2018年6月14日

「温暖化列島」@読売新聞


[温暖化列島]<1>熱帯感染症 東京も警戒
2015年8月20日 読売新聞

 日本の夏の平均気温は、過去100年間で1・06度上昇した。地球温暖化による世界の平均気温の上昇幅を超えるペースだ。政府は近く、温暖化の悪影響を軽減する「適応計画」を打ち出す。列島各地で人々の生活に影響を及ぼし始めた「異変」を報告する。

http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150820-118-OYTPT50132





(書きかけ)





世界終末人類滅亡「地球温暖化」おカルト教義(笑)。


なんでこんなやたらいかがわしいヤバいもんを信じてしまうのだろう…




地球温暖化」低炭素詐欺社会(笑)。




不埒な構想ネットワーク(笑)。





(2015年8月21日)

69 件のコメント:

  1. [温暖化列島]<1>熱帯感染症 東京も警戒
    2015年8月20日3時0分

     日本の夏の平均気温は、過去100年間で1・06度上昇した。地球温暖化による世界の平均気温の上昇幅を超えるペースだ。政府は近く、温暖化の悪影響を軽減する「適応計画」を打ち出す。列島各地で人々の生活に影響を及ぼし始めた「異変」を報告する。

         ◇

     せみしぐれの中、雨水が入った墓の花立てを一つ一つ裏返す。18日、東京都渋谷区の諦聴たいちょう寺境内で、住職の堀江明光さん(57)は言った。「こうしなければボウフラが湧く。去年まではこんな作業は必要なかった」

     昨年8月26日、蚊は日本の新たな脅威となった。69年ぶりにデング熱の国内感染が確認され、162人が発症。ウイルスを媒介する蚊によって次々に感染者が出た代々木公園と新宿中央公園の間に寺はある。「墓参りで刺されないか心配」という檀家だんかが現れたのは昨夏からだ。代々木公園から約1・5キロの都立青山霊園では、雨水升などに殺虫剤を入れてボウフラを駆除する。今年、国内のデング熱感染は確認されていないが、担当者は「彼岸に向け、来園者に長袖、長ズボンの着用も呼びかける」と話す。

     人類を脅かすデング熱などの熱帯感染症は、世界的規模で北上している。東京の「未来図」かもしれない街が、約2400キロ南西にある。台湾南部の高雄市だ。

     7月8日午後。同市郊外の古い民家に市衛生局の職員2人が入った。肩から下げた噴霧器で殺虫剤を噴射する。「デング熱が疑われる患者がいる」との通報で行われた緊急駆除だった。

     「庭の水がめにボウフラがいた」。2人は民家の男性にそう注意した。

     同市では例年500~1000人程度の感染者が、昨年は約1万5000人に激増。市衛生局の何啓功局長(55)は「温暖化で感染力が強まり、対策が間に合わない」と唇をかむ。

     日本で昨年、海外から帰国した感染者の血を吸ってデング熱ウイルスを広めたのはヒトスジシマカだ。台湾での実験データでは、人の血を吸うメスの比率は気温20度で4割、30度だと9割近く。別の研究結果では、蚊の体内で増殖するウイルス数は、30度の場合、26度の約10倍になるという。

     最初の感染者が蚊に刺された昨年8月上旬の東京の平均気温は29・5度。同じ時期の高雄市の平均気温29度を上回っていた。感染力がより強いネッタイシマカは日本にいないが、最も寒い月の平均気温が10度以上だと越冬できるため生息が可能になる。東京の過去10年間の1月の平均気温は約6度。100年前より約3度上昇した。外国人観光客が急増し、海外でデング熱に感染して国内で発症する「輸入症例」は今年だけで144人。再流行の危険性は小さくない。

     読売新聞の取材に、今年度は19都府県がウイルスを媒介する蚊の生態を調べる定点観測調査を実施していると回答した。自治体側の危機感を反映し、昨年度までの6都府県から大幅に増えた。国立感染症研究所の小林睦生むつお主任研究官は「下水システムの改善などで蚊が育たない環境作りを急ぎ、地球温暖化の抑止も図らなければ、熱帯感染症は手がつけられなくなる恐れがある」と警告している。

     ◆デング熱◆ 感染3~7日後に発症し、発熱や頭痛、発疹といった症状が表れ、まれに重症のデング出血熱になる。ワクチンはない。世界保健機関(WHO)の推計では、感染者は年間約4億人。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150820-118-OYTPT50132
    http://koibito2.blogspot.jp/2014/09/blog-post_5.html?showComment=1440083261580#c58177218001098574

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  2. [温暖化列島]<2>水位上昇 船が橋すれすれ
    2015年8月21日3時0分

     すれすれだった。13日、東京・品川の運河の船着き場から滑り出した船宿「中金」の屋形船が、天王洲橋に差し掛かった時だ。川面から2・7メートルの橋桁が、若い船頭の頭上わずか数センチをかすめる。速度を落として何とか通過した。「この橋は本当に注意しないと」。船頭は緊張した表情で言った。

     同じ運河を通って20年という別の船宿の船頭、山田和夫さん(47)によると、夏から秋の満潮時、天王洲橋をくぐれず、出航を取りやめることは以前から年2回程度はあった。気温が上昇して海水が膨張し、運河の水位が上がる季節だからだ。

     だが、10年ほど前から季節を問わず、橋をくぐれないことが増えた。今では出航中止は年10回に及ぶ。「中金」の社長(52)も「近年の水位の上がり具合は異常だ」と言う。

         ◇

     気象庁によると、東京湾の年平均水位は、1951~2013年に約15センチ上昇。日本全体の16地点の平均値も、過去約50年で約15センチ上がった。

     それ以前の東京湾の水位のデータはない。北陸、九州など全国4か所についてのみ100年前まで有効なデータが残っており、それによると65年前に今と同程度の水位を観測した後、いったん下降し、再び上昇して現在に至る。周期性があるとすれば、水位が再び下がる可能性も否定できない。

     ただ、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書(2013年)は、世界の海面水位が2010年までの約110年間でほぼ一貫して上昇を続け、世界全体の上昇幅は平均19センチに達したと分析。今世紀末には、さらに世界平均で63センチ、日本近海では70~80センチ上がる恐れがあると予測している。

     南極などの氷が解けて水量が増し、気温の上昇が海水の膨張にも拍車をかけていることが、世界全体の水位を押し上げているとされる。水位の変化は潮流などの影響で海域ごとに微妙に変わるが、気象庁は「世界の海とつながっている以上、日本の海でも上昇傾向が続く恐れはある」と話す。

         ◇

     船舶の運航を所管する国土交通省は今年6月、地球温暖化による被害軽減策に関する報告書をまとめ、水位上昇で船が橋をくぐれなくなる恐れがあるとして、対策の必要性を指摘した。

     大型客船が通る横浜ベイブリッジ(神奈川県)の桁下は55メートル、レインボーブリッジ(東京都)は52メートル。ともに客船ターミナルに寄港するには通過の必要があるが、大型船は高さ50メートル程度のため、すでに余裕がない。同省は「数十センチの水位上昇が、貴重な観光資源である船の航行に影響する」と危機感を抱く。

     東京・品川と同様の現象は各地で見られる。徳島港(徳島県)近くの新町川などを巡る「ひょうたん島クルーズ」では、1992年の運航開始当初と比べて年々、橋をくぐれない日が増加しているという。

     横浜市の堀割川でも、河口近くの八幡橋の手前で、水位が下がるのを待つ釣り船の“渋滞”が発生する。近くの釣り船業の男性(71)は「以前は年2回くらいだったが、十数年前から10回ほどに増えた」と話す。

     国交省の報告書作成に関わった佐々木淳・東大教授(海岸工学)は「船が橋をくぐれるかどうかは、港湾機能の最も重要な要素の一つ」と指摘する。そして、こんな悲観的なシナリオを示した。「温暖化が進み、各地で船が橋をくぐれなくなる可能性はある。新設や建て替えの際には、橋桁の高さを見直すことも考えなければならない」
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150821-118-OYTPT50078

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  3. [温暖化列島]<3>猛威増す高潮 堤防破壊
    2015年8月23日3時0分

     「三角に盛り上がる黒い水の塊がうおー、うおーと猛獣のようにほえていた」

     高知県室戸市で飲食店を経営する山田博子さん(68)は2004年10月、太平洋に面した高浜地区にある自宅2階の窓から海を見て、外に飛び出した。

     自宅は堤防から20メートル余り。海に近い平屋の市営住宅は堤防を越えた海水に沈み、屋根しか見えない。市営住宅より数メートル高い敷地の手前まで水が押し寄せていた。膝まできた水をかき分け、避難を呼びかけて回った。

     潮位は通常より2・4メートル高く、沖合で観測された最大の波の高さは26メートルに達した。高さ10メートル近い堤防が幅30メートルにわたって崩れ、3人が亡くなった。2人は溺死、1人は流された冷蔵庫と家の壁に挟まれた圧死だった。

     山田さんは「堤防の一部だった巨大なコンクリートの塊が市営住宅に突っ込んでいた。あの日以来、台風が来ると心配で海を見る。最近の波の盛り上がりは昔とはまるで違う」と語った。

     高潮は台風などに伴い、気圧が低下して海面が吸い上げられたり、強風で吹き寄せられたりして発生する。気象庁によると、1994年までの20年間に日本沿岸で観測された台風による「通常の潮位より1メートル以上高い高潮」は15回。その後の20年間は40回に増えた。

     高潮は満潮と重なると、大きな被害につながる。99年に熊本県で高潮が住宅地に浸水して13人が死亡、2004年には、室戸市とは別の高潮が瀬戸内海沿岸を襲い、3人が亡くなった。12年の台風では、九州を中心に6県12地点で観測史上、最高の潮位を記録、長崎市の中心部も冠水した。

     堤防の整備は、5098人の死者、行方不明者を出した伊勢湾台風(1959年)などの高潮被害をきっかけに本格化した。茨城大の三村信男学長(地球環境工学)は「高度成長時代に整備が進み、被害は終息したかに見えたが、90年代後半以降、堤防の能力を上回るような被害が出始めた」と指摘する。

     過去20年間に強力な台風の数は増えていないが、過去100年間、日本近海では、台風の発達を促す海面水温が世界平均の2倍を超える1・07度の上昇を記録している。今世紀末にはさらに3度以上上がるとの予測もある。名古屋大と気象庁気象研究所の研究チームは、最大風速が67メートルを超す「スーパー台風」が、約60年後には、これまでの4倍の「14年間で12個」に増えると予測している。

     温暖化に伴う海面上昇も潮位を押し上げ、高潮を増やす要因になる。世界の平均海面水位は過去100年間に20センチ近く上昇しており、日本近海の海面水位も80年代半ば以降、上昇傾向にある。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、今後、沿岸の低地で高潮などにより死者が増えるリスクが高まると指摘している。

     茨城大など34の研究機関は昨年、「今世紀末の日本の高潮被害額は現状より約1800億円増える」と警告する報告書を公表したが、備えは進んでいない。国土交通省が2011年以降に修繕された145の堤防を調べた結果、高潮の増大に配慮してかさ上げされた例は2例しかなかった。

     高知工科大学長の磯部雅彦教授(海岸工学)は「最悪の事態を想定して対策を講じるべきだ。高度成長時代と違って予算には限りがある。東京湾や大阪湾のように人口と経済活動が集積する地域から、堤防を強化すべきだ」と話している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150823-118-OYTPT50054

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  4. [温暖化列島]<4>筑波、白神…ブナ林危機
    2015年8月24日3時0分

     日本百名山の一つ、茨城県の筑波山(877メートル)。うっそうとしたブナの森の山道を行くと、山頂付近でブナが枯れ、光がスポットライトのように差し込む場所が増えた。

     「老木が倒れた後、若い木が育たない。ブナの森が“少子高齢化”している」。森林総合研究所研究専門員の田中信行さん(60)は表情を曇らせた。

     ブナは日本の天然林総面積の17%を占める代表的な樹種。冷涼な環境を好む落葉樹で、筑波山では、標高約550メートルから山頂付近にかけて分布する。

     白っぽい樹皮と、鮮やかな緑の葉のコントラストが、登山客を引きつけているが、筑波山の山頂付近の約7000本に、樹齢10年未満の若い木はほとんどない。大阪府と和歌山県の境にある和泉いずみ葛城山かつらぎさん(858メートル)でも、筑波山と同様、ブナ林の衰退が進んでいる。

     若い木が育たないのは、ブナの種子が温暖化の影響を受けるためだ。気象庁などによると、過去100年で筑波山山頂の年平均気温は0・9度上昇。気温上昇のペースはここ30年で加速している。

     2年前、田中さんが筑波山で約3000個の種子を調べたところ、発芽できる健全な種子は1%に満たなかった。目立ったのは、発芽に必要な胚が少ない種子。田中さんは、種子の成熟に必要な冬の冷えこみが弱まっているためと分析する。また、一部が虫に食べられた種子も多かった。

     東京大の鎌田直人教授(森林昆虫学)によると、ブナは気温が高いほど多くの種子をつける傾向がある。種子が多い年が続くと、種子を食べるガの一種「ブナヒメシンクイ」も増える。ブナは、害虫に対抗するため、年によって種子の量を増減させる巧みな生存戦略を持つ。そのサイクルが温暖化で狂い、食害が深刻化しているという。

     筑波山ではブナに代わって、常緑樹のアカガシが勢力を伸ばす。黒っぽい樹皮とツバキのような濃い緑の葉。暖かい気候を好み、1960年代以降、中腹では分布域を1・5倍に、頂上近くでは3倍に広げた。

     茨城県自然博物館の小幡和男副参事によると、山頂付近でブナの根元に群生し、紫色のかれんな花が人気のカタクリは、ブナが葉を広げる直前の4月中旬、活発に光合成して開花する。常に葉を広げて上空を覆うアカガシの森では生きられない。

     「温暖化の進展で、今世紀末には白神山地(青森、秋田県)のブナ林が消滅する恐れがある」。国立環境研究所や茨城大など14の研究機関は2008年、世界自然遺産の危機を警告する報告書を公表した。この時、白神山地でクマを追うマタギを続け、今はツアーガイドの吉川隆さん(65)は、「やっぱりな」と思った。10年前から、標高300メートル付近の山の麓のブナが弱っていると感じていたからだ。

     ブナは山肌を覆うように広く根を張り、実や葉は虫や鳥だけでなく、生態系の頂点に立つツキノワグマの餌にもなるため、「山を守る木」とされる。吉川さんはほかの動植物への影響を心配する。東北大の中静透教授(植物生態学)も「白神の山麓では最近、ブナの実がなりにくい。いつ筑波山のようになるかわからない」と懸念する。

     高山帯の樹木ハイマツやシラビソもブナ同様、若木が減っており、さらに衰退が予想される。環境省は温暖化による森の劣化やそれに伴う生き物の絶滅を防ぐ基礎研究を始める。森を守る対策は待ったなしだ。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150824-118-OYTPT50057

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  5. [温暖化列島]<5>サンゴ・藻 消える未来
    2015年8月25日3時0分

     千葉県南房総市の岩井富浦漁協岩井支所長、広田実さん(55)の刺し網に、数年前から見慣れない魚がかかるようになった。体長20~30センチの黄褐色のアイゴ。もとは熱帯、亜熱帯地域の魚で、沖縄ではよく食べられているが、関東では食べる習慣がない。広田さんは「ここで冬を越して定着している。網にかかれば海に捨てる」と話した。

     3年前の4月、アワビの素潜り漁の解禁日に、陸から50メートル、水深3~9メートルの漁場に潜った広田さんは、愕然がくぜんとした。アワビやサザエが主食とする海藻のアラメが消えていた。「小中学校の校庭ほどの広さの海中の森がごっそりなくなり、砂漠みたいになっていた」

     千葉県水産総合研究センターは先月、アイゴなどの海藻を食べる魚による食害の可能性があるとみて、本格的な調査を始めた。

     藻場の消失は近年、全国の沿岸域で深刻化している。環境省の調査で1978年に計20・8万ヘクタールあった藻場は、水産庁の推計で2007年には12・5万ヘクタールへと約4割減少した。水産庁は護岸整備などによる環境変化に加え、根本的な要因として、近年の水温上昇があるとみる。

     気象庁によると、日本近海の海面水温は年平均値で過去100年間、1・07度上昇。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、地球温暖化に伴って海洋生物の分布が世界各地で変化し、漁獲高の減少などが起きると予測している。

         ◇

     国立環境研究所生物・生態系環境研究センターの山野博哉センター長によると、枝状やテーブル状などの造礁サンゴは日本列島を北へ分布域を拡大している。熱帯にしかいなかった種類のサンゴも見られ、北上の速度は最大で年14キロ・メートルに達する。同時に南の海域では水温が上がりすぎ、サンゴの死滅が起きている。

     海の酸性化という脅威も迫る。温暖化で大気中の二酸化炭素(CO2)が増えて海水に溶け込むと、海は酸性化し、石灰質の骨格を作るサンゴは生きにくくなる。「今の勢いでCO2を出し続けると、2070年代には日本近海にサンゴはいられなくなる」。山野センター長らの研究が描く未来は寒々しい。

         ◇

     水温が上がる海では海藻とサンゴの競合も起きる。

     東京海洋大の藤田大介准教授は「九州や四国の太平洋側では藻場が激減し、サンゴが増えた事例が目立つ」と話す。漁獲量との関係ははっきりしないが、アワビの水揚げ量が高知県では2000年以降ゼロに近いなど、海藻をエサにする魚介類は減っている。網が引っかかって破れることなどから、漁師がサンゴを嫌うことも多い。

     造礁サンゴの北限域、千葉県や静岡県でも競合の兆しはある。「水温上昇で海藻が育ちにくくなり、空いたスペースにサンゴが入ってくる」と研究者らは仮説をたて、調査を進める。

     サンゴや魚種の変化を“売り”にした新たなビジネスも始まった。静岡県沼津市の静浦漁協は4月、民間の事業者に委託する形で静浦ダイビングセンターをオープンした。深さ7メートルの海で緑のヒメエダミドリイシのサンゴ礁の上を、青色で尾が黄色のソラスズメダイが泳ぐ。養殖網の点検を行う職業ダイバーだったセンター代表の山本政則さん(60)は、「見せる漁業を広めたい」と夢を語った。

     藻場やサンゴ礁は海の森といわれる。CO2を吸い、酸素を出し、生物に必要な栄養を作る。身近な漁業を守りつつ、温室効果ガス削減という抜本策を進める必要がある。(おわり)

     (この連載は、河野博子、佐藤淳、大野潤三、江村泰山、野崎達也が担当しました)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150825-118-OYTPT50105

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  6. どこぞの異次元おカルト役人組織の「予算クレクレ」詐欺ネタの数々…

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  7. 環境省 過去最大規模の予算要求へ
    8月25日 4時29分

    環境省は来年度の予算案として、放射性物質に汚染された廃棄物の処理や除染など、原発事故からの復興対策や地球温暖化対策の強化を図るため、過去最大の規模となるおよそ1兆2300億円を要求する方針を固めました。

    環境省の来年度予算案の概算要求の内容が固まり、環境省は震災と原発事故からの復興に向けた事業での増加を見込んで、来年度が計画の最終年度となる福島県内の除染などにおよそ4500億円を盛り込んでいます。
    また、除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設の整備費や、その土などの再生利用を研究する事業などに合わせて1346億円を要求しています。
    さらに、宮城県や栃木県など5つの県で処分場の建設を計画している指定廃棄物や、福島県の避難区域で出たがれきなどの処理に、およそ2214億円を要求しています。
    温暖化対策では先月、政府が決定した2030年に向けた温室効果ガスの削減目標の達成に向けて、家庭や業務部門などでの省エネ対策を強化するため、およそ464億円を計上しました。
    この結果、来年度予算案の概算要求の総額はおよそ1兆2300億円と、今年度の当初予算をおよそ33%上回り過去最大の規模となりました。
    環境省は予算額を確定させたうえで、概算要求の内容を近く公表することにしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150825/k10010201171000.html

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    1. COP21 合意に向け日米連携強化へ
      8月24日 21時31分

      望月環境大臣は来日したアメリカの環境保護局長官と会談し、地球温暖化対策を巡り、年末にパリで開かれる国連の会議、COP21での新たな枠組みの合意に向けて、連携を強化していくことを確認しました。

      望月環境大臣は24日午後、環境省で地球温暖化対策などアメリカの環境政策を担当する環境保護局のマッカーシー長官と会談しました。
      会談は冒頭を除いて非公開で行われましたが、環境省によりますと、地球温暖化対策を巡り年末にパリで開かれる国連の会議、COP21で、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みの合意に向け、日米両国で連携を強化していくことを確認したということです。
      また、水俣病の原因となった水銀を国際的に規制する「水俣条約」で定められた取り組みについては、アジアなどの発展途上国で大量に排出される水銀の量を減らすため、モニタリングの体制を強化していくことで一致しました。
      会談のあと望月大臣は「長官の来日はおよそ7年ぶりで、充実した話ができた。世界の環境政策をリードしていくため、トップレベルで意見交換をすることは非常に意義がある」と述べました。
      また、マッカーシー長官は「気候変動の問題について行動を起こすのは今だと両国は分かっている。日米で連携していきたい」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150824/k10010200961000.html

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  8. クラゲ毒針長いほど刺されたら痛い…東京海洋大
    2015年8月29日17時31分

     クラゲの触手にある毒針が長いほど、刺されたときの痛みや傷も大きいという研究結果を、東京海洋大の永井宏史教授らのチームが米科学誌プロスワンに発表した。

     クラゲの触手には、微小な毒針が無数にあり、プランクトンなどのエサを捕まえるために使われている。

     チームは、日本近海に多い4種のクラゲの毒針を顕微鏡で観察して比較。刺されると激痛があるハブクラゲとアンドンクラゲの毒針は、長さ0・2ミリ以上のものが多かったのに対し、刺されても傷が軽いアカクラゲでは0・1ミリ前後、刺される被害がほとんどないミズクラゲでは0・05ミリ程度だった。

     永井教授は「人間の皮膚の表面『表皮』の厚さは約0・2ミリなので、表皮を突き破る長さの毒針をもつクラゲで、被害が大きくなるのではないか」と説明する。

     ハブクラゲでは、過去に刺されたことによる死亡例も報告されている。

     広島大の大塚攻教授(海産無脊椎動物学)は「毒の分析は難しいが、毒針の長さを測定するという簡単な方法で、被害を推定できるのは画期的だ。刺されたときの対処法を考える参考になる」と話している。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150829-118-OYT1T50057

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  9. >環境省は、地球温暖化対策費として過去最大となる1836億円を計上した。前年度当初に比べて1・6倍となる。
    http://koibito2.blogspot.jp/2013/12/100.html?showComment=1441025522211#c6426143558121952547

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  10. デング熱 蚊のウイルス検査11月まで継続
    9月3日 11時25分

    蚊が媒介する感染症、デング熱の国内での感染は、ことしは今のところ確認されていませんが、東京都は、蚊の活動時期がしばらく続くことから、ことし11月まで都内の公園でウイルスを持つ蚊がいないか検査を続けることにしています。

    蚊が媒介する感染症、デング熱の国内での感染は、およそ70年間ありませんでしたが、去年、東京の代々木公園などで感染が相次ぎ、感染者は全国の162人に上りました。
    東京都は、ことしから、公園の側溝に蚊の発生を抑える薬剤を入れたり、都内の25の公園でウイルスを持つ蚊がいないか検査を行うなど、新たな対策を始めています。
    ことしは、国内での感染は確認されていませんが、蚊は気温が15度以上あれば活動を続けるとされていることから、都は、ことし11月まで蚊のウイルス検査を続けることにしています。
    3日は、練馬区の光が丘公園で、都から委託を受けた業者が前日仕掛けた装置に集まった蚊を採取しました。採取した蚊は都の研究施設で検査が行われ、都はウイルスが検出された場合は速やかに公表することにしています。
    東京都環境保健衛生課の齊藤祐磁課長は「気温は下がってきたが、蚊は夏が終わった9月に最も活発に活動するので、調査を続けていきたい。草むらに入るときなどは長袖、長ズボンを着用するなどの対策を続けてほしい」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150903/k10010214571000.html

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    1. 人にうつる鳥インフルエンザを媒介するといって、養鶏場の周りのハエの駆除を推奨するお馬鹿な国立研究所の病気が伝染蔓延したようだ…

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  11. 内閣府政府広報オンライン
    ‏@gov_online

    【更新情報】「デング熱」にご注意を! 予防策は「蚊に刺されない」「蚊を発生させない」(お役立ち記事)
    http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201509/1.html

    https://twitter.com/gov_online/status/639316686529654784

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    1. >平成26年(2014年)夏、発熱を伴う「デング熱」の国内での感染例が69年ぶりに報告されました。首都圏を中心に162人が感染・発症し、幸い重症者を出さず冬までには収束しました。しかしデング熱の患者は全世界で毎年1億人にのぼるとみられ、日本でもいつまた再燃するかわかりません。デング熱の日本での流行を防ぐため、どのような病気か、どのような予防策があるか、など、あらためて確認しておきましょう。

      >デング熱は、デングウイルスに感染することによって発症する感染症で、ヤブカ属のネッタイシマカやヒトスジシマカによってウイルスが媒介されます。
      デングウイルスに感染してからデング熱が発症するまでの潜伏期間は2~14日。ウイルスに感染してもデング熱を発症しない人もいますが、発症した場合には、38度以上の高熱や頭痛、筋肉痛、関節痛などの、インフルエンザと同様の症状が現れます。また、体に赤い小さな発疹が出ることもあります。
      デング熱には現在のところ直接に効く治療薬はありませんが、発熱や痛みなど個々の症状を抑える適切な対症療法を受ければ、ほとんどの場合、1週間程度で回復します。
      しかし、重症化して歯ぐきからの出血や血便、血尿などの出血症状を伴う重症デングウイルス感染症、いわゆるデング出血熱と呼ばれる状態になると、命にかかわることがあります。
      日本ではデングウイルスを媒介する蚊は冬を越せないため、平成26年(2014年)に日本でデングウイルスを持っていた蚊は翌年の春にはいなくなっています。しかし、グローバル化が進んだ今日、デング熱の流行地からデングウイルスに感染したまま日本に来る人は少なくないと考えられます。国内での感染がいったん収まっても、また新たに海外の流行地から国内に入り込み、感染が広がるリスクは毎年あるのです。

      >デングウイルスは、デングウイルスに感染した蚊に刺されることによって感染します。デング熱を発症した人が蚊に刺されると、その蚊にウイルスが移り、その蚊がほかの非感染者の血を吸う際に吸われた人の体内にウイルスが移ることによって感染が広がっていきます。人から人へ直接感染することはありません。

      >デングウイルスを媒介する蚊は、ヒトスジシマカとネッタイシマカの2種類があります。
      ヒトスジシマカは、日本では秋田県・岩手県以南に広く生息し、体長4.5ミリ程度、背中に1本の白い線とW状の横線があり、活動時期は5月中旬~10月下旬ごろまでです。
      ヒトスジシマカの行動範囲は極めて狭く、飛行範囲は50~100メートル程度といわれています。しかし、デングウイルスを持つヒトスジシマカに刺されて感染した人が、別の場所に移動し、そこに生息するウイルスを持たないヒトスジシマカに刺されると、その場所でもデングウイルスを持ったヒトスジシマカが存在することになります。ヒトスジシマカの行動範囲は狭くても、感染した人が移動することで、デングウイルスの感染範囲を拡大しているのです。

      >もう1種のデングウイルス媒介蚊であるネッタイシマカは、1970年代以降、日本国内から消滅したとされています。そのため平成26年(2014年)に日本国内で発生したデング熱患者にウイルスを媒介したのは、このネッタイシマカではなくヒトスジシマカであったと考えられます。
      ただし、ネッタイシマカは熱帯・亜熱帯に広く生息しているので、そうした地域に渡航する人は、ネッタイシマカの媒介によりデングウイルスに感染する可能性があります。また、今後、ネッタイシマカが日本に侵入する可能性がゼロとはいえません。

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    2. >現在、デング熱には、実用化されたワクチンや治療薬はなく、治療法は対症療法が主となります。そのため、デングウイルスの感染を防ぐためには、媒介するヒトスジシマカに刺されないこと、また、ヒトスジシマカの発生を防ぐことが重要な対策となります。
      平成26年(2014年)の日本での国内感染例をみると、8月上旬に最初の発症者が現れた後、8月下旬から9月上旬にかけて発症者数のピークが続き、その後収束して10月末にはゼロになっています。夏を過ぎてもしばらくの間は、デング熱への警戒を緩めないことが大切です。

      <対策1>蚊に刺されない

      ヒトスジシマカが活発に活動する日中に、屋外で活動する場合には、できるだけ次のような対策をして蚊に刺されないようにしましょう。
      肌を露出しない長袖、長ズボンを着用する
      素足でのサンダル履きを避ける
      白など薄い色のシャツやズボンを選ぶ(蚊は色の濃いものに近づく傾向がある)
      露出する部分には虫除けスプレーなどを使い、蚊を寄せ付けないようにする
      蚊取り線香などを使って蚊を近づけない   など

      <対策2>蚊の発生を抑える

      デングウイルスを媒介するヒトスジシマカの発生を抑えることが大事です。
      ヒトスジシマカの成虫は雑木林や竹林などに生息し、日中(日の出から日の入り時間まで)に活発に活動します。交尾後、水中に産卵しますが、沼や池のような広い場所よりも、狭い水たまりのような場所を好みます。そのため、屋外に置かれた植木鉢の受け皿や空き缶、ペットボトルなどに溜まった水に産卵します。野積みされた古タイヤに溜まった水などにも好んで産卵し、孵化(ふか)した幼虫はそこで成長します。
      こうした生態から、家の周囲を点検して不要な水たまりをなくすことが、ヒトスジシマカの発生を抑え、デング熱の発生を防ぐことにつながります。

      >デング熱の初期に現れる発熱や筋肉痛、関節痛などの症状は、インフルエンザにかかった場合にもよく見られるため、これらの症状だけから素人判断を下すことは危険です。これらの症状が現れた場合はインフルエンザのほかにデング熱である可能性も考えて、早めに医療機関を受診して、適切な診断・治療を受けましょう。
      特に、蚊に刺された数日後にこれらの症状が出たり、これらの症状に加えて皮膚に赤い小さな発疹が見られたりした場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
      <国内で感染した疑いがある場合>

      発熱や頭痛、筋肉痛、関節痛などの症状が現れたときには、早めに医療機関で受診しましょう。

      熱を下げるために解熱剤を使うことがありますが、その成分によっては、デング熱の重症化を促すことがあります。症状が出る数日前にヤブ蚊に刺されたなど、デングウイルスに感染した可能性がある場合は、自己判断で解熱剤を服用したりせずに、医療機関を受診してください。
      医療機関を受診するときは、蚊に刺されたかどうか、刺された場合はいつどこで刺されたかなどについても伝えてください。
      <海外で感染した疑いがある場合>

      次の章で説明するように、海外の熱帯・亜熱帯地域では、多くの国でデング熱などの感染症が発生しています。
      デング熱などの感染症が発生している国に渡航した方は、渡航中に発熱や筋肉痛・関節痛などの症状が現れたときは、すぐに医療機関を受診してください。
      帰国時に発熱など心配な症状のある方は、空港や港の検疫所にご相談ください。
      帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関や保健所または検疫所にご相談ください。
      医療機関を受診するときは、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

      >「一度かかったから免疫がある」と、油断しないで

      デング熱は、一度かかったら免疫によって生涯かからないという感染症ではありません。デング熱の原因となるデングウイルスは4種類あるといわれており、同じ種類のウイルスに再感染した場合は発症しても軽く済みますが、異なる種類のウイルスに感染すると重症化することがあります。
      デング熱にかかったことのある人も、油断しないで、蚊に刺されないよう予防に努めるとともに、万一、デング熱を疑う症状が出た場合には、できるだけ早く医療機関を受診してください。

      >デング熱患者は、デングウイルスを媒介する蚊が生息する熱帯・亜熱帯地域、特に、東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国で多くみられ、アフリカ諸国、オーストラリア、中国、台湾を含め100か国以上で患者が発生しています。全世界では年間約1億人のデング熱患者が発生し、約25万人のデング出血熱患者が発生していると推定されています。

      >海外では、デング熱のほかにも、マラリアやチクングニア熱など、蚊が媒介する様々な感染症があります。
      マラリアは、マラリア原虫を持つハマダラカ属の蚊によって媒介される感染症です。世界の熱帯・亜熱帯地域で流行しており、1年間に約2億700万人が感染し、推計66万人以上が死亡しています。日本でも100人近くが輸入感染で発症しています。
      また、海外でチクングニアウイルスに感染し、日本で発症する例も毎年報告されています。チクングニアウイルスを媒介するのは、デングウイルスの媒介蚊である「ヒトスジシマカ」です。チクングニア熱も、平成26年(2014年)のデング熱患者の発生と同じように、国内感染が広がる危険性がありますので、海外でも国内でも、蚊に刺されないよう、しっかりと対策をしておくことが重要です。

      >海外では、蚊による感染症だけでなく、マダニや動物、水や食べ物などを介し、日本にはない感染症が発生していることがあります。海外旅行や仕事などで海外に出かけるときは、厚生労働省検疫所のウェブサイト「FORTH」や外務省の「海外安全ホームページ」で、渡航先の感染症の発生状況に関する最新の情報や注意事項を確認しましょう。

      詳しくはこちらをご覧ください。

      厚生労働省「海外での感染症予防について」
      http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/travel/2015summer.html

      厚生労働省「検疫所(FORTH)」
      http://www.forth.go.jp/index.html

      首相官邸「感染症対策特集~様々な感染症から身を守りましょう~」
      http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/index.html

      <取材協力:厚生労働省 文責:政府広報オンライン>

      関連リンク
      厚生労働省「デング熱について」
      http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever.html
      厚生労働省「夏休み前における海外での感染症予防について」
      http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/travel/2015summer.html
      国立感染症研究所「デング熱」
      http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/238-dengue-info.html

      http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201509/1.html

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  12. インド首都でデング熱拡大 1800人感染、病院悲鳴
    2015/09/16 22:49 【共同通信】

     【ニューデリー共同】インドの首都ニューデリーがあるデリー首都圏で16日までにデング熱の被害が拡大し、地元紙ヒンドゥスタン・タイムズによると、少なくとも1870人が感染、5人の死亡が確認された。「過去5年間で最悪の被害」とされ、当局や病院が対応に追われている。
     デリー首都圏では受け入れ施設が不足し、当局は14日、新たにベッド千床を準備することを決めた。PTI通信によると、デング熱で苦しんでいた7歳の男児が五つの病院をたらい回しにされて8日に死亡。直後に両親がビルから飛び降りて自殺したという。
    http://www.47news.jp/CN/201509/CN2015091601002008.html

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    1. 「インド j-grid 岡山大学」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89+j-grid+%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E5%A4%A7%E5%AD%A6

      「岡山大学 竹田美文」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E7%AB%B9%E7%94%B0%E7%BE%8E%E6%96%87

      「竹田美文 国立感染症研究所」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E7%AB%B9%E7%94%B0%E7%BE%8E%E6%96%87+%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80

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    2. 「竹田美文 腸管出血性大腸菌」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E7%AB%B9%E7%94%B0%E7%BE%8E%E6%96%87+%E8%85%B8%E7%AE%A1%E5%87%BA%E8%A1%80%E6%80%A7%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C

      「竹田美文 ワクチン」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E7%AB%B9%E7%94%B0%E7%BE%8E%E6%96%87+%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3

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    3. 「竹田美文 野口英世」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E7%AB%B9%E7%94%B0%E7%BE%8E%E6%96%87+%E9%87%8E%E5%8F%A3%E8%8B%B1%E4%B8%96

      同じ穴の狢、目糞鼻糞の類い…

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    4. 「野口英世 捏造」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E9%87%8E%E5%8F%A3%E8%8B%B1%E4%B8%96+%E6%8D%8F%E9%80%A0

      トンデモなものを「偉人」に掲げ続ける異次元の国…

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  13. >農林水産省気候変動適応計画推進本部
    https://www.google.co.jp/search?q=%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96+%E9%81%A9%E5%BF%9C%E8%A8%88%E7%94%BB

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  14. 豪雨被害 利根川・荒川が氾濫したら…首都圏100万~200万人被災の恐れ
    2015年9月20日3時0分

    対策急ぐ自治体 課題山積

     茨城県常総市で鬼怒川が氾濫し、約40平方キロ・メートルが浸水するなどした「関東・東北豪雨」。もし、利根川や荒川が同じように氾濫すると、首都圏の人口過密地帯を中心に、100万~200万人規模の被災者が出る恐れがある。改めて危機感を募らせた首都圏の自治体は、災害情報の発信や避難対策の強化を検討し始めたが、課題は山積している。

     利根川の支流(中川)が流れる東京都足立区は17日、防災と広報部門による会議を開いた。「避難勧告を早く出すことの重要性を実感した」「10月末まで台風シーズンが続く。今出来ることはすぐやろう」といった発言が相次ぎ、大雨の際には、川の水位などに関する情報をきめ細かく提供することを決めた。

     常総市の水害では、避難を呼びかける防災無線が聞こえにくかったという教訓を踏まえ、同区は情報提供手段として、ホームページやツイッター(簡易投稿サイト)を積極的に活用していく方針だ。

     菅野和幸・避難対策担当課長(54)は「浸水の危険が差し迫る前に、余裕を持って勧告を出せるようにしたい」と話す。

    避難場所が不足

     国の中央防災会議は5年前、200年に1度の猛烈な豪雨によって、利根川や荒川が氾濫した場合を想定し、計11パターンの被害予想を公表した。

     被災人口がもっとも多くなるのは、利根川の堤防が埼玉県加須かぞ市で決壊するケースで、氾濫した水は、同県春日部かすかべ市や三郷みさと市などを経て、2日後に足立区などに達する。230万人が住む530平方キロ・メートルが浸水する。

     荒川の堤防が墨田区北部で決壊した場合は、墨田、江東両区の大半90平方キロ・メートルが水没する。影響は100万人に及ぶ恐れがあるが、浸水しないのは区役所や両国国技館などごく一部で、公共施設だけでは、避難者を収容しきれない。

     このため、墨田区は、賃貸住宅事業を手がけるUR都市機構や区内に本社のあるアサヒビールなどと協定を結び、緊急の避難場所を確保している。さらに約20か所の民間マンションと交渉中だ。だが、菅原幸弘・防災課長(45)は「避難場所はまだ全然足りない」と説明する。

    広域避難の推進

     こうした浸水予想地域のほとんどは低地だ。浸水は2週間以上続く可能性があり、ビルなどに避難できても孤立する恐れが高い。

     そこで、東京都は昨年、地域防災計画を見直し、標高が比較的高い近隣自治体に逃げる「広域避難」の方針を初めて盛り込んだ。

     しかし、広域避難を実施するタイミングや、避難者の移動手段と収容先の確保など、検討課題は多岐にわたる。

     東京都総合防災部の福田孝由・担当課長(41)は「何十万、何百万という人をヘリで救助するのは不可能だ。大勢の住民の安全を確保しながら、どう避難させるか。現実味のある対策の検討を急ぎたい」と話す。

     静岡大の牛山素行もとゆき教授(災害情報学)は「住民自身も、浸水範囲などを示したハザードマップをよく読み、避難の方法を前もって考える必要がある」と指摘する。(江村泰山、森井雄一)

    「線状降水帯」が記録的な雨量 9~10日、関東上空に10本以上

     「関東・東北豪雨」で記録的な雨をもたらしたのは、積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」だ。

     気象研究所(茨城県つくば市)が観測データを詳しく解析したところ、関東上空では、9日から10日にかけて、10本以上の線状降水帯が発生していたことが分かった。

     氾濫した鬼怒川の上流域にあたる栃木県日光市今市付近では、9日午後1時以降、8本の線状降水帯が通過し、24時間の雨量が500ミリを超えた。

     線状降水帯が次々できたのは、日本海に抜けて温帯低気圧に変わった台風18号と、日本の東海上を進んだ台風17号の影響だ。南からの暖かく湿った風と、東からの風が関東上空に長時間吹き込み、その結果、線状降水帯が北にのびた。

     線状降水帯は、豪雨をもたらす気象現象として珍しくない。昨年8月、広島市で大規模な土砂災害を招いたのもこの降水帯で、75人が亡くなった。2012年7月には、熊本、福岡、大分3県を中心とした九州北部豪雨で、30人以上の死者・行方不明者が出た。

     気象庁によると、最近40年間で1日の総雨量が200ミリを超えるような豪雨は増加した。今後、地球温暖化が進めば、さらに増えると予想されている。

    (つくば支局 原田信彦)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20150919-118-OYTPT50368

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    1. >気象庁によると、最近40年間で1日の総雨量が200ミリを超えるような豪雨は増加した。今後、地球温暖化が進めば、さらに増えると予想されている。

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  15. ローマ法王、米の弱者支援に期待 難民、温暖化で
    2015/09/24 00:06 【共同通信】

     【ワシントン共同】初訪米したローマ法王フランシスコは23日、米ホワイトハウスで開かれた歓迎式典であいさつし「全ての米国民が、世界の弱者を守る国際社会の努力を支援してほしい」と述べ、難民や気候変動問題における米国の指導力に期待を表明した。法王はこの後、オバマ大統領と会談した。
     法王のホワイトハウス訪問は2008年4月のベネディクト16世以来。
     法王は、貧困問題への「真剣で責任ある」理解を求めると同時に、地球温暖化問題について「将来世代に先送りできない」と述べ、課題解決に向けた速やかな行動が必要だと強調した。
    http://www.47news.jp/CN/201509/CN2015092301001594.html

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    1. 気候変動、貧困撲滅で行動を=米大統領と会談-ローマ法王

       【ワシントン時事】訪米中のフランシスコ・ローマ法王は23日、ホワイトハウスを訪問した。法王は歓迎式典で、気候変動について「未来の世代に解決を委ねることはできない」と述べ、米国に行動を求めた。また、「貧しい人々に対する真剣かつ責任ある認識が必要だ」と訴えた。
       法王は「移民の家族の息子たち」と語り掛け、米国民の希望と夢に耳を傾けるのを楽しみにしているとあいさつ。その上で、米国に対し「差別を拒否し、本物の寛容で開かれた社会の構築を求める」と語った。
       オバマ米大統領はこれに対し、キューバとの54年ぶりの国交回復を仲介した法王に謝意を表明。シリアからの難民らを念頭に「法王は他者に対する慈悲を思い起こさせる」と称賛した。
       法王は22日、キューバから米首都ワシントン近郊のアンドルーズ空軍基地に専用機で到着。空港ではオバマ、バイデンの正副大統領夫妻が出迎えた。オバマ大統領自身が空港で歓迎したのは異例。
       米メディアによると、在位中に訪米した法王は4人目で、2008年のベネディクト16世以来7年ぶり。法王は歓迎式典の後、大統領と会談。貧困撲滅や同性愛などについても意見を交わしたとみられる。その後、ワシントン市内でパレードやミサを行う。(2015/09/24-00:40)
      http://www.jiji.com/jc/c?k=2015092400012

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    2. 宗教は、神の王国を捨ててまで社会を受け入れることはできない。
      (ドラッカー 『「経済人」の終わり』一九九六年版への序文)
      https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC+%E5%AE%97%E6%95%99+%E7%A5%9E%E3%81%AE%E7%8E%8B%E5%9B%BD

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  16. インド 温室効果ガスの大幅削減目標を提出
    10月2日 18時12分

    中国とアメリカに次いで温室効果ガスの排出量が世界で3番目に多いインドは、排出量を2030年までに2005年と比べてGDP=国内総生産当たり33%から35%削減するという目標を国連に提出しました。

    地球温暖化対策を巡っては、11月末からパリで開かれる国連の会議COP21で、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みの合意を目指していて、これを前に各国は温室効果ガスの削減目標などを国連に提出することが求められています。
    インド政府が1日に提出した目標では、温室効果ガスの排出量について、2030年までに2005年と比べてGDP=国内総生産当たり33%から35%削減するとしています。そのために、2030年までに太陽光や風力などの再生可能エネルギーを拡大するなどして、化石燃料以外による発電容量を全体のおよそ40%に引き上げるとしています。そのうえで、温暖化対策の費用が2030年までに2兆5000億ドル(日本円で300兆円)に上るとしています。
    2日、首都ニューデリーで会見したジャワデカル環境・森林・気候変動相はこの目標について、「非常に意欲的なものだ」としたうえで、「気候変動に歴史的な責任を負っている先進国は責務を果たすべきだ」と述べ、先進国に対して資金や技術面で途上国への支援を充実させるよう求めていく考えを示しました。

    2030年までに3倍増も

    IEA=国際エネルギー機関によりますと、インドの二酸化炭素の排出量は経済成長に伴って年々増加し、1990年以降2012年までの20年余りで236%増加しました。インドの二酸化炭素の排出量は、2012年の時点で世界全体の6%を占め、中国とアメリカに次いで3番目に多くなっています。
    しかし、排出量を国民1人当たりで見てみますと世界平均の35%に過ぎず、国民のおよそ30%がいまだ電気とは無縁の生活を強いられています。電気の普及はインド政府の最大の課題で、モディ首相はことし8月の演説で、「1000日以内にすべての村に電気を届ける」と明らかにしました。
    経済成長や電気の普及に加えてインドは今後も人口増加が続き、2022年ごろには中国を抜いて世界で最も人口が多くなるとの見通しもあり、インドの研究機関は、今後2030年までに二酸化炭素の排出量が最大で3倍に増えると予測しています。

    排出量の9割近い国と地域が提出

    地球温暖化対策を巡って各国は、11月30日からフランス・パリで開かれる国連の会議COP21に向けて2020年以降の温室効果ガスの削減目標を提出することが求められていて、今月1日までに世界の排出量の9割近くを占める147の国と地域が国連に提出しました。
    これについて望月環境大臣は2日の閣議のあとの記者会見で、「COP21の成功に向けて後押しするもので歓迎したい」と述べ、新たな枠組みの合意に期待を示しました。
    また、中国とアメリカに次いで世界で3番目の排出国のインドが目標を提出したことについて、「非常に多い排出量がある大国であり評価したい」と述べました。
    一方で、各国の目標の水準は今世紀末の平均気温の上昇を2度未満に抑えるという国際的な目標の達成には不十分だという指摘がNGOなどから上がっていることについて、望月大臣は「パリでの合意で将来にわたって継続的に削減に向けた野心を向上させていく仕組みを作ることが必要だ」と述べ、排出削減を加速させる枠組み作りの必要性を訴えました。
    日本は2030年までに2013年と比べて温室効果ガスの排出を26%削減するとした目標をことし7月に国連に提出しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151002/k10010256721000.html

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  17. COP21へ「新たな枠組み合意が最初の一歩」
    10月6日 22時27分

    地球温暖化対策の新たな枠組みを話し合う国連の会議、COP21が、来月末からフランスで開かれるのを前に、フランスのトゥビアナ特別代表がNHKのインタビューに応じ、「新たな枠組みの合意が、温暖化防止に向けた最初の一歩になる」と述べ、合意の意義を強調しました。

    地球温暖化対策を巡っては、来月末から国連の会議、COP21がフランスで開かれ、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みの合意を目指しています。
    議長国として交渉の中核を担うフランスのトゥビアナ特別代表が、日本を訪れていて、6日、NHKとのインタビューに応じました。
    この中でトゥビアナ特別代表は、COP21に向けて、温室効果ガスの排出量の9割近くを占める国々が削減目標を提出したことについて、「多くの国が合意に向けた支援をしており、とても力強いサインだ。会議での合意を楽観している」と述べ、交渉の行方に前向きな見方を示しました。
    ただ、研究機関などは、各国の削減目標を合わせても、今世紀末での世界の平均気温の上昇を2度未満に抑えるという国際的な目標に達しないと分析しています。これに対して、トゥビアナ特別代表は、「合意が長期的な目標へ向けた最初の一歩になる」として、その意義を強調するとともに、定期的に新たな目標を提出する仕組みづくりや低炭素技術の開発を進め、温室効果ガスの排出削減を加速させることが重要だと述べました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261361000.html

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  18. 温暖化:風速60メートル「スーパー台風」激増か
    毎日新聞 2015年10月04日 11時35分(最終更新 10月04日 13時24分)

     今年は既に20個以上発生している台風。地球温暖化が進むと、日本をこれまで経験がない「スーパー台風」が襲う可能性があるという。一体、何が「スーパー」なのか。【大場あい】

     わずか1分ほどで1〜2メートルも水位が上がり、平屋の建物はあっという間に水没した。2013年11月、台風30号が上陸したフィリピン・レイテ島。窓ガラスを割って脱出した男性は「津波のようだった」と振り返る。台風に慣れているこの国の人でさえ想像していなかったスーパー台風の猛威で、死者・行方不明者は7000人を超えた。

     スーパー台風とは、米軍合同台風警報センターの定義で「地表付近の風速が1分平均で67メートル超の台風」を指す。日本では1分平均風速の0・88倍に相当する10分平均が一般的なので、換算すると「風速59メートル超」になる。大きな被害が出た▽狩野川台風(1958年)▽伊勢湾台風(59年)▽第2室戸台風(61年)−−はその条件を満たしていたが、上陸時には勢力が弱まり「スーパー」でなかったという。

     だが、今世紀末にはスーパーのまま日本に上陸する可能性があると、多くの専門家は指摘する。ポイントは海水の温度だ。

     坪木和久・名古屋大教授(気象学)は、台風を車に例え、雲の壁に囲まれた目(中心部)は「エンジン」、取り込む水蒸気は「ガソリン」に相当すると解説する。海水が蒸発した水蒸気が吸い上げられて雲になる時、台風の目の空気は加熱されて軽くなり、気圧はさらに下がっていく。その結果、周囲から気圧の低い中心部へ吹き込む風が一層強くなり、勢力を増す。

     このように台風が強くなっていくのは、海面の水温が26度より高い場合で、13年の台風30号上陸時のフィリピン付近は29度あった。日本周辺の9〜10月ごろの水温は26度以下のため、台風は次第に衰えていくが、温暖化が進むと状況は変わる。

     坪木教授が今世紀末の世界の平均気温が20世紀末より2・8度上がるとの想定で試算したところ、最大で中心気圧857ヘクトパスカル、風速88メートルという13年の台風30号以上の勢力のスーパー台風が生まれ、それに近い強さのスーパー台風がいくつも日本に上陸する経路をたどった。坪木教授は「今考えられている『最悪』のレベルを上げ、タイムライン(避難時の行動を時系列で示す計画書)などを整備する必要がある」と警告する。

     スーパー台風は、どんな被害をもたらすのか。過去の災害から見えてくるのは「高潮」の恐ろしさだ。

     風の強さがスーパー台風の特徴。高潮は風速の2乗に比例して拡大するため、風速が2倍になれば高さは4倍になる恐れがある。伊勢湾台風では最大3・55メートルの高潮が発生し、愛知、三重両県で4500人以上の死者・行方不明者が出た。99年の台風18号でも、熊本県の八代海で12人が高潮の犠牲になっている。

     森信人・京都大防災研究所准教授(沿岸防災工学)らのシミュレーションによると、高潮が発生しやすい大阪湾の場合、今より気温が4度上昇すると、2・5メートルの高潮の発生頻度は「200年に1回」から「50年に1回」に増加する。2・5メートルは、大阪市内で30平方キロ以上が浸水した第2室戸台風による高潮並みだ。

     13年のレイテ島では5メートルの高潮が観測され、さかのぼると19世紀後半にも約6000人が死亡した高潮の記録があったという。森准教授は「巨大な高潮は頻繁に経験するものではなく、自分や周囲の記憶だけを頼りに行動するのは危険。防波堤の整備などに加え、個人が気象情報などからリスクを判断する防災教育が重要だ」と指摘する。
    http://mainichi.jp/select/news/20151004k0000e040120000c.html

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    1. 地球温暖化で暑さのリスクも急上昇
      2015年8月6日

      石蔵文信 / 大阪樟蔭女子大学教授

       地球温暖化の影響で日本の夏も年々過ごしにくくなっている。一部の地域では最高気温が40度に達する勢いだ。熱中症の患者さんも急激に増え、拘置所で収容者の男性が死亡したとの報道もある。確かにエアコンがなければ、多くの弱った高齢者は命の危険があると言っても大げさではないだろう。

      2050年の暑さ関連死は2.5倍増加!

       さて、英国でも事情は同じで、温暖化が進み、暑さによる死亡率の上昇が懸念されている。London School of Hygiene & Tropical Medicine のShakoor Hajat氏らが、英国での気候変動が公衆衛生に及ぼす影響を推測したところ、2050年までに暑さに関する死亡が現在から約257%(約2.5倍)増加するという結果が出た(2014年2月のJ Epidemiol Community Health オンライン版)。調査の方法は、過去に平均を大きく上回る暑さ、寒さとなった時の死亡率を評価し、英国気象データセンターの気候予測と英国統計局の人口予測から、将来の暑さ及び寒さによる死亡者数を予測している。その結果、英国のどの地域でも気候変動による死亡者は増え、特に85歳以上の高齢者のリスクが高かったという。

       気温が1度上昇すると死亡率が2.1%、気温が1度低下すると死亡率が2.0%上昇するらしい。ただ、温暖化の影響で、暑い日は現在より3倍増えるが、寒い日は減るようだ。2000年前後の暑さに関係した死亡者は年間約2000人だったが、20年に66%、50年に257%、80年には535%も増加するというから驚きだ。逆に現在、寒さに関連する死亡者は年間4万1000人ほどだが、20年には3%増加するものの、50年に2%減少、80年に12%減少するらしい。しかし暑さで亡くなる人より、寒さによる死亡者の方が圧倒的に多いため、冬の方が油断できないのは温暖化がさらに進んだ未来でも同じである。

      電気代を払えるか否かが長寿のカギ?

       死亡率の上昇の背景には、もちろん温暖化の影響もあるが、寿命が延びて高齢者が増えることもかなり関係しているようだ。論文では、結論としてエアコンなどによる暑さ・寒さ対策が必要だ、と結んでいるがが、将来エネルギー問題が深刻になると、電気代もバカにならないだろう。結局は光熱費を払えるかどうか、という貧富の差が高齢者の寿命に大きく関係してくるのではないかと危惧される。

      京都・五山送り火を見て思うこと

       ところで、8月16日は、京都で五山送り火が行われる。お盆も、送り火も死者をしのび、霊をあの世に送り届ける儀式である。おそらくエアコンのない時代は猛暑で高齢者がバタバタと倒れていたに違いない。お盆は暑さの峠が越えた頃であり、葬儀も一段落したのでこのような儀式を開催するよい時期だったのかもしれない。

       死ぬ事を考えるのは縁起でもないが、全ての生物には寿命があるので死からのがれることはできない。どんな死に方が理想ですか?と聞かれたら、私は「夏なら熱中症、冬なら肺炎」と答える。高齢になればどちらも大層苦しむことなく往生できる可能性が高い。理想は夏の暑い盛りに、畑仕事で倒れることだが、果たしてうまくいくかどうかは天のみが知るところである。


      石蔵文信
      大阪樟蔭女子大学教授
      いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から現職。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う。 夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。
      http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20150805med00m010002000c

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    2. ユーラシア大陸:「厳冬は地球温暖化の影響」
      毎日新聞 2014年10月27日 10時04分(最終更新 10月27日 11時29分)

       ◇「海氷減少で大気の動き変化が理由」東京大チームまとめ

       近年のユーラシア大陸の厳冬は、地球温暖化などによる北極海の海氷減少の影響を受けているとの分析結果を、森正人・東京大特任助教らのチームがまとめ、26日付の英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版で発表した。海氷減少で大気の動きが変化するのが理由という。温暖化がもたらす新たな異変として注目されそうだ。

       ロシア、モンゴル、カザフスタンなどユーラシア大陸中央部では厳冬の頻度が増え、2004〜13年の冬の平均気温は、その前10年に比べて約1・5度も低くなっている。

       チームは、1979〜2012年の北極海の一部、バレンツ海などの海氷面積データを使用。海氷が多い上位10年と下位10年の平均値を基にシミュレーションを実施し、海氷面積の違いによる大気の変化を調べた。

       その結果、海氷が多いと厳冬になる確率が6・2%だったが、少ない場合には14・4%と2倍以上高くなった。海氷が少ない年は、大陸中央部を中心に時計回りの空気の流れが生まれ、北極海の冷たい空気が大陸側に流れ込みやすくなると考えられるという。

       日本への影響については、海洋研究開発機構がバレンツ海で海氷が減ると厳冬になると報告している。【大場あい】
      http://mainichi.jp/feature/news/20141027k0000e040175000c.html

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    3. 毎日フォーラム・ファイル:地球温暖化 気温上昇で食料危機の恐れ
      2014年05月09日

       ◇IPCCが7年ぶりに報告書 急がれる適応策 

       国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が3月、地球温暖化の影響や被害軽減策(適応策)に関する報告書を7年ぶりに公表した。気温上昇で穀物生産量が減少し、世界の食料危機を招く可能性があると予測。安全保障の問題に発展する恐れも指摘した。温暖化の影響と言えば、北極圏の海氷減少や島しょ国の高潮被害などが指摘されてきたが、このまま温暖化が進めば、日本を含む先進国も影響は免れない。深刻な影響は農業分野などを中心に現れ始めており、被害予測と適応策の実行が急がれる。

       IPCCは、異常気象など温暖化による影響に対する懸念の高まりを受け、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)が1988年に設立した。現在は195カ国が参加、5〜7年ごとに報告書を公表している。今回は「第5次報告書」の一部で、温暖化の影響や適応などをテーマにする第2作業部会が担当。横浜市で3月25〜30日に開催された総会で議論され、専門家以外の人にも分かるように主要な科学的知見をまとめた「政策決定者向け要約」が承認された。

       IPCCの基本理念は「政策に関係するが、政策を規定しない」。国連機関や各国政府に特定の政策について提言や指示をすることはなく、温暖化の影響、対策に関する科学的知見を提供することに徹する。だが、科学者がまとめた草案を総会で参加政府が全会一致で承認するという手続きを経るため、過去4回の報告書は温暖化対策の国際交渉や各国の政策に影響を与えてきた。第1次報告書(90年)は92年の国際気候変動枠組み条約、第2次報告書(95年)は97年の京都議定書採択を後押しする役割を果たした。

       第2作業部会の報告書では、「ここ数十年、温暖化は世界の全ての大陸と海洋で生態系や人間社会に影響を与えている」と指摘。「影響を受けつつある」とした第4次報告書(2007年)よりも強い表現になり、温暖化の悪影響は将来の問題ではなく、既に顕在化していることを明らかにした。

       今回の特徴の一つは、分野・地域横断的な主要リスクを初めて取りまとめたことだ。示されたのは、大都市部での洪水被害▽異常気象によるインフラの機能停止▽熱波による死亡や病気−−など8項目。農村部だけでなく、人口が集中する都市部ならではの影響も懸念されている。

       分野別の分析では、食糧安全保障に関する知見が充実した。穀物の収量は、気温上昇に伴い短期的には増収するという研究結果もあるが、今世紀末から22世紀初頭には大幅な減収と予測する研究が圧倒的に多いという。また、日本を含む温帯や熱帯地域で、その地域の気温が20世紀末より2度高くなると、小麦やコメなどの生産量が減少し、同4度以上の上昇で、世界的な食料危機を招く恐れがあるという。

       報告書には「温暖化の進展を抑制できれば、リスクを大幅に低減できる」との建設的な知見も盛り込まれ、温暖化対策は、適応策と温室効果ガス排出削減策を車の両輪として進めていく必要性を強調した。ラジェンドラ・パチャウリIPCC議長は報告書公表後の記者会見で、「過去10年で温暖化への意識が高まった。今回の報告書には(被害を減らす)さまざまな選択肢が示され、今こそ行動に移すときだ」と訴えた。

       温暖化の影響は地域によって現れ方が千差万別で、対策を取る上で、地域ごとのきめ細かい影響分析と戦略が欠かせない。このため、英国など一部の国では、定期的に影響分析を実施したり、国家レベルでの適応計画を策定したりしている。

       ◇日本の砂浜が8割消失する 最悪ケース 環境省研究班

       日本では、IPCC総会に先立つ3月17日、環境省の研究班(代表=三村信男・茨城大教授)が温暖化影響の最新予測を公表。洪水や熱中症被害の拡大など、深刻な日本の将来像を示した。

       研究班は、災害、食料など5分野の影響を20世紀末との比較で示した。温室効果ガスが増え続けた場合、平均気温は3.5〜6.4度、海面は60〜63センチ上昇。最悪の場合、砂浜は83〜85%消失し、洪水による被害額は20世紀末の約3倍、最大約6800億円に上る。

       また、研究班では自治体が適応策を進めるための指針案を作り、必要な情報や、関係者との議論の進め方などを提案している。担当する白井信雄・法政大特任教授(環境工学)は「温暖化影響は、高齢化や産業構造の変化などで弱っている地域に追い討ちをかける。地域が主体となって影響を分析し、地域社会のあり方を見直していくことが重要だ」と話す。

       IPCCは4月13日、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出削減策に関する報告書も公表した。産業革命後の気温上昇を2度未満に抑える国際目標を達成するには、排出量を今世紀末までに世界全体でほぼゼロに抑えるか、排出ゼロにした上で温室効果ガスを大気中から取り除く必要があるという、非常に厳しい分析結果だ。

       国連気候変動枠組み条約の下では、来年末の第21回締約国会議(COP21)で、京都議定書後の20年以降の温暖化対策の枠組み合意を目指しており、早く準備ができる国は20年以降の目標を来年3月までに条約事務局に提出することになっている。日本は昨年11月、20年までに国内の排出量を05年比3・8%削減する新たな目標を表明したばかりだが、その見直しに加え、交渉けん引が期待される主要国として、20年以降の目標決定も迫られている。

       温暖化対策の両輪のもう片方である適応策についても、日本政府は、被害を減らすための国レベルの総合計画を来夏に策定する。いずれの対策も経済へのマイナスの影響が懸念され、費用対効果の検討は欠かせない。

       だが、IPCC第2作業部会のクリス・フィールド共同議長は「過去の災害への対応という域を超えて(都市やコミュニティーの)強靭性を高め、温暖化が将来甚大な被害をもたらさないようにするものだ」と適応策の意義を強調。「温室効果ガス削減や適応策への投資は経済を強くする」とも指摘する。これからの温暖化対策を、強い日本、持続可能な地域を作るチャンスにできるか。政府、自治体の対応が問われている。
      http://mainichi.jp/feature/news/20140502org00m010022000c.html

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    4. 暴走する「地球温暖化」仮説…

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  19. ブラジル元環境相 熱帯雨林保全で日本との連携期待
    10月16日 21時49分

    日本を訪れているブラジルの元環境相で、アマゾンの自然保護活動家マリーナ・シルバさんが、NHKのインタビューに応じ、地球温暖化を防ぐためにもアマゾン地域の熱帯雨林の保全に向けて日本との連携に期待を示しました。

    マリーナ・シルバさんは、アマゾン奥地で生まれ育ち、現地の環境保護に尽力する世界的な自然保護活動家として知られ、2003年から5年間にわたってブラジルの環境相を務めました。
    シルバさんは今回、日本を初めて訪れていて、16日に都内でNHKのインタビューに応じました。
    この中で、シルバさんはアマゾン地域の熱帯雨林の保全が、地球温暖化の防止のために非常に重要だとの認識を示しました。そのうえで、日本には衛星から森林の状況を監視する技術もあり、「日本とブラジルが技術面などでの交流を進めることで、世界が直面する環境問題に貢献できると思う」と述べ、日本との連携に期待を示しました。
    また、ブラジルが、アマゾンの森林の違法伐採を撲滅したり、伐採された地域に木を植えたりすることなどで、温室効果ガスを減らす長期的な目標を明らかにしていることについて、シルバさんは一定の評価を示しながらも、違法伐採は直ちにやめさせる必要があるとして、そのために、監視体制を充実させるための資金や世界の経済界からの協力が必要だとの考えを明らかにしました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151016/k10010272991000.html

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    1. 「地球温暖化防止」打ち出の小槌ニッポン・ドラえもんポケット…

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  20. 氷溶け資源豊富な北極、政府が初の基本政策決定
    2015年10月16日 20時46分

     政府の総合海洋政策本部(本部長・安倍首相)は16日、北極に関する初めての基本政策を決定した。

     北極海をめぐって航路の利用や、天然資源開発の可能性に世界の注目が集まるなか、「(日本が)主要なプレーヤーとして国際社会に貢献していく」と明記した。将来の国際ルール作りに主導的役割を果たす姿勢も強調した。

     北極海では温暖化の影響で氷が解け、航行可能な海域が増えている。北極海航路は、アジア・欧州間の航行距離がスエズ運河経由と比べ4割程度短くなるほか、資源面では、米国の調査で、天然ガスの埋蔵量が世界全体の30%に上ると推定されている。
    http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151016-OYT1T50072.html

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  21. 温室ガス削減の懇談会、初会合に丸川環境相出席
    2015年10月11日 19時52分

     温室効果ガスを大幅削減するための社会・経済のあり方を検討する環境相の私的懇談会「気候変動長期戦略懇談会」の初会合が11日、環境省で開かれた。

     7日に初入閣した丸川環境相は「削減には社会システムの変革が不可欠。構造的課題の解決に向けて議論してほしい」と述べた。年明けにも提言がまとめられる。

     11月末からパリで国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が開かれる予定で、政府は2030年度までに温室効果ガスの排出量を13年度比で26%減とする目標を国連に提出。長期目標として50年までの80%減も掲げる。

     懇談会は、日本学術会議の大西隆会長を座長として計6人で構成。初会合では、長期目標の達成に向け、低炭素社会の実現や技術革新の必要性などについて話し合われた。
    http://www.yomiuri.co.jp/eco/20151011-OYT1T50072.html

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    1. 環境省幹部の失言で丸川氏「私からもおわび」
      2015年10月16日 20時37分

       丸川環境相は16日、閣議後の記者会見で、関東・東北豪雨により福島県飯舘村の川が氾濫し、東京電力福島第一原発事故の除染作業の廃棄物を詰めた袋が流されたことを巡り、「地元も心配してない」などとした環境省幹部の発言について、「誤解を与える発言で、極めて残念。私からもおわびを申し上げたい」と謝罪した。

       そして、「流出の影響が割り出せる環境になれば、水中の放射性物質の濃度の測定を行い、不安の解消に努めたい」と話した。
      http://www.yomiuri.co.jp/national/20151016-OYT1T50076.html

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  22. 温暖化へ備え、10年計画…COP21で提示へ
    2015年10月18日9時8分

     温室効果ガスの排出削減と並ぶ地球温暖化対策の柱として、政府がまとめた国家戦略「適応計画」の全容がわかった。

     豪雨災害がさらに深刻になることを前提にした施設整備や、暑さに強い新品種の開発など温暖化の影響を受けやすい自然災害や農林水産業、国民生活など7分野の対策を示している。11月に閣議決定し、同月末にパリで始まる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21=気候変動パリ会議)に提示する。

     適応計画は、国土交通省や農林水産省、金融庁など11府省庁が協議し、今後10年間で優先して取り組む施策を盛り込んだもの。

     9月に茨城県で鬼怒川の堤防が決壊するなど甚大な被害を出している洪水への対策には、特に重点的に取り組む。人口密集地域の河川整備を促進させるとともに、雨量の観測態勢を強化し、早期の情報提供で住民の避難を促す。

     コメやリンゴ、ミカンは気温上昇の影響で品質低下や減収などの影響が出始めていることから、新品種の開発を加速させる。水不足の頻発と長期化に備え、雨水を利用する施設の設置を促し、既存のダムの容量を拡大することも検討する。熱中症になりやすい農作業の負担をロボット導入で軽減するなど、最新技術を使った対策も行う。

     今月上旬に公表されたCOP21の合意文書案では、全ての国に適応計画の策定を推奨している。日本の計画が決定すると、先進7か国(G7)全ての適応計画が出そろう。

     環境省の専門家委員会は、排出削減が進まない場合、日本の年平均気温は今世紀末に、20世紀末と比べて最大4・4度上昇すると予測。洪水を起こす可能性がある大雨は10~30%増え、海面水位の上昇による高潮被害が増大するとしている。

    参考記事
    [スキャナー]COP21…温室ガス減 合意を優先 10/18 3:00
    氷溶け資源豊富な北極、政府が初の基本政策決定 10/16 20:46
    温室ガス削減の懇談会、初会合に丸川環境相出席 10/11 19:52
    拉致 新大臣に重責…改造内閣 10/8 3:00
    温室ガス 削減目標 5年で見直し COP21、新合意案を公表 10/6 15:00

    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151017-118-OYT1T50170

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  23. 地球温暖化対策の新枠組み作り 作業部会開幕へ
    10月19日 4時16分

    地球温暖化対策の新たな枠組みの合意を目指す国連の会議、COP21を前に各国が交渉を行う最後の作業部会が日本時間の19日からドイツのボンで始まります。先進国と発展途上国の間で対立する温室効果ガスの削減目標や資金支援の問題などを巡って合意に向けた道筋を見いだせるかが焦点となります。

    地球温暖化対策を巡っては、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた「京都議定書」に代わり、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
    この会議を前に190余りの国が実務者レベルで交渉を行う最後の作業部会が日本時間の19日午後から、ドイツのボンで始まります。作業部会では、今月までに世界の排出量の9割近くを占めるおよそ150か国が国連に提出した削減目標に法的拘束力を持たせるかどうかや、各国の削減を検証する仕組みをどのように作るか、それに途上国の削減の取り組みや温暖化の被害に対して先進国が資金支援をどこまで行うかなどについて交渉が行われます。
    交渉では、経済発展を続ける途上国へも排出削減を求める先進国と資金支援の強化を求める途上国との間で対立が続いていて、COP21までの残された期間で合意への道筋を見いだせるかが焦点となります。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151019/k10010274581000.html

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    1. 温暖化対策 COP21前の作業部会始まる
      10月19日 18時57分

      地球温暖化対策の新たな枠組みの合意を目指す、国連の会議、COP21を前に、各国が交渉を行う最後の作業部会が、日本時間の19日からドイツのボンで始まりました。先進国と発展途上国の間で対立する温室効果ガスの削減目標や、資金支援の問題などを巡って、合意に向けた道筋を見いだせるかが焦点となります。

      地球温暖化対策を巡っては、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた「京都議定書」に代わり、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
      この会議を前に、190余りの国が実務者レベルで交渉を行う最後の作業部会が、日本時間の19日午後から、ドイツのボンで始まりました。
      開会式では、COP21の議長国、フランスのトゥビアナ特別代表が、「パリでの合意に向けて、交渉を前進させなければならない。与えられた時間は少なく、今週末までには必ずバランスの取れた合意文書の草案を用意しなければならない」と述べ、交渉の加速化を訴えました。
      作業部会では、世界の排出量の9割近くを占めるおよそ150か国が国連に提出した削減目標に、どこまで法的拘束力を持たせるかや、各国の削減を検証し、目標を見直す仕組みをどのように作るか、それに、途上国の削減の取り組みや温暖化の被害などに対して、先進国が資金支援をどこまで行うかなどについて交渉が行われます。
      交渉では、経済発展を続ける途上国への削減を求める先進国と、資金支援の強化を求める途上国との間で対立が続いていて、COP21での合意に向けた道筋を見いだせるかが焦点となります。
      会議に先立って、日本政府の代表を務める外務省の水越英明地球規模課題担当参事官は、「COP21で重要な政治判断を下せるところまで交渉を整理することが重要だ。先進国と途上国の考えの隔たりは依然として大きく、交渉は相当難航が予想されるが、日本としては、技術大国として、気候変動に対処するためのノウハウを伝えてきた信頼を活用して、交渉がスムーズにいくよう、各国に働きかけたい」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151019/k10010275351000.html

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    2. 温暖化対策作業部会 合意草案に反発相次ぐ
      10月20日 6時03分

      地球温暖化対策の新たな枠組みの合意を目指す国連の会議、COP21を前に各国が交渉を行う最後の作業部会が日本時間の19日、ドイツで始まりました。議長が示した合意文書の草案に対して発展途上国から反発が相次ぎ、合意に向けた交渉は難航が予想されます。

      地球温暖化対策を巡っては先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた「京都議定書」に代わり、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
      この会議を前に190余りの国が実務者レベルで交渉を行う最後の作業部会が日本時間の19日、ドイツのボンで始まりました。
      開会式ではCOP21の議長国、フランスのトゥビアナ特別代表が「合意に向けて交渉を前進させなければならず、与えられた時間は少ない。今週末までには必ずバランスのとれた合意文書の草案を用意しなければならない」と述べ、各国の歩み寄りを促しました。
      しかし、議長が作成した合意文書の草案について、発展途上国グループの代表の南アフリカが「途上国の利益を損なうもので著しくバランスを欠いている」として修正を求める意見を表明しました。
      政府関係者などによりますと、このあとの会合でも途上国からは草案について、自然災害による被害の補償や被害対策などで先進国による資金支援が明確でないことや、排出削減を進めるべき先進国の責任が途上国と明確に区別されていないことなどについて反発が相次いだということです。
      これを受けて議長が2日目までに途上国側の意見を盛り込んで、新たに草案を作り直すことになり、合意に向けた交渉は今後も難航が予想されます。

      国連 各国に歩み寄り促す

      国連の気候変動枠組条約のフィゲレス事務局長はNHKの取材に応じ、作業部会の議長が作成した合意文書の草案に対して発展途上国を中心に不満が続出し草案を作り直す事態となっていることについて、「法的拘束力のある文書を作ろうとしているのだから、各国は、それぞれ受け入れ可能な内容にするため調整しようとしている。こうしたプロセスがなければ合意に至ることは不可能だ」と述べ、各国の立場に理解を示しました。
      一方で、温暖化対策の新たな枠組みの合意を目指すCOP21の開幕が来月30日に迫っていることから、「われわれは合意に向けてこれまで以上に努力しなければならない」と述べて、各国に歩み寄りを促しました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151020/k10010275741000.html

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    3. 温暖化対策の国連作業部会 修正草案で協議開始
      10月21日 5時25分

      地球温暖化対策の新たな枠組みへの合意を目指しドイツで開かれている国連の作業部会で、会合2日目の20日、発展途上国側の異論を受けて修正された新たな合意文書の草案が示され、交渉の加速化に向けた協議が始まりました。

      地球温暖化対策を巡っては、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた「京都議定書」に代わり、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
      これを前にドイツのボンで開かれている最後の作業部会では、合意文書の草案をもとに初日の19日に詰めの交渉が始まる予定でしたが、草案に対する途上国側の異論が相次ぎ、修正を求められる事態となりました。このため、会合2日目の20日、先進国が温室効果ガスの排出削減に必要な資金支援や、温暖化による自然災害の被害補償などを行うことなど、途上国側が求める条文を草案に盛り込む形で修正されました。
      作業部会では修正された草案をもとに、交渉を加速させるため排出削減や資金支援などのテーマごとに並行して協議が始まりました。
      COP21の議長を務めるフランスのファビウス外相は記者会見を開き、修正された草案について「さまざまな国の立場が反映されている」と評価したうえで、「パリで合意を得るためには議論を前に進めなければならない」と述べ、残された日程で交渉を前進させるよう各国に歩み寄りを促しました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151021/k10010277031000.html

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    4. 温暖化対策の作業部会 3日目も対立続く
      10月22日 8時53分

      地球温暖化対策の新たな枠組みへの合意を目指し、ドイツで開かれている国連の作業部会で、会合3日目の21日交渉が本格化しましたが、先進国と発展途上国とで責任に差をつけるのかを中心に対立が鮮明になっています。

      地球温暖化対策を巡っては、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた「京都議定書」に代わり、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
      これを前に、ドイツのボンで開かれている最後の作業部会では、会合3日目の21日合意文書の草案作りの交渉が本格化しました。
      交渉では、これまで温室効果ガスを大量に排出してきた先進国と、現時点で先進国を上回る排出をしている途上国との間で、温暖化対策を担う責任に差をつけるかどうかが最大の争点となっています。
      こうしたなか、先進国側は排出削減に必要な資金を経済力のある一部の途上国も負担すべきだと主張しているのに対して、途上国側が反発するなど、多くの分野で対立が鮮明になっています。
      COP21が1か月後に迫るなか、合意に向けて双方が妥協点を見いだすことができるかが焦点となっています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151022/k10010278461000.html

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    5. 温暖化交渉は資金支援義務づけで攻防
      10月23日 4時38分

      地球温暖化対策の新たな枠組みの合意を目指しドイツで開かれている国連の作業部会は22日、発展途上国のグループが記者会見を開き、先進国による資金支援を義務づけるよう強く求めました。先進国側はこれに反発し、温暖化対策の資金支援を巡る攻防が合意に向けた交渉の大きな焦点になっています。

      地球温暖化対策を巡ってはすべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
      これを前に、ドイツのボンで開かれている国連の作業部会で22日、発展途上国グループの代表を務める南アフリカの政府代表が記者会見を開きました。この中で政府代表は「世界の平均気温の上昇を2度未満に抑えるという国際的な目標を満たすには、途上国に対する資金支援が欠かせない。COP21の合意では先進国による支援資金を法的に義務づけるべきだ」と強く求めました。
      途上国に対する資金支援を巡っては2020年までに先進国全体で年間1000億ドルの拠出が合意されていますが、去年の時点で確保された資金は半分ほどのおよそ570億ドルにとどまっているとされ、2020年以降の資金確保のめどはたっていません。
      4日目となる22日の会合でも資金支援の義務づけを訴える途上国側に先進国側が反発して、「経済力のある途上国も資金を負担すべきだ」と主張するなど対立が続き、資金支援を巡る攻防が合意に向けた交渉の大きな焦点になっています。

      途上国代表「先進国の資金支援の義務づけを」

      温暖化対策を話し合う国連の会議、COP21に向けてドイツのボンで行われている作業部会で、22日、発展途上国グループの代表を務める南アフリカの政府代表が記者会見を開きました。
      この中で、政府代表は今月、フィリピンを襲った台風の被害などを例にあげ、「気候変動の影響をもっとも深刻に受けているのは発展途上国で、対策は急務だ」と述べました。そのうえで、「世界の平均気温の上昇を2度未満に抑えるという国際的な目標を満たすには途上国に対する資金支援が欠かせず、COP21の合意では先進国の資金支援を法的に義務づけるべきだ」と強く求めました。
      また、途上国が温暖化対策を進めるための資金として2020年までに年間1000億ドル、日本円でおよそ12兆円の拠出が合意されていることについて、途上国側は「COP21の合意ではさらなる資金の上積みが欠かせない」と述べ、先進国による資金支援の強化を訴えました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151023/k10010279411000.html

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    6. COP21作業部会 合意への道筋見いだせず
      10月24日 7時15分

      地球温暖化対策の新たな枠組みの合意を目指す国連の会議、COP21を前にドイツで開かれていた最後の作業部会が、23日、閉幕しました。しかし、先進国と発展途上国との対立から合意文書の草案作成は進展せず、合意に向けた道筋を見いだせないままCOPの本番を迎えることになりました。

      地球温暖化対策を巡っては、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からフランスのパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
      これを前に、ドイツのボンで開かれていた最後の作業部会が、23日、5日間の日程を終えて閉幕しました。
      今回の作業部会では、COP21の閣僚会合で最終的な合意ができるよう、事前に実務者レベルで合意文書の草案作りを進める予定でした。ところが、先進国と途上国とで温暖化対策を担う責任に差をつけるのかや、途上国での削減の取り組みや温暖化の被害などに対して先進国が資金支援をどこまで行うかなどについて、交渉は難航しました。最終日には新たな草案が発表されましたが、各国の意見を反映した結果、作業部会の前に比べてページ数が大幅に増え、閣僚が協議するたたき台とするまでにはさらなる調整が必要な状況です。
      この結果、COP21は、合意に向けた道筋を見いだせないまま本番を迎えることになりました。
      閉会式で、COP21の議長国、フランスのトゥビアナ特別代表は「今回は真の交渉を行ったとはいえない。互いの立場を理解し、結果を出すつもりでパリに来てほしい」と述べ、交渉が進展しなかったことへの危機感をあらわにしました。
      日本政府の代表を務める外務省の水越英明地球規模課題担当参事官は「各国が互いの主張を譲らず、新しい草案は政治レベルでの協議の土台にするには非常に複雑なものにとどまっている。時間は非常に限られているが各国の合意への気運を具体的な交渉につなげたい」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151024/k10010280971000.html

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    7. 温暖化対策、草案詰め切れず閉幕 COP21に課題先送り
      2015/10/24 10:00 【共同通信】

       【ボン共同】地球温暖化対策の新たな枠組みを議論するためドイツ・ボンで開かれていた気候変動枠組み条約特別作業部会は23日、11月末からの締約国会議(COP21)での政治的合意の土台となる草案を詰め切れずに閉幕した。
       温室効果ガス削減の在り方や発展途上国への資金支援など、多くの論点で各国の主張は対立したまま、COP21に重要課題を先送りにする形となった。
       会議は、事前に共同議長が示した20ページの議長案を基に議論が進められた。最終的にできた草案は55ページに膨れあがった上に、重複表現も多く、COP21参加の閣僚らに政治決断する土台としては、不十分な内容だ。
      http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015102401001322.html

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    8. 温暖化対策、重要争点先送り…COP21前哨戦
      2015年10月24日14時23分

       【ボン(ドイツ)=大野潤三、森太】国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21=気候変動パリ会議)を前に、ドイツ・ボンで開かれた事務レベル交渉は23日、地球温暖化対策の新たな国際枠組みの合意文書案を作成して閉会した。

       ただ会議直前に20ページだった合意文書案が各国の意見を反映させた結果、63ページに膨らみ、重要な争点は先送りされた。11月30日からのパリ会議は、交渉が難航することも予想される。

       最大の争点は、先進国と途上国の間で地球温暖化対策にどの程度の差をつけるかという「差異化」。途上国は、歴史的に大量の二酸化炭素(CO2)を排出してきた先進国が、CO2削減を含むあらゆる対策で途上国より重い責任を負うべきだと主張した。

       これに対し、先進国は、新興国も応分の責任を負うべきだとの立場をとっている。欧州連合(EU)代表は、23日の記者会見で「新たな合意はいまの世界の現実を反映したものでなければならない」と述べ、世界最大の排出国・中国や第3位のインドなどを念頭に、先進国との間に対策の「差」をつけるべきではないとの考えを強調した。

       合意文書案を巡っては、交渉初日の19日、条約事務局が提示した当初案に途上国が「先進国寄りだ」と猛反発。閉会時には、途上国の主張も大幅に取り入れ、両論併記となった。

       温暖化との関連が指摘される巨大台風などの被害を巡っては、地理的に被害を受けやすく、防災設備が不十分な途上国側の要望で、補償制度などの創設も選択肢として盛り込まれているが、先進国側は消極的な姿勢を示している。

       事務レベル交渉の閉会時には、メキシコの交渉官が、「巨大ハリケーンが我が国を直撃する。この会議がいかに緊急性を要するものかは言うまでもない。主張の違いを乗り越えて合意を急がなくてはならない」と涙ながらに訴え、会場は大きな拍手に包まれた。

       日本政府交渉団の一人は「先進、途上国の意見の相違は残るが、合意に向けた素地は出来た」と一定の評価をした。米国のトッド・スターン気候変動担当特使も「最終的には目的に到達できるだろう」と話した。

       今後、11月8~10日に、パリで開かれる閣僚級準備会合で、合意に向けて妥協点を探る。閣僚級が本番前に3日間も議論するのはCOPでは初めてという。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151024-118-OYT1T50021

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  24. 気温上昇「2度未満」は困難…OECD予測
    2015年10月21日12時14分

     【ボン(ドイツ)=大野潤三】経済協力開発機構(OECD)は20日、各国が策定した温室効果ガスの削減目標が守られても、世界の平均気温の上昇を抑える国際目標の達成は困難とする予測を発表した。

     国際目標は、産業革命前に比べた今世紀末の気温の上昇幅を、2度未満に抑えるとしている。国際目標の達成には温室効果ガスの将来の排出量を抑える必要があるが、上限とされる排出量を2040年頃に上回るという。

     温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に向けた事務レベル交渉は、19日からボンで始まっており、OECDは交渉に合わせて公表した。

     OECDは、日米など先進国を中心とする加盟34か国のほか、温室効果ガスの排出量が多い中国、インドなどを加え、世界の総排出量の80%以上を占める国の削減目標を分析した。このうち削減目標で今後の排出量を明示していない国については、国内総生産(GDP)の将来の見込み等から排出量を予測した。

     国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、産業革命以降に世界全体で二酸化炭素(CO2)2兆トン分の温室効果ガスが排出され、平均気温の上昇を抑える国際目標の達成には残り1兆トンしか排出できないとしている。

     しかしOECDは、2040年頃に今後の総排出量が1兆トンを超えると推定。各国が削減量を大幅に上積みしなければ、40年以降に温室効果ガスの排出量をゼロにしても気温の国際目標は達成できないという。

     温暖化による危険を回避するための気温の国際目標は、09年のイタリア・ラクイラのサミットで首脳宣言に盛り込まれ、10年のCOP16で決定された。11月30日にパリで開幕するCOP21では、各国の削減目標にどう拘束力を持たせるかが焦点の一つとなっている。

     現在、195の条約締約国のうち全世界の総排出量の約9割にあたる150か国以上が、国連に削減目標を提出している。条約事務局は今月5日、COP21の合意文書案20ページを公表したが、事務レベル交渉では温暖化の影響を抑える適応策などをめぐり、アフリカなどの途上国が「先進国寄りで受け入れられない」と反発した。

     事務局は、適応策や温暖化による損害などに関する条項を修正。事務レベル交渉では、34ページに加筆した新しい文書案を基に、協議を続けている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151021-118-OYT1T50036

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    1. げにおそろしき「地球温暖化」真理教カルト教義(笑)。

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  25. 安倍首相 COP21出席に向け最終調整
    10月22日 4時24分

    安倍総理大臣は、来月末からフランスのパリで開かれる、地球温暖化対策を話し合う国連の会議、COP21での新たな枠組みの合意の実現を目指し、会議に出席する方向で最終調整に入りました。

    地球温暖化対策を話し合う国連の会議、COP21は、来月30日からフランスのパリで開かれ、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた「京都議定書」に代わり、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて合意を目指すことにしています。
    こうしたなか、安倍総理大臣は、先に東京都内で開かれた国際会議で、「日本は、すべての国が参加する公平で実効的な新たな国際枠組みをパリで作り上げるため、最善を尽くす」と述べるなど、新たな枠組み合意の実現に強い意欲を示しています。
    そして、安倍総理大臣は、先進国と発展途上国の間の意見の相違など、枠組み合意の実現に多くの課題が残っていることから、政治的なリーダーシップを発揮する必要があるとして、会議に出席する方向で最終調整に入りました。
    これが実現すれば、平成21年に当時の鳩山総理大臣がCOP15に出席して以来、6年ぶりに日本の総理大臣が温暖化対策を話し合う国連の会議に出席することになります。
    安倍総理大臣としては、来年、三重県で主要国首脳会議・「伊勢志摩サミット」が開かれることもにらんで、今回の会議で、日本の優れた環境技術を最大限生かして、世界の温室効果ガスの削減に貢献する考えを表明し、国際的な課題に積極的に取り組む姿勢を各国に印象づけるねらいもあるものとみられます。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151022/k10010278281000.html

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    1. 安倍首相、COP21出席で最終調整
      2015年10月22日 14時44分

       安倍首相は、地球温暖化対策を協議するため11月30日からパリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に出席する方向で最終調整に入った。

       複数の政府関係者が22日、明らかにした。

       COP21では、先進国だけに温室効果ガスの排出削減目標の達成を義務づけた「京都議定書」に代わり、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みの合意を目指す。日本政府として、先進国と途上国間の意見の相違がある中で主導的役割を果たすため、首相の出席が必要と判断した。

       締約国会議は1995年以降、毎年開かれており、パリ会議で21回目。安倍首相が出席すれば、日本の首相として、2009年の鳩山首相以来、6年ぶりの出席となる。
      http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151022-OYT1T50075.html

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    2. カネにものをいわせに、じきじきに参上…

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    3. COP21 初日に80か国の首脳参加か
      10月28日 9時47分

      地球温暖化対策の新たな枠組みの合意を目指す国連の会議、COP21の議長国を務めるフランスのファビウス外相は、会議の初日にアメリカや中国など80か国の首脳が参加する見通しを明らかにしました。

      地球温暖化対策を巡っては、すべての国が参加する2020年以降の新たな枠組みについて、来月30日からフランスのパリで開かれる国連の会議、COP21での合意を目指しています。
      会議の議長国を務めるフランスのファビウス外相は27日、AFP通信に対して、「80か国の首脳から会議の初日に出席することに前向きな回答を得た」と述べ、アメリカのオバマ大統領や中国の習近平国家主席など、80か国の首脳が参加する見通しを明らかにしました。
      そのうえで、会議の初日に首脳を招くことについて、2009年にデンマークの首都コペンハーゲンで開かれたCOP15では、最終日に首脳級会合を行ったことで、十分な議論ができなかったとしたうえで、「このアイデアはCOP21の冒頭で、政治的な議論が前進するよう責任を持つためのものだ」と説明しています。
      COP21を巡って、日本からは安倍総理大臣が出席する方向で最終調整に入っていて、実現すれば日本の総理大臣としては6年ぶりに会議に出席することになります。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151028/k10010285211000.html

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  26. 温暖化に備えた適応計画案 政府が初の策定
    10月23日 12時14分

    地球温暖化が今後進むことを前提に、政府は高温に強い農作物の導入や洪水や感染症への対策など、温暖化による被害の軽減策を盛り込んだ適応計画の案を初めてまとめました。

    環境省の報告では、今世紀末の日本の気温は厳しい対策を取った場合でも、20世紀末と比べて平均で1.1度、最悪の場合、平均4.4度上昇すると予測されています。
    このため、地球温暖化によって今後、自然災害などが増えることを前提に、環境省や農林水産省など11の関係省庁が、7つの分野で被害の軽減策を盛り込んだ適応計画の案をまとめました。
    それによりますと、農業の分野では高温に強い品種のコメや野菜を導入するほか、気温が比較的低い標高が高い地域で果樹の栽培を進めるなどとしています。
    また、災害の分野では、洪水や土砂災害の増加に備えて、堤防やダムの管理の徹底や住民の避難計画の充実、それに災害のリスクが低い地域にまちづくりを進めることなどが盛り込まれています。
    さらに、健康の分野では熱中症の予防や対処法の普及啓発を強化するほか、ロボットやIT技術を導入し農作業などでの熱中症予防を図るとしています。また、デング熱などの感染症を媒介する蚊を駆除し、発生状況を把握するよう努めるなどとしています。
    政府が温暖化の被害を軽減させる適応計画を策定するのは初めてで、今後一般から意見を募ったうえで閣議決定し、来月、パリで開かれる国連の会議COP21で提示することにしています。

    環境相「計画を国内外に発信したい」

    政府として初めて温暖化に備える適応計画の案をまとめたことについて、丸川環境大臣は23日の閣議のあとの記者会見で「温室効果ガスの削減に加えて、適応に関する取り組みを計画的に推進していくことは極めて重要だ。国全体として取り組むという意識を持っていただくことが非常に大事で、適応計画の内容を国内外に発信していきたい」と述べました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151023/k10010279761000.html

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  27. 米 CO2排出規制の見直し求め 24州が提訴
    10月24日 6時31分

    アメリカ政府は火力発電所から排出される二酸化炭素の量を大幅に削減する新たな規制を導入しましたが、石炭産業の盛んな24の州は、石炭火力発電所が大幅なコスト上昇か廃業に追い込まれると反発し、規制の見直しを求める訴えを裁判所に起こしました。

    アメリカ政府は23日、全米の火力発電所から排出される二酸化炭素の量を2030年までに2005年の水準から32%削減するとする新たな規制を導入し、各州に対して削減目標を達成するための計画をまとめ実行に移すよう義務づけました。
    これに対し、石炭産業が盛んな南部ウェストバージニア州やテキサス州、それにアラバマ州など全米の24の州は「石炭火力発電所は大幅なコスト上昇か廃業に追い込まれ、結果的に電気料金が跳ね上がる」と強く反発し、規制の見直しを求める訴えを連邦の裁判所に起こしました。
    これについて、ホワイトハウスのシュルツ副報道官は「規制は科学的なデータに基づき、現実的でバランスがとれたものだ」と反論しました。
    オバマ大統領は、今回の規制をアメリカの温暖化対策の中心と位置づけ、来月からパリで開かれる国連の会議、COP21でもこうした取り組みをアピールし、議論をリードしたい考えですが、会議を前に国内から反発を受けた形です。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151024/k10010280941000.html

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  28. 社説
    温暖化適応計画 洪水や熱中症の対策が急務だ
    2015年10月26日3時2分

     政府が、今世紀末までの温暖化の影響予測と、今後10年間で取り組むべき対策を盛り込んだ「適応計画」を決定した。

     地球温暖化が進めば、日常生活の広範囲に影響が及ぶ。被害を少しでも減らすため、効果的な対策を見極め、着実に進めることが重要だ。

     世界全体の平均気温は、18世紀半ばからの産業革命の前より、約1度上昇している。

     国際社会の温暖化対策は、二酸化炭素など温室効果ガスの排出抑制を主眼にしてきた。各国は削減目標を掲げているが、それが達成されても、温暖化を十分には抑えられないと、経済協力開発機構(OECD)は試算している。

     温暖化に社会を順応させる重要性は一層、高まろう。適応計画では、国土交通、農林水産、環境の3省を中心に、各分野の影響の重大性や対策の緊急性などを評価し、今後の対処法を示した。

     自然災害の面で、最も緊急性が高いのが、洪水対策だ。9月に茨城県の鬼怒川で決壊を引き起こしたような豪雨は、今以上に頻繁になると予想される。

     適応計画は、堤防強化の目的について、「決壊するまでの時間を引き延ばす」ことを挙げた。減災を前提にした対策だと言える。

     堤防が持ちこたえている間に住民が避難できるよう、自治体が、被害の広がりを予測した避難計画を整備することが欠かせない。

     健康面での対策も大切だ。今世紀半ばの熱中症のリスクは、20世紀末の約2倍になる。適応計画が指摘するように、ロボットを活用し、炎天下の作業を省力化するといった工夫が求められる。

     感染症を媒介する蚊などの生息域が拡大することから、幼虫の発生源対策なども必要になる。

     農林水産業では既に、水稲や果樹の育ちが悪くなり、味が落ちる悪影響が生じている。適応計画が掲げた暑さに強い品種の開発を加速させるべきだ。

     気温の上昇で、オレンジやマンゴーなど、新たな作物を栽培できるようになる地域もあろう。温暖化を地域振興につなげる「逆転の発想」も必要ではないか。

     対策を進める上で、留意すべきは、限られた予算を効果的に使うことだ。科学的根拠を基に優先度を判断して進めねばならない。

     政府は、11月末からパリで開かれる国連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議(COP21)で適応計画を報告する。洪水被害が多い途上国などの参考となるよう積極的に発信していきたい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151025-118-OYT1T50090
    http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20151025-OYT1T50090.html

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    1. 「地球温暖化」前提でものごとを進めてしまうと、とりかえしのつかないことになるよ…

      現代版「ルイセンコ政策」だな(笑)。

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  29. 役目や使命や任務が、人としての正気を失わせる、思考停止に陥らせる…

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  30. [環境@辺境]解ける氷河の脅威…編集委員 佐藤淳
    2016年9月8日15時0分

     ブータン北部の氷河地帯から流れる2本の川の合流点にあるプナカ。段丘状の斜面に棚田と民家が点在する町で、普段は穏やかな川が、中州に立つ「ゾン」(寺院と県庁が同居する施設)を脅かしたことがあった。気温の上昇に伴う氷河の融解でできる「氷河湖」の決壊は、約20年前に起きた。

     氷河は山肌を削り取りながら、ゆっくりと谷間を滑り落ちる。この過程で、氷河の先端部を取り囲むように、岩と砂が交じり合う堤防状の壁ができる。この壁が何かの拍子で崩れ、内側にたまった氷河湖の水が、洪水となって下流にある町を襲った。約70キロ離れたプナカでは22人が死亡。ゾンの一部も破壊された。

     洪水が頻繁に起きる土地柄ならば、格式の高いゾンをわざわざ中州に作ったりはしまい。過去30年で氷河湖の面積は1割近く増えた。現地の氷河研究者は「地球温暖化の影響と見ている」と語った。

     ゾンの対岸の河原に、洗濯に精を出す少女たちがいた。じゃれ合う子供たちの歓声が響いている。土手の上には、秋の収穫を詰め込んだ多数の袋を背もたれに、川辺を眺める農民たちの姿があった。暮らしは川とともにある。

     国連開発計画(UNDP)によると、ブータンには2794の氷河湖があり、うち25か所は今後、同様の洪水を起こす可能性がある。プナカ上流の氷河湖もいつまた決壊するかわからない。ブータン政府は毎年、現地に人を派遣し、水を抜く工事を続けている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160908-118-OYTPT50185

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  31. 世界最北 対馬沖のサンゴ礁で「白化現象」初確認
    7月18日 5時15分

    世界で最も北にある長崎県対馬市沖のサンゴ礁で、海水温の上昇によると見られる「白化現象」が国立環境研究所などの調査で初めて確認され、専門家は「この海域での白化は異常で、サンゴの生息域が脅かされる可能性がある」と指摘しています。

    国立環境研究所などは去年、サンゴが白くなり、死滅するおそれが高くなる「白化現象」が、海水温の上昇によって、沖縄のサンゴ礁で大規模に確認されたことを受けて、去年12月に対馬市豊玉町沖のサンゴ礁を調査しました。その結果、全体のおよそ3割で白化が確認されたということです。

    研究所によりますと、対馬周辺の海域では去年の7月と8月の海水温が、平年より1度から2度ほど高くなって30度を超える日が続いていて、対馬への台風の接近が少なく海水がかき混ぜられなかったことや、エルニーニョ現象などが影響したと見られるということです。

    対馬沖のサンゴ礁は、現在確認されている世界のサンゴ礁の中で最も北にあり、この海域で海水温の上昇によると見られる白化が確認されたのは初めだということです。

    国立環境研究所生物・生態系環境研究センターの山野博哉センター長は、「通常、水温が低いはずの北の海域で白化が確認されたことは異常事態だ。今後も、海水温が高い状態が続けばサンゴの生息域が脅かされる可能性がある」と話しています。

    白化 生態系の崩壊も

    サンゴの体内には、「褐虫藻」と呼ばれる植物プランクトンが共生し、光合成を行ってサンゴに栄養を供給していますが、海水温が30度を超える日が2週間から1か月ほど続くと、褐虫藻は光合成ができなくなり、サンゴの中から消えていきます。このため、サンゴの骨格の石灰質が透けて白く見えるようになる「白化」が起きます。海水温が高い状態がさらに2週間から1か月ほど続き、褐虫藻が戻らなければ、栄養を得られなくなったサンゴは死滅します。サンゴが死ぬことによってサンゴ礁が育む生態系が崩れ、漁業資源や観光資源の枯渇につながることが懸念されています。

    「予想以上に深刻」

    気象庁によりますと、日本の近海では、この100年間で海水温が平均で1度以上、上昇していて、沖縄の周辺海域では去年、石垣島沖の国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」で、白化現象が起きておよそ7割のサンゴが死んだことが確認されました。国立環境研究所は、世界が温暖化対策を取らずにこのままのペースで二酸化炭素を排出し続けた場合、九州や四国の周辺でも海水温が上がって白化現象がさらに広がり、2070年代には日本近海のサンゴが全滅するおそれがあると予測しています。

    こうした事態を受けて環境省はことし4月、サンゴの保全に向けて被害状況の正確な把握や白化現象を予測する手法の確立、さらに優先的に保全すべき地域の特定など、今後の取り組みを盛り込んだ緊急宣言を採択しています。

    国立環境研究所生物・生態系環境研究センターの山野博哉センター長は、「予想以上に気候変動の影響は深刻で、今まで海水温が低いため生息に問題がないと思われていたような場所のサンゴでも、保全の対象にする必要がある」と指摘しています。

    サンゴ礁では対馬沖が世界の北限

    国立環境研究所によりますと、サンゴは最も寒い月の水温が18度以上の暖かい海域に生息していて、日本の近海では、太平洋側は千葉県、日本海側では新潟県の周辺海域でも生息が確認されていますが、数千年かけて形成されるサンゴ礁としては、平成24年に認められた長崎県対馬市沖のサンゴ礁が世界の北限に当たります。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170718/k10011062571000.html

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    1. 「奄美一」美しいサンゴ、群生地で8割死滅
      2017年6月28日15時27分

       世界自然遺産への登録を目指す徳之島で、サンゴの群生地「畦礁池あぜしょうち」(鹿児島県徳之島町、約4・8ヘクタール)のサンゴの約8割が死滅していたことが分かった。

       貴重な観光資源であるだけに、地元では原因の究明と早急な保全策を求める声が上がっている。

       奄美の市町村でつくる奄美群島サンゴ礁保全対策協議会(事務局・奄美市)の委託業者が昨年4~7月、徳之島と喜界島の10地点で生育状況を目視調査。その結果、徳之島北東部の畦礁池で、一帯を覆うミドリイシ科の群体の大部分が白化し、死滅していた。

       畦礁池は水深2~3メートルにサンゴが群生し、シュノーケリングなどで人気を集める観光スポット。周辺の海岸も調査したが、多くは健全な状態だったという。

       調査に協力した県希少野生動植物保護推進員の池村茂さん(61)(徳之島町)によると、昨年4月時点で異変はなかった。同5月中旬頃までに急激に白化が進んだとみられる。

       サンゴは褐虫藻かっちゅうそうと呼ばれる植物プランクトンと共生している。白化現象は海水温の上昇などで褐虫藻がサンゴから抜け出し、白い骨格だけが残った状態。白化した状態が続くと、サンゴは栄養不足で死ぬ。

       今回の白化は、海水温の変動や塩分濃度の低下などが考えられるが、はっきりとした原因は不明。回復の兆しもないという。

       池村さんは「奄美で一、二を争う美しいサンゴ礁であり、困惑している。根元から白化するなど、これまでの白化とは異なる特徴があり、専門家を交えた調査が必要」と訴えている。(中村直人)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170628-118-OYT1T50021

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    2. [サイエンスBOX] おしえて!!理科シロー博士 「サンゴの白化現象が起きている」 =関西発 連載
      2017年6月16日5時0分

       楽しい夏が近づいてきたのぅ。夏と言えば海じゃ。南国のサンゴ礁に色とりどりの魚が舞い泳ぐ光景は竜宮のようじゃ。ところで、沖縄でサンゴの大規模な「白化現象」が起きたことは知っておるか? 実はこれ、地球温暖化を象徴する大問題なんじゃ。

      ◇サンゴ礁には豊かな生態系があるのじゃ

       

       まずサンゴについて勉強するぞ。サンゴは植物か動物か分かるか? サンゴは「刺胞しほう動物」といい、イソギンチャクやクラゲに近い動物なのじゃ。

       多くのサンゴの体内には「褐虫藻かっちゅうそう」という単細胞の藻がたくさんすみついていて、こいつらが光合成して作るエネルギーでサンゴは生きておる。

       サンゴには色々な種類がおる。浅瀬にすむもの、深海にすむもの、硬いもの、軟らかいものなど多様じゃ。よく見るサンゴの枝のようなものがあるじゃろ? あれは炭酸カルシウムなどでできた「骨格」なんじゃ。中にいるサンゴ虫というのがサンゴの本体じゃ。

       サンゴの周りには様々な生物が集まってくるぞ。魚や貝、イカ、エビ、ウミウシ。サンゴをすみかにしたり、エサにしたりしておる。サンゴが出す粘液に糖やたんぱく質が含まれておるので、それを食べて暮らす生物もおる。暖かい海では、サンゴを中心とした豊かな生態系があるのじゃ。

       人間も恩恵を受けておる。太平洋の島や沖縄などでは、かつてサンゴ礁で漁をして暮らしていたし、今も観光に役立てておる。サンゴ礁は荒波から陸を守る防波堤でもあるし、美しいサンゴは古来、宝物じゃ。

       

       ◇地球温暖化が影響しておるんじゃ

       

       昨年、沖縄県にある日本最大のサンゴ礁「石西礁湖せきせいしょうこ」でサンゴの7割が死滅したそうじゃ。原因は白化じゃった。白化は様々な要因で起きるが、大規模なものは、地球温暖化で夏の水温が平年より1、2度高くなり、30度以上の期間が続くと起きると言われておる。

       水温が高くなると、褐虫藻は光合成をした時、普段の酸素とは違い、活性酸素を出すようになる。これは細胞を酸化させる力が強く、生物にとって猛毒なのじゃ。だから、褐虫藻は水温の高い場所を嫌がり、「ここにはおられん!」と逃げ出してしまうと考えられておる。

       褐虫藻が出ていってしまうと、サンゴの骨格が透けて見えるようになる。だから白くなるのじゃな。

       その上、褐虫藻がいなくなると、サンゴはエネルギーをもらえなくなる。しばらくは体内にためた脂肪で生きるが、褐虫藻が戻ってこないと、餓死じゃ。

       沖縄では1998年にも大規模な白化が起き、県内のサンゴの8割以上が死に、今も元に戻らない場所もあるのじゃよ。オーストラリアのグレートバリアリーフでも昨年、今年と大規模な白化が起きておる。

       サンゴを守るには、二酸化炭素を減らし、地球温暖化を食い止めることじゃ。なのに米国は先日、二酸化炭素などを減らす国際的なルール「パリ協定」から抜けると言い出した。このままでは海の生態系は変わってしまう。海とサンゴを守れるか、今が正念場なんじゃよ。

       

       ◇海洋酸性化や病気広がる 

       

       地球温暖化は海で深刻な問題を起こしておるぞ。まず「海洋酸性化」じゃ。二酸化炭素は水に溶けやすい性質がある。排出量が増えたせいで、大量の二酸化炭素が海水に溶け、海がどんどん酸性化しておるのじゃ。

       海水が酸性化すると、海水中の炭酸イオンが中和され濃度が下がるため、炭酸カルシウムができにくくなる。すると、サンゴや貝は骨格や貝殻を作れなくなるのじゃ。海の生態系を脅かす問題じゃ。

       もう一つはバクテリアじゃ。サンゴの「ブラックバンド病」という病気を起こすバクテリアは、40年ほど前はカリブ海周辺にしかいなかったが、今は温暖になった日本など北半球の海でも見つかっておる。この先、バクテリアが様々な病気をもたらすかもしれぬ。

       琉球大の山城秀之教授は「海水温を下げるため、皆が環境問題に興味を持ってほしい」と話しておるぞ。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170619-120-OYTAT50015

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    3. [まるわかり海の科学]日本からサンゴ礁が消える
      2014年6月3日4時0分

       前回の「まるわかり海の科学」では、海洋の酸性化が進むとウニなどの生き物が成長しにくくなるという話をした。今回はその続き。たくさんの魚たちが群れ遊ぶサンゴ礁のお話です。

       国立環境研究所の屋良由美子・高度技能専門員らが2012年の暮れに発表した論文は、かなりショッキングだ。いま九州南部や沖縄の海でみられる熱帯・亜熱帯のサンゴが、酸性化の影響で2030年代にはいなくなってしまうというのだ。

       サンゴにとって、酸性化はつらい。サンゴといえばサンゴ礁。動物としてのサンゴよりも、サンゴが作りだすゴツゴツしたサンゴ礁のほうをまず思い浮かべてしまうほどだ。サンゴは、サンゴ礁の土台となる「岩」を作る。この「岩」は炭酸カルシウムでできている。ウニの殻や貝殻とおなじだ。だから、前回の「まるわかり海の科学」でお話ししたように、海が酸性化して炭酸カルシウムができにくくなれば、もうそこにサンゴは住んでいられないし、サンゴ礁もできない。

      豊富なサンゴを抱える日本

       ここで、サンゴについて簡単に説明しておこう。サンゴはイソギンチャクとおなじ仲間の動物だ。イソギンチャクと違うのは、石のように硬い炭酸カルシウムの骨格を作る点。一つひとつのサンゴは小さいが、体を寄せ合って群れとなり、共同で大きな骨格を作ったりする。その形は、岩のように見えたり、テーブルのように見えたり、枝のように見えたり。じつにいろいろな形がある。

       動物の骨格には、人間のように体の内部にある内骨格と、昆虫のように体を外側から守る外骨格がある。この言い方をすると、サンゴは外骨格を作り、そのくぼみに身を潜めて生活している。サンゴというと、まるで岩のような骨格や、宝飾品になったサンゴの骨格が思い浮かぶので、なんとなく硬いもののような気がする。しかし、それはサンゴの「骨」であり、サンゴの本体(これをポリプといいます)は軟らかい。骨格の表面にくっついているポリプは、海水に揺られてユラユラしている。

       サンゴの多くは、褐虫藻かっちゅうそうという小さな植物を体内にたくさん飼っている。太陽があたると褐虫藻が光合成(※)で栄養分を作り、それをサンゴはもらっている。

       サンゴ礁は、サンゴが中心となってできる特殊な地形だ。「礁」というのは、生き物の殻やサンゴの骨格などが浅い海底に積み重なった盛り上がりのこと。そこに多くの魚などが住みついて、豊かな生態系をつくる。陸地を縁取り遠浅の海をつくる裾礁きょしょう、島からかなり離れたところをリング状に取り巻く堡礁ほしょう、真ん中の島が水没してリングだけが残った環礁かんしょうが代表的だ。

       サンゴ礁の土台になるような大きくて硬い骨格を作るサンゴを造礁サンゴという。宝飾品になるサンゴや、体の中に細かい骨片をもつ軟らかいソフトコーラル(「コーラル」は英語でサンゴのこと)などは、サンゴ礁を作らない。

       事のついでに、日本のサンゴ事情を。日本沿岸に生息する造礁サンゴは、約400種にものぼるといわれている。日本は豊富なサンゴを抱える国なのだ。島が多いという日本独特の地形に加え、生物の多様性がきわめて高いフィリピン、インドネシア近海から黒潮が流れてきていることも、その理由と考えられている。

       さて、その造礁サンゴが、2030年代には日本近海から姿を消してしまうかもしれない。それが、屋良さんたちのコンピューター予測だ。

       大気中の二酸化炭素が現在のように増え続けると、地球は温暖化して海水温は上がる。もともと造礁サンゴは南のサンゴだから、水温上昇はサンゴの生息域を北に広げる。最低水温が摂氏18度以上ならサンゴは生息できる。屋良さんたちのコンピューター計算によると、その限界線は、現在の九州、四国沿岸から、2050年代には東海、関東にまで広がる。

       これで「南のサンゴ礁を関東でも見られるようになる」と早合点してはいけない。海の酸性化も同時におきるからだ。前回の「まるわかり海の科学」でお話ししたように、海に二酸化炭素が溶けて酸性化すると、海水中の「炭酸イオン」が減って炭酸カルシウムができにくくなる。つまり、サンゴの骨格ができにくくなる。ちょっと専門的だが、炭酸カルシウムのできやすさを表す「飽和度」という数値があって、それが酸性化により「3」以下になると、造礁サンゴはもうそこには住めない。

       いま造礁サンゴがみられる、四国や九州の南部から沖縄にかけての海域は、飽和度が「3」以上で健全だ。この海域が、今後どのように変化していくのだろうか。それが、最初に触れた屋良さんたちのショッキングな予測結果だ。これも前回お話ししたように、海は海水温が低いほど酸性化しやすい。だから、酸性化は北の海から始まり、徐々に南下してくる。その結果、2020年代になると「3」以上の海域面積は21世紀初頭の半分以下に減り、四国と九州本土はアウト。鹿児島県南方の島々や沖縄だけがかろうじて残る。そして30年代には、それさえもなくなってしまう。日本から造礁サンゴが消えるのだ。

       サンゴは夏場の高温にも弱い。夏場の水温が30度を超えると死んでしまう。地球温暖化により、その30度ラインが南から攻めあがってきて、2070年代には四国や九州の南部に達する。北から攻めてくる酸性化だけでも壊滅的なのに、南から攻めあがる水温上昇でダブルパンチに見舞われる。北と南の挟み撃ちである。

      自然界の予測には特有の難しさも

       では、海の酸性化が進んだとき、実際に日本の海でなにがおきるのか。ほんとうに造礁サンゴは生きられないのか。その手がかりを得たのが、東京大学大学院理学系研究科の茅根創・教授や学生の井上志保里さんたちのグループだ。

       茅根さんたちが調査したのは、沖縄本島の北にある火山島の硫黄鳥島。南東部の海岸では火山ガスの二酸化炭素が海底から噴き出していて、海が酸性化している。そのときサンゴがどうなっているかを調べたのだ。

       その結果、火山ガスの影響がほとんどない場所では造礁サンゴだけが生息していたが、二酸化炭素の量が現在の2倍あまりになっているところでは、サンゴ礁を作らないソフトコーラルが半分ほどに増えていた。二酸化炭素が4倍程度になっている高濃度海域には、どちらのサンゴも生息していなかった。

       さらに、現場の海域とおなじソフトコーラルを使って飼育実験したところ、日のあたる日中の条件だと、二酸化炭素濃度をあげても影響が出ないことがわかった。ソフトコーラルは炭酸カルシウムの骨片を体内で作るので、造礁サンゴのように体外に骨格を作る種類に比べて影響が小さい。その程度の悪影響なら、海中の二酸化炭素が増えて褐虫藻の光合成が盛んになることで補えてしまう。これが、ソフトコーラルが優勢になる一因ではないかというのだ。

       まとめると、こんな具合だ。二酸化炭素がたくさん溶けて酸性度があがった海には、造礁サンゴはいなくなる。そして、大気中に二酸化炭素が増え続けている現状を放置すれば、日本から造礁サンゴが消えるのは2030年代。もうすぐそこだ。地形としてのサンゴ礁だけが残っても、そこにサンゴがいなければ、豊かな生態系を育むいまの「サンゴ礁」ではなくなってしまう。

       このようにバシッと言い切っておいて、そのあとであれこれ言うのもなんですが、自然界の生き物が絡むこのような現象の予測には、特有の難しさがある。茅根さんも、「造礁サンゴは酸性化で骨格を作りにくくなるだろうが、どんな生き物がそれに取って代わるのかは、まだはっきりわからない」という。

       茅根さんたちの調査では、造礁サンゴが減ってソフトコーラルが増えていた。だが、パプアニューギニアのよく似た海域では、そうなっていない。「なにかの条件が違うのだろう」と茅根さんはいう。生き物の生息にはさまざまな環境要因が関係していて、その「条件」を見つけだすのはとても難しい。

       実験室の水槽で管理して飼育すれば、余計な「条件」が入り込まない利点はあるが、こんどは逆に、自然界の大切な「条件」を取りこぼしている可能性がつきまとう。「実験ではそうでしょうが、ほんとうの海でもそうなっていますか」。そう聞かれるとツラいのだ。

       それに、生き物には逆境に耐えて生き抜こうとする力がある。酸性化のストレスがかかっても、けなげに頑張るサンゴはいるかもしれないし、頑張りきったサンゴが仲間を増やしていくかもしれない。屋良さんたちのコンピューター予測には、そのような可能性は含まれていない。

       それでも、このような研究を積み重ねていけば、科学者たちが合意できるサンゴ礁の将来像は、しだいにくっきりしてくるはずだ。地球温暖化が、まさにそうだった。話はサンゴ礁にかぎらない。海の酸性化が個々の生物に、そして生態系にどのような影響を与えるのか。その活動で多量の二酸化炭素を出し続けている陸の住人として、海の変化に無関心でいてはいけないのだと思う。


      (※)光合成は、水と二酸化炭素からデンプンなどの栄養分を作りだす植物の働き。そのとき光のエネルギーを利用する。したがって、光合成をする褐虫藻から栄養をもらうサンゴは、太陽光の届く浅い海にしか生息しない。

              ◇

       保坂直紀(ほさか・なおき)

       東京大学海洋アライアンス上席主幹研究員。都立日比谷高校卒。東京大学で海洋物理学を専攻して博士課程中退。東京工業大学で科学報道の研究により博士(学術)。元読売新聞科学部記者。気象予報士。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_0000001246/search_list_%25E3%2582%25B5%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B4%25E7%25A4%2581__

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    4. [まるわかり海の科学]海が酸性化する
      2014年5月20日4時0分

       自分を振り返ってそう思うのだが、人が関心を持てるのは、ほんとうに自分の手の届く範囲なのですね。遠くなれば興味も関心も薄くなる。わたしはいま東京に住んでいるから、東京でおきていることには関心がある。だが、申し訳ないけれど、大阪のできごとには関心が薄い。娘や息子が赤ん坊だったころは、人間が言葉を習得していく過程にとても興味があった。なんといっても身近ですから。言葉を身につけるまえでも、たとえば三段論法のような論理思考はできるのか。そんなことも観察していたっけな。

      二酸化炭素の増加が海の酸性化を引き起こす

       突然ですが、ここで問題です。大気中の二酸化炭素が増えた結果として引きおこされる、地球規模の困った現象は何でしょうか。きっと多くの人は「地球温暖化」と答えると思う。二酸化炭素が増えると地表の熱が宇宙へ逃げだしにくくなり、地球の平均気温が上がってしまう現象だ。暑い夏が増え、台風が強くなるかもしれないという予測もある。陸にすむ人間は、これに無関心ではいられない。

       もし人間が海の生き物だったら、すぐにもうひとつの答えを挙げるはず。いや、こちらが先かもしれない。それが、これからお話しする海洋の酸性化だ。二酸化炭素がよりたくさん海に溶けて、海が酸性に傾いていってしまうのだ。その結果、たとえばウニが育ちにくくなる。カキなどの貝類の成長に異変がおきる。サンゴの分布も変わるかもしれない。陸に住んでいる人間にはいまひとつピンとこないが、海の生態系をがらりと変えてしまいかねない大問題だ。

       海の酸性化で、生き物はさまざまな影響を受ける。これまでの研究で、受精率が下がる、発育が悪くなるといった現象が指摘されている。深刻なのは、ウニや貝など殻をもつ生き物だ。海の酸性化が進むと、殻を作れなくなる可能性が高いからだ。

       そもそも海洋の酸性化とは、どのような現象なのか。

       海であろうと湖であろうと、はたまたコップの水であろうと、空気と接している液体には空気が溶け込む。もちろん、空気に含まれる二酸化炭素も溶け込む。二酸化炭素が溶けた水は酸性になる。大気中の二酸化炭素が増えると海に溶ける二酸化炭素の量も増え、海の酸性度は増す。これが海洋の酸性化だ。

       もっとも、酸性化とはいうものの、海の水がほんとうに酸性になってしまうのではない。海水は本来がややアルカリ性なので、それがすこし酸性側に傾くということだ。

       では、海洋が酸性化すると、なぜ生き物は殻を作れなくなるのか。

       ウニの殻や貝殻は、炭酸カルシウムという物質でできている。炭酸カルシウムは、海に溶けている「炭酸」(正確には炭酸イオン)と「カルシウム」(正確にはカルシウムイオン)が結びついてできる。ここでは詳細を省くが、海に二酸化炭素がたくさん溶け込むと「炭酸」が足りなくなり、炭酸カルシウムができにくくなる。だから、生き物が殻を作りにくくなる。このあたりのからくりは、ちょっと複雑なので、下の<おまけ>にまとめておきました。ご興味のある人は、ぜひどうぞ。

       以上で、海の酸性化と生物への影響についての基本はおしまい。これから、観測や実験の結果を含め、もうすこしていねいにお話ししよう。

      生き物に悪影響を及ぼす海の酸性化

       昨年9月に「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が公表した報告書によると、海洋の酸性化は現実に進行している。現在、表層の海水の酸性度は「pH(水素イオン指数)」(※)で8.1程度だが、これは、産業革命前に比べると0.1ほど低下しているという。pHは、数値が小さいほど酸性度が高いことを示すので、これは海が酸性化してきているということだ。

       海の酸性化で生き物が悪影響を受けることは、水槽での飼育実験で確かめられている。たとえば、ウニ。琉球大学の栗原晴子・助教がホンナガウニで実験したところ、幼生の成長に影響がでた。

       海を漂っているウニの幼生は、成長とともに炭酸カルシウムの角を伸ばす。やがて、親とおなじようなコロンとした塊が体内で育ち、角は短くなって稚ウニになる。その幼生の段階に異常がでた。飼育する海水を二酸化炭素の多い空気にさらすと、幼生は正常な大きさに育たなくなり、角もあまり伸びなくなった。現在の大気の30倍くらいの極端な高濃度では、角はまったくできなかった。

       いま、将来の地球温暖化を予測する際にふつう想定する二酸化炭素の増加量は、せいぜい100年後に現在の3倍くらい。だが、その程度でも、ウニ幼生の成長に悪影響がおよぶ兆しが見られるという。

       このほか、受精直後の卵の発育は遅くなり、殻を作る際に重要な遺伝子の働き具合も悪くなった。海の酸性化は、ウニにとって大迷惑なのだ。

       いまのところ、地球の海全体をみた場合、生き物がいっせいに炭酸カルシウムの殻を作れなくなるほどの大規模な酸性化はおきていない。だが、安心はできない。東京海洋大学の川合美千代・准教授によると、生き物への影響が早めに表れそうな海域があるという。

       ひとつは、北極や南極など極域の海。二酸化炭素は水温が低いほど溶け込みやすいので、極域の海水は酸性度が高まりやすい。

       もうひとつは、海の深いところから海水が上昇してくる「湧昇ゆうしょう」という現象がみられる海域だ。南極周辺の一部や米国の太平洋岸などが、これにあたる。水深の浅いところに多いプランクトンなどが死んで沈んでいくと、やがてその体は分解される。そのとき二酸化炭素が発生する。だから、海は深いところの酸性度が高い。このような海水が湧昇してくれば、海面近くの酸性度が高まりやすい。

       もうひとつある。それは、河川の水が流れ込む海域だ。海水に含まれている「炭酸」や「カルシウム」が薄まってしまうので、生き物が炭酸カルシウムの殻を作りにくくなる。

       川合さんたちのグループが2008年に北極海でおこなった観測では、「アラゴナイト」という種類の炭酸カルシウムの殻ができなくなるほど、表層の海水が薄まっていた。近年、海氷が解けてきていることが、直接の原因らしい。放っておけば、2040~50年には北極海の全域がこのような状態になる可能性を指摘した論文もある。また、2007年には、米国の太平洋岸で同様の酸性化が確認されている。こちらは湧昇によるものだ。いずれも、酸性化の危機がすぐそこにあることを示している。

       北の海には「流氷の天使」とよばれるクリオネがいる。赤ちゃんがパタパタ羽ばたいているように見える、愛らしい小さな生き物だ。クリオネの餌は、ミジンウキマイマイというプランクトン。マイマイ(カタツムリ)という名のとおり、アラゴナイトの殻を体の一部にまとっており、酸性化の打撃をもろに受ける可能性がある。そうなれば、流氷の天使も、もうそこにはいられないかもしれない。

       海の酸性化は、豊かな海の象徴ともいえるサンゴ礁にも影響をあたえる。しかもサンゴは、酸性化と地球温暖化による水温上昇のダブルパンチを受けるかもしれない。次回は、そのあたりについてお話ししよう。


      (※)液体が酸性かアルカリ性かを示すのが「pH」という数値。学校では「ピー・エイチ」と習うが、世間ではドイツ語読みにして「ペー・ハー」ともいう。液体が酸性かアルカリ性かは、液体に含まれている「水素イオン」の濃度できまる。pHは、この濃度を簡単な数字で表した数値だ。pHが7だと中性。それより小さいと酸性で、大きいとアルカリ性。数値が小さいほど酸性度が高い。pHは、水素イオンの濃度が何百倍、何千倍と大幅に変わっても、数値はあまりかわらないように圧縮した表示方法になっている。逆にいうと、pHの数値がすこし変わるだけで、ほんとうの酸性度は大きく変化する。pHが0.1小さくなるだけで、水を酸性化させる水素イオンは約3割増しになっている。

      <おまけ>

       二酸化炭素は、水に溶けると、水の分子と結びついて水素イオンと炭酸水素イオンに分かれる(①式)。イオンというのは、原子や原子の集まりがプラスやマイナスの電気を帯びたものだ。二酸化炭素が水にたくさん溶けて①式で水素イオンが増えると、その水素イオンが②式で使われて炭酸水素イオンが増える。その結果、水素イオンと同時に使われる炭酸イオンが減る。

       さあ、大変だ。こうなると、炭酸イオンとカルシウムイオンが結びついてできる炭酸カルシウム(③式)、つまり生き物の殻ができにくくなる。原料の炭酸イオンが減ってしまっているからだ。

       この話は、高校化学の「化学平衡」「ルシャトリエの原理」と関係が深い。その説明は割愛します。

              ◇

       保坂直紀(ほさか・なおき)

       東京大学海洋アライアンス上席主幹研究員。都立日比谷高校卒。東京大学で海洋物理学を専攻して博士課程中退。東京工業大学で科学報道の研究により博士(学術)。元読売新聞科学部記者。気象予報士。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_0000001212/search_list_%25E3%2582%25B5%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B4%25E7%25A4%2581__

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    5. [まるわかり海の科学]ニーニョ3兄弟
      2014年2月18日4時0分

       あれは1999年のこと。「だんご3兄弟」という歌が世間で爆発しましたね。NHKの「おかあさんといっしょ」で「串にささって、だんご、だんご、……」と歌っていたあの曲。妙に親しみやすいメロディーで、大ブームになった。まだ娘や息子が小さかったので、我が家でも御多分に漏れず「だんご、だんご、……」。そういえば、近くのフリーマーケットで、一抱えもある大きな「だんご3兄弟」のぬいぐるみ(?)まで買ったっけな。

       弟思いの長男。兄さん思いの三男。自分がいちばんの次男。3兄弟というのがミソですね。2兄弟や4兄弟では収まりが悪い。やはり3兄弟です。そこで(というのもやや強引ですが)、今回は海の3兄弟のお話を。

      昨年誕生した三男坊

       この海の3兄弟、名づけて「ニーニョ3兄弟」(※1)。エルニーニョ、ベンゲラ・ニーニョ、ニンガルー・ニーニョの3兄弟だ。ニーニョはスペイン語で男の子を指すから、まさに3兄弟ですね。いずれも、ある特定の海域で海面水温がふだんより上がってしまう現象で、漁業に悪影響を及ぼしたり、サンゴ礁などの生態系に悪さをしたり。どちらかというと、世間から白い目で見られがちな3兄弟だ。

       今回は、昨年はじめに誕生したばかりの三男坊ニンガルー・ニーニョを中心にお話しよう。これは、オーストラリア西部に位置するニンガルーの沖合で、海面水温が例年に比べて高くなる現象だ。とくに2011年の2月から3月にかけての水温上昇は激しく、広い海域で3度くらい高くなった。場所によっては5度くらい高くなった日々もあった。南半球の夏に現れたこの異常な「海の熱波」で、サンゴが死んだり魚が大量死したりした。商品価値の高いアワビも打撃を受けたという。

       また、この海域に近いオーストラリア北西部を中心に、降水量がいつにも増して多かった。異変は、海だけにとどまらなかったのだ。

       この海域ではむかしから、南へ流れるルーイン海流や水温の変動は知られていたが、これほど激しい水温異常はかつてなかった。それが研究者に注目され、2013年2月に公表された論文で「ニンガルー・ニーニョ」と命名された。さきほど「昨年はじめに誕生」といったのは、そういう意味だ。この名前は、研究者の仲間うちだけでなく、すでに国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)のホームページでも使われている。

       もちろん、この命名は、エルニーニョを意識したものだ。エルニーニョはもともと、南半球の夏にあたる毎年12月ごろ、南米ペルー沖の海面水温が高くなる現象を指していた。そしてこのエルニーニョ、夏が過ぎても水温がもとに戻らないことが、ときどきある。この異常な現象もひっくるめてエルニーニョとよぶようになった。

      大気に影響を与える海面水温の変化

       1970年代になって海洋観測が進むと、この現象はペルー沖に限定されたものではなく、太平洋赤道域の西の端から東の端まで全体に及ぶことがわかってきた。ペルー沖のエルニーニョは、その地球規模の現象のしっぽだったのだ。

       いまでは、エルニーニョというと、この地球規模の現象を指すことが多い。太平洋の赤道域は、フィリピンのある西のほうが水温が高く、南米に近い東のほうが低温なのが、ふつうの状態だ(※2)。つまり、水温は「西高東低」がふつう。その「西高」と「東低」の差が弱まり、とくに東側の水温がいつもより高くなった状態が、エルニーニョだ。

       この「いつもより」というのが大事ですよ。エルニーニョといえば、太平洋赤道域の東半分に赤く色をぬって高温であることを示す図が有名だが、これはあくでも平年との差。東半分は「いつもより」高くなっているだけで、西半分の水温に比べれば、やはり低い。せいぜい、おなじくらいかな。エルニーニョのときは、東側の水温が西側よりうんと高くなっていると思っている人がときどきいるので、ちょっと脱線してみました。

       話を戻そう。海面水温の変化は、すぐ大気に影響を与える。高水温の海域では海上の空気が暖められて上昇し、水温の低い部分で下降してくる。だから、エルニーニョが発生すると、地球規模で気象の異変がおきる。

      いまだ謎が多いニンガルー・ニーニョ

       さあ、ここまで準備しておいて、きょうの主役であるニンガルー・ニーニョだ。海洋学者や気象学者が「なんとかニーニョ」というとき、海面水温の異常を、海だけでなく気象とも密接に絡んだ現象としてとらえている。さきほどお話したように、ニンガルー・ニーニョも天候に異変をもたらす。だから、規模こそ小さいが、ニンガルー・ニーニョもエルニーニョの立派な弟分といってよい。

       天候不順をもたらし、漁業にも影響するエルニーニョやニンガルー・ニーニョ。エルニーニョについては、その発生や推移を予測できるようになってきた。それならばとニンガルー・ニーニョに挑んだのが、海洋研究開発機構の土井威志(たけし)・研究員のグループ。コンピューターを使った計算でニンガルー・ニーニョの発生を予測できることを、昨年10月の論文で証明した。2010年末から11年にかけてのニンガルー・ニーニョ発生を、その9か月まえの観測データをもとに予測することに成功したのだ。

       過去の現象を再現したのなら「予測」じゃないだろう。そういうご意見はごもっとも。だが、このさき起きる地球の現象を予測するとき、その第一歩となるのは、すでにデータのある過去の出来事を再現し、計算方法の正しさを確認することだ。この研究の目的は、あくまでも将来を予測すること。過去の出来事とはいえ、やっていることはまさに「予測」なのだ。

       ニンガルー・ニーニョの発生予測はできそうだ。では、ニンガルー・ニーニョはどのようにして起きるのか。こちらのほうは諸説あって、まだよくわかっていない。

       これって不思議ですね。発生の仕組みがよくわからないのに、予測ができてしまうなんて。ですが、コンピューターを使ったシミュレーションでは、このようなことがしばしば起きる。シミュレーションで使う数式は、たとえば、温かい水が北向きに流れれば、つぎの瞬間には北隣の海域の水温が上がるという具合に、単純な個々の現象を表したものだ。個々の構成部品がきちんとできていれば、全体のシステムもきちんと動いて正しい結果が出る。しかし、動く仕組みを解明しようとしても、システムが複雑すぎてよくわからない。こんな状況と似ていて、予測できることと仕組みの解明は、関係はとても深いが、かならずしも同時進行しない。

       ニンガルー・ニーニョの発生についてのひとつの考え方は、赤道太平洋で起きるエルニーニョと反対の現象、そう、あのラニーニャと深い関係があるというものだ。ラニーニャのときは、もともと海面水温が高い赤道太平洋の西の端、つまりフィリピンのあたりの水温が、もっと高くなる。この温かい水が、北側からオーストラリア西岸に流れ込んでくる。つまり、ラニーニャ連動説だ。一方では、いやいや、ラニーニャとは関係なく発生することもあるのだという研究結果もある。地球温暖化とも関係があるかもしれない。ニンガルー・ニーニョには、まだまだ謎が多いのだ。

      新たな発見の可能性も

       さて、次男坊のベンゲラ・ニーニョ。これは、アフリカ南西部にあるナミビアの沖、ということは南大西洋なのですが、この海域の海面水温がふだんより上昇する現象だ。規模はニンガルー・ニーニョと似たようなものだ。1980年代半ばの論文に登場するが、その後はあまり研究されることもなく、いまひとつパッとしない。エルニーニョに類似した大規模現象の研究が、大西洋では太平洋ほど進んでいないことがその原因だという指摘もある。

       今回、ニンガルー・ニーニョのお話をしたのは、この研究が、海流や天候の変動に関する新しい研究分野を切り開く可能性を秘めているからだ。

       ニーニョ3兄弟のうち、いちばん研究が進んでいるのは、いうまでもなくエルニーニョだ。規模が大きいし、地球全体の天候に影響するので、関心が高いのは当然だろう。

       それに比べてニンガルー・ニーニョは規模が小さく、発生場所も、赤道直下のエルニーニョとは違って中緯度海域だ。兄弟であっても、顔つきはかなり違う。つまり、エルニーニョ研究のたんなる延長線上では、その実態を科学的に解明できない。そして、最初にお話したように、ニンガルー・ニーニョも、漁業などに大きなダメージを与え、その地の天候にも影響する。この現象を研究すれば、科学として価値があり、社会にも貢献できる一石二鳥の成果が得られるかもしれない。

       科学の世界では、だれか優秀な研究者が新たな分野を切り開くと、「あれっ、こんなテーマで論文が書けるんだ」とばかりに大勢が参入してきて、いろいろなことが一気に解明されることがある。ニーニョ3兄弟にもあちこちで弟が(妹は?)発見されて……。そうなれば、まさに大家族のニーニョ・ファミリーですね!

      ※1 「ニーニョ3兄弟」というのは私の命名で、科学の世界では認められていません。残念ながら。

      ※2 気象庁のホームページでは、太平洋の海面水温と平年からの差を、過去から現在まで次々と見ることができて面白い。エルニーニョやラニーニャを実感できる。

              ◇

       保坂直紀(ほさか・なおき)

       東京大学海洋アライアンス上席主幹研究員。都立日比谷高校卒。東京大学で海洋物理学を専攻して博士課程中退。東京工業大学で科学報道の研究により博士(学術)。元読売新聞科学部記者。気象予報士。
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    6. [まるわかり海の科学]黒潮の蛇行
      2014年1月7日4時0分

       昨年の夏から秋にかけて、海の様子がどうもヘンだという記事が新聞に並んだ。北海道沖の太平洋で、ふだんはあまりとれないクロマグロがたくさん揚がったり、静岡県でシラスが不漁になったり。昨年10月8日の読売新聞社会面では、その原因として黒潮の蛇行を指摘している。そこで、この連載のスタートは、日本人の生活にも深く結びついている黒潮のお話を。

      黒潮は本当に黒い?

       黒潮は、日本の太平洋岸に沿って南から北に流れている、世界でもっとも強い海流のひとつだ。流れの最速部分は秒速2メートル以上にもなる。川のような速さだ。幅は……、そう、幅は難しいですね。水の中を水が流れるのだから、どこまでが幅かわからない。だが、まあざっくり言ってだいたい100キロ・メートルくらい。流れの深さは1000メートルくらい。これが、九州の南方から来て紀伊半島の沖を通り、房総半島のあたりまで日本の沿岸を北上していく。そこから先は流れの向きを東に変えて太平洋に出ていき、やがてぼやけて海流の姿を失ってしまう。

       黒潮は、たしかに黒い。プランクトンなどが少ないので透明度が高く、太陽の光が水中であまり反射しない。つまり、光が行ったっきり戻ってこない。だから深く青黒い色に見える。

      流れ方でとれる魚の種類が変わる

       この黒潮が話題になるのは、流れの道筋によって海面の水温が大きく変わるからだ。当然、とれる魚の種類も違ってくる。いつもとっている魚の好む水温が遠く沖合いに動けば、漁師さんは船の燃料代がかさんでしまうので死活問題だ。

       まず、海上保安庁がホームページで公表している海面水温のデータを見てみよう。速報ページ※1の「海流&水温」をクリックすると、日本周辺の海面水温に黒潮の道筋が重ねて描かれた図が出てくる。

       この図を読むポイントはふたつ。ひとつは、黒潮が進む方向の右側、つまり沖側の水温が高く、左側の水温が低いことだ。海流というのは、温かい水と冷たい水の境目を流れる。より正確には、ほぼおなじ水温のところを縫うように流れる。この図に描かれている黒潮も日本海の対馬海流も、だいたいそうなっている。つまり、海水温と海流とは表裏一体の現象。どちらが卵でどちらがニワトリとはいえない。ひとつの現象を別の側面から見ているといってもよい。

       この図からわかるように、海流は、海のなかを温かい水や冷たい水が川のように流れているのではない。だから科学の世界では、そんな流れを連想させる「暖流」「寒流」という言葉は使わない。もっとも、黒潮のように強い流れだと、南の温かい海水をすこし引きずってくるので、流れに沿って水温の高い部分が南から伸びてくる。

       ちなみに、海水温の観測で威力を発揮するのが人工衛星。これに商船やブイなどのデータを加える。海中の水温は人工衛星ではわからないので、これらのデータをもとに計算する。研究用の観測航海では、目的に応じてさまざまな測定をする。

      黒潮は道筋を変える

       さて、さきほどの図を読む際に知っておいた方がよいもうひとつのポイントは、黒潮は、その流れる道筋をしばしば変えるという点だ。黒潮の道筋には、おおきく分けてふたつある。ひとつは、日本の沿岸からほとんど離れないで、ほぼ直線状に流れる「直進流路」。そして、紀伊半島のあたりでいったん沖に離れ、関東のあたりに戻ってくる「蛇行流路」だ。代表的なパターンはこのふたつだけで、2度くねくね蛇行したり、沖に離れたっきり戻ってこないというケースはない。もっとも、蛇行流路は、形の微妙な違いによってさらにいくつかに分けられることもある。気象庁のホームページでは「非大蛇行離岸流路」「大蛇行流路」に分けているし、海上保安庁は直進を含めて全部で7通りに分けている。なんと細かい……。

       では、蛇行がおきると日本近海の水温はどうなるか。そう、黒潮の沖合い側にある温かい水が、より沖合いに遠く離れてしまう。そして、沿岸に近い側には低水温の海域がおおきく広がることになる。このように、黒潮の道筋は近海の水温をがらりと変えてしまうので、どんな形で流れているかは漁師さんにとっては一大事。わたしたちの食卓にも影響するわけだ。

      黒潮はなぜ蛇行する?

       どのようなときに蛇行がおきるのかは、現代の科学でもわかっていない。そして、直進しているのが正常で蛇行が異常現象というわけでもない。気象庁の説明によると、1960年から2012年までに大蛇行は6回発生し、昨年の夏からも蛇行しているので計7回。ようするに黒潮は、直進したり蛇行したりをなぜか繰り返す海流だ。

       蛇行といえば、もうひとつ、新聞でもおなじみの現象がある。台風の進路や冬の寒波を説明するときによく登場するジェット気流だ。ジェット気流は、地球の中緯度を取り巻くように、西から東に蛇行しながら吹いている。冬に蛇行の振れ幅が大きくなって北側から日本に近づけば、高緯度の冷たい空気も日本に近づくことになるので寒くなる。

       このジェット気流の蛇行と黒潮の蛇行は、基本的にはおなじ仕組みでおきる。西から東へまっすぐ向かう流れに、時計回りと反時計回りの渦が並んで重なると、全体の流れは蛇行する。私事で恐縮だが、30年前に書いた修士論文でも、黒潮の蛇行はコンピューター計算で再現できていた。いまから思えばかなり稚拙な計算だが、それでも再現できるほど自然界ではありふれた現象だといえる。

       黒潮のような強い海流は、太平洋や大西洋などの大きな海の西の端にしかできない。これは、地球規模で流れる空気や水の不思議を端的に表している面白い現象なのだが、その話はいずれまた。ご興味があれば拙著「謎解き・海洋と大気の物理」(※2)をどうぞ。

             ◇

       これからしばらく、海の科学に関するお話を連載させていただくことになりました。今回は最初なので、ちょっと自己紹介を。

       わたしの所属する東京大学海洋アライアンスは、海に関係する東大の研究者が協力して、何かこれまでにない新しい成果を生み出そうという組織です。「アライアンス」というのはちょっと聞きなれない言葉ですが、構成するメンバーそれぞれが独立しつつも、協力しながら新しいことを成しとげるための組織、というほどの意味。海流の観測やシミュレーション、サンゴ礁、海洋政策などの研究者が文理を超えたチームを組んで、自分の専門を生かしながら大学ならではの新しい大きな「知」をつくる。そして同時に、海洋国家としての日本を支える優秀な人材を育て、世の中に送り出す。日本財団の支援をうけて、そんな活動をしています。

       その海洋アライアンスで、昨年の8月からサイエンスライターとして働き始めました。それまでは読売新聞の科学記者でした。若いころは自分で取材して記事を書いていましたが、最近は、原稿をとりまとめる「デスク」という仕事がほとんどでした。それを早めに切りあげて職場を替え、初心に戻ってまた自分で書いていこうというわけです。海のことなら東大海洋アライアンスに聞いてみよう。世間がそんなふうに思ってくれるようになるのが願いです。

       楽しく読めて海の科学知識がちょっと増え、ナルホドナルホドとうれしくなるような連載を目指します。今後ともご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

      ※1海上保安庁にとって、海流の情報は海難事故の救助などに必須。気象庁もホームページに掲載している。
      ※2「謎解き・海洋と大気の物理」(講談社ブルーバックス)
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20140106-118-OYTPT00908

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