2024年11月12日

【IT・ネット】量子コンピューターとは?

世の中、これまでもこれからも、けっして計算どおりに動いているわけではない…

量子コンピューターの国際会議 東京で開催
2017年6月26日 19時26分 NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170626/k10011031041000.html

>コンピューターをはるかにしのぐ計算能力を発揮すると期待されている「量子コンピューター」の最新の研究成果について話し合う国際会議が、グーグルやNASA=アメリカ航空宇宙局など世界トップレベルの研究者が参加して、26日から東京で開かれています。人工知能や画期的な新薬の開発など私たちの生活にどのように影響していくのか注目されます。


[サイエンスView]量子でスパコン超えろ
2017年6月25日5時0分 読売新聞
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170624-118-OYTPT50384

>膨大な量の計算を高速に解くことができる次世代計算機「量子コンピューター」の開発や利用が活発化している。量子コンピューターを使えば、通常のコンピューターの1億倍速く計算できるとの報告もあるほか、創薬や交通の効率化、人工知能研究などが大きく進む可能性がある。(笹本貴子)


NHK「IT・ネット」ニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/word/0000009.html


【ソフトバンク】約11兆円のビジョン・ファンド、次の狙いは量子コンピューター[6/26記事]
http://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1498480631/




(書きかけ)




「量子」というタームで新たなケムにまく欺術幻惑術ではないかと…




NHK「ノーベル賞」ニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/word/0000190.html







(№270 2017年6月26日)

123 件のコメント:

  1. 量子コンピューターの国際会議 東京で開催
    6月26日 19時26分

    コンピューターをはるかにしのぐ計算能力を発揮すると期待されている「量子コンピューター」の最新の研究成果について話し合う国際会議が、グーグルやNASA=アメリカ航空宇宙局など世界トップレベルの研究者が参加して、26日から東京で開かれています。人工知能や画期的な新薬の開発など私たちの生活にどのように影響していくのか注目されます。

    量子コンピューターは従来のコンピューターが「0」か「1」の2進法で情報を表すのに対し、「0」であると同時に「1」でもあるという、電子などの極めて小さな世界の物理法則を応用することで、これまでにない超高速の計算を可能にするものです。

    実現には数十年かかるとも言われていましたが、6年前にカナダのベンチャー企業が量子コンピューターのうち、量子アニーリングと呼ばれるタイプのものを世界で初めて発売。このコンピューターを購入したNASAやグーグルが人工知能や画期的な新薬の開発などに役立つ「組み合わせ最適化問題」と呼ばれる問題で、「従来のコンピューターの1億倍のスピードで計算できた」と発表したことから、急速に研究が加速しつつあります。

    東京・丸の内で26日から開かれている国際会議にはグーグルやNASA、ロッキード・マーチン社などのほか、東京大学の研究者ら200人が参加しました。

    このうちグーグルの担当者はカナダの量子コンピューターを参考に独自の量子コンピューターの開発を進めていて成果をあげつつあることや、人工知能に応用しようとしていると報告しました。また、マサチューセッツ工科大学の研究者はカナダの量子コンピューターの性能をしのぐ新たな量子コンピューターを開発するため、アメリカが国家プロジェクトを立ち上げて研究を進めていると紹介しました。

    会議は今月29日まで開かれる予定で、量子コンピューターの計算能力を、大都市の渋滞解消や画期的な新薬の開発などにどのように生かせるのか議論が行われることになっています。

    会議に参加したグーグル量子人工知能研究所のハルトムト・ネーヴェン博士は「量子コンピューターを使うことで人工知能は劇的に改善することができる。将来的には量子コンピューターなしに人工知能は存在しないだろう」と話していました。
    また、国際会議の主催者で現在実用化されている量子コンピューターの基本原理「量子アニーリング」の概念を提唱した東京工業大学の西森秀稔教授は「この分野が基礎研究から応用に広がりつつあることを感じる。自分の提唱したときには純粋な基礎研究だったが、20年をへてここまで広がったのは驚きだ」と話していました。

    量子コンピューターとは

    量子コンピューターとは電子や光子といった極めて小さな物質の世界で成り立つ特殊な物理法則を応用したコンピューターです。

    従来のコンピューターでは情報は「0」か「1」で表されます。半導体にかかる電圧が低い状態を「0」。高い状態を「1」とし、これを「1ビット」という情報の基本単位にしています。

    一方、量子コンピューターは「重ねあわせ」と呼ばれる量子力学の現象を利用し、「0」でも「1」でもある状態を作り出すのが特徴です。

    これが「1量子ビット」と呼ばれる単位です。この2種類のビットの違いが量子コンピューターに画期的な計算速度をもたらすのです。

    どのくらい違うのか。3ビット分の情報処理を行う場合で比較してみます。従来のコンピューターでは「111」「110」「101」「100」など8種類の情報を作り、処理も8回必要になります。ところが「0」でも「1」でもある状態を表せる量子コンピューターなら処理は1回。速度は8倍です。

    これが30ビット分の情報処理になれば、組み合わせは一気に増えて10億通り。ところが、この場合も量子コンピューターなら処理は1回。処理する情報量が多くなればなるほど計算速度に差が出るのです。

    量子コンピューターが1回の処理で済むには理由があります。

    実は、量子コンピューターは従来のコンピューターのようにすべての組み合わせを処理して比較し、答えを出している訳ではありません。10億通りの組み合わせがあるなら、このうちのどれが最も効率的な組み合わせなのか、量子ビットのエネルギー量が最も安定した状態を見つけ出すことで、瞬時に選んでいるのです。

    こうした計算能力は「組み合わせ最適化問題」という膨大なデータを処理する現代社会のさまざまな問題で必要となるものです。

    例えば、この問題の1つが「巡回セールスマン問題」です。セールスマンが都内の5か所を1日に回る場合、どの周り方がいちばん効率的か。120通りの組み合わせから探すことになります。これが30か所に増えると回るパターンは1兆の1万倍をはるかに上回る膨大な数字になります。

    量子コンピューターはこの「組み合わせ最適化問題」で従来のコンピューターの1億倍の処理速度で計算できることがグーグルの研究で分かっていて、今後、こうした現在のスーパーコンピューターでも時間がかかりすぎて解けない問題を解くことができると期待されています。

    量子コンピューターは1980年代から研究開発が進められてきましたが、「重ね合わせ」状態を制御するのが難しく、実用化は遠いと考えられてきました。こうした中、6年前にカナダのベンチャー企業が「アニーリングマシン」というタイプの量子コンピューターを発売し、世界を驚かせていました。

    開発した量子コンピューターとは

    カナダのベンチャー企業「D-Wave Systems社」が開発した量子コンピューターは見た目は縦、横、高さが3メートルほどの黒い箱です。

    実は、この箱は内部を摂氏マイナス273度ほどという「絶対零度」近くまで冷やす冷凍庫です。通常のコンピューターが持つCPU=中央演算処理装置やメモリーなどの記憶装置はありません。あるのはおよそ1センチ四方のチップに特殊な金属のリングを焼き付けた「量子ビット」。このリングの中を動く電子が左回りか右回りで通常のコンピューターのような「0」か「1」が表されます。

    このリングを絶対零度にまで冷やして超電導状態にすることで、電子が「0」でも「1」でもある状態、量子力学でいう「重ね合わせ」と呼ばれる状態を作り出すことで、従来のコンピューターでは不可能な超高速の計算処理を可能にしたのです。

    この量子コンピューターは6年前に世界で初めて発売されこれまでにグーグルやNASA、ロッキード・マーティン社など最先端の科学研究を行う企業が購入しています。

    北京市の渋滞解消で研究

    量子コンピューターが大きな力を発揮する「組み合わせ最適化問題」は実際の社会問題の解決に広く応用できるものです。ことし3月、D-Wave Systems社はドイツの自動車会社フォルクスワーゲンと共同で、量子コンピューターを使って道路の渋滞を解消する研究を発表しました。

    研究では中国の北京で418台のタクシーが一斉に街の中心部から空港に行くとき、渋滞を防ぎながら最短時間で到着するルートを導き出します。

    量子コンピューターを使う前の図で見ると、渋滞を示す赤い部分がいくつも見られます。一方、量子コンピューターで得られた最適なルートで418台を走らせた図では渋滞を示す赤い部分は消えています。

    フォルクスワーゲンによりますと、自社が持つ高性能のコンピューターではこの結果を出すのに30分かかりましたが、量子コンピューターではわずか数秒だったということで、将来の自動運転システムなどに応用できると話しています。

    日本人研究者も貢献

    量子コンピューターの研究開発には日本人も大きく貢献しています。「D-Wave Systems社」が実用化した量子コンピューターの原理は「量子アニーリング」と呼ばれるものですが、この概念を提唱したのは東京工業大学の西森秀稔教授らのグループです。

    西森教授らは1998年に量子アニーリングの理論を発表しましたが、当時は純粋な理論研究で、実用化を想定したものではありませんでした。

    また、このタイプの量子コンピューターで量子ビットと呼ばれる頭脳にあたる部分を世界で初めて開発したのは東京大学の中村泰信教授と東京理科大学の蔡兆申教授です。

    グーグルやNASAなど世界トップレベルの研究を行う組織が使う量子コンピューターの基礎的な理論や技術は日本で生まれたものです。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170626/k10011031041000.html

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  2. [サイエンスView]量子でスパコン超えろ
    2017年6月25日5時0分

     膨大な量の計算を高速に解くことができる次世代計算機「量子コンピューター」の開発や利用が活発化している。量子コンピューターを使えば、通常のコンピューターの1億倍速く計算できるとの報告もあるほか、創薬や交通の効率化、人工知能研究などが大きく進む可能性がある。(笹本貴子)

      ■計算能力 飛躍的アップ

     電子や光子など「量子」と呼ばれる極微の世界では、不思議な物理法則が成り立っている。その一つが「重ね合わせ状態」だ。

     例えば0と1のコートに分かれてドッジボールをする場合、ある瞬間、ボールは0か1のどちらかにある。だが、ボールを電子に置き換えると、その位置は1か所に定まらず、両コートのあちこちに一定の確率で存在する。電子はある瞬間、0にも1にも存在するわけだ。この不思議な状態は「重ね合わせ」と呼ばれ、量子の位置の他、自転の向きでも起こる。量子コンピューターは、そうした量子の性質を利用している。

     通常のコンピューターの情報の基本単位は「ビット」と呼ばれ、0と1の2進法で表現される。例えば2ビットの場合は00、01、10、11の4通りの情報を表現でき、計算は4回行う必要がある。

     一方、量子コンピューターの基本単位は量子でできた「量子ビット」で、量子の状態で0や1を表す。例えば電子の場合、自転の向きが右回りなら1、左回りなら0となる。ただしその向きは「0でもあり1でもある」重ね合わせの状態にあるため、一つの量子ビットで0と1の両方を表せる。

     その結果、通常のコンピューターが4回に分けて行う2ビットの計算が、2量子ビットなら1回で済み、計算速度は4倍になる。8通りの計算が必要な3ビットでも、10億通り以上になる30ビットでも、量子ビットを使えばどちらも計算は1回で済む。ビット数が大きくなるほど、計算能力は飛躍的に上がる。

      ■膨大な選択肢から「答え」

     その計算能力を大きく発揮できるのが、膨大な選択肢を比べて最適な答えを探す「組み合わせ最適化問題」だ。例えば、病原となるたんぱく質にくっつく最適な薬を探すシミュレーションや、渋滞を避ける最適な交通ルート探し、物流の効率化などの研究分野で、活用が期待されている。

     2010年にはカナダの新興企業「ディーウェーブシステムズ」が、「世界初の商用量子コンピューター」と銘打った計算機「ディーウェーブ」を発売した。東京工業大の西森秀稔ひでとし教授(量子統計力学)が提案した独自の理論を利用したもので、米グーグルと米航空宇宙局(NASA)は13年、この計算機を人工知能や惑星探索研究に導入。一部の計算問題を「従来のコンピューターより1億倍速く解けた」と発表した。今年に入り、独自動車大手フォルクスワーゲンが最短の交通ルートの探索に導入。日本でも、インターネット広告配信を手がける「リクルートコミュニケーションズ」(東京)が5月、導入を発表した。ユーザーの好みに合った最適な広告を表示する研究に活用する。

     一方、計算機の開発も進む。日本では16年、内閣府の「革新的研究開発推進プログラム」の一環で山本喜久・プログラムマネジャー(量子光学)やNTTなどが、光を使った新型量子コンピューターを開発したと発表した。量子コンピューターに詳しい早稲田大学の田中宗准教授(統計力学)は「計算能力の高さのほか、消費電力が小さいのも利点。有用な活用方法がいくつも見つかれば、普及に近づくだろう」と話している。

      【組み合わせ最適化問題】  膨大な選択肢を比べて、最も条件の良い答えを見つける問題。代表的なのは、営業マンが複数の営業先を最短でまわるルートを探す「巡回セールスマン問題」。例えば、30か所を1回ずつまわる場合、ルートの候補は1京(京は、1兆の1万倍)の1京倍を超え、従来のスーパーコンピューターで一つずつ計算すると相当な時間がかかる。だが、量子コンピューターを使えば、すぐに最短経路が分かるとされる。

      【ビット】  通常のコンピューターの情報の基本単位。半導体に電流を流さない状態を「0」、流した状態を「1」として、2進法で様々な情報を表現する。例えば2ビットなら2桁の0と1の組み合わせで4通りの情報を表せる。ビット数が増えれば、大きな数字や複雑な画像なども表現することができる。通常のコンピューターの記憶容量は、8ビットを基本とする「バイト」という単位で表されることが多い。

    暗証番号解読に備え

     ディーウェーブや山本氏の計算機でも、まだ解けない問題がある。与えられた数字を素数の掛け合わせに分解する「素因数分解」だ。インターネット取引で入力する暗証番号などを外部から守る暗号は、約300桁の数字の素因数分解で解読できる。これが可能な量子コンピューターが開発された時に備え、米国などでは新たな暗号の開発も進んでいる。

    仮想現実(VR)システムを体験する政府関係者ら

    原発のテロ対策 VRで…原子力開発機構

     アジアや欧米など18の国や地域の政府高官らが6月初旬、茨城県東海村の日本原子力研究開発機構で、原子力発電所のテロ対策などを学ぶ仮想現実(VR)システムなどを視察した。

     VRシステムは、原発を導入しようとしている途上国の規制担当者ら向けに同機構が開発。3Dメガネを装着すれば、原発を実際に訪れたような臨場感が味わえる。

     視察には、カナダやタイなどの政府関係者約30人が参加。まるで移動するかのように切り替わる、架空の原発構内の映像を体験。天候や時間によって死角ができないような監視カメラの配置方法のほか、赤外線センサーや警備員の配置について説明を受けた。

     実際の原発では、情報流出の危険があるため、監視カメラの配置などは見せることができない。VRシステムなら、情報流出の危険なく、ノウハウもよく分かるため、原発導入を予定している国の参加者は「このシステムが自国にもあれば便利だ」と話していた。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170624-118-OYTPT50384

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  3. 大阪大学 産婦人科の患者220人の個人情報流出か
    6月26日 20時55分

    大阪大学の大学院医学系研究科で、電子メールが不正なアクセスを受け、産婦人科の患者220人の治療内容などの情報が流出したおそれがあるとして、大学は患者や家族に謝罪しました。

    大学によりますと、不正なアクセスを受けたのは、大阪大学大学院医学系研究科の大学院生が使っていた電子メールで、今月7日から10日にかけて中国国内から6回にわたって不正なアクセスがあったということです。

    電子メールには、研究のために作成された産婦人科の患者220人の治療内容や氏名などが記録されたファイルが含まれていて、外部に流出したおそれがあるということです。

    大学では個人情報を扱う場合、大学が管理するシステムを使うことになっていますが、今回は、無料で取得できる外部のメールを使っていました。大学は患者や家族に文書で謝罪したということです。

    また、これまでのところ、個人情報の悪用は確認されていないということです。

    大阪大学大学院医学系研究科は「関係者に迷惑をおかけし申し訳ない。個人情報の取り扱いについて研修を行うなど指導を徹底します」としています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170626/k10011031141000.html

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  4. 世界初 量子コンピューターの衝撃
    6月27日 21時15分

    スーパーコンピューターをはるかにしのぐ計算能力を発揮すると期待されている「量子コンピューター」。その実現は、今世紀後半になるとも言われていましたが、6年前、カナダのベンチャー企業D-Wave Systems社が、世界に先駆け実用化モデルを発売。一部の専門家の間からは、本物かどうか懐疑的な見方が出たものの、グーグルやNASA=アメリカ航空宇宙局など世界のトップ企業・研究機関が購入し、従来の高性能コンピューターの1億倍のスピードが確認されたことで、世界に衝撃を与えました。スーパーコンピューターをもってしても解けない複雑な問題を解決できると期待される量子コンピューターは、人工知能や画期的な新薬の開発などへの応用を通じて世界をどう変えていくのか。今月、東京で開かれた量子コンピューター国際会議を取材しました。(科学文化部・斎藤基樹記者)

    衝撃を与えた世界初の量子コンピューター

    量子コンピューターをめぐる世界最先端の研究成果が報告される国際会議。この国際会議が、今月26日からアジアでは初めて東京で開かれました。参加したのは、グーグルやNASA、ロッキード・マーチン社などのトップクラスの研究者200人。彼らの話題の中心は、6年前、カナダのベンチャー企業が発売した世界初の商用量子コンピューターです。

    絶対零度の冷凍庫 心臓部は超電導の金属

    こちらがその量子コンピューターです。見た目は、縦、横、高さが3メートルほどの黒い箱です。

    量子コンピューター

    実はこの黒い箱は、内部を摂氏マイナス273度の絶対零度に保つ冷凍庫。内部はほとんどが空洞です。通常のコンピューターにあるようなCPU=中央演算処理装置やメモリーなどの記憶装置はありません。

    内部

    箱の中央にあるのは、縦横1センチ四方のチップに特殊な金属のリングを焼き付けた「量子ビット」と呼ばれる部品。量子コンピューターの心臓部です。この「量子ビット」を絶対零度にまで冷やし、内部に電気的な抵抗がない状態=超電導状態にすることで、従来のコンピューターでは達成できなかった超高速の計算を実現するのです。

    量子ビット

    「0」かつ「1」である不可思議な現象が鍵

    この量子コンピューター、いったいどのような原理で動いているのか。現在私たちが使っているコンピューターは、情報を「0」か「1」かの二進法で表します。

    半導体にかかる電圧が低い状態を「0」。高い状態を「1」とし、これを「1ビット」という情報の基本単位にしているのです。

    一方、量子コンピューターの情報の単位は、「1量子ビット」です。これは、電子や光子といった極めて小さい世界、つまり量子力学の世界に特有の「重ね合わせ状態」を応用したもので、この世界では、「0」であると同時に「1」という不思議な現象が生じています。

    これはいったいどういう現象なのか、さきほどの量子コンピューターの心臓部にある金属のリングで説明します。従来のコンピューターにならって、リングの中を移動する電子を左回りなら「0」、右回りなら「1」とします。すると超電導状態となった金属のリングでは、電子は、左回りであると同時に右回りという「0」と「1」が同時に存在するような状況が生まれるのです。ニュートン力学を学校で習ってきた一般の私たちには、すぐには理解しがたい現象ですが、量子力学の世界では、こうした状況がおきています。

    なぜ速くなるのか

    この「0」でもあり「1」でもあるという現象が、超高速の計算速度の鍵となります。

    通常のコンピューターで例えば3ビット分の計算を行う場合、「111」「110」「101」「100」「011」「010」「001」「000」と8種類の情報を作り、処理も8回必要になります。ところが、「0」でも「1」でもある状態を表せる量子コンピューターなら、この処理は1回。速度は8倍です。これが30ビット分の情報処理になれば、組み合わせは一気に増えて10億通りにもなります。ところがこの場合も量子コンピューターなら処理は1回。処理する情報量が多くなればなるほど計算速度に差が出るのです。

    実は、量子コンピューターは、従来のコンピューターのようにすべての組み合わせを処理して比較し、答えを出している訳ではありません。10億通りの組み合わせがあるならこのうちのどれが、最も効率的な組み合わせなのか、量子ビットのエネルギー量が最も安定した状態を見つけ出すことで瞬時に選んでいるのです。こうした計算能力は、「組み合わせ最適化問題」という膨大なデータ処理で、大きな威力を発揮します。そしてこの「組み合わせ最適化問題」を解く力は、現代のさまざまな科学で必要とされる能力なのです。

    人工知能、新薬開発、大都市の渋滞解消

    たとえば、がんや難病に効果が期待できる画期的な新薬の開発です。その候補となる膨大な数の物質の立体構造は、私たちの体の細胞に対し、どのように作用するのか。さらに、膨大な数の車が行き交う大都市で、渋滞をなくすためには、車をどのように動かせばよいのか。これらは、いずれも組み合わせ最適化問題です。

    ことし3月、ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンとD-Wave Systems社は量子コンピューターを使って道路の渋滞を解消する研究で成果があったと発表しました。中国・北京で418台のタクシーが、一斉に街の中心部から空港に行く時、渋滞を防ぎながら最短時間で到着するルートをわずか数秒で導き出すことに成功したのです。

    量子コンピューターを使う前の図(図1)で見ると渋滞を示す赤い部分がいくつもみられます。一方、量子コンピューターで得られた最適なルートで418台を走らせた図(図2)では、渋滞は消えました。フォルクスワーゲンが持つ高性能のコンピューターでは、この結果を出すのに30分かかっていたということです。

    D-Wave Systems社の関係者は、「30分かかっているようでは遅すぎる。どこのルートを通れば最短時間で到着できるのか、瞬時に答えが得られなければ実社会では使えない。このシステムをさらに進化させれば、自動運転で活用することも、2020年の東京オリンピックで渋滞緩和につなげることもできるだろう」と話していました。

    進化していく量子コンピューター

    アジア初となった東京での量子コンピューター国際会議では、カナダの実用化モデルを利用するだけでなく、このモデルを参考に、より高性能の量子コンピューターの開発が急速に進んでいることもわかってきました。

    マサチューセッツ工科大学の研究者は、カナダのベンチャー企業の量子コンピューターの欠点を補う新たなマシンの開発をアメリカが国家プロジェクトとして現在進めていることを報告。

    グーグルも人工知能などに応用するため自社で新たな量子コンピューターを開発していることを明らかにしたのです。グーグル量子人工知能研究所のハルトムト・ネーヴェン博士は、「量子コンピューターを使えば、人工知能を劇的に進化させることができる。将来は、量子コンピューターなしに人工知能は存在しえないだろう」と話していました。

    発展の陰に日本人の貢献

    期待が高まる量子コンピューターですが、その研究開発には、日本人が大きく貢献しています。D-Wave Systems社が世界で初めて実用化した量子コンピューターの原理は、「量子アニーリング」と呼ばれるものですが、この概念を1998年に初めて提唱したのは、東京工業大学の西森秀稔教授と、当時大学院生だった門脇正史さんです。また量子コンピューターの「量子ビット」と呼ばれる頭脳部分を世界で初めて開発したのは、東京大学の中村泰信教授と東京理科大学の蔡兆申教授です。量子コンピューターの基礎的な理論や技術は日本で生まれたものなのです。

    国際会議に参加した西森教授は「この分野が急速に立ち上がり、基礎研究から応用にも広がりつつある。提唱した当時は応用をまったく考えていなかったが、20年の時を経てこのように広がるというのは喜びであるし、驚きでもあるし、少し怖いような気もする」と感慨深そうに話していました。

    これからの展望

    国際会議には、世界で初めて量子コンピューターを発売したD-Wave Systems社のバーン・ブラウネルCEOも出席していました。ブラウネルCEOは「量子コンピューターは現在進行中のテクノロジーの中では最もエキサイティングなものの1つだ。われわれはさらに劇的に性能の高いマシンを数年で開発してみせる。いずれは、世界のどこからでも個人のパソコンを経由して当社のマシンにつなげるような態勢も整えたい」と今後の展望を語りました。量子コンピューターは、私たちの暮らしをどう変えていくのか。これからも目が離せません。
    http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_0627.html

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  5. 古田彩 Aya FURUTA‏
    @ayafuruta

    うーん、量子アニーリングマシンを量子コンピュータと呼ぶのは、そろそろやめたほうがいいような気がする。D-Waveは量子コンピュータと読んでるし、アニーリングマシンという言葉になじみがないので別種の量子コンピュータだと説明してきたけど、混乱が半端ない

    https://twitter.com/ayafuruta/status/880259244444057600

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    1. 足立恒雄‏
      @q_n_adachi

      数学書・論文で「明らか」と書いてある場合,三つのパターンがある.(1)真に明らかな場合,(2)証明手続きは単純だが長くて大変なので明らかで済ませてある場合,(3)結果は正しいけれども,実は証明が大変な場合,(4)著者の勘違いで,実は間違っている場合.(1)が多いとは言えない.

      https://twitter.com/q_n_adachi/status/878913493977620480

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  6. 大腸がん見落とし防止で人工知能使うシステム
    7月10日 17時56分

    大腸がんの内視鏡検査を行う際に、人工知能ががんを見つけて医師に知らせるシステムを国立がん研究センターなどが開発し、人による見落としを防ぐ技術として注目されています。

    国立がん研究センターと大手電機メーカーのNECは、医師が内視鏡の画像を見ながら大腸がんの検査を行う際に、人工知能が画像を解析し、がんになる前のポリープやがんを見つけて即座に知らせるシステムを開発しました。

    このシステムでは、人工知能が異常を見つけるとチャイムが鳴り、画面上に緑色の丸印で位置を医師に知らせます。
    使われている人工知能は、正常な大腸の画像と大腸がんの画像など合わせて14万枚をディープラーニングという最新技術を使って学習していて、98%の確率でがんを見つけることができるということです。

    平成26年の国内の大腸がんによる死亡者数はおよそ5万人と、がんの中で2番目に多くなっています。
    国立がん研究センターによりますと、海外では、大腸がんの内視鏡検査でがんを24%見落としたという報告があるということで、2年後をめどに臨床試験を行い、実用化を目指したいとしています。

    国立がん研究センター中央病院内視鏡科の斎藤豊科長は、「大腸がんは検査で見落としが多いとされ、人工知能で補うことで死亡率の低下につなげたい」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170710/k10011052571000.html

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    1. AIに医科様がん治療殺人の責任転嫁を画策…

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  7. シャープ AIとIoT組み合わせた自動調理鍋を発表
    9月14日 15時32分

    シャープは今後の成長の柱の1つに位置づける人工知能=AIと、IoTを組み合わせた技術を使って、味の好みやライフスタイルなどに応じたメニューの提案を行う自動調理鍋を発表しました。

    シャープは大阪・八尾市にある工場で、最新型の自動調理鍋を発表しました。

    この自動調理鍋は人工知能=AIと、あらゆるモノがインターネットにつながるIoTを組み合わせた技術を使って、無線LANで接続したクラウド上の人工知能が味の好みやライフスタイルに応じたメニューの提案を行います。

    例えば、住んでいる地域や味付けの気分、年齢などについて鍋が音声で質問し、利用者がボタンを操作して回答した内容や、過去の利用履歴などを人工知能が学習し、季節や気候、家族構成などの情報を基にメニューを提案します。

    また専用のアプリを使えば、外出先からでも調理が完了する予約時刻を変更できます。

    来月から販売を始め、価格は税抜きで7万5000円前後を想定しているとしています。

    この製品はシャープを傘下に持つ台湾のホンハイ精密工業と開発段階から協業していて、生産はホンハイの工場で行うということです。

    シャープの田村友樹スモールアプライアンス事業部長は「IoT化することはどこもやっているが、それだけでは消費者に響かない。しっかりとつなげることに人工知能で学ぶことを融合し、さまざまな家電を横連携させてAIoTの価値を提案したい」と話しています。

    シャープは事業拡大に向けた今後の成長の柱として、今のハイビジョンより画質がはるかに鮮明な8K技術を活用した新たな産業の創出に加えて、AIとIoTを組み合わせた事業の2本柱を打ち出していて、ロボット型のスマートフォンやエアコン、それに冷蔵庫などといった製品を相次いで投入しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170914/k10011138991000.html

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  8. 「IoT」で新サービス開発 大手70社が連携へ
    9月14日 17時04分

    さまざまなモノをインターネットでつなげる「IoT」の技術を暮らしに取り入れ新たなサービスを開発しようと、大手70社が業種の垣根を越えて幅広く連携していくことになりました。

    さまざまなモノをインターネットでつなげる「IoT」は工場の生産性を高めたり新たなビジネスを生みだしたりするとして世界中で開発が加速しています。

    こうした中、電機や住宅設備、鉄道など日本の大手企業77社が「IoT」の技術を暮らしに取り入れ、新たなサービスを開発しようと幅広く連携していくことになりました。

    14日は住宅を見立てたステージで「IoT」を生かした「近未来の暮らし」が紹介され、帰宅してスマートフォンに話しかけると、自動でドアの鍵が開いて室内の照明が点灯し、扇風機やロボット掃除機が動き出しました。

    またドアを開けて玄関に入ると、その映像が別のスマホに自動で送られました。

    ただこうしたサービスを実現するにはインターネットで情報をやり取りする際の通信規格の共通化や、家電製品などを制御するプログラムを互いに公開していくことなどが必要になります。

    このため各社は今後、セキュリティーを確保しながら、それぞれの製品がスムーズに連動するシステム開発を進め、新たなサービスやビジネスをつくり出していきたいとしています。

    企業連合の特別顧問を務める東京大学の野城智也教授は「身近な暮らしにIoTを活用する取り組みはアメリカが先行している。日本企業はこれまで各社ごとに検討してきたが、後れを取らないようライバル企業とも手を組んでいくことが必要だ」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170914/k10011139131000.html

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    1. 産官学連携という名の「国家総動員体制」総力戦…
      http://koibito2.blogspot.jp/2013/09/2020.html?showComment=1505314318714#c3061907378899245363

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    2. 岡田節人「日本人は全体主義が好きですから、心配しています」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%B2%A1%E7%94%B0%E7%AF%80%E4%BA%BA+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AF%E5%85%A8%E4%BD%93%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E5%A5%BD%E3%81%8D+%E8%84%B1%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%AB%96

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  9. ジーユー IoT活用した新型店舗を展開へ
    9月14日 17時45分

    ファーストリテイリングが運営する衣料品チェーンの「ジーユー」はモノとインターネットをつなげるいわゆる「IoT」を活用した新型の店舗を展開していくことになりました。

    ユニクロより低価格でいわゆるファストファッションを扱うジーユーは横浜市に15日、新型の店舗をオープンさせます。

    この店舗ではすべての商品に無線機能のある電子タグを取り付けていて、レジにはいわゆるセルフレジが本格的に導入されています。会計は原則として10台のセルフレジで客がみずから行うようになっていて、レジに買い物かごを入れると、電子タグから商品の情報を自動的に読み取って、現金やクレジットカードで支払いを済ませることができます。

    また電子タグを活用して、客が商品についてのさまざまな情報を得ることができる新たな仕掛けも取り入れられています。店内は通路を広くとり、ショッピングカートを使いやすい配置になっていて、カートに取りつけられたタブレット端末に商品をかざすと、色やサイズの情報のほか先に購入した客の評価や感想などが表示されます。
    店内に設置された鏡では例えばシャツをかざすと、鏡の一部がモニターとなって上着やズボンなどとのおすすめのコーディネートが映し出されるようになっています。
    会社では、こうした最新の技術を活用したサービスを通じて、買い物の新たな楽しさを感じてもらい、売り上げの拡大につなげたい狙いがあります。

    ジーユーの柚木治社長は「IoTの活用により、客が手に取った商品など店頭での商品の動きが電子タグのデータから見えてくるので、商品開発にもいかしていきたい」と述べ、今後こうしたIoTを活用した店舗を増やしていく方針です。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170914/k10011139181000.html

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  10. “究極の量子コンピューター” へ 基本原理開発に成功 東大
    9月22日 18時31分

    離れた物質の間を情報が瞬間移動する「量子テレポーテーション」と呼ばれる現象を利用して、現代のスーパーコンピューターをはるかにしのぐ新型の量子コンピューターの基本原理の開発に成功したと東京大学の研究チームが発表しました。

    量子コンピューターをめぐっては、NASAやグーグルが別の原理で作られたカナダのベンチャー企業の実用化モデルを購入し研究を進めていますが、研究チームは今回の基本原理を使えばこれを大きく上回る性能の究極の量子コンピューターを生み出せるとしています。
    現代のスーパーコンピューターをはるかに上回る新型の量子コンピューターの基本原理の開発に成功したのは、東京大学の古澤明教授の研究チームです。

    研究チームは、2つの離れた物質の間で情報が光の速度で瞬間移動する「量子テレポーテーション」と呼ばれる現象に注目しました。
    この現象は量子と呼ばれる光の粒など極めて小さな世界で起きるもので、アインシュタインはこれを引き起こすものを「奇妙な遠隔作用」と呼んでいました。

    例えば光の粒を人工的に2つに分けて離れた位置に置き、一方に2、もう一方に+2という情報を与えます。
    続いてこの2つの光の粒を互いに「量子もつれ」、アインシュタインがいう「奇妙な遠隔作用」が働く状態にすると情報が光の速度で瞬間移動し、光の粒が4という情報を持つようになるのです。

    情報の伝え方は現在、足し算、引き算、かけ算、割り算が可能で、今回、研究チームは、光の粒をループ状の回路の中で回しながら瞬時の計算を行える光の粒を100万個同時に作り出すことに成功したということで、超高速の量子コンピューターを作り出す基本原理を開発できたとしています。

    今のところ光の粒1組を「量子もつれ」の状態にして計算を行うために縦4メートル横2メートルの装置が必要ですが、新たな基本原理を使えば、今の半分ほどの大きさの装置でほぼ無限に計算を繰り返せる究極の量子コンピューターを生み出せるようになるとしています。

    古澤教授は「今まで提案されていない全く新しい方式で、本当の意味での量子コンピューターの実現につながると思う。欧米の後追いでなく、日本で生まれた日本方式で究極の量子コンピューターをつくりたい」と話しています。

    幅広い社会問題解決 経済的にも大きな利益

    量子コンピューターをめぐっては幅広い社会の問題を解決に導き経済的にも大きな利益をもたらす可能性を秘めているとして、欧米各国でも大手企業が相次いで研究・開発に名乗りを上げています。

    このうちドイツの自動車メーカーのフォルクスワーゲンは、「アニーリングマシン」と呼ばれるタイプの量子コンピューターを実用化したカナダのベンチャー企業D-WaveSystems社と共同で量子コンピューターを使って道路の渋滞を解消する研究をことし3月に発表しました。この研究は中国の北京で400台余りのタクシーが、一斉に街の中心部から空港に行くとき、渋滞を防ぎながら最短時間で到着するルートを導き出すもので、これまで自社が持っていた高性能のコンピューターでは、結果を出すのに30分かかりましたが、量子コンピューターでは、わずか数秒だったということです。将来の自動運転システムなどに応用できるとしています。

    またこのアニーリングマシンの基本原理を開発した東京工業大学の西森秀稔教授によりますとアメリカのマイクロソフトは、量子コンピューターで小さな分子の運動を解析し、新たな組み合わせの化合物を作り出す「量子化学計算」と呼ばれる研究を進めています。例えば世界中で農業に使われる肥料を量子化学計算によって効率的に作り出す方法が見つかれば、肥料を生産するために出される二酸化炭素の量を大きく減らし地球温暖化などの環境問題の解決に役立つということです。

    アメリカが進めているアニーリングタイプの量子コンピューターの国家プロジェクトに日本人として唯一参加している西森教授は「アメリカやカナダではしれつな競争が目に見える形で始まっていて、そこにヨーロッパや中国も大がかりな投資を始め、スタートの号砲が鳴ったという状態だ。通常のコンピューターでできないものも量子コンピューターを使えばできるということで、経済的な効果が大きいことに気付いた大企業の間で開発が加速している」と指摘しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170922/k10011152541000.html

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  11. 量子コンピューター アメリカで活用話し合う会合
    9月27日 8時35分

    スーパーコンピューターをはるかにしのぐ計算能力を発揮するとされる「量子コンピューター」の活用について話し合う会合がアメリカの首都、ワシントン近郊で開かれ、宇宙探査の計画や気候変動の解析など、さまざまな活用の可能性が報告されました。

    量子コンピューターは、従来のコンピューターが「0」か「1」の2進法で情報を表すのに対し、「0」であると同時に「1」でもあるという、電子など極めて小さな世界の物理法則を応用することで超高速の計算が可能になるとされ、例えば渋滞の解消など、組み合わせの数が多すぎてどれが最適か計算が困難だった課題の解決に役立つと期待されています。

    26日、世界で初めて量子コンピューターを販売したカナダのベンチャー企業が活用方法について話し合う会合をワシントン郊外で開き、関係者およそ80人が参加しました。

    会合では、NASA=アメリカ航空宇宙局の担当者が量子コンピューターを宇宙探査の計画策定や欠陥の分析に活用しようとしていると報告したほか、アメリカのオークリッジ国立研究所の研究者は、気候変動の解析などへの活用を目指していると説明していました。

    また、日本の企業でも、情報サービス大手のリクルートが大量の消費者データを解析して最適な広告の配信に、自動車部品大手のデンソーが渋滞の解消などに活用しようとしており、担当者が出席して情報交換をしていました。

    量子コンピューターは急速に能力が向上しており、会合を主催したベンチャー企業の担当者は「これまで解けなかった課題の解決に活用できるよう協力していきたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170927/k10011157961000.html

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    1. 「ノーベル賞」
      http://www3.nhk.or.jp/news/word/0000190.html

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  12. 量子コンピューター、超伝導、核融合…

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  13. NHKニュース‏
    @nhk_news

    【ノーベル賞 日本科学未来館の予想】きょうから発表されることしのノーベル賞。日本人の4年連続受賞はなるのか。日本科学未来館が注目の研究の予想を発表しました。
    www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2017/tokushu/tokushu_05.html …

    https://twitter.com/nhk_news/status/914751068302643200

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    1. ことしのノーベル賞 日本科学未来館の予想

      日本科学未来館が選んだのは、医学・生理学賞、物理学賞、化学賞の3つの賞で合わせて11人で、このうち日本人は5人となっています。

      医学・生理学賞は4人です。

      血液中のコレステロールを下げる「スタチン」という物質を発見した東京農工大学特別栄誉教授の遠藤章さん。
      脳の神経細胞を光を使って操作する「オプトジェネティクス」と呼ばれる技術を確立したドイツ・フンボルト大学のピーター・ヘーゲマンさん、アメリカ・スタンフォード大学のカール・ダイセロスさん、アメリカ・マサチューセッツ工科大学のエドワード・ボイデンさんです。

      160億年で1秒しか狂わない極めて正確な「光格子時計」と呼ばれる時計を開発した▽東京大学教授の香取秀俊さん。宇宙空間のゆがみが波となって伝わる現象「重力波」の観測に成功したカリフォルニア工科大学のキップ・ソーンさん、マサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイスさんです。

      そして化学賞は4人です。

      10億分の1メートルという極めて小さな分子が動く様子を電子顕微鏡で撮影することに成功した東京大学名誉教授の中村栄一さん。がん組織にピンポイントで薬を送り込む「ドラッグデリバリー」と呼ばれる治療法につながる発見をした熊本大学名誉教授の前田浩さんと国立がん研究センター新薬開発分野長の松村保広さん。光合成など複雑な化学反応が起きる際、その反応を効率的に進める「プロトン共役電子移動」と呼ばれる現象を実証した▽ノースカロライナ大学チャペルヒル校の特別教授、トーマス・J・マイヤーさんです。
      https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2017/tokushu/tokushu_05.html

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  14. ノーベル医学・生理学賞 発表
    http://www3.nhk.or.jp/news/realtime-3/

    >サーカディアンリズム

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    1. 「まるわかりノーベル賞 2017年」
      https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2017/index.html

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    2. ノーベル医学・生理学賞にアメリカの研究者
      10月2日 18時43分

      ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者にジェフリー・ホール博士、マイケル・ロスバッシュ博士、マイケル・ヤング博士のアメリカの研究者3人が選ばれました。

      3人は、植物や動物、ヒトが、地球の自転に合わせて、体内のリズムを作り出す「体内時計の分子メカニズムの発見」が評価されたものです。

      医学・生理学賞ではおととしの大村智さん、去年の大隅良典さんに続く、3年連続の日本人研究者の受賞はなりませんでした。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171002/k10011165551000.html

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  15. 「ノーベル化学賞 発表」
    http://www3.nhk.or.jp/news/realtime-3/

    マスゴミのみなさん、書いて準備してた原稿まるはずれかも…

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    1. ノーベル化学賞に欧米の研究者3人
      10月4日 18時52分

      ことしのノーベル化学賞の受賞者に、スイス、ローザンヌ大学のジャック・ドゥボシェ名誉教授、アメリカ、コロンビア大学のヨアヒム・フランク名誉教授、それにイギリスのMRC分子生物学研究所のリチャード・ヘンダーソン博士の合わせて3人が選ばれました。

      3人は、たんぱく質などの細胞を非常に低温状態にすることで極めて高い解像度で観察することを可能にした「クライオ電子顕微鏡の開発」が評価されたものです。

      ノーベル賞の自然科学系の3つの賞で4年連続の日本人研究者の受賞はなりませんでした。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171004/k10011167781000.html

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    2. ウソのタイムスタンプ…

      ちゃんと訂正稿出した時間を書き込めばいいのに。

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    3. ノーベル化学賞に欧米の研究者3人
      10月4日 18時52分

      ことしのノーベル化学賞の受賞者に、スイス、ローザンヌ大学のジャック・ドゥボシェ名誉教授、アメリカ、コロンビア大学のヨアヒム・フランク名誉教授、それにイギリスのMRC分子生物学研究所のリチャード・ヘンダーソン博士の合わせて3人が選ばれました。

      3人は、たんぱく質などの細胞を非常に低温状態にすることで極めて高い解像度で観察することを可能にした「クライオ電子顕微鏡の開発」が評価されたものです。

      ノーベル賞の自然科学系の3つの賞で4年連続の日本人研究者の受賞はなりませんでした。

      授賞理由「電子顕微鏡が最適化された」

      ノーベル賞の選考委員会は3人の研究者の授賞理由について「この発見によって電子顕微鏡はすべてのパーツが最適化された。研究者は生体分子の3次元構造を容易に作り出すことができるようになった。過去数年の間に、科学論文は抗生物質への耐性を引き起こすタンパク質から、ジカウイルスの表面まであらゆる画像で埋めつくされるようになった。生化学は現在、爆発的に進歩しており、すばらしい未来に向けて準備が整った」と評価しています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171004/k10011167781000.html

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    4. ノーベル化学賞、新電子顕微鏡開発の米欧3氏に
      2017年10月4日21時35分

       スウェーデン王立科学アカデミーは4日、2017年のノーベル化学賞を、生物のたんぱく質などを極めて低い温度に冷やし、その立体構造を原子レベルで観察できる新しい電子顕微鏡技術を開発した、米欧の3氏に授与すると発表した。

       日本の研究者による自然科学3賞の4年連続受賞はならなかった。

       受賞するのは、スイスのローザンヌ大のジャック・ドゥボシェ名誉教授(75)、米コロンビア大のヨアヒム・フランク教授(77)、英MRC(医学研究会議)分子生物学研究所のリチャード・ヘンダーソン・プログラムリーダー(72)の3氏。「極低温電子顕微鏡」と呼ばれる、新しい顕微鏡の開発に貢献した業績が評価された。

       従来の電子顕微鏡は真空で強い電子ビームを使うため、そのままでは傷ついた状態の生体の構造しか見ることが出来ないとされていた。

       ドゥボシェ氏は1980年代前半、ウイルスなどに水を加えて急速冷凍し、まるでガラスに閉じ込めたようにすることで、自然な状態のまま観察できる技術を開発した。フランク氏は、75年から86年にかけて平面画像を組み合わせて立体画像を合成する技術を開発。極低温電子顕微鏡に欠かせない基本技術となっている。

       ヘンダーソン氏は90年、電子ビームによる損傷を抑え、立体構造を原子レベルで見ることに成功した。

       この新しい顕微鏡で、近年ではジカ熱の原因となるジカウイルスの表面構造なども観察されている。

       極低温電子顕微鏡に詳しい藤吉好則・名古屋大客員教授は、「例えば構造解析に10年かかっていたものが数か月に短縮でき、創薬の大幅なスピードアップにつながる」と話した。

       賞金の900万スウェーデン・クローナ(約1億2500万円)は、3人で分ける。授賞式は、アルフレッド・ノーベルの命日に当たる12月10日、ストックホルムで開かれる。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171004-118-OYT1T50072

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  16. 初の国産量子コンピューター 無料公開
    11月20日 19時14分IT・ネット

    スーパーコンピューターをはるかにしのぐ性能が期待される次世代のコンピューター、「量子コンピューター」の初の国産機の開発に成功したと国立情報学研究所やNTTなどのチームが発表しました。複雑な組み合わせを解く問題でスーパーコンピューターの100倍のスピードを発揮したということで来週から世界中の研究者が利用できるようインターネット上で無料公開するということです。

    量子コンピューターは、光の粒や電子など量子と呼ばれる極めて小さな物質の世界でおきる物理現象を応用した次世代のコンピューターです。

    カナダのベンチャー企業が6年前、世界で初めて販売を始め、グーグルやIBM、マイクロソフトなどの大手IT企業も開発を進めるなど世界中でしれつな競争が展開されています。

    初の国産量子コンピューターの開発に成功したと発表したのは、国立情報学研究所やNTT、それに東京大学など国のプロジェクトチームです。

    従来のコンピューターでは、半導体の電圧で「0」か「1」の情報を表現し計算処理を行いますが、この量子コンピューターでは、全長1キロのループ状の光ファイバーに光の粒を大量に入れ、この光の粒が「0」であると同時に「1」でもあるという量子力学の特殊な物理現象「重ねあわせ」を応用することで超高速の計算を行います。

    チームでは、送り込む光の粒を2000個にまで増やし計算能力を高めることに成功した結果、10の600乗以上という宇宙空間に存在するとされる観測可能な原子の数よりも多い組み合わせの中から最適な組み合わせを選ぶ問題をスーパーコンピューターの100倍のスピードで解くことに成功したということです。

    この能力を使えば、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムで観客数万人が同時にスマートフォンなどの無線LANを使った場合近隣の基地局にどうつなげば混乱を起こさないかや、大都市の交通渋滞の解消、病気の原因となるたんぱく質に結合してその働きを抑える物質を膨大な数の化合物から探しだし画期的な新薬を開発することなどが期待できるということです。

    プロジェクトチームによりますと国産の量子コンピューターの開発に成功したのはこれが初めてで、今月27日から世界の研究者が利用できるようインターネット上で公開し、利用方法を広げるためのソフトウエアの開発や性能の向上を目指すことにしています。

    スタンフォード大学名誉教授の山本喜久プログラムマネージャーは、「今回公開する量子コンピューターの性能は現時点で世界最高峰だと自負している。世界に公開することで改善点や新たな利用法を見つけ出し、量子コンピューターを日本のお家芸としたい」と話しています。

    国産量子コンピューターの原理

    今回、開発された国産量子コンピューターは、光の粒など極めて小さな世界で起きる「重ねあわせ」と呼ばれる物理現象を応用し、超高速の計算を実現しました。

    量子コンピューターの中に入っているのは、全長1キロのループ状の光ファイバーです。

    この光ファイバーに光の粒を大量に入れると「0」と「1」の両方の状態を示す「重ねあわせ」とよばれる現象を示しながら超高速で回転します。

    そこにどのような組み合わせ問題を解くのか問題内容を表す別の光の粒を入れてやると光の粒が互いに影響しあい、全体のエネルギーが最も低い状態、つまり最も最適な組み合わせの計算結果が一瞬にして出る仕組みです。

    カナダのベンチャー企業が6年前、世界で初めて発売した量子コンピューターでは、この「重ねあわせ」を摂氏マイナス273度ほどという絶対零度近くまで冷やし超伝導状態にした金属の中で電子を使って作り出していましたが、今回の国産量子コンピューターは光を使うため室温で動作する点がすぐれているということです。

    しれつ化する開発競争

    量子コンピューターは1980年代にその理論が提唱され、多くの研究者が開発に取り組んできましたが、実現するのは早くても今世紀の末頃だろうと言われていました。

    ところが6年前の2011年、カナダのベンチャー企業、「D-Wave Systems社」が世界初となる量子コンピューターを発売し、世界を驚かせました。

    このマシンは膨大な組み合わせの中から最適な解を探す「組み合わせ最適化問題」に特化した「アニーリングマシン」と呼ばれるタイプのものでグーグルやNASAなど世界的な企業や機関が次々と導入し、高い能力が明らかになりました。

    これに対し、グーグルやマイクロソフト、IBMなどの大手IT企業も独自に量子コンピューターの開発を進めこのうちマイクロソフトは量子コンピューターで使用する独自に開発したプログラム言語をことし9月、初めて公開しました。

    またIBMも、開発中の量子コンピューターをインターネット上で公開し、性能を試験できるサービスを始めています。

    次世代のコンピューターと期待される量子コンピューターは、世界のスタンダードとなればばく大な需要が見込まれることから、先陣争いの開発競争はしれつを極めています。

    複雑な人間関係 2000人の分け方

    今回、国産量子コンピューターが性能を発揮したのは、「組み合わせ最適化問題」と呼ばれる問題です。

    (5つの点)
    互いに仲のいい悪いの人間関係がある5人を仲の悪い人が最も少なくなるよう2つのグループにわけるとします。

    (5つの点を線引き)
    5人程度であれば、組み合わせの数が少なくすぐに答えが出ますが・・。

    全体の人数が増えていくと組み合わせの数は指数関数的に増え、その計算には膨大な時間がかかるようになります。

    (点が増えて2000個に)
    今回国産量子コンピューターが挑んだのは、2000人にまで増えた場合。紫色の点、1つ1つが人を表し、仲の悪い人間関係は合わせて20000あります。

    どうわければ、仲の悪い人が同じグループになるのを最も少なくできるか。

    組み合わせは、10の600乗以上。宇宙空間に存在するとされる観測可能な原子の数よりも多いと言われますが・・。

    (緑色の点が引かれ赤・青に)
    計算を始めると一瞬で緑色の線が引かれ、赤色と青色の2つのグループにわけられます。

    かかった時間0.005秒以下。

    スーパーコンピューターの100倍のスピードでした。

    こうした量子コンピューターの能力は大都市の複雑化した交通網や電力網、それに無線通信のネットワークを最適化したり、膨大な組み合わせが考えられる化合物から新たな薬を開発したりするなど現代社会のさまざまな分野で大きな力を発揮すると期待されています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171120/k10011229951000.html

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    1. 初の国産量子コンピューター 計算能力の体験サイト公開
      11月27日 18時06分

      スーパーコンピューターをはるかにしのぐ性能が期待される次世代のコンピューター、「量子コンピューター」の初の国産機の計算能力を体験できるインターネット上のサイトが公開され、国内外の研究者らから多数のアクセスが続いています。

      NTTや国立情報学研究所などが開発した初の国産量子コンピューターは、光の粒などの量子と呼ばれる、極めて小さな物質の世界で起きる物理現象を応用した次世代のコンピューターで、「組み合わせ最適化問題」という特定の問題で、スーパーコンピューターの100倍の計算処理能力があるということです。

      27日からインターネットを通じてその計算能力を体験できるサイトが公開され、午後4時の公開以降、国内だけでなくアメリカやロシア、中国など世界各国の研究者らから多くのアクセスが続いています。

      公開されたサイトに利用者登録をすると、10の600乗以上という宇宙空間に存在するとされる観測可能な原子の数よりも多い組み合わせがある問題を、瞬時にとく計算能力を実際に試せるということです。

      国立情報学研究所の加古敏特任准教授は「多くの人に使ってもらい、社会問題の解決にどのように貢献できるのか、議論が深まることを期待したい」と話しています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171127/k10011237201000.html

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  17. >日本では数年このマシンを量子コンピュータと呼ぶことになるのだろうか。科学界の誇大広告の一例として歴史に刻まれなければよいのだけれど
    https://twitter.com/quarchitect/status/934069233482264576

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    1. 日本経済新聞
      @nikkei

      量子コンピューター、NTTがクラウドで一般公開
      https://twitter.com/nikkei/status/932507804627124224

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  18. 社説
    「量子」計算機 日本発の技術を磨き上げたい
    2017年11月27日6時1分

     日本発の新技術を、社会の発展に役立てたい。情報技術(IT)分野の国際開発競争を勝ち抜くためにも官民が力を結集することが重要だ。

     NTTや国立情報学研究所などが、量子コンピューターの試作機を開発した。今週から、インターネット経由で研究者らが自由に利用できるようにする。

     量子コンピューターは、分子や原子の物理現象を扱う「量子力学」の原理を用いる。特定分野の問題では、通常のコンピューターよりも1億倍速く計算できるというデータも出ている。有望な「夢の技術」の一つと言える。

     特に、様々な選択肢の中から最も適した組み合わせを導き出すのが得意だ。交通量の多い都市部の渋滞解消や自動運転、物流網の効率化、さらには新薬の開発にも役立つと期待されている。

     NTTは通信事業で培った光ファイバーの技術を駆使した。計算能力に優れ、大幅に消費電力を減らせるという。試作機の運用を十分に生かして、汎用はんよう性の高い実用機の開発を加速してほしい。

     量子コンピューターを実現する手法は、西森秀稔東京工業大教授の理論などが知られている。

     国内生まれにもかかわらず、日本勢は開発で海外に後れを取っている。西森氏の理論を応用したカナダ企業が実用化で先行した。米航空宇宙局(NASA)も利用を始めている。中国は、巨額の研究開発投資を続けている。

     NTTは、政府の「革新的研究開発推進プログラム」(略称・インパクト)に参画し、財政支援を得て開発を進めてきた。

     理化学研究所と富士通が開発したスーパーコンピューター「京」は今月、実用性能評価で世界1位となる成果を上げている。

     最先端の研究成果を着実に実用化に結び付けるには、産学官のさらなる協力が欠かせない。

     人工知能(AI)、あらゆるものがネットにつながるIoTなど、IT技術を事業に活用する動きが際立って増えている。

     世界の技術革新力のランキングで、日本は2007年の4位から10年間で14位まで下がった。科学技術大国としての日本の存在感が薄れていることは否めまい。

     日本は、自動車や電機など、高品質で生産性の高いモノ作りで強みを発揮してきた。

     今後は、ITなど多様な技術開発を主導し、新たなビジネスモデルを開拓することが求められる。柔軟な発想で様々な社会問題の解を示してもらいたい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171126-118-OYT1T50119

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  19. 量子コンピューター スピード桁違い…スパコンしのぐ能力 NTTなど試作機
    2017年11月27日15時0分

     現在のスーパーコンピューター(スパコン)をはるかに上回る計算能力を持つとされる次世代計算機「量子コンピューター」の試作機=写真、NTT提供=を、NTTなどの研究チームが開発した。スパコン等の利用者向けにインターネット上で計算が試せるシステムを27日、公開する。

     量子コンピューターは、電子など極小の世界における物理法則(量子力学)を利用して計算する。従来のコンピューターが一つずつ順番に行っていた計算を同時に行うため、複雑な計算も高速で解くことができる。普及すれば、人工知能を開発したり、新薬の候補物質を効率よく探し出したりするのに役立つと期待される。

     NTTなどが開発した試作機は、特殊な装置から出る光の量子力学の性質を利用して計算する。試作機は神奈川県厚木市のNTTの研究施設に置かれ、これまで開発してきた装置より小型で、長時間安定して計算できるという。量子コンピューターは世界で開発競争が行われ、一部で利用されているが、日本では実用段階のコンピューターはない。

     試作機は、量子コンピューターの実現を目指す内閣府のプログラムの一環で開発された。まだ解ける問題の種類は限られるが、山本喜久・プログラムマネジャーは「試作機で公開するシステムで利用者の意見を拾い上げ、実用化につなげたい」と話している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171127-118-OYTPT50282

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    1. 桁違いのスピード「量子コンピューター」試作機
      2017年11月27日17時43分

       現在のスーパーコンピューター(スパコン)をはるかに上回る計算能力を持つとされる次世代計算機「量子コンピューター」の試作機を、NTTなどの研究チームが開発した。

       スパコン等の利用者向けにインターネット上で計算が試せるシステムを27日、公開する。

       量子コンピューターは、電子など極小の世界における物理法則(量子力学)を利用して計算する。従来のコンピューターが一つずつ順番に行っていた計算を同時に行うため、複雑な計算も高速で解くことができる。普及すれば、人工知能を開発したり、新薬の候補物質を効率よく探し出したりするのに役立つと期待される。

       NTTなどが開発した試作機は、特殊な装置から出る光の量子力学の性質を利用して計算する。試作機は神奈川県厚木市のNTTの研究施設に置かれ、これまで開発してきた装置より小型で、長時間安定して計算できるという。

       量子コンピューターは世界で開発競争が行われ、一部で利用されているが、日本では実用段階のコンピューターはない。

       試作機は、量子コンピューターの実現を目指す内閣府のプログラムの一環で開発された。まだ解ける問題の種類は限られるが、山本喜久・プログラムマネジャーは「試作機で公開するシステムで利用者の意見を拾い上げ、実用化につなげたい」と話している。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171127-118-OYT1T50055

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  20. 【科学】量子コンピューター開発に集中投資へ 文科省方針…最長10年で数百億円の予算規模
    https://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1502920416/

    「量子 文科省」
    https://www.2nn.jp/search/?q=%E9%87%8F%E5%AD%90+%E6%96%87%E7%A7%91%E7%9C%81&e=

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    1. 【話題】ホンモノ?ニセモノ?日本発の「量子コンピューター」めぐり疑問噴出
      https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1511355473/

      「量子コンピューター」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC

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  21. 機密通信に量子暗号、盗聴など阻止…政府計画
    2017年12月27日6時0分

     政府が来年度に、盗聴やハッキングを不可能にする「量子暗号通信」の宇宙空間を利用した実用化に向け、研究に乗り出すことがわかった。

     2022年度に衛星などを利用して量子暗号でやりとりする実証実験を行い、27年度までの実用化を目指す。機密保持の観点から軍事大国間の競争が激化しており、6月には中国が宇宙での基礎実験に成功したと発表。民間の通信の秘匿だけではなく、在外公館や遠隔地の艦船や航空機など、外交、安全保障分野での利用も期待できる。

     量子暗号通信は、量子力学の性質を応用した技術だ。地上から指示を受けた衛星が、「鍵」の情報をのせた光の粒(光子)を、地上にいる送り手に伝達。送り手は鍵を用いてデータを暗号化して送信し、受け手は衛星から共有された鍵を使って解読する。鍵は1回ごとに廃棄され、盗聴しようとすると痕跡が残るため安全性を確保できる。

     政府の計画では、18年度予算案に約3億円を計上して、衛星に搭載する高性能レーザーの開発に着手。事業者は公募で決める。22年度に衛星を打ち上げるか、高高度飛行が可能な航空機に搭載して地上との交信を重ね、5年後までに実用化する。

     通信の機密保持の重要性は国家レベルの課題だ。実際、13年には米中央情報局(CIA)元職員により、米国が各国の通信を盗聴していた事案が暴露され話題となった。

     現在の暗号通信は、複雑な素数の組み合わせで成立している。素因数分解で解読できるため、桁数を大きくして解きにくくしている。コンピューターの計算速度が速くなれば解読される危険も高まるため、量子暗号通信の実現は急務となっている。

     すでにNTTや東芝などの民間企業が開発に力を入れている。インターネット上でのクレジットカード支払い、携帯電話など暗号が日常生活に浸透しているためだ。ただ、技術開発は光ファイバーを通じた地上での通信が中心で、可能距離は100キロ台と短く、中継器から情報が漏れる恐れも指摘されてきた。

     衛星を利用した量子暗号通信システムが確立されれば数千キロの通信も可能となる。民間企業を中心に開発が進む日本でも、「国をあげた取り組みが必要」(政府関係者)との声が強まっていた。

     日本では総務省所管の情報通信研究機構(NICT)が7月、超小型衛星を利用した量子通信に成功したものの、地上への量子の情報の伝達量は不十分とされていた。

     ◆量子力学=光子や電子など極小の世界を支配する物理法則。量子力学の世界では光子や電子は観測されると状態が変わってしまう。量子暗号では、この性質を利用して、盗聴やハッキングによる光子の変化の有無を確認し、安全性を担保する。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171226-118-OYT1T50121

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  22. 究極の暗号通信 中国―欧州間で 7600キロ初成功
    2018年1月20日5時0分

     【ワシントン=三井誠】盗聴やハッキングが不可能とされる「量子暗号通信」を、人工衛星を使って中国とオーストリアの間で実施することに成功したと、両国の研究チームが発表した。アジアと欧州をつなぐ長距離の量子暗号通信は初めてという。論文が米物理学会誌「フィジカル・レビュー・レターズ」に掲載された。

     衛星を使った量子暗号研究は、日本政府も2018年度から本格化させる方針で、技術開発が各国で激しくなりそうだ。

     研究チームは、中国が16年に打ち上げた衛星「墨子号」を使って実験。約7600キロ・メートル離れた中国とオーストリアの地上局で、暗号の作成や解読に必要な情報(暗号鍵)を衛星を通じてやりとりし、共有することに成功した。

     この暗号鍵を使って、北京―ウィーン間で、送り手側が実際に画像を暗号化して送信、受け手側が解読した。暗号化した情報をやり取りしたテレビ会議も、75分間続けられたといい、研究チームは「地球規模での量子暗号通信網の構築に道を開く成果だ」としている。

      井元信之・大阪大教授(量子情報)の話 「衛星を使った量子暗号通信の有用性を示した成果だ。日本も乗り遅れないよう研究を推進すべきだ」

      ◆量子暗号通信 =暗号の作成や解読に使う「暗号鍵」に、光の粒(光子)を使う。第三者が読み取ろうとすると光子の状態が変化して痕跡が残るため、盗聴されていないことを確認した上で、情報を暗号化して送受信できる。現在の技術レベルでは最も安全性が高く、「究極の暗号」とも呼ばれる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180120-118-OYTPT50126

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  23. 顔認識のAI 別のAI悪用で顔データ再現の恐れ
    2月19日 18時31分

    特定の人の顔を認識するという人工知能=AIの技術は、ロックの解除などさまざまなところで活用が広がっています。ところが、第三者が別のAIを悪用すると顔のデータを再現できてしまうおそれがあるとする実験結果を筑波大学の研究グループがまとめ、なりすましなどへのセキュリティーのあり方に一石を投じています。

    AIをめぐっては、特定の人の顔を見分ける顔認証の技術が急速に進歩していて、コンピューターのロックなどに導入されているほか、将来的にはさまざまな本人確認などへの応用も検討されています。

    これに対し、筑波大学人工知能科学センターの佐久間淳教授の研究グループは、特定の人の顔を学習したAIを別のAIに攻撃させ、学習した顔を類推させる実験を行いました。

    攻撃側のAIは、まず適当な画像を作り出して攻撃対象のAIに見せます。そして、学習した人の顔とどれくらい似ていると攻撃対象が識別したかを読み取ります。そのうえで、得られた結果をもとに顔を類推し、より似せた画像を作るという作業を高速で繰り返しました。

    その結果、攻撃側が作った画像は初めは意味をなさないものでしたが、学習した人の顔に急速に似ていき、2日後には攻撃対象のAIも本人と認識するレベルになったということです。

    通常はAIのプログラムを攻撃側が読み込むことは難しいため、直ちに悪用されるわけではありませんが、研究グループでは、何者かがAIをハッキングすれば本人の顔を再現できてしまうほか、将来的には顔認証が突破されるリスクも懸念されるとしています。

    佐久間教授は「これまでAIの開発では学習データが第三者に見られることは想定していなかった。データの中には企業の非公表の情報や個人の顔などもあり、情報が漏えいするリスクへの対応が必要だ」と話しています。

    活用進むAIの画像認識

    人工知能=AIによる画像認識の技術は身近なところで活用が始まっています。

    アメリカのIT企業、アップルの最新のスマートフォン「iPhoneX」は、AIを使って顔を見分け、持ち主しかロックを解除できない技術が搭載されています。

    アメリカのハンバーガーチェーンでは、AIが顔を認識して購入履歴からおすすめの商品を示したり、自動的に支払いを済ませたりする実験を行っています。

    顔認証以外のものも含めると、車の自動運転で危険物を察知したり、病気の診断の支援に応用したりするなど画像認識の技術はさまざまな分野で活用が期待されています。

    情報漏えいのリスクとは

    人工知能=AIが学習した人の顔などの画像データが第三者に再現されてしまうとどのようなリスクがあるのでしょうか。

    今回の研究を行った佐久間教授によりますと、AIのプログラムが攻撃者の手にわたってしまうと、所有者の顔が知られるなどの個人情報の保護をめぐる問題が起きるおそれがあるということです。

    また、第三者が本人になりすまして顔認証を突破してしまうと、その機器を自由に操作されてしまうセキュリティー上の問題も懸念されるということです。

    佐久間教授は、今回の実験はさまざまな条件の下で行われているため、直ちに悪用されるリスクは考えにくいとしたうえで、万が一に備えた対策を検討していく必要があるとしています。

    東京大学 松尾豊特任准教授「問題一つ一つ解決を」

    人工知能=AIの画像認識をめぐっては、今回の実験のほかにもさまざまな課題が指摘されています。

    その一つが、物を誤って認識する問題です。

    マサチューセッツ工科大学の研究グループは、現状のAIが抱える画像認識の課題を突き、特殊な「亀」の模型を作りました。
    するとAIはこの模型を「銃」と認識したということです。

    また、ワシントン大学は、交通標識の模型にあるステッカーを貼ると、「一時停止」の標識をAIが「速度規制」と誤って認識することを実験で示しています。

    人工知能に詳しい東京大学の松尾豊特任准教授は「これまでAIそのもののぜい弱性についてはあまり議論されてこなかった。AIはまだ発展途上であり、セキュリティーの懸念など、さまざまな問題を一つ一つ解決しながら技術を前に進めていく必要がある」と指摘しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180219/k10011335121000.html

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    1. サングラスかけても顔認証 AI活用の新システム
      2月20日 16時49分

      サングラスなどで顔の一部が隠れていても高い精度で人の顔を判別できるというAI=人工知能を活用した新しい顔認証システムを大手電機メーカーが発表しました。

      パナソニックが開発した新しい顔認証システムは、これまでは難しかったサングラスをかけていたり、うつむいたりして顔の一部が隠れた状態でも99%以上の高い精度で人の顔を判別できるということです。

      AI=人工知能の「ディープラーニング」という技術を活用することで、顔の一部が隠れていても見えている部分の特徴から顔を判別する仕組みです。また、カメラにもAIを搭載して映りがよい画像だけを使うことで、判別にかかる時間が従来よりも5倍速くなったということです。

      世界的にテロや防犯対策などが求められる中、顔認証システムは多くの人が集まるショッピングセンターやスタジアムなどでニーズが高まっています。

      開発したパナソニック、コネクティッドソリューションズ社の島田伊三男事業部長は「東京オリンピック・パラリンピックも控えており、映像監視という技術で安全安心に貢献したい。また、不正アクセスに対するセキュリティーもしっかり担保し、データの改ざん対策なども徹底していく」と話していました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180220/k10011336251000.html

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  24. 津軽弁の会話 AIで文字化に成功 青森
    2月19日 18時48分

    青森県西部の津軽地方で使われている方言「津軽弁」について、弘前大学と東北電力の研究グループが、独特の言い回しなどをAI=人工知能に繰り返し覚えさせることで、会話のやり取りをほぼ正確に文字で表示することに成功したと発表しました。

    津軽弁は標準語と違う発音や独特の言い回しが多く、ほかの地域から来た人にとって難解な方言とされています。弘前大学と東北電力は共同で去年8月から、AIを使って津軽弁を標準語に変換する研究に取り組んでいて、19日に弘前大学でこれまでの研究成果を発表しました。

    それによりますと、研究ではまず、東北電力のコールセンターで録音された10とおりの会話を、鰺ヶ沢町に住む20代から70代の男女12人にそれぞれ津軽弁で読んでもらいました。そして、そのやり取りをすべて録音したうえでAIに読み込ませ、文字にしました。

    当初は変換ミスが多く、正しく文字に変換できたのは76%程度でしたが、誤った部分を修正し独特の言い回しなどを繰り返し覚えさせるうちに、およそ94%まで精度が高まったということです。

    弘前大学と東北電力は引き続き精度を高めていくとともに、標準語への変換にも取り組むことにしています。研究に当たっている弘前大学の柏倉幾郎副学長は「さらに精度を上げ、観光や医療などさまざまな分野に生かせるよう研究を進めていきたい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180219/k10011335351000.html

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    1. 「津軽弁」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E6%B4%A5%E8%BB%BD%E5%BC%81

      http://find.2ch.sc/?STR=%C4%C5%B7%DA%CA%DB

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    2. 青森 NEWS WEB
      津軽弁 AIで文字変換に成功
      02月19日 16時53分

      弘前大学と東北電力の研究グループが、AI=人工知能を活用して、「津軽弁」の会話のやりとりを、ほぼ正確に文字に変換することに成功したと19日に発表しました。

      弘前大学と東北電力では去年8月から、共同で、AIを活用し津軽弁を標準語に変換する研究に共同で取り組んでいて、19日、これまでの研究成果を発表しました。
      それによりますと、研究ではまず、東北電力のコールセンターで録音された10通りの会話を、鰺ヶ沢町に住む20代から70代の男女12人にそれぞれ津軽弁で、再現してもらいました。
      そして、そのおよそ24時間にのぼるやりとりをすべて録音したうえで、AIに読み込ませ、文字に変換させました。
      当初は変換ミスが多く、正しく文字に変換できたのは76%程度でしたが、誤った部分を修正し独特の言い回しなどを繰り返し覚えさせるうちに、およそ94%まで精度が高まったということです。
      弘前大学と東北電力は、引き続き精度を高めていくとともに、標準語への変換にも取り組むことにしています。
      研究グループの弘前大学の柏倉幾郎副学長は「さらに精度をあげ、観光や医療などさまざまな分野に生かせるよう研究を進めていきたい」と話しています。
      https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20180219/6080000128.html

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  25. 中国の最先端AIが作り出す戦慄の未来社会 - 野口悠紀雄 新しい経済成長の経路を探る - 2018/3/1
    http://diamond.jp/articles/-/161558

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    1. 《アメリカで中国の先端AIに対する脅威論が急速に強まっている。

       まず、技術的に追い抜かれる可能性が現実的になってきた。さらに中国が先端AIで優位に立つことの影響は、軍事にまで及ぶと予測されている。

       個人データの利用に寛容な中国の特異な社会構造が、AIの開発に有利に働いている。中国では、究極の監視社会が実現しようとしている。これは個人の自由に対する深刻な脅威になる。》

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    2. 《コンピュータサイエンスの大学院で、中国の清華大学はMITやスタンフォードなどのアメリカの大学を抜いて、いまや世界一の評価だ(「清華大学が世界一で東大が91位という現実」参照)。

       全米科学財団(NSF)は、科学技術の研究論文数で中国が初めてアメリカを抜いて世界トップになったとする報告書をまとめた。

       2016年に発表された中国の論文数は約43万本で、約41万本だったアメリカを抜いた(なお、日本は15年にインドに抜かれ、16年は第6位だ)。

       コンピュータ科学分野の論文でも、中国がトップ。以下、アメリカ、インド、ドイツと続く。日本は5位だ(Science & Engineering Indicators 2018、世界の学術論文数 国別ランキング・推移参照)。》
      http://diamond.jp/articles/-/161558?page=3

      数の多さと質の高さは、必ずしも一致しないと思われ…

      ただし、日本の、特にライフサイエンス分野は、かなり劣化悪質化しているものと思われるが、どうやらそれは世界的な傾向でもあるらしい。

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    3. >「戦場のシンギュラリティ(技術的特異点)」
      http://diamond.jp/articles/-/161558?page=4

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    4. >いま「AI軍事革命」を先導しようとしているのは、人民解放軍だ。

      >アメリカのIT先端企業から、中国のIT企業への技術者の移動が始まっている。

      http://diamond.jp/articles/-/161558?page=5

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    5. 《中国では何億台もの監視カメラが設置されており、ビッグデータを集め、利用できる。

       中国では、民間企業のAI開発を、国が積極的にバックアップしている。というより、共同で利用しようとしている。

       中国警察が導入した顔認証めがねは、犯罪者を見つけるために有効だが、一方で、反体制派や少数派民族の監視も容易になる。

       問題は、「何が悪いことか」という判断だ。中国では、体制に不満を持つことが犯罪であると見なされる危険がある。

       中国で究極の国家支配が可能になるだろうとする危惧が、西側のメディアで高まっている(Washington Post参照)。

       そうした国が技術力を高めて膨張する。それは、中国国民の問題にとどまらないだろう。》
      http://diamond.jp/articles/-/161558?page=6

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    6. 究極の『1984』的SF国家が実現される…

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  26. 量子コンピューターでも解けない 新暗号技術開発 NTT
    4月26日 15時42分

    あらゆる通信の分野で暗号の技術は不可欠なものとなっていますが、桁違いの計算能力がある量子コンピューターが完成すれば、現在の暗号は解かれてしまうと指摘されています。これに対して、NTTは、量子コンピューターでも解けない次世代の暗号の実現に向けた新たな技術を開発しました。

    暗号の技術をめぐっては、コンピューターの性能の向上とともにどんどん複雑化していますが、汎用性(はんようせい)の高い量子コンピューターが完成すると現在の暗号は解かれてしまうおそれがあり、次世代の暗号の開発が急がれています。

    特に心配されているのが、現在の暗号が抱える弱点です。この弱点は、暗号化された情報をわざと一部書き換えたうえで暗号を解く操作を大量に繰り返すと、得られた結果の規則性から、どのように暗号化したかが類推できるおそれがあるというものです。

    これに対して、NTTは、こうした操作が行われた場合に意味の無い数字を示す新たなプログラムを開発しました。こうすることで、たとえ量子コンピューターでも規則性を読み取ることは難しいということです。

    しかも、このプログラムは現在のパソコンや携帯端末でも動かすことができ、次世代の暗号の実用化に一歩近づいたとしています。

    汎用性の高い量子コンピューターの実用化は10年後か20年後と予想されていて、NTTセキュアプラットフォーム研究所の草川恵太さんは「世界各国の研究チームが開発を進める暗号に組み込んでもらえるよう提案したい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180426/k10011418321000.html

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  27. 量子コンピューターのソフト開発 慶応大が研究拠点を開設
    5月17日 17時47分

    次世代のコンピューターとして期待が高まる「量子コンピューター」のソフトウェアを開発する研究拠点を、慶応大学が横浜市に開設し、国内の民間企業と共同でビジネス分野への応用を目指していくことになりました。

    量子コンピューターの新たな研究拠点は、慶応大学がアメリカの大手IT企業IBMと連携して横浜市にある理工学部のキャンパスに開設しました。

    IBMがアメリカで開発中の「ゲート方式」と呼ばれるタイプの量子コンピューターとインターネット回線でつながっていて、スーパーコンピューターを上回ると期待される量子コンピューターを、金融業や製造業などビジネスの現場でどのように生かしていけるのか、国内の民間企業と共同でソフトウェアの開発を進めていくということです。

    量子コンピューターは、光の粒や電子など量子と呼ばれる極めて小さな物質の世界でおきる物理現象を応用した次世代のコンピューターで、カナダのベンチャー企業が「アニーリングマシン」と呼ばれるタイプを発売し、世界的な研究機関が次々と購入して研究を進めるなど、国際的な開発競争が激しくなっています。

    慶応大学理工学部の伊藤公平学部長は「量子コンピューターで使えるソフトウェアを開発し、実際の問題をとくことが使命で、2年半くらい後をめどに今のコンピューターでは不可能なことを可能にしたい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180517/k10011441991000.html

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  28. ”量子コンピューターに匹敵” 新型国産コンピューター実用化へ
    5月21日 23時06分

    世界各国で開発が進められている量子コンピューターに匹敵するという桁違いの計算能力を持つ新型の国産コンピューターが実用化されることになりました。宅配のルート選択やがんの治療など幅広い分野で活用が期待されます。

    量子コンピューターは、カナダのベンチャー企業が、膨大な数の組み合わせから最適な解を選ぶ「組み合わせ最適化問題」の処理に特化したものをすでに実用化しています。

    大手電機メーカーの富士通は、この「組み合わせ最適化問題」を従来の電子回路を使いながら、量子コンピューターに匹敵する能力で処理できるという新型のコンピューターを開発し、今月からサービスの提供を始めました。

    量子コンピューターと違い、部品を超低温に保つ必要がないため、大がかりな装置がいらないのが特徴だということです。

    富士通では、人手不足が深刻な宅配業務を効率化するために最適なルートを選んだり、がん治療で放射線を当てる最も効果的な角度を決めたりする場合など幅広い分野で活用できるとして、2022年度までに1000億円規模の事業に成長させる計画です。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180521/k10011447381000.html

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  29. カナダ製「量子コンピューター」 東北大に設置へ
    2018年7月19日15時0分

     東北大と東京工業大は18日、「世界初の商用量子コンピューター」とされるカナダ製の「ディーウェーブ」を、2019年秋頃に東北大に設置すると発表した。従来のコンピューターでは膨大な時間がかかっていた複雑な計算を一瞬で解く能力があるとされ、国内に導入されるのは初めてという。

    渋滞予測などで応用
     両大学は、量子コンピューターの仕組みを探る基礎研究のほか、民間企業と連携して交通渋滞予測や効率の良い物流ルートの計算などの応用研究も進める。設置費用は数十億円という。ディーウェーブは11年、カナダの新興企業が発売。グーグルや米航空宇宙局(NASA)も導入している。

     国内ではこれまで、東北大や民間企業などがインターネットでカナダと通信する方法でディーウェーブを利用していた。だが、5万分の1秒程度で計算できる問題でも、カナダから日本に解答を送る通信に時間がかかり効率が悪かった。東北大の大野英男学長は「量子コンピューター研究と人材育成を加速させ、世界的な拠点の形成と産業競争力の強化に取り組んでいきたい」と話している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180719-118-OYTPT50286

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    1. 東北大に「量子コンピューター」、渋滞予測応用
      2018年7月19日16時49分

       東北大と東京工業大は18日、「世界初の商用量子コンピューター」とされるカナダ製の「ディーウェーブ」を、2019年秋頃に東北大に設置すると発表した。従来のコンピューターでは膨大な時間がかかっていた複雑な計算を一瞬で解く能力があるとされ、国内に導入されるのは初めてという。

       両大学は、量子コンピューターの仕組みを探る基礎研究のほか、民間企業と連携して交通渋滞予測や効率の良い物流ルートの計算などの応用研究も進める。設置費用は数十億円という。ディーウェーブは11年、カナダの新興企業が発売。グーグルや米航空宇宙局(NASA)も導入している。

       国内ではこれまで、東北大や民間企業などがインターネットでカナダと通信する方法でディーウェーブを利用していた。だが、5万分の1秒程度で計算できる問題でも、カナダから日本に解答を送る通信に時間がかかり効率が悪かった。東北大の大野英男学長は「量子コンピューター研究と人材育成を加速させ、世界的な拠点の形成と産業競争力の強化に取り組んでいきたい」と話している。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180719-118-OYT1T50075

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  30. [平成時代]IT革命<1>携帯はトレンディー
    2018年8月22日5時0分

     平成の30年は、IT(情報技術)が飛躍的に発展し、私たちのコミュニケーションや暮らしのあり方を大きく変えた。携帯電話、インターネット、パソコン、スマートフォンの黎明れいめい期と時代を切り開いた人々を振り返りながら、未来を展望する。(敬称略)

    小型化に成功 爆発的普及

      ■折りたたみ型

     「こんなのじゃダメだ。他社はデザイナーを使って、魅力的なものに仕上げているぞ」。神奈川県横須賀市のNTTの研究所。NECで携帯電話の開発リーダーだった田村義晴は、NTT側の担当者から見本機を突き返された。平成の時代が幕を開けた1989年春のことだ。

     NTTに衝撃を与えたのが、同年に発売された米モトローラの超小型携帯電話「マイクロタック」。重さ約300グラムとNTT製(約640グラム)のおよそ半分に抑えられていた。手軽に持ち歩くことができる本格的な携帯時代の到来を告げる製品だった。

     田村は、見本機を一蹴いっしゅうされたことで、逆に開発が難しい製品を作ろうと発奮した。日本初の折りたたみ型へと突き進む。

     折りたたみ型は、ほぼすべての部品を従来のものより小型化する必要があった。例えば、着信音を奏でる部品の小型化に工夫を凝らした。狭いスペースに入るように小さくしたら、音も小さくなってしまったが、一番、共鳴する音色にすることで耳に届きやすくなった。

     NTTは91年に世界最小最軽量をうたった「ムーバ」シリーズ4機種を発表。なかでも、NEC製の「ムーバN」(重さ約250グラム)は使い勝手のよさで、生産が追いつかないほどの大ヒット商品になった。日本の製造業にとってお家芸の小型化が、爆発的な普及への扉を開いた。

     

      ■憧れの存在

     ただ、まだ一般の人が手軽に携帯電話を持てる時代ではなかった。91年にフジテレビ系の看板ドラマ枠で放映された「東京ラブストーリー」。スポーツ用品メーカーで働く主人公・赤名リカ(鈴木保奈美)が、ムーバより前の世代の大きな携帯電話を片手にトラブル対応にあたる場面がある。

     プロデューサーだった大多亮は、「トレンディードラマは、皆が憧れる存在でなければいけない。一部のビジネスマンしか持っていなかった携帯電話を登場人物に持たせた」と語る。本格的に個人へと普及するのは、レンタル制から端末を購入できる「買い取り制度」に切り替わった94年からだ。

    ■絵文字は世界共通

     携帯電話がインターネットにつながる「小さなパソコン」へと変貌へんぼうしていく転換点は99年。NTTドコモの「iモード」が登場した。開発責任者だった榎啓一は栃木支店時代、女子高生の間で大流行していたポケベルの人気ぶりを目の当たりにした。iモードの開発を命じられた際、榎は「若い女性向けのサービスにするべきだ」と直感した。「短い文字のやりとりは人気が出る」とも確信していた。iモードには、ポケベルが源流ともされる、絵文字176種を搭載した。

     携帯電話は平成の暮らしをどのように変えたのか。中央大学の松田美佐教授(メディア論)は「いつでもどこでも、個人が好きな形で連絡を取れるようになった。互いに選んだ特定の相手とのコミュニケーションが盛んになっていった」と語る。

     iモードメール、携帯で撮影した写真をメールで送るJ―フォンの「写メール」、音楽を着信音とするauの「着うた」――。高機能化は個人同士の親密さを深めていった。

     今、「emoji」は、世界共通語だ。iPhone(アイフォーン)が取り入れ、2013年には、オックスフォード英語辞典に「emoji」が登録された。喜怒哀楽を伝えるために世界中で愛用される、日本発の世界標準となった技術革新。日本が切り開いた多機能化は、後のスマートフォンへと受け継がれてゆく。


    [Q]平成元年のITは?…A4ノートPC初登場

     Q 1989年(平成元年)のIT(情報技術)機器は、どの程度まで発展していたのか。

     A 持ち運べるような携帯電話の製品が出始めたのは87年頃。「携帯電話」の名称も、その頃から使われるようになった。89年当時のNTT製品は重さが約640グラムで、10万円の保証金を払うレンタル方式。携帯電話の世帯保有率は93年でもわずか3・2%だった。

     Q パソコンは。

     A コンピューターの頭脳にあたるマイクロプロセッサーは、米インテルが71年に世界で初めて開発し、歴史は古い。

     NECが本格的なパソコンを発売したのが79年。80年代に各社から相次いで製品が投入され、89年には東芝からA4サイズのノートパソコンが世界で初めて発売された。現在は、ハードディスクなどに大容量の動画や音声などを記録できるが、当時は難しかった。

     Q インターネットの普及は。

     A インターネットの起源は、69年に米国防総省の予算で開発されたネットワークとされている。89年は、世界初の商用ネット接続サービス事業者が設立された年だ。日本では80年代に大学間で研究用のネットワークが構築され、93年から商用利用が始まった。同年に画像と文字を同時に扱えるホームページ閲覧ソフト「Mosaic」が公開された。インターネットエクスプローラーなど閲覧ソフトの原型とされ、以降、ネット利用者が増えていった。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180821-118-OYTPT50528

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    1. [平成時代]IT革命<2>ネット 新参者が開拓
      2018年8月23日5時0分

      ヤフーBB 高速通信浸透

       ■無料配布部隊

       通信業界で圧倒的な存在感を放っていたNTT。日本のインターネットは、その巨人に挑戦する新興企業が切り開いていった。

       2002年秋、駅前や家電量販店で、そろいのユニホームを着た若者が赤い紙袋を配る姿が話題となった。ネット接続機器のモデムを、無料配布する大胆な試み。紅白の大きな傘が目を引き、「パラソル部隊」とも呼ばれた。

       当時、通信業界では新参者だったソフトバンクグループは01年9月に高速ネットサービス「ヤフーBB」を開始。NTTの約5倍の通信速度で、月額料金が半額以下という価格破壊で風穴を明けた。1年後には契約数が100万件を突破した。

       パラソル部隊を率いた榛葉しんば淳(現ソフトバンク副社長)(55)は「まずは使い、便利さを知ってほしい。満足させる自信はある」と無料配布に踏み切った理由を語る。既存の電話線を活用したADSLという技術がカギだった。NTTも値下げを迫られ、低価格の高速ネットは一気に普及していった。00年に34%だったネットの世帯普及率は、02年に8割を超えた。

       ■IIJが先陣

       1994年1月、日本初の商用ネットサービスを掲げるIIJ(インターネットイニシアティブ)の鈴木幸一(71)(現IIJ会長)は、東京・赤坂の宴席で郵政省(現総務省)の幹部と向かい合っていた。92年末に起業した鈴木は、ネットの事業認可に向け、郵政省との交渉を続けていた。しかし、郵政省は「絶対に潰れない財務基盤が必要」となかなか納得しなかった。

       当時、ネットの仕組みや将来性が理解されず、公共性が高い事業に新興企業が進出することへ慎重論も強かった。鈴木は国策でネットの普及を進める米国の事例を紹介して「20世紀最後の技術革新に日本がどんどん遅れる」と訴え、郵政省から「3億円の財務基盤を示せば認可する」という回答を引き出した。

       IIJは認可を受け、世界とつながるサービスを開始。電機や製薬など大企業が利用を始め、海外の新法や特許、ニュースなどの情報を求めた。ネット時代の本格的な幕開けとなった。

       ■独自サービス

       ネットの発展で、04年にソーシャル・ネットワーキング・サービス「ミクシィ」、06年に動画サイト「ニコニコ動画」など日本のサービスも花開いていった。「友達が友達を呼ぶことで巨大なインフラを作ることができる」〈笠原健治・現ミクシィ会長(42)〉。「映像上のコメントで交流する、それまでにない双方向性を実現した」〈ニコニコ動画で開発・運営の中心だった川上量生のぶお・現カドカワ社長(49)〉。

       高速ネットは、今、モバイルが主戦場だ。第5世代を意味する次世代の通信規格「5G」は20年にも実用化される。通信速度は、けた外れに速くなり、あらゆるモノやサービスがネットでつながる時代が到来する。新たな挑戦者が待たれる。(敬称略)

        【ADSL】  ブロードバンド(高速大容量通信)回線の一つで、既存の電話線にデジタル信号を通し、通信を高速化する仕組み。NTTが推進していたISDNに比べて通信速度が速く、特別な工事も不要という特徴がある。NTT東日本、西日本のISDNサービスの新規受け付けは一部を除き、2018年11月末で終了する。ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)」の略。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180823-118-OYTPT50386

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    2. [平成時代]IT革命<3>旋風ウィンドウズ95
      2018年8月24日5時0分

      「誰でも使える」PC身近に

        ■スタートボタン

       最初の印象は、戸惑いだった。「ユーザーに受け入れられるだろうか」

       1994年春の夜、東京都渋谷区にあった米マイクロソフトの日本法人の一室。開発中の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ95」日本語版の責任者だった御代みよ茂樹(57)は、最新の試作版に触れたとき、こう感じた。

       なにしろ、その時まで使っていた93年発売の「ウィンドウズ3・1」とは、ソフトの起動方法が一変していた。表計算などのソフトを使うには、デスクトップにあるソフト起動プログラムから煩雑な作業を経て立ち上げていたが、「95」のデスクトップ上からは消えていた。

       代わりに、今でもその系譜が残る、画面左下の「スタートボタン」があった。スタートボタンを押すと様々なメニューが一覧表示され、クリックすれば起動する。デスクトップにファイルが置けるようになるなど、革新的なOSだった。

       試作版の機能を3日ほど試していると、「もう3・1には戻れない」と、戸惑いは吹き飛んだ。「ようやくパソコンを誰でも使える時代がきた」と確信。御代が考え出したキャッチコピー「全てはスタートボタンから始まる」は、日本での販売キャンペーンで大々的に使われた。

        ■大ヒット

       「95」日本語版は95年11月23日午前0時、国内で一斉に発売された。東京・秋葉原の家電量販店に行列ができ、カウントダウンが終わると、人々がレジに詰めかけた。店員ははっぴ姿にメガホンで購入をあおった。

       この年は阪神大震災、オウム真理教による地下鉄サリン事件と惨事が相次いだ。「95」の爆発的ヒットは、そうした世相に新たな風を吹き込んだ。当時、量販店ソフマップでパソコンの買い付けを担当していた村越真人(47)は、「パソコンの話であれだけ連日マスコミに取り上げられたのは95が初めて。新しさ、物珍しさを求めて買いに来る人も多かった」と振り返る。

       内閣府によると、95年のパソコンの世帯普及率は15・6%だったが、2016年にピークを迎えて79・1%を記録、18年は78・4%となっている。

        ■新たな波

       パソコンが家庭に普及したのは、使い勝手のよさを左右する「ユーザーインターフェース(UI)」の発展が大きい。コンピューター関連の雑誌やソフトを手がけたアスキーの創業者・西和彦(62)は、「平成の初めは、小さくする、軽くする、電池の持ちを良くするなどハード面が重視されていた。近年は、画面の見やすさなどの操作性がとても重視されている」と指摘する。

       キーボードとマウスを使った入力から、タッチパネルでの操作も可能になり、音声で指示を与えることもできるようになった。

       UIには、新たな革新の波が押し寄せる。話しかけるだけで、家電の操作や商品の注文などができるAI(人工知能)スピーカーが人気を呼ぶ。AIで人間の行動を予測し先回りして動く製品や、視線や脳波を使って操作する技術の開発も進む。パソコンという形を意識することは少なくなっていくのかもしれない。 (敬称略)

       
        ◆ユーザーインターフェース(UI)= 画面や、キーボード、マウスなど、ユーザーがコンピューター機器を操作する上で接する部分を指す。近年はタッチパネルや音声認識のように、より簡単に直感的な操作ができるUIが広がり、利便性向上につながっている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180823-118-OYTPT50434

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    3. [平成時代]IT革命<4>iPhoneの衝撃…あらゆる情報 スマホに
      2018年8月25日5時0分

       ■電話を再発明

       「どんな携帯電話よりも賢く、極めて簡単に使える。これが、iPhone(アイフォーン)。電話を再発明する」

       今では伝説となった2007年1月の初代アイフォーン発表会。米サンフランシスコで、アップルのスティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)は、ユーモアを交えながら簡潔な語り口で魅力を伝えた。

       その場にいたカメラマンの三井公一(51)は、アイフォーンに驚き、会場のあふれる熱気を肌で感じた。「特別に見せるから地下の部屋に来てほしい」。アップルの広報に呼ばれると、幹部が「これだよ」とアイフォーンを触らせてくれた。

       撮影した写真が夢のように滑らかにスクロールできる。パソコンと同じようにウェブサイトが表示される。タッチパネルで操作すると、発表会の通りに動いた。「これはすごい」と革命を確信した。

       ■「伝道師」

       日本では08年7月にソフトバンクモバイルが発売。中山五輪男いわお(54)は同社初の「エバンジェリスト(伝道師)」として普及にまい進した。今までの携帯電話とは異なる製品をどう訴えるか。中山は3000人が集まった法人向けイベントで、300万円の高性能プロジェクターを使い、アイフォーンを映し出した。こだわったのは、指で触れたり、滑らせたりするたびに変化する画面の動きだ。

       ジョブズを意識した発表内容は、視察に訪れたアップルの幹部に「パーフェクト」と絶賛された。中山はアイフォーンの魅力を伝えるため、年間300回以上に及ぶ全国行脚を続けた。

       ■ガラパゴス携帯

       当時、日本の携帯電話は、高機能化が進んでいたが、世界標準から外れ、ガラパゴス携帯と称された。テレビを視聴できるワンセグや電子マネー決済、高性能カメラなど、一つ一つの性能は負けていなかったが、商品全体の魅力は圧倒的にアイフォーンが勝っていた。おしゃれな色遣いで人気を集めた携帯電話「インフォバー」の開発に携わったKDDIの砂原哲(47)は、アイフォーンの洗練されたデザインに刺激を受けた。

       アイフォーンの対抗馬となったのが、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマートフォンだ。安達晃彦(44)は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズで「エクスペリア」の開発に参加した。アンドロイドの無償提供は07年に発表されたばかり。「どういうものになるかわからなかったが、開発はスピードが最優先だった」と語る。

       音楽、写真、動画、読書、ソーシャル・ネットワーキング・サービス――。デジタル化されたあらゆるコンテンツ(情報の内容)がスマホで手軽に楽しめるようになった。ITジャーナリストの林信行(50)は「誰でも自由にインターネットを利用できるようになり、(ITの習熟度で経済格差が生じる)『情報格差』が死語になった」と語る。平成の時代を彩ったIT革命の集大成とも言えるスマホ。平成を継ぐ未来へと革命のバトンはわたる。(敬称略)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180825-118-OYTPT50083

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    4. [平成時代]IT革命<5>使い方問われる「芸達者」…タレント 劇団ひとりさん
      2018年8月27日5時0分

       平成の30年でIT(情報技術)は、私たちの暮らしをどのように変えたのか。最新のIT機器に、いつも親しんできた劇団ひとりさんと、ソニーでパソコン事業に取り組んだ佐藤一雅さんに聞いた。

                ◇

       平成に入って中学生になり、最初に買ったIT機器は、任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイ」だったと思う。高校生で持ったポケベルは夢のツールだった。それまで友達と連絡を取るときは、必ず家の固定電話にかけていたから、親が出たらどうしようとか思った。直接、連絡を取れることで、ものすごく大人になった気持ちになった。液晶画面がついていたので、暗号のような記号を送ってやりとりしていた。

       芸人や小説家という職業柄、メモ魔。インターネットを通じてメモを管理できるアプリの登場は、まさに欲しかったものだ。どんなくだらないことでもメモで保存する。例えば、トーク番組で、先輩のダチョウ倶楽部の上島竜兵さんの話が必要になったら、「竜兵」って検索すれば、ババッと出てくる。

       やっぱり一番すごいと思うのは、スマートフォン。2008年の「iPhone(アイフォーン)3G」の発売日には、わざわざ埼玉県の奥の方の店まで行って手に入れた。スマホには音楽、ゲーム、本、全部入っている。昔は20件くらいは電話番号を記憶していたが、今では奥さんの携帯番号さえ覚えていない。

       便利だが、使い方を問われていると思う。音楽配信サービスで何千万曲と入っているけれど、死ぬまでに全部聴けない。写真もパソコンのなかに3万枚くらいある。ひとつの構図を撮るのに平気で20~30枚撮るけれど、全く見返さない写真も多い。フィルムの頃はアルバムで整理して結構見返していた。今は色々な情報が一期一会だ。

       ITほど目に見えて進化していくものってなかなかない。この興奮や感動を楽しまないでどうする。AI(人工知能)の発展で、将来はAIお笑い芸人と、しのぎを削る日が来ると考えている。楽しみで仕方ない。


      データ民主化は好機…ソニースタイルドットコム・ジャパン元社長 佐藤一雅さん

       平成は、技術革新のスピードが速く、過去の経験にとらわれると破壊的な発想ができなくなる時代だ。新しいことに挑戦しやすい環境があった。

       1980年にソニーに入社し、大学は文系だったが、コンピューター部に配属された。96年(平成8年)にパソコン市場の再参入のプロジェクトに参加、新しいライフデザインを考えるのが使命だった。パソコンで音楽や映像がもっと楽しくなることを提案。97年に初代のノートパソコンVAIO(バイオ)を送り出し、商品企画や販売促進を担当した。

       99年当時、最高経営責任者(CEO)だった出井伸之氏が、「インターネットは隕石いんせきだ」と警鐘を鳴らした。恐竜を滅ぼした隕石のように、ネットは既存の産業体系を滅ぼすという認識だ。

       変わらなければならないというのは私たちも分かった。では、どうすべきかと発想する際、(IT産業が盛んな)米シリコンバレーの人たちに一日の長があった。設立された当初のグーグルの人たちは、ビジネスモデルなんてないと言っていたと聞いた。

       平成の30年間は、2段階のIT革命が起きて、次に飛躍するきっかけも作った。映画で言うと続編があるような終わり方になる。

       1段階目は、パソコンの大衆化で、プログラミング言語を知らなくても、誰でも直感的な操作で使えるようになった。2段階目は、インターネットを一般の人が使えるようになったことだ。通信網の整備に加えて、メールやウェブブラウザーなど便利なアプリケーションが登場したことが大きい。

       3段階目の革命は、今。あらゆるモノがネットにつながるIoTだ。IoTと一緒に、データをだれもが平等に入手できるデータの民主化が訪れる。今はグーグルなど米IT大手がデータを押さえているが、日本にもチャンスが来る。

      (この連載は、瀬川大介、佐々木鮎彦、青木佐知子、小沢妃、米沢知史、松尾大輝、福島達朗が担当しました)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20180826-118-OYTPT50249

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  31. 偽動画 見破るAI…国立情報学研
    2018年10月28日5時0分

     国立情報学研究所のチームは、インターネットに広がるフェイク(偽)動画を見破る人工知能(AI)を開発したと発表した。人の顔を入れ替えた偽動画を98%、口元などの表情を操作した動画は95%の確率で見破れるという。人の目では見分けがつかない目元や口元のわずかな不自然さを検知していると考えられる。

     映像技術が発達し、動画の一部の合成や音声の差し替えが簡単にできるようになった。米国では最近、トランプ大統領の音声が別人のものに差し替えられた動画がネットに拡散し、騒ぎになった。悪意を持って作り替えられた動画で人権が侵害される社会問題も起きている。

     チームの山岸順一准教授(音声認証)は「技術を広く使ってもらいたい」と話し、12月に香港で開かれる国際学会で発表する。

     静岡大の大木哲史講師(生体認証)は「非常に高い確率で偽動画を判定する技術。画像合成の様々な分野で活用することが期待できる」としている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181027-118-OYTPT50365

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  32. [注目閣僚に聞く]AI活用 適切データで…平井卓也 科学技術相
    2018年11月4日5時0分

     私の所管の中で優先度が高いのが、人工知能(AI)の分野だ。世界各国で研究開発が一気に進み、日本は「周回遅れ」と言われるが、医療や農業など日本がやるべき得意なところはある。技術の進展と国民の安全安心な利用の両立が大事だ。社会実装を阻む要因を分析して解決し、個人情報保護やセキュリティーの原則もまとめる。

     AIの利用で忘れがちなのはデータの正しさだ。適切なデータを用意しないと、AIが間違った答えを出す恐れさえある。「良い結果を導くデータとは何か」という問題も議論しないといけない。

     (今年のノーベル生理学・医学賞に選ばれた)本庶佑ほんじょたすく先生が若手研究者を鼓舞し続けてくれている。6月に閣議決定した「統合イノベーション戦略」に基づき、独創性や分野横断的な俯瞰ふかん力を備えた人材を育成し、若手への研究費の重点配分などに取り組む。研究費がどのように使われ、どのような結果になったかを十分に検証した上で、若手研究者を支援したい。

     宇宙はどの国にとってもフロンティアだ。新興国を含めた多くの国が進出し、産業や安全保障など様々な分野での利用が進む。宇宙に関しては老舗の日本は、今ある存在感や信用をさらに強化できるように開発と利用を推進する。

     政府の日本版GPS衛星「みちびき」は、位置情報の誤差を世界最先端の精度のセンチ・メートル級で実現でき、日本の売りになると思う。自動走行や農業、物流、防災など様々な分野への展開が期待される。2023年度の7基体制に向けた予算確保も進めたい。

     (行政手続きをインターネットで一括して行えるようにする)デジタルファースト法案は、手続きのオンライン化や住民基本台帳法の改正、マイナンバー法の改正などやるべきことが色々ある。来年の通常国会にまとめて提出することになる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181103-118-OYTPT50296

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    1. 「平井卓也」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E5%B9%B3%E4%BA%95%E5%8D%93%E4%B9%9F

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  33. [サイエンス Opinion]「AIは万能」誇大広告
    2018年11月11日5時0分

    熱狂から幻滅 ブーム下火

     世間には今、AI(人工知能)があふれ、「AIブーム」のただ中にある。複雑な問題を瞬時に解く「極めて賢い機械」は、人間の生活の質を高めるばかりか、人間を支配するとの脅威論まで飛び出すほどだ。だが、その実像を冷静に見ると、現時点で期待したほどの万能性はなく、脅威論にも違和感を覚える。イメージが先行した現状のままでは、やがてブームは終わり、AIが社会に定着することはないだろう。 (科学部 笹本貴子)

     

     「AIは過度な期待のピークを越え、熱狂が冷める段階に移行しつつある」。情報技術(IT)関連の米調査会社ガートナーの日本法人は10月11日、国内のAI技術への期待感について、こんな分析結果を発表した。

     同社の「ハイプ・サイクル」という分析によると、AIは昨年、ハイプ(過度な期待、誇張の意味)のピークを迎え、現在は熱狂が冷め始めて「幻滅期」への下り坂にさしかかりつつある。企業のAIを活用したビジネスは「今後、慎重な姿勢が広まる」と予想した。

     そもそも「AI」の明確な定義はない。熱狂と幻滅の両極に大きくぶれる原因が、ここにある。

          □  □

     AIという用語は1956年、米国で開かれた国際研究会議で初めて登場した。「人間にしか解けない問題を解く」など抽象的な概念を指していた。AIはそれから70年頃までと、80~95年頃の2度のブームを迎え、そのたび衰退。今は2010年頃から始まった「第3次ブーム」にあるといわれる。

     ブームごとに社会のAIに対する認識や研究の主流は異なった。AIの定義は実は、時代とともに変遷してきたのだ。

     第1次ブームでは、手書きの文字や画像の認識、人間との対話システムなどの能力が期待された。第2次ブームでは、医師の診断など専門家の複雑な思考判断を行う「エキスパートシステム」の開発が進められた。

     しかし、いずれも人間の脳が行う複雑な思考を再現できず、期待感と現実の技術レベルの間に隔たりが目立ち始め、人々の熱は冷めた。ハイプ・サイクルの「幻滅期」に入ったまま、技術が社会に浸透することなく消えていったといえる。

     現在、AIは二つに分類できる。

     一つは、人間が「この場合はこうする」というような制御プログラムを入力し、その通りに動くAIだ。部屋の温度が下がれば自動的に暖める、ごく一般的なエアコンもこれに該当する。ゴミの有無や壁、障害物を認識して臨機応変に掃除するロボットもそうだ。

     もう一つは、過去のデータを学習して、自ら動作を判断したり、今後を予測したりできるAI。これは「機械学習」と呼ばれ、さらに複雑な計算過程をたどる深層学習(ディープ・ラーニング)が実現した。これがブームの核心だ。

          □  □

     ただ、学習するデータの数や精度などで能力は変わる。ひとくくりにAIと呼んでも、実は玉石混交だ。あるAI開発企業幹部は「大して高度ではなくても、国の予算獲得や、マスコミの注目を集めるためにAIを名乗るものがあまりに多い」と憤り、こう嘆く。

     「AIの定義がはっきりせず、誇大広告のようにAIという言葉を使い続ければ、社会の失望を買い、技術の高いAIまで見放されてしまう」

     国際標準化機構(ISO)などは今年4月、AIや関連用語の定義について、米中韓など約20か国で協議を始めた。最終決定にはまだ時間がかかる見通しだ。

     

    状況判断 最大の関門
     AIへの過度な期待感が高まる一方、「AIが人の仕事を奪う」「いつかは人の能力を超え、反乱を起こす」などと得体の知れない恐怖を覚える人もいる。だが、人工知能学会の前会長で国立情報学研究所の山田誠二教授は「AIはまだ人間の2歳児の知能にも満たないレベル」と語る。

     AIにはまだできないことが多い。まず指示されたことしかできない。世界を見る「フレーム(枠組み)」を自分で設定できないことから、「フレーム問題」と呼ばれている。AI研究最大の難問だ。

     こんな例え話が有名だ。高価な美術品を保管する倉庫内に爆弾が仕掛けられたため、AIロボットに「美術品を倉庫から取ってくる」という指示を実行させた。実は爆弾は、美術品と同じカート上に載っているのだが、AIはカートごと美術品を取ってくる。美術品、AIもろとも爆発――。

     人間社会でAIが仕事をしたり、人と対等に渡り合ったりするには、大量の情報を取捨選択し、的確に状況を判断する柔軟性が必要だ。人間の子供でも毎日何げなくやっているこうしたことが、AIには難しい。

     「判断の根拠を説明できない」ことも問題だ。AIが様々な判断をしても計算過程が複雑すぎて、人間は、AIがなぜそう考えたのかの因果関係がわからない。山田教授は「この問題が解消されれば、AIの応用の幅は一気に広がるのだが」と話す。

     AIは今後、社会に定着していくのか、あるいは過去2回のブーム後のように忘れ去られていくのか。社会がAIの実態を正しく知り、長い目で向き合う姿勢も重要だろう。AIブームのピークを過ぎた今から数年間が、真の定着への正念場だ。

     

    医療・介護など重点

     政府は昨年3月、AI技術を活用して産業化を進めていくための「人工知能技術戦略」を策定した。戦略では、「生産性」「健康、医療・介護」「空間の移動」「情報セキュリティー」の4分野が、AI活用の重点分野とされた。

     2020年頃までに、AIで「農業の無人化」「創薬や診療支援」などが実現すると明記。25~30年頃までに、「熟練医師の技を再現する手術ロボット」「完全自動運転」などを産業化するという。

     その後は「全ての人に体の状態を常時測定するセンサーが装備され、日常的に予防医療が行われる」「社会のあらゆるモノやサービスがAIにつながる」などと記した。

     こうした社会の実現には、AIに学習させる個人データの保護のあり方や、AI人材の不足など、解決すべき課題も多い。

     

      ◆ハイプ・サイクル= 様々な技術がどの段階にあるかを曲線上に示した図。新しい技術が市場に浸透するには、〈1〉期待感が急上昇〈2〉過度な期待のピーク〈3〉幻滅〈4〉実質的な市場浸透〈5〉成熟技術として市場に認知される――の5段階を経るという分析に基づく。米ガートナー社が1995年から公表している。

     

      ◆深層学習(ディープ・ラーニング)= 人間の神経回路の働きをモデルに開発されたAI技術。複雑な画像認識や、言葉の認識などを得意とする。例えば、猫が写った画像を入力した際に、犬や豚ではなく「猫」と見分けるために、あらゆる猫に共通する特徴を自ら見つけ出すことができる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181110-118-OYTPT50323

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  34. [解題新書]AIはどこまでできる 田所昌幸(寄稿)
    2019年1月5日15時0分

     私は手書きで修士論文を書いた最後の世代ではないかと思うが、もはやPCがなければ、この原稿も書ける自信がない。よりよい原稿がより多く書けるようになったかどうかは怪しいが、サイバー空間が機能していなければ、出張先のホテルで原稿を書き、新幹線で推敲すいこうして送稿するという芸当もできるはずがない。こういった「進歩」の一方で、熟練のタイピストや植字工が仕事を失った。傷ついた人たちが居たことも間違いないが、新しい技術によって世界は確実に変化してきたし、今後もそうなのだろう。

     現在脚光を浴びている技術といえば、遺伝子操作と並んで、AI(人工知能)に代表される情報処理技術だろう。書店にもAIと名の付く書物が多数積まれているが、羊頭狗肉ようとうくにくの場合も少なくない。そもそもAIとは何で、実際にどれほどのことがどれくらい近い将来にできるようになるのか、すぐれた専門家であっても、素人に判わかりやすく説明することは簡単ではない。

     田中潤、松本健太郎『誤解だらけの人工知能』(光文社新書)は、AIを作っている研究者に、AIのビジネスへの応用に携わっている聞き手がいわば素人代表として質問をする体裁をとって、素人が専門家に聞きたい内容に答えてくれる便利な一冊だ。将棋や囲碁のようにルールや目的がハッキリしている場合には、人間以上の能力を発揮するAIだが、AIに人間が当然のように身につけている「常識」を教えるのが大変なようである。AIの限界と可能性について、専門家の考えを知るとともに、人間とAIの違いは何なのか、そもそも人間の意識のあり方や人間の固有の価値とは何なのかについて、改めて考えさせられる一冊である。

     人間の脅威になることが恐れられるほどのAIなのだから、自動車の運転くらいできるだろうと思いたくなる。巨大な経済効果を見込んで、有力企業が多額の投資をして開発にしのぎを削っているのだから尚なおのこと実現の可能性が高そうだ。しかし全く機械任せの自動運転を実現するのは簡単ではないようだ。自動車の運転というありふれた行為には、法的制度や倫理的問題、さらには文化的な側面もあるからである。

     たとえ人間よりずっと安全性の高い自動運転の技術が確立できても、自動運転の自動車が引き起こした事故を人や社会がどれほど受け入れるのかは、技術の問題ではない。冷泉彰彦は、『自動運転「戦場」ルポ』(朝日新書)で、アメリカにおける自動運転の開発の実態を、丹念な調査に基づいて教えてくれる。自動運転に限らないが、事故があると事故そのものは大きく報道されるが、その後の展開が十分に追跡されない傾向があるのは、世の常とは言え残念である。事故の意味を、丹念な調査と予断のない検討で明らかにしようとする態度に、読み応えを感じる。

     世界が主権国家から構成され、しかも主要国間の地政学的対立が激化している今日、AIを含む情報処理技術も、確実に安全保障上の意味を帯びる。犯罪者だけではなく国家によっても、サイバー攻撃は実行されているのが冷厳な現実である以上、それにどう対処するのかを問わざるをえない。谷脇康彦『サイバーセキュリティ』(岩波新書)を読むと、新たな技術をめぐる制度を設け、国家だけではなく民間企業も個人も自衛措置を講じ、協力のできる国とは協力し、敵対的な国に対しては警戒して抑止力を備えることが、重大な安全保障上の政策であることがよく理解できる。

     いずれの著者も、日本には専門技術者が決定的に不足していると警告していることは印象的だ。そんなものは予算を増やせばなんとかなる、と関係官庁などは思うかもしれないが、研究と教育以外の仕事で消耗を強いられている末端の一研究者としては、本当かな、というのが実感だ。なぜこうなったのか、落ち着いた検討と対策を強く望みたい。(慶応大教授・国際政治学)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190105-118-OYTPT50251

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  35. 心電図判定 AI開発…慶大助教ら 治療必要か 高精度で見極め
    2019年1月11日15時0分

     後藤助教らは、過去10年間に慶応大病院の救急外来を受診した約4万人の心電図のデータを基に、急性心筋梗塞や狭心症などカテーテル治療が必要な心電図の特徴をAIに学習させた。その結果、AIは、心電図だけで、経験を積んだ医師よりも高い精度で治療の要否を判断できるようになったという。

     心臓に酸素や栄養を運ぶ血管が詰まったり、流れが悪くなったりする病気の中でも、完全に詰まる急性心筋梗塞は、心筋の壊死えしが急速に進み、死に至ることもある。カテーテル治療によって、できるだけ早く血流を復活させることが重要だ。AIを活用すれば、専門医が心電図のほかに血液検査や超音波検査などの結果をふまえて総合的に行う診断を簡素化し迅速な治療ができる可能性がある。

     データに基づく次世代の個別化医療を研究している高木周・東京大教授(生体力学)は「将来は自覚症状が出る前に、兆候を発見できるようになるかもしれない」と評価している。

     胸の痛みで救急外来を受診した患者の心電図から、急性心筋梗塞こうそくなどで血管を広げるカテーテル治療が必要かどうかを見極める人工知能(AI)を開発したと、慶応大医学部の後藤信一助教らが発表した。論文が10日、米科学誌「プロスワン」に掲載された。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20190111-118-OYTPT50284

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  36. “宇宙から耕す” 無人トラクターの実証実験
    2019年4月15日 19時20分

    人工衛星が撮影した農地の写真をAI=人工知能に読み取らせて学習させることで、将来的には無人のトラクターが自動で農作業を行うことができるようにする実証実験が愛知県豊橋市で始まりました。

    実証実験を行っているのは豊橋市の第三セクター「サイエンス・クリエイト」の研究員、勝間亮さんです。

    勝間さんは、ヨーロッパ諸国が共同で打ち上げた衛星「センチネル」が高度およそ800キロの上空から毎日地上の様子を撮影し、膨大な量の写真を無料で公開していることに着目しました。

    実験では目印になるよう農地に1メートル80センチ四方の金網を設置しました。この金網は、衛星からの電波を受けて反射材の役割を果たし、衛星写真には真っ白に映り込みます。

    写真のデータがネットに公開されると、金網を目印にAIに写真を素早く読み取らせて農地の状況を学習させ、水まきや収穫の時期などを判断できるようにするのがねらいです。

    勝間さんは、将来的にはAIの判断を無人のトラクターに送り、自動的に収穫を行うといった仕組みづくりを目指しているということで「宇宙から送られてくる情報だけでAIが農業を行う時代がくるかもしれない」と話していました。

    実験は今月いっぱい行われます。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190415/k10011884921000.html

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  37. スーパーコンピューター「京」超える後継機 主要部品を公開
    2019年5月14日 19時54分

    かつて世界一の計算速度を誇った日本のスーパーコンピューター「京」を超える性能を持つ後継機の製造がことし3月から始まっていて、14日、主要な部品が公開されました。

    「京」の後継機となる新しいスーパーコンピューターの開発は、国のプロジェクトとして理化学研究所と富士通が進めていて、ことし3月からハードウェアなどの製造が始まっています。

    14日は、演算を行うコンピューターの頭脳とも言えるCPU=中央演算処理装置と、計算速度を上げるためCPUを複数つなぎ、冷却も行うシステムボードと呼ばれる装置1台が都内で報道陣に公開されました。

    スーパーコンピューターの開発競争は世界的に激しくなっていて、単純に計算の速さを競う「LINPACKベンチマーク」では、2011年には日本の「京」が1位でしたが、その後、アメリカや中国に抜かれ順位を落としています。

    後継機は、「京」の20倍の演算速度を誇るCPUを搭載するなど性能を向上させ、同じ条件でシミュレーションを行うと、最大で「京」の100倍の計算速度を実現し、世界トップクラスになるということです。

    さらに、メモリとCPUの間で行われる膨大なデータの出し入れについても速度を最適化する機能を強化して、コンピューターの能力を最大限引き出し、実験や予測を効率よく行えるということです。

    その結果、集中豪雨や突風など複雑な自然環境の変化をより早く高い精度で予測できるほか、自動車の開発などでは風の向きやハンドル操作など現実的な状況を考慮したシミュレーションが可能になるということです。

    後継機は、撤去が決まっている「京」を運用する神戸市の理化学研究所に設置される予定で、国は2021年の運用開始を目指しています。

    開発担当者「利用者の使いやすさを目指したい」

    富士通次世代テクニカルコンピューティング開発本部の新庄直樹本部長は「開発は順調で、最終段階に入っている。計算速度で世界一を目指すことも重要ですが、開発の初期段階から利用者と共同で開発を進めてきました。利用者の使いやすさを重視したスーパーコンピューターを目指したい」と話しています。

    スーパーコンピューターの順位

    スーパーコンピューターの性能を示す指標はいくつかあり、「ベンチマーク」と呼ばれます。

    最も知られているものの1つが、「LINPACK」と呼ばれるアプリケーションを使って単純な計算の速度を競う「LINPACKベンチマーク」です。

    毎年6月と11月に上位500のランキングが発表され、去年11月の最新の順位は、アメリカのスーパーコンピューターが1位と2位、中国が3位と4位となり、米中が上位を独占しました。

    ここ数年、中国が1位でしたが、去年6月のランキングで5年ぶりにアメリカが首位を奪い返しました。

    日本のスーパーコンピューターでは、人工知能の開発に活用するため専用のデータ処理装置などを搭載した産業技術総合研究所の「ABCI」が7位、「京」は18位でした。

    日本勢は、「京」が2011年に1位となるなど、アメリカ、中国とともに首位を争っていましたが、近年は順位を落としています。

    このほかのベンチマークとして、産業利用や災害予測など実用的な計算を行う際の速度を示す指標もあり、その一つが「HPCG」です。

    去年11月の最新の順位では、1位と2位がアメリカでしたが、3位に日本の「京」が入りました。

    理化学研究所やメーカーでは、「京」の後継機も、計算速度の速さだけでなく、シミュレーションなど実際に行う際の使いやすさを重視する開発方針を示しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190514/k10011915921000.html

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    1. 「富士通」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E9%80%9A

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  38. 世界で開発競争「量子コンピューター」 東大が新技術
    2019年5月18日 5時33分

    離れた物質の間で情報を瞬時に移動させる「量子テレポーテーション」と呼ばれる技術を利用して、新型の量子コンピューターの開発に取り組んでいる東京大学の研究チームが心臓部となる回路を開発したと発表しました。世界的に開発競争が進む量子コンピューターの小型化などが期待できる新技術として注目されます。

    東京大学の古澤明教授の研究チームは、2つの離れた物質の間で情報を光の速度で瞬時に移動させる「量子テレポーテーション」と呼ばれる技術に着目し、新型の量子コンピューターの開発を進めています。

    「量子テレポーテーション」は量子と呼ばれる光の粒など極めて小さな世界で使える技術で、これを量子コンピューターに応用するには「量子もつれ」という特殊な物理現象を作り出す回路が必要でした。

    これについて研究チームは光の粒を鏡で反射させるなどの工夫で1つの回路で1000個以上の「量子もつれ」の状態を作り出し、さまざまな計算が可能なループ状の回路を作ることに成功したと発表しました。

    スーパーコンピューターをはるかにしのぐ性能が期待される「量子コンピューター」はカナダやアメリカ、日本などの企業や研究機関がさまざまなタイプのものを開発し、一部販売が始まるなど世界的に開発競争が進んでいますが、装置が大きかったり、用途が限られたりするなどの課題もあります。

    今回の研究チームの技術を使えば装置の小型化と幅広い用途に使える汎用(はんよう)性の高いものが見込めるということです。

    開発した回路で実際に「量子テレポーテーション」を使った計算を行えるようになるにはあと数年かかる見通しで、東京大学の古澤教授は「回路の開発で実現に向けた道のりは大きく進んだ。小型化できるという他にはない利点があり、開発を急ぎたい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190518/k10011920381000.html

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  39. スパコン「京」の後継機は「富岳」 世界トップクラス達成へ
    2019年5月23日 18時19分

    かつて世界一の計算速度を誇った日本のスーパーコンピューター「京」の後継機の名称が「富岳」に決まりました。国は2年後の運用開始を目指していて、世界トップクラスの処理能力を達成する見通しです。

    「京」の後継機となる新しいスーパーコンピューターは、国のプロジェクトとして理化学研究所と富士通が開発を進めていて、ことし3月からハードウエアなどの製造が始まっています。

    理化学研究所は23日、後継機の名称を富士山を意味する「富岳」に決めたと発表しました。

    公募で寄せられた5000件余りの中から選ばれたということで、日本の最高峰ですそ野の広がりが美しい富士山にあやかり、高い計算能力と利用者の広がりに期待を込めて決めたということです。

    スーパーコンピューターの開発競争は世界的に激しくなっていて、単純に計算の速さを競うランキングで「京」は2011年に1位となりましたが、その後、順位を落としています。

    後継機「富岳」は頭脳となる「CPU」=中央演算処理装置の演算速度が「京」の20倍あり、ものづくりや防災、医療など9つの分野でよく使われるソフトウエアに合わせ、データの処理方法や通信速度を最適化するよう設計されています。

    その結果、同じ条件でシミュレーションを行うと計算速度は最速で「京」のおよそ100倍となり、世界トップクラスの処理能力を達成する見通しだということです。

    「富岳」は、「京」が運用を停止することし8月以降、神戸市の理化学研究所に設置される予定で、国は2年後の運用開始を目指しています。

    理化学研究所の松本紘理事長は「複雑化する社会の課題を解決するためには高速なスーパーコンピューターは必須。『富岳』の完成と運用に全力を尽くしたい」と話しました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190523/k10011926311000.html

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    1. 「松本紘」
      https://koibito2.blogspot.com/search?q=%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E7%B4%98

      「松本紘 オカルト」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E7%B4%98+%E3%82%AA%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%88

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    2. じつはただのトンデモくん…

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  40. 11月8日 よみうり寸評
    2019/11/08 15:00

     米ノースカロライナ州の海辺でライト兄弟が1903年、初めて動力飛行に成功した◆この場所は今、史跡になっている。兄弟は4回飛行を試み、その飛距離を示す四つの石が、草地にぽつんぽつんと並ぶ。一つ目の石は約37メートルの所にある。この人類初飛行に匹敵する偉業とされるのが、米グーグルが発表した量子コンピューターによる計算の成功だ◆現在のコンピューターとは作動原理が異なるため、次元の違う性能を持ち、スーパーコンピューターで1万年かかる計算を3分20秒で終えたという。広く普及すれば、画期的な新薬や電池などが開発できるようになり、社会が激変するかもしれない◆実は、ライト兄弟は徐々に飛距離を伸ばし、四つ目の石は約260メートルの距離にある。最初は頼りない飛行でも、航空機時代の幕を開いたと言える◆量子コンピューターも実用化までの道のりは長いだろう。それでも、現在のよちよち歩きが、やがてしっかりとした足取りになり、はるか遠くまで進んでいく可能性を秘めている。
    https://www.yomiuri.co.jp/note/yomiuri-sunpyo/20191108-OYT8T50033/

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    1. 「常温(高温)超伝導(超電導)」みたいな話にならなきゃいいけどね…
      https://www.google.co.jp/search?q=%E8%B6%85%E4%BC%9D%E5%B0%8E

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    2. 「室温超伝導」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%AE%A4%E6%B8%A9%E8%B6%85%E4%BC%9D%E5%B0%8E

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    3. 10月25日 編集手帳
      2019/10/25 05:00

       コンピューターの弱点は「乱数」を理解できないことだという。犯罪組織がその隙を突き、スーパーコンピューターでも解読できない暗号を使いテロを実行しようとし、捜査官を苦しめる――◆そんな設定の物語を、米国で約16年続く人気ドラマ「NCIS~ネイビー犯罪捜査班」で見た。犯罪組織は乱数を、不規則に揺らめく何十本ものろうそくの火の動きからこしらえていた。捜査官はそれに気づき、ろうそくの台をぶち壊す◆コンピューターが乱数を苦手とするのは、0か1の数字のみを使い情報を処理することにあるらしい◆と、知ったふうに書くものの、入り口しか理解していない。だが大変なニュースであることは分かる。米グーグル社が乱数に強く破られない暗号技術を可能にする量子コンピューターの開発にほぼ成功し、一般人が利用できるサービスを検討すると発表した◆量子コンピューターは、0でもあり、かつ1でもあるらしい「光子」の性質を利用するとか。ん? さらにちんぷんかんぷんだが、一つだけ言えることがある。悪だくみを遠ざけ、人類の幸福、安全のために使ってもらいたい。
      https://www.yomiuri.co.jp/note/hensyu-techo/20191024-OYT8T50176/

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    4. 1万年かかる計算、3分20秒で…量子計算機がスパコン超え
      2019/10/24 09:02

       米グーグルなどの研究チームは23日、同社の量子コンピューターの計算速度が、現在の世界最速のスーパーコンピューターを大幅に上回ったと、英科学誌ネイチャーに発表した。スパコンで1万年かかるとされる特殊な計算を、3分20秒で終えたという。

       量子コンピューターの概念は1980年代に提唱され、いずれはスパコンの計算速度を超える「量子超越性」が実証されるといわれてきたが、実際に証明されたのは世界初とみられる。ネイチャー誌に同時掲載された解説記事で、米マサチューセッツ工科大のウィリアム・オリバー教授は「ライト兄弟の初飛行に匹敵する偉業」とたたえた。

       研究チームが開発したのは、情報の基本単位「量子ビット」の数が53個の量子コンピューターで、材料には電気抵抗がない超伝導の状態のアルミニウムを使った。量子コンピューターが得意とする特殊な数学の問題を、高速で解くことに成功した。量子ビット同士の相互作用を制御するなどの工夫で、計算過程のミスを減らしたという。

       量子コンピューターが実用化されれば、人工知能の研究や創薬などに役立つ可能性があるが、量子ビット数を大幅に増やし、計算ミスを自動で訂正する機能を盛り込む必要があるなど、課題は多い。

       量子コンピューターに詳しい京都大の森前智行講師(量子計算理論)は、「今後の実用化に向けては、計算ミスの確率をさらに下げていくことも不可欠だ」と指摘した。

       ◆量子コンピューター=きわめて微小な世界の特殊な物理法則(量子力学)を利用して計算するコンピューター。従来のコンピューターが0と1を「ビット」という基本単位として情報を表すのに対し、量子コンピューターは0と1の両方を同時に表せる特殊な単位「量子ビット」を使うため、大量の情報を高速処理できると期待されている。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20191023-OYT1T50251/

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    5. 「ヘンドリック・シェーン」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E8%AB%96%E6%96%87+%E6%8D%8F%E9%80%A0+%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3

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  41. 地球温暖化対策へ NASAが初の電気飛行機を公開
    2019年11月9日 21時21分

    地球温暖化対策の一環として航空業界が二酸化炭素の排出量削減への取り組みを進める中、NASA=アメリカ航空宇宙局が開発している初の電気飛行機を公開しました。

    NASAは2015年から電気だけで動く航空機を開発していて、8日、アメリカ西部カリフォルニア州で小型プロペラ機「Xー57」を公開しました。

    「Xー57」は既存の4人乗りの小型機をベースに作られ、電気モーターで動くプロペラが左右の翼に7つずつ、合わせて14取り付けられます。

    離着陸の際にはすべてのプロペラが動き、上空では翼の両端にある1対の大きなプロペラだけが動く仕組みで、動力はすべて、NASAが開発した小型のリチウムイオンバッテリーでまかなわれます。

    航空機を使った移動は今後も需要が高まると予想されていますが、ICAO=国際民間航空機関は地球温暖化対策を進めるため、国際線の航空機からの二酸化炭素の排出量を将来にわたって2020年の水準を超えないよう規制することにしています。

    こうした中、航空機メーカーは化石燃料に代わって電気で動く航空機の開発に力を入れていて、NASAも来年後半には「Xー57」の飛行を実現させたいとしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191109/k10012171341000.html

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    1. 時計が逆戻りしたかのようなお話だなあ…

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  42. [サイエンス Report]量子コンピューター 米グーグル スパコン超え実証
    2019/11/10 05:00

     米グーグルが「量子コンピューターがスーパーコンピューター(スパコン)の15億倍の速さで問題を解いた」と発表した。ライバル社が即座に反論したり、暗号資産(仮想通貨)の価格が一時急落したりと、業界は騒然としている。実用化されれば、金融や情報セキュリティー、創薬など様々な分野に活用できる可能性があるが、専門家は「道のりは長く、まだ2合目程度」と指摘する。(笹本貴子)


     グーグルなどが10月23日に英科学誌「ネイチャー」に発表した論文によると、スパコンで1万年かかる数学的な問題を、グーグルの量子コンピューターは3分20秒で解いたという。

     量子コンピューターが従来のコンピューターの計算速度を超える「量子超越性」が、世界で初めて実証されたことになる。スパコンで天文学的な時間がかかる計算を短時間で解くことは、研究者たちの悲願だった。

     この成果は論文が出る前から、インターネットや一部メディアで報じられた。量子コンピューターの開発でグーグルと競合する米IBMが、敏感に反応した。グーグルが論文で比較に使ったスパコンはIBM製。グーグルが1万年かかると主張した計算についてIBMは、「2日半で可能だ」と反論した。

     ただ、事前にグーグルの論文を審査した大阪大の藤井啓祐教授は、「たとえ2日半だとしても、3分20秒は全くレベルの違う速さ。新しいシステムが、既存のものを超えたことに意味がある。量子コンピューターが社会に飛び立つために必要な到達点だ」と指摘する。

     量子コンピューターの性能は、情報の単位である「量子ビット」の数で表す。今回グーグルが使ったのは53量子ビットで、統計学的にランダムな数字「乱数」を生成するという数学の問題を解いた。

     心臓部であるチップには、アルミニウム製のX字形の素子を並べた。これを零下273度近くまで冷やし、電気抵抗がない「超伝導」状態にしたうえで、電気信号を送って演算処理をしたという。

     従来のコンピューターも量子コンピューターも、画像や文字、数などの情報を「0」と「1」で扱うのは同じだ。スパコンを含む従来のコンピューターは、半導体に電気が流れていない状態を0、流れている状態を1として区別し、電気信号を制御して計算する。

     一方、量子ビットは量子の位置や速度などの状態で0と1を区別するが、重ね合わせの性質によって両方同時に表せる。量子コンピューターはこの性質を利用し、何通りもの情報を一度に計算するため、計算速度が飛躍的に速くなる。

    暗号解読 簡単になる?

     量子コンピューターには2種類の計算方式がある。グーグルが今回使ったのは「ゲート方式」で、理論上はあらゆる計算が可能とされるが、実用化にはまだ時間がかかりそうだ。もうひとつの「アニーリング方式」は実用化が進んでいるが、用途が限られる。

     IBMは同社のゲート方式の量子コンピューターを遠隔利用できるようにしており、慶応大などが利用している。グーグルも遠隔利用を検討中だという。

     一方、ゲート方式が実用化されると、社会が混乱する懸念もある。ネット通信などで使われている暗号が、簡単に解読されてしまう恐れがあるからだ。今回のグーグルの論文発表直後、暗号資産の「ビットコイン」の価格が一時、急落したが、これは暗号の解読を警戒した動きとの見方がある。

     実際には、暗号の解読は今回の53量子ビット程度の量子コンピューターでは不可能で、100万量子ビット以上の大規模化が必要とされる。

     慶応大量子コンピューティングセンターの鹿野豊・特任准教授は、現在の技術だけでは200量子ビット程度が限界とみる。量子の性質を維持できる時間に限界があるためだ。鹿野さんは実用化を登山にたとえて「まだ2合目あたり。大規模化にはさらなる技術革新が必要で、山頂がどこなのかすらよくわからない」と話す。

     一方、アニーリング方式の量子コンピューターは、東京工業大の西森秀稔教授(量子統計力学)が提唱した「量子アニーリング」と呼ばれる量子独特の現象を使って計算する。その用途は、膨大な選択肢の中から、条件に合った最適な答えを探す「組み合わせ最適化」の計算に限られる。

     カナダの新興企業「ディーウェーブシステムズ」が2011年に発売した世界初の商用機「ディーウェーブ」は、アニーリング方式。米航空宇宙局(NASA)が惑星探査や人工知能研究に導入しているほか、米ロッキード・マーチンがシステムの欠陥探しに、独フォルクスワーゲンが渋滞予測研究に利用している。

     日本でも、自動車部品大手デンソーが工場内の搬送ルートの最適化研究などに利用。野村ホールディングスは金融商品の組み合わせの作成などに、リクルートコミュニケーションズはインターネット利用者の好みに合わせた広告の表示などに、それぞれ活用している。

    出遅れ日本 年内に新戦略

     量子コンピューターなど量子分野の研究開発は、日本は米中などより遅れているとされる。このため政府は年内に「量子技術イノベーション戦略」を策定し、中核拠点の形成を目指すなど、国を挙げて研究開発を推進する方針だ。

     内閣府によると、米国は量子関係の分野に5年間で約1400億円を投資、グーグルやIBMのほか、新興企業が量子コンピューターを開発中だ。欧州は10年間で約1250億円を投じるプロジェクトを開始、中国も約1200億円かけて量子関係の研究所を整備している。

     これに対し、日本の量子関係の予算は年間70億円程度にとどまっている。グーグルが論文を発表したことを受け、竹本科学技術相は10月25日の閣議後の記者会見で、「米国、中国を始め各国がこの分野に力を入れている。後れを取らないよう、あらゆる努力を傾注したい」と語った。(冨山優介)

     ◆量子コンピューター=電子や原子、イオンなど目に見えない「量子」の世界でしか成立しない独特な物理法則「量子力学」を利用して計算するコンピューター。目に見える世界の常識では理解しにくいが、量子力学の世界では、量子の位置や速度などの状態がひとつに定まらず、複数の状態が「重ね合わせ」として存在する。この性質があるため、複数の情報を一度に処理して高速計算ができる。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20191109-OYT8T50082/

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    1. 「超伝導」と「量子」のコラボ…

      なかなか再現、検証、確認というのはおいそれとできないなあ。

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  43. 次世代の情報通信の核 量子技術 産官学の支援団体設立
    2019年11月13日 4時34分

    驚異的な計算能力を持つ「量子コンピューター」や絶対に解読できない暗合技術「量子暗号」など次世代の情報通信の核とされる「量子」を活用した技術を高めようと企業や国の研究機関などが共同で実用化に向けた研究を支援する団体を設立しました。

    新たに設立されたのは「量子ICTフォーラム」で、大手電機メーカーなど19社と大学や国の研究所など16の研究機関が参加しています。

    量子は電子や光子などの極めて小さな粒子で、量子の世界で起こる特殊な物理現象を活用することで現在のスーパーコンピューターをはるかにしのぐ「量子コンピュータ-」や解読が不可能な暗号「量子暗号」など新しい情報通信技術が実現すると期待されています。

    こうした技術は未来社会の核となるとされ、現在、アメリカや中国をはじめ世界各国が実用化に向け、しれつな開発競争を繰り広げているということで、フォーラムでは今後、最新の研究成果を企業に技術移転できるよう情報共有の場を設けたり、技術を国際標準化するための戦略を練ったりするということです。

    フォーラムの代表理事を務める北海道大学の富田章久教授は「日本は基礎研究では世界をリードしてきたが研究開発は5年遅れれば手遅れになる。国際競争に打ち勝つため、産官学の垣根を越えて情報や戦略を共有し、支援していきたい」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191113/k10012175041000.html

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  44. 社説
    量子計算機 技術開発にどう参戦するか
    2019/11/23 05:00

     将来的に、社会の姿を一変させる可能性を秘めた技術と言えよう。

     米グーグルなどの研究チームが開発した量子コンピューターが、最先端のスーパーコンピューターを遥はるかに超える性能を示したという。

     スパコンで1万年かかる特殊な計算を、3分20秒でこなした。まだ開発の初期段階とはいえ、注目される成果である。

     量子計算は、電子や原子など、極微の粒子が持つ特殊な性質を使う。既存のコンピューターが一つずつ進める計算を一括して行うため、速度が飛躍的に高まる。

     実用化されると、薬に含まれる原子や分子と、体内の組織や物質との複雑な反応を、高速でシミュレーションできるようになり、新薬の開発につながる。

     超高性能の充電池への活用や、大量の貨物を最小のエネルギーと最短の時間で運ぶ経路を割り出す計算も可能になるとされる。

     既存のスパコンと組み合わせれば、研究の幅は広がろう。

     ただ、量子計算機の開発により、インターネット通信の安全性を守る現在の暗号が、簡単に解読されるのではないかとの懸念がある。今後は、こうした事態も想定し、暗号技術の研究など対策を講じることが求められる。

     今回の開発は、グーグルがほぼ独力で成し遂げた。量子計算機の研究には高い技術力が必要だが、グーグルは巨大な資金力を背景に、優秀な人材を確保し、研究環境を整えたようだ。

     この分野は、特に米中で開発競争が盛んだ。IBMやアリババなどの大企業に加え、大学発の新興企業もしのぎを削っている。

     各国の支援も手厚い。米国は5年間で約1400億円を投資する。中国でも約1200億円をかけて研究所を整備している。

     これに比べて、日本の見劣りは否めない。NECが20年前に基本回路を作成するなど、世界に先駆ける成果を出したものの、現在は存在感が乏しい。政府の年間関連予算も70億円程度にとどまる。

     高度で複雑化した技術の開発では、複数の企業や大学が連携し、それぞれの得意技を持ち寄って研究を進める「オープンイノベーション」が不可欠になる。

     現にIBMは、量子計算機を約80の国内外の企業や研究機関、15万人の利用者に使ってもらいながら開発している。

     政府は、年内にも「量子技術イノベーション戦略」をまとめる。海外との協力も選択肢に入れながら、開発の戦略を描きたい。
    https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20191122-OYT1T50252/

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  45. ヘンなもんにひっかかってなきゃよいが…

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  46. 量子コンピューター 新国家戦略案 ベンチャー10社以上創設へ
    2019年11月27日 6時31分

    スーパーコンピューターをはるかにしのぐ「量子コンピューター」など、量子技術の国際的な開発競争が激化する中、政府は新たな国家戦略の案を取りまとめ、今後10年以内を目途に、量子技術をもとにしたベンチャー企業を10社以上創設するなどとしています。

    量子とよばれる極めて小さな物質の世界で起こる特殊な物理現象を活用し、現在のスーパーコンピューターをはるかにしのぐ「量子コンピュータ-」や、解読不可能とされる暗号「量子暗号」など新しい情報通信技術が実現すると期待されています。

    世界各国で量子技術の開発競争が激化する中、政府は、産学官の総力を結集して開発に取り組む必要があるとして、年内にも決定する新たな国家戦略の案を取りまとめました。

    それによりますと、量子コンピューターや量子暗号など4つの重点分野について、今後20年程度の間に官民で推進する取り組みの行程表を作成し、政府直轄のプロジェクトなどとして、重点的な財政支援を行うとしています。

    また今後5年間で、研究開発の拠点となる研究機関や大学を5か所以上指定し、人材や技術の集積を目指すとともに、10年以内を目途に、量子技術をもとにしたベンチャー企業を10社以上創設すると明記しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191127/k10012192471000.html

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    1. ナノ・ハイプ、超伝導フィーバー…
      https://www.google.co.jp/search?q=%E8%B6%85%E9%9B%BB%E5%B0%8E%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC

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  47. 東大とソフトバンク 次世代AI研究組織を共同で設立へ
    2019年12月6日 18時32分

    東京大学と通信大手のソフトバンクが、次世代のAI=人工知能の研究を行う新たな組織を共同で設けることになりました。

    東京大学とソフトバンクは6日、記者会見し、「BeyondAI研究所」と名付けた新たな組織を共同で設立すると発表しました。

    来年春ごろに基礎的な研究を行う拠点を東京大学の本郷キャンパスに設け、その後、ソフトバンクの本社にも応用研究を行う拠点を設けるということです。

    そして、東京大学の研究者のほか海外の有力大学の研究者も招き、AIの計算能力を高める技術や、物理や脳科学とAIを掛け合わせる技術の研究などを進め、積極的に事業化を目指すとしています。

    ソフトバンクは、人件費や開発費用などとして10年間で200億円を投資するとしています。

    6日の記者会見で、ソフトバンクの親会社、ソフトバンクグループの孫正義社長は「AIの技術開発はアメリカと中国が国の威信をかけて争っているが、日本は蚊帳の外の状態だ。AIの分野で後発になってしまった日本がアメリカなどに『追いつき、追い越せ』となるようにしていきたい」と述べました。

    また、東京大学の五神真学長は「東大は日本の中では伝統的な組織なので、新しいものが好きなソフトバンクとの連携が社会に対してよいインパクトを与えると期待している」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191206/k10012205171000.html

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  48. “解読されない暗号を” 次世代の「量子暗号」 研究拠点整備へ
    2020年1月2日 6時31分

    インターネットなどの情報通信の安全を守る暗号技術の高度化を目指し、国は、ことし東京都内に「量子暗号」と呼ばれる次世代の暗号通信の研究開発拠点の整備を始めます。

    インターネットなどの通信ではさまざまなデータが暗号化されてやりとりされていますが、スーパーコンピューターをはるかに超える「量子コンピューター」が本格的に実用化されると今、使われている暗号は簡単に解読されてしまうおそれがあります。

    こうした中、国は、「量子」を使って絶対に解読されない暗号を作る次世代の技術「量子暗号通信」の開発を本格化させることとなり、ことし、東京・小金井市に研究開発の拠点を整備することになりました。

    拠点は、およそ54億円かけて整備される予定で量子暗号の技術で暗号化された通信を人工衛星を通じてやり取りできる施設や現在、使われているさまざまな技術と量子暗号を組み合わせて実用化を加速するための研究施設が設けられます。

    量子暗号通信をめぐっては欧米や中国などでも開発が加速していますが、新たに設けられる拠点には関連する特許の数が世界の1位と2位を占める東芝やNECなども参加して、実用化に向けた研究で世界をリードすることを目指すということです。

    国の情報通信研究機構の佐々木雅英主管研究員は「日本の優れた技術を世界で使ってもらうため、実用化を急ぐ、重要な年になる」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200102/k10012233751000.html

    https://koibito2.blogspot.com/2019/01/blog-post_24.html?showComment=1577962145278#c2794126917962739463

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  49. 脳内神経でパソコン操作 世界最大規模テクノロジー見本市 米
    2020年1月7日 7時24分

    アメリカのラスベガスで世界最大規模のテクノロジーの見本市が7日から始まります。脳内の神経の働きを読み取ってパソコンを操作できるウエアラブル端末など、最新の製品やサービスが披露されます。

    ラスベガスでは世界各地の4500余りのメーカーやIT企業が出展する世界最大規模のテクノロジーの見本市「CES」が7日から始まります。

    これを前にメディア向けの発表会が開かれ、各社が最新の製品やサービスを公開しました。

    フランスのスタートアップ企業、ネクストマインドは、頭に取り付けるウエアラブル端末を披露しました。

    この端末では利用者が操作方法を思い浮かべるだけで、センサーが脳内の神経の働きを感知して信号として送る仕組みで、コントローラーなどを使わなくてもパソコンの映像を切り替えたりゲームを楽しんだりすることができるということです。

    韓国のLGは厚さが2センチほどの新型のテレビを発表したほか、AI=人工知能の開発を強化し家電の機能を高めていく方針を示しました。

    パナソニックは東京オリンピック・パラリンピックを見据え、スポーツ関連のビジネスに力を入れていくことや、アメリカの小型電気自動車のメーカーと提携しセンサーなどの技術を提供していくと発表しました。

    見本市は10日まで開かれ、期間中およそ18万人が訪れる見込みです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200107/k10012237261000.html

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  50. 一見、人が新たな技術をつくってその恩恵を享受しているように見えるが、実は、人がつくった技術に人があわせて新しい技術であるという虚像を見ているだけの、いわば錯覚に陥っているだけなのである。

    それはあくまでも現実ではなくて、現実の姿を借りた鏡像もしくは虚像にすぎないのである。仮想現実にとりかこまれてしまって現実を見失いがちになっているのである。ふと我に返る正気さえ喪失して…

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    1. すべてはまやかしにすぎない。

      「何しようぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂え」(閑吟集)
      https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%91%E5%90%9F%E9%9B%86
      https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BD%95%E3%81%97%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%9E+%E3%81%8F%E3%81%99%E3%82%93%E3%81%A7+%E4%B8%80%E6%9C%9F%E3%81%AF%E5%A4%A2%E3%82%88+%E3%81%9F%E3%81%A0%E7%8B%82%E3%81%88+%E9%96%91%E5%90%9F%E9%9B%86

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  51. 量子暗号通信、大容量の遺伝子情報伝送に成功…東芝と東北大が世界初
    2020/01/14 22:14

     東芝と東北大学は14日、盗聴やハッキングなどが理論上不可能な量子暗号通信を使って、大容量の遺伝子情報を伝送する実験に世界で初めて成功したと発表した。東芝は2020年度に量子暗号通信を実用化する計画で、金融機関による顧客や取引情報保護のほか、政府や医療機関での採用を目指している。今回の実験により、遺伝子情報分野での活用にめどがついた形だ。

     実験は2019年7~8月に2回行われた。東芝の研究施設(仙台市青葉区)から約7キロ・メートル離れた東北大まで光ファイバーの専用回線を使い、合計24人分の全ての遺伝子情報(全ゲノム配列データ)を送信した。その容量は、数百ギガ・バイトを超え、インターネットでダウンロード出来る一般的な映画の100本以上に相当する。

     遺伝子情報は個人情報の塊で、厳格な管理が求められるため、量子暗号通信の技術を活用する有力分野だとみられている。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20200114-OYT1T50225/

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  52. “絶対に解読されない技術”「量子暗号通信」 東芝が実用化へ
    2020年1月21日 0時05分

    東芝は「量子暗号通信」と呼ばれる次世代の暗号技術を来年度アメリカで実用化する方針を決めました。実現すれば日本企業としては初めてだということです。

    インターネットなどではさまざまなデータが暗号化されて通信されていますが、計算能力が極めて高い量子コンピューターが本格的に使われると、今の暗号は簡単に解読されるおそれがあります。

    このため東芝は、量子を使った次世代の暗号技術「量子暗号通信」を来年度アメリカで実用化する方針を決めました。

    「量子暗号通信」は、暗号化した情報とその解読に必要な鍵を微弱な光に乗せてやり取りする仕組みで、不正に解読しようとすると光の状態が変化するため鍵として使えなくなり、絶対に解読されない技術とされています。

    会社は専用の機器を販売するのではなく定額制のサービスとして提供する方針で、機密性の高い情報を扱うアメリカの政府機関や金融機関などで導入が進むとみています。

    実用化すれば日本企業としては初めてだということです。

    量子暗号の技術は欧米や中国などでも開発が加速していますが、東芝はアメリカでどの程度広がるかを見ながら早期に世界展開し、この分野のシェアを高めたい考えです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200121/k10012252741000.html

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  53. 阪大に量子計算の一大拠点 社会問題解決に研究で挑む
    2/29(土) 6:09配信共同通信

    大阪大で量子コンピューター研究を応用し、MRIの高感度化を目指す実験=18日、大阪府吹田市

     大阪大は3月1日、超高速の量子コンピューターや関連技術を対象にした世界最大級の研究拠点「量子情報・量子生命研究センター」を設置する。約40人でのスタート。複雑な生命現象の解明や傍受不能な通信、高度なセンサーなどを実現し、さまざまな社会問題の解決を目指す。米国の巨大IT企業がリードする中で巻き返しを図る。

     量子コンピューターは光や原子など、ごく小さな物質の振る舞いを利用した次世代計算機。スーパーコンピューターでも何万年もかかる大量の計算を短時間で終えられると期待されている。
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200229-00000009-kyodonews-soci

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    1. しょせんは、「数学」も人間の創作物にすぎないからなあ…

      「自然現象」を「数学」ですべて理解できるというトンデモな勘違い野郎は、詐欺師ペテン師の領域に足を踏み入れてしまってるも同然。自覚あるかないかの違いだけ。

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    2. 道具がよすぎると、それを操作する人間は、自分で自分にだまされることに気づけない。

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  54. “世界の問題解決に取り組む”「富岳」開発の理化学研究所など
    2020年6月23日 14時53分

    スーパーコンピューター「富岳」が最新の世界ランキングで計算速度など4つの部門で世界一となったことを受け、開発した理化学研究所などが記者会見を開き、松本紘理事長は「性能を十分に引き出して世界の問題の解決に取り組んでいきたい」と述べました。

    スーパーコンピューターの世界ランキングは、専門家による国際会議が半年ごとに発表していて、理化学研究所と大手電機メーカーの富士通が神戸市の施設に整備を進めているスーパーコンピューター「富岳」が、最も基本的な計算速度を競う部門など4つで1位となりました。

    これを受けて、理化学研究所と富士通は神戸市で記者会見を開きました。

    このなかで、理化学研究所の松本紘理事長は「『富岳』は富士山のことで、非常に高い性能とすそ野の広い能力を目指してきたが、4つの部門で世界一になってほっとしている。すでに新型コロナウイルス対策などで成果を出しているが、性能を十分に引き出して世界の問題の解決に取り組んでいきたい」と抱負を述べました。

    技術力競い合う日本・アメリカ・中国

    スーパーコンピューターは社会のインフラの1つとして重要さを増していて、その計算速度は、各国が技術をつぎ込んで、競ってきました。

    今回のランキングがはじまった1993年から2010年6月までの17年余りの間は、日本とアメリカのスーパーコンピューターが1位を占めてきました。

    この中では、気候変動の予測などに使われた「地球シミュレータ」と呼ばれる日本のスーパーコンピューターが、2002年から2004年まで2年以上にわたって世界一を保ちました。

    しかし、2010年11月に中国のスーパーコンピューターが初めて世界一になり、この頃から中国が存在感を高めていきます。

    2012年以降はアメリカと中国のスーパーコンピューターが1位を占め、2013年からは中国が5年連続で世界一になりました。

    日本のスーパーコンピューターが1位になるのは、理化学研究所の「京」以来、9年ぶりになります。

    「富岳」 計算速度だけでなく 使いやすさも特徴

    「富岳」は理化学研究所と富士通が開発したスーパーコンピューターで、神戸市にある理化学研究所の施設に設置されています。

    スーパーコンピューター、「京」の後継機として開発されました。

    「富岳」は、高さ2メートル余りのラックと呼ばれる装置が432個配線でつながれていて、ほとんどのラックにはコンピューターの頭脳にあたるCPU=中央演算処理装置がおよそ380個入っています。

    「富岳」のCPUは、処理する速度が「京」の24倍ある最新型で、そのCPUを「京」の2倍近いおよそ15万8000個使いました。そのため計算速度は、「京」のおよそ40倍で、これまで2年連続で世界一だったアメリカのスーパーコンピューター「Summit」のおよそ3倍になりました。

    ただ、「富岳」では、計算速度だけではなく、使いやすさも重視して開発がされてきました。

    計算速度の速さは、いわばスポーツカーが短距離の直線道路で競っているようなもので、さまざまなレースで勝つためには操作性や安定性なども大切になります。

    「富岳」では開発過程から、コンピュター本体を作る技術者が、コンピューターを動かすプログラミングの技術者と一緒に開発を進めてきました。

    その結果、
    ▽シミュレーションに使うことが多い計算方法や、
    ▽人工知能の学習性能、
    ▽それに、ビッグデータの処理性能を示す部門でも1位になったということです。

    スーパーコンピューターは災害や気候変動の予測のほか、新しい薬や材料の開発などでも使われる社会のインフラの1つとして重要さを増しています。

    「富岳」は今後、計算速度と使いやすさをいかして新しい技術開発や科学的な発見にどれだけ貢献して実績をあげることができるかが注目されます。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200623/k10012480701000.html

    https://koibito2.blogspot.com/2015/03/blog-post_30.html?showComment=1592895187808#c7065867997092110476

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  55. AIベンチャー企業元役員 再逮捕 さらに4億円余り着服か
    2020年6月30日 12時06分

    AI=人工知能を使った医療用のソフトを開発したベンチャー企業の当時の役員が、29億円余りを着服したとして逮捕された事件で、ほかにも100回余りにわたって合わせて4億円余りを着服したとして、再逮捕されました。

    再逮捕されたのは、東京 千代田区のベンチャー企業「エルピクセル」の元取締役、志村宏明容疑者(45)です。

    警視庁によりますと、取締役をしていた平成29年4月から11月にかけて、ATMで会社の口座から自分の口座に100回余りにわたって4億円余りを送金し、着服したとして、横領の疑いが持たれています。

    志村元取締役は会社の経理などを担当し、ATMでは1回の送金額の上限に当たる300万円の送金を繰り返していたということです。

    志村元取締役は、インターネットバンキングで会社の口座から29億円余りを着服したとして逮捕・起訴されていて、FX取り引きや住宅ローンの返済などに使われたということです。

    調べに対し、「送金はしたが、会社の資産運用の一環だった」と供述しているということです。

    この企業はAI=人工知能の技術を使って、脳の画像から病気を見つける医療用の画像解析ソフトなどを開発していて、志村元取締役は不正の発覚後、解任されています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200630/k10012488951000.html

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  56. スパコン「富岳」神戸 理化学研究所で本格稼働
    2021年3月9日 15時28分

    新型コロナウイルスの飛まつ拡散のシミュレーションでも知られる、最新のスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」が神戸市の理化学研究所で9日から本格稼働を始めました。新薬の開発や気象災害の予測などさまざまな分野での活用が期待されています。

    神戸市中央区の理化学研究所計算科学研究センターに設置された「富岳」は、おととし運用を終えた「京(けい)」の後継機で、すでに整備が完了する前から、新型コロナウイルスの飛まつ拡散などの研究に利用するため、一部が運用されてきました。

    本格稼働の時期は当初、ことし4月以降の新年度を予定していましたが、整備を加速して完了させ、9日は関係者が出席してセレモニーが開かれました。
    理化学研究所の松本紘理事長は「『京』では十分でなかったデータの解析ができる性能の高さと、活用範囲の広さを兼ね備えている。国民に愛される『富岳』にしたい」とあいさつしました。
    「富岳」は「京」の3分の1以下の電力消費量で100倍の計算能力を持つということで、去年6月と11月にはスーパーコンピューターの世界ランキングで、計算速度など4つの部門で世界一となっています。

    早速9日から研究機関や大学などによる74のプロジェクトが始まったということで、今後は、新薬の開発やビッグデータを解析した気象災害の予測などさまざまな分野での活用が期待されています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210309/k10012905631000.html

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  57. 「量子」技術で産業創出へ 大手企業11社が官民の協議会設立
    2021年6月1日 7時13分

    次世代の情報通信の基盤として期待される「量子」の技術で新しい産業を生み出そうと、通信や電機、自動車などの大手企業が官民の協議会を設立し、業界の垣根を越えて連携することになりました。この分野はアメリカや中国などとの競争が激しくなっていて、技術開発を加速させて国際競争力を高めるねらいです。

    この協議会は、NTTや東芝のほか、トヨタ自動車や、みずほフィナンシャルグループなど大手企業11社が政府の後押しを受けて、ことしの夏に設立する予定で、31日は設立に向けた会議が開かれました。

    光の粒に関する物理学を応用した量子の技術はスーパーコンピューターをはるかに超える計算能力をもつ「量子コンピューター」や「量子暗号通信」と呼ばれる解読することができない暗号技術に生かされ、次世代の情報通信の基盤として期待されています。

    ただ、この分野ではアメリカや中国などとの開発競争が激しくなっています。

    このため、協議会では、大手企業が業界の垣根を越えて連携し、技術開発を加速させることで新しい産業を生み出し、日本の国際競争力を高めるねらいがあります。

    発起人代表 東芝の綱川社長「世界をリードしていく」
    協議会の発起人の代表を務める東芝の綱川智社長は「量子は国家の安全保障を左右する重要な技術だ。オールジャパンでスピード感をもって世界をリードしていきたい」と述べました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210601/k10013061151000.html

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    1. 「オールジャパンでスピード感をもって世界をリード」…

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  58. 量子コンピューター開発拠点 国内設置方針 米企業も誘致へ
    2022年2月16日 2時01分

    スーパーコンピューターをはるかに上回る計算能力を持つ量子コンピューター。国際競争に追いつくために経済産業省はアメリカの有力企業などを呼び込み、茨城県つくば市の産業技術総合研究所に新たな研究開発拠点を設置する方針を固めました。

    量子コンピューターはスーパーコンピューターで1万年かかる計算を数分で行う能力があるとされています。

    新薬の開発や金融機関のリスク計算、航空機の故障原因の分析など近い将来、企業の競争力に結び付く重要な技術になると期待が高まっています。

    この分野ではアメリカや中国などが開発を強化しています。

    経済産業省は国際競争に追いつくため、アメリカの有力企業などを呼び込み、茨城県つくば市の産業技術総合研究所に新たな研究開発拠点を設置する方針を固めました。

    オールジャパンでの開発にこだわったことで国際競争力が低下した半導体での苦い経験を踏まえて、早い段階からアメリカなど海外の先端的な技術をもつ企業との連携強化を目指します。

    さらに国内の大手メーカーやスタートアップ企業の人材も集結させて共同で開発を行い、できるだけ早く産業化をはかりたい考えです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220216/k10013486051000.html

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  59. 文科省、次世代半導体の研究開発拠点に東大・東北大・東工大を選定…研究費を集中的に支援
    2022/04/12 23:02

     文部科学省は12日、消費電力が少なく、情報処理能力に優れた次世代半導体の研究開発拠点に、東京大(拠点長・黒田忠広教授)、東北大(同・遠藤哲郎教授)、東京工業大(同・若林整教授)を選んだ。今後10年間、研究費を集中的に支援して実用化を後押しするとともに、将来の半導体産業を担う人材育成も推進する。

     拠点長の3教授は、東芝やソニーなどで半導体開発に関わった経験がある。半導体の設計から試作までの期間と費用を10分の1に短縮したり、消費電力を従来よりも大幅に抑制したりする技術の実現を目指す。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20220412-OYT1T50169/

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  60. 政府 AIや量子技術に関する新戦略まとめる
    2022年4月22日 13時11分

    政府は、AI=人工知能や量子技術に関する新たな戦略をまとめました。今年度中に国産の量子コンピューターの初号機を整備するほか、大規模な災害が起きた際の電力や水道などのインフラへの被害をAIで予測し、対策につなげることなどが盛り込まれています。

    政府は22日、総理大臣官邸で「統合イノベーション戦略推進会議」を開き、量子技術やAIに関する新たな戦略をまとめました。

    このうち、量子技術については、スーパーコンピューターをはるかに上回る計算能力を持つ国産の量子コンピューターの初号機を今年度中に整備することや、国内での普及の加速に向け、量子技術の利用者を2030年に1000万人に増やすとしています。

    また、AIについては、大規模な災害が発生した際の、電力や水道といった基幹的なインフラへの被害や復旧状況の予測にいかし、対策につなげることなどが盛り込まれています。

    量子技術やAIといった先端技術をめぐっては、幅広い産業の競争力の向上につながるとして、アメリカや中国など各国が研究にしのぎを削っていて、経済安全保障においても重要な位置づけとなっています。

    官房長官 “利活用に向けた取り組み強化を”
    松野官房長官は「量子技術は、AI=人工知能や半導体などの技術と融合させて、社会経済システムに取り込むことが重要であり、新たな産業の創出や生産性の向上にもつながる。国民の安心・安全の確保や経済安全保障上も重要な技術だ。また、サイバー空間と現実の融合が進む中、大きな価値の創出につながるAIの社会実装は特に重要だ」と述べ、小林科学技術担当大臣に対し、量子技術やAIの利活用に向けた取り組みを関係大臣とともに強化するよう指示しました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220422/k10013593721000.html

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  61. 勤務シフトを自動作成 量子コンピューター関連技術 実用化へ
    2023年1月3日 15時48分

    次世代の技術として期待される量子コンピューターの研究とあわせて、関連技術を活用する動きが始まっています。複雑な勤務シフトを自動で作成するシステムなど新たなサービスの実用化が進みそうです。

    量子コンピューターはスーパーコンピューターで1万年かかる計算を数分で行う能力があるとされ、各社が研究を進めていますが、その過程で生まれた関連技術の活用も始まっています。

    このうち、日立製作所は量子コンピューターに使われる高度な計算方法を応用し、100人を超える従業員の勤務シフトを自動で作成できるシステムを開発しました。

    個人で異なる休みの希望や勤務時間、時間帯ごとに必要な人数などを入力するとシフトが自動で作成され、人の場合は11時間以上かかった時間を半分以下に短縮できるとしています。来年度以降の実用化を目指しています。

    新規ビジネス推進部の山本啓介技師は「金融や製造業、それに鉄道運送などの分野に幅広く適用していきたい」と話しています。

    また、来年度は量子コンピューターの実用化に向けた動きも本格化し、富士通は理化学研究所と連携して初めて実機を整備し、企業の研究に使ってもらうとしています。

    政府は量子技術に関するサービスの利用者を2030年に1000万人とする目標を掲げていて、ことしは実用化に向けた動きが加速しそうです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230103/k10013940221000.html

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  62. 国産の次世代計算機「量子コンピューター」初号機、理研で稼働…米国リードの分野で巻き返し
    2023/03/27 12:11

     政府が国産初号機と位置付ける次世代計算機「量子コンピューター」が27日、理化学研究所(埼玉県和光市)で稼働した。量子コンピューターは現在のスーパーコンピューターを上回る性能を持つ可能性があるため、世界各国が開発に力を入れる。米国などが試験機の開発でリードする中、実用化に向けた競争で巻き返しを目指す。

    稼働した国産初号機の量子コンピューターと開発を主導した中村泰信センター長(27日午前、埼玉県和光市の理化学研究所で)=片岡航希撮影
     初号機は、政府が2018年度から約25億円を投じ、理研や大阪大、富士通、NTTなどが開発した。計算を実現させる素子「量子ビット」に超伝導回路を使う方式を採用。極低温の冷凍機の中で、最大64個の量子ビットを制御して計算する。27日午前から、クラウドサーバーを使い、共同研究する大学や研究機関の利用が可能になった。

     開発を指揮してきた理研の中村泰信・量子コンピュータ研究センター長は、記者会見で、「実機の運用で継続的な利用環境を整備・拡大し、量子分野を広げるきっかけにしたい」と語った。

     理研は、初号機の利用者を徐々に広げていく方針。利用を通じて装置やソフトウェアの技術開発、人材の育成につなげていく考えだ。

     ◆ 量子コンピューター =ミクロの世界に特有な物理法則「量子力学」を利用して計算するコンピューター。0と1のデジタル信号のみによる情報処理と異なり、「0でも1でもある状態」を使えるため、既存のコンピューターが苦手とする種類の問題を、桁違いの速さや精度でこなせる可能性がある。材料開発などへの応用が期待されている。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20230327-OYT1T50101/

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  63. 量子コンピューター 実用機開発 長期戦に
    2023/03/27 15:00

     今回、国産初号機が稼働した量子コンピューターは、将来実用化されれば、材料開発、金融への応用など、産業競争力を飛躍的に高める可能性を秘める。

     近年になって、計算に使う量子ビットを制御する技術が進み、各国が試験機の開発に力を入れる。2019年には米グーグルが、53個の量子ビットで、スーパーコンピューターでは1万年かかる数学的な問題を3分20秒で解いたと発表。国内でも21年、米IBM製の商用機が川崎市で稼働した。

     一方で、現状では実用的な計算をする能力にはほど遠く、エラーが多いなど課題は山積している。具体的な用途の研究開発もこれからだ。社会に役立つ実用機の登場には数十年かかるとの見方が強く、開発は長期戦が予想される。

     政府や理化学研究所は、初号機を足がかりに国内の研究体制を整えていく考えだが、様々な研究機関や企業の知見を結集して開発を継続していく必要がある。(科学部 渡辺洋介)
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20230327-OYT1T50119/

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  64. 事実上、まだまだナンチャッテコンピューターの域を脱していないらしい。これはなかなかのクワセモノかもしれんぞ。なんとなく、かつての常温(高温)超伝導ブームを思い出すんだよなあ…

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  65. 国産量子計算機 世界的競争に加わる第一歩だ
    2023/04/05 05:00

     スーパーコンピューターの能力をはるかに超える量子コンピューターの開発が、世界で本格化している。日本も世界と競い合うための技術力を蓄積することが重要だ。

     理化学研究所(理研)の国産量子コンピューターが稼働した。米IBMが日本に量子コンピューターを設置した例はあるが、国産機の稼働は今回が初めてだ。先行する米国や中国を追いかける日本勢にとって大きな一歩である。

     量子コンピューターはミクロな世界で働く量子力学を利用しており、計算速度が桁違いに速い。

     産業界はこれまで、新薬や新素材の候補となる物質を探すため、スーパーコンピューターを利用してきた。量子コンピューターが実用化されれば、こうした研究開発が加速すると期待される。

     将来は、金融や物流といった幅広い分野にも利用が広がり、社会や産業を変える革新的な技術となる可能性がありそうだ。

     量子技術を使えば、第三者が盗み見ることが不可能な暗号通信も実現できるという。各国が国産技術の開発に注力するのは、こうした安全保障上の理由もある。

     今回の国産機は、理研や富士通などが開発した。大阪大やNTTなどが協力し、外部の研究者らもインターネットを介して活用できる仕組みを整備した。

     米グーグルなどは、巨費を投じて人材を囲い込み、急速に開発を進めている。こうした動きに対抗するには、司令塔となる理研の下、研究機関や大学、産業界の力を結集しなければなるまい。

     ただ、量子コンピューターの技術はまだ 黎明れいめい 期にある。理研も今回の方式と並行して複数のタイプの研究を進めており、今後、どれが本命となるかはわからない。

     計算を担う中核の素子「量子ビット」自体の製作のほか、ソフトウェア開発や情報を取り出すための配線方法など、様々な技術やノウハウを蓄積する必要がある。

     まずは国産機を様々な研究者に利用してもらって課題を洗い出し、改良に努めてほしい。

     量子ビットの初期の研究は、日本のメーカーが先行していたが、資金難もあって先細った。一方、米中は大規模な投資に乗り出し、日本の先を行っている。

     量子コンピューターの実用化には100万ビットが必要とされるが、国産機の性能は現在、64ビットにすぎない。開発レースは長期に及ぶ見通しだ。強固な研究開発体制を構築し、日本が世界をリードしてもらいたい。
    https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230404-OYT1T50228/

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  66. 量子コンピューター利用拡大へ 協議会に42億円補助 経産省
    2023年4月14日 16時44分

    スーパーコンピューターをはるかに上回る計算能力を持つ量子コンピューターの利用拡大を図るために、経済産業省は、東京大学が使用権を持つ量子コンピューターを共同で利用している産学の協議会に、42億円を補助すると発表しました。

    量子コンピューターは、スーパーコンピューターで1万年かかる計算を数分で行う能力があるとされ、次世代のインフラとして開発と応用の重要性が指摘されています。

    東京大学は2年前に、アメリカの大手IT企業、IBMが開発した量子コンピューターの使用権を持ち、国内の金融機関や自動車メーカーなどと協議会を作って、クラウドサービスを通じて共同で利用しています。

    経済産業省は、この量子コンピューターのさらなる利用の拡大や、利用できる人材の育成を図ろうと協議会に対し42億円を補助することを決めました。

    協議会に加盟している企業は、量子コンピューターの利用料を東京大学に支払っていて、国は今回の補助によって利用料を抑え、スタートアップ企業をはじめ幅広い企業などが利用しやすいようにしたいとしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230414/k10014038721000.html

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  67. 量子コンピューター実用化へ加速 日立製作所が新手法を発表
    2023年6月12日 14時45分

    次世代のコンピューターとして研究開発が進められている量子コンピューターについて、日立製作所は、その頭脳にあたる集積回路を構成する「量子ビット」を効率よく制御する新たな手法を発表しました。実用化に向けて開発を加速する方針です。

    桁違いの計算能力を持つ量子コンピューターの研究開発では、その頭脳にあたる集積回路を構成する「量子ビット」の数を増やすことや、計算の過程で起きる誤りをいかに訂正するかが課題となっています。

    こうした中、半導体の技術を生かしシリコンを使った量子コンピューターを開発する日立製作所は、「量子ビット」を制御する新たな手法を発表しました。

    具体的には、「量子ビット」について、場所を固定せずに移動させることで、構造をシンプルにできるほか、隣り合うことで起きるエラーを抑える仕組みになっていて、「量子ビット」の数が増えた場合も効率よく制御できるということです。

    今後、研究開発を加速して、早期の実用化を目指すとしています。

    量子コンピューターは、製薬や材料開発などの分野で進歩をもたらすことが期待され、国内では理化学研究所が国産の初号機を開発しことし3月にサービスを開始したほか、NECや東芝なども開発を進めていて、実用化に向けた競争が国内外で激しくなっています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230612/k10014096971000.html

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  68. あまりにふるまいがファジーすぎやしないかね?

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  69. 「量子コンピューター」国産2号機を開発、企業との共同研究推進へ
    2023/10/06 23:51

     富士通と理化学研究所は5日、国産2号機となる「量子コンピューター」を開発し、企業や研究機関に利用機会の提供を始めた。特定の計算では圧倒的な速さが期待できる量子コンピューターの産業利用を促進することが狙いだ。

    公開された量子コンピューター「国産2号機」(5日、埼玉県和光市で)

     今年3月に理研が提供を開始した「初号機」は、主に研究開発を目的として利用されている。2号機では、創薬や金融分野など様々な企業との共同研究を進める計画だ。

     量子コンピューターは、ミクロの世界に特有な物理法則「量子力学」を利用して計算する。2号機は初号機と同じく超伝導回路を使う方式で、性能の目安となる計算素子「量子ビット」の数は最大64個。現在の技術では計算エラーが多く発生する問題があるため、高性能のコンピューターと連携させる形で提供する。

     富士通の佐藤信太郎・量子研究所長は記者会見で「社会実装に向けての大きな一歩になる」と話した。

     一方、理研は同日、初号機について、愛称を「 叡えい 」とすることを発表した。 聡明そうめい さを表し、卓越性や先進性の意味を込めている。英語表記はアルファベットの「A」とし、国産機としての第一歩を表現したという。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20231006-OYT1T50197/

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  70. 量子コンピューター実用化へ前進「量子ビット」の開発に成功
    2024年1月29日 5時40分

    次世代のコンピューター「量子コンピューター」をめぐり実用化に必須とされている誤作動による計算ミスを、光のパルスを特殊な状態にすることで修正する機能を持たせた「量子ビット」の開発に成功したと東京大学などが発表しました。光を使った量子コンピューターの実用化に向けて大きく前進する成果だとしています。

    桁違いの計算能力の高さを持ち、次世代のコンピューターとして期待されている量子コンピューターは、周辺環境などからのノイズに弱く誤作動が起きるため、計算の途中でミスを修正していく「誤り訂正」の機能を持たせることが、実用化には必須の課題の一つとされています。

    光を使った量子コンピューターの研究を進めている東京大学の古澤明教授などの研究チームは、光のパルスを特殊な状態にすることで、計算を担っている「量子ビット」に「誤り訂正」を行う機能を持たせることに成功したとして、アメリカの科学雑誌に論文を発表しました。

    この「量子ビット」の「誤り訂正」機能をさらに改良できれば、ほかの方式の量子コンピューターよりも、はるかに効率的に計算ミスを減らすことができ、将来的に光を使った量子コンピューターを実用化レベルまで引き上げることが期待できるということです。

    研究チームの古澤教授は「全く新しい方法を実証したパラダイムシフトであり、光の量子コンピューター開発における節目だ」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240129/k10014337971000.html

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  71. 「冷却原子方式」の国産量子コンピューターを商用化へ、富士通・NECなど10社が連携
    2024/02/27 20:11

     自然科学研究機構分子科学研究所(分子研)は27日、次世代計算機「量子コンピューター」の商用化に向けて、富士通やNECなどの国内外の企業10社と連携し、2024年度に新会社を設立すると発表した。30年度までに、「冷却原子方式」と呼ばれる新しいタイプの国産量子コンピューターを世界で初めて実現させる。

     新会社は、分子研のある愛知県岡崎市に拠点を置く。産業界から参画する10社には、日本政策投資銀行も含まれ、資金調達や経営ノウハウの提供などで支援。産学連携によって、26年度に試作機、30年度までに実用機を実現させる。

    開発中の冷却原子方式の量子コンピューター(分子科学研究所の富田隆文助教提供)

     開発する冷却原子方式の量子コンピューターは、分子研の大森賢治教授(量子物理学)らが研究を続ける独自技術。金属の一種「ルビジウム」の原子をほぼ絶対零度に冷却し、量子コンピューターの基本素子「量子ビット」として使う。室温下で制御し、大容量計算が可能という特長がある。

     大森教授らのチームは、独自のレーザー技術でルビジウム原子を冷却し、計算の基本操作を6・5ナノ秒(ナノは10億分の1)で実現することに成功。22年に論文を発表した。この分野では、世界をリードする。

     米グーグルや米IBM、理化学研究所などはそれぞれ、低温で電気抵抗をなくした回路を量子ビットとして使って計算する「超電導方式」の開発に取り組む。冷却原子方式は実用化に向けた取り組みは遅れ気味だが、量子コンピューターの大規模化に優位とされる。

     大森教授は「企業の協力で、実用化に向けた険しいハードルを超える準備ができた。1日も早く社会に貢献する量子コンピューターを生み出したい」と話す。
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20240227-OYT1T50156/

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  72. 光量子コン 実用化へ前進…計算エラー訂正可能素子 実現
    2024/03/03 05:00

     次世代計算機「光量子コンピューター」の素子「量子ビット」に、計算エラーを訂正する機能を持たせることに成功したと、東京大や情報通信研究機構などのチームが発表した。実用的な量子コンピューターの実現につながる成果だという。論文が、科学誌サイエンスに掲載された。

     量子コンピューターは従来のコンピューターの計算能力を上回ると期待される一方、計算エラーが頻繁に生じる。光量子コンピューターは、量子ビットとして、超伝導材料などの物質ではなく光を使う。この光方式は室温で動作するメリットがある一方、他の方式と違い、誤り訂正の仕組みがないのが課題だった。

     チームは、「GKP量子ビット」という特殊な光の状態を作り出すことに成功。計算のぶれを量子ビットで修正する手法を開発した。

     研究を率いる古澤明・東大教授は「大規模な量子コンピューターで誤りを訂正できる段階に来た。時代の変わり目だ」と意義を強調する。事業化に向け、9月をめどに新興企業を設立する方針だという。

     北海道大の富田章久教授(量子情報科学)の話「従来は難しいとされてきた、光方式での誤り耐性型量子コンピューターの実現に一歩近づく成果だ」
    https://www.yomiuri.co.jp/science/20240302-OYT8T50035/

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  73. 政府の新科学技術戦略 競争力強化へ AIや量子など研究開発促進
    2024年6月3日 20時20分

    政府の新たな科学技術戦略がまとまりました。世界的な競争力の強化に向けて、AIや量子などの重要技術分野の研究開発を促進し、関係国と連携して国際ルールづくりを主導するなどとしています。

    政府の3日の会合でまとめられた、ことしの科学技術戦略では、不安定化する世界の安全保障環境を背景に、先端技術をめぐる主導権争いが激しさを増す中、対応が遅れれば経済成長などに影響がおよぶとして、競争力の強化を急ぐ重要性を強調しています。

    具体的には、AIや量子といった重要技術分野の研究開発や、スタートアップ企業の育成を促進するほか、グローバルサウスの国々とも連携し、関係する国際ルールづくりを主導していくなどとしています。

    また会合では、岸田総理大臣がアイマスクを着けて視覚障害者の移動を支援するAIロボットの操作を体験しました。

    ロボットはスーツケースの形をしていて、内部に搭載されたAIが周囲の物や人の動きを認識し、手にとった利用者を目的地まで安全に誘導してくれるもので、来年の大阪・関西万博で披露される予定です。

    岸田総理大臣は「科学技術の力で、私たちの未来の生活はより豊かで便利なものになっていく。万博はこうした技術を世界に向けて発信していく機会にしたい」と述べました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240603/k10014469961000.html

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  74. ミレニアムプロジェクト以降、「科学技術」は詐欺ペテンネタが紛れこむ割合が高くなった。

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  75. 量子コンピューター 大阪大学と富士通“新たな計算方式考案”
    2024年9月9日 5時30分

    次世代のコンピューターとして期待されている量子コンピューターについて、大阪大学と富士通は、実用化につながる新たな計算方式を考案したと発表しました。

    この方式を用いればこれまで考えられていたより小さな計算機で従来のスーパーコンピューターを上回る計算ができる可能性があるということで、実用化を早める成果として注目されます。

    実用化へ向けた研究開発が進む量子コンピューターは、桁違いに高い計算能力を持つとされていますが、性能を高めるには頭脳にあたる「量子ビット」を大規模化する必要があり、開発の課題となっています。

    大阪大学と富士通のチームは、新たに考案した計算方式を用いることで「量子ビット」を従来ほど大規模化しなくてもスーパーコンピューターを上回る実用的な計算ができる可能性があると発表しました。

    具体的には従来の方式で考えられていた100万量子ビットより1桁以上小さい6万量子ビットまで小型化できるとしていて、これを「超伝導体」と呼ばれる材料の解析に当てはめたところ、スーパーコンピューターがおよそ5年かかる計算をわずか10時間ほどで行えると見積もられたということです。

    富士通量子研究所の佐藤信太郎所長は「量子コンピューターの実用化を早めることに貢献できる成果だ」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240909/k10014576541000.html

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  76. 理化学研究所などが光を使う新方式の量子コンピューターを開発
    2024年11月8日 20時56分

    理化学研究所などの研究グループは「量子テレポーテーション」と呼ばれる現象を応用し、光を使った新たな方式の量子コンピューターを開発したと発表しました。今後さらに改良を進め、研究開発を加速させたいとしています。

    桁違いに高い計算能力を持つとされる量子コンピューターは次世代のコンピューターとして研究開発が進められています。

    理化学研究所やNTTなどの研究グループは8日、記者会見を開き、従来の方式とは異なる光を使った新たな方式の量子コンピューターを開発したと発表しました。

    新たな方式では2つの離れた物質の間で情報が瞬時に移動する「量子テレポーテーション」と呼ばれる現象を計算に応用します。

    グループによりますと今回開発された量子コンピューターは実用的な計算を行うにはまだ改良が必要ですが、将来的には人間の神経回路を模倣した「ニューラルネットワーク」と呼ばれる数理モデルの計算など、実用的な計算への応用が期待されるということです。

    研究チームは今後、共同研究者の利用を可能にし、AI分野の研究者などとともに改良を進め、研究開発を加速させたいとしています。

    理化学研究所の古澤明チームリーダーは「光を使った量子コンピューターの開発で世界をリードしていると思っている。世の中で本当に使ってもらえるような量子コンピューターをつくっていきたい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241108/k10014633361000.html

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  77. 量子コンピューター国際会議 研究加速のため認識共有 浜松
    2024年11月12日 15時57分

    次世代のコンピューターとして期待されている量子コンピューターについて、最新の研究成果を紹介する国際会議が12日、浜松市で開かれ、研究開発を加速させるため、第一線の研究者どうしの連携が重要だとする認識が共有されました。

    浜松市で開かれた国際会議には、アメリカやスイスなどから量子コンピューターの第一線の研究者が来日しました。

    このうち、アメリカのIT企業、グーグルのチームをかつて率いたジョン・マルティニス氏は、5年前、量子コンピューターが従来のスーパーコンピューターよりも高速で計算できることを初めて実証し、世界の注目を集めました。

    現在は自身のベンチャー企業で量子コンピューターの頭脳にあたる「量子ビット」の改良に取り組んでいて、「最先端の半導体の製造技術を応用することが必要だ。われわれの取り組みに日本からも参加してもらいたい」などと話しました。

    このほかにも各国の研究者が最新の研究成果を発表して議論が行われ、研究開発を加速させるため、第一線の研究者どうしの連携が重要だとする認識が共有されました。

    量子コンピューター研究の国内の第一人者の1人で、会議の座長を務めた分子科学研究所の大森賢治教授は、「量子コンピューター開発の確固たる土台を築くためには各国の協力が重要だ。日々進歩があるので、こうして会って話せることは財産であり、続けていくことが大事だ」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241112/k10014636121000.html

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