iPS細胞を使った新たな治療法の開発により、これらの課題を克服することが期待されています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190829/k10012055451000.html

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    12. iPS角膜移植 阪大教授「ドナー不足解消につなげたい」
      8/29(木) 20:50配信 産経新聞

       大阪大が29日に発表した、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った角膜細胞シートを、移植した世界初の臨床研究。安全性や効果を実証できれば、角膜異常による視力の低下に悩む患者にとって、画期的な治療法が確立されることになる。記者会見した西田幸二教授は「慎重に経過を見ていきたい」としながらも、今後の実用化に向け意欲を示した。

      【写真でみる】iPS細胞から作製した角膜細胞シート

       「今のところ、経過は問題ない。視力もかなり改善している」

       大阪大吹田キャンパス(大阪府吹田市)での記者会見。西田教授は緊張感を漂わせた表情で、こう切り出した。

       西田教授らがシートを移植したのは、「角膜上皮幹細胞疲弊症」の40代の女性患者。外傷や病気が原因で、角膜の最も外側部分で幹細胞が失われ、角膜が濁って視力が低下する疾患で、現在の有効な治療法は、ドナーによる角膜移植しかない。ただ、その場合でも、効果を維持するのが難しいとされており、「既存の治療法では、角膜の病気の中で最も治しにくい」という。

       移植手術を受けた女性は、最も症状が重い「ステージIII」で、ほとんど視力がない状態だった。シートを移植した左目の術後の経過は良好で、現在は退院。視力の数値などを公表しなかったが、西田教授は「ほとんど見えなかったのが、日常生活に支障がない程度には回復した。喜んでおられると聞いている」と表情を緩ませる場面もあった。

       これまで、唯一の治療法だった角膜移植は、ドナー不足や、移植による拒絶反応が起きやすいなどの課題がある。角膜に他人の角膜などを移植した場合、拒絶反応は1年以内に起こることが多い。

       西田教授らが使ったiPS細胞由来のシートでは、安定した品質で生産することが可能で、角膜移植に比べ、拒絶反応も起きにくいという。順調に進めば、5~6年後には実用化できる可能性があるといい、西田教授は「iPS細胞を使った治療法は未知の点も多い。まだ始まったばかりだが、安全性や有効性が証明できれば、角膜移植が難しいケースや、ドナー不足の解消につながる」と期待を込めた。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190829-00000586-san-sctch

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  61. 「iPS細胞」と「難病」って相性がよいらしい…

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    1. 病気を仕込み、患者を仕立てるところから始めなければならない…

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  62. 関西 NEWS WEB
    iPS細胞安定供給へ法人設立
    09月13日 07時39分

    再生医療に使う高い品質のiPS細胞を研究機関などに安定的に供給することを目的に、京都大学が今月、新たに財団法人を設立しました。iPS細胞は、これまで供給を担ってきた京都大学に代わり、今後、独立した法人が一定の収益を確保しながら供給することになります。

    新たに設立されたのは、「京都大学iPS細胞研究財団」で、京都大学での研究を基礎に、再生医療に使うためのiPS細胞を製造し、供給することなどを目的にしています。
    法人は今月6日に設立され、代表理事には京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長が就任しました。
    再生医療に使うiPS細胞は、これまでは京都大学が、国の支援を受けて「iPS細胞ストック」というプロジェクトで全国の研究機関に供給してきましたが、大学は、将来的に国の支援に頼らないで安定的に供給を続けるためには、独立した法人で一定の収益を確保することが必要だと訴えてきました。
    この方針について、先月、国の専門部会も了承し、今回の法人設立に至りました。
    再生医療を実現するため、国の事業として進められてきた質の高いiPS細胞の供給は、今後、独立した法人が一定の収益をもとに、細胞の培養や管理などにあたる優秀な人材を確保しながら行うことになります。
    https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190913/2000020091.html

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    1. 再生医療用iPS細胞を供給する法人設立
      2019年9月12日 23時01分

      再生医療に使う高い品質のiPS細胞を研究機関などに安定的に供給することを目的に、京都大学が今月、新たに財団法人を設立しました。iPS細胞は、これまで供給を担ってきた京都大学に代わり、今後、独立した法人が一定の収益を確保しながら供給することになります。

      新たに設立されたのは「京都大学iPS細胞研究財団」で、京都大学での研究を基礎に、再生医療に使うためのiPS細胞を製造し、供給することなどを目的にしています。

      法人は今月6日に設立され、代表理事には京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長が就任しました。

      再生医療に使うiPS細胞は、これまでは京都大学が国の支援を受けて「iPS細胞ストック」というプロジェクトで全国の研究機関に供給してきましたが、大学は、将来的に国の支援に頼らないで安定的に供給を続けるためには、独立した法人で一定の収益を確保することが必要だと訴えてきました。

      この方針について先月、国の専門部会も了承し、今回の法人設立に至りました。再生医療を実現するため、国の事業として進められてきた質の高いiPS細胞の供給は、今後、独立した法人が一定の収益をもとに、細胞の培養や管理などにあたる優秀な人材を確保しながら行うことになります。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190912/k10012079591000.html

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  63. iPSで発熱難病診断…京大など 患者の遺伝子変異 再現
    2019/09/19 15:00

     発熱や腹痛などを繰り返す難病の家族性地中海熱を、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って正確に診断する方法を開発したと、京都大などのチームが発表した。論文が18日、米医学誌に掲載された。iPS細胞は再生医療や新薬の候補物質を探す研究に使われているが、診断に利用したケースは珍しいという。

     家族性地中海熱は特定の遺伝子に変異が起こり、免疫細胞が炎症を起こすたんぱく質を過剰に分泌する病気。原因となる遺伝子の変異は4種類が分かっているが、それ以外の変異も多く見つかるため、診断が難しかった。

     チームは、健康な人から作ったiPS細胞にさまざまな遺伝子変異を加え、免疫細胞に変化させたうえで、炎症を引き起こすたんぱく質を多く出すかどうかを調べた。その結果、遺伝子変異と病気との関連性を判定できるようになった。この方法で患者の遺伝子変異を調べれば、家族性地中海熱かどうかを正確に診断できるという。

     チームの田中孝之・京大医員(小児免疫)は「この方法ならさまざまな変異に対して速やかに判断でき、違う病気の患者が負担のかかる治療を受けるリスクを減らせる」と話す。

     右田清志・福島県立医科大教授(リウマチ膠原こうげん病)の話「遺伝子の変異と病気との関係を調べる上で画期的だ。重症度の判定や、治療薬の開発への応用も期待できる」

     ◆家族性地中海熱…高熱や腹痛、関節痛などを月に1回程度くり返す遺伝性の難病。地中海沿岸諸国に多く、日本にも推計で約500人の患者がいる。発熱などを抑える薬はあるが、根本的な治療法はない。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20190919-OYT1T50153/

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  64. iPS細胞で心臓病の治療治験申請へ 阪大の研究グループ
    2019年10月23日 4時48分

    iPS細胞から作成した心臓の筋肉の細胞をシート状にして、重い心臓病の患者の心臓に直接貼り付ける手術について、大阪大学の研究グループが治験として実施したいと、近く審査機関に申請することが分かりました。保険が適用される一般的な治療法としての確立が早まることが期待され、今年度内をめどに1例目の手術の実施を目指しています。

    大阪大学の澤芳樹教授の研究グループでは、体のさまざまな組織になるiPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞をシート状にして、重い心臓病の患者の心臓に直接貼り付けることで機能の回復を目指す治療法を研究しています。

    グループは、「心筋シート」を使った手術を、より早く実用化を目指せる治験として実施したいと大阪大学の審査委員会に申請し、23日までに承認されたということです。これを受けてグループは、今月中に治験の実施を国の審査機関に申請することにしています。

    この治療法は当初、臨床研究として国の審査で了承され、準備が進められてきましたが、グループでは、その後に進んだ細胞を培養する技術などを踏まえ、手術を治験として行い、安全性や有効性を確認することにしたということで、保険が適用される一般的な治療法として確立するのが早まるのではないかと期待されています。

    iPS細胞を使った心臓病治療の手術は世界で初めてで、申請が認められれば今年度内をめどに1例目の患者の手術を実施したいとしています。

    iPS再生医療応用の現状は?

    京都大学の山中伸弥教授が開発したiPS細胞は、国内各地の大学などで、体の失われた機能を取り戻す再生医療への臨床応用が進められています。

    5年前には世界で初めて、神戸市にある理化学研究所などのチームが「加齢黄斑変性」という重い目の病気を対象に行い、iPS細胞から作った目の網膜の組織を移植し、現在は安全性や効果などの評価が行われています。

    また、去年11月には、京都大学のグループが体が動かなくなる難病のパーキンソン病の患者の脳にiPS細胞から作った細胞を移植する手術を行ったほか、ことし7月には大阪大学のグループがiPS細胞から作った目の角膜の組織を患者に移植して、視力の回復を目指す臨床研究を始めています。

    このほか、国の審査が終わり、実施に向けた準備が進められている臨床研究もあります。京都大学の別のグループは血液の病気の患者にiPS細胞から作った血小板を投与する臨床研究を行う予定です。

    さらに慶応大学のグループは事故などで脊髄を損傷し、体が動かせなくなった患者にiPS細胞から作った神経のもとになる細胞を移植し、機能の回復を目指す臨床研究を計画しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191023/k10012144341000.html

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    1. iPSの心筋シート移植、治験申請へ 心不全治療で阪大
      10/23(水) 11:28配信朝日新聞デジタル

       大阪大の研究チームが、様々な細胞になるiPS細胞から作った心臓の筋肉細胞のシートを、心不全の患者に移植する臨床試験(治験)について、近く国の審査機関に申請する。学内の委員会が23日までに計画を承認した。これまで計画してきた治療の安全性を確認する「臨床研究」に加え、有効性を調べる「治験」も進めることで、早期の実用化につなげるねらいだ。

       阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)のチームは、心臓の血管が詰まって心筋がはたらかない、重い心不全の患者に、iPS細胞から作った心筋細胞のシートを移植する研究を進めている。

       昨年5月、細胞を移植しても腫瘍(しゅよう)ができないかなど、主に安全性を確かめる目的の臨床研究が国から承認された。昨年6月の大阪北部地震で学内の細胞培養施設が使えなくなり、当初の予定から遅れていた。今回は有効性も確かめる治験の計画で学内から承認された。

       治験は、薬や細胞製品を市場に出すために必要な手続きで、臨床研究よりも厳密な方法で安全性や有効性を調べる。京都大のチームがすでにパーキンソン病の患者にiPS細胞から作った神経の細胞を移植する治験を進めている。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191023-00000024-asahi-soci

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    2. 阪大、iPS心筋移植治験申請へ 厚労省審査機関に
      10/23(水) 13:48配信共同通信

      iPS細胞から作製した「心筋シート」(大阪大提供)

       人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った「心筋シート」を重症心不全患者の心臓に移植する治療法について、大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)らのチームが治験としての実施を厚生労働省の審査機関に近く申請することが23日、阪大などへの取材で分かった。

       これまでは臨床研究として実施する計画だった。治験も臨床研究も安全性や有効性を検証するものだが、治験になれば、保険適用される治療として実用化が早まる可能性がある。申請は月内を予定している。

       この治療法は、血管が詰まって心臓の筋肉に血液が届きにくくなる虚血性心筋症患者の心臓にiPS細胞から作った心筋シートを貼り付ける。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191023-00000086-kyodonews-soci

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    3. iPS使い心臓病治療、大阪大が治験計画提出へ
      2019/10/23 20:48

       様々な細胞に変化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心臓の筋肉細胞のシートを作り、重い心臓病患者に移植する大阪大チームの臨床試験(治験)について、学内の治験審査委員会が計画を承認した。チームは近く、国に計画を提出し、今年度中にも1例目の移植を目指す方針。

       治験は、医薬品や医療機器などを製造・販売するために必要な手続きで、保険適用の前提になる。同委員会が細胞の作製手順などを審査し、9月末に認めた。

       チームの澤芳樹教授(心臓血管外科)によると、iPS細胞から作った心筋細胞をシート状に加工し、重い心臓病「虚血性心筋症」の患者の心臓に貼り、安全性と有効性を検証する。移植した心筋シートが患者の傷んだ心筋の働きを補う効果が期待できるという。

       チームは昨年6月、この手法の安全性などを調べる「臨床研究」で国の承認を得たが、同月の大阪北部地震で研究施設が被災し、移植実施が遅れていた。今回、臨床研究より厳格な安全性や有効性の確認が求められる治験も始め、治療の早期普及を促す。

       iPS細胞を使った治験は、京都大が昨年10月にパーキンソン病で行った移植が1例目になる。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20191023-OYT1T50218/

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  65. 返信
    1. それと「奇跡の細胞シート」(笑)
      https://koibito2.blogspot.com/search?q=%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88

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  66. iPSで心筋細胞、治験へ…慶大ベンチャー「多くの人々救いたい」
    2019/11/23 13:09

     慶応大発のベンチャー(新興企業)「ハートシード」は22日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋細胞を作って心臓病の患者に移植する新しい治療法の実用化に向け、2020~21年をめどに治験を始めると発表した。


     社長の福田恵一教授(循環器内科)によると、ハートシードは国内外の投資家に出資を募り、これまでに約38億円を調達した。今後、心筋細胞の培養装置の開発などを進めるという。

     対象となるのは、心臓のポンプ機能が低下する「拡張型心筋症」などの患者。心筋細胞の小さな塊を、心臓に注射して移植する。iPS細胞は、京都大iPS細胞研究所から提供を受ける。福田教授は記者会見で、「心臓病に悩む多くの人々が救われれば無上の喜びだ」と語った。

     治験とは別に、福田教授の慶応大チームは同様の臨床研究の計画を学内の審査委員会に申請中。了承が得られ次第、国の審査を受ける予定となっている。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20191123-OYT1T50047/

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  67. iPS細胞 ひざ関節の軟骨移植する臨床研究 京都大学が申請
    2019年11月27日 12時43分

    iPS細胞から軟骨の組織を作り、ひざの関節の軟骨が損傷した患者に移植する臨床研究の計画を京都大学のグループが国に申請しました。

    ひざの関節にある軟骨の組織は、けがなどで傷つくとほとんど再生しません。

    現在は、ひじなど健康な別の部位の軟骨の細胞を手術で取り出して移植する治療法が行われていますが、患者の負担が大きいことなどが課題になっています。

    京都大学iPS細胞研究所の妻木範行教授らのグループは、ヒトのiPS細胞から軟骨の組織を作り、ひざの関節の軟骨が損傷した患者に移植する臨床研究の計画を今月7日に、国に申請したと明らかにしました。

    計画では、患者のひざにiPS細胞から作った軟骨の組織を移植する手術を行い、安全性や有効性を確認することにしていて、患者の負担を減らしながら関節が再び動かせるようになることを目指します。

    審査は早ければ、来月にも始まる見通しで、グループは、国の了承が得られれば来年以降、患者への移植を始めるとしています。

    iPS細胞から作った細胞や組織の移植は京都大学で、神経のもとになる細胞をパーキンソン病の患者の脳に移植する手術が行われたほか、神戸市にある理化学研究所などのチームが、目の網膜の組織、大阪大学が、目の角膜の組織を移植する臨床研究を行っています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191127/k10012192871000.html

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  68. 脳の難病、iPS細胞で解明 神戸大・高橋准教授ら
    12/18(水) 6:00配信神戸新聞NEXT

     先天的に脳にある下垂体がうまく形成されず、ホルモンの分泌が減少する脳の難病「下垂体機能低下症」になった患者から作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使い、同症のメカニズムを解明したと、神戸大の高橋裕(ゆたか)准教授らの研究グループが発表した。研究成果は日本時間の18日、米医学誌電子版に掲載された。治療法開発や創薬が期待され、先天的な要因以外でかかる下垂体機能低下症についても同様の研究を進めている。(篠原拓真)

     下垂体は「ホルモンの司令塔」と呼ばれ、成長ホルモンなどの分泌を制御する。下垂体機能低下症になると、成長が止まったり、疲れやすくなったり、不妊や血圧低下などが現れたりする。生まれつき下垂体が正常に形成されていない「先天性下垂体形成不全」の患者のほとんどが発症する。これまでホルモンの補充で症状を抑えるしかなかった。

     研究では、患者の血液からiPS細胞を作製。試験管内で分化させ、変化の過程や遺伝子などを解析。その結果、遺伝子変異によって、下垂体の隣にある視床下部から分泌されるタンパク質が欠乏すると、下垂体の形成に悪影響が出ることが判明した。

     下垂体機能低下症は、先天的要因以外でも腫瘍などでも発症する。研究チームは、他の要因についても同様の方法で発症メカニズムの解明に取り組んでいる。高橋准教授は「この方法でより多くの原因を見つけ、治療法開発につなげたい」と話している。
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191218-00000000-kobenext-sctch

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  69. iPS細胞でひざ軟骨再生 臨床研究 国の部会で了承
    2020年1月24日 20時30分

    iPS細胞から作り出した軟骨の組織をひざ関節の軟骨が損傷した患者に移植する京都大学の臨床研究が、国の部会で了承されました。iPS細胞を使って実際の患者に移植する研究計画が認められたのは、今回で7例目となります。

    24日に行われた厚生労働省の部会で了承されたのは、京都大学iPS細胞研究所の妻木範行教授らのグループが計画している臨床研究です。

    計画では、ヒトのiPS細胞から作り出した軟骨の組織をスポーツや事故などでひざの関節の軟骨が損傷した患者4人に移植し、1年かけて安全性を確認するほか、有効性についても調べるということです。

    部会では、研究を行う態勢が整っているかや、患者に手術の内容を説明する文書で移植した細胞が腫瘍化するなどのリスクについて分かりやすく記載されているかなどが審議され、いずれも問題が無いとして臨床研究の実施を了承しました。

    ひざの関節にある軟骨組織は傷ついてもほとんど再生せず、現在は別の関節から軟骨の組織を手術で取り出して移植する治療が行われていますが、患者の負担が大きいことが課題になっていて、iPS細胞を使った再生医療が実現すれば患者の負担が減ると期待されています。

    iPS細胞を使って実際の患者に移植する研究計画が認められたのは、目の病気や心臓病、パーキンソン病などに続いて今回が7例目です。

    妻木教授「いよいよスタート地点に」

    臨床研究が了承されたことを受けて、妻木教授らのグループが記者会見を開きました。

    妻木教授は「いよいよスタート地点に立つことができた。iPS細胞を使えば、欠損した軟骨の範囲が広くても治療できるようになる見込みがある。いずれはより多くの関節の症状に適用できるように形を持った軟骨を作れるようにしたい」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200124/k10012257951000.html

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    1. iPSで軟骨、膝に移植へ 京大の臨床研究を了承 厚労省
      1/24(金) 14:27配信時事通信

      iPS細胞から作った軟骨組織を膝関節に移植する臨床研究計画について、記者会見する京都大iPS細胞研究所の妻木範行教授(左)ら=24日午後、京都市左京区

       さまざまな細胞に変わる人工多能性幹細胞(iPS細胞)から軟骨組織を作り、膝関節の軟骨を損傷した患者に移植する京都大チームの臨床研究計画について、厚生労働省の専門部会は24日、実施を了承した。今年中に最初の移植を行い、計画を支援する旭化成による臨床試験(治験)を経て、2029年に実用化するのが目標という。

       京大チームの計画では、同大のiPS細胞研究所が備蓄しているiPS細胞を軟骨細胞に変え、直径2~3ミリの軟骨組織を作製。患者の膝関節の欠損部に移植する。軟骨は免疫反応を起こしにくいことから、免疫抑制剤は使わないという。

       移植を受けるのは、欠損部が1~5平方センチの膝関節軟骨損傷の患者で、京大付属病院で治療中の20~70歳の4人。移植した軟骨組織は周囲の軟骨とくっつくとみられ、チームは1年間、腫瘍ができないかどうかなど安全性を確認する。

       同チームの妻木範行教授は京大病院で記者会見し、「軟骨を傷めて不自由にしている患者はたくさんいる。今後、治療方法を提供できるよう頑張りたい」と語った。加齢などで軟骨がすり減る変形性関節症の患者への適用も目指す。 

       iPS細胞を用いた臨床研究では、理化学研究所が14年に網膜の難病患者に世界で初めて移植。その後、京大が手足が震えたりする神経難病のパーキンソン病で、大阪大が角膜の病気で実施した。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00000083-jij-soci

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    2. iPS軟骨移植、厚労省が了承 京大が実施へ
      1/24(金) 14:35配信産経新聞

       人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った軟骨組織を、膝関節の軟骨を傷めた患者に移植して治療する妻木範行・京都大教授らの臨床研究について厚生労働省の作業部会は24日、計画の実施を了承した。近く最初の移植手術を行う見通しだ。

       交通事故やスポーツで膝の軟骨を損傷するなどした20~70歳の患者4人が対象。健康な人から作って備蓄しているiPS細胞を使い、直径数ミリの軟骨組織を作り、患部に移植する。周囲に残っている軟骨と一体化し、痛みを緩和できるか確かめる。

       学内の審査を経て昨年11月、厚労省に計画を申請していた。患者の募集は行わない。

       軟骨は衝撃を緩和する役割があり、一度損傷すると再生しない。患部以外から一部を採取して移植する治療法があるが、十分な量を採取しにくいほか、移植しても正常に働かない場合もあるなどの課題があった。

       iPS細胞を使った再生医療の研究は、目の病気やパーキンソン病で既に実施されている。大阪大の心不全や京大の再生不良性貧血、慶応大の脊髄損傷の治療計画も国に承認され、実施の準備が進んでいる。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00000538-san-sctch

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    3. iPS細胞使い膝関節治療 京大計画、専門部会が了承
      1/24(金) 16:42配信共同通信

       厚生労働省の専門部会は24日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った軟骨組織を、膝関節の軟骨を損傷した患者に移植して治療する京都大の臨床研究計画の実施を了承した。臨床研究や治験として実施が認められたiPS細胞の再生医療は国内7例目。

       対象となるのは、けがなどで軟骨が欠けた「ひざ関節軟骨損傷」の患者。今回は安全性の確認が目的で、損傷部分が小さい人を選ぶ。将来は肘や足首の軟骨のほか、高齢者に多い変形性膝関節症にも対象を広げる方針だ。

       計画では、京都大に備蓄されたiPS細胞から直径数ミリの軟骨組織の塊を作って患者4人の膝に移植する。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00000144-kyodonews-soci

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    4. iPS細胞のひざへの移植、臨床研究を了承 今年中にも
      1/24(金) 20:18配信朝日新聞デジタル

       様々な組織になるiPS細胞からつくった軟骨を、ひざの軟骨が傷ついた患者に移植する京都大の研究チームの臨床研究計画が24日、厚生労働省の部会で了承された。今年中の1例目の移植を目指している。

       妻木範行教授らのチームが対象にするのは、スポーツ中のけがや交通事故などで軟骨が欠ける「ひざ関節軟骨損傷」の成人患者4人。iPS細胞から、直径1~5ミリメートルの軟骨組織の塊を複数つくり、軟骨のはたらきを支える組織と一緒に患者のひざに移植する。患者は新たに募集しない。

       移植に使うiPS細胞は、京大iPS細胞研究所が備蓄している他人のiPS細胞を使う。移植後、1年かけて異常がないか安全性を確認する。他人の細胞を使うが、軟骨は拒絶反応が起きにくいとされる。学内審査を経て、昨年11月に国に計画を申請していた。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00000095-asahi-soci

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    5. iPS軟骨の膝移植、厚労省が承認 京大、今年中にも移植術
      1/24(金) 21:24配信京都新聞

       厚生労働省の再生医療等評価部会は24日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った軟骨組織を、膝関節の軟骨損傷患者へ移植する京都大の臨床研究を承認した。京都市左京区の京大医学部付属病院で会見した代表研究者の妻木範行教授は「いよいよ始まるという思い。既存の治療法よりも効果の高い手法になると考えている」と話した。今年中にも患者に移植術を行うという。

       対象となる「膝関節軟骨損傷」は、進行すると日常生活に支障が出る。国内の患者は年間1万人以上とみられる。
       現状では、患者自身の健常な軟骨組織を採取し培養して移植するといった治療法があるが、手術回数が多かったり移植する組織の品質に課題があったりするという。iPS細胞を使うことでより高品質な軟骨組織を移植し、治療効果を上げる狙いがある。
       今回の臨床研究では移植は片膝のみに行い、軟骨の損傷面積が1~5平方センチの範囲内で年齢が20~70歳などの基準に合致した患者4人を対象とする。移植後、1年間の経過観察をして軟骨の再生や修復を評価する。備蓄された他人のiPS細胞を使うが、軟骨組織は免疫反応を起こしにくいため、遺伝子型を合わせたり免疫抑制剤を投与したりしないという。
       iPS細胞を使った再生医療の臨床研究や治験は、理化学研究所が目の病気「加齢黄斑変性」、京大が「パーキンソン病」や血液の難病「再生不良性貧血」で実施。大阪大などでも行われている。

      ■過度の期待を抑え研究見守る必要も

       【解説】今回の研究対象となる膝関節の軟骨損傷には、患者自身の軟骨組織を培養して移植する手法を含めて、既にさまざまな治療法が存在している。その中でiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った再生医療にどのような意義があるのか、慎重に見極めたい。
       iPS細胞を使った手法の意義について京都大のチームは「正常な軟骨組織に近い組織が得られている。既存の方法よりも長続きして、変性しにくいものになると期待している」と説明する。この方法が確立すれば、ほかの治療法と補完し合うことで選択の幅を広げられるという。
       また今回の対象は外傷などで膝関節の軟骨を損傷した患者だが、将来的には加齢などに伴って広範囲に軟骨損傷が起こる「変形性膝関節症」も治療対象にしたいという。自覚症状のない場合を含めて国内に約2千万人の患者がいるとされる同関節症も人工関節置換術などの治療法が存在し、それぞれの手法の特性を理解することが重要となる。
       軟骨の損傷という誰もが患者となる可能性のある病変だからこそ、iPS細胞への過度な期待を抑えながら臨床研究の行方を見守る必要がある。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00241007-kyt-sctch

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    6. iPS細胞で膝関節治療 京大チーム「29年実用化目指す」
      1/24(金) 21:52配信毎日新聞

      記者会見する京都大iPS細胞研究所の妻木範行教授(左)と京都大医学部付属病院の松田秀一教授=京都大医学部付属病院で2020年1月24日午後7時7分、菅沼舞撮影

       人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った膝関節治療の臨床研究計画が了承されたことを受け、京都大の研究チームの妻木範行教授らが24日、京大で記者会見した。妻木教授は「2029年の実用化を目指す」と意気込みを語った。

       今後、治療対象の患者4人を選定し、20年中に1例目の移植をする方針。がん化の有無など安全性の確認が目的だが、チームは「動物実験ではがん化しなかった」と説明した。また、iPS細胞から軟骨組織を作って移植する方法は手術が1回で済み、自分の軟骨を移植する方法より広い範囲を再生できる利点があるという。

       妻木教授は「軟骨を痛めて不自由している患者はたくさんいる。新しい治療法となれば」と話した。【宮川佐知子、菅沼舞】
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00000072-mai-soci

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    7. iPS軟骨移植「良い治療法を提供したい」 京大、年内に実施へ
      1/24(金) 22:36配信産経新聞

      iPS軟骨の移植手術について説明する京都大医学部附属病院の松田秀一教授(右)とiPS細胞研究所の妻木範行教授=京都市左京区

       人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った軟骨組織を、膝関節の軟骨を傷めた患者に移植して治療する妻木範行・京都大教授らの臨床研究について厚生労働省の作業部会は24日、計画の実施を了承した。年内に最初の移植手術を目指す。

       交通事故やスポーツなどで膝の軟骨を損傷した患者で、症状が中程度から重症に近い20~70歳の4人が対象。健康な人から作って備蓄しているiPS細胞を使い、直径数ミリの軟骨組織を作り、患部に移植する。周囲に残っている軟骨と一体化し、痛みを緩和できるか1年間かけて確かめる。

       学内の審査を経て昨年11月、厚労省に計画を申請していた。患者は募集せず、京大病院で治療を受けている人から選ぶ。

       軟骨は衝撃を緩和する役割があり、一度損傷すると再生しない。患部以外から一部を採取して移植する治療法があるが、十分な量を採取しにくいほか、移植しても正常に働かない場合もあるなどの課題があった。

       会見した妻木教授は「(iPS細胞を使うことで)理論的には欠損が広くても修復できる。軟骨が原因で不自由をされている方に、少しでもよい治療方法を提供したい」と話した。
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00000633-san-sctch

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  70. どこまでいっても「イリュージョンショー」の域を出ることはない。

    最初から最後まで、まやかし手品でしかない。

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  71. iPS細胞から作った細胞 心臓に直接貼り付ける世界初の手術
    2020年1月27日 18時55分

    iPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞をシート状にし、重い心臓病の患者の心臓に直接貼り付ける、世界初の手術を実施した、と大阪大学のグループが発表しました。今後の、安全性や効果の検証が注目されます。

    大阪大学大学院医学系研究科の澤芳樹教授らのグループは、体のさまざまな組織になるiPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞をシート状にし、重い心臓病の患者の心臓に直接、貼り付けて、機能を回復させる治療法の確立を目指しています。

    澤教授らのグループは27日、大阪 吹田市の大阪大学で記者会見を開き、今月、この手術を初めて行ったことを明らかにしました。手術は無事成功し、患者は27日朝、一般の病室に移ったということです。

    この患者は虚血性心筋症を患い、薬を使った内科的な治療では、回復が難しい状態だったということです。

    今回の手術は、新たな治療法を開発するための「治験」として行われ、1年間かけて安全性や効果の検証が行われるほか、今後3年の間に、さらに9人の手術が実施される予定だということです。

    記者会見で、澤教授は「この技術によって、1人でも多くの心不全の方に助かってほしい。内科的な治療の選択肢がなくなり、人工補助心臓や心臓移植が必要になる前の、防波堤のような役割を果たす治療法にしたい」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200127/k10012260821000.html

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  72. [地球を読む]iPS細胞15年 医学応用 阻む「死の谷」…山中伸弥 京大iPS細胞研究所教授
    2023/04/02 05:00

    山中伸弥氏 1962年大阪府生まれ。神戸大医学部卒。2012年、iPS細胞(人工多能性幹細胞)作製でノーベル生理学・医学賞を受賞。公益財団法人京大iPS細胞研究財団理事長。

     ヒトiPS細胞の作製を発表してから15年が過ぎた。国をはじめ多くの方の支援を受け、仲間とともに医学への応用に努力してきた。それまで基礎研究に携わっていた私にとっては学びの日々だった。この15年を振り返り、新しい治療法の研究開発における課題について考えたい。

     ヒトiPS細胞に関する報告をした2007年は、私が米国での研究活動を再開した年だった。1990年代に博士研究員を務めたグラッドストーン研究所で再び、主任研究者として月に1週間程度滞在するようになった。

     約10年ぶりに戻った米国の研究環境は、大きく 変貌へんぼう していた。90年代にはあまり聞かなかった特許やベンチャー、投資といった言葉が飛び交っていた。豊富な資金をもとに、グラッドストーン研究所のある西海岸のベイエリアや東海岸のボストンなど複数の地域に、日本全体を上回る研究開発力が蓄積されていた。iPS細胞は日本で開発した技術だが、その医学応用の本場はあっという間に米国に移るのではないかという強い危機感を持った。

     政府関係者に会うたび、「これからは海外との競争です。米国のベイエリアやボストンなど1地域だけでも日本全体を超える力があります。日本はオールジャパンで一つのチームを作り、米国の各チームと対抗しないと勝ち目はありません」と訴えた。

     2013年に開始された「再生医療実現拠点ネットワークプログラム」は、京都大学iPS細胞研究所がiPS細胞研究の中核拠点となり、日本の研究機関がワンチームとなって研究を進めることができた。

     iPS細胞の医学応用は再生医療と創薬という二つの柱がある。研究者らの努力で再生医療は10以上、創薬は4プロジェクトが臨床試験を開始している。

     とはいえ、治療法開発の道のりはこれからが本番である。これまでのところ臨床試験は、大学などアカデミアの研究者や医師が主体となり、数人から数十人の患者の協力を得て、安全性と効果を検証する小規模なものに限られる。企業が主体となる、より大規模な治験による検証が必要だ。

     しかし、アカデミアと企業の間には「死の谷」とも呼ばれる大きなギャップが存在する。日本で生まれた技術の研究開発の場が海外に移り、高額となった治療法を逆輸入した例もある。iPS細胞の医学応用も、まさにこの死の谷に直面しているのだ。

    資金・人材 勝負これから

     研究開発の「死の谷」を乗り越えるには、資金と人材が重要な課題となる。

     京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は死の谷を越えて企業に橋渡しするための活動を行ってきた。

     一つは、武田薬品工業株式会社と2016年度に開始した共同研究「T―CiRA」プログラムである。これは、CiRAの教員が出向いて武田薬品の研究所の社員とチームを作り、年20億円の予算で10年間にわたって研究開発を進める前例のない取り組みである。

     私たちアカデミア側の研究者は当初、年20億円もの研究費を 莫大ばくだい な金額だと思った。一方、武田薬品の研究者は、臨床応用まで見据えると十分ではないと感じていた。この感覚の違いが死の谷における資金面での課題を象徴している。

     細胞を使った新しい治療法の場合は特に、研究開発のステージが進むに従って必要な資金が桁違いに増える。人に移植する細胞には、高度に管理された製造施設が必要なことも、多額の資金がかかる要因の一つだ。T―CiRAでは、アカデミアと企業が、設備や人材、知識を持ち寄り、これまでに複数のプロジェクトにおいて企業への橋渡しを行うことができた。

     CiRAのもう一つの重要な活動は再生医療用のiPS細胞ストックプロジェクトだ。この事業は、拒絶反応が少ないと思われる免疫型を持つドナー(提供者)の体細胞を使って移植用のiPS細胞を製造し、厳重な品質評価に合格したものに限って提供する。

     同じiPS細胞でも研究用と再生医療用では求められる基準の厳しさに大きな差がある。研究用のiPS細胞なら一人の研究者が1か月程度で作製し、研究に用いることができる。一方、再生医療用の細胞には膨大な時間と人材を要する。当初は、100人近い職員が試行錯誤を繰り返し、プロジェクト開始から2年後の15年8月にようやく第1号の医療用iPS細胞を出荷することができた。

     細胞1株あたり数千万円の費用がかかるが、企業への橋渡しを促進するため、アカデミアには無償で、企業にも1株10万円と破格の安さで提供をしている。既に10以上の臨床試験でiPS細胞ストックが使われ、これまでのところ重大な有害事象の報告はない。

     iPS細胞ストックプロジェクトに関わる約100人の職員は、橋渡し活動に不可欠の人材である。しかし、国立大学法人で大勢の非正規職員を正規職員として雇用するには、規定など様々な壁を乗り越える必要があった。教育研究を行う国立大学法人が商用細胞を製造することに対する制度上の異論もあった。これらの問題を解決するために20年に活動を開始したのが、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団(iPS財団)である。

     京都大学とiPS財団は別組織である。職員の正規雇用が可能となり、細胞の商用製造における懸念も 払拭ふっしょく された。iPS細胞ストックプロジェクトに関わる職員を中心に約100人がCiRAからiPS財団に移籍した。

     iPS財団の使命はiPS細胞技術をアカデミアから企業へ橋渡しすることである。より多くの患者に拒絶反応の少ない細胞を提供できるよう、ストックしているiPS細胞を使ってゲノム編集したiPS細胞も作製しており、今年6月ごろの提供を目指している。

     患者本人から作ったiPS細胞による移植治療の実現も重要な使命だ。現状では1人あたり数千万円の費用と数か月を要する。これを、100万円程度で1か月以内に作製できるよう、多くの企業と連携し技術開発を進めている。

     再生医療実現拠点ネットワークプログラムは今年3月末で終了したが、日本がワンチームになって10年続けた活動は、iPS細胞による再生医療で世界に存在感を示すことができた。

     iPS細胞の医療応用に向けたレースは、後半戦のこれからが本当の勝負だ。新たな治療法を待つ多くの患者の力になれるよう、世界に先駆けてiPS細胞による医療を実現したい。
    https://www.yomiuri.co.jp/serial/earth/20230402-OYT8T50000/

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